お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-6(第16~18話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第6回目です。

 

砂漠に潜む強敵、そしてカガリとの再会!今回ご紹介のお話より、アフリカの砂漠地帯を舞台にしたお話が本格的に始動。現地のザフトを率いるアンドリューが登場するほか、第1話以来となるあのカガリが再登場し、お話を盛り上げてくれました。モビルスーツ戦面では、バクゥが初登場。犬型モビルスーツって、今までありそうで無かったデザインで、強く印象に残りました。

 

なお、前回(第13~15話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-16「燃える砂塵」

2003年1月18日放送

登場した敵他:バクゥ

「この短時間に、運動プログラムを砂地に対応させた。あれが本当にナチュラルか?」

 

STORY:アークエンジェルの着陸した、アフリカの砂漠地帯は、ザフトアンドリュー・バルトフェルドの勢力圏だった。アークエンジェルを捕捉した彼は、それとストライクガンダム等の戦力調査のために、奇襲を仕掛ける。砂漠という特殊な地形、そして新型モビルスーツ:バクゥを前に、キラたちは苦戦を強いられるが、キラのコーディネーターとしての能力とSEEDの発現が、不可能かと思われた形勢逆転を生んだ。しかし、アンドリューはまだ攻撃の手を緩めず、主砲等を使って攻撃を継続する。やがてストライクガンダム自身もパワーの限界を迎えたそのとき、応援に駆け付けたのは―。

 

「砂漠の虎」の異名を持つザフトのアンドリュー、そして彼率いる部隊のモビルスーツであるバクゥの初登場回。初登場の敵、そして特殊な戦闘フィールドであることから、キラたちが大苦戦するさまが描かれますが、そうやられてばかりの彼らではありませんでした。前半でキラたちがメタメタにやられる分、後半でのキラの驚異的な適応と、SEEDの能力の発現による獅子奮迅の活躍は圧巻。また、カガリの再登場もあり、戦争シーン的にもストーリー的にもかなり盛り上がる一編になったなという印象。これだけのことを、今回だけで描いてしまうなんて、なかなか太っ腹だなぁ。

 

前回、砂漠地帯に着陸してから、スカイグラスパー等を整備しつつ体勢を立て直していたアークエンジェル。しかし、来る日も来る日も変わらない警戒態勢の連続で、艦内の士気は緩やかに下がりつつありました。そんな中、アンドリューはアークエンジェルを既に補足しており、その戦力や搭載武器等の調査のために、すぐに奇襲をかけることを決断します。今回は、ザフトのアンドリューの様子からスタート。イカつい見た目をしている彼ですが、コーヒーについて強いこだわりがあったり、飄々としつつも冷静かつ的確に現状把握をしたり、部下から芳しくない反応をされたとしても意思は揺るがなかったりと、なかなか魅力ある軍人という描かれ方をしています。今回は、最終的にキラたちから返り討ちに遭った格好になってしまいましたが、敵としての格が全く落ちておらず、次回以降の活躍が非常に楽しみになりました。少なくとも、クルーゼよりかは信頼できる軍人だよね。そうしたアンドリューの動きに気付かず、変わらないレーダー探知を行い続けていたのが、ミリアリアたち。さすがに士気が少しずつ落ちかけていましたが、完全にやる気を失ったわけではありませんでした。このシーンで見逃せないのが、ミリアリアたちがフレイの様子がおかしいことに気付いている点。既に彼女たちが懸念している以上に、フレイはイッちゃっているのですが、彼女たちのこうした目があるのであれば、きっと最悪の事態は避けられることでしょう。

 

深夜にアークエンジェル内に鳴り響く非常警報。それは、アンドリューの部隊の奇襲によるものでした。艦橋にあがり、まずはアークエンジェルそのものの装備で応戦することにしたマリューでしたが、ストライクガンダムで待機していたキラが出撃にを再三求めていたことから、ランチャーストライクで出撃させます。こうして戦場に出たストライクガンダムですが、砂漠地帯のため砂に足を取られ、更にバクゥの俊敏な攻撃に晒され、苦戦を強いられますが…。Aパート後半より、さっそくストライクガンダムとバクゥ複数体との戦闘シーンが展開。バクゥはそれまでのジン等とは異なり、犬をモチーフした四足歩行型のモビルスーツであり、その俊敏さと連携攻撃、そして砂漠というフィールドが、キラとストライクガンダムを苦しめます。初めての地球での戦闘において、主人公が宇宙との環境の違いに苦しむというのは、「ガンダムシリーズ」における鉄板描写ですが、キラは重力下での戦いにつき既にオーブで何回も経験していることから、重力に対してではなく砂地に対して戸惑い、そして苦しむ形になっているのが興味深いですね。また、この砂地に苦しむさまも描写に力が入れられており、脚がめりこんでしまうさまや、キラが焦るさまも、迫力ある描き込みっぷり。このあと怒涛の反撃が展開されるのですが、初見ではそうしたことは全く予想できなかったことから、かなりハラハラドキドキさせられました。Aパートでのやられっぷりからだと、「今回はやむを得ず敗走という展開になるかな」って思っちゃいましたよね。それくらい、ストライクガンダムが未だかつてないピンチに追い込まれていました。

 

バクゥに対し、なかなか攻撃を当てられないストライクガンダム。しかし、キラは既にその原因を特定しており、戦闘中のわずかな時間で、ストライクガンダムを砂漠戦用に再調整。その完了後、怒涛の反撃を見せ、アンドリューらを驚かせます。一気に追い上げられたアンドリューは、母艦の主砲で攻撃しようとしますが、この際キラのSEEDの能力が発現。人間離れした感覚と反応速度で全てを撃墜し、アークエンジェルを守りきります。ムウのスカイグラスパーも出撃が間に合わず、アークエンジェルの援護攻撃も期待できないことから、ほぼ単独でこの窮地を乗り切らなければならなかった、キラ/ストライクガンダム。彼を救うことになったのは、SEEDの力の発現でした。第11話以来2回目となる、この力の発現。これにより、キラの反応速度等が飛躍的に向上したことで、ストライクガンダムも圧倒的な機動性を持つようになり、先ほどまであれだけ苦戦していたバクゥを、次々の倒していきます。このシーンでのストライクガンダムは、まさに神がかった強さを見せており、あれだけ素早く動くバクゥに、パンチやキックを食らわせたり、片足で踏みつけて行動不能にしたうえでランチャーで破壊したりと、驚異的な攻撃を連発します。一連のストライクガンダムの活躍は、まさに圧巻の一言ですが、普段よりもコントラストを強めに入れたり、影の部分を多くしたりすることで、視聴者に恐怖を感じさせる演出もしっかりと挿入されているのがGoodです。いや~、Aパート後半のあのメタメタっぷりから、ここまで巻き返すとは思わなかったなぁ。そして、この戦いのさまを見て、アンドリューが、「キラはナチュラルではないのではないか」と勘づいているのも、見逃せません。

 

かなりの活躍を見せたストライクガンダムですが、パワーダウンによる活動限界を迎え大ピンチに。ムウのスカイグラスパーがようやく出撃しますが、アンドリューの部隊の追撃のため、なかなかストライクガンダムの援護に回れません。そんな中、レジスタンスのゲリラ部隊である「明けの砂漠」が登場し、ストライクガンダムを援護し、バクゥを一網打尽に。その部隊の中にもいたのは、第1話で別れたあのカガリでした。SEEDの能力もあり、もうこのままいけばバクゥどころかアンドリューの部隊を壊滅できるのではないかという勢いだったキラのストライクガンダム。そんな彼に唐突に立ちはだかったのが、エネルギー切れという問題でした。モビルスーツはロボットの一種であるため、エネルギー切れが起きるのは当然のことなのですが、『SEED』においては今までそうした描写がほとんどなかったため、これによりストライクガンダムが再び窮地に陥る展開になるのは、とても新鮮に感じました。いや、カセ自体は特段珍しくないのですが、なんかかなり「意表を突かれた!」って感じがしたんですよね。そんなエネルギー切れが原因で、再びピンチとなったストライクガンダムを救ったのが、ムウのスカイグラスパーではなく、レジスタンスの「明けの砂漠」そこには、第1話でキラと接触するもすぐ離れてしまった、カガリの姿がありました。スカイグラスパーのカッコいい出撃シーンが挿入されており、このままストライクガンダムを救ってくれるのか!?…と思いきや、救ったのはカガリたちのほう。これにはかなりビックリさせられました。あそこまで描いておいて、スカイグラスパーの活躍シーンないんかい!って、思わずツッコんでしまいましたよ。まあ、その活躍は次回以降に期待することにしましょう。そして気になるのが、カガリがなぜここにいるのかということ。これについては、次回その詳細が明かされるのでしょう。

 

 

 

PHASE-17「カガリ再び」

2003年1月25日放送

登場した敵他:バクゥ、ジン

「僕がどんな思いで戦ってきたか、気にもしないくせに!」

 

STORY:夜が明けてから、レジスタンス「明けの砂漠」と改めて接触を果たしたマリューたち。キラはそこでカガリとの再会に驚き、その後彼女らのアジトへと案内され、アフリカ周辺の現状の戦局を知る。そしてマリューらは、しばらく「明けの砂漠」のアジトで生活を共にすることになるが、その中でサイはフレイと口論になってしまい、さらに彼女とキラが関係を持っていることを知ってしまう。思わず感情を爆発させるキラだったが、戦局はそんな愛憎劇をしている場合ではなかった。「明けの砂漠」の家族たちの住むタッシルの街が、アンドリューに襲撃されていたのだ。

 

前回登場したレジスタンス組織「明けの砂漠」と、現状のアフリカ周辺の戦局の説明が主となり、ストライクガンダムの戦闘シーンは一切ない一編。カガリが地球に降下してきた事情は意外にも明かされず、それよりも優先されていたのが、フレイをめぐるキラとサイの争いでした。完全にフレイが原因ではあるのですが、ここにきて一気に関係がこじれてきてしまったキラたち。このことがキッカケで、今までの仲が完全に崩壊するってことはないと思うけど…、はてさてどうなるのでしょうか。

 

前回、「明けの砂漠」のアシストにより、窮地を脱出できたアークエンジェルストライクガンダム。念のため最低限の武装をしながら、そのボスであるサイーブ・アシュマンと接触したマリューたちでしたが、対するサイーブは、彼女らの考えは全て見透かされていました。最初はお互いの腹を探りあうがごとく、ポツポツと話を進めていく両者でしたが、キラとカガリが顔見知りだという事実が判明してから、一気に事態は進展していきます。今回は、マリューたちアークエンジェル側が、「明けの砂漠」と接触するところからスタート。レジスタンスである彼らは、ザフトに対して反感を持っているのはもちろんのですが、かと言って連合側についているワケでもなく、自分たちの暮らしを守るために、戦い続けていました。アフリカの砂漠地帯のレジスタンスといえば、『ΖΖ』の「青の部隊」を思い出しますが、「明けの砂漠」は彼らよりも論理的な思考をしており、かつ話せる相手という印象。最初の接触の途中で、武器を降ろすよう求めてきてマリューたちをビビらせますが、これは相手方への威圧もそうですが、普通にそうしたわだかまり無く話すためでもあったのでしょう。そんな、両者の接触の中で再会したのが、キラとカガリ。キラはストライクガンダムから降りてきた直後、カガリに頬をひっぱたかれてしまいます。この行動は、のちのシーンを加味すると、彼女が抱いていた思いが分かるのですが、表向きにそれが語られることはなし。キラへの言い訳も、「なぜかよくわからないけどひっぱたいてしまった」で済ませています。いや、それじゃ普通相手は納得しないでしょ…。

 

カガリの進言もあり、一転して客人扱いで、「明けの砂漠」のアジトに合流することになったアークエンジェル。そこでマリューたちは、「明けの砂漠」がどういったメンバーで構成されているのか、そしてアフリカとその周辺の現状の戦局につき知ることになります。ザフトの勢力圏が拡大しつつあるうえ、唯一アークエンジェルが自力で突破できそうな航路にはアンドリューの部隊が立ちふさがっていることを知り、マリューたちは頭を抱えます。同じ頃、キラとカガリは偶然1対1で再会して…。Aパート後半では、サイーブがマリューたちを招いたアジトやそこでの会話、およびキラとカガリの会話から、「明けの砂漠」のこととアフリカ周辺の戦局が説明。この地域はザフトの勢力圏ということは、マリューたちも知っていましたが、実際はもう少し拡大しており、さらにアークエンジェルの性能をもってアラスカへ向かうには、「砂漠の虎」の異名を持つアンドリューとの戦いは避けられないという状況でした。アークエンジェルは宇宙戦艦ですが、宇宙に上がらない場合は航行できる高度が限定されるらしく、数千m級の山々は越えられないらしい。そんなことあるんですね。しかも、現実的な行程は、アンドリューを倒したとしても、イザークたちが合流予定のザフトの基地があるジブラルタル海峡を越えねばならない状況。これじゃあ、アラスカ到達までで1クール丸々使う感じかな…。一方、キラとカガリの会話パートはかなり短め。どちらもほとんど話さずに、やがて別れることになってしまいます。カガリが話せなかったのは、緊張のためということでしょうが、キラが話せなかったのは、今までの戦いで多くのことを経験しすぎたからなのでしょう。「色々とあったんだよ…。色々とね。」と一言で済ませていますが、これは適当に回答しているのではなく、そうとしか表現出来なかったからでしょう。

 

傷ついたイザークたちが、ジブラルタル海峡の基地に到着していた頃。アンドリューは昨夜の「明けの砂漠」による攻撃を重く見て、その報復を行うことを決定。彼らの家族が多く住むタッセルの街を、バクゥを使って襲撃します。防衛力をほとんど持たないタッセルの街は、瞬く間に業火に包まれてしまうのでした。前回は、「明けの砂漠」に一杯食わされた格好になったアンドリュー。Bパートでは、彼らがその復讐ということで、メンバーたちの家族が住むタッシルの街を攻撃するさまが描かれます。街1つを完膚なきまでにボロボロにしていくのですが、ここで興味深いのが、人的被害を出さないために、再三にわたって住民たちに避難を呼びかけている点。「食料庫や弾薬庫も襲撃するなんて、兵糧攻めみたいなものじゃないか」と言えば確かにそうなのですが、目の前の人の命を奪わないためにこうしたことをするのは、ある程度人道的であると同時に、アンドリューの軍人としてのスタンスが感じられました。いや、ジオン公国軍やら、ティターンズやら、ザンスカール帝国やら、今までの「ガンダムシリーズ」の敵のほとんどが、こうした場合人命軽視で攻撃仕掛けて来そうな連中ばかりだったからさ…(むしろ、見せしめのためにかこつけて、かなり酷いことやってきそう)。

 

キラと再会したものの、彼の名前を聞き忘れてしまったため、夜のアジト内をカガリがさまよっていると、偶然サイとフレイの口論に遭遇。さらにそこにキラが現れ、フレイがキラとの関係を暴露したことで、三者の関係は一気にこじれていきます。度重なる戦闘でフラストレーションの溜まっていたキラは、サイに対して感情を爆発させ、ますますフレイに依存していくように。しかし、アークエンジェルを取り巻く戦局は、この間にもどんどん悪化していっていました。終盤では、サイとフレイの口論、それに偶然居合わせるキラの様子が描写。その根本原因であるフレイが、キラとの関係を堂々とおおっぴらにしたことで、キラとサイの関係はこじれてしまいます。ここ数話において、キラとフレイについてはなかなか攻めた描写が多かったですが、今回はとうとうセリフ面でもそれが発現。一応土曜夕方放送の子供向け番組ということで、オブラートには包まれていましたが、もうそれが何を指しているのかは明らかというような一言を言い放っていました。サイもサイでフレイにこだわりすぎな感じはありましたが、やっぱり一番の原因であり、悪いのはフレイだよなぁ。ここまでキラを取り巻く人間関係をグチャグチャにしてしまうのだから、もう何らかの形でキラを目覚めさせるか、あるいはフレイを排除するかしないと、解決は難しい感じがしますね。

 

 

 

PHASE-18「ペイバック」

2003年2月1日放送

登場した敵他:バクゥ

「気持ちだけで、いったい何が守れるって言うんだ!?」

 

STORY:アンドリューの部隊に攻撃されたタッシルの街だったが、事前に再三退避勧告を出していたことから、人的被害はゼロだった。しかし、食料や弾薬をほぼすべて焼き尽くされ、何より自分たちが不在の間に街を襲撃されたことから、「明けの砂漠」のメンバーの一部が、無謀にもアンドリューの部隊を追撃してしまう。カガリたちやキラのストライクガンダムが追い、激戦の末アンドリューの部隊を撤退に追い込むが、その代償は大きかった。このさまを見て、キラは何を思うのか―。

 

前回その戦闘シーンが描かれなかった分、エールストライクガンダムによるバクゥ複数機との壮絶なバトルが描かれる一編。またまたSEEDを発現させて、驚異的な機動力で敵を圧倒しますが、そもそも今回の戦闘自体が、やりようによっては回避できたということが、戦いのむなしさを引き立てていました。それと同時に印象に残ったのが、カガリは思ったほど大人でもなければ、戦闘慣れもしていなかったっだなということ。彼女なりの強い意思があるのはよくわかりますが、これまでの戦いを乗り越えてきたキラから見れば…甘い考え方と言わざるを得ないよなぁ。

 

前回、アンドリューの部隊により襲撃を受けたタッシルの街。「明けの砂漠」はすぐさま部隊の半分を現地へ出撃させ、アークエンジェル側も、死傷者が多くいる可能性があること、そして別動隊の攻撃が予測されたことから、ムウのスカイグラスパーとバギー2機を派遣します。ところが、現地に行ってみると、確かに街そのものには大きな被害が出ていたものの、人的被害はゼロ。その理由は、攻撃前にアンドリューが再三退避を呼びかけていたからでした。前回襲撃された、タッシルの街。視聴者は、アンドリュー側の描写を目にしているため、実際には人的被害が出ていないことを知っていますが、「明けの砂漠」やマリューたちはそれを知らないため、前者は部隊の半分を、後者はムウのスカイグラスパーとバギー2機を派遣して、現地の確認と死傷者の救護活動に当たらせようとします。数話前から機体自体は登場しているスカイグラスパーですが、その活躍が明確に描写されたのは、今回が初。しかも、相手方への攻撃のためではなく、上述のとおりタッシルの街の偵察と救護活動のためでした。高機動性を誇るスカイグラスパーの縦横無尽の活躍が観られなかったのは残念ですが、「現状アークエンジェル保有する機体の中で、最も高速で移動できるものだから」という理由で抜擢される展開は秀逸だと感じました。そりゃあ、こんな状況下でストライクガンダムが出たら、さすがにタッセルの街の人々もびっくりしてしまいますもんね。

 

ムウが、タッシルの街の人々の顰蹙を買いながらも、「明けの砂漠」とともに協力して負傷者の救護に当たる中、「明けの砂漠」の一部メンバーが復讐にはやり、サイーブの命令を無視してバギーと最低限の装備だけで追撃を開始。サイーブはやむを得ず彼らを追い、カガリたちをタッシルに待機させようとしますが、そのカガリもまた勝手についてきてしまいます。無謀としか言えない行動を目の当たりにして、ムウはアークエンジェルへ連絡。見捨てるわけにはいかないと考えたマリューは、キラにストライクガンダムでの出撃指示を出します。Aパート後半では、救護活動にあたるムウたちと、アンドリューへの復讐にはやる「明けの砂漠」の一部のさまが描写。人的被害が皆無であったことから、「運がよかったじゃないか」と言ったムウでしたが、この発言は、彼の想像以上にタッシルの街の人々の顰蹙を買うことになりました。確かに、街の人々にとっては家を焼かれて災難な状況でしたが、ここはやっぱり、ムウの言っていることと分析が正しいかなという印象。アンドリューの部隊が本気を出していれば、当然人々はひとたまりもなかったでしょうし、アンドリュー側にとっては「レジスタンスの関係者」という名目で、堂々と街もろとも焼き討ちにすることもできたはずなんですよね。本当、作品によっては皆殺しにされたって展開も十分あり得たから、ここは無事助かったことをとりあえず喜ぶべきですよね。まあ、そもそも論として、「アンドリューの部隊が来なければ、こんなことにはならなかった」と言われれば、全くその通りなんだけど…。そんなムウをはじめとするアークエンジェル側は、やはり職業軍人であるがゆえ、戦局を冷静に分析し、まずは人々の救護活動に尽力。サイーブもそれに同調しますが、「明けの砂漠」の一部が復讐にはやり、ろくに装備も持たずして、アンドリューの部隊を追撃してしまします。ここでは、追撃に行ったメンバーたちを止められず、またついてこないようにしたはずのカガリまでもが付いてきてしまったことから、どんどん自分の理想とは反対の方向にことが進んでしまっていくことに対する、サイーブの感じた悲哀がクローズアップされているのが、注目ポイント。カガリたちの気持ちはよくわかるけど、ときには準備のために一度グッとこらえることも必要だよね。

 

「明けの砂漠」の一部は、アンドリューの部隊に追いつきますが、バクゥ3機に対してロケットランチャー程度で太刀打ちできるはずもなく、次々にその命を散らしていくことに。カガリの乗っていたバギーも攻撃を受け、戦友だったアフメドを失います。そうした中で、ようやくエールストライクガンダムが到着。最初こそ、砂漠の熱によるビームの逸れに苦しめられたものの、すぐに軌道修正をして的確に応戦していきます。バクゥに対し、果敢にRPGで挑む「明けの砂漠」。最初こそ、多少はかく乱することに成功したものの、やはり戦力差が圧倒的にあることから、次々にバギーごと蹴散らされていき、どんどん犠牲者が増えていきます。ここでちょっとビックリしたのは、RPGの砲撃で、バクゥの目を攪乱できていた点。ザフト製のモビルスーツは、「ガンダムシリーズ」の敵側モビルスーツでは伝統のモノアイ仕様ですが、RPGの砲撃程度ですぐ本調子じゃなくなるだなんて、けっこう脆弱ですよね。こうした戦局に介入してきたのが、キラのエールストライクガンダム。最初こそ、熱の影響でビームが少し逸れてしまうことに苦しめられますが、すぐに調整を行い、3機あるバクゥに次々とダメージを与えていきます。エールストライクガンダムは、現状のストライクガンダムの装備の中では最も重装備であり、そして地上では動きにくそうなフォルム。しかし、今回の戦闘では鈍重さ等は全く感じられませんでした。キラが何度も、こまめに対砂漠戦仕様に調整を行った賜物なのでしょうが、それを加味しても…機体性能がバケモノすぎるなこれ!

 

エールストライクガンダムの機動性を見て、自らも戦うことでその特性をつかもうとするアンドリュー。彼がバクゥ1機の操縦を交代したことをきっかけに、編隊攻撃をかけてくるようになり、一転してエールストライクガンダムはピンチに陥ります。しかし、ここでキラのSEEDの能力が発現し、人間離れした攻撃の連続でバクゥは全て行動不能に。アンドリューは部隊ごと撤退を余儀なくされます。こうして、戦闘はキラたち側の勝利に終わりますが、戦いを終えたキラの顔は暗くて―。終盤では、バクゥにアンドリューが登場したことで、ついにキラとアンドリューの対決が実現。陣形を作ってエールストライクガンダムを苦しめるアンドリューでしたが、結果的にはキラのSEEDの能力の発現により返り討ちに遭い、撤退を余儀なくされます。最近発現頻度が多くなってきた、キラのSEED。今回は攻撃がかなり大胆になっており、向かってくるバクゥにシールドを投げつけて怯ませたのち、背後から撃ち抜いたり、接近戦を仕掛けて補助のビームサーベルを使って動力パックやミサイルポッドを使用不能に追い込んだりと、またしても神がかった強さとセンスを見せつけてくれました。モビルスーツの能力をさらに引き出すうえ、現状ほとんどその副作用もなさそうなSEED。今の段階だと、発現すれば無敵という感じですが、これではストーリー的にも面白くないので、いつか何かしらの限界や弊害が出てくるのでしょうね。そして、そのキラの活躍により、窮地を脱した「明けの砂漠」。アフメドの死を悲しむカガリに対し、キラは淡々と対応し、反抗してくる彼女の頬をひっぱたきます。このシーンで、カガリが思ったよりも戦争に対する経験が少なく、ある程度の戦場を潜り抜けてきたキラに比べると稚拙な考えを持っていることが露呈。個人的には、「カガリですらこの程度の認識だったのか」と、悪い意味でビックリしてしまいました。初登場時の第1話の時点で、連合のことをいろいろ知っていたり、戦うということに抵抗感が無かったりしていたので、そこら辺の分別はついているのかと思いましたが、全然そんなことは無かったですね。カガリもまた、戦争に対しての認識は、初期のキラレベルだったんですね―。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第19話から第21話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。その未来開け、ガンダム

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

機動戦士ガンダムSEED』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

機動戦士ガンダムSEED』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

Twitter Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

Twitter https://twitter.com/CTF_bongore_A

Instagram https://www.instagram.com/bongore200706/