お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-12(第34~36話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第12回目です。

 

今回ご紹介の3話では、キラとアスランそれぞれの新メイン機:フリーダムガンダムジャスティスガンダムが登場!特に前者の強さやパワーが描かれることになりますが、それ一辺倒ではなく、オペレーション・スピットブレイクの顛末や、戦争に対する新たな考えを抱き始めるキラ&アスランと、ストーリー的にも決して見逃すことのできない描写やドラマ展開が連続していました。今まで『SEED』を追ってきた中で、最もお話が大きく動いた3話といえるんじゃないかなぁ。

 

なお、前回(第31~33話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-34「まなざしの先」

2003年5月31日放送

登場した敵他:デュエルガンダムシグー、ジン、ディン、グーン、バクゥ

「今のあなたには、必要な力だと思いましたので。思いだけでも、力だけでもダメなのです。だから―!」

 

STORY:マリューたちとアスランが、それぞれ仲間たちとの別れの挨拶をした直後、ザフトによるオペレーション・スピットブレイクが始まった。その狙いは、連合の基地があるパナマではなく、本部のアラスカ!最高評議会内でも混乱とパトリックへの反感が巻き起こる中、クルーゼの主導により、ザフトの侵攻は続いていく。基地内に取り残されたムウたちは、いったいどうなってしまうのか?そして、キラが地球への帰還を決意したとき、ラクスはあるものを引き渡す。その名は、“フリーダム”―!

 

オペレーション・スピットブレイク始動、登場・フリーダムガンダム今回は、キラの後半のメイン機体であるフリーダムガンダムの初登場回であり、かつオペレーション・スピットブレイクの始まりのお話。キラはラクスのもとにいるため、最初は直接戦闘には参加していませんが、オペレーション・スピットブレイクの惨状を知り、「自分は何のために戦うのか」と、決意を新たにしたキラが凛々しく、成長を感じられると同時に、フリーダムガンダムに搭乗することになる強烈な理由付けになっていました。フリーダムガンダムラクスに引き渡されただけなのですが、そこに至るまでのドラマをしっかり描いていたことから、キラがたまたま得をしただけという感じになっていなかったのがGoodでしたね。

 

サザーランド大佐からの辞令が下ったことで、アークエンジェルから離れることになった、ナタル・ムウ・フレイ。中でもフレイは猛烈に抵抗しますが、最終的にはあきらめて、しぶしぶ移動用の戦艦への待機列に並びます。同じ頃、アスランも特務隊配属のため宇宙に向かおうとしているとき、イザークと遭遇。最初こそイヤミを言ってくるイザークでしたが、最終的にはお互い再会を誓いあって、別れるのでした。序盤では、アバンタイトルを長めにとって、マリューたちアークエンジェル側、アスランたちザフト側の別れをそれぞれ描写。プラス面で強く印象に残ったのは、意外にも後者のほうでした。マリューたちの別れは、「いろいろ思いはあるけど、辞令なら仕方ないよね」という半ばあきらめムードな雰囲気が漂っているのに対して、アスランイザークは、「いったん離れるけど、絶対に生きて再会しような」という強い意志を感じるものに。イザークは今までアスランにイヤミを言うキャラでしたが、その奥底でこんなにもアツい順当な感情を持っていたとは、正直かなり驚きでした。ストライクガンダムと戦い初めてから、すっかりそれにご執心で狂気じみていたけど、ちゃんと相手を思いやる優しさも残っていたんだなぁ。今回のこの描写で、イザークの魅力が深まったように感じましたね。そして、マリューたちとアスランたちそれぞれの別れは、彼らの未来を暗示しているようにも思えたな…。

 

キラが、自分が何をすべきか、そしてどこにいるべきか悩んでいた頃、パトリックの指示に基づき、オペレーション・スピットブレイクが開始。その狙いは、連合のパナマ基地ではなくアラスカの本部であり、それはザフトの最高評議会すらも知らず、混乱を招きます。一方で、現場の兵士たちは、クルーゼの指揮のもと侵攻を開始。着々とアラスカ本部へと迫っていました。Aパート後半より、オペレーション・スピットブレイクが開始。てっきり、当初からアラスカを狙うつもりで、ザフト内部でもそれで認識が一致しているのかと思いきや、最高評議会含めてほとんどのザフト首脳部はパナマのほうを襲撃する気でいたのは、拍子抜けしました。視聴者目線だと、パトリックもクルーゼもハナからアラスカを狙う気満々だったから、このタイミングで「表向きはパナマを狙うつもりでした」と言われても、なんだかなぁという感じです。しかしそのぶん、「オペレーション・スピットブレイクがアラスカを狙っていた!」ということに対する、それを知らなかった各キャラの衝撃や驚きがしっかり描写されていたので、ドラマがダレているという印象は無かったですね。

 

クルーゼの侵攻はいっそう激化し、ついにアラスカ本部の内部へ侵入。そこに残っていたムウは彼と対峙しますが、アラスカ本部の中がもぬけの殻であることに、強い違和感を覚えます。そんなムウの攻撃をかわしたクルーゼは、脱出の際偶然遭遇したフレイを誘拐します。同じ頃、オペレーション・スピットブレイクのことを知ったキラは、地球に戻って戦うことを決意。それは、どちらかの側について戦うというものではなく、この戦争を終わらせるために倒さなければならない、もっと大きなものに立ち向かうためでした。Bパート前半では、ムウが主体となって動き、アラスカ本部にある違和感に気づくさまが挿入。これが、このオペレーション・スピットブレイクの結末にかかる伏線になっています。フレイが誘拐されたのは、完全にとばっちりだったけど、彼女がクルーゼの声に父の影を見たのは、何か今後のドラマに関わってくるのかな?それとも、単純に同じ声優つながりのネタだったのかな…。このように、アラスカ本部が混乱に陥っていた頃、ラクスのもとにいるキラは、オペレーション・スピットブレイクがアラスカ襲撃作戦だったことに、他のキャラクター同様強い衝撃を受けることに。そのとき、彼の脳裏によぎったのは、戦いへの恐怖やアスランを殺してしまった(この時点でキラはまだアスランの生死を知らない)罪悪感ではなく、アークエンジェルに残してくる恰好になってしまった、仲間たちのことでした。キラが仲間たちのことを思って奮起するさまは、過去のお話でも何回かありましたが、今回は、キラが戦う意味どころか自分の存在にも悩んでいるときにそれが登場し、彼を導く形になっていることから、いつも以上に印象に残る描写になっていました。そしてこれを境に、キラは自我を取り戻したと言っても過言ではないほど、自分の意見を述べ、ラクスの意見にも的確に反論。単純に敵を倒すためではなく、この戦争の根幹にあるものと戦い倒すために、再び地球に戻って戦うことを誓います。ここでのキラは、ボソボソとした長ゼリフだったのはちょっぴり残念でしたが、とてもカッコよく見えました。

 

キラ「何もできないって言って、何もしなかったら、何もできない。何も変わらない、何も終わらないから―。僕たちは、何と戦わなきゃならないのか、少し、わかった気がするから―! 」

 

キラの強い思いを受けたラクスは、自分の権限と調達したザフトの軍服を使って、キラとともに格納庫へ移動。そこにあったのは、ガンダムをモデルにしてザフトが制作した高機動モビルスーツフリーダムガンダムでした。ラクスからそれを受け取ったキラは、ハッチを強行突破して宇宙へと脱出。追撃してくるジンたちを瞬く間に撃滅し、そのまま青い流星となって一筋に地球のアラスカへと向かっていくのでした。終盤で、いよいよキラの新たな専用機となるフリーダムガンダムが登場。彼がそれを手に入れることに大きく貢献したのがラクスであり、しかもフリーダムガンダムが、ストライクガンダムとは真逆で完全なるザフトモビルスーツというのは、対比になっていて面白いところ。完全にラクスのはからいで(肉体的には)それほど苦労せずに、手に入れたフリーダムガンダムですが、それまでのキラの精神面での復活のドラマが丁寧に描かれていたことから、棚ぼた感は皆無でGoodでしたね。そんなフリーダムガンダムは、ハッチからすぐに宇宙に飛び出す屋否や、目にも止まらぬ速さで次々にジン等を撃破。一路地球へと向かっていきます。フリーダムガンダムの活躍そのものもカッコいいのですが、その航跡が青白い光なのが、流れ星を連想させてよりカッコよさをアピールしてくれています。まさに自由を掴まんとする、自由自在に動けるこのガンダムなら、キラも未来を掴み取ることができそうですね。

 

 

 

PHASE-35「舞い降りる剣」

2003年6月7日放送

登場した敵他:デュエルガンダムシグー、ディン、グーン、ゾノ、ザウート、バクゥ、ジン

「なぜ、助けた?」「―そうしたかったからです。」

 

STORY:アラスカ本部防衛の任にあたるアークエンジェルは、ほとんど装備が残されていない中でも、すんでのところで踏ん張り続けるが、戦局は絶望的だった。友軍艦がどんどん轟沈していく中、アラスカ本部から脱出したムウがアークエンジェルに合流し、マリューたちに連合本部の作戦の真実を伝える。自分たちは、このまま時代の捨て駒となるしかないのか?戦禍から脱出を試みるアークエンジェルだったが、被弾しすぎた余り体制を維持できなくなり、ついに着水してしまう。そして、ジンに艦橋を狙われ、誰もが死を覚悟したとき―、キラは帰ってきた。フリーダムガンダムという新たな機体を引っ提げて!

 

前回に続く、フリーダムガンダムのデビュー回後編。といっても、中盤まで描かれるのは、アークエンジェルにとって厳しい戦局や、ムウによって周知される連合本部の真の作戦等、絶望的な状況ばかり。こうした苦しい中を、本当にギリギリまで戦い抜いたマリューたちが、もはやこれまでかと覚悟したそのとき、キラ/フリーダムガンダムが登場するという流れになっていました。フリーダムガンダムは最高にカッコよかったけど、今回の戦闘を通して、連合本部を信頼できなくなったマリューたちの、今後の身の振り方が気になるなぁ。

 

未だに続く、アラスカ本部の防衛戦。連合側も必死に戦ってはいましたが、多種多様なモビルスーツを投入してくるザフトに対し、戦艦や戦闘機・戦車程度の装備しか持たない連合は、緩やかに押されていき、劣勢に陥っていました。それでも、アークエンジェルパナマからの援軍に一縷の望みをかけて戦い続けますが、実際にそれが来ることはなし。それを知っているムウが、なんとかアークエンジェルへのコンタクトを試みようとしていた頃、別部隊配属となっていたナタルは、潜水艦の中でその事実を知るのでした。序盤では、前回より続くアラスカ本部防衛戦のさまが描写。今まで登場した各モビルスーツをありったけ投入してくるザフト(これはガンプラの販促も兼ねているのでしょう)に対して、連合は装備では劣るもののグーンやザウート等をしっかり撃破していましたが、戦力が桁違いであり、だんだんと追い詰められていきます。総じて見ると、連合側もやられる一方という形ではないのですが、最初のシーンから連続してザフトが進撃するシーンが挿入されるため、実際以上に視聴者に「ザフトがめっぽう強くて連合が劣勢」という印象を与えてくれているのが、面白いところ。観ていて絶望感が襲ってくるシーンでしたが、ドラマ構成としてはとても興味深いものでしたね。そんな劣悪な戦況の中、パナマからの援軍を信じて戦うアークエンジェルですが、実際にそれが来る可能性はゼロ。ナタルはそのことを、ムウより遅れる形で潜水艦の中でのウワサでそれを知り、険しい表情を見せます。ここではっきりと、表情に影がよぎり、目を見開くナタル。やはりまだ、アークエンジェルに対する情が残っていたのでしょう。

 

ゲートが突破される寸前のアラスカ本部内で、ようやく空いた戦闘機を見つけたムウ。それで脱出し、アークエンジェルのもとへ向かいます。被弾しながらもなんとか着艦したムウは、自分が見聞きした事実を伝え、マリューたちはそれに戦慄。最終的にマリューは、連合の捨て駒となるのではなく生き延びる道を選択し、この船上から脱出を図る方針に転換します。中盤では、アラスカ本部内に未だ残っていたムウの活躍を中心に描写。絶望的な戦局になり、またザフトに目の前まで侵攻されたことから、心身ともに傷つき動けなくなる一般兵が多い中、ムウはそれでも正気を保ち続け、アークエンジェルに合流して見せます。今回のムウの胆力はハンパなく、集中砲火を浴びているアラスカ本部から脱出するわ、被弾した状態でボロボロのアークエンジェルに着艦するわ、マリューに真実を伝えたあとスカイグラスパーで普通に戦列に加わって出撃するわと、ものすごい活躍を見せていました。いや、本当にムウはタフだな…。そんなムウから、連合の真の作戦を聞かされ、さすがに動揺するマリュー。彼女は、ここで玉砕するのではなく生き延びる選択をとり、切り抜けるための行動を開始します。あらゆる責任を負うとして、アークエンジェルでこの場を脱出する選択をしたマリュー。ここにナタルがいたら、「感情的な判断すぎる」として彼女のことを制止しそうな気がしないでもないですが、こうしたときでも大胆な決断ができるのは、彼女の魅力ですよね。

 

ムウ「心配しなさんな。忘れた?俺は、不可能を可能にする男だってことを!」


戦局を切り抜けて脱出を図るアークエンジェルですが、アラスカ本部に隠された事情をザフトが知るはずもなく、猛攻にさらされ大きく損傷。ムウのスカイグラスパーも、デュエルガンダムの攻撃の前に被弾し、厳しい戦いを強いられます。やがて、アークエンジェルは自力で空中で態勢を維持できないほど損傷し着水。そして艦橋にジンが迫り、誰もが死を覚悟したそのとき、キラのフリーダムガンダムが現れます。あのアークエンジェルが着水してしまい、艦橋から再び空が見えたかと思うと、迫ってきたのはジン。ビームライフルで狙われてもうおしまいかと思われたそのとき、ようやくついにキラ/フリーダムガンダムが現れます。この展開は正直読めたけど、やっぱりいざドドンと見せられると、カッコよさと頼もしさがハンパない!キラも戦局に動じず的確に状況を把握しようとしていたので、彼の成長も感じることができましたね。その後、フリーダムガンダムが向かい来る敵を次々に撃破し、連合の作戦を知ったあとは、敵味方問わずアラスカ本部からの撤退を促す通信を発信。それでも撤退しようとしないイザークデュエルガンダムは、わざとその脚部のみを破壊して戦闘継続不可にして、脱出の機会を与えます。その気になれば倒せたはずなのに、あえてそうしなかったキラ。これはもちろん、彼が今戦っている理由が、ザフトを倒すためではなく、戦争を動かしている本当の悪を倒すためであるからでしょう。イザークからしてみると、ある種再び情けをかけられた形ですが、以前のように激高するのではなく、「なぜだ!?」と冷静に考えようとする反応を見せているあたり、彼のほうでも以前より心情変化があったのではないかということが窺えますね。

 

フリーダムガンダムから、敵味方問わずアラスカ本部からの撤退を促す通信を発し続けるキラでしたが、時同じくして無慈悲にも連合本部の作戦が始動。サイクロプスが起動し、被害が拡大していきます。フリーダムガンダムおよびスカイグラスパーアークエンジェルは、何とかそこから脱出しますが、連合本部のやり口に怒りを覚えるのでした。一方、ようやくプラントに戻ってきたアスランは、オペレーション・スピットブレイクの失敗を知って…。キラは、敵味方の分け隔てなく1人でも多くここから脱出させようとしますが、ついに連合本部の作戦が始動。サイクロプスの起動の前に、人間もモビルスーツもまるでなす術がなく、次々に爆死していきます。ムウ曰く「起動すると半径10kmが溶鉱炉になる」というほどの、強大な兵器であるサイクロプス。これの描写はなかなかグロテスクで、単純に爆発させるのではなく、高周波のようなものを放って、対象を内部から爆発させるようなものになっており、人間の爆発描写も多数挿入されていました。『SEED』は今からもう20年以上前の作品だけど、当時の放送コード的にも、なかなか攻めた描写だったと言えるんじゃないかな。そんな地獄の中から、フリーダムガンダムアークエンジェルは脱出。キラもマリューたちも、主要メンバーはみんな生き残ります。ザフトだけでなく、連合も信用できなくなった彼ら。彼らが今後とる道は―。

 

 

 

PHASE-36「正義の名のもとに」

2003年6月14日放送

登場した敵他:ジャスティスガンダム

アスランが信じて戦うものは何ですか?いただいた勲章ですか?お父様の命令ですか?」

 

STORY:キラがマリューたちと再会し、今まであったことについて話し合っていた頃。プラントに戻ったアスランが目の当たりにしたのは、オペレーション・スピットブレイクの失敗により怒り心頭のパトリックと、ラクスが国家反逆罪の容疑をかけられているという事実だった。どうしても後者のことが信じられないアスランは、ラクスの自宅へ向かい、思い出を振り返ったことをキッカケに、彼女が初めてコンサートを開いたホールへと向かう。そこでラクスと出会う彼だったが、既にラクスは、ザフト側・連合側という考えを捨てており、アスランとは考え方が相容れないものになってしまっていた。そこへ迫る、ラクスの拘束部隊!板挟み状態のアスランがとる選択は―?

 

アスランの後半のメイン機である、ジャスティスガンダムのデビュー回。ですが、キラのフリーダムガンダムのデビュー回と同じく、その登場は最低限に抑えられており、今回はアスランラクスの人間ドラマにかなり重きが置かれていました。ラクスを結局撃つことができず、あわや自分も国家反逆罪の容疑をかけられかねない行動をとっていたアスラン。彼もまた、キラと似た考え方を持つようになるのかな。そうしたら、キラとアスランの共闘もあり得る…かも?

 

前回、プラントに帰ってきたアスラン。パトリックのもとに向かうと、彼はオペレーション・スピットブレイクの失敗やラクスの裏切り容疑でてんやわんやであり、同時に独裁色を強めようとしていました。どうしてもラクスの裏切りを信じることができなかったアスランは、彼女の自宅に向かいますが、そこはもぬけの殻で、既に捜査が入って荒らされたあと。そんな中で、残っていたハロを発見したことをキッカケに、彼女がいそうな場所に急行します。序盤では、久しぶりにパトリックと再会したアスランの様子が描写。アスランは地球で起きたことをよく知らなかったため、最初はパトリックの様子に驚いているだけでしたが、じょじょに事態の全貌やそれに対する彼の反応を目の当たりにして、表情を曇らせていきます。鳴り物入りの作戦が失敗し、息子の婚約者にスパイの容疑がかかっているとなれば、そりゃあどんな指導者でも焦りを隠しきれなくなりますが、ここでのパトリックは、これに乗じて独裁色をさらに強めようとしているのがよくないところ。しかも、意図的にしようとしているのではなく、迅速に動こうとした結果そうなってしまっているというのが、ちょっと悲しさも感じさせます。今回のこの一件で、クライン元議長もラクスも、パトリック側には戻れなくなっちゃったよなぁ。当然、本人たちはそれを覚悟のうえで、ああいう行動に出たんだろうけど…。そしてこのあと、アスランラクスの自宅を訪問。荒らされてしまっているそこで、一輪の白い花を見かけたことをキッカケに、ラクスは自身が初めて歌を披露したコンサートホールにいるのではないかと推測します。

 

サイクロプスから逃れ、奇跡的に生き延びたキラとマリューたち。対面で合流できた両社は、再会を喜び合いますが、キラはラクスとの再会を通じてこの戦争に対する見方が変わっており、それがマリューたちに大人びた印象を与えます。そして、生き延びたとはいえ、連合から敵前逃亡扱いは避けられないと考えたマリューたちは、オーブへと針路をとることを決断。再びカガリたちに合流して、今後どうするかを考えることにします。今回は、どちらかといえばアスランが主役であるため、キラたちアークエンジェル側の描写は、このAパート後半周辺のみ。アークエンジェルに合流したキラは、マリューたちと行動を共にする気でいましたが、行方不明になる前のときよりも、より中立な立場で物事を考え、身を振ろうとしていました。ラクスとの再会を経て、キラはかなり大人びた考え方ができるように変化。マリューたちに対しても、フリーダムガンダムニュートロンジャマーキャンセラーを搭載していることから、解析することを拒否したり、この戦争を終わらせるために何と戦わねばならないかを説いたり、再会を喜びつつもコンプレックスが爆発してしまうサイを諭したりと、なかなかのものを見せます。本当に、ラクスとの再会は、彼に大きな影響を与えたんだなぁ。そして、こうしたやり取りを経て、アークエンジェルが向かうことにしたのはオーブ。選択肢としては悪くありませんが、オーブに向かったからといって事態が大きく好転するとは思えないけど、はてさてどうなるか―。

 

キラ「こんなことを終わらせるには、何と戦わなくちゃならないと、マリューさんは思いますか?僕は、それと戦わなくちゃいけないんだと思います。」

 

アスランが向かったのは、ラクスが初めて歌ったというコンサートホール。閉鎖され荒れ気味だったその中に潜入したアスランは、ちょうど舞台の当たりから歌声が聞こえ、明かりが漏れているのを確認。舞台上で歌うラクスを発見します。かけられている容疑はウソであると信じたかったアスランは、そのようにラクスに問いかけますが、対する彼女は、フリーダムガンダムをキラに渡したことをあっさり認めるのでした。Bパート中盤より、再びアスランのパートへ。彼が向かったコンサートホールには、予想通りラクスがおり、彼は彼女が無実であることを信じて話しかけますが、対するラクスの反応は、彼の期待を裏切るものでした。まあまあ市街地の中心部にある荒廃したコンサートホールで、普通に舞台の真ん中で照明をつけながら歌っていたラクス。いくら協力者が周辺に待機しているとはいえ、追われている身でこんなことをするなんて、ちょっと大胆すぎやしないか?まあ、アスランが来てくれるのを待っていたってのはわかるけどさ…。そんなラクスは、キラが生きていること、そしてキラにフリーダムガンダムを渡したことを話し、これらに動揺したアスランは、思わず彼女に銃を突きつけます。しかし、ラクスの態度や主張が変わることはありませんでした。キラを諭したときと同じように、この戦争を終わらせる方法や、真の悪につき問いかけてくるラクス。キラと同じように、アスランの考え方が変化する日も近いのでしょうか。

 

ラクスのザフト、そしてプラントに対する裏切りともいえる行為に、銃を向けるアスラン。しかし、ラクスはその程度では全く動じることはなく、逆にキラのときと同様に、何のために自分は戦うのか、この戦争を止める方法は何なのかを問いかけてきます。そうした中、拘束部隊が突入し、アスランは彼女とともに囲まれてしまうことに。アスランのとる行動は―!アスランは実は尾行されており、彼を追って拘束部隊が到着。囲まれてラクスの身柄の引き渡しを要求されたアスランですが、彼がとっさに取った行動は、ラクスとともにそこから脱出するというものでした。ラクスの協力者たちが拘束部隊を皆殺しにしてくれたからよかったものの、これバレてたらアスランも国家反逆罪で追われる身だったよな…。そしてラスト、ラクスの言葉を胸に、ジャスティスガンダムで宇宙へ飛び立つアスラン。この直前に、キラが地球に戻ったことを聞かされていますが、もうすぐに地球に再び戻るのかなぁ?

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第37話から第39話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。その力、呼び覚ませ!ガンダム!!

 

 

 

 

 

機動戦士ガンダムSEED』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

機動戦士ガンダムSEED』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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想像力がヒーローの力になる!ウルトラヒーローズEXPOサマーフェスティバル2024 前半戦Part.1(館内展示編)

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今回は、7月20日(土)より池袋サンシャインシティにて開催中の「ウルトラヒーローズEXPOサマーフェスティバル2024(前期)」のレポートです。

 

今年もやってきました、ウルサマの季節。開催序盤は混雑が予想されるため、少しズラしてから行くつもりだったのですが、オリキャスメンバーの出演日が、前期は前半と後半で割と固まっていることを知り、混んでいるであろうことを承知で、先日7月21日(日)に突撃してきました。

 

なんだかんだで、ウルサマは現在定員制であるため、混んでいると言ってもある程度混雑は予想できるのですが、この日は夏休み期間に突入して最初の日曜日ということもあって、池袋界隈自体にかなり人が多かったですね。暑さもなかなかのものだったのに、みんな元気だなぁ…。

 

なお、前回(ウルサマ2023)に関する記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

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※なお、今回は館内展示編ということで、それのみにかかるレポートとなります。

 

 

 

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入場すると、SKIPの入居しているニュー星元ビルの入口をかたどった展示があり、それを抜けると、SKIP星元市分署の室内を再現した展示へ。各デスクにはメンバーの個性が表れており、個人的には、シュウのデスク脇にある、デロンギのコーヒーメーカーが一番目を惹きました。

 

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このSKIPのブースでは、昨年の展示でも見られた、メンバーによる直筆メッセージのメモ書きが各所に存在。昨年の場合、メンバーがライブステージにゲスト出演するたびに増えていく形でしたが、今回は当初から全メンバー分が揃っていました。おそらく、昨年好評だったため、今年はこのような形に発展したのでしょうね。

 

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SKIPのブースを抜けると、次に待ち受けているのは中規模のジオラマセットブース。ここでは、自然の中の怪獣たちを調査するというコンセプトで組まれており、緑豊かな自然の中に、ピグモンレッドキング(2代目。怪獣無法地帯コンビをやるのなら初代がよかった!)、スフラン、シャザック(子)やゴモラがいました。

 

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山のセットは、紙を切り抜いて作った比較的簡易なものでしたが、どのスーツも動きが付いた状態で展示されているため、なかなかの迫力が感じられるのが面白いところ。また、こうした怪獣たちの中で、ちゃっかりペガがいるのが微笑ましかったです。しかも、よく見てみると、彼のバッグにはSKIPのマークが。劇中ではありえないでしょうが、こうしたifの展開が楽しめるのも、展示のいいところですね。

 

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ゴモラたちの展示ブースを抜けると、いよいよ『アーク』にかかる展示へ。ここでは、かなり狭いスペースを巧みに使った、町中に潜む宇宙人のセットのほか、逆にかなり広いスペースを取ったアークVSリオドのジオラマセットが展示されていました。

 

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狭いジオラマセットの方には、『セブン』よりペロリンガ星人とピット星人がチョイス。前者は路地裏の脇から顔をのぞかせ、後者はわずかに開いたアパートの扉から鏡越しにその姿が見えていると、どちらもかなり趣向を凝らした展示になっていました。当初からこうした展示にしようと考えていたのか、あるいはスペースの都合からこうした展示としたのか、どちらかは不明ですが、面白い見せ方をするなぁと感心させられましたね。

 

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アークVSリオドのほうは、劇中とは少し違った、工場地帯での戦闘をイメージしたジオラマセットに。俯瞰する形で両者を見るも良し、入り組んだ工場内から見上げたように見るのも良しと、こちらも見ごたえのあるセットになっていました。

 

展示されているリオドのスーツは、恐らく撮影で使用したもの。第1話に登場したシャゴンをあえてチョイスしなかったのは、シャゴンのスーツは今中国の展示のほうに出張中だからなのでしょうね。

 

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アークにかかる展示は、このほかにも巨大な手に乗れるブース(アーク変身時をイメージしたもの)があり、ここを抜けると、ステージ脇の最後の展示へ。ここでは、昨年度まで分かれていた、一段上から会場内を見渡せるブースが1つに集約されており、それがある程度面積をとっていたことから、ここにある展示はジオラマセット1つのみ。しかし、歴代ニュージェネレーションヒーローズウルトラマンたちが一堂に会しており、ボリュームたっぷりなものになっていました。

 

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相手となる怪獣については、基本的に引っ張り出せるスーツを出してきたという感じになっているのですが、一部ちゃんとコンセプトが考えられているであろうところが、興味深いところ。既に多くの方が指摘していますが、最も注目すべきは、ジードVSレヴィーラの展示箇所でしょう。造られた者どうしの対決とは、円谷プロもなかなかの組合せを繰り出してきますよね。

 

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また、個人的には、ビクトリーVSタッコングブレーザーVSデマーガの展示が、特に躍動感があって見ごたえがあったなという印象。様々な角度から覗きこんでは、写真を撮っていました。

 

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さらに、このジオラマセットには、面白い小ネタもたくさん。ウルサマ開催前から告知されていたmenuの配達員も、このジオラマ内のどこかにいます。なかなか盲点とも思える場所にいたように感じたけど、行ったみんなは発見できたかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、展示エリアのあとは、いよいよウルトラヒーローズLIVE。今回は、昨年の『ブレーザー』の流れをくみつつ、よりスピーディーかつ大胆な演出や構成が取り入れられており、同時に「ニュージェネレーションヒーローズ」作品感が幾分か戻ったものになっていました。

 

というワケで次回以降(来週を予定)では、このウルトラヒーローズLIVEのレポートをお送りすることにしましょう!

 

 

 

 

 

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君の想いが、私の力となる。ルティオン

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今回は、7月6日(土)に発売された、ウルトラヒーローシリーズソフビ「ルティオン」のご紹介です。

 

K-DAYにおいて、モノゲロスと戦ってユウマを救い、16年後の現代では、その彼にアークアライザーとアークキューブを渡してウルトラマンアークへの変身を促す等、『アーク』においてユウマに大きな影響を与えている存在が、ウルトラヒーローの一員として登場。ソフビ化されている姿は、先日の第3話が初登場でしたが、ソフビ自体の発売は第1話放送日となりました。2週間も早く発売されたのは、もともと第1話でアークが鏡越しに話す存在が、アークの姿ではなくルティオンの姿の予定だったからなのかな?

 

なお、そんなルティオンが登場した、『アーク』第1・3話の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

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ソフビの金型自体は、アークのソフビの完全流用。そのため、そのアークのソフビと同水準の高クオリティーを誇っています。

 

アークのソフビのレビューは↓コチラ

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

塗装については、クリアブルーの成型色で抜き、シルバーの吹付けで、目をメタリックイエローの筆塗りで、それぞれ塗装。それらの仕様から、アークとは別キャラのソフビではなく、アークのソフビのイベント向け特別仕様と錯覚してしまいそうな感じになっています。

 

通常版のアークのソフビよりも、塗装箇所が少ないため、造形そのものがより際立っているのですが、こうして見ると、アークってメチャクチャミラーマンに似てますね。初めてアークのデザインを見たときは、流星人間ゾーンの意匠も感じられましたが(これは東宝だけど)、このルティオンのソフビを見たことで、よりミラーマンみが高いなと感じました。鏡の中にいるし、主人公を導く父親のような存在だし、やっぱりこれ『ミラーマン』だよね。ということは、ユウマの父親であるテツヤは、ルティオンにして二次元人なのか…!?

 

 

 

劇中に何回か登場しているものの、総活躍時間がまだまだ短いため、印象がちょっと薄めなルティオン。しかし、EX扱いとはいえソフビ化されているということは、今後も劇中に何回か登場し、ユウマを導く存在として重要な働きをしてくれるのでしょう。

 

それにしても、このルティオンを含めると、アークの金型を使ったクリアソフビって、今回メチャクチャ発売されてるよなぁ。ウルサマ限定やOP・EDの各シングルCDを含めると、もう4種類も出てるのか…。

 

 

 

 

 

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『新幹線変形ロボ シンカリオン チェンジ ザ ワールド』第15話 ちょっとした感想

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受け継がれた高機動性!シンカリオンE8つばさ

 

 

 

守りたいなら、それ相応の力をつけるべきだろう!?今回の『新幹線変形ロボ シンカリオン チェンジ ザ ワールド』は、今回は、シンカリオンE8つばさのデビュー回後編。運転士となる生徒会長のガンマが、なぜあそこまで規則や規律にこだわるのかの理由が判明し、最後は自らの意思でE8つばさに搭乗して、単独で敵の撃破に成功するさまが描かれました。

 

ガンマが搭乗することにあたっての、最低限のお話の流れは確かにできていましたが、中途半端にアカネが陸上部への出戻り依頼を受けるパートに時間を取っていることから、どっちつかずなドラマになってしまったなという印象。ガンマが規則にこだわるキッカケとなった過去も描写されてはいましたが、「ガンマ自身がそのときどれだけ文化祭に力を入れていたのか」の描写がほとんどないため、この経験を通じて受けた彼のショックの大きさがわかりにくく、「この経験だけでここまで極端になるのはオーバー過ぎないか?」とも感じてしまいました。今まで多くの運転士がデビューしてきましたが、デビューの過程ドラマは最もインパクトが弱かったかなと、残念に思いました。

 

なお、前回(第14話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

前回、ガンマの考え方を変えることができなかったタイセイたち。そんな中、アカネはかつて辞めた陸上部から、出戻りの勧誘を何度も受けます。同じ頃、カドミチは、E8つばさの運転士候補であるガンマをERDAに招き、事情を説明しますが、ガンマはこれを拒否。その理由は、生徒会活動等との両立が困難であるからというものでした。今回は、陸上部から何度も出戻り入部の勧誘を受けるアカネの姿からスタート。前半だけで2回もその描写が登場するため、何かお話のカギになるのかなと思いきや、結局アカネが陸上部に戻らず、また規則自体も、生徒の部活掛け持ちを許さないままとなったことから、今回のお話を通して何も得るものが無く同好会落ちするという、ムダに悲しい役回りになっていました。しかも、この件でアカネ側に何か得るものがあったらまだマシなのですが、そうした描写もなかったんですよね。陸上部、本当にかわいそうなだけじゃん!救いがないなと思ったけど、次回アカネが鉄道部に顔を出していない描写があるのを考えるに、もしかしてこの話って次回以降も引っ張るのかな?このように、アカネが陸上部と何度もやり取りをしているのと同じころ、ERDAに招かれE8つばさのことを聞かされたのがガンマ。しかし、彼は運転士となることを拒否し、カドミチも彼の意見を尊重して、それ以上無理強いすることはありませんでした。『CW』って、現運転士のほとんどが、最初運転士になることを拒否してるよね。前2作に比べるとかなり異質に感じますが、まあ…こっちのほうが普通の少年少女たちらしい反応だよね。

 

なんとしても鉄道部を部として存続させるため、リオを経由してガンマを説得すべく、そのリオに直接掛け合うマイ。しかし、当のリオはそれを良しとはせず、ガンマがこうした形になるまで何度も落としどころを探っていたこと、そして彼がなぜここまで規則にこだわる人間になったのかを語り始めます。そんな中、黒い新幹線が出現。今までのアンノウンとは全く違う空飛ぶ敵を前に、E5はやぶさたちは苦戦を強いられます。中盤では、リオの回想を通じて、ガンマが今のような規則を重視する人間になった事情が描写。かつて中等部の文化祭の委員をしていた彼は、出し物の準備に熱が入るクラスメイトを止めることができず、学園内にみんなで連日残りすぎた結果、文化祭への出店権を剝奪されたという苦い思い出が根底にありました。せっかく頑張ったものが、規則を無視したばかりに御破算になったという経験は、確かにガンマが規則を重視する人間に変化するには十分すぎる理由。ですが、その表現の要となる描写が、「ガンマがクラスメイトの圧に押されて注意できずに終わる」のみであったため、ガンマの悔しさがわかりづらいなと感じました。もっとここで、ガンマがその準備に積極的に関わり、でも冷静さを崩さず「もうこのへんで今日は止めといたほうがいいよ」という流れで制止するという形にしたほうが、よりよかった気がしますね。というかそんなことよりも、このときのガンマと今のガンマの雰囲気が変わりすぎじゃない!?いくら男の子は成長期だからと言って、リオのほうは今とほとんど雰囲気が変わっていなかったから、ガンマの異常ともいえる変わりっぷりは、驚きを通り越して笑っちゃいましたよ。

 

現れた未知の敵を前にして、思わずモニター画面にくぎ付けになってしまったガンマ。彼は悩んだ末、自ら本日の生徒会の会議を欠席し、E8つばさへ搭乗することを決断します。こうして、初めての実戦投入となったE8つばさは、たった1回の訓練のみでの出撃とは思えないほどの、高機動性と的確な反撃を見せ、ミニュアデスを圧倒の末単独で撃破。こうしてガンマは、生徒会と鉄道部の二足のわらじを履くことになり、鉄道部は加入者5人の要件を充足したことで、部活動として存続することになるのでした。今回登場の敵は、先日情報解禁されたハーデスシンカリオンデストロイモードを構成するメカの1つであるミニュアデス。合体前でこれだけE5はやぶさたちを圧倒したのですから、ハーデスシンカリオンデストロイモードになった暁には、きっと想像を絶する敵として、タイセイたちの前に立ちはだかってくれることでしょう。そんなミニュアデスを、初登場補正がかかっていることもあって、単独で撃破してしたのが、ガンマのE8つばさ。あっという間にエルダドローンとビークル合体したかと思うと、自由自在に空を飛び回り、ミニュアデスの動きに翻弄されることなく倒していました。ガンマの見た目や性格とは、ちょっと印象の違うE8つばさ。ですが、やはりその機動性に優れた機体性能は、かつてのE3つばさを受け継ぐ機体として順当なものと言えるでしょう。現時点での最新新幹線ということもあって、カッコよさと活躍の大胆さは段違いでしたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンマが鉄道部に入部し、その絆を深めようとするタイセイたち。しかし、そこにはなぜかアカネの姿がなかった。そんな中現れる、黒い新幹線の変形形態:ハーデスシンカリオンとは何か?そして、3体のシンカリオンが合体するSRGシステムとは!?

 

次回は、ハーデスシンカリオンのデビュー回であると同時に、既に玩具では実現可能なシンカリオンSRGに触れられるお話になりそう。シンカリオンSRGは、劇中では全く話題に出てきていなかったので、てっきり玩具だけの限定合体形態になるのかなと思っていましたが、ちゃんと劇中にも登場するんですね。

 

 

 

 

 

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『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ21 ちょっとした感想

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大也の夢の結晶!ブンレッド119

 

 

 

番組は変わって、『爆上戦隊ブンブンジャー』です。

 

俺は、ブンレッド119!今回は、ブンレッドの強化形態であるブンレッド119の初登場回。特撮描写は、実際の火や水しぶきをなかなかの頻度で使用していたほか、大ぶりな表現はCG合成を使っており、ブンレッド119そしてズンズンショウカブラスターの強さがこれでもかというほどアピールされていました。

 

お話については、「スーパー戦隊シリーズ」らしい、かなりシンプルなもの。ただ、せっかくのパワーアップ回なのだから、もう少しズンズンショウカブラスターの開発ドラマに力を入れてくれても、よかったかなぁと感じました。でも、敵であるショウカキグルマーなんて今回くらいしかピッタリな登場機会ないし、ブンレッド119誕生のドラマと並立させるのは、やっぱり仕方なかったって感じかな…。

 

なお、前回(バクアゲ20)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

また、同日放送の『仮面ライダーガッチャード』の記事は↓コチラです。

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地下にこもりきりで、部屋の手入れが疎かになっている大也の代わりに、その掃除を行うブンブンたち。彼らはそこで、大也が幼い頃描いたと思われるイラストを発見します。同じ頃、調から密命を受けた錠は、なぜか事情を知っている玄蕃とともに調査を開始。頻発する謎の消火器からの火災。その原因は―?前回の次回予告において、ブンレッド119の登場と同じくらいのインパクトを誇っていた、玄蕃の金田一耕助風ファッション。彼がアメ玉探偵を自称しそんな恰好をしていたのは、ショウカキグルマーが犯人である謎の消火器発火事件の調査のためですが、錠が調から拝命したはずの指示を、なぜか彼が知っていて調査を主導する形になっていたのは、笑っちゃいました。ドラマ展開としてはかなり強引なんだけど、玄蕃は調達屋で、なんかそうした情報を調達しててもおかしくないって思えるから、不思議と許せちゃうんですよね。そんな玄蕃と錠がたどり着いた真実は、ショウカキグルマーの消火器は、「かじ」のワードを聞いた瞬間に発火するというもの。この気づきにより、カジキマグロでご飯を作ろうとしていたおばあさんを、その被害から救います。この理屈もまた、「スーパー戦隊シリーズ」らしい、子供っぽいものでGood。でもさ、他でも指摘されてたけど、この消火器がもし『ガッチャード』の加治木のもとに届いてたら、一瞬でOUTだよね…。

 

玄蕃と錠の尽力で、ショウカキグルマーの消火器は全て回収。先行して対峙していた大也に、射士郎たちも追いついて戦闘を開始しますが、その火力の前に追い詰められます。同じ頃、先斗たちから刺激を受けたブンブンは、自分なりに大也の夢を叶えてみせようと、ズンズンショウカブラスターを開発。苦戦するブンレッド/大也たちの元へ、それを届けます。中盤から、ショウカキグルマーとの戦闘が開始。あっという間に消火器のことを見破られていたので、マヌケな苦魔獣かと思いきや、持っている攻撃の火力がなかなか高い、意外な強敵でした。冒頭でも触れたとおり、ショウカキグルマーの火炎攻撃には、部分的に実際の火を使用。臨場感アップに貢献してくれていました。このように、ブンレッドたちがピンチの頃、大也への当たり方をキッカケに悩み続けていたのがブンブン。しかし、先斗とビュンビュンのアドバイスですぐ立ち直り、ズンズンショウカブラスターを開発します。「大也の子供の頃の夢を自分なりに叶える」という思いのもと、ズンズンショウカブラスターを開発したブンブン。彼の思いと心意気はよくわかるのですが、大也の子供の頃の夢に関する描写が今回の冒頭のみだったこと、またこれに関してはほぼブンブン側の描写しか無かったことから、大也がどれだけ消防士の夢を大切に思っていたかイマイチ分かりづらく、さらにブンブンの行動もある種押し付けのような形になっていたのが、もったいないなと感じました。尺の都合もあってなかなか困難だったのでしょうが、欲を言えば、大也の消防士の夢に対する熱意をもう少し事前に描写してくれていれば、ブンブンの行動もよりグッとくるものになったことでしょう。

 

ズンズンショウカブラスターを受け取ったブンレッドは、それによりブンレッド119へと強化変身。ショウカキグルマーの火炎などものともせずに真っ向勝負をかけ、単独で勝利をおさめます。その後巨大ロボ戦に突入すると、ブンブンジャーロボモンスターとビュンビュンマッハーロボがこれに応戦。空を飛べないブンブンジャーロボモンスターは、火にまかれてしまいますが、再びビュンビュンマッハーロボからウイングを借りることで、逆転勝利を掴み取るのでした。ブンレッドがブンレッド119に強化変身してからは、もう完全に形勢逆転。ショウカキグルマーの火力を正面から押し返し、単独で撃破してみせます。ブンレッド119は、『フォーゼ』のファイヤーステイツのような攻撃スタイル。ズンズンショウカブラスターから放たれるのは水(消火剤)ですが、その表現に、部分的に実際の水とそれによる水しぶきを使用していたのが、とても良い効果を生んでいました。水しぶきの中から現れるさまや、ショウカキグルマーに必殺技を発射して、反動で宙に浮いちゃうブンレッド119、どちらもカッコよかったなぁ!その後の巨大ロボ戦では、まだブンブンレオンがデビューしていないため、ブンブンジャーロボモンスターとビュンビュンマッハーロボが活躍。またしてもビュンビュンマッハーロボのウイングとブンブンジャーロボが合体し、それが勝利を呼ぶ結果となりました。ウイングブンブンジャーロボ、玩具でも再現可能とはいえイレギュラーな合体だから、再登場するとは思わなかったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏休みだ!キャンプだ!しかし、そんな子供たちの楽しみを踏みにじるヤツがいる。テントグルマーの横暴に、ブンレッド119は、新たなメカ:ブンブンレオンで勝負をかける!

 

次回は、ブンレッド119の専用メカであるブンブンレオレスキューの初登場回。次回はその登場と活躍のみに留めて、次々回でブンブンジャーロボ119が初登場して、ブンレッド119関連の初期販促ブーストはおしまいって感じですかね。

 

 

 

 

 

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『仮面ライダーガッチャード』第45話 ちょっとした感想

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危機を乗り越えて、2人の絆は強くなる

 

 

 

誰がどんな攻撃をしようが、俺が君を守る!今回の『仮面ライダーガッチャード』は、前回の後編にして完結回。追い詰められてマルガム化してしまった聖を必死に救おうとする加治木の勇姿と、モデルとなった人間の記憶を知って、より人間に近づきさらに成長したラケシスの姿が描かれました。

 

加治木と聖がめでたくゴールインし、そこには加治木の頑張りが大きくなるであろうドラマ展開は容易に予想できましたが、キチンと過去にあったドラマ展開やセリフを踏まえてシーンが作られているのが、秀逸かつ印象的。ミナトのことについては、ちょっとだけムリヤリ挿入した感じもありましたが、それでも彼があえて記憶操作に踏み切らなかった根拠付けとしては、十分に機能しており、作劇が丁寧だなと感じました。そしていよいよ、次回から最終章の幕開けか―。

 

なお、前回(第44話)の記事は↓コチラです。

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ジャングルマルガムとの奮闘虚しく、聖を連れ去られてしまった宝太郎たち。しかし、スマホーンを活用することで、彼女の位置を特定し、捕らえられている地点に駆けつけます。聖が襲われる寸前で、なんとか攻撃を防いだ彼らでしたが、彼女はガエリヤに既に色々と吹き込まれており、バッテリーマルガム化。宝太郎はレインボーガッチャードに変身するも、ジャングルマルガムの介入もあり、厳しい戦いを強いられます。序盤では、聖を徹底的に追い詰めていく形のドラマ展開が連続。ガエリヤがどんな風に彼女を精神的に攻撃していくのかは、大体予想がついていたのですが、そのねちっこいしゃべり方のおかげで、より印象に残るシーンに仕上がっていました。そうした攻撃を受けながらも、聖はギリギリのところで脱出。宝太郎たちも駆けつけて彼女は救われたかに見えましたが、バッテリーマルガムと化してしまい、宝太郎はレインボーガッチャードに変身して応戦するも、かなり苦戦させられてしまいます。宝太郎がゴルドダッシュで駆けつけ、そのボディ等で攻撃を弾くさまは、まさにヒーロー。思わず声が出てしまいました。

 

一度は聖の姿に戻ったものの、すぐにガエリヤの手で復活したバッテリーマルガム。レインボーガッチャードも手いっぱいの中で、加治木が勇気を出してバッテリーマルガムにつかみかかります。どれだけ攻撃を食らおうとも食い下がり、説得し続けた彼の甲斐あって、聖は自分を取り戻すことに成功。最後はレインボーガッチャードとクロスユーフォーエックスの前に、2体のマルガムは撃破されます。そして、聖を思うあまり、彼女の記憶を消すようミナトに申し出る加治木でしたが―。中盤から、加治木の奮闘が開始。聖をなんとしても救いたいと加治木は、生身でバッテリーマルガムに掴みかかり、いくら攻撃や聖の嘆きを受けても真正面から受け止め、彼女を守ってみせると叫びます。ここでの加治木の魂の叫びと行動は、かつての京都ロケ回のこと等をキッチリ踏まえた形になっているのが、本当に素晴らしいところ。「俺の親友が言ってくれた!」のセリフから続く一連のドラマ展開は、背中がゾワっとして心にグッときましたね。そうした加治木の行動の甲斐あって、レインボーガッチャードはクロスユーフォーエックスを召喚し、バッテリーマルガムとジャングルマルガムを撃破。ここでちゃんとユーフォーエックスを使っているのが、これまた過去のお話を踏まえてて、素晴らしい采配だなと感じました。

 

今回の一件を通して絆が深まった、加治木と聖。同じ頃、ラケシスもモデルとなった人間の記憶を知り、それを受け入れてより人間に近づきつつありました。これで事件は万事解決かに思われましたが、錬金術により封じ込められていたはずの人々の記憶が、蘇り始めて…!終盤では、加治木と聖が逆境を乗り越え、ほぼゴールインするさまが描写。この直前、ミナトが記憶操作に踏み切らない理由が、過去にもチラッと登場したかつての教え子のことを思い出したからと、キッチリ理由付けしていたのは良かったですが、ちょっと唐突感は否めませんでした。でも、かといってここでミナトが、聖たちのことを汲みすぎて記憶操作をしないとすると、あまりにも恣意的すぎるし「今までの厳格な記憶操作はなんだったんだよ」となってしまうので、この落とし所が一番無難と言えるのかな。こうした宝太郎たちとは、今回完全に別行動だったスパナ。彼は終始鏡花のもとにいて、ラケシスの人間化にかかる研究に寄り添っていました。自分のモデルになった人間が、やはりろくでもないヤツだったことを認識しながらも、いい面もあったと述べ、受け入れることにしたラケシス。聖にしろ彼女にしろ、良い面悪い面どちらも受け入れて、そのうえでプラスの未来へ踏み出して行こうとする流れになっていたのが、いい塩梅でしたね。ラケシスのほうは、グリオンの言葉を一瞬思い出す不穏な描写があったけど、彼女なら、きっと乗り越えられることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人々の記憶が蘇り、ケミーとマルガムへの認識が広がったことで、市街地はパニックに陥っていく。錬金術師こそが悪との非難が拡大する中、宝太郎たちがとる行動とは!?

 

次回より、『ガッチャード』は最終章とも言うべきドラマ展開へと突入。OPも映画告知仕様になったし、着実に終わりが近づいているんだなと、ちょっと寂しくなってきますね。

 

…というワケで、記事は「『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ21 ちょっとした感想」に続きます。

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『ウルトラマンアーク』第3話 ちょっとした感想

同じだ。16年前に見た、あの光の巨人と―!

 

 

 

皆の未来を守るためには、走り続けるしかない。今回の『ウルトラマンアーク』は、第3話ながら、『アーク』の物語の真の第1話というべきお話。16年前のK-DAYにおけるユウマの悲しい経験、そしてSKIP初出勤日に経験したディゲロスとの戦闘そしてウルトラマンアークへの変身が、回想(ある日見た夢)の形で展開されました。

 

実質的な第1話であり、パイロットの最終話でもあることから、ドラマも特撮描写も第1話並みかそれ以上に気合いが入っていた印象。同時に、思ったより解決していない事項も多かったことから、ディゲロスは今回撃破したものの、コイツに関する話はもう少し長く続きそうな気がしました。モノホーンも結局第2話時点で破壊できてないし、OPでディゲロスはラスボス怪獣的な感じで出てきてるし、こりゃのちのち再登場するパターンあるな…。

 

なお、前回(第2話)の感想記事は↓コチラです。

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◎ストーリー面

ユウマがSKIPに入隊した3ヶ月前に時間軸を移して、その中でモノゲロスとの遭遇時の回想と、ディゲロスとの戦闘のドラマをこなした今回。構成自体も変則的ながら、その中で展開されるドラマについても、想像していたものよりも重いものになっていました。でも、ルティオンのことやモノホーンのことについては、それほど詳細情報が明かされずじまい。このあたりのことが、今後のドラマの核の1つにもなっていくのでしょう。

 

今日は、ユウマのSKIPへの初出勤の日。祖母のマスミに見送られて家を飛び出し、星元市分署に到着すると、さっそくホットラインの電話を受けます。リンとともに調査に出動したユウマは、彼女から訊かれたことをキッカケに、16年前のK-DAYでのツラい記憶を語り始めます。今回は、特に導入説明もなく、第1話より3ヶ月前の時間軸からスタート。このとき、ユウマのもとにはマスミがおり、彼女に家事を手伝ってもらっていました。マスミを演じるのは、『ガッチャード』でもおばあちゃん役を演じていた、根岸季衣さん。こんなにも早く2大特撮を制覇しちゃうなんて、思ってもみませんでした。「ガールズ×戦士!シリーズ」にもゲスト出演されてたし、あと「スーパー戦隊シリーズ」に出れば、もうTVシリーズの特撮作品コンプリートだぞ!そんなマスミに見送られ、SKIPに出勤したユウマは、挨拶を済ませてすぐに調査活動を開始。ヒロシと番を交代した際、リンから訊かれたことをキッカケに、16年前のK-DAYのことを語りだします。当時7歳だったユウマは、両親のテツヤとタカコとともにキャンプに興じていたときに、モノゲロスに遭遇。同時に光の巨人の戦いを目撃し、彼に救われるも、テツヤとタカコは犠牲となってしまっていました。次回予告でも使われている「走れ!ユウマ」は、ユウマが聞いたテツヤの最期の言葉で、かつ彼の左腕にある黄色のG-SHOCKは、そのテツヤの形見。ユウマが想像以上に重たい背景を抱えてて、ビックリしました。でも、『アーク』は現状比較的明るい作風だからこそ、こうした設定も映えるし、同時にユウマの人間としての強さをひしひしと感じることが出来たので、かなりGoodに感じましたね。

 

観測される高周波がさらに大きくなった直後、空間を割いてディゲロスが出現。モノゲロスに似たその姿を目の当たりにして、トラウマがフラッシュバックして硬直するユウマでしたが、そんな彼を救ったのはリンでした。正気を取り戻した彼は、市民の避難誘導を開始。その中で、マスミの勤める幼稚園に危機が迫っていることを知ります。駆けつけようとするユウマにふりかかる瓦礫。もはやこれまでかと思われた、そのとき―。中盤から、ディゲロスが登場。ここで硬直してしまうユウマに、リンが初めて「新人くん」ではなく「ユウマ」と呼んだのが、とてもアツいセリフ配分だなと感じました。でも、欲を言えば、もう少し溜めに溜めてから「ユウマ」と呼んでくれたほうが、もっとアツさがマシマシになったかな。こうしたリンの言葉で、正気を取り戻したユウマは、市民を、そしてマスミを守るため奔走。墜落する戦闘機の接触で降り注ぐ瓦礫に巻き込まれそうになったとき、16年前に見た巨人に酷似した謎の存在が、彼に語りかけてきます。ここで、ルティオンとユウマの邂逅が描写。逼迫した状況ということもあって、ユウマがルティオンに何か尋ねたり、逆にルティオンがユウマに多くを語ったりせず、ほぼ間髪入れずにアークへの変身へと繋げていたのが、ちょっと意外でした。今回では、ユウマがアークに変身出来る理由はハッキリしましたが、ルティオンがなぜテツヤの声に酷似しているのか、そしてモノゲロスと戦っていた光の巨人との関係は何か、一切語られていないんですよね。今後のドラマでどう描かれていくのか、楽しみです。

 

ルティオンの言葉に基づき、思うがままにアークアライザーを操作したユウマは、アークへと変身。ディゲロスの猛攻の前に、かなり押され気味になるものの、自身の想像力を解き放った大胆な攻撃で、ディゲロスの頭部をつんざいて勝利します。そして、マスミと再会したところでとうとう目が覚め、いつもの日常がスタート。通勤途中にシュウと出会い、新しい一日が始まろうとしていました。終盤では、アークとディゲロスが激戦を繰り広げた末アークが勝利し、夢が終わってユウマが現実に引き戻されるさまが描写。戦闘パートの詳細は後述しますが、そこにおいて、販促の要の1つであるアークアイソードをあえて出さない采配にしたのには、唸らされました。戦闘シーンだけ観ると「たまたまかな」と思っていましたが、夢から醒めたのち、ユウマが自分の描いたイラスト群を見ることで、そこにアークアイソードも掲載されていることがわかり、全くセリフ等で語られていないのに、「VSディゲロス戦以降の戦いで、自分の想像力を解き放って生み出したんだな」ということが窺えるようになっているんですよね。さらにそのあとのページにソリスアーマーやルーナアーマーのデザインも載ってるし、販促と今後のにおわせも兼ねた、とても秀逸な描写であると感じましたね。

 

 

 

◎特撮面

『アーク』の物語の実質的な第1話として、山間部と市街地2つのフィールドで展開されることになった、今回の特撮パート。アークやディゲロスが繰り出す多彩な光線技を表現するためのCG合成や、その激戦を表現するための火薬爆破の惜しみない使用等、第1話と同レベルあるいはそれ以上並みの迫力あるものが展開されました。防衛隊の活動にもしっかりと描写が割かれていて、その視点にもこだわりがあったのが面白かったですね。

 

テツヤとタカコの命を奪った、忌まわしきK-DAYの記憶から16年。モノゲロスを彷彿とさせる宇宙獣ディゲロスが星元市に出現!防衛隊は戦車部隊と戦闘機部隊を出撃させますが、ほとんど効果はなく、市街地はどんどん業火に包まれていきます。回想シーンで登場するモノゲロスは、ウルトラ怪獣アドバンスのソフビと同じく、ディゲロスの頭を差替えることで表現。そのため、明らかに二足歩行スタイルっぽいのに、半四足歩行スタイルの怪獣という独特の出で立ちになっているのが、面白いなと感じました。そんなモノゲロスが、光の巨人に倒されてから16年後の現代に現れたのが、ディゲロス。ゼットンのごとく何を考えているかわからないその出で立ちは、かなりの強敵感を醸し出しており、実際ビームを広範囲に放って市街地を一気に壊滅させるなど、第1話の敵としてはあまりに強すぎる力を見せつけてくれました。ディゲロスが暴れまわるさまを観たときは、「本当にコイツがアークの最初の敵怪獣でいいのか?」とハラハラしましたね。こんな敵を最初から相手にしていたら、そりゃあ第1話の時点であれだけユウマも落ち着いて対応できますわ…。ちなみに、このディゲロスに対して戦車隊が応戦するシーンでは、戦車1台に着目し、FPS視点のような形でディゲロスへの攻撃を表現する描写が存在。非常に面白い試みだと感じました。

 

ユウマに瓦礫が降り注がんとするとき、彼を呼び止める謎の声。その主はルティオンであり、彼の言葉に従って、ユウマはアークへと初変身を遂げます。しかし、戦いに不慣れなうえ、ディゲロスはもとから強大な敵であることから、しっかり応戦はするも大苦戦。特に、攻撃をはじき返すバリヤーには何度も手を焼かされてしまいます。戦闘シーン中盤で、アークが登場。ビルの窓ガラスに映る自分の姿を見て、不思議な感覚を覚えるさまにグッと来たのもつかの間、初戦闘としては過酷すぎるくらいの戦いが、彼を待ち受けていました。ディゲロスは攻撃力だけでなく防御力もしっかり兼ね備えており、パッとバリヤーを張れるのがかなり厄介なところ。アークも同じくバリヤーを張りながら攻撃するスタイルで応戦しますが、両者の攻勢は拮抗の末、やがてアークが押される恰好になります。アークとディゲロスの激しいぶつかり合いは、火薬爆破とCG合成の両方を使い分けて組み合わせながら、ダイナミックに表現。中層ビルのミニチュア破壊も、目を瞠るものがありました。個人的に、アークはかなりバリヤーを上手く使いながら戦うウルトラマンだなぁという印象があるのですが、そうした戦闘スタイルになったのは、このVSディゲロス戦での経験があったからなのでしょうね。

 

アークエクサスラッシュすらもはじき返され、万事休すのアーク。しかしここで、ルティオンの「想像力を解き放て!」の言葉が聞こえ、彼はそれに従ってアークファイナライズを発射。最初こそディゲロスに弾かれますが、なんとアークは、光線の幅を狭くしてうねらせるというトリッキー技を見せて、ディゲロスの頭をぶち抜いて勝利。残った破片もアークファイナライズで消滅させ、16年前のトラウマに決着をつけてリベンジに成功するのでした。終盤では、今回のサブタイトルにもなっている「想像力を解き放て!」が、勝利の鍵となることに。ぶっ放したアークファイナライズでどう勝つのかと思いきや、「ディゲロスのバリヤーに回り込んで横から攻撃する」をやってのけるとは、正直脱帽でした。いや、攻撃方法としては理にかなってるんだけど、ウルトラマンのこういう光線技って、手軽に柔軟に動くものじゃないイメージがあるから、今回みたいにうねらせて放つというのは、想像もしていなかったですね。本当に、今回のフィニッシュ技は、アーク=ユウマの想像力がモノを言った感じだなぁ。そうして撃破されたディゲロスは、カポック爆破にて倒されるさまが表現。人形爆破はやはりよく映えると感じると同時に、あえて一度破片を残し、それらをアークが改めて消滅させる過程を挿入することで、「アークが16年前の記憶に決着をつけた」という形にしてドラマ的な意味も持たせていることが、素晴らしいなと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンの行きつけの商店街で、不可解な事件が発生!その痕跡から、犯人はネズミかと思われたが、実際の真犯人は、ネズミを超越する電鼠怪獣ネズドロンだった!これを倒すべく、アークはその想像力で、新たな鎧をまとった!

 

次回は、アークのタイプチェンジ形態の1つであるソリスアーマーが初登場!同時に、SKIP各メンバーにスポットを当てたお話が続くことになりそうです。電気を使う怪獣に、太陽の力って効くのかな…?

 

 

 

 

 

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