お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動新世紀ガンダムX』ちょっとした感想 X-12(第34~36話)

今回は、機動新世紀ガンダムX』の感想記事第12回目です。

 

仲間との再会、そしてフロスト兄弟の狂気!いよいよ最終回も迫ってきた『X』。今回ご紹介の3話では、ガロードたち側ではジャミルらかつての仲間たちとの再会を果たすさまが描かれていた一方、敵である新地球連邦軍&宇宙革命軍側では、前者内にてフロスト兄弟がその勢力を一気に伸ばし、ブラッドマン卿に取り入るさまが描かれました。フロスト兄弟も、その活動がラストスパートを迎えており、自分たちの野望を隠さなくなってきた形に。このまま最終決戦にもつれ込むことになりますが、個々のキャラの運命は、どうなるんだろう―。

 

なお、前回(第31~33話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第34話「月が見えた!」

1996年11月23日放送

登場した敵他:コロニーレーザー、クラウダ、ガンダムヴァサーゴ、ガンダムアシュタロン、ジェニス改(宇宙用)

「今からでも遅くはありません。未来は、自分で切り開くもの。ガロードは、私にそう教えてくれました。」

 

STORY:ランスローの叙勲式が行われた直後、宇宙革命軍は、ダリア作戦の決行を開始した。コロニーレーザーにより地球を破壊しようとする恐怖の作戦に、サテリコン亡き後いち早くそれに気づいたガロードとパーラは、たった2人で戦いを挑む。戦いのカギとなるのは、月とガンダムDXのサテライトキャノン。ガロードたちは、ダリア作戦を叩き潰し、地球の未来を救うことができるのか?そして、その作戦に立ち会わされることになった、ティファの運命やいかに?

 

2話ほど前から名前が出ている、コロニーレーザーで地球を破壊する作戦:ダリア作戦をめぐるお話。『ΖΖ』のときの展開から考えて、この作戦は最終回ギリギリまで引っ張るのかなと思いきや、なんと今回で完全に失敗に終わるというドラマが描かれました。若干ガロードたちにとって都合のいい展開だなと思う節もありましたが、今回は、ガンダムDXの機能をうまく使いこなしたガロードたちの作戦勝ちという印象。宇宙革命軍の方針に疑問を持ち、わざと嘘の報告をしたランスローの行動も、彼らに資する結果となりましたね。

 

庭に出て花を観察しているティファのもとにやってきたのは、ランスロー。彼は、ザイデル総統からの叙勲式の前に、先の戦いでガロードに会ったことをティファに報告します。その後、叙勲式が開かれ、ランスローやニコラとともに、ザイデル総統のティータイムに招かれたティファ。彼女はザイデル総統の考えに真っ向から異を唱え、そして彼の心の奥で考えている「D.O.M.E.」という存在に気づくのでした。序盤では、ランスローの叙勲式の様子が描写。表向きは、前回の戦いで戦果を上げたからということになっていますが、実際は、ニュータイプである彼の戦績を誇示することで、一般市民たちのニュータイプに対する憧れを維持するためでした。ランスローは、先の戦争でニュータイプとして第一線で活躍していたため、彼がニュータイプであることは人々にとって周知の事実。立場や身を置く場所は違えど、ランスローもジャミルと似て、軍内部から良いように扱われていたんですね。そのことを本人も自覚しており、かつ悔しがっているのに、ジャミルのように行動を起こさなかったのはなぜなんだろう?まあ、そんな簡単に今までの地位や名誉を捨てて、軍という大きな存在に立ち向かうということは、よほどの勇気がないとムリか…。その後ティファは、ランスローやニコラとともに、ザイデル総統のティータイムへ。ザイデル総統の思想に真っ向から対立する彼女は、彼の心の奥底に触れ、「D.O.M.E.」という単語に気づきます。このるD.O.M.E.こそ、『X』の最終決戦に関わる重要なワード。その正体が明かされるのも、もうすぐなのでしょう。

 

一刻も早く地球との開戦を行いたいザイデル総統は、既にコロニーレーザーが完成していることから、ダリア作戦の決行を指示。自らだけでなく、ティファもその場に立ち会わせるとし、現地へ向かいます。同じ頃、そのダリア作戦の動きにいち早く気づいたガロードとパーラでしたが、サテリコンが壊滅している今、2人に残されている装備は、ガンダムDXとGファルコンのみ。頭を抱えるパーラに対し、ガロードは全く心配していませんでした。サテリコン壊滅により、帰る場所を失っていたガロードたちは、緊急避難用の人工衛星に滞在。そこで、宇宙革命軍のダリア作戦決行を知ります。これを阻止すべく、ガロードが編み出した戦略は、ガンダムDXのツインサテライトキャノンを使用したものでした。コロニーレーザーは地球に向けられており、かつ超巨大な兵器であるため、通常兵器での破壊はまず不可能。しかし、月の軌道がちょうど真反対の位置にあり、これから少しズレていくことから、そのズレたわずかな隙間からマイクロウェーブを受信し、ツインサテライトキャノンを発射する余地がありました。ここでは、若干弱気になるパーラに対し、ガロードが積極的に作戦を提案し、主導権を握っていく形に。宇宙戦の経験はまだまだのはずなのに、凄まじい成長スピードです。しっかし、ガロードもなかなかムチャクチャなことを考えるよなぁ。でも、この絶対にあきらめない姿勢が、彼の魅力でもあるんですよね。

 

いよいよ決行のときが近づくダリア作戦。そんなとき、遠く月のかなたから、巨大なビームが照射され、コロニーレーザーソーラーパネルを破壊します。ビームの正体は、ガンダムDXのツインサテライトキャノン。ガロードは、それをちらつかせてティファの返還を要求します。ガンダムDXの登場だけでなく、ツインサテライトキャノンを短時間で連射されるという、予想外の事態に動揺したザイデル総統は、コロニーレーザーを守るべく、ティファの引き渡しを決断。彼女をGファルコンのパーラへと引き渡して…。Bパートより、ダリア作戦が開始されると同時に、ガロードたちの阻止作戦が展開。2度もツインサテライトキャノンを発射されたことでソーラーパネルをやられ、「本当にコロニーレーザーを破壊されるのではないか」とビビったザイデル総統は、ガロードたちの要求であるティファの引き渡し要求を受け入れる決断をします。ダリア作戦の穴は、ザイデル総統がガンダムDXが既に排除されていると考えていたことと(これはランスローが虚偽の報告をしていたので仕方がない)、いざツインサテライトキャノンを発射された際、感覚が15年前で止まっているため、短時間での連射が不可能であると思い込んでいた点。2発目のツインサテライトキャノンが接近してきた際のザイデル総統のビビりっぷりは、ざまあみろという感じでしたね。でも、これを受けて、ティファを素直に引き渡してしまうというザイデル総統の決断は、ちょっとガロードたちに都合が良すぎるなという印象。今までで、ザイデル総統がティファにそれほど思い入れがない(こだわっていない)ということは描かれていましたが、この状況下なら、逆にティファを人質にとって、ガロードたちへの撤退を要求する手もあったんじゃないかなぁ?そんなこんなで、ティファを奪還したガロードたち。しかし、ガロードたち側は自分たちの提案したの約束を守る気はさらさらなく、ティファ回収直後に3発目のツインサテライトキャノンを発射。コロニーレーザーに命中しそれは完全に消滅したことで、ダリア作戦は失敗に終わり、宇宙革命軍は対地球戦略を根本から考え直さざるを得なくなるのでした。一連のシーンは、完全にガロードたちの作戦勝ち。きれいな手ではありませんが、コロニーレーザーをドカンと破壊するガロードのさまは、観ていて気持ちが良かったですね。『X』の中で、もっともサテライトキャノンの強さを感じられる描写でもあったよなぁ。こうして、ダリア作戦は失敗に終わり、ガロードたちにやられた格好になった宇宙革命軍。しかし、ランスローだけはどこか嬉しそう。ジャミルが育てたガロードが、ここまでのことをやってのけたことに、感心したのでしょうね。

 

ランスロー「ジャミルのヤツ、人を育てる才能も、あったのだな。」

 

ティファを取り戻し、久しぶりに再会したガロード。宇宙空間で抱き合って喜び、その後GファルコンDXとなって、一路地球圏へと向かいます。GファルコンDXには大気圏突入装備もあることから、あとは地球に帰るだけと、ほっとするガロードたち。しかし、その地球圏には、フロスト兄弟ら新地球連邦軍が、大軍勢を引き連れて待ち構えていました。宇宙空間でティファとの再会を喜び、GファルコンDXで地球圏へ向かうガロード。今回はガロードたち側の完全勝利で終わるのかと思われましたが、そうは問屋が卸しませんでした。ラストで登場、フロスト兄弟ら新地球連邦軍。「なんでここに都合良くいるんだよ」と思いましたが、彼らもダリア作戦のことを察知して、手を打とうとしていたんですね。ガロードたち、これは厄介なタイミングで帰ってきちゃったなぁ。この窮地を、どう乗り越えるんだろう?

 

 

 

第35話「希望の灯は消さない」

1996年11月30日放送

登場した敵他:ガンダムヴァサーゴ、ガンダムアシュタロン、ドートレス・ネオ、バリエント

「ティファ、怖くないよな?」「皆と、一緒だから…。」「皆じゃなくて、ガロード…だろ?」

 

STORY:ティファを奪還し地球圏に戻ってきたガロードたちを待っていたのは、フロスト兄弟をはじめとする、新地球連邦軍の大規模部隊だった。ジャミルらフリーデンのメンバーたちが、新地球連邦軍に拘束されていることを知ったガロードたちは、やむを得ずフロスト兄弟に投降する。しかし、この程度であきらめる彼らではなかった。ブラッドマン卿と対面した際にティファが見抜いた、彼の真の狙いとは何か?そして、囚われの身のジャミル達のもとには、頼もしいあの仲間が帰ってきた!

 

ガロードが宇宙に行ってから、しばらく登場していなかった、ジャミルらフリーデンのメンバーらの再登場回。そして、彼らを救う反政府組織の部隊長として、カリスが久々に登場する形となりました。カリスが再登場してからの、ジャミルらの怒涛の反撃は、テンションMAX。ここ最近は、ガロードの単独の奮闘ばかり描かれてきましたから(お話の展開上仕方がない)、ジャミルらフリーデンのメンバーのノリと連携プレーが、アツくそして懐かしく感じられ、喜びもひとしおでした。その一方で、なかなか不穏なのが、フロスト兄弟の動き。いよいよ、彼らの狙い通り、時代は戦争へと突入していくのかなぁ―。

 

前回、地球圏にて、フロスト兄弟ら地球連邦軍接触したガロードたち。地球へ無事帰還するため、全力で戦う彼らでしたが、ガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロンが強化されていたほか、ジャミルらフリーデンのメンバーが新地球連邦軍に拘束されていることを知り、戦いを止めて降伏せざるを得なくなってしまいます。こうしてガロードたちは拘束され、ガンダムDXとともに、ブラッドマン卿の自宅近くの基地に連れてこられるのでした。序盤では、ガロードたちが前回のラストで接触した、フロスト兄弟ら新地球連邦軍の軍勢との戦闘が描写。宇宙での戦闘をくぐり抜け、すっかりそれにも慣れ始めていたガロードでしたが、さすがに軍勢の多さの前には勝つことが出来ませんでした。今回のこのシーンで、フロスト兄弟たち初の宇宙での戦闘が描写。しかし、彼ら自身が特に戸惑うことはなかったほか、ガンダムヴァサーゴやガンダムアシュタロンも、地球とほぼ同等の動きを見せていました。フロスト兄弟たちは、訓練だけでなく、宇宙での実戦経験もあったのかな。カテゴリーFの烙印は押されてしまったけど、兵士としてお払い箱になったわけじゃないから、ガロードたちとの接触以前に、宇宙戦を経験してても不思議じゃないんですよね。そんなフロスト兄弟に、激しく抵抗するガロードたちでしたが、ジャミルたちが捕らわれていることを知り、投降せざるを得ない状況に。ガンダムDXやGファルコンともども鹵獲され、意図せぬ形で地球に帰還することになります。

 

ブラッドマン卿の強い意向により、初めて彼と対面することになった、ガロードとティファ。ガロードはブラッドマン卿をハナから相手にするつもりはさらさらなく、またティファも、ザイデル総統のときと同じように、その心の奥で考えていることを読み取り、やはり「D.O.M.E.」という存在に触れます。2人の態度、そしてティファの言葉に、怒って本性を現したブラッドマン卿は、ニュータイプに対する一方的な考え方を述べ、ガロードたちを再び拘束してしまうのでした。新地球連邦が成立してから、ずっと出てきているブラッドマン卿ですが、ガロードたちと対面するのは今回が初。その結果は、ガロードたちの前に、ブラッドマン卿が完全にしてやられる形となりました。このシーンでは、ブラッドマン卿に屈するつもりなど全くないガロードとティファが、連携しながら彼の本心とその意図を読み取ろうとしているのが面白いポイント。視聴者としては、以前のお話で、ティファがザイデル総統の本心を読み取るシーンも観ているため、それとダブる形になっているのも秀逸です。最初は会話の主導権を握っていたブラッドマン卿が、だんだんと追い詰められていくさまは痛快でした。ちなみに、そんなブラッドマン卿が考えるニュータイプの理想像は、15年前の戦争時とは全く変わらない、「ビットモビルスーツを操れる兵士」。結局、新地球連邦軍も宇宙革命軍も、ニュータイプを自分たちの権力維持のために利用することしか考えてないんですよね。真のニュータイプの解放を目指すには、両権力を倒さないと。でも、そういう意味では、フロスト兄弟の考え方が一番マッチしていると言えちゃうなぁ。いやいや、そんなことは―。

 

ガロード「俺は知りたいんだ。世界を動かしているコイツらの、心の底に何があるのか。」

 

地球連邦軍の貨物列車に押し込められ、行先もわからず揺られ続けていたジャミルたち。こうした結果となったのは、拘束された際のジャミルの発言がキッカケだったのですが、誰1人彼のもとから離れようとはしませんでした。やがて列車が止まり、いよいよ銃殺刑に処されるかと思われたそのとき、フォートセバーンで遭遇したベルティゴやポーラ・ベアー部隊が出現。中に乗っていたのはカリスたちであり、ガンダムXディバイダー等も奪還していたことから、ジャミルたちの反撃が始まります。Bパートより、ジャミルたちの描写がお話の中心に。新地球連邦軍に拘束されてしまっていた彼らでしたが、そのノリと考え方は全く変わっておらず、安心しました。ここ最近は、ガロードやティファ単体の描写が続いていたため、ジャミルらフリーデンのメンバーらがワチャワチャしているのは、懐かしく、そして楽しく感じられました。そんな彼らに、いよいよ迫る死刑のとき。何もない荒野で降ろされた彼らは、いよいよ死を覚悟しますが、そんなときに駆けつけたのが、カリス率いる反政府軍の部隊でした。フォートセバーンでのお話のとき以来、久しぶりにカリスが再登場!悩みを吹き飛ばした彼の、ベルティゴとポーラ・ベアー部隊による猛攻は、かなり頼もしく感じられました。よく考えてみると、カリスの登場はやや唐突な感じなんだけど、そんなことを忘れさせてくれるくらいの、インパクトト゚喜びがありましたね。そんなカリスは、なんと新地球連邦軍に鹵獲されていたガンダムXディバイダー・ガンダムエアマスターバースト・ガンダムレオパルドデストロイも奪還済み。自機にそれぞれ乗り込んだジャミルたちは、奮戦を見せて新地球連邦軍の部隊を壊滅させます。ジャミルたちの怒涛の反撃の描写も、かなり力が入っておりGood。喜びもひとしおでした。

 

戦いを勝利で終え、再会を喜びあうジャミルたちとカリス。トニヤはガロードやティファがこの場にいないことを残念がりますが、カリスは、既に彼らが地球に帰還していることを知っていました。その夜、拘束されていたガロードとティファは、警備兵の目を盗んで脱走。別の場所で拘束されていたパーラとも合流し、ガンダムDXとGファルコンのもとにたどり着くのでした。終盤では、ガロードとティファの静かな反撃が開始。拘束されていた彼らでしたが、ティファのこともあって牢獄ではなく一般の部屋であり、それが彼らに脱出の機会を与えます。ここでのガロードとティファの連携プレーが素晴らしく、ティファのニュータイプ能力で兵士たちの動きを察知→ガロードピッキング技術でロックを突破、脱出という、鮮やかな技を披露してくれていました。今回は本当に、2人の息ピッタリという感じで、それが常にチャンスを生んでいたよなぁ。そしてこの後、パーラも救出したガロードたちは、ガンダムDXとGファルコンが隠されている倉庫へ到達。さあ、反撃はここからだ―!

 

 

 

第36話「僕らが求めた戦争だ」

1996年12月7日放送

登場した敵他:ガンダムヴァサーゴ、ガンダムアシュタロン、ドートレス・ネオ、ドートレス、バリエント

「覚えておけよ、ガロード・ラン!再び戦争が起きたなら、それが僕ら兄弟の勝利だということを!」

 

STORY:ブラッドマン卿の邸宅から脱出し、ガンダムDXとGファルコンを奪還したガロードたち。それに気づいたフロスト兄弟の執拗な追跡と攻撃に苦しめられるが、駆け付けたジャミルたちの活躍により、窮地を脱しついに再会を果たした。カリスが身を寄せる北米の反政府組織の拠点にやってきた彼らは、かつての仲を取り戻し、またパーラも、フリーデンの仲間たちに溶け込んでいく。しかしその裏では、フロスト兄弟が、自分たちの目的を達成すべく、最後の仕上げに取り掛かっていた。目的のために、容赦ない行動に出、ブラッドマン卿を試す彼ら。このままフロスト兄弟の思惑通り、地球と宇宙の戦争は始まってしまうのだろうか―?

 

ガロードたちとジャミルたちがついに再会を果たすと同時に、フロスト兄弟がいよいよブラッドマン卿への影響力を強め、宇宙革命軍との戦争へと舵を取らせようとする一編。戦闘シーンは序盤のみであり、その後は人間ドラマを中心に展開。和気藹々とした様子が描かれるガロードたち側に対し、ブラッドマン卿を徹底的に持ち上げ利用して目的を達成しようとするフロスト兄弟が、正反対の形で描かれていました。ガロードたち側の描写が温かい分、今回のフロスト兄弟たちの行動と思考が、恐ろしいほど冷徹に感じられるのが興味深いところ。彼らは宇宙革命軍との戦争を引き起こして、その先にある何を狙っているんだろう?

 

前回、ブラッドマン卿のもとから脱走を果たしたガロードたち。しかし、それに気づかぬフロスト兄弟たちではなく、すぐさまガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロンで追いかけてきます。実質1VS2の戦闘の前に、かなり苦戦させられるガロード。あわややられる寸前というところまで追いつめられますが、ティファの予知どおり、ガロードたち拘束の情報を得ていたジャミルたちとカリスが加勢に入り、逆転。フロスト兄弟を撤退に追い込み、ガロードたちとジャミルたちは、再会を果たすのでした。序盤では、前回と同様に、ガロードたちとフロスト兄弟の戦闘が描写。しかし、前回とは違い地球が舞台であり、また軍勢も前回ほど多くなかったことから、なかなかのいい戦闘を見せてくれます。このように前回との対比になっているだけでもGoodなのですが、それにプラスしてアツいのが、ジャミルたちの加勢。カリスの情報網により、ガロードたちが囚われの身であることをつかんでいた彼らは、すぐさま装備を整えて現地へ急行。到達したときは、ちょうどガロードたちとフロスト兄弟が交戦中でした。ここでの戦いが、前回に続き視聴者のテンション爆上げポイント。ガロードたちとジャミルたちとの再会だけでも嬉しいのですが、それにカリスが加わり、かつて敵どうしだった彼らが手を取り合って共闘するさまは、本当に素晴らしかったですね。そして、こうした攻勢の前に、フロスト兄弟は撤退を余儀なくされることに。しかし、ここでオルバは、サブタイトルになっている「僕らが求めた戦争だ」というセリフを吐き捨てます。

 

カリスの艦に乗艦したガロードたちは、宇宙で今まであったことをジャミルたちと共有。唯一、フリーデンのメンバーら全員と初対面だったパーラも驚くほどすぐに溶け込み、和気藹々とした時間が流れます。やがて、カリスの艦は、北米大陸の反政府組織の拠点へと到着。ここで、キッドによるGファルコンのさらなる調整が行われると同時に、ガロードたちは疲れを癒やすことになるのでした。Aパート後半は、今回におけるほのぼのポイント。戦闘を終えたガロードたちは、合流してカリスが身を寄せる反政府組織の北米拠点へ向かい、休息をとります。ここで、ガロードたちとジャミルたちは、お互いが離れていた間のことを共有。ですが、それ以上に印象に残ったのは、この中では唯一ほぼ全員と面識のなかったパーラが、驚くほど速やかに溶け込んでいる点でした。持ち前の明るさとコミュ力で、どんどんフリーデンのメンバーたちに話しかけていくパーラ。ガロードが最初苦手意識を持っていたキッドですら、ガンガン発言して全くひるんでいなかったのは、彼女らしいなと感じました。

 

なんとしてでも地球と宇宙の戦争を引き起こしたいため、ブラッドマン卿を試し、そして持ち上げて取り入ろうとするフロスト兄弟。ブラッドマン卿はまんまとそれに引っかかってしまい、彼らは少なくとも、ブラッドマン卿を掌握することに成功します。同じ頃、クラウド9では、ダリア作戦失敗に伴う内部の混乱をおさめ、地球との全面戦争の方針が再び確定。ニコラはザイデル総統に直訴し、なんとか和平交渉に持ち込もうとしますが、その行動は彼の身を滅ぼす結果となるのでした。Bパートからは、フロスト兄弟らガロードたちの敵側の描写が中心となり、ガロードたちの出番はほぼゼロ。その間、フロスト兄弟はブラッドマン卿をほぼ完全に手中におさめ、ザイデル総統はニコラを排除して自身の考えを押し進めていきます。Bパートで特徴的なのは、フロスト兄弟とザイデル総統の狂気が存分に描写される点。特にフロスト兄弟は、自分たちの目的達成が大詰めを迎えていることから、ブラッドマン卿すらを踏み台にすることを決定し、彼に取り入ろうとします。ここで面白いのが、フロスト兄弟がわざと弱みを見せて、ブラッドマン卿に自分たちが下ったと見せかけていること。アイムザットをガンダムDXの事件のときにどさくさ紛れで殺したことを、あえて自白したのは、挑戦的だなと感じました。でも、アイムザットはガンダムDXに固執するあまり新地球連邦軍内で浮いてたし、ゆえにブラッドマン卿も快くは思ってなかったろうから、ブラッドマン卿がもしフロスト兄弟の意図せぬ選択をしても、そこまでフロスト兄弟に影響はなかったのかな。一方のザイデル総統は、今回でいよいよニコラを排除。ティファがいなくなったこともあり、自身の独裁色を強めていきます。ニコラの主張は一理あるものでしたが、宇宙革命軍内での立ち回りという面では、あまりにもヘタクソ。こうした結果になったのも仕方ないなぁと感じました(もちろん、この結果が良いというワケじゃないけど)。

 

ブラッドマン卿の意思に反して、新地球連邦軍内の大方の意見は、宇宙革命軍との和平交渉。ブラッドマン卿が軍上層部すら掌握できないことに失望すると同時に、このままでは目的を達成できないと確信したフロスト兄弟は、なんと上層部らの乗る政府専用機を真っ向から破壊するという強硬手段に出ます。そして、それを暗に示しながら、ブラッドマン卿に上層部ら死亡の報告をするフロスト兄弟。彼らの行動を察し、最初こそ戦慄したブラッドマン卿でしたが、邪魔者がいなくなったことに気づき、じょじょにその狂気を強めていくのでした。地球内での統治を確立しなければならないことから、ブラッドマン卿の考え方に反して、宇宙革命軍との和平交渉が大筋の意見。軍人として真っ当な判断・意見だと感じられましたが、そんな彼らを、フロスト兄弟は、ガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロンで一網打尽にしてしまうのでした。ブラッドマン卿の考えを押し進めるため、邪魔な連邦軍高官たちをまとめて排除してしまったフロスト兄弟。「高官全員が1つの飛行機で移動する」や「誰一人直前までフロスト兄弟の接近に気づかない」という、若干のツッコミポイントはありましたが、直後の高官全員をまとめて葬るというそのインパクト大な絵面が、かき消してくれたなという印象でした。これにより、宇宙革命軍側でも、新地球連邦軍側でも、戦争に反対する人間がほぼいなくなってしまった形に。最悪の事態を阻止できるのは、やはり、ガロードたちだけか―!

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第37話から第39話(終)をご紹介予定です。『機動新世紀ガンダムX』。15年前、僕たちはその戦争を体験した。ニュータイプという存在に触れた。そして大人になった今、僕たちはもう一度それを見つめ直そう。次の世代へ、次の時代を託すためにも―。

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