お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-7(第19~21話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第7回目です。

 

砂漠の虎:アンドリューとの決着は!?今回ご紹介の3話で、前回より登場していたアンドリューの部隊と決着がつき、砂漠を舞台にしたお話が完結。アンドリューはこれにて退場する形となりましたが、キラそして視聴者の脳裏に強く焼き付くキャラとなりました。アンドリューは、「ガンダムシリーズ」で時々出てくる、主人公に大きな影響を与える敵兵士キャラだったんだなぁ。敵ながら、本当にいいキャラをしてましたよ。

 

なお、前回(第16~18話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-19「宿敵の牙」

2003年2月8日放送

登場した敵他:バクゥ、ジンオーカー

「どうやったらこの戦争は終わると思う?“モビルスーツパイロット”としては。」

 

STORY:ノイローゼ気味のキラの気晴らしのため、そして欠乏した物資の補給のため、バナディーヤの街を訪れたキラたち。そこはアンドリューの部隊のお膝元であり、細心の注意を払って行動するが、キラとカガリは、陽気な男性と出会った直後、コーディネーター排斥を主張する強硬派の集団:ブルーコスモスの襲撃に遭遇してしまう。キラの機転により窮地を脱するが、陽気な男性の正体はまさかのアンドリューであり、2人は彼の屋敷へと連れていかれてしまう。2人を待ち受けるものは何か?そして、キラが行方不明と知ったサイは、ある行動に出る―。

 

ガンダム等のモビルスーツ戦は一切なく、ここ数話キラたちの敵として登場しているアンドリューと、キラたちの接触を描いた一編。陽気ながらも鋭く、おおざっぱに見えながらもマジメというアンドリューの魅力が、存分に描かれていました。また、反コーディネーターの強行は集団であるブルーコスモスの初登場、そしてフレイを取り巻く環境にも変化があり、戦闘シーンがないにもかかわらずお話的に絶対に外せない一編となっていました。今回は完全に、ドラマで魅せる方向に全振りしていましたね。

 

フレイをめぐって人間関係がギクシャクしたこともあり、ここ数日はストライクガンダムコクピットで寝泊まりすることが多くなったキラ。彼の身を案じたマリューたちは、物資欠乏からその補給にサイーブたちが出ることに合わせて、大胆にも、カガリの護衛としてキラをアークエンジェルの外に出す決断をします。そうして彼らが向かったのが、バナディーヤの街。戦争とは無縁のように活気あふれるそのさまに驚くキラでしたが、カガリは、その背後に着実についているアンドリューの部隊に言及します。序盤では、まずバナディーヤの街を歩くキラとカガリたちの様子を描写し、その後、彼らの身を案じるマリューとムウが回想する形で、それまでにあったことを振り返るという、時間軸とは逆行した形での構成で描写が連続。一瞬何が起こったのかわからず戸惑ってしまいましたが、こうした意表を突く構成は大変面白いと感じました。でも、アークエンジェルと「明けの砂漠」が、ここバナディーヤの街付近まで進むことができた過程がかなりすっ飛ばされていたのは、ちょっともったいなかったですかね。前回までの描写と今回の描写から察するに、バナディーヤの街は、アンドリューの邸宅のあるトルコ付近にあると考えられることから、キラたちは前回までいたところからかなり移動していることになるんですよね。そんなバナディーヤの街は、戦争などどこ吹く風で、市場の活気がものすごい街。キラもその熱気に気圧されますが、カガリはこの街にある戦争の爪痕を見せ、裏でアンドリューの恐怖政治による支配体制があることを示唆します。カガリ曰く、アンドリューは歯向かう者たちを次々に殺しているようですが、それを加味しても、街の人たちがそれにビビっている様子が感じられないのが気になりますね。カガリが誇張して言っているだけなのか、それともアンドリューが一般市民にバレないようにそうしたことをやっているのか…?

 

サイーブたちとナタルが、ブローカーのアル・ジャイリーと接触していた頃、買い物がひと段落してケバブ店で食事をとっていたキラたち。初めて見るケバブを前に、カガリは食べ方を教えようとしますが、そこに水を差すように、陽気な男性が割って入ります。カガリと彼が争っていると、今度はコーディネーター排斥を訴えるブルーコスモスが店を襲撃。突然のことに驚くカガリに対し、男性やキラは的確に反応と反撃をして、これを排除します。カガリケバブのソースまみれになったことを除き、特段被害の無かったキラたちに、陽気な男性はサングラスを取って感謝を述べます。その正体は―!Aパート後半は、今回において最もコメディチックはパートに。キラとカガリケバブを食べている中、かけるソースがチリソースとヨーグルトソースのどちらが優れているかで、アンドリューが勝手に話の輪に入ってカガリと言い争いを始めてしまい、最終的にキラのケバブにはどちらのソースもぶっかけられることになってしまいます。アンドリューがキラたちに接触したのは、もちろん彼らの正体を知ったうえでわざとなのですが、このケバブにかかる言い争いは“マジ”な感じがあったなぁ。ちょっとだけ、本来の目的忘れて絶対ムキになってたように感じられましたね。そんなキラたちとアンドリューの押し問答もつかの間、かなり大掛かりな襲撃をかけてきたのがブルーコスモスナチュラ原理主義ともいえる彼らは、アンドリューをザフトの幹部軍人というよりかは、いちコーディネーターとして目の敵にして襲ってきますが、キラのアシストもあり返り討ちに遭って全滅してしまいます。ブルーコスモスは、今回が初登場。こうした過激な集団は、「ガンダムシリーズ」では登場しがちですが、彼らは今後どのようにお話に関わってくるのでしょうか。

 

断ろうとするも、アンドリューの押しの強さに負けて、彼の邸宅に招かれることになった、キラとカガリカガリがアンドリューの恋人であるアイシャにおめかしされている間にアンドリューはキラに、コーディネーターとこの戦争のことを問います。そして、カガリが合流して気性荒く話を始めると、アンドリューは牙をむき、キラたちの正体を知っていたとバラして、銃を突き付けて会話を続けます。絶体絶命のピンチに陥ったキラたちでしたが…。Bパートでは、キラたちがアンドリューの邸宅に招かれることに。キラはアンドリューの部屋に連れていかれる、カガリは風呂に入れられて汚れた衣服をドレスに交換されると、完全にアンドリュー側にペースを持っていかれてしまいますが、やがてアンドリュー側が、積極的にキラたちの正体を知っているそぶりを見せ、どんどんこの戦争の核心に迫るような質問をぶつけてきます。ヘラヘラしているように見えて、ちゃんと軍人としてやるべきことを忘れておらず、キラたちに迫ってきたアンドリュー。前回までに引き続き、彼のキャラとしての魅力がにじみ出ていました。アンドリューを目の前にして食って掛かるカガリも、軽くあしらっていたので、今回は完全に、いろんな意味でキラたちの負けという感じでしたね。それにしても、アンドリューはキラに「この戦争を終わらせる方法」について質問していたけど、どういった回答が返ってくることを期待していたんだろう?もちろん、彼自身が本気で答えを乞うてたワケではないでしょうが、コーディネーターである彼から見てもずば抜けたセンスを持つキラの考え方に、興味津々な様子も見て取れたんですよね。

 

レドニル・キサカからの連絡で、キラとカガリが行方不明になったことを知るマリューたち。慌てながらも捜索等次なる一手をマリューが考える中、突然動くはずのないストライクガンダムが動き始めます。それを操縦していたのはサイ。コーディネーターではない彼が、ストライクガンダムを上手く動かせるはずないことは、彼自身もわかっていたはずですが、その真意は―。今回は大半がキラたちとアンドリューの描写に割かれていたため、アークエンジェルの様子はBパート終盤でのみ登場。キラたちが行方不明という報せが入り、マリューたちが騒然とする中で、サイだけは1人ストライクガンダムコクピットへ向かい、勝手に起動。しかし、当然キラのように動かせるはずもなく、ストライクガンダムそのものは転倒してしまい、サイは自分の無力さに打ちひしがれるのでした。ここでのサイの感情は、言葉では表しにくいものの、これまでのことを踏まえれば、彼がどういった思いを抱いているかは手に取るようにわかるのが、ドラマとして面白いポイント。また、独特の人間関係のヒリつきと自分自身への葛藤が、「ガンダムシリーズ」っぽくなってきたなと感じられました。サイは間違いなく何らかの処分を受けることになるだろうけど、これでますます心を閉ざしてしまう…なんて展開はやめてほしいかな。彼ならきっと、立ち直ることができると思うんだけど―。

 

 

 

PHASE-20「おだやかな日に」

2003年2月15日放送

登場した敵他:イージスガンダムブリッツガンダム

「せいぜい思い上がるがいいさ…、パトリック・ザラ!」

 

STORY:クルーゼ隊に数日間の休暇が出たことから、アスランラクスのもとを訪れ、二コルは家族との時間を過ごしていた。ラクスとの再会で、キラの新たな一面をアスランが知っていた頃、父パトリックは、地球攻撃のための大規模作戦:オペレーション・スピットブレイクの議会通過に躍起になっていた。穏健派のクライン議長の努力もむなしく、それは通ってしまうのか?そして地球では、アンドリューの部隊に接近した「明けの砂漠」が、アークエンジェルの協力を得ての、最終作戦に着手しようとしていた。

 

お話のメインが地球に移ってしまったことから、最近出番がなかなかなかったクルーゼ隊イザークディアッカは地球にいるけど)。今回は主に彼らにスポットを当て、そしてザフト側の動きを描く一編になりました。モビルスーツによる戦闘シーンは過去映像からの流用のみで、前回に続いて新撮パートはない形になりましたが、ザフト最高評議会を舞台にした駆け引き、そしてザフト側も長期戦ができない事情が明かされる等、やはりストーリー上見逃せない要素がどんどん出てきていました。第2クール後半以降は、このオペレーション・スピットブレイクをめぐる戦いが中心になるのかな。

 

休暇を出されたことで、久しぶりにラクスに会うことにしたアスラン。彼女の家を訪れると、出迎えたのは、彼女自身と大量のハロでした。その数の多さに戸惑いつつも、ようやく落ち着くことができたアスランは、彼女と二言三言会話。その話題は自然と、今までの戦いやキラのことに移っていき、アスランは、キラへの情を覚えつつも、ザフト軍人として今後のことも考え続けていました。序盤では、久しぶりにアスランラクスが登場。まだお互いどこかよそよそしさがありながらも、1対1でふれあう様子が描かれていました。このパートでは、アバンタイトル含めて今までのお話からの映像流用シーンが多く、総集編チックな形に。しかし、両者ただの回想にとどまらず、それを通じてラクスが、キラのことを「(あくまでもその人間性が)好き」と発言する等、今後のドラマを動かしそうな発言が散見されました。ガンダムシリーズ」の作品によっては、この一言だけでアスランが嫉妬の鬼になり、一転して打倒キラに燃えるという展開も十分あり得ましたが、アスラン自身は割と理性的にそれを受け止めていた感じ。こうした描写の仕方に、本作のある種の優しさを感じました。それにしても、アスランラクスへの接し方は相変わらずだよなぁ。これじゃあ、そのうち彼女の心がキラへと移っちゃうぞ…。

 

二コルが家族と過ごしながら、パトリックの演説をTVで観ていた頃。パトリック本人は、自身の提案するオペレーション・スピットブレイクを推し進めるため、クラインと1対1で話し合いの場を持ちますが、クラインが、強硬策への反対と現行政策への批判を述べたことから、結局話は平行線のまま終結。しかし、パトリック自身は、このオペレーション・スピットブレイクが最高評議会で通過することを確信しており、すでに通過後のことを見据えて、各方面にコンタクトを取っていました。Aパート後半では、地球への攻勢を強めるためのオペレーション・スピットブレイクを成立させるため、各工作を行い、クライン議長を孤立化させていくパトリックのさまが描写。しかし、それ以上にここでは、ザフト含むコーディネーターの社会の問題点が浮き彫りにされており、初めてコーディネーター側の欠点が描かれていたのが、強く印象に残りました。超人的な能力を意図的に付加された存在であるコーディネーターですが、それゆえもともとの出生数は高くない状況。そのうえで、パトリックら第2世代は婚姻統制を行う等して出生数の低下に拍車をかけてしまっており、アスランら第3世代の出生率も婚姻数も大幅に減少。このままでは、コーディネーターは第4世代を迎える前に種として滅びる可能性がありました。婚姻統制なんか行えば、さらに出生数が減るのは目に見えているはずですが、それを行ったという第2世代。おそらく、コーディネーターとして彼らの特権意識や選民思想が生み出した、誤った政策なのでしょう。また、こうしてザフト側にも時間的余裕が無いことをしっかり描写することで、「地球とザフト双方が早期に戦争に決着を付けなければならないと考えている」という構図にしているのも、とても興味深いです。

 

パトリックの思惑通り、オペレーション・スピットブレイクは最高評議会を通過。彼は、議会中にコンタクトを撮っていたクルーゼを呼び出し、すぐに作戦の実行に向けた準備を進めるよう指示します。その指示を受け入れ動き出すクルーゼでしたが、内心ではパトリックに従うどころか、むしろ一泡吹かせてやろうとすら考えているようで…?クライン議長の思いは届かず、ザフト最高評議会にて、とうとうオペレーション・スピットブレイクが通過。何もかも自分の思い通りに行っていると思い込んでいたパトリックでしたが、それを内心あざ笑っていたのがクルーゼでした。今回はザフト側の様子を中心にドラマが展開されていましたが、クルーゼの登場時間はわずか。ですが、体調不良に苦しみ薬を服用するさまや、パトリックひいてはコーディネーターのことを何とも思っていない等、今後のドラマにつながる重要な描写が頻出していました。はてさて、クルーゼの正体は―?

 

バナディーヤの街から少し離れたところに潜伏した、アークエンジェルと「明けの砂漠」は、アンドリューの部隊に最接近したことから、自分たちの設置した地雷原を舞台にした一大攻撃作戦を提案。ムウはその危険性を指摘しますが、サイーブたちの意思は固く、最終的にはそれに協力することを決断します。同じ頃、謹慎を命じられたサイを間接的に見舞ったキラは、その前後でのフレイの様子から、彼女が何かおかしいことを感じ取って―。終盤になって、ようやくキラたちアークエンジェル側の様子が描写。ここで最も見逃せないのが、キラがフレイの様子がおかしいことに気づいた点でしょう。ここ数話では、フレイへの依存度が高まったり、ノイローゼ気味になってストライクガンダムコクピットで寝る等の行動が見られたキラでしたが、今回は通常通り自分の部屋で生活できるくらいには精神的に回復。そうした中で、サイの存在を過度にないがしろにし、自分にすり寄って来るフレイの姿を目の当たりにして、彼女の接し方が異常であることに気づきます。ついにキラも気づいた、フレイの異常さ。他のキャラ等から促されるのではなく、自力でそれに気づいたことから、今後彼は彼女と距離を取り始めることでしょう。こうなることで、キラは精神的にさらに持ち直していくことになりそうな一方、フレイの立場は(自分が招いた結果とはいえ)苦しいものになっていくことが予想されます。元いた場所(サイ)を捨て、新たな場所(キラ)にすり寄ろうとするも、邪な感情を見透かされ捨てられる―。こうした状況に追い込まれたキャラって、「ガンダムシリーズ」においては、悲しい結末を迎える未来しか見えないんだよね…。

 

 

 

PHASE-21「砂塵の果て」

2003年2月22日放送

登場した敵他:ラゴゥデュエルガンダムバスターガンダム、バクゥ、ザウート

「戦うしかなかろう…。互いに敵である限り、どちらかが滅びるまでな!」

 

STORY:アークエンジェルと「明けの砂漠」は、アンドリューの部隊と雌雄を決するため、ついに一大攻勢に出た。対するアンドリューも、ジブラルタルから派遣されてきたイザークディアッカも起用して、バクゥ等で攻撃を仕掛ける。両軍拮抗し戦局が膠着する中で、アンドリューはアイシャとともに、専用機であるラゴゥで戦地に出た!エールストライクガンダムと相まみえ続けるラゴゥ、そして挟み撃ちに遭うアークエンジェル。キラたちはアンドリューに勝利し、この戦局を乗り越えることができるのか。勝利の鍵は、スカイグラスパーにあった!

 

ここ数話続いた、砂漠地帯におけるアンドリューとの戦いの完結編。結果的にキラたちアークエンジェルが勝利することになりますが、そのカギとなったのが、(もちろんエールストライクガンダムの活躍自体もそうですが)、登場以降なかなか出番がなかったスカイグラスパーでした。今回はほぼずっと戦いっぱなしであり、エールストライクガンダムもバクゥもラゴゥも動きまくって、観ていてとても圧倒される濃厚な一編に仕上がっていたなという印象。キラたちを勝たせるために、若干イザークたちがとちり過ぎな感じもありましたが、すぐに砂漠地帯に適応したキラとの、コーディネーターとしての“差”を表現する形にもなっており、違和感は軽減されていましたね。

 

来る決戦に備え、軍備増強を進めていたアンドリュー。彼はバクゥの大幅増備を求めていましたが、補給されたのは、バクゥよりもザウートの方が多く、さらにジブラルタルで暇を持て余し気味だったイザークディアッカでした。クルーゼ隊が気にくわないことを隠しつつ、アンドリューは彼らもしっかり起用して戦闘準備に着手。しかしその途中で、アークエンジェルが動き出したとの知らせが入ります。今回は、アンドリュー側の様子からスタート。クルーゼのことを快く思っていないアンドリューでしたが、やってきたイザークディアッカの前ではそうしたそぶりをまったく見せず、また話のペースを彼らに渡さずに、終始自分のペースに引き込み続けるというさまが描かれていました。前々回に引き続き、ここでもアンドリューの魅力、そして軍人としての格が現れていたなという印象。ガンダムパイロットたちの中でも、若干自意識過剰で偉そうなイザークディアッカたちを、あれだけ厭味なくやりこめてしまうさまは秀逸でしたね。そんなアンドリューですが、補給された武装が想定のものと大きく違ったことから、決してこれからの戦いを楽観することはできない状況。そうした中で、ついにアークエンジェルが動き出したとの知らせが入ります。アンドリューは、砂漠での戦闘は機動性が重要だと考えてバクゥを希望していましたが、増備数が足りないこともあり、代わりに補給されたのは、ザウートイザークたちのガンダムのような遠距離砲撃系のモビルスーツばかり。砂漠でこれ系のモビルスーツは、ビーム減衰率をちゃんと考えなければ使い物にならないことは、視聴者もよくわかっていますから、この補給は完全に方向性が間違っていると言わざるを得ないでしょう。ザフトの本部とアンドリューの認識がズレまくってるなぁ…。

 

先制攻撃を仕掛けようとした、アークエンジェルと「明けの砂漠」。しかし、仕掛けた地雷原は容易にアンドリューの部隊に突破されてしまい、結果的に両者ほぼ同じタイミングで攻撃を開始することになります。最初から出撃したエールストライクガンダムは、既にバクゥの特性を知っていることから、あまり苦戦することなく次々と撃破。しかし一方で、「明けの砂漠」はその火力の低さから着実に損害が拡大しており、またアークエンジェルも、ほぼずっと狙い撃ちされていることから、ダメージが蓄積しつつありました。Aパート後半から、さっそく戦闘が開始。キラは対バクゥ戦では機動性が重要だとして、エールストライクガンダムで出撃。その言葉通り、単独でバクゥを全滅に追いやります。ここでは、キラ/エールストライクガンダムの華麗な戦い方が見どころ。もうバクゥとの戦いに慣れてしまっていることから、ほとんど苦戦することなく、次々とバクゥを倒していきます。この時点ではまだSEEDを覚醒させていませんが、頭を蹴り飛ばして行動不能にしたうえで撃墜したり、ビームサーベルを投げてモノアイに命中させて狙撃したりと、人間離れ、いやコーディネーター離れしているともいえるアクロバティックな攻撃を連発。その活躍にはただただ驚くばかりでした。キラの戦闘へのポテンシャルもそうだけど、やはり適応力が凄まじく高いよね。こうした記述ばかりだと、アークエンジェルが終始優勢のように感じられますが、そこは「明けの砂漠」が劣勢に追いやられていたり、アークエンジェル自身がずっと攻撃を受け続けることで思うように動けなかったりする描写を挟むことで、ある程度のバランスをとっていました。


緩やかに自軍が劣勢になっていること、そしてキラ自身に興味を持ち続けていることから、アイシャとともに隊長機であるラゴゥで出たアンドリュー。エールストライクガンダムはこれと対峙しますが、バクゥをはるかに上回る機動性とセンスの前に、キラはパイロットがアンドリューであることを確信し、前々回言われた彼の言葉がフラッシュバックして、窮地に立たされます。また、アークエンジェルはアンドリューの作戦の手に落ち、挟撃される格好になって大ピンチ。このさまを見たカガリは、アークエンジェルに引き返してムリヤリもう1機のスカイグラスパーに搭乗し出撃。これがムウのスカイグラスパー1号機の攻撃のチャンスを作り出し、戦艦に大ダメージを与えることに成功します。Bパートより、ラゴゥが搭乗。バクゥの隊長機仕様ですが、その機動性はバクゥとは比較にならないほど高く、エールストライクガンダムは追い詰められてしまいます。ラゴゥの攻撃パターン自体は、バクゥと大差ないのですが、ここではエールストライクガンダムがパワー切れ寸前であるという状況を付加することで、戦闘の緊迫感を演出。手に汗握る戦闘になっていました。普通だったら、「そんな都合よくパワー切れ寸前になるか?」とも思っちゃいますが、実際アンドリューは一度ストライクガンダムのエネルギー量を推測して行動不能直前まで追いつめているので、こうした描写にも違和感が全くないのが秀逸です。このようにラゴゥの登場で、苦戦を強いられることになるキラたちアークエンジェル側ですが、ここで目覚ましい活躍を見せたのがスカイグラスパーカガリが乗った2号機は、残念ながら途中で撃墜されてしまいますが、ムウの乗る1号機は着実に戦艦に攻撃を加え、大ダメージを与えます。スカイグラスパーの戦闘シーンは、何気に今回が初めて。ストライクガンダム武装を装備できる支援機なので、火力自体は大きいのだろうなと思っていましたが、その圧倒的な機動性で敵の攻撃を次々と切り抜けたり、アンカーを射出してそれを使って振り子のように攻撃を加えたりと、想像以上のアクロバティックな攻撃を見せていました。いや、スカイグラスパー強すぎでしょこれ!今後の戦闘でも大活躍しそうだなぁ。


全体の戦局が少しずつアークエンジェル側優勢になりつつある中、デュエルガンダムはエールストライクガンダムと戦おうとするあまり、半ば自滅の形で砂漠で立ち往生。バスターガンダムもビームの減衰率の計算を誤ったせいで、逆にアークエンジェルの攻撃のチャンスを作ってしまい、戦艦1隻をダウンさせてしまいます。状況的に自軍の敗色が濃厚となったことを悟ったアンドリューは、部下たちに撤退命令を出し、自身はアイシャとともに、エールストライクガンダムと最後の戦いに出ます。その結末は―。Bパート終盤で、アンドリューの部隊は一転して大きく劣勢に、その理由は、もちろんアークエンジェルからの攻撃を受けたこともありますが、しっかり後方支援に当たらなければならないデュエルガンダムバスターガンダムがミスを繰り返し、結果的にスキを大きく見せてしまったからでした。イザークディアッカは、今回いいところなし。前者はエールストライクガンダムとの戦いにはやるあまり、無策で砂漠地帯に飛び出し、足を砂に取られてそのまま行動不能に。後者はビームの減衰率を考えずに射撃したことで、逆にアークエンジェルの絶対的な攻撃のチャンスを作ってしまいます。いくらなんでもトチり過ぎだろと思いましたが、すぐに砂漠の環境下を読み取り適応していったキラとは、その反応が雲泥の差。ここに、キラと彼らとの間のコーディネーターとしての差が読み取れます。やはりキラは、コーディネーターの中でもずば抜けた能力を持っているんだなぁ。そんなキラは、引き続きラゴゥと交戦中でしたが、ここで彼のSEEDが覚醒。敗色濃厚となり最後の戦いに出てくるアンドリューらに対し、まさかの武器をほぼすべて捨てて真っ向から走り込み、エンジン部分にダガーを突き立てて勝利という攻撃を見せていました。なかなかえげつない攻撃をしてみせたストライクガンダム。アンドリューとアイシャはラゴゥの爆発の中に消えますが、彼らは死んでしまったのか?…それは、しばらく先になってわかることになるのです。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第22話から第24話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。その心研ぎ澄ませ、ガンダム

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