お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『王様戦隊キングオージャー』第30話 ちょっとした感想

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最後の宇蠱五道化は陰湿そうな強敵!

 

 

 

番組は変わって、『王様戦隊キングオージャー』です。

 

命をもてあそぶ者に…慈悲はない!今回は、宇蠱五道化最後の1人:静謐のグローディの初登場回。それを演じるのは天野浩成さんであり、またまた『ブレイド』のギャレンが、敵組織の幹部役で東映特撮に帰ってくるという形になりました。

 

本作序盤から引っ張ってきた「神の怒り」事件に関する謎も、今回をもってひと通り解明。ですが、以前のお話から断続的に犯人に関するにおわせがあったので(もちろん、犯人が静謐のグローディであると明言されていたワケではありませんが)、いざ全ての謎が解き明かされたとき、思ったほどの爽快感と驚きがなかったのは、少しもったいないなと感じました。言い換えれば、それだけ以前からキチンと視聴者側にもヒントが提示されていたと言え、丁寧なお話づくりと言えるのですが…。なんだか、ねぇ?

 

なお、前回(第29話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

また、同日放送の『仮面ライダーガッチャード』の記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

ゴッカンのブローチ修理終了の報せを受け、イシャバーナのヒメノのもとを訪れたリタ。これを機会に、ヒメノから自分の右目のことについて訊かれますが、母カーラスからの言い付けを守り、それには口を閉ざして話を逸らします。同じ頃、密かにジェラミーのもとを訪れていたギラの前に、行き倒れかけていた男性が担ぎ込まれて…。序盤では、ヒメノとリタの1対1でのやり取りが描写。2人きりになるのは今回が初めてではないはずですが、リタはなぜか動揺しまくりでした。この直前に右目のことを訊かれたことを加味しても、あまりにも動揺し過ぎなリタ。話の話題に唐突にもっふんを出して、それになった瞬間早口で饒舌になったところを見ると、リタって典型的なひと昔前のオタクみたいな性質…なのかなぁ?このようなやり取りをリタたちがやっている頃、謎の男性を介抱していたのが、ギラとジェラミー。この男こそ、今回のお話を引っ掻き回す存在でした。

 

カーラスが突然イシャバーナに現れ、冷気で街を攻撃。国を守るために変身するヒメノに対し、目の前のことが信じられなかったリタは、あえて変身せずに生身で真っ向からぶつかり、なんとかカーラスを止めます。ところが、カーラスは既に数日前に死んでいたらしいという不思議な検死結果が。そこへ今度は、ギラとジェラミーにより行き倒れの男性が担ぎ込まれますが、その顔を見てヒメノは絶句。この男こそ、「神の怒り」事件の犯人かつ、宇蠱五道化最後の1人である静謐のグローディでした。ケロッとした顔で立ち上がった彼は、カーラスにかかる一連のことを語り始めます。死んだカーラスを操っていたのは、ずっと彼女に封印されていたはずの静謐のグローディ。カメジムがシロンを騙して復活させていました。明言されていないけど、静謐のグローディが復活する直前、カメジムの前に倒れた男性はシロンだよなぁ。宇蠱五道化のせいで、リタは一気に天涯孤独になっちゃったということか…。そんな静謐のグローディは、ボソボソとしゃべる陰湿そうな男性であり、やたら死にこだわる奇妙なヤツ。死体を動かすことはできるも操るにまでは至らないらしく、またヒメノたちから致命傷になりうる攻撃を受けても、ピンピンしていました。静謐のグローディのねっとりとした不気味さは、天野さんの演技も相まってよく表現されていてGood。「死を求めているのになかなか死ねない」というのは、やっぱり本人も気づかない内に既に死んでいるからじゃないかなぁ?でも、それだとひねりがなさすぎるか…。

 

リタの父シロンも母カーラスを殺した、「神の怒り」事件の犯人が目の前にいる―。怒りに燃えるリタたちは変身し、静謐のグローディに立ち向かいます、しかし、その強さはハンパなく、ほとんど手も足も出ずじまい。そこに続いて現れたのは、なんと2000年前に死んだはずのジェラミーの母:ネフィラでした。終盤では、静謐のグローディに対し怒りに燃えるギラたちの戦いが披露。中でも、彼を封印すべく、速やかにその身を呈してカーラスと同じ行動をとろうとしたリタと、その彼女を止めるヒメノの2人が、強く印象に残りました。構図的には最高なんだけど、もっふんを絡めたせいで、シリアスをやりたいのかギャグをやりたいのかあいまいになってとっ散らかってしまった感も否めないのが、ちょっと残念なところ。ハード調になりすぎた雰囲気を緩和すべく、わざと挿入したんだろなとも思えますが、ここは雰囲気を崩さずそのまま硬派に(もっふんの描写を挟まず、ダイレクトにヒメノがリタを抱きかかえる描写で)行ってほしかったですね。このように、各々奮闘するギラたちですが、静謐のグローディを倒すには全然及ばすじまい。そんな中で唐突に介入してきたのが、ネフィラでした。ここでネフィラが登場するなんて、私を含む視聴者の誰もが予想していなかったことでしょう。彼女が復活したのは、静謐のグローディの力の影響か?それとも別の何かの力の作用か?またしても謎を残して、『キングオージャー』は次回に続く―。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現れたネフィラは、ジェラミーにつきまとい、それがギラたちの絆にヒビを入れる。瓦解寸前のキングオージャーは、崩壊寸前のシュゴッダムを救うことが出来るのか?そして、ジェラミーがとるのは、ネフィラかそれともギラたちか?

 

次回は、再びジェラミーに関わるお話。ネフィラが巨大化することから、久々に巨大ロボ戦もありそうです。ネフィラもまた、静謐のグローディの力でよみがえった死体なのかなぁ?でも、いくらバグナラクとはいえ、2000年も死体が腐らずに残っているものなのか…?

 

 

 

 

 

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『仮面ライダーガッチャード』第4話 ちょっとした感想

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活躍が一瞬だったヴェノムマリナー

 

 

 

思いだした、父の笑顔―。私、まだ父が生きてる気がする。今回の『仮面ライダーガッチャード』は、ガッチャードの新フォーム:ヴェノムマリナーの初登場回。ですが、意外にもその登場シーンは最低限に留められ、お話の内容は若干りんねのことが中心、アンツマルガムの撃破は前回登場のアッパレスケボーが行う等、ちょっと予想外な展開がありました。

 

現状、ここまで1話完結を維持しながら、着実にストーリーを進めている『ガッチャード』。一時期の「平成仮面ライダーシリーズ」に比べるとお話がシンプルという声もあるようですが、いやいや、これくらいのほうが観やすくていいですよ。20数年の時を経て、ようやく「平成仮面ライダーシリーズ」は「仮面ライダーシリーズ」らしさを取り戻してきたかなと感じます。

 

なお、前回(第3話)の記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

前回、サブマリンマルガ厶の前に颯爽と現れたヴァルハラド/スパナ。彼はあっという間にそれを撃破してディープマリナーのケミーカードに戻し、りんねに渡します。その後、錬金アカデミーに戻った宝太郎らの前に、スパナは上層部から派遣された超A級錬金術師として登場。やたらとりんねについて回る彼に、宝太郎はりんねに気があるのではないかと考えますが…。今回は、前回の続きからスタート。前回では描ききれなかった、ヴァルハラドによるサブマリンマルガムの撃破や、スパナの正式な宝太郎たちへの紹介のさまが描かれ、本格的にスパナがストーリーに関わってくる形になりました。りんねについて回り、宝太郎からは「彼はりんねのことが好きなんじゃないか」とまで言われる始末ですが、当の本人の目的が別にあるのは明らか。ここら辺が、りんねの隠されている何らかの秘密に関わってきそうですね。宝太郎とともに行動するさまも見て、感想を述べてたけど、スパナ的に宝太郎とりんねの関わり合い方は想定の範囲内なのでしょうか。宝太郎のことは頑なに仮面ライダーとは認めないけど…。

 

ケミー捜索を行う宝太郎たちの前に、あの冥黒の三姉妹が出現。その1人であるラケシスはアンツマルガム(クイーン)となり、宝太郎たちをアリの巣のような異空間へと引きずり込みます。一度はガッチャードに変身して、その場を乗り切ろうとした宝太郎ですが、アンツマルガム(クイーン)の蟻酸攻撃により変身解除。さらにラケシスは、宝太郎たちに向かって、りんねの父風雅のことを話し始めるのでした。中盤より、久しぶりに冥黒の三姉妹が宝太郎たちの前に出現。今まで直接的な関わりのなかったラケシスが立ちはだかる形となり、彼女が変身したアンツマルガム(クイーン)の攻撃を通して、ガッチャード/宝太郎が苦戦したり、りんねの弱い一面が明るみになったりするのでした。最初こそ異空間内で右往左往していたガッチャードですが、結局最後までパニックを起こさずに対処していたのはさすがというべきか。宝太郎って、快活でポヤポヤしているように見えて、けっこう理性的な面はしっかりしている主人公ですよね。一方でりんねは、今までは見せることのなかった、明らかに弱音を吐くような一面を見せることに。やや普段との落差が大きすぎる感もありましたが、彼女の人間味が感じられて、個人的には良いドラマ展開だと思いました。

 

風雅のことを聞き、明らかに動揺するりんね。そんな彼女に対し、宝太郎は普段の姿勢を崩さず、希望を失いかけているりんねに手を差し伸べます。こうして立ち上がった2人は、再びアンツマルガムと対峙。エナジーマルワイルドの力を使ったのちにヴェノムマリナーへと変身してアンツマルガム(コマンド)を撃破。続いて現れた、ラケシスのアンツマルガム(クイーン)をアッパレスケボーで撃破し撤退に追い込みます。これにより現実世界に戻ってきた宝太郎たちは、最後の最後でまたもピンチに陥りますが、スパナのアシストのおかげで脱出。宝太郎は約束通り、りんねに実家の定食屋の料理を振る舞うのでした。精神的にまいっているりんねに手を差し伸べたのは、もちろん宝太郎。彼は普段と変わらぬ振る舞い方で、しかしながら確実にりんねを奮い立たせ、この異空間からの脱出への活力を引き出します。宝太郎の対応は、とても彼らしい対応のしかたでGoodだったなという印象。今回の一件で、宝太郎とりんねの仲は間違いなく深まったと言えるでしょう。そしてこのあと、相次いでアンツマルガムたちと遭遇する宝太郎らでしたが、りんねのアシストもあり、ケミーカードの力を使い分けて全て撃破。最後にはスパナのアシストがあったものの、ほぼ2人の力だけでアンツマルガム(クイーン)の作り出した異空間から脱出を果たすのでした。今回初登場となるフォーム:ヴェノムマリナーは、かなり出番が少なめ。装着変新シリーズ化の予定も現状公開されていないことから、あまり重きを置かれていないフォームということなのでしょう。こうした戦いを経て、ラストは宝太郎の家で、りんねがオムライスを頬張ることに。残念ながら芳しい回答は得られませんでしたが、彼女が宝太郎に見せた笑顔は、間違いなく本物だと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮華たちが大量のケミーを封印したと聞き、宝太郎たちがやってきたのはプロレス道場。ところが、ケミーを探す前に、そのプロレス道場を舞台にした騒動に巻き込まれる。宝太郎たちは、封印したケミーを発見出来るのか?

 

次回は、ガッチャードの新たなフォーム:アントレスラーの初登場回。これにより、放送日前日に発売されるガッチャードの装着変新シリーズ第1弾のフォームが全て揃う形になります。お話的には、「平成仮面ライダーシリーズ」第1期のゲストのお悩み解決編になりそうな予感がしないでもないけど、最低限何かしらの変化はつけてほしいなぁ。

 

…というワケで、記事は「『王様戦隊キングオージャー』第30話 ちょっとした感想」に続きます。

 

 

 

 

 

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『ウルトラマンブレーザー』第11話 ちょっとした感想

マズいときには露骨に歯切れが悪くなる、なかなか人間味のあるゲント

 

 

 

自分の中に、別のヤツがいるってわかったら…アンリならどうする?今回の『ウルトラマンブレーザー』は、宇宙電磁怪獣ゲバルガの登場回前編。ゲバルガの電磁波攻撃を駆使する猛烈な強さが描かれたと同時に、ゲントとブレーザー、2人の意識のすれ違いがハッキリと、そして丁寧に描かれた一編になりました。

 

ゲバルガは見た目が奇天烈な怪獣ですが、意外に愛嬌もあり、事前情報ほどのキモさは感じなかった印象。それより注目させられたのは、ブレーザーとの認識や意見の齟齬が起きていると感じる、ゲントの葛藤でした。いよいよ、『ブレーザー』のテーマの1つとされている「コミュニケーション」が、前面にプッシュされ始めましたね。

 

なお、前回(第10話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

冒頭述べたとおり、ゲバルガとの激戦と、ゲントの葛藤がよく描かれていた今回。どちらの描写もキチンと時間を確保して丁寧に描写しており、ドラマ面・特撮面ともに、しっかり楽しむことができる一編になっていました。欲を言えば、ゲストキャラであるゲンカワ司令官(源川司令官、演じるのは川野太郎さん!)の出番が、司令室での数セリフしかなかったので、もっと何かあるとよかったな。もしかすると、次回で何かしら見せ場があるのかもしれないけど…。

 

前回のVSデマーガ戦での奇行から、ブレーザーは本当に純粋な味方なのか、疑問を呈するテルアキ。そんな中、ハルノ参謀長より、宇宙から怪獣らしき隕石が接近しているとの情報が入ります。迎撃作戦に加わることになったSKaRDは、落下予測地点付近にアースガロンMod.2やスカードMOPで待機。ゲントももちろん戦列に加わっていましたが、ブレーザーが再び出現した際の対応指示があいまいであったり、現場のメンバー構成をテルアキに任せたり等、どこか一歩引き気味でした。今回は、前回のVSデマーガ戦のダイジェストからスタート。ブレーザーの行動は、事情を知らないSKaRDの面々からは不可思議なものであり、特に疑問を抱き厳しい指摘をしていたのがテルアキでした。前回明確にデマーガ討伐に疑問を持っていた彼が、結果的に自分の思う通りの結果(デマーガもベビーデマーガも倒されずに済む)になったにもかかわらず、このような反応を見せるのはちょっと意外。あくまでも、SKaRDの副隊長としての視点と意識が、そうさせたのでしょう。そんな彼に対し、他の面々は「ブレーザーは敵ではない」と反論しますが、特にエミが確信を突くような一言を言っていたのが印象的。もしかしたら、SKaRDのメンバーたち、最終決戦を迎える前に、ブレーザー=ゲントだって気づくかも…?そんな状況の中で、隕石落下とその迎撃の任を受けたSKaRD。いつもであれば自ら先頭にたち隊を引っ張っていくゲントでしたが、今回は指揮権やメンバー決めをテルアキに任せる等、少し控えめでした。「ブレーザーにかかる指摘があってから露骨に表情が暗くなる」、「テルアキに指揮の一部を任せる」、「アンリに自分の疑問の回答を求める」等、今まで見られなかったような、弱い一面を見せてくれたゲント。いかに彼が、前回の一件からブレーザーとの齟齬に苦しみ悩んでいるかがよくわかります。

 

謎の隕石は、地球防衛軍の第1次・第2次の各攻撃網を突破。アースガロンMod.2の多目的レーザー砲すらも意図的にかわして、地球に落下します。その隕石の正体は、宇宙電磁怪獣ゲバルガ。ゲントたちはただちに近接戦闘態勢に移行し、アースガロンで攻撃を叩き込み有利に戦いを進めますが、ゲバルガのEMP攻撃を回避しきれなかったことで全システムがダウンし、アンリは気絶し外界との連絡が遮断される大ピンチに陥ります。中盤では、地球に落下してしまったゲバルガとSKaRDとの戦闘が描写。最終的にはEMP攻撃によりシステムダウンしてしまうものの、アースガロンMod.2はVSタガヌラー戦やVSニジカガチ戦くらいの目覚ましい活躍を見せてくれており、なかなかのカッコよさを誇っていたなと感じました。そりゃあ、最終的には負けちゃったけどさ、電磁波攻撃相手では、さすがに機械のアースガロンは勝てないよ…。またここでは、時折ハルノ参謀長ら司令室の様子も描写。ゲンカワ司令官、作戦の進行状況を見て感想を述べてる他家だったな…。

 

VSデマーガ戦時のしこりが残るも、背に腹は代えられないということで、ゲントはブレーザーに変身。最初こそ、アースガロンと同じく有利に戦いを進めますが、EMP攻撃を食らってからは状況が一変。ゲントの意識とブレーザーの意識が全然噛み合わず、侵攻するゲバルガを前にして右往左往するという状況に陥ります。そして最終的には、ゲバルガの攻撃を回避してそのまま上空へと消滅。ブレーザーは、人間視点で見れば、敗走したと捉えられても仕方のない形で姿を消したのでした。終盤で、ゲントはブレーザーに変身。最初こそ、中盤のアースガロンと同じくテンポよく攻撃を叩きこみ優勢でしたが、ゲバルガの電磁波攻撃を連続で食らったうえ、またしてもゲントとブレーザーの意識に齟齬が生まれ、最終的にはゲバルガを残してそのまま逃げ帰るという格好になってしまいます。このときの“意識のずれ”の描写で、「前回の戦いでデマーガを倒そうとしていたのはゲント側の意思であったこと」、「中盤でゲバルガの攻撃を回避するよう声を上げたのはブレーザー側の意思であったこと」がそれぞれ判明。前者については、別に明確にしなくてもよかったんじゃないかなとも感じましたが、これらの描写により、ゲントとブレーザーのスタンスの違いがハッキリとわかりました。人間のことを第一に考えて戦おうとするゲントと、野性味がありながらも、その感性で、無益な殺生をやめたり危険を回避したりするブレーザー。どちらの感覚も一理あるものですが、その両者が嚙み合わなければ、ゲバルガを倒せないし、地球も守ることはできません。さあ、2人は今後どう歩み寄ることになるのか?それは次回で明かされることになるのでしょう。

 

 

 

◎特撮面

アースガロンとブレーザーによる、ゲバルガとの激戦が存分に描かれていた今回。前回と似て山間部がその舞台となっていたため、ミニチュア破壊はあまりなかったものの、火薬爆破にCGを合成した、ドハデな破壊演出が目を引きました。ゲバルガの電磁波攻撃は、やっぱりCGだからこそできる表現だよなぁ。これが次回でもどのように発揮され、これに対しブレーザーがチルソナイトソードでどう挑むのかが、楽しみです。

 

地球に飛来しつつある正体不明の隕石は、地球防衛軍の攻撃網を突破して大気圏へ突入。いよいよSKaRDにその出番が回ってきます。多目的レーザー砲で明確に照準ロックしそれを発射したアンリ&ゲントでしたが、なんと隕石側が自らの意思を持つかのように攻撃を回避したため失敗。それもそのはず、隕石の正体は怪獣ゲバルガであり、地上への落下と同時にその姿を現すのでした。序盤では、CG合成を多用して、宇宙空間でのゲバルガへの迎撃や、アースガロンの多目的レーザー砲による迎撃の様子が描写。しかしながら、キチンとミニチュア特撮箇所も挿入されており、ゲバルガ出現時のセットはもちろんのこと、よく見るとアースガロンMod.2の多目的レーザー砲発射時の背景(画像2枚目)も、合成ではなくミニチュアセット内で撮影されたカットでした。特に後者は一瞬の描写だったから、気づかなかった人もいるんじゃないかな?個人的には、駐車場の作りこみに注目させられましたね。

 

出現したゲバルガに対し、ゲントはすぐさま近接戦闘態勢への移行を指示。アンリはゲバルガに対して接近戦を仕掛け、アースキャノンを用いない徒手空拳の攻撃でゲバルガを追い詰めます。しかし、ゲバルガが放った電磁波攻撃を前に、アースガロンは回避しきれずにダウン。一気に劣勢に陥ります。中盤では、アースガロンとゲバルガの激戦を描写。ミニチュア破壊にはほとんど重きをおかず、アースガロンとゲバルガの取っ組み合いを追いかけるような形での撮り方になっており、かなりの迫力と臨場感がありました。火薬爆破もかなり多用されてたし、VSタガヌラー戦やVSニジカガチ戦、いやそれ以上の激しい戦いだったと言えるんじゃないかなと思いました。そんな、あと一歩で初白星というところを阻んだのが、ゲバルガによる電磁波攻撃。これによりすべての機会がシステムダウンを起こし、アースガロンは全く動かなくなってしまいます。機会であるアースガロンは電磁波に弱く、非常用の装置である脱出装置も作動せずじまい。アンリが「脱出装置が作動しない!」と叫んでいましたが、このやりとりにかなりの懐かしさを覚えました。防衛隊の描写が当たり前だったころの「ウルトラシリーズ」って、こうしたやり取りはしょっちゅうでしたよね。

 

ブレーザーに変身したゲントは、アースガロンに代わってゲバルガに応戦。アースガロンの戦い方と同様、近接戦にてゲバルガを追い詰めます。しかし、ゲバルガはまたも電磁波攻撃を多用し、ブレーザーを苦しめるだけでなくスパイラルバレードをも無効化。なおもブレーザーは戦おうとしますが、ブレーザー側の意思がそれを許さず敗走する格好となり、敵がいなくなったゲバルガは侵攻を続けるのでした。終盤では、ブレーザーとゲバルガの戦闘が描写。アースガロンのときと同じく近接戦メインで、その戦いっぷりを追いかけるような撮り方になっており、またブレーザーの場合「ゲバルガの身体に沿ってひっくり返ってしまう」等の描写が追加されていたことで、より戦いの激しさが演出されていてGoodでした。しかしそんなブレーザーも、最後はゲバルガの攻撃とゲントとの齟齬のせいで、ゲバルガを倒せずに終わるという結果に。VSニジカガチ戦の1回目と同様、明確に「ブレーザーが怪獣に負けた」という表現になっていないのが、一定の配慮が感じられて興味深く思えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依然として侵攻を続けるゲバルガ。埋まらないブレーザーとの溝を感じたゲントは、自らブレーザーストーンを置いて出撃する。しかし、SKaRD単独での力ではどうしてもゲバルガを打ち破れない!ゲントとブレーザーが歩み寄るとき、新たな力がその産声を上げた!

 

次回は、今回の後編にしてブレーザーの新武器:チルソナイトソードの初登場回!ゲバルガにはあらゆる光線系攻撃が効かないことから、物理的攻撃のできるチルソナイトソードで挑むというのは、かなり理にかなっていると言えるでしょう。そして気になるのが、ゲントとブレーザーの歩み寄り。次回のお話を通して、ついに彼らの“コミュニケーション”は成立を見るのでしょうか!?

 

手にしたのは、雷をも断つ剣―!

 

 

 

 

 

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『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-3(第7~9話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第3回目です。

 

第1話からずっと連続ドラマの形で進行してきた『∀』ですが、今回ご紹介の3話より、単発回(1話完結としても十分観れるお話)がポツポツと出てくるように。ですが、ロランが重要な告白をしたり、新キャラが登場したりと、決して飛ばすことのできない一編になっていました。特に、ロランがムーンレィス出身であることを告白するシーンは、最もインパクトのあったシーン。詳細は後述しますが、1クールが終わらない段階でもう最大の秘密を明かしてしまうとはなぁ。

 

なお、前回(第4~6話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第7話「貴婦人修行」

1999年5月21日放送

登場した敵他:ウォドム、ゴールドスモー、モビル・リブ

「バランスを取らなければ、地球が一方的に負けてしまうことになるんでしょ?」

 

STORY:戦闘が続き、交渉どころではなくなり膠着状態の地球とムーンレィス。この状況を打破するため、ディアナは、親睦パーティーを開くことを提案した。これを受けたグエンは、∀ガンダムパイロットが女性であり、地球のモビルスーツは女性でも扱えることを誇示するために、ロランにローラ・ローラという女性として、パーティーに出席するよう指示を出した。性別を偽り、全く縁のなかった貴族のパーティーに出ることになったロランは、キエルからみっちり貴婦人修行を仕込まれ、パーティーに参加する。このパーティーの顛末やいかに―?

 

ロランがローラという女性として、そして∀ガンダムパイロットとして、初めて公の場やディアナ・カウンターの前に出ることとなる一編。基本的には、地球とムーンレィスの親睦パーティーと、それに向けて悪戦苦闘するロランのさまが描かれますが、偶然から商売相手としてディアナ・カウンターと関係を深めることになるキース、ディアナ・カウンター側でのきな臭い動きも少しばかり描写され、ストーリー的にも見逃せない一編となりました。どうやら、ムーンレィスも一枚岩じゃないらしい。ということは、ディアナやディアナ・カウンターがそのうちひっくり返される展開も出てくるだろうなぁ。

 

戦いを終え、マウンテンサイクルの発掘現場で休息をとっていたロランが、戦争にはやるソシエたちを見て虚しさを覚えていた頃、現状の膠着状態を重く見たディアナは、地球とムーンレィスの親睦を深めるため、パーティーを開催することを提案。ミランにその打診を指示します。その翌朝、依然ノックスでパン屋を守り続けているキースは、パンの移動販売に出ますが、街からは人が急激に減っているうえ、ディアナ・カウンターへの抗議に巻き込まれてしまうことに、そんなとき、ディアナ・カウンターの兵士にパンの味を認められて…。序盤では、マウンテンサイクルでただぼんやりと休息するロランの様子が描写。いくら休戦中とはいえ、ちょっとのんびりし過ぎじゃないかとも思いますが、彼のソシエたちから見て一歩引いた視線、そして俯瞰して物事を考えるさまは、今回の清涼剤のような役割を果たしてくれています。ロランって本当に不思議なキャラで、話し方や所作はのんびりしてるんだけど、全くそれゆえの歯がゆさやウジウジした感じがないんですよね。自分なりの信念をキチンと持ち、それに基づいて行動してくれているからなんだろうなぁ。ロランがこうしている頃、ディアナ・カウンターと偶然による奇妙な縁が出来たのがキース。彼は地球のノックスの街のパン屋として、ディアナ・カウンターへのパンの卸しの仕事を請け負うことになり、ギリギリであった家計が持ち直すキッカケとなります。もともとムーンレィスの人間であるキースが、意図せず出来たディアナ・カウンターとの縁。ここで「僕ももともとはムーンレィスの人間だ」と言い出すのかと思いきや、そんなことはなかったですね。ロラン以上に、「この地球に帰化して生きる」ことを強く思っているのかな。

 

ディアナからのパーティーの打診を受けたグエンは、∀ガンダムパイロットとしてロランを出席させることを決定。ですが、それはただ単にロランが出席するというワケではなく、女装して女性:ローラ・ローラとして出席するというものでした。グエンの屋敷に行ってそのことを知らされたロランは驚き、さらにグエンの指示でロランにつくことになったキエルから、みっちり貴婦人修行を受けることに。猛特訓の末、なんとかパーティー開催当日までに、何とか形になるよう仕上げるのでした。Aパート後半より、サブタイトル通りのロランの貴婦人修行が開始。今まで男性の一般市民として生きてきた彼にとって、貴婦人の所作というのは何もかも初めての体験でしたが、キエルのシゴキによりなんとか短時間で形にしていきます。キエルによるロランはの貴婦人修行は、かなりスパルタ。キエルが過去にハイム家で受けていた貴婦人修行も、これほどまでに厳しかったのでしょうか?そんなキエルのスパルタ特訓によって、メキメキと所作や振る舞いを形にしていくロラン。パーティー開催直前になると、もう本物の貴族の女性と大差ないほどにまで立ち振る舞いが出来るようになっていました。ロランの女装メイクはやはり違和感がありますが、それ以外の部分は完全に「貴婦人ローラ・ローラ」になっておりビックリ。このあと出てくる描写では、ハリーとダンスをしてみたり、ヒールのまま走って∀ガンダムに乗り込んで操縦する等の芸当を見せます。地球に来た直後といい、今回のことといい、ロランって環境適応能力がハンパなく高すぎでしょ…。

 

いよいよ迎えたパーティー当日。ロランはローラ・ローラとしてそれに出席し、記者として現地を訪れていたフランに気づかれたこと以外では、ディアナ含めて誰にも男性のロランであることに気づかれずに参加することに成功します。ところが、いざパーティーに出てみると、地球とムーンレィスの親睦を深めるはずが、お互い様子をうかがっていて全く進展せずじまい。これを重く見たディアナは、ハリーの進言もあり、彼に地球側とコンタクトをとることを指示します。ハリーからのダンスの申し出を引き受けることになったのは、ロランでした。ロランは、ローラ・ローラとしてパーティーに出席。時々ロランとしての口調が出てしまうも、基本的には所作も立ち振る舞いも完全に「貴婦人ローラ・ローラ」で押し通し、誰からも疑われることなくパーティーを過ごします。Bパートでは、長い時間を使ってパーティーの様子を描写。フランを除いて、ロランの正体どころか「彼女(ローラ)は男じゃないか?」と誰一人疑わないのが、逆にちょっと笑えてきます。マジメな軍人であるハリーや、ムーンレィスの女王であるディアナあたりは、気づくか違和感を覚えるんじゃないかなと思ったけど、全くそんなことはなかったなぁ。まあハリーは、この前特に変装していないロランを、それ以前にディアナ・カウンターの駐留地にやってきた少年だと見抜けなかったから、仕方ないなと思うけどさ…。そんなローラは、重苦しい雰囲気を打開するために、ハリーとダンスをすることに。今まで人形相手でしか練習してこなかったため、ぎこちない動きになってしまいますが、それでも特に問題なく乗り切ります。先ほども述べたけど、ロランは本当に環境適応能力が高すぎるよ…。「ガンダムシリーズ」で一番と言っても、過言ではないんじゃないかな。

 

ロランが対面したディアナに嚙みついた直後、キースたちが作ったケーキが会場内に到着。しかし、その中にはディアナ暗殺を狙う暗殺部隊が潜んでおり、パーティーは一転して混乱の戦場と化してしまいます。なんとかディアナを守り抜いたロランは、ドレスを引き裂いて∀ガンダムで暗殺者を追跡するも、捕獲に失敗。追いついたハリーはそのことを追及しますが、現場に残されたあるアイテムから、この事件は単に地球の市民が反ムーンレィス感情で起こした事件ではないことを察します。ディアナと対面した際のロランは、今までとは少し違った対応を見せたのが興味深いところ。「なぜあなたが来たのに戦争は終わらないのか」とやんわりと問い詰め、側近たちに制止されるまでそれを続けます。この反応と対応は、今までディアナにゾッコンだったロランからすると、ちょっと意外なもの。ですが、別に彼自身としては、ディアナに失望したとか、怒りをぶつけたかったとかいう感情があったわけではないのでしょう。「期待のディアナが来たのに、自分の思い描いている流れになっていない」―、そうした一種の戸惑いが、彼にこのような行動をとらせたのでしょう。こうした中で、さらに地球とムーンレィスの交渉の雲行きを怪しくさせたのが、ケーキに潜んでいたディアナの暗殺部隊。彼らはロラン等の反撃によって暗殺に失敗しますが、ロランが∀ガンダムをまだ操縦しきれていなかったがゆえに、まんまと逃げおおせてしまいます。グエンがムーンレィスの主要人物との大事な場面で、自分側から水を差された(ように見える)のは、これで3回目。「いい加減グエンは側近をもっとちゃんと選定しろ」と思いかけましたが、ラストにおける、暗殺部隊が残して行った酸素吸入器から、その見方が変わっていきます。昔から地球に住んでいる人間なら、酸素吸入器など持っている必要はないはず。ということは、今回の暗殺部隊は、ムーンレィス側の人間である可能性が高い。このことから、ムーンレィスも一枚岩ではなく、ディアナを良く思わない勢力がいることが示唆されます。このシーンでさらに面白いのが、ハリーたちの反応でそのことは察せられるのですが、全登場人物が一切「暗殺部隊の中にムーンレィスの人間がいる」旨の直球的なセリフを言っていないところ。これにより、このシーンをさらに深みのあるものにしてくれています。

 

 

 

第8話「ローラの牛」

1999年5月28日放送

登場した敵他:ウォドム、ウァッド、モビル・リブ

「私たち(帰還民)も生きてゆかねばなりません。しかし!軍のいうことを鵜呑みにはできないんです。」

 

STORY:停戦中のためディアナ・カウンターの駐留地の警備を命じられたロランたちは、そこで、ディアナ・カウンターに直訴するクーエンらムーンレィスの地球帰還民を目撃する。なんでも、彼らは地球に帰還したはいいものの、ディアナ・カウンター側から最低限の配給しかなく、生活に窮しているらしい。停戦中であり、特に戦闘も起きないであろうことから、ロランたちはクーエンの生活の手伝いをすることになるが、それは一筋縄ではいかないものだった。勘違いから起きるポゥの部隊との戦闘、依然として苛烈する地球人の批判。そしてついに、ロランは自分の最大の秘密を告白した!

 

前回までは1つのドラマが連続しているような構成でしたが、今回は比較的単発回のノリ。ですが、ロランたち地球人側(ロラン等はムーンレィス出身の人間ですが)とゲストキャラ:クーエンらムーンレィス側の人間の交流と、終盤におけるロランの秘密の告白と、視聴者にガツンと訴えかける描写が散見される、サブタイトルに反してなかなか見逃せない濃厚な一編となりました。ロランが「自分はムーンレィス出身である」ということはいつか告白すると思ってたけど、こんなに早くそのときが来るとはなぁ。

 

着々と進められる、前回発生したディアナ暗殺事件の犯人捜し。その間の停戦中、地球人側が不要な戦闘当を起こさないように、グエンはロランに∀ガンダムでの駐留地周辺の偵察を命じます。不本意そうなソシエをよそに、出撃したロランは、現地でいつも通りの地球人たちの小競り合いを目撃。それはムリヤリ介入して解決しますが、同時にそこで、生活に窮しディアナ・カウンターに直訴するクーエンたちの姿も目の当たりにするのでした。序盤では、ボストニア城におけるグエンとロランたちのやり取りからスタート。ロランは、グエンからの命令を聞いた直後にソシエとともにその場をのあとにしますが、グエンの秘書代わりを務めるキエルはその場に残り、グエンのムーンレィスとロランに対する本当の印象を知ります。ここでグエンが言ったのが、下記の一言。ロランは正直者であると評価する一方で、その根底に何か秘密があることを見抜いていました。このシーンだけを観ていたときは、グエンの鋭さにおおっと思わされたけど、本編全体を観てからだと、終盤の展開へのにおわせシーンでもあったと言えるでしょう。このようなグエンとキエルの会話のことを全く知らずに、ディアナ・カウンターの駐留地へ向かったロランとソシエ。相変わらずディアナ・カウンターに地球人が噛みついており、停戦中であることからロランはその場に割って入ってことを収めますが、そこでそれぞれ別件でここを訪れていたキースとフラン、そしてディアナ・カウンターに直訴する帰還民クーエンらと出会うのでした。クーエンがディアナ・カウンターの一般兵から虐げられるさまは、見逃せないシーン。ここでは、ムーンレィス側の民間人もまたディアナ・カウンターと上手く行っておらず、前回同様、やはりムーンレィスは一枚岩ではないことが窺えるます。ディアナがいくら崇高な理想を掲げても、現場がこれじゃあ、ムーンレィスの現体制に反感を覚える民間人が出てきてもおかしくないよねぇ。

 

グエン「あの子(ロラン)は、1つの秘密を隠すために、他のことに正直であろうとしています。だから、とてつもなくいいヤツなんです。」

 

昼食をとったのち、キースとフランが再びクーエンと遭遇。彼の事情を聴くと、妻子がいるがミルク等に窮しているという状況とのこと。その話を聞いて情がわいたロランたちは、もぬけの殻となった北部の村へと向かい、そこで放置されていた家畜や農作物を確保します。そうした行動をしている中で、ロランは、クーエンが地球に帰ってきて感じたことを聞かされ、ムーンレィスの帰還民の感性も、地球人と全く同じであることを痛感します。ロラン・キース・フランの関係性をソシエが怪しむ描写を挟んだのち、Aパート後半よりロランたちとクーエンの交流が開始。ソシエがかなり不本意そうに協力する一方、ロランたちはかなり誠心誠意を持って対応し、あちこち奔走します。一連の様子を地球人側に見られたら、間違いなく反感を買うことになるロランたちの行動。しかしそれでも彼らがこれを選択したのは、純粋な善意によるものと言えるでしょう。この直前、先のクーエンらに対するディアナ・カウンターの横暴を見て、キースが「ムーンレィスに帰る気無くなっちゃったな」と発言していることからも、「自分たちがムーンレィス出身だから」ではないことがよくわかります。そんなロランたちの善意に、深く感謝するのがクーエン。彼も心を開き始めたのが、ポツポツと、自身の本音や感じたことを語り始めます。これまでの『∀』では、民間人の視点は地球人側のみのものしか描かれて来ませんできたが、今回初めてムーンレィス側の民間人(クーエン)の視点が描写。細かい考え方に差はあれど、戦争と軍に翻弄されているという点は、地球人側と同じであることが判明します。クーエンらムーンレィス側の民間人も、彼らなりに苦労してるんだなぁ。まあ、「その苦労そのものも、ディアナ・カウンターが地球に侵攻して入植を始めなければ無かったはず」と言われれば、そうなんだけどさ…。

 

乳牛を男2人では持ち出せないことから、∀ガンダムを出してそれを運ぼうとするロラン。それを偶然目撃したポゥは、半ば難癖をつけてそれを襲撃。停戦中にもかかわらず戦闘が勃発してしまいます。ウァッド舞台に苦しむ∀ガンダムではありませんでしたが、ポゥ機のみの先行を許し、ソシエたちの乗るトラックを人質に取られてしまうことに。しかし、ここを偶然通りがかったハリーの手により、さらなる戦闘は回避されるのでした。Bパート中盤では、∀ガンダムの活躍シーンを描くために、ちょっとムリしてポゥの部隊との戦闘が描写。先に手を出したのはポゥ側でしたが、∀ガンダムに返り討ちにされた挙げ句、ハリーに一連の行動を見られ注意を受けて撤退するという、いいところなしの活躍で今回は終わります。ポゥはマジメな軍人なんだろうけど、お話の展開の都合か、それとももともとそういうキャラ設定なのか、かなり好戦的な性格のクセにほとんど戦果を挙げられず逃げ帰ることばかりが目立つ印象。たいてい独断で動いて失敗してるから、もっと行動直前に上官に指示を仰ぐとかしたほうがいいんじゃないかなぁ?まあ、その上官も、どちらかと言えば好戦的な性格のフィルだから、あんまり役に立たないかもしれないけど…。ちなみに、ここでの∀ガンダムの攻撃は、手や足でウァッドを薙ぎ払うことのみ。さすがに第8話ともなると、ロランもウァッド程度には苦戦しなくなってきましたね。

 

クーエンの住む居留地へと戻り、持ってきた家畜や農作物を提供するロランたち。これにより彼らは食つなぐことができるようになりましたが、そのさまを見た地球人たちの批判は過激なものでした。いくら穏やかに収めようとしても、全く批判の声がやまないことに深い悲しみを覚えたロランは、ついに自分の最大の秘密を告白します。そう、自身がムーンレィス出身の人間であると―。家畜や農作物を持ち帰ったことで、クーエンたちも生活が立ち行くようになってめでたしめでたし…とならないのが、やっぱり『∀』が「ガンダムシリーズ」だなと感じさせられるところ。地球人たちからの猛烈な批判にさらされ、ムーンレィス側だからと言って人の命を軽視する彼らに向かって、ロランは我慢ならなくなり、自分がムーンレィス出身の人間であると告白します。いつか来ると思われた、ロラン最大の秘密のバレですが、冒頭述べたとおりこれほどまでに早い時期に来るとは予想外。同時に、ロランがこれを告白したあと、「人の命を大事にしない人とは誰とでも戦う」という宣言に、この告白か単なる思いつきではない、彼の強い覚悟と信念を感じさせられました。ロラン、男を見せたなぁ。そんなロランのさまを、フランの新聞社はわざとロランの秘密を伏せて好意的に記事にした一方、その場に居合わせていたソシエは、思わずロランの頬はたいて今回は終了。彼らの関係性は、ここで終わってしまうのか?それは、次回で明かされることでしょう。

 

ロラン「僕は2年前に月から来ました。でも、月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。人の命を大事にしない人とは…、僕は誰とでも戦います!」

 

 

第9話「コレン、ガンダムと叫ぶ」

1999年6月4日放送

登場した敵他:イーゲル、ゴッゾー、ウォドム、ウァッド

「あの2人は、ソシエお嬢様の気持ちを利用して、兵隊にしようとしている…大バカ者だ!」

 

STORY:ディアナ・カウンターのもとにやってきた招かれざる積荷。それは、月で冷凍刑に処されていたはずのコレン・ナンダーとその部下たちだった。さっそく∀ガンダムと戦おうとする彼らは、マウンテンサイクルや田畑を攻撃するがなかなか∀ガンダムは出てこない。それもそのはず、パイロットであるロランは、ハリーの手で拘束されていたからだ。グエンは、ソシエの希望も受けて彼女を代わりに∀ガンダムに乗せるが、歩く程度しか動かすことができず、ピンチに陥ってします。このまま∀ガンダムは敗北してしまうのか?

 

ディアナ・カウンター側の新キャラであるコレンと、その部下であるブルーノとヤコップの初登場回。今まで『∀』に登場したキャラは、敵味方問わず落ち着いて話すタイプが多かったため、コレンたちのように騒がしく軽妙に話すキャラたちは新鮮に感じられました。そんな彼らは、∀ガンダムと戦うことを望んでおり、ロランがすぐに出撃できないことからソシエが代わりに搭乗して出撃。この辺りでの、ロランとハリーの水面下での駆け引きのドラマも興味深かったですね。しっかし…今、ミリシャもディアナ・カウンターも、停戦中だったはずでは?

 

ムーンレィスから送られてきた補給物資を確認するディアナ・カウンター。その中の一番奥に、送り状に記載されていないモビルスーツ2種3機が積まれていました。それに乗っていたのは、コレンたち。彼らは現地のディアナ・カウンターの話などほとんど聞かずに、地球の重力に若干戸惑いながらも、∀ガンダムと戦うことが最大の目的であるとして、勝手に出撃してしまうのでした。今回の主役の1人であり、初登場にして強烈なインパクトを与えてくれるコレンは、初っ端からいきなり登場。どちらかと言えばコメディリリーフな見た目に対して、所作はどこかカッコつけ気味なところギャップが笑えます。しかし、愉快犯っぽいノリであるがゆえに凶悪な一面もあることから、なるほどムーンレィスで永久冷凍刑に処されていた犯罪者だけのことはあるなという感じでした。そんなコレンは、先に述べたとおり、実質的に終身刑の犯罪者であるため、本来外界に、しかも地球に降下してくることはできないはず。戦局打開のため派遣された可能性も考えられますが、どうやらディアナ等が命令したワケではなさそうです。となると、一体誰が?積荷の送り状の中にも記載が無かったことといい、ディアナとは異なるムーンレィス内の別の勢力の動きが感じられるのが、少し不気味ですね。

 

ノックスの街でディアナ・カウンターに拘束されたロランは、ハリーのもとへ。そこで彼は、特にハリーからほとんど何も訊かれることなく、半ば軟禁状態に置かれてしまいます。同じ頃、コレンたちはマウンテンサイクルを急襲し、訓練に励むメシェー等を襲撃。この連絡を受けたグエンは、ちょうどその場に居合わせ、∀ガンダムの操縦をしたがっていたソシエを、ロランの代わりにパイロットとして偵察に出るように指示します。それを目の当たりにしたキエルは…。Aパート後半では、ロランが再びハリーに拘束されてしまうことに。しかし、独房に入れられる等ではなく司令室に閉じ込められる程度でした。ハリーが一切本音を言わないので、正確な彼の考え方はわかりませんでしたが、おそらくローラ=ロランである可能性を考えており、その仮説の正否を、ロランを拘束することで確かめようとしたのでしょう。さすがにローラ=ロランである可能性を考え始めていたであろうハリー。そりゃそうだよねぇ。見た目派変装してても、声色とかは全く変えてないんだから、誰かしらいつかは気づくよねぇ。これと時同じくして、コレンは∀ガンダムをおびき出すため、メシェー等を襲撃。ロランと連絡が取れず、またソシエの希望を受けて、グエンはソシエに、ロランの代わりに∀ガンダムに搭乗するよう指示します。ここでは、キエルからの視点でグエンとソシエのやり取りが描かれており、戦争へ突き進んでいく虚しさを表現しているのがGood。それと同時に、ソシエが∀ガンダムに乗ることから、ロランがいなくても∀ガンダムが動くという構図になっており、早くもハリーの目論見が崩れてしまっているのが、ちょっと面白くも感じました。

 

田畑を荒らしまわるコレンたちは、∀ガンダムに出てくるよう挑発。そうした中で、ようやくソシエの乗った∀ガンダムが登場します。しかし、動かすのがやっとの彼女に、まともにコレンのイーゲル等と戦えるはずもなく、あっという間に劣勢に陥ります。そうした中で、ハリーもまたコレンが地球に降下してきたという情報をようやく知り、この事態を鎮静化させるために、わざとロランを解放するのでした。Bパートより、∀ガンダムが登場。しかし、パイロットがいつものロランではなくソシエであることから、ゆっくり動くのがやっとであり、ほとんど抵抗できずに劣勢に追い込まれてしまいます。ロランに比べて圧倒的に操縦に慣れていないソシエですが、カプルは既に乗りこなしており、またロランの横で∀ガンダムの操縦を何度も見てきたことから、初操縦にも関わらず最低限動かせているのは、評価されてもいいのではないでしょうか?ロラン初操縦のときは、何も手がかりが無かったということもあるけど、ほとんど動かせてなかったからなぁ。そんなソシエの操縦は、ロランが気づけなかった∀ガンダムの機能を引き出しており、これが今回終盤で役に立つことになります。これと同じ頃、突然ハリーから解放されたのがロラン。彼はバイクを借りてグエンのもとに向かいますが、ソシエが∀ガンダムに乗って出撃したことを知り、彼女のもとへ向かいます。ここでのハリーによる解放は、お話の展開として、終盤でロランを∀ガンダムに乗せるための意味合いが強いことから、若干理由付けにムリがあるかなとも感じました。

 

解放されたロランは、真っ先にグエンのもとに戻り、そこでソシエが∀ガンダムで出撃したと聞いて愕然。現場へ急ぎます。ロランが到着したときは、すでにソシエは限界を迎えており、ロランは彼女をコクピットから降ろして、操縦を交代。ソシエが偶然方から引き出していた、ビームサーベルの柄を起動してビームサーベルを現出させ、イーゲルに大ダメージを与えてコレンたちを撤退に追い込みます。終盤で、ソシエからロランへ∀ガンダムの操縦がバトンタッチ。ソシエが偶然引き抜いた、ビームサーベルの柄を利用してビームサーベルを起動し、コレンのイーゲルに斬りつけ撤退に追い込みます。「ガンダムシリーズ」おなじみの武器であるビームサーベルが、『∀』ではここで初登場。一振りだけでコレンたちを撤退に追い込むと、強大な武器であることがアピールされていました。ビームサーベルそのものがここまでクローズアップされ、印象的に描写されたのって、マジで『ガンダム』の第1話以来じゃないかなぁ?もしかすると、ちょっとだけそれを意識してるのかもですね。こうして危機は去り、ソシエは結果的にロランに救われることに。ですが、彼女との間に出来た溝は、まだ埋まる気配がありませんでした。依然として、ロランを受け入れられないソシエ。2人が和解できる日は、来るのかな―。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第10話から第12話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。交渉の、風が止まった―。

 

 

 

 

 

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ガンプラ Pick Up!

∀ガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

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諦めないことを強さと呼んで―。『フィギュア王』No.307

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今回は、8月28日に発売された『フィギュア王』No.307のレビューです。

 

一番力が入れられている特集が、「DAICON IVオープニングアニメ40周年記念 DAICON FILM大百科」と、DAICON FILM関連の記事である本書籍。ですが、現行特撮ヒーローのことについてもキチンと触れられており、特に『仮面ライダーガッチャード』と『ウルトラマンブレーザー』のことについて、ある程度誌面を割いて特集されていました。特に後者については、以前ご紹介したNo.305に続く形の記事。これはパッと見表紙からは分からないので、けっこうスルーしちゃってる人も多いのではないでしょうか?かく言う私も、最初はこのことに気づいておらず、気づいて購入したのは、9月半ばになってからのことでした。

 

なお、上でチラッと触れた、『ブレーザー』の特集記事が組まれた『フィギュア王』No.305のレビューは↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

まずは、『仮面ライダーガッチャード』から。発売時が放送開始直前であったことから、基本的な情報の掘り下げが主となっており、公開されている情報自体が少ないことから、ページ数はそこまで多くはありませんでした。

 

その中でも目を引いたのが、湊Pへのインタビュー。ここではガッチャードのフォームの考え方や、玩具コンセプトについて詳述されました。

 

ガッチャードのフォームには、キチンとケミーカードの情報の組み合わせをベースにしっかりと法則性があり、何でもかんでも2つ組み合わせれば、フォームや力を繰り出せるワケではないという設定になっているというのが面白いところ。「そこまで考えていたのか!」と膝を打ちましたね。

 

 

続いて、『ウルトラマンブレーザー』。こちらは既に7月から放送開始しており、発売時はちょうどウルサマ2023が終了した直後。中盤のお話(ゲバルガ登場回前後編)に向けて番組が盛り上がりを見せることから、それに合わせて情報がモリモリと掲載されていました。

 

特に目を引いたのが、アンリ役の内藤好美さんやヤスノブ役の梶原颯さんへのインタビューと、ゲント・テルアキ・エミの履歴書をもとにした出現怪獣の研究、そして劇中に登場した怪獣の詳述。放送開始してしばらく経つにも関わらず、これだけの特集を組んでもらえるとは、『フィギュア王』編集部は『ブレーザー』に注目しているんだなぁということが窺えます。

 

内藤さんや梶原さんへのインタビューは、役に選ばれたときのエピソードから、撮影時のこぼれ話まで、興味深いものが様々。そして、このインタビューがウルサマ2023の会場で行われているというのも、なかなか面白いものでした。発売日まで1ヶ月切っている中でのインタビュー敢行って、なかなかギリギリのスケジュールだよねぇ。

 

また、ゲントたちの履歴書をもとにした出現怪獣や、劇中登場怪獣の詳述については、かなり画像を豊富に用いて解説。超全集並みというと若干大げさですが、月刊誌の特集としてらなかなかの力の入れようだなと感じましたね。それにしても、ゲントたちはブレーザーの手を借りずに、レイロンスとかクレッセントを倒してるんだよなぁ。この世界の地球防衛軍って、本気でやればもっと強いのでは…?

 

 

 

『ガッチャード』と『ブレーザー』、特に後者の特集に力が入れられていた、『フィギュア王』No.307。2ヶ月毎に『ブレーザー』の特集が組まれていることから、次にこの手のインタビュー等が掲載されるのは、No.309でしょうか?

 

No.309発売時はおそらく10月末だから、そうなると『ブレーザー』もかなりお話進んでるよなぁ。でも、来年1月終了予定で放送スケジュールが組まれているから、まだ終盤…っていうワケではないのか。なら、割といいタイミングなんじゃないかな。

 

 

 

 

 

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そうさ Fight The Future!ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンネクサス

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今回は、9月9日(土)に発売された、「ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンネクサス」のご紹介です。

 

メビウスに続き、CBC3部作からの「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」化となったのはネクサス。ネクサスのボーイズトイフィギュアがリリースされること自体なかなか珍しいのですが、その中でも初期形態であるアンファンスがチョイスされるのは、非常に珍しいなと感じます。制作担当がかなりの『ネクサス』マニアなのか、それとも単純に『ネクサス』劇中での登場順で商品化しているだけなのか―。多分、ソフビのときも最初にアンファンスが商品化されてるし、後者だろうなぁ。

 

なお、近年発売されている『ネクサス』関連商品の各種レポートは↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

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また、8月に発売された同じCBC3部作の『メビウス』よりウルトラマンメビウスのウルトラアクションフィギュアのレビューは↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

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パッケージから取り出すと、上の画像のとおり。ネクサスと言うと、いつもはジュネッスあたりが商品化されがちですが、この「ウルトラアクションフィギュア」の場合は、ソフビの発売順と同じく、冒頭述べた通り、プレーンな形態であるアンファンスがチョイスされています。

 

造形面では、玩具安全基準の都合でかなり角が丸められているものの、ネクサスの造形をしっかりフィギュアに落とし込んでいてGood。特徴的な頭部や胸部の造形も、しっかり再現されています。欲を言えば、劇中スーツで見られる両肩部の細かな盛り上がりも再現してほしかったな…と思いましたが、この価格帯のボーイズトイフィギュアでそこまで細かな仕様変更をするのは難しいのでしょう。

 

塗装面は、もともと使用されている塗色数が少ないことから、グレーの成型色をベースに、シルバー等の塗装を乗せて表現。シルバーはよく見るとところどころキッチリ塗装省略されているのですが、それっぽいグレーの成型色で代わりに再現しているため、パッと見ほとんど塗装省略が無いように見えるようになっています。塗装省略と激チューイメージを崩さないということの両立の仕方としては、今までの「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」の中で一番バランスが取れているのではないでしょうか。

 

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「ネクサスはやっぱり夜が似合うよね」ということで、黒背景に変更して可動箇所とその範囲を確認。双方ともに「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」の標準仕様のものになっています。上で触れた、肩の微妙な盛り上がりが再現されていないことから、干渉してくる肩の構造物がないため、グイグイ動いてくれますね。

 

ネクサスの代表的なポーズもおおむね取らせることが出来、ディスプレイフィギュアとしてもなかなか満足できるクオリティ。特に、クビ部分の可動がジャック並みに幅広くとられていることから、多種多様なポージングが可能です。上の画像群には載せていませんが、ネクサスの飛行時のポーズとかも再現可能ですね。

 

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そして、このネクサスには、クロスレイ・シュトロームのエフェクトパーツが付属。ですが、胸部が大きいため腕を十字に組むことが困難であり、なかなかうまくポージングがつけられないのは難点です。

 

これがジュネッスであれば、オーバーレイ・シュトロームとかでごまかすことができたんだけどなぁ。アンファンス形態で、それ発射したことないもんね…(逆に、ジュネッスがクロスレイ・シュトロームを発射したことは何回もあるけど)。

 

 

 

 

 

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ネクサスのボーイズトイフィギュアとしては、十分な完成度を誇っていると言える「ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンネクサス」。こうなると、やっぱりジュネッスやジュネッスブルーも発売してほしいなと思っちゃいますね。そのときは、オーバーレイ・シュトロームやアローレイ・シュトロームのエフェクトパーツをだな…。

 

いやいや、でもその前に、やっぱりCBC3部作からマックスを商品化してもらわないとダメですよね?もうここまで「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」は発展してきたんだ、ここは出すしかないですよバンダイさん!

 

 

 

 

 

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今すぐできることは何だろう?ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンメビウス

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今回は、8月19日(土)に発売された、「ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンメビウス」のご紹介です。

 

ここ数年でその発展っぷりが目覚ましい「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」。ウルトラ6兄弟も全て商品化完了したことから、次は何が出るのかなと思いきや、まさかのCBC3部作からの主役ウルトラマン:ネクサスとメビウスのチョイスでした。

 

いや〜、まさかここでネクサスやメビウスが商品化されることになるとはね(なんでマックス飛ばしてるの!?)。でも、よく考えてみると、「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」って、「ニュージェネレーションヒーローズ」はほぼ全ての主役級ウルトラマンを、昭和ウルトラマンも上述のとおりウルトラ6兄弟を、平成ウルトラマンではティガ〜コスモスをそれぞれ商品化してますから、実はもう商品化していないウルトラマンのほうが少ないんですよね。そう考えると、CBC3部作からのチョイスは順当なものだと言えるでしょう。「なんでネクサスよりメビウスを先に発売したんだろう?」と思ったけど、先述の通りウルトラ6兄弟が全て商品化されていることに関係しているんでしょうね。

 

ちなみに、メビウスは既に先月発売された商品でしたが、発売当初はなぜか食指が伸びずにスルー。でも、結局ほしくなっちゃって、ネクサスとともに押さえてきました。こうなるんだったら、8月時点で押さえておくべきだったよ。なんであのときは「これならフィギュアーツ買った方がよくね?」って思っちゃったんだろう。

 

なお、ここ1年で怒涛の如く発売された、ウルトラ6兄弟にかかる「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」の各種レビューは↓コチラです。

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パッケージから取り出すと、上の画像のとおり。ゼロほどではないけれども亜種フォームの比較的多めなメビウスですが、この「ウルトラアクションフィギュア」では、最もポピュラーな形態である初期タイプが商品化されています。

 

造形面については、過去に発売された他の「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」同様、そのウルトラマンの特徴を的確にとらえた造形に。「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」の基本造形が、やや頭でっかちめであるため、『メビウス』本放送時に発売されていた可動フィギュアに比べるとスマートさでは劣りますが、メビウスがもともと持つ小顔デザインのおかげで、不格好さはほとんど感じないものになっています。改めて、メビウスのデザインの独特さと優秀さをひしひしと感じさせてくれます。

 

塗装面については、背面をガッツリ塗装省略しているほか、表面のラインもところどころ省略しているため、省略箇所は比較的多めな印象。ですが、一番目立つ胸部から脚部にかけてのシルバー等、目立つ部分はきちんと塗装されているため、パッと見違和感のない程度のものになっています。メビウスブレスが完全に塗装省略されてるのは、目立つ意匠であるだけに痛いよなぁ。予算の都合上仕方ないってのは、よくわかるんだけどさ…。

 

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可動範囲は、最近のウルトラアクションフィギュアの標準仕様を踏襲。肩アーマー等の干渉物がないため、ウルトラ6兄弟のそれと同等の可動域を見せてくれます。

 

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メビウスの代表的なポーズをとらせてみても、まあまあバシッと決まる仕様。さすがにメビュームシュートは、可動範囲の関係からかなり無理しての再現となっていますが、それでもボーイズトイフィギュアでここまで再現できるのは、なかなか優秀と言えるでしょう。「ウルトラシリーズ」におけるボーイズトイフィギュアで、「スペシウム光線系のポーズをきちんと取らせられるか」というのは、永遠の課題ですからね…(なかなかバシッと決められるフィギュアがない)。

 

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そして、このメビウスには、メビュームブレードのエフェクトパーツが付属。過去「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」で付属してきたエフェクトパーツと同様、手首等に引っ掛けることで再現するものですが、このメビュームブレードの場合、しっかり手首にフィットしてくれるだけでなく、きちんとメビウスブレスに合わせた切込みが入ってぴったり噛ませられるため、少々激しく動かしても脱落しない、なかなかよく考えられた仕様になっています。これは素晴らしいですね。

 

ただ、フィギュアそのものの可動域の限界から、メビュームブレードと言えば誰もが想起する、第2話での召喚シーン(OPでも使われているアレ)は再現できずじまい。まあ、これは仕方ないか。

 

 

 

 

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塗装省略は目立つものの、「ウルトラアクションフィギュアシリーズ」の安定したクオリティ―と発展を感じさせる仕様となっていたメビウス。こうなると、今月9月に発売され入手済みであるネクサスの出来にも期待が高まります。

 

というワケで次回以降では、「ウルトラアクションフィギュアシリーズ ウルトラマンネクサス」を取り上げることにしましょう!

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