お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動新世紀ガンダムX』ちょっとした感想 X-11(第31~33話)

今回は、機動新世紀ガンダムX』の感想記事第11回目です。

 

第3クールにして、宇宙へとその舞台を移した『X』の物語。今回は、お話の展開の都合上ジャミルたちの出番がほぼないぶん、ガロードと新たなるキャラたちの出会いや、宇宙という環境への驚きから適応がしっかりと描かれていました。多数のキャラが新規登場する中で、最も印象に残ったのは、やはりランスロー・ダーウェル。宇宙革命軍側にも、こうした人間的に魅力あるキャラがいるとはなぁ。

 

なお、前回(第28~30話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第31話「飛べ、ガロード!」

1996年11月2日放送

登場した敵他:ガンダムヴァサーゴ、ガンダムアシュタロン、バリエント、オクト・エイプ、ジェニス改エニルカスタム

「飛べ…」「飛べ…」「飛べ…」「飛べ、ガロード!!」

 

STORY:宇宙革命軍の動きを知った新地球連邦軍は、現状の作戦を中止して、対宇宙革命軍戦への準備を進めることになり、これによりフリーデンは命拾いした。しかし、ティファを誘拐されてしまったガロードの悲しみは深く、まともに戦える状況ではなかった。そんな中、エニルからもたらされる、1つの希望。宇宙革命軍が占拠したという、新地球連邦軍の第8宇宙基地から、宇宙革命軍のシャトルが、宇宙に向けて出航するという。ガロードは、ジャミルたちの支援を受け、ガンダムDXを手土産に、亡命希望者として紛れ込むことに成功した。そこへ襲い掛かる新地球連邦軍!果たしてガロードは、無事宇宙へと出発できるのか!?

 

サブタイトル通り、ガロードが宇宙へと飛び立つ一編。同時に、地球を舞台にしたお話はこれで終わりとなるほか、ジャミルたちも次回以降いったん出てこなくなり、また旗艦であるフリーデンも特攻して大破する等、『X』の物語のターニングポイントとなるお話になっていました。お話の中でこなしていることはシンプルなのですが、ガロード側の登場人物全員が、ガロードを宇宙に送り出したい一心で奮闘しており、それがアツく、そしてドラマチックに描かれていたのがGoodでした。ちゃっかりエニルが普通に仲間入りしているのは、ちょっと思うところがあるけど、まあこれはこれでいいでしょう。

 

前回、ニコラの手でシャトルに乗せられたティファ。窓越しに地球と宇宙を臨みながら、ニコラは宇宙革命軍のニュータイプに対する考え方を述べますが、ティファの反応は薄いものでした。同じ頃、当該シャトルの目撃により、宇宙革命軍の存在を確信した新地球連邦軍は、全ての作戦を一度中止し、対宇宙革命軍への体制へシフト。これにより、フリーデンは攻撃から逃れ命拾いしますが、ティファを失ったガロードの悲しみは想像以上に深く、ジャミルたちもほとんど手が付けられませんでした。前回ではあまり語られなかった、宇宙革命軍がニュータイプにこだわる理由が、このシーンで判明。彼らは新地球連邦軍の考えるニュータイプへの考え方は間違っており、広い視野を持って物事に対処できる人間こそがニュータイプとして定義されるべきであり、全スペースノイド(宇宙に住む人間たち)が、ニュータイプになる資格があるという考えを持っていたからでした。大まかな考え方は、『Z』あたりに出てきたニュータイプに対する考え方とほぼ同じな、『X』の宇宙革命軍。大きく異なる点は、『Z』のとき以上に選民思想的な発想になっている点でしょうか。地球側の考え方を軽蔑して、独自のニュータイプに対する考え方を生み出したはずなのに、結局至るところはその地球の考え方とほぼ一緒とは、皮肉だよねぇ。ティファが自分の考え方を曲げず、ニコラの思想に全く賛同しないその様子からも、ティファがこの考え方に失望していることが窺えます。一方、そのティファを目の前で奪われる格好になったガロードは、茫然自失状態。テクスが、ティファの部屋にあったデッサン(前回描いていたもの)を持ってこなければ、会話もままならない有り様でした。今まで、どんな厳しい状況下でも、おしゃべりさだけは維持していたガロードが、このシーンではほとんどしゃべれない状態に。彼の受けたショックがいかに大きなものだったか、よくわかります。

 

ティファをどうやって取り戻すか―。ジャミルたちが頭を悩ませていたとき、あのエニルがフリーデンを訪問。自身がニコラに接触した際に得た、新地球連邦軍は第8宇宙基地にかかる情報をすべて提供し、ガロードたちは、これを利用して宇宙へ飛び立つ作戦を思いつきます。その後、娯楽室でエニルと再会したガロードは、彼女がフリーデンに戻ってきた理由、そして今までの行動根拠を聞かされるのでした。大気圏脱出方法を全く持っていないフリーデンは、現状宇宙に誘拐されたティファを助ける術はない状態。そこに、唯一の希望として提示されたのが、エニルのもたらした情報でした。かつては、フリーデンと敵対するわ、仲間になると思ったら裏切るわと、散々なことをしてきたエニルが、再びフリーデンに乗艦。今回ばかりは今までとは違い、ニコラから仕入れた宇宙革命軍が第8宇宙基地を占拠しているという情報をもたらします。今度こそ、エニルは何のしがらみもなしに、フリーデンに乗艦した様子。その理由は、彼女は今までの人生の中で、ガロードやティファという存在を除く全てを失ってしまったからでした。初登場時、ガロードたちに希望を見出していたものの、細かな考え方の違いから、決別状態(実際には、エニルが一方的にそう考えてただけだけど)だったエニル。しかしその後、バルチャー仲間を失い、身を寄せていたセインズアイランドでマイルズは処刑され、掴みかけていた安息や幸せをほぼ全て失ったことから、ある種のあきらめもあり、唯一残っていたガロードとティファという存在に、希望を見出していました。エニルの考え方と行動は、普通に見れば自分勝手。今までの所業は決してチャラには出来ませんが、それを加味しても、エニルがフリーデンに戻りたくなった気持ちは、手に取るようにわかります。生きる支えが欲しかったんだろうなぁ、エニルは。まあ、そうなったのには、一部自業自得な面もあるんだけどね…。

 

エニル「女の子が本当に幸せになるって、戦争に勝つことよりも、大変なことなんだから。」

 

翌日。第8宇宙基地に到着したフリーデンは、ガンダムDXを餌に、ガロードを亡命希望者として宇宙革命軍のシャトルに潜り込ませることに成功。ところがその直後、その基地が宇宙革命軍に占拠されていることを知った新地球連邦軍の大部隊が、総攻撃を仕掛けてきます。抵抗する宇宙革命軍に加勢するフリーデンでしたが、現地の宇宙革命軍は、新地球連邦軍から鹵獲した、限られた数のモビルスーツ程度の戦力しか持っておらず、戦いは劣勢を強いられます。Bパートより、第8宇宙基地を舞台にお話が展開。さすがに最初はガロードたちのことを怪しむ宇宙革命軍でしたが、ガンダムDXを提供すると提案した途端、態度を変えて検討を始め、最終的にガロードを亡命者として受け入れます。装備や地球の情報を欲している宇宙革命軍にとって、ガロードたちの申し出はかなり魅力的なのはわかるけど、それを抜きにしてでも、ちょっと宇宙革命軍はガロードたちを信じすぎじゃないか?まあ、地球では今までのガロードたちの戦闘のことをニュース等で仕入れているだろうから、「新地球連邦軍と対立している=敵じゃない」と思ったのかなぁ。そんな宇宙革命軍は、シャトル発進の準備を進めますが、そこに急襲をかけてきたのが、カザフ司令率いる新地球連邦軍の一大部隊。大量のバリエントのほか、フロスト兄弟も投入して襲いかかってくる彼らの前に、宇宙革命軍に加勢する格好となったジャミルたちは、厳しい戦いを強いられます。地球に潜入していた宇宙革命軍は、スパイ活動が主だったためか、モビルスーツ系の武装は、鹵獲していたジェニス改くらい(バリエントも鹵獲していたが、研究サンプル用のため実戦投入は不可)。当然バリエント部隊に勝てるはずもなく、そのほとんどがどんどんやられていきます。うーん、ここはやっぱり、鹵獲していたバリエントも戦闘に無理矢理投入すべきだったんじゃないかな…。

 

いよいよシャトル発進のとき。攻撃を食らってシャトルの格納庫は大破しますが、タッチの差でシャトルは発進しており、宇宙へ向かって飛び出します。なんとしてもシャトル発進を阻止したい新地球連邦軍は、あらゆる手を講じてシャトルを撃墜しようとしますが、対するジャミルたちも、持てる力をすべて使って応戦。サラたちの提案を受け、フリーデンを敵旗艦に特攻させ、舞台を沈黙させることに成功します。旗艦を失ってしまったジャミルたちでしたが、彼らの表情に、暗さは全くありませんでした。宇宙革命軍の武装がほとんど期待できないため、最前線で奮闘し続けるジャミルたち。それでも、さすがにガンダム3機だけで敵旗艦を沈黙させるのは難しく、ここでサラは、フリーデンの特攻を進言します。ガロードをなんとしても宇宙へ送り出したい、ジャミルたちの思いは一致し、フリーデンは敵旗艦に突撃。ガンダムたちもギリギリまで攻撃を仕掛け、ついに勝利をおさめます。第1話から出てきたフリーデンの最期。サラたちは特攻を仕掛けていますが、自分たちも死ぬつもりはなく、ちゃんと脱出路を確保し、犠牲者をゼロに抑えていました。この流れが、いい意味で脚本の優しさを感じられてGood。物語も最終ステージなので、誰かレギュラーキャラ1人くらいを死亡退場させることもできたはずでしたが、あえてそれをしなかったことに、『X』という物語の良さを感じました。そしてこのシーンで、登場人物全員が、ガロードの宇宙への旅立ちを応援しているのが、激アツポイント。ジャミルの「飛べ、ガロード!!」の叫びは、視聴者のテンションもMAXバク上げでしたね。

 

 

 

第32話「あれはGファルコン!」

1996年11月9日放送

登場した敵他:クラウダ(ランスロー・ダーウェル専用機)、セプテム、ジェニス(宇宙用)

「俺は、ティファに…絶対に、ティファに会うんだ!」

 

STORY:宇宙に出たガロードは、地球と宇宙の雄大さに感嘆したのもつかの間、ザイデル・ラッソ総統の指示により、クラウド9到着前に降ろされることになることを知り、反旗を翻した。ティファを救いたい一心で、ガンダムDXで宇宙へ飛び出した彼だったが、ランスロー・ダーウェル率いるセプテム部隊と、初めての宇宙戦という状況下により、想像以上の苦戦を強いられることになる。それでも、ガロードは態勢を立て直すが、ニュータイプであり歴戦の勇士であるランスローの前には、ほとんど歯が立たなかった。ボロボロになっていくガンダムDX。このまま宇宙のチリになってしまうかと思われたそのとき、新たなる味方が現れた!


第3クール中盤にして、『X』初の宇宙を舞台にしたお話。重力下での戦闘に慣れきっていた主人公が、初めての宇宙戦で戸惑うという、「ガンダムシリーズ」おなじみの描写がなされていたと同時に、ランスローをはじめとする、今回から初登場の宇宙革命軍のキャラたち、そして宇宙革命軍の持っている思想が細かく描写されており、ランスローにキャラとしての深い魅力を感じるとともに、宇宙革命軍も結局は新地球連邦軍と似たり寄ったり何だなと感じさせられました。ランスロー、立ち位置的には『ガンダム』のシャアポジションなんだけど、根底にある人としての優しさがにじみ出てるよなぁ…。

 

地球生まれのニュータイプとして、ティファをザイデル総統に謁見させたニコラ。しかし、ザイデルの返答は、ニコラが想像していたものとは真逆のものでした。同じ頃、ガロードシャトルは大気圏を完全に離脱し、一路宇宙革命軍の本拠地であるクラウド9へ航行中。初めて外から見る地球と宇宙に、ガロードは感動し、宇宙革命軍の兵士たちは、彼らの考えるニュータイプ論を語り始めるのでした。今回より、宇宙革命軍側のレギュラーキャラが次々に登場。トップであるザイデル総統は、序盤より登場し、帰ってきたニコラらと面会し、その帰還に言葉を述べます。しかしティファの存在だけは、明確に不快感を示すのでした。ザイデル総統は、実質的に宇宙の各コロニーを統治する独裁者。表向きはニュータイプのことを良く語っていましたが、実際には「ニュータイプ」という概念を、市民たちを引き付け意思を統一するための道具としか考えていませんでした。だからこそ、純粋な地球生まれのニュータイプであるティファの存在は、ザイデル総統含む宇宙革命軍上層部にとっては、邪魔でしかないんですよね。せっかく市民を引き付けた「ニュータイプ」という概念(「スペースノイドこそ皆ニュータイプになれる」というもの)を、脅かすものなんだから―。一方同じ頃、亡命者のフリをして、シャトルで宇宙に到達したガロードは、初めて外側からの地球、そして宇宙を見ることに。そこで彼は、宇宙革命軍のニュータイプ論を聞かされます。ガロードが聞かされたものは、前回ティファがニコラから聞かされたものとほぼ同じ。ザイデル総統の思惑どおり、ニュータイプ論はかなり兵士たちに浸透しているようです。

 

ザイデル総統より、ガロードシャトルへ入電。祖国への帰還を目前にし喜び、ガンダムDXを鹵獲したことを嬉々として報告する宇宙革命軍兵士たちでしたが、危険を感じたザイデル総統は、クラウド9帰還前に、宇宙革命軍の1個小隊と接触しそこでガンダムDXとガロードを引き渡すよう指示します。これを聞いたガロードは、すぐさま反旗を翻し、ガンダムDXを奪取して逃亡。しかし彼は、立ち寄る予定だった1個小隊の詳細情報を全く知りませんでした。その小隊のトップだったのは…。帰還途中の第2部隊に、ガロードガンダムDXが乗っていることを知ったザイデル総統は、新地球連邦軍のスパイであることを恐れ、ランスローの部隊に彼らを引き渡してからクラウド9に戻るよう指示。当初の思惑から外れることになったガロードは、なんとしてもクラウド9に向かうため、行動を開始します。決断してからのガロードの活躍は鮮やかで、あっという間にたった1人でシャトルを制圧。宇宙革命軍兵士たちは、ほとんど抵抗することもできず、ガロードガンダムDXで脱出するさまを、ただ見ていることしか出来ませんでした。ここまでスムーズにシャトルを占拠出来たのなら、この時点でガンダムDXで脱出せずとも、そのままシャトルで行けるところまで行っちゃうのも手かなと思ったけど…、1人でシャトル全体を押さえつけるのには限界があるし、やっぱりすぐにガンダムDXで脱出するのが得策か。ガロードは、的確な判断と行動をしていましたね。

 

ガンダムDXを追って、ランスローの部隊も出撃。初めての宇宙戦を強いられることになったガロードは、無重力という地球とは決定的に違うその環境下に戸惑い、想像以上に苦しめられます。それでも、何とか感覚を身に着けた彼は、襲い掛かってくるセプテムを撃破できるまでに急成長。そのさまに驚いたランスローは、いよいよクラウダで出撃し、ガロードの前に立ちはだかるのでした。Bパートより、戦闘シーンが展開。ランスローも前線にはいましたが、すぐには出撃せず、ここでは初めての宇宙戦に戸惑うガロード野姿の描写に重きが置かれていました。ランスローは、赤髪が特徴的な宇宙革命軍の大佐。キャラもセリフも明らかに『ガンダム』のシャアを意識したものですが、彼以上の素直さと冷静さを持ち合わせていました。彼にとってガロードは敵ですが、ガロードの操縦技術の急成長を素直に評価するなど、「本当に敵か?」と思えるような描写も散見。今後何度か対立することはあるだろうけど、死亡退場はなさそうだなぁ。そんなランスローに見られていることなど気づかず、彼の部隊と戦闘を繰り広げるガロード。彼にとって、宇宙戦は何もかもが初めての経験でしたが、地球での戦いの数々で感覚とセンスを磨いてきた彼は、すぐにそれに適応し始めていました。ここでは、無重力のせいで態勢を立て直すのに苦労したり、人工重力のあるコロニーでの戦闘も経験して地球との違いに驚いたりと、今までの「ガンダムシリーズ」でも描かれてきた、おなじみの描写が挿入。でもさ、いくら知らなかったとはいえ、普通にコロニーに穴開けちゃってたのは、かなりマズいんじゃないかな…。

 

ランスロー「見せてもらおう、戦後のガンダムとやらを!」

 

クラウダの強固な装甲と、圧倒的なスピードを前に、完全に翻弄されるガロードガンダムDX。それでも何とか粘り続けますが、主要武装を次々と破壊されていき、一時撤退を余儀なくされます。それでも追いかけてくるランスローの部隊の、攻撃の雨あられを受け、ついに沈黙。ガロードも気絶してしまい、このままではティファに会う前に死んでしまうという状況でしたが、そこへGファルコンという謎の機体が現れ、彼をガンダムDXごと捕獲して飛び去ってしまうのでした。ラストでは、ガロードガンダムDXとランスローのクラウダの戦闘が描写。いくら宇宙戦に慣れ始め、また今まで地球での戦闘をくぐり抜けてきたとはいえ、あの戦争をニュータイプとして戦い抜いてきたランスローに、ガロードがすぐに勝てるはずがありませんでした。ランスローは、宇宙革命軍側のジャミルというへわき存在であり、今ではニュータイプとしての能力はわずかにしかありませんが、パイロットとしての腕は健在。ガンダムDXを完膚なきまでに追い詰め、ガロードは最大のピンチを迎えます。ここの描写は壮絶であり、同時にガロードの気合いと思いが感じられるものに。でも、今回ばかりは、そうしたものだけではどうにもならなかったね…。そんな、あわや戦死という可能性もあったガロードを、すんでのところで救ったのが、Gファルコン。戦時中に旧地球連邦軍が開発した、ガンダムタイプのモビルスーツ支援戦闘機です。骨董品とも言える戦闘機が、なぜこの場所に現れたのか?そして、そのGファルコンを操縦しているのは誰なのか?次回へ続く―!

 

 

 

第33話「どうして俺を知っている!?」

1996年11月16日放送

登場した敵他:クラウダ(ランスロー・ダーウェル専用機)、クラウダ

「あんたのガンダムとアタシのGファルコンが、合体するのさ!」「ええ!?」

 

STORY:GファルコンでガロードガンダムDXを救ったのは、宇宙革命軍に反抗する勢力「サテリコン」の最年少メンバー:パーラ・シスだった。ガンダムDXの修理と引き換えに、サテリコンに身を置くことになったガロードは、パーラと仲を深めていく。しかし、そんな時間は長く続かず、宇宙革命軍による壮絶な攻撃が始まった。どんどん死んでいく仲間たち。それでも奮闘するガロードとパーラは、その中で再びランスローと相まみえる。しかし、ティファと接触したことで、ランスローのガロードに対する態度には、変化が生じていた。ランスローが衝撃を受けた、ガロードの発言とは何か?そして、ランスローの心が揺れ動いたとき、非人道的兵器:荷電粒子砲が火を噴いた―。

 

前回ガロードを救った少女:パーラと、彼女が身を置くサテリコンを主軸に置いたお話。今回だけでサテリコンが消滅するさまの他、ガロードとパーラの仲が深まったり、ランスローの宇宙革命軍の考え方とはまた違った、非常に人間味ある考え方等が明かされたりと、前回より登場したレギュラーキャラの魅力が、驚くほど深まった一編でした。サテリコンが今回で消滅しちゃったのは、ちょっとビックリだったなぁ。せめて前後編くらいにしてほしかったけど…、これも、放送期間短縮の影響なんですかね。

 

ティファの能力を高く買っていたニコラは、ザイデル総統の意向を無視し、地球にスパイとして潜入していた宇宙革命軍兵士たちのパレードに、彼女を同行。ただでさえ不快さを覚えていたザイデルは、ここでサテリコンからの襲撃を受けたことで、ティファ対する一種の脅威を感じます。同じ頃、ガロードサテリコンの本拠地である資源小惑星で意識を取り戻し、パーラと初対面。5日も眠っていたことを知った彼は、すぐさま出撃しようとしますが、自身の身体もガンダムDXも、まだまともに動ける状態ではありませんでした。序盤では、まずザイデル総統のパレードの様子が描写。ここで、スペースノイドによる反宇宙革命軍勢力:サテリコンの襲撃を食らっただけでなく、それをティファに事前に察知されていたことに、ザイデル総統は強いショックを受けます。一連のシーンは、割とセリフは抑えめで、キャラたちの表情でその感情を表現。ザイデル総統の受けたショックが、これでもかというほどまざまざと描かれていました。自身が認めたくない地球産のニュータイプ(ティファ)に、目の上のたんこぶであるサテリコンの襲撃を予測されてしまったザイデル総統。彼にとっては、最も認めたくない現実を、思い知らされることになりました。こりゃ、ザイデル総統とニコラの仲違いは確実だな…。一方同じ頃、重傷を負っていたガロードが目を覚ましたのは、資源小惑星にカモフラージュした、サテリコンの本部。そこで彼は、命の恩人であるパーラと対面します。パーラはかなり快活な女の子。声が長沢美樹さんということもあり、同時期放映の『勇者指令ダグオン』のヒロイン:真理亜とダブって見えました。本当、容姿以外のノリと性格がそっくりだったんだよなぁ。もっとも、パーラにはオカルト趣味はないだろうけど…。

 

サテリコンに身を置くこととし、パーラとバディになったことから、自然と彼女との仲が深まっていくガロード。しばらく身体を休めて、ガンダムDXの修理を待っている間、彼はパーラの持つ重い過去や、Gファルコンの合体機能等、様々なことを知ります。一方クラウド9では、サテリコンの資源小惑星が特定されており、一気に叩く大規模軍事作戦の準備が大詰めを迎えている状況。その中で、宇宙革命軍の大佐であるはずのランスローは、ザイデル総統に対し、本作戦の一時中止を求めます。Aパート後半で、ガロードは正式にサテリコンに身を置くことが確定。彼を仲間として受け入れたパーラは、一緒にいる時間が長くなる中で、自身の過去も話し始めます。快活なパーラですが、その生い立ちはなかなか壮絶。先の戦争で宇宙難民となった両親の間に生まれた彼女でしたが、両親や同世代の子供たちも、宇宙漂流中に死亡。唯一の生き残りが彼女であり、サテリコンに救われて以降、そこに身を置き続けていました。彼女の過去的にも、思い的にも、サテリコンに属すのは、自然なことだったんだなぁ。一方その頃、宇宙革命軍は、サテリコンの本拠地である資源小惑星を特定。ザイデル総統は、それを完全に消滅させる作戦を取ろうとしていましたが、真っ向から異を唱えたのがランスローでした。ザイデル総統は、反乱分子であるサテリコンの掃討を名目に、今後予定している地球との戦争で投入予定の新兵器の使用を画策。しかし、ニュータイプであり、かつて戦争で最前線で戦ったランスローは、それを受け入れることが出来ませんでした。ここでは、ランスローの軍人としての立ち位置と、彼の性格・スタンスが描写。客観的かつ冷静に物事を考えることが出来、かつ無益な争いを好まないというその考え方は、宇宙革命軍にいるには惜しいキャラだと感じました。いやはや、なんでこんな出来た人が宇宙革命軍にいるんだよ。まあ、そういうキャラだからこそ、ガロードジャミルのライバルとなりうるキャラと言えるんだけどさ。

 

ランスロー「たとえ…たとえ戦争であっても、人として超えてはならぬ一線があると、考えます。」


ランスローが初めてティファと対面していた頃、サテリコンでは、ついにガンダムDXの修理がほぼ完了。新品のパイロットスーツももらい、嬉々とするガロードでしたが、そのとき宇宙革命軍の襲撃を告げる非常警報が鳴り響きます。ガンダムDXの最終調整が終わっていなかったため、出撃が若干遅れたガロードとパーラは、それを巻き返す形で参戦後獅子奮迅の活躍を見せますが、軍備的にも戦局的にもサテリコンの劣勢は明らかでした。Bパートより、戦闘シーンが展開。宇宙革命軍が、最新鋭のクラウダを大量投入して一大攻勢を仕掛けて来ているのに対し、サテリコンは宇宙用のジェニス程度しかモビルスーツの戦力がなく、善戦しているのは、ガロードガンダムDXとパーラのGファルコンだけでした。クラウダは、ジェニス改を宇宙仕様にして防御力を高めたような機体であり、『ガンダム』のリック・ドムのような機体。その装甲の前に、ガロードたちは苦しめられます。ここで見逃してはならないのが、ガロードの適応力の高さと、パーラとの息のあった連携プレー。前回ランスロー機と戦ったとはいえ、ほぼ初見状態のクラウダに対し、最初は装甲を破れず苦戦するものの、戦いの中で腹部のバーニアが弱点であることを見抜き、そこから逆襲を仕掛けていきます。前回で宇宙戦デビューしたばかりとは思えないほどの戦闘を見せるガロード。いやはや、彼の成長スピードは本当に素晴らしいですね。もうニュータイプ扱いでいいんじゃないか(どれだけモビルスーツの操縦が上手くても、『X』でいうニュータイプに正確に該当はしないんだけれども)?

 

クラウダの分厚い装甲に苦しみながらも、弱点を見つけ、的確に撃破していくガロードとパーラ。そんな中、ついにランスローの乗るクラウダが現れます。ところがランスローは、ガンダムDXを倒そうとはせず、むしろ押さえつけて中のガロードとコンタクトを取り、ティファから聞いた話を話し始めます。これに驚いたガロードは、直後ジャミルのことを問われ、彼が今何をしているかを堂々と回答。それにランスローは衝撃を受けます。その後宇宙革命軍は、最後の仕上げと言わんばかりに、荷電粒子砲を発射。ガンダムDXはその爆発に巻き込まれかけますが、ランスローからの通信を受け、パーラのGファルコンとの合体形態:GファルコンDXで脱出。生還したものの、サテリコンは完全に消滅してしまうのでした。終盤で、再びガロードとランスローが相まみえることに。しかし、ランスローの今回の目的は、ガロードとの戦闘ではなく、ティファから聞いた話の裏取りでした。ジャミルの現在を聞かされたランスローは、強い衝撃を受け、直接そのことをガロードに確認。ガロードは、それに対し力強く回答し、ランスローはその事実激しい動揺を見せます。ジャミルが旧地球連邦軍と決別し、むしろ敵対する形で、ニュータイプの保護に奔走しているということを知ったランスロー。かなりガロードやティファのことに興味を持ってるみたいだし、これランスローと分かりあえる日も近いうちに来るんじゃないかな?その後宇宙革命軍は、ランスローの反対意見を無視して、新兵器:荷電粒子砲を実戦投入。ランスローからの緊急通信、そしてGファルコンの援護によって、ガロードはなんとか無事脱出しますが、これによりサテリコンは完全に消滅。彼らは行き場を失うことになりました。ラストで登場、ガンダムDXとGBファルコンの合体形態:GファルコンDX。合体機構も合体後の姿も、完全に『ガンダム』のGアーマーを意識しているのが明らかなものでした。でもこの合体、今後実戦で使用されるのかな?『ガンダム』のときは、ちょこちょこ出てきてたけど…。

 

 

ガロードジャミルは戦っている!ニュータイプを戦争に利用させないために、過ちを繰り返さないためにだ!!」

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第34話から第36話をご紹介予定です。『機動新世紀ガンダムX』。フロスト兄弟とガロード、宿命の戦いが、宇宙を舞台に繰り広げられる。一方地球では、新連邦政府によって拘束されていたフリーデンのクルーの前に、かつて心を通わした、あの少年がやって来る―!

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ガンダムX』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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