お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士Vガンダム』ちょっとした感想 V-3(第7~9話)

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今回は、機動戦士Vガンダム』の感想記事第3回目です。

 

前回、壮絶な戦いと戦争の現実を経験したウッソ。しかし、物語は彼にさらなる試練を与えていきます。今回ご紹介の3話では、オイ伯爵がギロチンで首をはねられる有名なお話「ギロチンの音」や、ウッソたちがカサレリアと別れを告げることになる「旅立ち」など、ハードなお話が連続。これを金曜5時から子供向け番組として普通に放送してたなんて、いろんな意味で衝撃的だな…。

 

なお、前回(第4~6話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第7話「ギロチンの音」

1993年5月14日放送
登場した敵他:トムリアット、戦闘バイク乙型、リカール

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「僕にはできません!戦争を始めた偉い人たちがいないで、戦争に駆り出された普通の人たちが、震えながら殺し合うなんて…できませんよ!」


STORY:カサレリアに戻ろうとするウッソ、そしてそこで再び暮らし始めたシャクティが見たのは、ドゥカー・イク率いる戦闘バイク部隊:ガッダール隊の隊列でした。それを受けて彼らは、戦いを捨てたはずなのに、カミオン隊の元へ戻っていくのです。そうして再びヴィクトリーガンダムに乗ったウッソは、ガッダール隊や空から攻めてくるピピニーデン隊に大ダメージを与え、撤退に追い込みます。しかしこの戦いで、ウッソは大きな課題を残し、またその裏では、ラゲーン基地でファラによる恐ろしいことが繰り広げられていたのです。ヨーロッパ全土に中継がなされる中、オイ伯爵はギロチンにかけられて―!


恐怖!これがザンスカール帝国のギロチンだ!今回は、第1話からワードとして登場していたザンスカール帝国によるギロチンが初めて劇中で展開され、カミオン隊を率いてきたオイ伯爵が死亡退場するお話。ギロチンによる公開処刑で幕を閉じるため、決して観ていて爽快なお話ではありませんが、のちにベスパの兵器の大きな特徴となる戦闘バイク部隊の初登場していること、また作画が非常に安定していてヴィクトリーガンダムの活躍をたっぷり楽しめることから、そういう意味では『V』の中でも外せない一編であると感じました。でもさ、やっぱりラストのギロチンは衝撃的だよねぇ。子供向け番組ということでさすがに直接的な描写は避けられていたけど、そこまでの過程もなかなか容赦なかったよなぁ…。


シャクティがカサレリアに帰ったことを知り、またカテジナも敵の手に落ちたことから、戦う意味を見出せなくなったウッソ。彼はカサレリアへ帰る決断をし、カミオン隊に別れを告げます。それを見たオデロたちは、彼を心配しまたカサレリアの地に興味を持っていたことから追跡。しかし同じ頃、当のシャクティはドゥカーのガッダール隊と遭遇しており、その戦闘バイク部隊はウッソが通ろうとしていた荒野を通過しようとしていました。守るべきものもなくなり、リガ・ミリティアの思想にも興味がないため、あっさりと戦線を離れようとするウッソ。マーベットやロメロは何とか説得しようとしますが、それが彼の心に響くことはありませんでした。いくらモビルスーツの操縦技術があると言われても、戦いを好まないというウッソの本心は変わらず。この辺りは、『ガンダム』のアムロとよく似ていますよね。ただ、アムロに比べてウッソは自分の意見がはっきりしていて、しかも一貫していますから、それほど駄々をこねている感じもしないのがGoodです。こうしてカミオン隊を離れることになったウッソは、カサレリアへ直行。途中、追いかけてきたオデロたちとも合流しますが、同時にドゥカー率いるガッダール隊の戦闘バイクの隊列を目撃します。それはこの直前、シャクティが森で目撃していたものと同じであり、カミオン隊の危機を察知した2人は、それぞれいつの間にかカミオン隊に戻ろうとしていました。『V』の特徴ともいえる、バイクをモチーフにしたメカニックが、今回初めて登場。これにはドゥカーの「旧世紀以来のバイク乗りの伝統の復活を願う」という思想が大きくかかわっているようですが…、そんな個人の好みで、兵器って開発できるのか?でも、この後も様々なバイク兵器が開発されることになるから、ドゥカーのこだわりは結果的には正解だったのかも…?そんな戦闘バイク部隊という見たこともない兵器を見て、今までとは別の方へ向かうウッソとシャクティ。彼らの目的は、カミオン隊に合流することでした。カミオン隊の危機を本能的に察知し、SOSを伝えるため隊に戻ろうとするウッソたち。ここで誰かから強制されるわけでなく、偶然もあったとはいえ自分の意志で戦いに戻るという決意をしているのが、良い展開です。


ウォレンの仮病を使って、ガッダール隊を切り抜けたウッソとオデロたち。しかし直後、ガッダール隊はカミオン隊を発見。攻撃を仕掛けます。マーベットがコア・ファイターで出るも苦戦する中、駆け付けたウッソがバトンタッチで交代。コア・ファイターで権勢を行ったのち、ブーツと合体してボトム・リムとなり、戦闘バイクを次々に撃破していきます。カミオン隊は谷間でガッダール隊の攻撃を受け大ピンチ。マーベットがコア・ファイターで出ても大きく戦局を変えることはできず、ウッソが後で駆け付けなければ壊滅は時間の問題という惨状でした。谷間という狭い場所は、戦闘バイクの性能が大きく発揮される場所。文字通り縦横無尽に駆け回る戦闘バイクは、四方八方からカミオン隊に攻撃を仕掛けてきます。なるほど、こうした柔軟で俊敏な攻撃は、通常戦車ではできない戦法。ドゥカーのこだわりも理にかなってるなと思ったけど…、これならオフロードの四駆車の方が、もっとバランスが安定するんじゃないか?このようにピンチのカミオン隊のもとに、ギリギリのところで駆け付けたのがウッソ。彼はマーベットと交代してコア・ファイターに搭乗し、戦闘バイク部隊を牽制。さらに、先に射出されたブーツと合体してボトム・リムとなり、変形しながら部隊の戦力を着実にそぎ落としいきます。前回に続き今回も披露された、不完全な状態でのヴィクトリーガンダムへの変形。ブーツ単体では攻撃能力を持ちませんが、両脚にビームライフルを装備していればそれを主砲代わりに使うことが可能であり、それを使ってウッソは戦闘バイクを次々に撃破していきます。トップ・リムからの変形に比べて、ボトム・リムからの変形は少々不格好な感じだったけど、ちゃんと戦果を挙げているのは驚きましたね。本当に便利な機体だなぁ、ヴィクトリーガンダムは。


攻撃を受けたことでもたついたものの、カミオン隊はハンガーの射出に成功。ヴィクトリーガンダムへと合体を遂げたウッソは、戸惑いながらも戦闘バイクをさらに撃破していきます。そんな中、今度は空からアルベオ・ピピニーデン率いるトムリアットで構成されたピピニーデン隊が急襲。一瞬ひるんだウッソでしたが、敵が地球に慣れていないことを直感し即座に反撃。先行してラゲーン基地に向かっていたピピニーデンは、隊の大半の機体が大破したという事実に、衝撃を受けるのでした。Bパートになってから、ようやくウッソはヴィクトリーガンダムへと合体。戦闘バイクを蹴散らし、その大半を撃滅する姿の前に、ドゥカーやその部下レンダ・デ・パロマは、かつて活躍したというガンダムの姿を想起します。ガンダムの名と姿は、やはりベスパ内では伝説として知られている様子。その中で活躍するヴィクトリーガンダムはカッコよかったですね~。その活躍により、ガッダール隊は撤退に追い込まれますが、続いて現れたのが、トムリアットで構成されたピピニーデン隊。初めて目にするモビルスーツ相手に、ウッソは全くひるむことはなく、相手の特性と弱点を見抜き、これも撤退に追い込みます。最初こそ戸惑っていたウッソでしたが、トムリアットはゾロやゴッゾーラのさらなる発展機という感じであり、またなかなか地上に降りて戦おうとしないことから、「相手は地上に慣れていないこと」を直感。相手の出てくるタイミングなどをほぼ正確に見抜き、パイロットを殺さずに機体にダメージを与えていきます。この時のウッソの戦術は、同時に常人を超えたセンスを感じさせる巧みさ。クロノクルも上官であるピピニーデンも、電話越しにその報告を聞いて、ヴィクトリーガンダムの戦闘力の高さに戦慄します。

 

ピピニーデン「抵抗分子に、白いモビルスーツか…。“ガンダム”の再来とでも言うのか!?」


ガッダール隊、そしてピピニーデン隊を退けたものの、後者に対し致命傷を与えなかったことから責められるウッソ。戦争に巻き込まれて人殺しをしたくないという思いを吐露する彼でしたが、その時ザンスカール帝国による一般回線でのライブ中継が配信。帝国の現実を見せるため、あえてマーベットはウッソにそれを見せます。彼が目の当たりにしたのは、ファラの手でギロチンにかけられ、公開処刑されるオイ伯爵の姿でした。ロメロの指摘に対し、人殺しや戦争をしたくないと語り続けるウッソ。その考えを変えさせるために、彼らがウッソに見せたのは、偶然受信していたザンスカール帝国の公開中継でした。ザンスカール帝国不定期ながら何度もこうした公開中継をしており、リガ・ミリティアなどの反乱分子などを抑え込もうとしている様子。その際使用されるのが、ギロチンによる公開処刑でした。あまりにも前時代的で非人間的な処刑方法ですが、ザンスカール帝国、そしてファラは、これにこそ人々に恐怖を植え付ける効果があることを知っており、その使用に固執。今回はオイ伯爵がその手にかかってしまうのでした。ギロチンによって処刑されるオイ伯爵。宇宙世紀も100年代を突破しているのに、なんでこんな時代錯誤なことをしているのだろうと思いましたが、逆に時代錯誤だからこそ、人々に強い衝撃と恐怖を与えることができるのでしょう。ザンスカール帝国って、凶悪な敵だな…。

 

 

 

第8話「激闘!波状攻撃」

1993年5月21日放送
登場した敵他:トムリアット

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「カサレリアに戻ったってのに、またカミオンに向かって走っている…。バカなんだよ、僕は。」


STORY:オイ伯爵の処刑を見てから、ウッソはずっとギロチンの悪夢を見続けていました。そして、戦いが嫌になり、彼はシャクティとともにカサレリアに帰るのです。しかし、戦局はそんなウッソに、平穏さを与えてはくれませんでした。カミオン隊はピピニーデン隊の襲撃を受け、無理して出撃したマーベットも大ピンチ。状況を見かねたウッソは、気づくとヴィクトリーガンダムのもとへと走り寄り、再びそのコクピットに座っていました。死への恐怖と生きることへの渇望にかられるウッソは、奮戦を見せますが、ピピニーデン隊のフォーメンションに苦しめられます。その時、彼を助ける新たな仲間が現れました!


サブタイトル通り、ヴィクトリーガンダムとピピニーデン隊の激闘が繰り広げられる一編。それと同時に、オイ伯爵の処刑がトラウマになったウッソの、心の揺れ動くさまがまざまざと描かれる一編になりました。ウッソはもちろん自分の死を恐れていますが、それと同じくらい恐ろしいのが、戦争によって仲間たちが犠牲になること。その思いをベースに生きることへの意欲も生まれ、その欲望が戦闘スタイルににじみ出る形になっています。ウッソもだいぶ戦争に感化されてきているけど、それでもしっかりと自我を持っているのが、『V』という作品での救いだなぁ。冗談抜きに、カミーユあたりだったら本当に発狂してそうだ…。


前回、オイ伯爵の公開処刑を観てしまったウッソ。それからというもの、彼は自分がギロチンにかけられる悪夢にうなされるようになり、異常をきたしていきます。そして、カサレリアに帰ることを決意した彼は、朝の薄暗い中、シャクティとともに寝床を抜け出しますが、そこにはマーベットとロメロの姿が。ウッソを戦闘要員としてなんとしても確保したい彼女たちでしたが、彼自身にとっては、そんなものは大人の身勝手な理由付けにしか感じられませんでした。ウッソがうなされていたのは、ギロチンの悪夢。オイ伯爵の公開処刑を観たことが間違いなくその原因ですが、それに今まで倒してきたモビルスーツパイロットの影がプラスされ、ウッソは激しく恐怖します。今回何度か登場するギロチンの悪夢のシーンですが、鬼気迫る表情のガリーらベスパの兵士たちの顔、彼らに見つめられながらギロチンにかけられるウッソ、目の前には切断された首を受けるためのザルがあるなど、子供のころに観たらトラウマになりそうなくらい、おどろおどろしい描写になっています。ウッソが感じた恐怖は、これでもかというほどよくわかったよ…。そんな恐怖にさいなまれたウッソは、シャクティとともにカサレリアに帰ることを決意。寝床を抜け出して外に出た直後、マーベットとロメロらに発見され、引き留めに遭いますが、彼女らのそれは、ウッソには大人の身勝手な理屈にしか感じられませんでした。出ていこうとするウッソに対し、リガ・ミリティアの思想や、ウッソがいかにパイロットとして優れているかという視点から引き留めようとするマーベット。でも、そういった彼女側の事情はウッソには全く関係のないことですし、彼女自身もそれに気づいているからか、説得にその本心が垣間見えてしまってるんですよね。カミオン隊ひいてはリガ・ミリティアにウッソが必要なのは戦局的にわかるけどさ、ウッソの最大の目的はシャクティと静かに暮らすことだから、極論リガ・ミリティアが勝とうがザンスカール帝国が地球を征服しようが、自分の生活が守られればそれでいいんですよね。


ラゲーン基地からピピニーデン隊が出撃。前回の雪辱を果たすのに躍起な彼らは、森林地帯でカミオン隊を発見するとすぐさま攻撃。ウッソ不在の中、マーベットがコア・ファイターで出撃します。一方、カサレリアに戻ったウッソは、戸棚を整理しているとシャクティの幼い頃の写真を発見。直後カミオン隊のいる方向から爆音が聞こえ、気づいた時には、彼はそこへと走り出していました。オイ伯爵の公開処刑は、さすがにやりすぎだという声がベスパ内でも大きかった様子。そのため今回よりラゲーン基地の人員配置に変化があり、ファラが不在となったためその副官であるデプレが繰り上がり、ピピニーデンはそのサポートとして影響力を広げていきます。ピピニーデン自身は割と話せる人物のようですが、その部下は割と曲者ぞろい。ベスパの一定階級以下の兵士って、ほとんど碌なヤツがいないよなぁ…。そんな部隊を率いて出発したピピニーデンは、森林地帯を走るカミオン隊を発見。攻撃を仕掛けます。カサレリアでその爆音を耳にしたウッソは、気づくと現場へ向かっていました。カミオン隊の危機を察知し、もう戦いは捨てたはずなのに駆け出すウッソ。前回も描写されていましたが、自分の死と同じくらい恐れているのは、仲間の死なんですよね。ところでこの直前、カサレリアの隠れ家でのシーンでは、シャクティの幼い頃の写真が出てくるシーンが存在。叔母に当たるらしいマリアの存在、そしてわきで彼女らを見守り続ける赤毛の男など、今後の伏線になるものが詰め込まれていました。


厳しい状況の中、トップ・リムそしてヴィクトリーガンダムへと合体し、粘り続けるマーベット。しかし、ウッソのような機敏な操縦はできず、彼の卓越したセンスと技術を改めて思い知らされます。やがて、トムリアットに羽交い絞めにされたことから、ボトム・リム状態で脱出。飛行する彼女の前にパラグライダーで駆け付けたのは、カミオン隊から離れたはずのウッソでした。ウッソが不在のため、マーベットが出撃。もともとヴィクトリーガンダムパイロットは彼女が予定されていたため、攻撃を受けながらもそれへの合体に成功させますが、ウッソのような操縦をすることができず、彼の必要性を痛感します。マーベットも決してパイロットとしての腕は悪くなく、トムリアットに対して粘り強い戦いを見せますが、ウッソほどの操縦はできずじまい。そのためBパート前半では、いつもよりもっさりした動きのヴィクトリーガンダムが、着実にピピニーデン隊に追いつめられていくさまが描かれます。ウッソが上手すぎるだけなのでマーベットは何も悪くないのですが、ヴィクトリーガンダムの挙動が悪いので、ちょっとこの戦闘シーンは間延びしている感じ。そんなときに駆け付けたのが、ウッソでした。今回の彼の登場の仕方はかなり大胆で、パラグライダーでボトム・リムに接近し、付近の廃ビルに着地。そのまま勢いで屋上を走り続けてそこから飛び上がり、落下しながらマーベットの手につかまります。ここまでウッソに行動力があるとは、思わなかったよ…!


一度着陸してボトム・リムに乗り込んだウッソは、その後放棄されたハンガーを発見してヴィクトリーガンダムに合体。戦いの最中再びギロチンのことを思い出した彼は、死への恐怖と生きることへの渇望を糧にし、トムリアット1機を撃破します。しかし、今度は上空での戦いで、残る機体のフォーメーションに悩まされ絶体絶命のピンチに。死を覚悟したウッソでしたが、そこへオリファー・イノエが乗るボトム・リムが駆け付けて形勢逆転。ウッソはもう1機トムリアットを撃破し、ピピニーデン隊を撤退に追い込むのでした。ウッソがバトンタッチしてからのヴィクトリーガンダムは、いつものペースを取り戻し、ピピニーデン隊に奮戦。ただし、ウッソが感情的になって戦っていることから、その戦闘スタイルがちょっとえげつなくなっているのが見逃せません。廃ビルの崩落にトムリアットを巻き込ませ、「怖いだろ?もっと怖がるんだ!」とコクピットの中で叫ぶウッソ。このシーンだけ観てたら、どっちが悪役かわかんないね…。でも、パイロットを殺そうとしていないところが、まだ救いかな。そんなウッソの戦場は、今度は上空へ。ピピニーデン隊の連携はかなり強固であり、ヴィクトリーガンダムは窮地に立たされますが、それを救ったのがオリファーの乗るボトム・リムでした。初めて登場するカミオン隊以外のリガ・ミリティアのメンバー:オリファー。話せる相手っぽいし、心強い味方ができた感じがしますね。

 

 

 

第9話「旅立ち」

1993年5月28日放送
登場した敵他:ゾロ、リカール

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「人間を信じるってのは、結果を見せてもらってのことなんだよ。カテジナさん!」


STORY:ヴィクトリーガンダムの整備の間に、それを使ってカサレリアへ戻ろうとしたウッソ。しかしその直後、隠れ家を発見しシャクティ接触していたクロノクルと遭遇し、ヴィクトリーガンダムを奪われてしまうのです。戦いを嫌うはずのウッソは、自分の機体を取り戻すため、ゾロを強奪し返して奮戦。何とか取り返してクロノクル隊とリカールを撤退に追い込みます。無事帰ってきた彼でしたが、敵に隠れ家の存在を知られたため、そこを離れざるを得なくなります。自身の軽率な行動が、故郷への別れを生んだのです―。


第1話から(時系列的には第2話から)、ウッソたちの住処であり実質的な故郷として登場し続けてきたカサレリア。今回は、そうした愛着ある土地とウッソたちが、決別することになるお話です。今後ウッソがリガ・ミリティアに参加する(参加せざるを得なくなる)展開として欠かせないドラマですが、そこに「ウッソ自身の行動がその引き金になる」という構図を加味しているのが、このドラマをより印象深いものにしてくれていました。登場人物たちが絞られていたおかげで、オデロたちの活躍もしっかり確保されていたのもよかったですね。


整備途中のヴィクトリーガンダムで、カミオン隊の目を盗みそのままカサレリアへ向かうウッソ。機体には、オデロたちも乗っていました。ところが、カサレリア付近は偶然、クロノクルと2人の部下たちが偵察飛行中。彼らはカサレリアから発せられる煙を探知し、ウッソとシャクティの隠れ家を発見します。ウッソは遠目からそれを観察していましたが、ヴィクトリーガンダムの機体ごと発見されてしまい…。今回、カミオン隊の大人たちの出番は、後半のオリファーのみ。そのためウッソたち子供らの活躍が中心になるのですが、彼らが序盤からやりだすのは、大切なヴィクトリーガンダムでカサレリアに向けてお散歩というなんとも軽率な行動。ウッソならまだしも、オデロたちは既に幾多の死線を潜り抜けてきてるのに、そんな能天気なことをしてていいのか?…いや、逆にこうした行動ができることこそが、いい意味で彼らがまだ子供であるということの証といえるのかな。そんなウッソたちが向かっているとも知らず、隠れ家での生活を続けるシャクティ。その時ビーム・ローターの音が聞こえ、クロノクルがカテジナを連れて入ってきます。彼は偶然偵察中に不審な煙を発見したため立ち寄っただけでしたが、これがヴィクトリーガンダムの発見につながってしまいます。クロノクルがカサレリアを訪れたのは、本当に偶然。最初はシャクティとまたまた出会ったことに驚く彼でしたが、じょじょに何かしらの縁を感じていきます。このシーンでは、シャクティらの飼い犬フランダースが、クロノクルになつく描写も存在。後々の展開を考えると、これも伏線ととらえられなくもないけど…どうなんだろ。


ヴィクトリーガンダムは鹵獲され、自身は偶然その場に居合わせた子供として連れてこられたウッソ。これにより彼は、シャクティカテジナとの再会を果たします。誰一人ウッソがヴィクトリーガンダムパイロットだとは思わない中で、クロノクルは自らそれに乗り込んで操縦。その機動性の高さに舌を巻きます。1クール終わらないうちに、まさかの敵に鹵獲という大ピンチを迎えてしまったヴィクトリーガンダム。Aパート後半では、その性能を確かめるべくクロノクルが搭乗し、驚くさまが描かれます。この時点で、クロノクル隊が誰一人としてウッソこそヴィクトリーガンダムパイロットだと気づいていないのが、ちょっと笑えるポイント。確かに子供がパイロットだなんて普通は思わないだろうけどさ、クロノクルはシャッコー奪われた時のことも回想してるんだし、気づいてもいいんじゃないかな…。そんなシーンを経て、いよいよクロノクルがヴィクトリーガンダムに搭乗。初めて乗るためもちろん100%操縦できていたわけではありませんが、機体性能の高さや操縦の手軽さに舌を巻き、これが量産される前にリガ・ミリティアを叩かねばと決意させます。この操縦シーンにおいて、「子供でも操縦できそうだな」とボソッとつぶやき、直後ハッとするクロノクル。そう、ヴィクトリーガンダムパイロットは、子供なんだよ!


オデロたちは、自分たちの立てた作戦で兵士たちの気を引き、隠れ家にいた2人を拘束。その間に、ウッソはゾロに乗り込み、クロノクルのヴィクトリーガンダムを追いかけます。そして駆け付けると、ヴィクトリーガンダムをウッソが乗っていると勘違いしていたオリファーのボトム・リムが交戦中。ウッソはゾロでヴィクトリーガンダムを攻撃し、下半身を犠牲にした代わりに相手の左脚を撃破します。安定さを失い、ブーツの解除法がわからなかったクロノクルは、やむを得ず地上に降下。ヴィクトリーガンダムを放棄します。兵士たち2人ににらまれ、身動きが取れないウッソたちでしたが、それを救ったのがオデロたち。羊泥棒に化けて兵士たちを罠にかけるなどして拘束。ウッソの反撃の機会を作ります。ファインプレーを見せたオデロたち。大量の羊は、どこから持ってきたんだろ?こうして隠れ家から抜け出したウッソは、ゾロに乗り込んでヴィクトリーガンダムを追跡。上空でオリファーのボトム・リムと交戦中だったそれをビームサーベルで攻撃し、左脚を破壊。クロノクルは行動不能になり、機体を放棄せざるを得なくなります。以前シャッコーに乗ったことがあるとはいえ、ゾロを普通のパイロット並みに操ってみせるウッソ。シャッコーになかった分離機能を使うこと以外では、マニュアルを参照せずに乗ってすぐ戦いに出ていることから、その適応力の高さはハッキリ言って異常です。もうスペシャルとかニュータイプってレベルじゃないでしょ、ウッソのセンスの高さは…!


クロノクルがゾロに乗り込み、オデロに銃を向けたその時、マニュアルを見て完全に操縦をマスターしたウッソが、ゾロの上半身で突撃。クロノクルが動けなくなっているスキに、ヴィクトリーガンダムを奪還し空へ飛び立ちます。目指したのは、オリファーを襲うモビルアーマー:リカール。一度は右脚をも失い窮地に立たされるウッソでしたが、オリファーのボトム・リムからブーツをもらったことで戦線復帰。撤退に追い込むことに成功します。こうして生還したウッソでしたが、敵に隠れ家の位置を知られたことから、泣く泣くカサレリアを離れる決断をするのでした。クロノクルが放棄したヴィクトリーガンダムですが、ウッソから見ればまだまだ動かせる状態。クロノクルを行動不能に追い込んだ後そのまま上空へ飛び上がり、初の対モビルアーマー戦を繰り広げます。モビルアーマーは、このブログを見てきてくださった皆さんならご存じの通り、モビルスーツよりも攻守ともに圧倒的に強い機体。そんな相手に不完全な状態で挑んで善戦するんだから、ハンパないよなぁ。そんな彼も、残っていた右脚をやられ、安定性を失い大ピンチ。その時射出されたオリファーのブーツと再合体して再びヴィクトリーガンダムとなり、ビームサーベルを振り回してリカールを撤退に追い込みます。今回も生きた、ヴィクトリーガンダムの各パーツの使い勝手良さ。本当、優秀な量産機だよ!こうして戦闘を終え、帰ってきたウッソ。シャクティはカサレリアにとどまろうとしますが、ウッソの考えは全く違いました。隠れ家のこと、そして自分がヴィクトリーガンダムパイロットであることがベスパに知られた。このままここにいれば、また狙われる―。そう考えた彼は、カサレリアの地を捨てる決断をします。故郷を離れることになったウッソたち。その原因がウッソ自身にあるなんて、自業自得といえばそれまでだけど、やりきれないよなぁ。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第10話から第12話をご紹介予定です。『機動戦士Vガンダム』、観てください!

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機動戦士Vガンダム』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

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Vガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

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