お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士Vガンダム』ちょっとした感想 V-4(第10~12話)

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今回は、機動戦士Vガンダム』の感想記事第4回目です。

 

最終的に隊員全員が全滅してしまう「シュラク隊」が、今回ご紹介の3話より登場。登場したてなので、彼女らそして専用機ガンイージの大活躍が描かれますが、初登場回の次の回で1名殉職者を出すなど、今後の悲しい展開を予感させる描写が挿入されているのがなんとも言えません。登場して間もないんだから、もうちょい花を持たせてあげてもいいんじゃないかと思うんだけどね…。

 

なお、前回(第7~9話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第10話「鮮烈!シュラク隊」

1993年6月4日放送
登場した敵他:トムリアット、ゾロ

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「あれ、ガンダムに似てる!」「オリファーさんの言ってた、シュラク隊?」「そうかシュラク隊か!」


STORY:「DDに向かえ」。それがリガ・ミリティアの、新たなる暗号指令でした。この暗号には裏があり、カミオン隊はそれを察知して向かっていましたが、深読みしすぎたウッソは、勝手に出撃してしまうのです。そして、ほどなくしてデプレ隊と遭遇した彼は、シャクティとカルルマンを乗せていることもあり、攻撃できずに逃げ回る一方。そんなとき、新たなるモビルスーツ部隊が現れます。ガンイージで構成された女性のみの部隊。あれこそが、オリファーの率いるシュラク隊なのです。


『V』の味方側のメンバーの中でも、特にいろんな意味で有名なシュラク隊のデビュー回。併せて、リガ・ミリティア側の新たなモビルスーツガンイージのデビュー回でもあることから、その戦闘と活躍がふんだんに描かれた一編になりました。シュラク隊はチームワークも強固で心強い味方ですが、白兵戦を熟知しているから、あるいは怖いもの知らずだからなのか、かなり危なっかしい戦術と周りの被害をあまり考えない戦闘スタイルが特徴的。こんなんじゃ、命がいくらあっても持たないぞ。本当に…。


CDアルバムに収録された音楽から、リガ・ミリティアの新たな暗号を解読したカミオン隊。「DDに向かえ」という内容だったそれに基づき、移動を開始します。この暗号指令自体にももう1つ暗号が隠されており、カミオン隊もそれに気づいていましたが、ウッソはそれをあまりにも深読みしすぎて、シャクティたちを連れて勝手にボトム・リムで出撃。しかし、彼が思っているほど、ラゲーン基地のデプレの考えは至っておらず、解読した暗号を真に受けて、部下を率いて出撃していました。今回の冒頭の描写で、リガ・ミリティアがどういった組織なのかが初めて描写。1つの組織というよりも複数の隊による同盟の形をとるそれは、リーダーのジン・ジャハナムを中心に結束しており、様々な媒体で暗号指令を伝えることで、作戦行動を展開していました。このシーンでは、ウッソの知識量と気づきが素晴らしく、これにより解説がサクサク進行。でも、ジン・ジャハナムというのがシンボリックな名前に過ぎず実態が無いというところまで簡単に明かしたのには、ちょっとびっくりしたなぁ。そんなリガ・ミリティアから届いたのが、1枚のCDアルバム。中には「DDへ向かえ」という暗号が隠されていたほか、その言葉自体にもさらに裏の意味が隠されていましたが、ウッソは深読みしすぎて単独行動をとり始めてしまいます。DD=ドレスデンだということが容易にわかるため、ベスパの先回りを警戒したウッソ。カミオン隊全体が、既に暗号の裏に隠された意味を解読しており、方向が全く違うアーティージブラルタルへと向かっていましたが、それでも不安なウッソは単独出撃という手を取ります。勘が鋭く、考えすぎてしまうというウッソの特徴が裏目に出た結果。前回も勝手な行動してひどい目に遭ってるのに、何やってんだか…。


花咲くライラック畑を飛行している際、デプレ隊に遭遇したウッソ。敵の行動があまりにも単純(暗号をそのまま解読した場合の動きをしていた)だったことから、彼はますます疑心暗鬼になり、さらにシャクティたちを連れていたことから反撃もできず、逃げ回るばかりになります。他方、そのボトム・リムを視認したデプレは、パイロットであるウッソが子供であることを知り、できるだけ攻撃せずにそれを回収しようとしていました。ウッソのボトム・リムは、割と早い段階でデプレ隊と遭遇。その接触は本当に偶然でしたが、またも考えすぎてしまったウッソは、敵が二手三手先を読んで、わざとこうした単純な行動をとったのではないかと思い込んでしまいます。一方でシャクティの強い要望で彼女らを連れてきていた彼は、反撃ができず、逃げ回ることしかできませんでした。ウッソの考えすぎの結果が、さらに彼自身にまずい展開を生むことに。しかもこちらから攻撃できないことから、なかなかの窮地に立たされます。デプレ隊が、もともとヴィクトリーガンダムを見つけたら鹵獲するつもりだったこと、戦闘中デプレがコクピットのウッソを目撃したことで、「子供が乗ってるから撃墜するな!」と指示していたことから何とか助かったけど、これ通常戦闘だった完全にウッソやられてたぞ…。ちなみに、コクピット越しにウッソをデプレが見るシーンでは、「俺の息子でさえ16歳だぞ?今のは子供だった…。もっと子供だった!」と衝撃を受ける描写が存在。確かに18歳未満の少年が戦争に関与するなんて、一般軍人から見れば衝撃的なことだけど、『ガンダム』のアムロだって15歳でガンダム乗ってるんだし、この世界だとあまり珍しくないのでは…(もちろん、いいことではないけど)?


このままでは、敵につかまるのも時間の問題。ウッソが焦っていたその時、オリファーの乗ったトップ・リムが駆け付け、援護に回ります。一度着陸してシャクティたちを降ろしたウッソは、再び空へと上がり、ヴィクトリーガンダムへと合体。反撃に転じます。それの登場で本格的に攻勢を強めるデプレ隊でしたが、彼らを攻撃する別の部隊が登場。それはガンイージで構成された、オリファー率いるシュラク隊でした。Bパート前半から、ウッソ側が形勢逆転。その理由は、オリファーのトップ・リム、そして彼率いるシュラク隊のガンイージ部隊が駆け付けたからでした。今回初登場、シュラク隊とガンイージ。いかにもデプレ曰く「ガンダムもどきのデザイン」のくすんだ機体が、量産機という感じがしていて興味深いですね。しかし、当際している武装や機動性は、ヴィクトリーガンダムと同程度であるため、トムリアットやゾロとは互角に渡り合います。初登場シーンにおけるシュラク隊の頼もしさは異常。初登場補正もかかっていて、カッコよさ抜群でした。一方、一度地上に着陸してシャクティたちを降ろしたウッソは、上空へ再び上がり、ヴィクトリーガンダムへと合体。合流して戦線に復帰します。空中での合体は危険が伴うとして、優しくながらも厳しく忠告するオリファー。でも、ウッソはこれ以前に散々空中での合体をやってるし、慣れたものなんですよね。


ウッソのヴィクトリーガンダムは、シュラク隊とともに戦闘開始。最初こそその危なっかしい戦闘スタイルに戸惑いますが、態勢を立て直して自分なりの戦いを繰り広げ、トムリアットを複数機撃破します。一転して劣勢に陥ったデプレは、撤退を決断するも、ジュンコ・ジェンコガンイージに撃墜され戦死。残ったわずかな部隊は撤退していき、シュラク隊との初戦闘は、勝利という結果に終わるのでした。シュラク隊は訓練を受けた軍人なので、モビルスーツの操縦や撃破はお手の物。ですが、特に防御態勢を取らずに敵に突っ込むわ、近くに味方(ヴィクトリーガンダム)がいるのに、トムリアットのエンジンを破壊して大爆発を起こして危険な目に遭わせるわと、とにかくその戦い方は危なっかしいところだらけ。その戦闘スタイルや、戦闘終了後の荒れ地と化したライラック畑が、彼女たちの未来を暗示しているように感じさせられました。そんな彼女らをよそに、ウッソも独自の戦いを展開。メインエンジンを撃破せずに沈黙させるという戦闘スタイルはそのままに、機体同士をぶつけて一気にビームサーベルで刺し貫くなど、驚異的な戦い方も見せてくれました。ウッソの戦い方も、さらに磨きがかかってるなと感じましたね。そしてラスト、初めてシュラク隊の面々と出会うウッソ。そのメンバーが全員女性だということに、彼は衝撃を受けます。今回は序盤からマーベットが不機嫌だったのですが、このラストシーンでその原因が判明。まあ、あの状態を見れば、嫉妬するのもやむなしかな。

 

 

 

第11話「シュラク隊の防壁」

1993年6月11日放送
登場した敵他:トムリアット、ガリクソン、戦闘バイク(甲型乙型

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「一番シュラク隊に似合っていて、鳥のモズそのものって性格を持っていたヘレンが…、あの戦場でやられたって言うの!?」


STORY:リガ・ミリティアの暗号「DD」が示していたのは、ベチエンにある旧世紀時代の飛行場跡でした。モビルスーツ輸送の任を受けたロベルト・ゴメス機長がいそいそと仕事に励む中、ウッソは、父の名前を聞いてそれにばかり気を取られてしまうのです。やがて、飛行場跡はベスパのダッガール隊とルペ・シノ隊に発見されて戦場化。ウッソとマーベット、そしてオリファーとシュラク隊が出撃しますが、戦闘は長引き激化の一途をたどります。そしてその中でヘレンが―!


モビルスーツの別の拠点へ運ぶために、ベチエンの飛行場を舞台にウッソたちが必死の防戦を行う一編。ウッソの父:ハンゲルグ・エヴィンの名の登場や、リガ・ミリティア自体の地球連邦軍とのかかわりが判明するなどの新事実がありましたが、なんといっても一番目をひいたのは、シュラク隊のメンバーの1人:ヘレン・ジャクソンの死でしょう。登場して次の回で死ぬというのがまず衝撃的だけど、その死もドラマでこれでもかと描いてドドンとそれを持ってくるわけではなく、本当に戦闘の最中不運にも死亡したって感じ。悲劇を演出するための死であり、ドラマにおいて必要な死とはあまり感じられませんでした。まあ、実際の戦争はそういうものなのかもしれないけど…なんだかなぁ。


ベチエンの飛行場跡にやってきた、ウッソたちカミオン隊。彼らはここでほかの隊と合流し、ヨーロッパの解放を目指すつもりでしたが、実際はゴメスに従ってモビルスーツとともに輸送機に乗り込み、目的地で合流するというものでした。不満を持ちながらも隊のメンバーたちは輸送作戦に当たりますが、ウッソはその中で自分の父:ハンゲルグの名前を聞いてから、だれかれ構わずその消息を訊いて回ります。そんな彼の様子を、オデロは苦々しく見つめ続けていました。今回のカミオン隊の真の任務は、宇宙引越公社に偽装した輸送機2機を使い、補充されたヴィクトリーガンダム2機を含む全モビルスーツ戦力を、別地点まで運ぶこと。当初聞いていた任務と違うこと、また担当している機長のゴメスがやたら感じ悪いことから、最初こそ戸惑いを隠しきれなかったカミオン隊でしたが、それに従いモビルスーツの搬入作業を始めます。今回より登場、ゴメス。最初は仕事もあまりやる気がなさそうで口も悪いおっさんという感じでしたが、後半での戦闘を通して性格が軟化。ウッソたちの協力者になってくれます。こういう頼れるおっさんポジションキャラ、いいよね…!そんな、モビルスーツの搬入作業にあたるカミオン隊の中で、1人違うことをしていたのがウッソ。彼はゴメスの口からハンゲルグの名前が出たことから、なぜ父が地球連邦軍やリガ・ミリティアにかかわっているのかを訊いて回るようになってしまいます。実際の姿こそ出なかったものの、ウッソの父の名前がハンゲルグであること、そして彼がリガ・ミリティアの創設メンバーの1人であり、ジン・ジャハナムと呼ぶにふさわしい人物の1人でもあることが判明。終盤に明かしてもおかしくないような情報をバンバン出してくるの、なんだか大盤振る舞いって感じだなぁ。きっとこの先、『V』にはさらなるドラマが待っていることなのでしょう。


純粋に父親の消息が知りたいウッソと、ウォレンやスージィのことを思ってそれをやめさせようとするオデロ。2人はやがてケンカとなり、飛行場跡の近くの森で取っ組み合いを始めてしまいます。これはシャクティのおかげで収まりますが、2人は互いにもやもやしたものが残ったまま。そんなとき、付近の住民から情報を聞きつけたルペ・シノ隊と、援護に当たるガッダール隊が相次いで飛行場跡を強襲。シュラク隊が出撃したほか、ウッソもオデロと和解して戦線に加わります。Aパート後半で描かれるのは、ウッソとオデロのケンカ。2人の主張はどちらも筋の通ったものでしたが、そのケンカの発生を知ったシュラク隊は、誰一人それを止めることはせず、むしろ傍から見守ってどちらが勝つか賭け始める始末でした。こう観ると、シュラク隊のメンバーって、悪い人じゃないけど何かが確実に欠けてる女性たちって感じだなぁ。良くも悪くも軍人気質というか、なんというか…。そんな2人のケンカは、シャクティの介入で終結。ですがその直後、今度はルペ・シノ隊やガッダール隊といったベスパの襲撃が始まり、ウッソたちは休む暇もなく戦闘に駆り出されるハメになります。この出撃の直前、ウッソにもう一度会って、ハンゲルグの消息が分かりそうな地点を伝えるオデロの描写が存在。なんだかんだで、オデロっていいヤツだよね。


戦闘はじょじょに激しさを帯び始め、地球連邦軍のジェムズガンは早くもほぼ全滅。残る戦力は、シュラク隊のガンイージ6機と、ウッソ・マーベット・オリファーの乗るヴィクトリーガンダム3機のみでした。戦闘バイク部隊やトムリアット相手に彼らが奮戦する中、オデロたちは行方不明となったシャクティを捜索。飛行場跡近くの森の中の別地点で彼女を発見しますが、そこで彼女がやっていたことは、オデロたちにとって信じられないものでした。今回より、地球連邦軍も物語に少しずつかかわり始め、専用モビルスーツであるジェムズガンも登場。デザインや性能のベースとなっているのは明らかに『F91』に登場したジェガンですが、トムリアット1機にすら全く歯が立たず、ウッソたちが駆け付ける時点でほぼ全滅状態にまで追い込まれていました。ベスパどころか、地球連邦軍と少なからずつながりがあるとはいえ、一介の民間レジスタンス組織であるリガ・ミリティアにすら装備の練度が劣るって、この時代の地球連邦軍って本当に大丈夫なのか?カミオン隊の話などからすると、地球連邦軍は「まだ本腰を入れてない」らしいけど、それを加味してもこれじゃあ先が思いやられるよ…。このような圧倒的に不利な戦局は、ウッソたちとシュラク隊の奮闘で何とか巻き返すことに成功。そんな中、失踪したシャクティを探していたオデロたちは、森の中で彼女を発見。ムリヤリにでも連れ帰ろうとしますが、攻撃が迫りウッソに言われるまで、彼女はそこを動きませんでした。シャクティがしていたのは、行方不明となった母に、自分がいることの目印になるヤナギランの種を植えること。ハッキリ言って、この非常事態に何のんきなことをやっているんだと言われる行動ですが、非戦闘要員であり、いつ死ぬかもわからない戦場で生きることになった彼女にとって、ヤナギランの種を植えることは、自分がいたことの証明になると同時に、母親に見つけてもらえるかもしれないという希望を与えてくれていたのではないでしょうか。その様子だけ見ると場違いですが、彼女には間違いなく、このタイミングでこれをやることには、重要な意味があったのでしょう。


戦闘は依然続行されていましたが、ルペ・シノ隊とガッダール隊の戦力は着実に削がれており、ウッソたち側のやや優勢に。そんな中、ゴメスの輸送機は強硬離陸をしようとしますが、それをトムリアット1機が発見し攻撃。これにはヘレンの乗るガンイージが応戦しますが、相討ちとなり彼女がシュラク隊初の犠牲者となってしまいます。その後、ルペ・シノ機がやられたことでその隊は撤退し、また輸送機がすべて離陸したことから、ガッダール隊も攻撃を中止し戦闘は終結。ジュンコらシュラク隊のメンバーは、ヘレンの死を悲しみますが、ウッソはその悲しみに暮れながらも、別の地点:アーティージブラルタルに向かおうとしていました。シャクティが失踪したり、ゴメスが強硬離陸をしようとして被弾しエンジンが破損したりというアクシデントはあったものの、ウッソたちは敵モビルスーツを次々に撃破。しかしその中で、勢い余ってトムリアット1機を真正面から相手にしたヘレンが、撃破直後カウンター攻撃を食らって圧死。シュラク隊初の戦死者となってしまいます。ヘレンのガンイージは、トムリアットのコクピットを確実にビームサーベルで刺し貫きましたが、相手のパイロットはまだ息があったようであり、まさかのトムリアットの拳そのもので反撃。予期せぬカウンターパンチを食らったヘレンは、防御する余裕もなくそれをコクピットに真正面から食らって潰されるという、悲惨な死を遂げます。まあ死に方としてはありえなくないけど、今まで『V』において、コクピットが完全に破壊されてるのに反撃してきた相手はいなかったから、なんだかシュラク隊の悲劇を描くためにムリヤリ挿入された感がある描写。うーん、なんだかもったいない気がする…。このヘレンの死は、ウッソら戦線に立っていた者は帰還するまで知らず、ジュンコたちは輸送機内で慟哭。一方で、それを知らずに輸送機を先導するウッソは、次の地点へと向いていました。彼が向かうのは、アーティージブラルタル。中立地帯にして、ハンゲルグがいるとされている場所なのです。

 

 

 

第12話「ギロチンを粉砕せよ」

1993年6月18日放送
登場した敵他:トムリアット、ゾロ、リカール、戦闘機オーバーヘッドホーク

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ザンスカールのギロチンをバカにするヤツは、銃殺されるんだぞ!」


STORY:ベスパの包囲網をかいくぐり、ウッソたちは、アーティージブラルタル方面へ向かっていました。その道中、ウッソはバルセロナ近郊の海岸に降り立ち、ロブという漁師と出会うのです。ロブと息子同然の付き合いをされることになった彼は、やがてオデロたちと合流し、街に繰り出しますが、そこで紫色の髪のお姉さんと出会い、さらにギロチン台を目撃します。街の人々が抵抗する中、誰よりも先に行動を起こしたのは、ロブでした。彼がそこまでして戦争を憎む理由は、一体何なのでしょうか?


アーティージブラルタルへ向かう道中の、スペイン・バルセロナでウッソたちが遭遇した出来事を描いた一編。彼らとファラの出会い、そしてザンスカール帝国の恐怖政治の象徴ともいえるギロチン台の設置と破壊(サブタイトル通りの出来事)というトピックはありますが、どちらかといえば単発回のノリの一編となりました。ロブの息子:ニコルが徴用された軍隊って、地球連邦軍だったのかな。だとしたら、いつの戦争で戦死したんだろう…。


本来向かおうとしていたアイルランド方面をベスパにふさがれたこともあり、ウッソの先導の下、アーティージブラルタルへ向かうカミオン隊とゴメス。その中でウッソはヘレンの死を知りますが、その感傷に浸る暇もなく、ベスパのオーバーヘッドホークによる偵察部隊が接近してきます。その包囲網をかいくぐるため、カミオン隊はウッソを囮にしてひと芝居打つ作戦を展開。ウッソは見事オーバーヘッドホークを牽制して撤退に追い込み、アーティージブラルタルへの進路を開くのでした。ベスパの警戒網を慎重に見極めながらアーティージブラルタルへと飛ぶカミオン隊ですが、やはり、敵に全く見つからずに長距離を飛行するというのは困難。序盤では、そんな敵に見つかってしまったカミオン隊が作戦を立て、ウッソが囮としてオーバーヘッドホーク相手に戦うさまが描かれます。オーバーヘッドホークは、かつて『ガンダム』に登場した戦闘機ドップに酷似した…というよりもほぼ同じデザインの戦闘機。しかし、ジオン公国軍で活躍したそれとは違い、どちらかといえば偵察用の戦闘機という性格が強く(『ガンダム』でいうルッグンにあたる機体か)、機動性も決して良くないうえ武装も最小限であり、ウッソのトップ・リムにやられる前に弾薬が尽きて撤退していきます。ここでの戦闘では、ベスパの偵察部隊の戦力が弱かったというのもそうですが、やはりカミオン隊の作戦が巧みだったのが、この危機を乗り越えることにつながったのだなという印象。ゴメスもノリノリで作戦に協力してたし、チームワークの良さがにじみ出てましたね。


雲の切れ間を抜け、先行してバルセロナ近郊に出たウッソ。初めて見る海に見とれていると、ジャンクの山とそのそばの小屋を発見。興味を持って着陸すると、そこにはロブという漁師がいました。彼に息子同然の付き合いをされることになったウッソは、バルセロナの街へ。一度別れたのちオデロたちと合流しますが、今度はそこで紫色の髪の女性と出会います。優しくしてもらうウッソたちでしたが、彼らは彼女がラゲーン基地司令のファラであることを知りませんでした。バルセロナ近郊の海岸でウッソが出会ったのが、ロブという漁師。彼が今回のゲストキャラクターとなります。ほかのドラマ展開もあり、彼に割かれるドラマは時間的にかなり少ないのですが、それでもそのわずかな時間内で、彼が戦争で息子を失っており、その影を偶然出会ったウッソに重ねているということを描き切っているのがGood。やや強引なところもありましたが、上手くまとめていましたね。そんなウッソは、バルセロナの街へ繰り出し、食糧調達のため訪れていたオデロたちと再会。さらに、スージィの勘違いをきっかけに、ファラとも出会います。冷徹な目をしながらも優しく接してくれる彼女と、パブで食事をとることになるウッソたちでしたが、彼女と彼らはそれぞれ、お互いが敵だということに全く気付いていませんでした。オイ伯爵を公開処刑したことで、上層部から非難を受けていたファラが再登場。以前よりも目つきが鋭くなり狂気さを帯びていましたが、その心のうちには深い葛藤がありました。ファラ、オイ伯爵の公開処刑の時はノリノリでギロチンを持ち出したくせに、今回は「ザンスカール帝国の象徴」としてギロチン台を街に設置することには反対しているんですよね。心変わりでもしたのかな。


ウッソたちがファラとともに食事をとっていると、ベスパの部隊がギロチン台を牽引して登場。サグラダ・ファミリアの前にそれを置き、人々から非難を浴びます。中でも、抵抗運動の先陣を切ったのはロブ。彼はベスパから追われることになり、ウッソも一緒のワッパに乗ったことで追われるハメになりますが、ロブはその身を挺してウッソを守り、ベスパの銃撃の前にハチの巣になって死亡してしまいます。Bパート前半では、ベスパによるギロチン台の設置と、それに抵抗する人々の様子が描写。一般大衆がベスパ、そしてザンスカール帝国にどういった印象を持っているかがわかります。今まではレジスタンス系の市民くらいしか出てきませんでしたが、今回は一般大衆もザンスカール帝国に対して不満を抱いており、それを特に隠さずに堂々と非難しているのが興味深いところ。ザンスカール帝国はギロチンなどを持ち出し、恐怖で人々を押さえつけようとしていますが、やはりそういった手法には限界があるんですね。そんな中で、特に反対運動をしていたのがロブ。さすがに目立ちすぎたためベスパに追われる身となった彼は、ウッソを守るためその身を乗り出し、ベスパの銃撃の前に死亡するのでした。ロブが投げた魚がギロチンに偶然かかって首が飛んだり、ロブ自身がハチの巣にされるなど、攻めた描写が散見。流血描写こそないものの、かなり強烈なインパクトを残してくれました。


バルセロナ近郊に着陸していたカミオン隊は、ベスパのクワン・リー率いるクワン隊とリカールに勘づかれてしまい、ウッソが先行してトップ・リムに戻って出撃。マーベットとオリファーが出撃も加勢します。クワン隊のチームワークの前に苦しめられる彼らでしたが、トップ・リムやボトム・リムの機動性、そしてウッソの大胆な攻撃により、クワン機は大破。リカールも主砲を損傷したことで撤退していきます。こうしてベスパを排除したウッソたちは、再びカミオン隊に合流し、アーティージブラルタルを目指すのでした。終盤で、ウッソたちとベスパによるモビルスーツ戦が展開。しかし今回は、最後までウッソたちはトップ・リム&ボトム・リム状態で戦い抜いたことからヴィクトリーガンダムが一度も登場しない異色の回(第2~4話はヴィクトリーガンダム入手前に当たるお話なので除く)となりました。トップ・リムは、以前からその高い機動性と柔軟な攻撃能力を発揮してくれていましたが、今回もそれが存分に生かされることに。上手くヴィクトリーガンダム時でも使用する武装を展開し、トムリアットの隊長機を撃破することに成功しています。ヴィクトリーガンダムは本当に優秀な機体だなぁ。地球連邦軍の部分的な支援があるといはいえ、いちレジスタンス組織が何でここまでのものを作れるのかはちょっと疑問だけど…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第13話から第15話をご紹介予定です。『機動戦士Vガンダム』、観てください!

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機動戦士Vガンダム』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

Vガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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