これが、僕らとケミーのCHEMY×STORY！
俺は一ノ瀬宝太郎。これからの世界を創る、大物錬金術師だ！とうとう『仮面ライダーガッチャード』も最終回。ギリギリまで戦闘シーンが挿入され、かつ尺もカツカツであったため、1つ1つのドラマ展開は駆け足気味でしたが、そうした中でも、解決すべきところは解決し、しっかりと『ガッチャード』らしさを出してくれていて、1年間観ていて良かったなと感じました。
細かい点を続けば、改善すべき点やもっと掘り下げてほしかった点はありましたが、それを加味しても、比較的キレイにまとめ上げた最終回と言えるのではないでしょうか。結局、ケミーとの共存の仕方は独特なものになりましたが、ああした落としどころも、ドラマもしては十分アリでしょう。
なお、前回（第49話）の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
前回、エルド／グリオンに黄金にされてしまったミナトと、それを見せられた宝太郎たち。続いて鏡花までもがその毒牙にかかっていることを知らされ、宝太郎たちは自分たちだけでエルドに挑むことになります。ドレッドルーパー部隊に襲撃される中で、宝太郎はキッチンいちのせに帰還。暗い店内で1人彼の帰りを待っていたのは、珠美でした。序盤では、ミナトに続き鏡花が黄金にされるという危機的状況を描いたあと、宝太郎と珠美の1対1の描写へ。今回も非常に多くのことを劇中でこなさなければならない中で、このシーンに可能な限り時間を割いていたのはGoodでした。このシーンで感じ取れるのは、やはり宝太郎と珠美の絆と、お互いを思いやる気持ち。珠美の宝太郎を送り出すさまは、グッと来ましたね。また、順番は前後しますが、ここで初めて、宝太郎が錬金アカデミーの制服で現れていたのも印象的。状況的に着替える時間が無かったのもそうでしょうが、最終決戦を前に全てをさらけ出そうとする、彼の覚悟が感じられました。
珠美のおにぎりで腹ごしらえをした宝太郎たちは、グリオンとの最終決戦へいよいよ出発。ところが、彼らの変身直後、冥黒王3人が復活し、ドレッドルーパー部隊が人々を襲い始めます。これらにはマジェード／りんねたちが応戦。レインボーガッチャード／宝太郎は、1人ゴルドダッシュでキューブの中に突入し、グリオンに敗れたクロトーを看取ると、いよいよグリオンと対峙します。中盤に差し掛かる直前から、戦闘シーンが連続。レインボーガッチャードが、グリオン撃破のために早々にキューブへ向かってしまうことから、ここではマジェードたちの活躍が目立つことになりました。最終回らしい、怪人の数も火薬爆破もてんこ盛りとなっていた、この戦闘シーン。トワイライトマジェード・ウインド・ヴァルバラド黒鋼のドハデな活躍が当然に印象に残る一方で、蓮華や錆丸もしっかり活躍し、人々を救っていたのは秀逸でした。彼らは最後まで、変身しないサポートキャラになりましたが（錆丸のドレッドに変身させられたときのことは除く）、そうした中でも本当によく頑張ってくれたよなぁ。平成ライダーシリーズの非変身キャラとしては、トップクラスと言えるんじゃないんでしょうか？そして、これと同じ頃、グリオンと対峙していたのが宝太郎。クロトーは彼の手の中で事切れ、彼はその怒りと悲しみも抱きながら立ち上がります。ガッチャード デイブレイクの歴史では生き残っていたクロトーでしたが、こちらの歴史では死亡。これにより、冥黒の三姉妹は全滅ENDということになりました。これは十分に予想できたことだけど、いざ見せられると、やっぱり来るものがあるよね…。
キューブを飛び出し、エルドとぶつかるレインボーガッチャード。しかし、エルドの能力で次々にケミーを黄金に変えられてしまい、挙げ句の果てには、宝太郎どころか人々が皆黄金化。これで宝太郎の敗北は決定的かに思われましたが、この程度であきらめる彼ではありませんでした。大物錬金術師を事象する、彼最大の錬金術は、新たなガッチャードライバーや地球そのものを錬成し、ケミーたちの力を受けて、グリオンが予想だにしなかった力とその展開で、ついに彼を打ち破ります。後半では、レインボーガッチャードとエルドの激戦が展開。一度は完全敗北したかに見えた宝太郎ですが、持ち前のあきらめない心が逆転勝利を生み、グリオンをも驚かせるケミストリーを見せてくれました。ここの戦闘シーンは、演出が秀逸なものばかりで、まずエルドによってケミーが次々と黄金化されることで、ガッチャードの使えるフォームが少なくなり、これにより最近出番の少なかったフォームも久しぶりに登場していたのがGood。まさかバッドキングロボまで出てくるとは思わなかったよ！そんな攻勢でも、エルドには勝てず、一度は黄金化してしまう宝太郎。しかし、燃え尽きない心が彼をまだまだ動かし、ガッチャードライバーや新たな地球をも錬成するという、想像を絶する錬金術を行い、アルティマスチームホッパーへと変身します。続いての見どころはここ。そのスケールのデカさもそうですが、アルティマスチームホッパーが徒手空拳を中心とするファイトスタイルであることに、注目させられました。これは、周囲のケミーがアシスト攻撃してくれるからということもありますが、アルティマスチームホッパー自身のエルドへの怒りを表しているようにも感じられましたね。そしてラスト、グリオンは倒され、彼が最期に見たのは、アルティマスチームホッパーと背後に集うケミーたち。彼は、宝太郎のことを褒めるようなことを口にして消滅します。あのグリオンにも、自分のことを認めさせたと言える宝太郎。本当に彼は、この物語を通して“大物錬金術師”になりましたね。
グリオンとの戦いから数ヶ月後。すっかり平和を取り戻した宝太郎の世界でしたが、宝太郎たちのケミーにかかる取り組みは、まだ始まったばかりでした。そして、レジェンド／カグヤと再会した宝太郎が、新たに出会った青年ショウマの正体は―！今回は、ラストにエピローグ的なものが挿入されており、宝太郎とカグヤの通話を通して、りんねたちのその後が描写。そして宝太郎自身は、錬成した新たな地球での、人類が住めることへの調査とケミーと共存することの模索に、胸を高鳴らせていました。結局、TVシリーズ本編にて完全な人間とケミーの共存は出来なかったということになりますが、それでもこのラストは、落としどころとしてはアリと言えるでしょう。でも多分、この新たな地球は冬映画で何かしらの事件に巻き込まれるんだろうなぁ…。ちなみにこのラストシーンは、『ガッチャード』に関わった様々な人々が登場しており、小ネタが多め。こうしたお遊びも、大変楽しめました。ラストでのガヴとの絡ませ方は、拍子抜けすると言えばそうかもしれませんが、『ガッチャード』の現状の世界観を極力壊さないようにするという視点から考えると、十分アリだと思いましたね。
少年が救った不思議な青年：ショウマ。聞くところによると、彼は異世界からやって来たのだという。モンスター騒ぎが話題となっているこの世界で、本当に出現するモンスター：グラニュート！シュウマがゴチゾウをつかんだとき、ヒーローへと変身する。その名は―！！
次回より、『仮面ライダーガヴ』がスタート。夏映画を観る限り、不穏な要素しか感じなかったけど、果たしてどうなるのでしょうか。『ガッチャード』とは明らかにテイストを変えてくるであろう、新たな令和ライダーの活躍を、楽しむことにしましょう。
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…というワケで、記事は「『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ26 ちょっとした感想」に続きます。
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