お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士Vガンダム』ちょっとした感想 V-5(第13~15話)

今回は、機動戦士Vガンダム』の感想記事第5回目です。

 

シュラク隊のマヘリアとケイトが相次いで壮絶な殉職を遂げるアーティージブラルタルの前後編(第13・14話)あり、ウッソが初めて宇宙を経験するお話(第15話)ありと、引き続き見逃せないお話が続く『V』の物語。それに比例するかのように、強烈な描写もじょじょと増えていきます。純粋な子供向けアニメとは思えない、いろんな意味でハードな要素の数々はどうなの?って感じるけど、これに段々慣れてくると、「ああ、これも『V』の良さだよね」と感じられるようになります。それは決して感覚のマヒじゃなくて、なんかこう―「これはこれでアリ」って思えるようになってくるんですよね。

 

なお、前回(第10~12話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第13話「ジブラルタル空域」

1993年6月25日放送
登場した敵他:トムリアット、リカール

「戦争で世界を変えられると思うのは、おかしいよ!」


STORY:ウッソとオリファーは、カミオン隊の輸送機の着陸、そしてウッソの両親の情報を求めて、中立地帯:アーティージブラルタルの宇宙引越公社に着陸。しかし、思ったほどの条件は引き出せませんでした。時同じくして、ファラたちも、ベスパの駐留を求めて現地におり、ウッソは彼女との再会を果たしてしまうのです。やがてそれは、ここを舞台とした激しい戦闘に発展。巧みにヴィクトリーガンダムを操り奮戦するウッソの一方で、シュラク隊のマヘリア・メリルは、ヘレンの弔い合戦に固執するあまり、悲しい結果を生んでしまったのです…。


今回と次回は、アーティージブラルタルを舞台にしたお話。前編に当たる今回は、ウッソの両親の行方の一部判明や、彼とファラの再会、そしてマヘリアの死など、少しずつですが確実に物語が動く一編となりました。宇宙引越公社に対してムチャな要求をしているのはベスパの方ですが、全体的にはウッソたち側が悪手を打ったせいで戦闘を招いた印象。そのきっかけを作ったマヘリアが、最後の最後で戦死してしまうのですから、何ともやりきれないむなしさが残ります。戦いだけで、世界を変えられるはずないのに…。


ウッソの両親の行方の情報、そして偽装した輸送機の一時着陸を求め、先行してアーティージブラルタルの宇宙引越公社へとやってきた、ウッソとオリファー。しかし、その前に偶然別の要件でクロノクルがベスパの使者として交渉にやってきていましたが、公社の局長:マンデラ・スーンとそれは決裂。それゆえ、ウッソたち側の交渉もうまくいくはずがなく、同じく失敗に終わってしまいます。しかしその代わり、ウッソの両親の行方については、有力な手掛かりをつかむのでした。宇宙引越公社は、現実世界に存在するような引越業者とは違い、宇宙へ移民した人類のために、資材や文化財などを運搬している会社。そのため管轄地域は中立地帯とされており、ベスパとて容易に手が出せるものではありませんでした。ウッソたちやクロノクルも、それを承知の上で自軍に有利な条件を引き出そうと交渉しますが、マンデラ局長にあっさり断られてしまいます。ウッソたちが求めたのは、カミオン隊の使う偽装輸送機の着陸であり、一方のクロノクルが求めたのは、ベスパのモビルスーツの駐留。どっちも宇宙引越公社に何のメリットもないし、どちらかに許可でも出せばあらぬ火種を生むだけだから、少し考えれば宇宙引越公社がこんなの許可するはずないって、わかるはずなんですよね。まあ、それをわかったうえでお願いしてるんだろうけど…。残念ながら交渉は失敗に終わりますが、それでもウッソにとっては大きな収穫が。それは、彼の両親はウッソを置いて宇宙に飛び立っているというものでした。ザンスカール帝国とたたかう大きな目的があるとはいえ、自分の息子を地球に置いていくという選択をした、ウッソの両親。彼らは今どこで何をしてるのか―。


ウッソたちの交渉は失敗していましたが、その連絡が遅れたことで、カミオン隊の乗る輸送機は公社に着陸。これを目撃したファラたちベスパは、直ちに戦闘準備態勢に入ります。そんな時、彼女とウッソたちは偶然滑走路で再会。ファラはウッソがリガ・ミリティアの一員であったことに、ウッソは彼女がベスパの一員であると同時にオイ伯爵を公開処刑した相手だということにそれぞれ気づき、衝撃を受けるのでした。ウッソたちの交渉決裂直後、カミオン隊は堂々と宇宙引越公社の滑走路に着陸。ベスパのリカールやトムリアットが着陸していたのを目撃しますが、中立地帯だから攻撃してこないだろうと踏んでいました。こういうのって、一応交渉が成功したか失敗したか、地上のウッソたちに確認してから行動するものじゃないのかな?のちのゴメスの発言から察するに、「燃料が切れかかっていたから着陸せざるを得なかった」なんて状況でもなかったみたいだし、交渉は成功するものだろうという見立てでも立ててたのかな…。こうしたカミオン隊の行動に、ファラたちが気づかないはずがなく、ただちにクロノクルを合流させ戦闘準備へ。その最中、偶然ウッソと輸送機で駆け付けたオデロたちと再会してしまうのでした。前回は優しいお姉さんという印象だったのに、実はベスパの一員でオイ伯爵を殺した相手だと知ったウッソ。普通の少年として優しく接していたのに、リガ・ミリティアの一員だったと知ったファラ。このシーンでは、2人がお互い険しい表情をしながらも、心の中では深い葛藤を抱えているという描写がなされていたのが、強く印象に残りました。


ベスパがいることを知ったウッソたちは、負けじと戦闘準備を開始。アーティージブラルタルは中立地帯であるため、当初お互い積極的に手を出すことはしませんでしたが、クワン隊の単純な挑発にマヘリアが乗ってしまったことから、ベスパに戦闘の口実を与えてしまいます。こうして始まった戦闘では、ウッソのヴィクトリーガンダムが奮戦。増援としてやってきたルペ・シノのトムリアットをあっという間に退け、そのほかの機体も次々に撃破していきます。戦績としては、シュラク隊も負けないくらいの活躍を見せますが、その中でマヘリアが敵の攻撃を受けて死亡。機体は爆発しなかったため、無事死体は残る形となりました。今回の戦闘勃発の原因は、マヘリアの早とちり。先に挑発してきたのはベスパのクワン隊ですが、中立地帯だから先んじて攻撃してくる可能性は低いとわかっていたはずなのに、ヘレンの弔い合戦にはやる彼女は、焦ってビームライフルを構えてしまいます。ジュンコからもさんざん言われてたんだから、ちょっと落ち着けばよかったのにね。そんな形で戦闘が始まりますが、その戦局は、戦闘を吹っ掛けた側(にどうしても見える)であるウッソたち側の優勢で進行。ウッソのヴィクトリーガンダムもシュラク隊のガンイージも目覚ましい活躍を見せますが、マヘリアは敵の攻撃をよけきれず、相手を撃破したもののコクピットが大破し戦死してしまいます。前々回のヘレンの死に比べれば、幾分「このパターンならありえなくもないな」と思える死に方をしたマヘリア。でもさ、ヘレンの時といい彼女の時といい、シュラク隊はそのメンバーがクローズアップされる(出番が多くなる)と、その回が死亡退場回になるのか…?


残るめぼしい敵はリカールのみ。海上でそれと遭遇したウッソは、すぐにここでは不利と判断し陸地に誘導。マスドライバーや山を盾にして、戦闘を進めます。やがて部隊はトンネルなどが点在するエリアへと移り、ヴィクトリーガンダムはその小型さを生かしてトンネルの中からリカールを攻撃。大きくダメージを与えたほかコクピットも部分的に破壊しますが、そこから見えたファラたちを、撃つことはできませんでした。以前に続き2度目の対決となるヴィクトリーガンダムとリカールですが、今回もヴィクトリーガンダムが大胆な戦術を見せリカールを圧倒。その戦闘スタイルに驚くファラでしたが、クロノクルからパイロットがウッソである可能性が高いと聞かされ、さらに仰天します。ここでのファラが、少し後悔するような表情を見せていたのがポイント。前回のパブでの出会いを引きずっており、戦いの敵味方として出会うことになったことに、むなしさとやりきれなさを感じていたのでしょう。対するウッソは、ファラを倒すべき相手としてガンガン攻撃を仕掛けますが、コクピットの窓ガラスが割れ、彼女たちの姿が見えた時正気に戻り、ビームライフルを撃てずそのまま取り逃がしてしまうことに。ツメが甘いといえばそうかもしれませんが、こうした一面を持つのもまた、ウッソの良さといえるでしょう。

 

 

 

第14話「ジブラルタル攻防」

1993年7月2日放送
登場した敵他:メッメドーザ、トムリアット、リカール

「ウッソとあんた(シャクティ)は、いつも一緒だったもんね。きっと、死ぬときも一緒だよね…。」


STORY:マヘリアとベスパの兵士の合同葬が行われた後、カテジナザンスカール帝国の秘密を探るためにクロノクルと行動を共にしていることを知ったウッソは、シャトルの搭乗口へ行き、彼女と再会します。しかし、その本人から突き放されてしまうのです。ショックを受けるウッソでしたが、そんな彼に追い打ちをかけるかのように、ベスパの攻撃が始まります。ヴィクトリーガンダムで出たウッソは、シュラク隊のケイト・ブッシュマスドライバーを任せ、リカールを追いますが、それがケイトの死を招く結果となってしまいます。戦闘に勝利したものの、ケイトを戦死させてしまった彼は、ただ慟哭するしかなかったのです…。


アーティージブラルタルを舞台としたお話の後編。ベスパの地上向けモビルスーツの集大成ともいえるメッメドーザが登場するほか、ケイトの壮絶な死、そして戦いの舞台が宇宙へと移りつつあることを予感させてくれる描写が頻出するなど、1クールラスト前後にふさわしい、濃厚な一編に仕上がっていました。今回もシュラク隊は、出撃した結果メンバー1人(ケイト)を失っていますが、今までのヘレンやマヘリアに比べれば、ストーリー上意味がある死だったと同時に、「これは確かに死んでも仕方ないよね」という形だった印象。そのため、この直後のウッソの奮闘、そして慟哭が、強烈に印象に残りました。


アーティージブラルタルにて、マヘリアとベスパの兵士たちの合同葬が行われ、悲しみに暮れていたウッソたち。そこに焦るようにして現れたのは、クロノクルでした。彼はなんとか戦闘を回避し、政治的な交渉によってアーティージブラルタルを味方につけようとしますが、マンデラの強い反対と、ファラたちほかのメンバーの賛同を得られていないことなどから、失敗に終わってしまいます。そしてその直後、ウッソはシャクティがとっていたカテジナからの手紙を読み、彼女がザンスカール帝国の秘密を探ろうとしていることを知るのでした。序盤では、合同葬というシーンを通して、『V』で初めて死者を弔うシーンが登場。かなり時間が長めに取られており、ウッソやシャクティがマヘリアの死化粧を手伝うことなどから、彼らの受けたショック、そして悲しみの深さが窺い知れます。静かに淡々と、しかし力強く進んでいくこのシーンは、視聴者に強く訴えかけるものがあったなぁ。そうしたムードの中に飛び込んできたのは、クロノクル。彼は武力行使なしでアーティージブラルタルの制圧しようと考えていましたが、マンデラがそんなことを良しとするはずがないうえ、ファラなどは逆に武力制圧する気満々であったことから、交渉はすぐに頓挫。クロノクルはすぐ引き返していきます。だんだん好戦的になっていくファラらラゲーン基地のメンバーに対して、依然冷静さを保っているクロノクルは好印象。しかも、万が一戦闘が勃発した際、カテジナを巻き込まないために先に宇宙に送り出そうとしたり、自分のことを心配する彼女に対し「君を巻き込まないために交渉に出向く」みたいなことを言ってみたりと、敵ながらカッコよさ前回のシーンが頻出します。最終的に交渉に失敗しちゃったのはマイナスポイントだけど、今回のクロノクル、主役級のインパクトがあったぞ。いや、もう主役でいいんじゃないか?


地球連邦軍の動向が、ゴメスの無線通信経由で入ってくる中、カテジナのことが気になって仕方がないウッソ。そこを抜け出し、シャトルの発着場へと向かいます。そこで幸運にもカテジナと再会しますが、彼女の宇宙に出る意志は固く、またリガ・ミリティアにも愛想をつかし始めていることを察し、止められずじまい。ショックを受けるウッソでしたが、直後予期せぬベスパの総攻撃が始まるのでした。今回から、ポツポツと宇宙での戦闘描写が挿入。地球連邦軍がリガ・ミリティアに協力しつつあること(第11話時点で既にほのめかされていましたが)、またその艦隊がベスパの中核ともいえるカイラスギリー艦隊と交戦していることなどが触れられます。今後の展開に関する伏線が、きちんと散りばめられていますね。そんな戦闘の情報よりも、カテジナのことが気になって仕方がないウッソは、彼女を探しにシャトルの搭乗口へ。運よく彼女と再会を果たしますが、当の本人は宇宙に出る意志をすでに固めており、またリガ・ミリティアの存在にも疑問を持ち始めていたことから、ウッソの言葉が届くことはなく、そのままシャトルに乗り込んでしまいます。まるで駄々っ子のようにカテジナを引き留めようとするウッソと、そんな彼に冷めた反応をするカテジナ。ここに、2人の年齢差と考え方の差という、決して埋まらない決定的な溝が表現されているように感じました。これも、のちのちの展開の暗示なのかな…。


ファラは、リカールやトムリアット、そして試作モビルスーツのメッメドーザを出して攻撃を開始。これにはマーベットやオリファー、そしてシュラク隊が応戦します。遅れて戻ったウッソは、ヴィクトリーガンダムに乗って出撃。ケイトのガンイージと合流しますが、リカールを発見したため、彼女にそこを任せて追撃を開始します。ウッソやシュラク隊は、着実にトムリアット等を撃破していきますが、ケイト機はクワンの乗るメッメドーザの攻撃に引っかかり、さらにマスドライバーを守るため行動不能に陥ります。これを狙わないクワンではなく…!前回の慎重さから打って変わって、一大攻勢に出たファラたち。いくらカイラスギリー艦隊を地球連邦軍に攻撃されて焦っている事情があるとはいえ、まだ中立地帯であることを保つアーティージブラルタルに、モビルアーマーと大量のモビルスーツで殴り込みをかけるって、ちょっと急すぎやしないか…?そんなファラたちに対し、立ち向かっていくのがウッソたち。基本的には、リカールとトムリアットという今まで戦ったことのある相手であるため、そこまでピンチに落ちることなく戦っていきますが、厄介なのが、新型にして試作モビルスーツであるメッメドーザ。ケイトのガンイージはこれの攻撃に引っかかって防戦一方となり、さらに偶然被弾したマスドライバーの破損個所を支えるべく自機を柱代わりにしたことから反撃不能になり、それを突かれてケイトは戦死してしまいます。メッメドーザは、トムリアットの発展機という感じの機体で、機動力もパワーも抜群。とてもガンイージ1体だけでは相手にできる代物ではなく、また絶対に傷つけてはいけないマスドライバーの存在が、ケイトの命を奪う結果となりました。ウッソがリカールに気を取られずに、ケイトとコンビを組んで行動していれば、こうした事態は避けられたんだろうけど…、でもやっぱり、こうしたことは予想しきれなかったよなぁ。

 

リカールを追撃していたウッソは、ケイトが散った瞬間何かを感じ取り、マスドライバーの下へ急行。そこで、無残に刺し貫かれたケイト機を目撃し、呆然とします。直後、メッメドーザを発見した彼は、怒涛の勢いと強烈な気迫でそれを圧倒し、執念の攻撃の末撃破。またその間にマーベットたちがリカールにさらに攻撃を加え、リカールをついに撃破します。クロノクルやファラを取り逃がしたものの、勝利を収めたウッソたちでしたが、ケイトを失った悲しみは、その勝利の喜びをかき消すほど深いものでした。ケイトの死を知り、そして目の当たりにしたことで、ウッソの感情は爆発。パワー面では相手の方が勝るはずのメッメドーザを文字通りタコ殴りにして追い詰め、そのままの勢いで撃破してしまいます。いつも使用しているような武器を使わず、拳でメッメドーザを追い詰めるさまは圧巻。そして、ウッソの押さえきれない怒りと悲しみを、ド直球に表現してくれているのがGoodです。マスドライバーという、絶対に破壊してはいけない建築物の近くで戦わせることで、「普段のようなビームライフルを駆使した戦闘ができない」という状況下を作り出しているのも、上手いですよね~。さらにこれと同じ頃、マーベットのトップ・リムなどによる攻撃の前に、ついにリカールも撃破、ファラを倒しそこない、クロノクルともどもシャトルで宇宙への逃亡を許してしまったものの、今回のウッソたちの戦いはかなりの戦果を挙げたと言えるでしょう。ですが、ケイトを失った悲しみは深く、ウッソたちの顔に笑顔はなし。それどころか、悲しみと恐怖で顔がぐちゃぐちゃになり、今回の戦いは彼らに大きな影響を与えることになりました。今まで何度か、自分の立てた作戦で危険な目に遭うという経験をしてきたウッソでしたが、他人をもそれに巻き込み、しかも死者が出てしまうのは今回が初めて。そりゃ後悔するのは当たり前だよなぁ。ジュンコも、言葉だけ聞くとかなりキツいこと言ったけど、あれもきっと…彼女なりの慰めの言葉だったのでしょうね。

 

 

 

第15話「スペースダスト」

1993年7月9日放送
登場した敵他:トムリアット、ゾロアット、アビゴル、戦艦シュバッテン、戦艦シノーペ

「“カサレリア”は、南太平洋の言葉で、「こんにちは、さようなら」という意味です。」


STORY:両親の行方、そしてカテジナの行方を追って、マーベットともに宇宙へ上がったウッソ。彼らの乗るシャトルには、オデロとウォレンが密航していました。カイラスギリー艦隊の戦闘による宇宙ゴミ:スペースダストが舞う中、ウッソは一つの漂流する機体を発見。中にはゴッドワルド・ハイン率いるゴッドワルド隊が、生と死の狭間に立たされていました。ウッソの優しさは、本当に身の破滅を呼ぶ恩の押し売りなのでしょうか?そして同じ頃、ファラは度重なる失敗の結果タシロ・ヴァゴの逆鱗に触れ、恐ろしい刑を執行されようとしていたのです―。


ウッソとヴィクトリーガンダム、ついに宇宙へ!ウッソの劇中初の宇宙進出となる今回は、宇宙での戦況、そしてその中で彼が経験した宇宙を行くことの大変さや人との出会いを描くお話。ヴィクトリーガンダムの活躍はスペースダスト(スペースデブリ宇宙ゴミ)の排除のみと地味でしたが、タシロやゴッドワルドの登場とファラの退場、そしてゾロアットなどの新型モビルスーツの相次ぐ登場など、重要な描写が続く一編になりました。カイラスギリー艦隊って、強いのか弱いのかよくわからんな…。


宇宙に出たという両親とカテジナの行方を捜すため、そしてジン・ジャハナム接触するため、シャトルに乗り込んだウッソとマーベット。そのまま表向きはハイジャックを装って、ヴィクトリーガンダムごと宇宙へ飛び立ちますが、地上にいるはずのオデロとウォレンの姿がありません。それもそのはず、彼らはウッソたちのシャトルに密かに乗り込んでおり、勝手についてきていたから。彼らと再会し、初めて宇宙を経験するウッソは、眼下に広がる地球を目の当たりにするのでした。ウッソたち、とうとう宇宙へ。カミオン隊の持つ輸送機では当然宇宙に行く能力がないため、宇宙引越公社のシャトルを使い、表向きはリガ・ミリティアがハイジャックしたという設定で、ウッソとマーベット、そしてヴィクトリーガンダムを宇宙へ運びます。「宇宙引越公社は中立(地帯)である」と、マンデラが口を酸っぱくして言っていましたが、実際はその職員の中でもリガ・ミリティア派とザンスカール帝国派がいる様子。そのため、すすんでハイジャックという“設定”や、ウッソたちが宇宙に出ることに協力してくれます。なんだよ、宇宙引越公社も、結局のところ一枚岩じゃないんですね。人の考えはそれぞれといえばそれまでだけど、うーん…。そんな、宇宙引越公社の手引きで宇宙に出、密航していたオデロやウォレンと合流したウッソは、眼下に広がる地球を目撃。その大きさに感動とともに恐怖を覚えるのでした。


先行して宇宙に出ていたクロノクルとファラたちは、無事地球の衛星軌道を脱出しますが、直後カイラスギリー艦隊の戦闘の光を目撃。これにはクロノクルが現地に向かい、玉砕覚悟で挑む地球連邦軍をムリヤリ投降させ、戦闘を終結させます。その後、彼とファラはタシロのもとへ。軍法会議で自分の失態が裁かれると思っていたファラでしたが、食事の席でタシロの独断により宇宙漂流刑の執行を言い渡され、彼女はクロノクルへの感謝とタシロへの激しい憎しみを抱え、宇宙へと射出されてしまいます。Aパート後半では、カイラスギリー艦隊に挑む地球連邦軍のバクレ隊の戦闘が描写。クロノクルが駆け付けた時点では、バクレ隊は既に戦艦サラミス(この時代まで運用されてるのか…)モビルスーツ:ジャベリンが数機のみと危機的状況でしたが、玉砕覚悟で攻撃していたらしく、カイラスギリー艦隊と粘り強い戦いを見せていました。地球連邦軍の旧型艦とモビルスーツにこんなに粘られるって、ベスパの主要艦隊の1つであるカイラスギリー艦隊って、本当に強いのかなぁ?でも、攻撃を受けてもびくともしていなかったあたり、やっぱり攻守ともにトップクラスの実力を持っているのでしょうね。そんな戦闘をクロノクルが集結させ、直後開かれたのが、彼とファラを交えたタシロの会食。タシロはその場でファラに宇宙漂流刑を明示、その後わずかな準備を経て宇宙へ射出するのでした。ザンスカール帝国のナンバー3ともいえるタシロが、今回初登場。また彼により刑に処されたファラの表情は、鬼気迫るものがありました。こんな仕打ちを受けて、しかも何もない宇宙に放り出されようものなら、そりゃ性格もだんだん変わっていくわな…。


ウッソたちの乗るシャトルは、突然スペースダストが舞う宙域に突入。それは、地球連邦軍カイラスギリー艦隊の戦闘により生じたものでした。シャトルの破損個所を直すため、船長のジニス・キッキは単身宇宙に出ますが、修理中スペースダストが頭に当たって昏倒。ウッソたちが代わりに修理やスペースダストの排除に乗り出し、シャトルヴィクトリーガンダムの先導を受けながら、再び発進するのでした。スペースダストはかなり大きく、出力低下していたシャトルのビームシールドでは防ぎきれないほど。ジニスが修理に当たりますが、昏倒したためウッソたちがその救援と修理にあたります。昏倒して無線通信に応答することもできず、命綱が伸びきって漂流寸前にまで陥ったジニス。「まさかこのまま死んじゃうの!?」と心配になりましたが、ウッソたちが何とか助け出してくれました。さすがに、戦闘とはほぼ無関係の単発キャラまでは、殺したりしないか…。でも、『V』という作品ならあり得る展開ですから、本気でヒヤッとしました。こうしたやり取りの後、カイラスギリー艦隊の戦場に近づくにしたがって、スペースダストは巨大化。このためウッソはヴィクトリーガンダムを出し、そのビームライフルとビームシールドでスペースダストを排除し、シャトルの航路を開いていきます。今回、ヴィクトリーガンダムモビルスーツやベスパと交戦することはないので、主だった活躍シーンは、ここのみにとどまりました。


ある程度宇宙を進んだところで、漂流する戦艦らしき機体を発見したウッソ。オデロの反対を振り切ってヴィクトリーガンダムでそこへ向かうと、放棄されたアビゴルとそのパイロットだったゴッドワルド、そして息絶え絶えで全滅寸前のゴッドワルド隊がいました。ウッソは相手に抵抗されながらも、酸素ボンベを分けるなど救助に尽力。それを受けてゴッドワルドは、合流こそしなかったものの、ウッソに対しきちんと礼を述べ、見送っていくのでした。終盤で登場、ゴッドワルド。中世の城郭をそのまま戦艦にしたような機体の中に、隊全員でおり、どうやらカイラスギリー艦隊の戦闘でバクレ隊の攻撃を受け、宇宙を漂流していたようでした。ゴッドワルドは本当に軍人気質で、敵側であるウッソからの救援を断る一方、部下の体調や様子を機にかけるなどの一面も。しかし、ウッソの懸命な話しかけなどによりじょじょに心を開き、最後はちゃんと礼を持って彼を送り出していきました。単発キャラにとどまらせるには、惜しいくらいの魅力を持っていたゴッドワルド。こりゃ後々再登場する可能性が高いなぁ。まあ、この状態からどうベスパに復帰するのかが、気になるところではあるけど…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第16話から第18話をご紹介予定です。『機動戦士Vガンダム』、観てください!

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