お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-12(第34~36話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第12回目です。

 

今回ご紹介の3話では、キラとアスランそれぞれの新メイン機:フリーダムガンダムジャスティスガンダムが登場!特に前者の強さやパワーが描かれることになりますが、それ一辺倒ではなく、オペレーション・スピットブレイクの顛末や、戦争に対する新たな考えを抱き始めるキラ&アスランと、ストーリー的にも決して見逃すことのできない描写やドラマ展開が連続していました。今まで『SEED』を追ってきた中で、最もお話が大きく動いた3話といえるんじゃないかなぁ。

 

なお、前回(第31~33話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-34「まなざしの先」

2003年5月31日放送

登場した敵他:デュエルガンダムシグー、ジン、ディン、グーン、バクゥ

「今のあなたには、必要な力だと思いましたので。思いだけでも、力だけでもダメなのです。だから―!」

 

STORY:マリューたちとアスランが、それぞれ仲間たちとの別れの挨拶をした直後、ザフトによるオペレーション・スピットブレイクが始まった。その狙いは、連合の基地があるパナマではなく、本部のアラスカ!最高評議会内でも混乱とパトリックへの反感が巻き起こる中、クルーゼの主導により、ザフトの侵攻は続いていく。基地内に取り残されたムウたちは、いったいどうなってしまうのか?そして、キラが地球への帰還を決意したとき、ラクスはあるものを引き渡す。その名は、“フリーダム”―!

 

オペレーション・スピットブレイク始動、登場・フリーダムガンダム今回は、キラの後半のメイン機体であるフリーダムガンダムの初登場回であり、かつオペレーション・スピットブレイクの始まりのお話。キラはラクスのもとにいるため、最初は直接戦闘には参加していませんが、オペレーション・スピットブレイクの惨状を知り、「自分は何のために戦うのか」と、決意を新たにしたキラが凛々しく、成長を感じられると同時に、フリーダムガンダムに搭乗することになる強烈な理由付けになっていました。フリーダムガンダムラクスに引き渡されただけなのですが、そこに至るまでのドラマをしっかり描いていたことから、キラがたまたま得をしただけという感じになっていなかったのがGoodでしたね。

 

サザーランド大佐からの辞令が下ったことで、アークエンジェルから離れることになった、ナタル・ムウ・フレイ。中でもフレイは猛烈に抵抗しますが、最終的にはあきらめて、しぶしぶ移動用の戦艦への待機列に並びます。同じ頃、アスランも特務隊配属のため宇宙に向かおうとしているとき、イザークと遭遇。最初こそイヤミを言ってくるイザークでしたが、最終的にはお互い再会を誓いあって、別れるのでした。序盤では、アバンタイトルを長めにとって、マリューたちアークエンジェル側、アスランたちザフト側の別れをそれぞれ描写。プラス面で強く印象に残ったのは、意外にも後者のほうでした。マリューたちの別れは、「いろいろ思いはあるけど、辞令なら仕方ないよね」という半ばあきらめムードな雰囲気が漂っているのに対して、アスランイザークは、「いったん離れるけど、絶対に生きて再会しような」という強い意志を感じるものに。イザークは今までアスランにイヤミを言うキャラでしたが、その奥底でこんなにもアツい順当な感情を持っていたとは、正直かなり驚きでした。ストライクガンダムと戦い初めてから、すっかりそれにご執心で狂気じみていたけど、ちゃんと相手を思いやる優しさも残っていたんだなぁ。今回のこの描写で、イザークの魅力が深まったように感じましたね。そして、マリューたちとアスランたちそれぞれの別れは、彼らの未来を暗示しているようにも思えたな…。

 

キラが、自分が何をすべきか、そしてどこにいるべきか悩んでいた頃、パトリックの指示に基づき、オペレーション・スピットブレイクが開始。その狙いは、連合のパナマ基地ではなくアラスカの本部であり、それはザフトの最高評議会すらも知らず、混乱を招きます。一方で、現場の兵士たちは、クルーゼの指揮のもと侵攻を開始。着々とアラスカ本部へと迫っていました。Aパート後半より、オペレーション・スピットブレイクが開始。てっきり、当初からアラスカを狙うつもりで、ザフト内部でもそれで認識が一致しているのかと思いきや、最高評議会含めてほとんどのザフト首脳部はパナマのほうを襲撃する気でいたのは、拍子抜けしました。視聴者目線だと、パトリックもクルーゼもハナからアラスカを狙う気満々だったから、このタイミングで「表向きはパナマを狙うつもりでした」と言われても、なんだかなぁという感じです。しかしそのぶん、「オペレーション・スピットブレイクがアラスカを狙っていた!」ということに対する、それを知らなかった各キャラの衝撃や驚きがしっかり描写されていたので、ドラマがダレているという印象は無かったですね。

 

クルーゼの侵攻はいっそう激化し、ついにアラスカ本部の内部へ侵入。そこに残っていたムウは彼と対峙しますが、アラスカ本部の中がもぬけの殻であることに、強い違和感を覚えます。そんなムウの攻撃をかわしたクルーゼは、脱出の際偶然遭遇したフレイを誘拐します。同じ頃、オペレーション・スピットブレイクのことを知ったキラは、地球に戻って戦うことを決意。それは、どちらかの側について戦うというものではなく、この戦争を終わらせるために倒さなければならない、もっと大きなものに立ち向かうためでした。Bパート前半では、ムウが主体となって動き、アラスカ本部にある違和感に気づくさまが挿入。これが、このオペレーション・スピットブレイクの結末にかかる伏線になっています。フレイが誘拐されたのは、完全にとばっちりだったけど、彼女がクルーゼの声に父の影を見たのは、何か今後のドラマに関わってくるのかな?それとも、単純に同じ声優つながりのネタだったのかな…。このように、アラスカ本部が混乱に陥っていた頃、ラクスのもとにいるキラは、オペレーション・スピットブレイクがアラスカ襲撃作戦だったことに、他のキャラクター同様強い衝撃を受けることに。そのとき、彼の脳裏によぎったのは、戦いへの恐怖やアスランを殺してしまった(この時点でキラはまだアスランの生死を知らない)罪悪感ではなく、アークエンジェルに残してくる恰好になってしまった、仲間たちのことでした。キラが仲間たちのことを思って奮起するさまは、過去のお話でも何回かありましたが、今回は、キラが戦う意味どころか自分の存在にも悩んでいるときにそれが登場し、彼を導く形になっていることから、いつも以上に印象に残る描写になっていました。そしてこれを境に、キラは自我を取り戻したと言っても過言ではないほど、自分の意見を述べ、ラクスの意見にも的確に反論。単純に敵を倒すためではなく、この戦争の根幹にあるものと戦い倒すために、再び地球に戻って戦うことを誓います。ここでのキラは、ボソボソとした長ゼリフだったのはちょっぴり残念でしたが、とてもカッコよく見えました。

 

キラ「何もできないって言って、何もしなかったら、何もできない。何も変わらない、何も終わらないから―。僕たちは、何と戦わなきゃならないのか、少し、わかった気がするから―! 」

 

キラの強い思いを受けたラクスは、自分の権限と調達したザフトの軍服を使って、キラとともに格納庫へ移動。そこにあったのは、ガンダムをモデルにしてザフトが制作した高機動モビルスーツフリーダムガンダムでした。ラクスからそれを受け取ったキラは、ハッチを強行突破して宇宙へと脱出。追撃してくるジンたちを瞬く間に撃滅し、そのまま青い流星となって一筋に地球のアラスカへと向かっていくのでした。終盤で、いよいよキラの新たな専用機となるフリーダムガンダムが登場。彼がそれを手に入れることに大きく貢献したのがラクスであり、しかもフリーダムガンダムが、ストライクガンダムとは真逆で完全なるザフトモビルスーツというのは、対比になっていて面白いところ。完全にラクスのはからいで(肉体的には)それほど苦労せずに、手に入れたフリーダムガンダムですが、それまでのキラの精神面での復活のドラマが丁寧に描かれていたことから、棚ぼた感は皆無でGoodでしたね。そんなフリーダムガンダムは、ハッチからすぐに宇宙に飛び出す屋否や、目にも止まらぬ速さで次々にジン等を撃破。一路地球へと向かっていきます。フリーダムガンダムの活躍そのものもカッコいいのですが、その航跡が青白い光なのが、流れ星を連想させてよりカッコよさをアピールしてくれています。まさに自由を掴まんとする、自由自在に動けるこのガンダムなら、キラも未来を掴み取ることができそうですね。

 

 

 

PHASE-35「舞い降りる剣」

2003年6月7日放送

登場した敵他:デュエルガンダムシグー、ディン、グーン、ゾノ、ザウート、バクゥ、ジン

「なぜ、助けた?」「―そうしたかったからです。」

 

STORY:アラスカ本部防衛の任にあたるアークエンジェルは、ほとんど装備が残されていない中でも、すんでのところで踏ん張り続けるが、戦局は絶望的だった。友軍艦がどんどん轟沈していく中、アラスカ本部から脱出したムウがアークエンジェルに合流し、マリューたちに連合本部の作戦の真実を伝える。自分たちは、このまま時代の捨て駒となるしかないのか?戦禍から脱出を試みるアークエンジェルだったが、被弾しすぎた余り体制を維持できなくなり、ついに着水してしまう。そして、ジンに艦橋を狙われ、誰もが死を覚悟したとき―、キラは帰ってきた。フリーダムガンダムという新たな機体を引っ提げて!

 

前回に続く、フリーダムガンダムのデビュー回後編。といっても、中盤まで描かれるのは、アークエンジェルにとって厳しい戦局や、ムウによって周知される連合本部の真の作戦等、絶望的な状況ばかり。こうした苦しい中を、本当にギリギリまで戦い抜いたマリューたちが、もはやこれまでかと覚悟したそのとき、キラ/フリーダムガンダムが登場するという流れになっていました。フリーダムガンダムは最高にカッコよかったけど、今回の戦闘を通して、連合本部を信頼できなくなったマリューたちの、今後の身の振り方が気になるなぁ。

 

未だに続く、アラスカ本部の防衛戦。連合側も必死に戦ってはいましたが、多種多様なモビルスーツを投入してくるザフトに対し、戦艦や戦闘機・戦車程度の装備しか持たない連合は、緩やかに押されていき、劣勢に陥っていました。それでも、アークエンジェルパナマからの援軍に一縷の望みをかけて戦い続けますが、実際にそれが来ることはなし。それを知っているムウが、なんとかアークエンジェルへのコンタクトを試みようとしていた頃、別部隊配属となっていたナタルは、潜水艦の中でその事実を知るのでした。序盤では、前回より続くアラスカ本部防衛戦のさまが描写。今まで登場した各モビルスーツをありったけ投入してくるザフト(これはガンプラの販促も兼ねているのでしょう)に対して、連合は装備では劣るもののグーンやザウート等をしっかり撃破していましたが、戦力が桁違いであり、だんだんと追い詰められていきます。総じて見ると、連合側もやられる一方という形ではないのですが、最初のシーンから連続してザフトが進撃するシーンが挿入されるため、実際以上に視聴者に「ザフトがめっぽう強くて連合が劣勢」という印象を与えてくれているのが、面白いところ。観ていて絶望感が襲ってくるシーンでしたが、ドラマ構成としてはとても興味深いものでしたね。そんな劣悪な戦況の中、パナマからの援軍を信じて戦うアークエンジェルですが、実際にそれが来る可能性はゼロ。ナタルはそのことを、ムウより遅れる形で潜水艦の中でのウワサでそれを知り、険しい表情を見せます。ここではっきりと、表情に影がよぎり、目を見開くナタル。やはりまだ、アークエンジェルに対する情が残っていたのでしょう。

 

ゲートが突破される寸前のアラスカ本部内で、ようやく空いた戦闘機を見つけたムウ。それで脱出し、アークエンジェルのもとへ向かいます。被弾しながらもなんとか着艦したムウは、自分が見聞きした事実を伝え、マリューたちはそれに戦慄。最終的にマリューは、連合の捨て駒となるのではなく生き延びる道を選択し、この船上から脱出を図る方針に転換します。中盤では、アラスカ本部内に未だ残っていたムウの活躍を中心に描写。絶望的な戦局になり、またザフトに目の前まで侵攻されたことから、心身ともに傷つき動けなくなる一般兵が多い中、ムウはそれでも正気を保ち続け、アークエンジェルに合流して見せます。今回のムウの胆力はハンパなく、集中砲火を浴びているアラスカ本部から脱出するわ、被弾した状態でボロボロのアークエンジェルに着艦するわ、マリューに真実を伝えたあとスカイグラスパーで普通に戦列に加わって出撃するわと、ものすごい活躍を見せていました。いや、本当にムウはタフだな…。そんなムウから、連合の真の作戦を聞かされ、さすがに動揺するマリュー。彼女は、ここで玉砕するのではなく生き延びる選択をとり、切り抜けるための行動を開始します。あらゆる責任を負うとして、アークエンジェルでこの場を脱出する選択をしたマリュー。ここにナタルがいたら、「感情的な判断すぎる」として彼女のことを制止しそうな気がしないでもないですが、こうしたときでも大胆な決断ができるのは、彼女の魅力ですよね。

 

ムウ「心配しなさんな。忘れた?俺は、不可能を可能にする男だってことを!」


戦局を切り抜けて脱出を図るアークエンジェルですが、アラスカ本部に隠された事情をザフトが知るはずもなく、猛攻にさらされ大きく損傷。ムウのスカイグラスパーも、デュエルガンダムの攻撃の前に被弾し、厳しい戦いを強いられます。やがて、アークエンジェルは自力で空中で態勢を維持できないほど損傷し着水。そして艦橋にジンが迫り、誰もが死を覚悟したそのとき、キラのフリーダムガンダムが現れます。あのアークエンジェルが着水してしまい、艦橋から再び空が見えたかと思うと、迫ってきたのはジン。ビームライフルで狙われてもうおしまいかと思われたそのとき、ようやくついにキラ/フリーダムガンダムが現れます。この展開は正直読めたけど、やっぱりいざドドンと見せられると、カッコよさと頼もしさがハンパない!キラも戦局に動じず的確に状況を把握しようとしていたので、彼の成長も感じることができましたね。その後、フリーダムガンダムが向かい来る敵を次々に撃破し、連合の作戦を知ったあとは、敵味方問わずアラスカ本部からの撤退を促す通信を発信。それでも撤退しようとしないイザークデュエルガンダムは、わざとその脚部のみを破壊して戦闘継続不可にして、脱出の機会を与えます。その気になれば倒せたはずなのに、あえてそうしなかったキラ。これはもちろん、彼が今戦っている理由が、ザフトを倒すためではなく、戦争を動かしている本当の悪を倒すためであるからでしょう。イザークからしてみると、ある種再び情けをかけられた形ですが、以前のように激高するのではなく、「なぜだ!?」と冷静に考えようとする反応を見せているあたり、彼のほうでも以前より心情変化があったのではないかということが窺えますね。

 

フリーダムガンダムから、敵味方問わずアラスカ本部からの撤退を促す通信を発し続けるキラでしたが、時同じくして無慈悲にも連合本部の作戦が始動。サイクロプスが起動し、被害が拡大していきます。フリーダムガンダムおよびスカイグラスパーアークエンジェルは、何とかそこから脱出しますが、連合本部のやり口に怒りを覚えるのでした。一方、ようやくプラントに戻ってきたアスランは、オペレーション・スピットブレイクの失敗を知って…。キラは、敵味方の分け隔てなく1人でも多くここから脱出させようとしますが、ついに連合本部の作戦が始動。サイクロプスの起動の前に、人間もモビルスーツもまるでなす術がなく、次々に爆死していきます。ムウ曰く「起動すると半径10kmが溶鉱炉になる」というほどの、強大な兵器であるサイクロプス。これの描写はなかなかグロテスクで、単純に爆発させるのではなく、高周波のようなものを放って、対象を内部から爆発させるようなものになっており、人間の爆発描写も多数挿入されていました。『SEED』は今からもう20年以上前の作品だけど、当時の放送コード的にも、なかなか攻めた描写だったと言えるんじゃないかな。そんな地獄の中から、フリーダムガンダムアークエンジェルは脱出。キラもマリューたちも、主要メンバーはみんな生き残ります。ザフトだけでなく、連合も信用できなくなった彼ら。彼らが今後とる道は―。

 

 

 

PHASE-36「正義の名のもとに」

2003年6月14日放送

登場した敵他:ジャスティスガンダム

アスランが信じて戦うものは何ですか?いただいた勲章ですか?お父様の命令ですか?」

 

STORY:キラがマリューたちと再会し、今まであったことについて話し合っていた頃。プラントに戻ったアスランが目の当たりにしたのは、オペレーション・スピットブレイクの失敗により怒り心頭のパトリックと、ラクスが国家反逆罪の容疑をかけられているという事実だった。どうしても後者のことが信じられないアスランは、ラクスの自宅へ向かい、思い出を振り返ったことをキッカケに、彼女が初めてコンサートを開いたホールへと向かう。そこでラクスと出会う彼だったが、既にラクスは、ザフト側・連合側という考えを捨てており、アスランとは考え方が相容れないものになってしまっていた。そこへ迫る、ラクスの拘束部隊!板挟み状態のアスランがとる選択は―?

 

アスランの後半のメイン機である、ジャスティスガンダムのデビュー回。ですが、キラのフリーダムガンダムのデビュー回と同じく、その登場は最低限に抑えられており、今回はアスランラクスの人間ドラマにかなり重きが置かれていました。ラクスを結局撃つことができず、あわや自分も国家反逆罪の容疑をかけられかねない行動をとっていたアスラン。彼もまた、キラと似た考え方を持つようになるのかな。そうしたら、キラとアスランの共闘もあり得る…かも?

 

前回、プラントに帰ってきたアスラン。パトリックのもとに向かうと、彼はオペレーション・スピットブレイクの失敗やラクスの裏切り容疑でてんやわんやであり、同時に独裁色を強めようとしていました。どうしてもラクスの裏切りを信じることができなかったアスランは、彼女の自宅に向かいますが、そこはもぬけの殻で、既に捜査が入って荒らされたあと。そんな中で、残っていたハロを発見したことをキッカケに、彼女がいそうな場所に急行します。序盤では、久しぶりにパトリックと再会したアスランの様子が描写。アスランは地球で起きたことをよく知らなかったため、最初はパトリックの様子に驚いているだけでしたが、じょじょに事態の全貌やそれに対する彼の反応を目の当たりにして、表情を曇らせていきます。鳴り物入りの作戦が失敗し、息子の婚約者にスパイの容疑がかかっているとなれば、そりゃあどんな指導者でも焦りを隠しきれなくなりますが、ここでのパトリックは、これに乗じて独裁色をさらに強めようとしているのがよくないところ。しかも、意図的にしようとしているのではなく、迅速に動こうとした結果そうなってしまっているというのが、ちょっと悲しさも感じさせます。今回のこの一件で、クライン元議長もラクスも、パトリック側には戻れなくなっちゃったよなぁ。当然、本人たちはそれを覚悟のうえで、ああいう行動に出たんだろうけど…。そしてこのあと、アスランラクスの自宅を訪問。荒らされてしまっているそこで、一輪の白い花を見かけたことをキッカケに、ラクスは自身が初めて歌を披露したコンサートホールにいるのではないかと推測します。

 

サイクロプスから逃れ、奇跡的に生き延びたキラとマリューたち。対面で合流できた両社は、再会を喜び合いますが、キラはラクスとの再会を通じてこの戦争に対する見方が変わっており、それがマリューたちに大人びた印象を与えます。そして、生き延びたとはいえ、連合から敵前逃亡扱いは避けられないと考えたマリューたちは、オーブへと針路をとることを決断。再びカガリたちに合流して、今後どうするかを考えることにします。今回は、どちらかといえばアスランが主役であるため、キラたちアークエンジェル側の描写は、このAパート後半周辺のみ。アークエンジェルに合流したキラは、マリューたちと行動を共にする気でいましたが、行方不明になる前のときよりも、より中立な立場で物事を考え、身を振ろうとしていました。ラクスとの再会を経て、キラはかなり大人びた考え方ができるように変化。マリューたちに対しても、フリーダムガンダムニュートロンジャマーキャンセラーを搭載していることから、解析することを拒否したり、この戦争を終わらせるために何と戦わねばならないかを説いたり、再会を喜びつつもコンプレックスが爆発してしまうサイを諭したりと、なかなかのものを見せます。本当に、ラクスとの再会は、彼に大きな影響を与えたんだなぁ。そして、こうしたやり取りを経て、アークエンジェルが向かうことにしたのはオーブ。選択肢としては悪くありませんが、オーブに向かったからといって事態が大きく好転するとは思えないけど、はてさてどうなるか―。

 

キラ「こんなことを終わらせるには、何と戦わなくちゃならないと、マリューさんは思いますか?僕は、それと戦わなくちゃいけないんだと思います。」

 

アスランが向かったのは、ラクスが初めて歌ったというコンサートホール。閉鎖され荒れ気味だったその中に潜入したアスランは、ちょうど舞台の当たりから歌声が聞こえ、明かりが漏れているのを確認。舞台上で歌うラクスを発見します。かけられている容疑はウソであると信じたかったアスランは、そのようにラクスに問いかけますが、対する彼女は、フリーダムガンダムをキラに渡したことをあっさり認めるのでした。Bパート中盤より、再びアスランのパートへ。彼が向かったコンサートホールには、予想通りラクスがおり、彼は彼女が無実であることを信じて話しかけますが、対するラクスの反応は、彼の期待を裏切るものでした。まあまあ市街地の中心部にある荒廃したコンサートホールで、普通に舞台の真ん中で照明をつけながら歌っていたラクス。いくら協力者が周辺に待機しているとはいえ、追われている身でこんなことをするなんて、ちょっと大胆すぎやしないか?まあ、アスランが来てくれるのを待っていたってのはわかるけどさ…。そんなラクスは、キラが生きていること、そしてキラにフリーダムガンダムを渡したことを話し、これらに動揺したアスランは、思わず彼女に銃を突きつけます。しかし、ラクスの態度や主張が変わることはありませんでした。キラを諭したときと同じように、この戦争を終わらせる方法や、真の悪につき問いかけてくるラクス。キラと同じように、アスランの考え方が変化する日も近いのでしょうか。

 

ラクスのザフト、そしてプラントに対する裏切りともいえる行為に、銃を向けるアスラン。しかし、ラクスはその程度では全く動じることはなく、逆にキラのときと同様に、何のために自分は戦うのか、この戦争を止める方法は何なのかを問いかけてきます。そうした中、拘束部隊が突入し、アスランは彼女とともに囲まれてしまうことに。アスランのとる行動は―!アスランは実は尾行されており、彼を追って拘束部隊が到着。囲まれてラクスの身柄の引き渡しを要求されたアスランですが、彼がとっさに取った行動は、ラクスとともにそこから脱出するというものでした。ラクスの協力者たちが拘束部隊を皆殺しにしてくれたからよかったものの、これバレてたらアスランも国家反逆罪で追われる身だったよな…。そしてラスト、ラクスの言葉を胸に、ジャスティスガンダムで宇宙へ飛び立つアスラン。この直前に、キラが地球に戻ったことを聞かされていますが、もうすぐに地球に再び戻るのかなぁ?

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第37話から第39話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。その力、呼び覚ませ!ガンダム!!

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