お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『仮面ライダーガッチャード』第20話 ちょっとした感想

スパナは己の復讐心を乗り越えられるか!?

 

 

 

あなたの決めたルールなんて関係ない!スパナは俺たちの仲間だ!今回の『仮面ライダーガッチャード』は、仮面ライダーヴァルバラドの登場回の前編。キャラは濃いのに意外にその過去が語られていなかったスパナの真の過去が語られ、そのショックと復讐心のあまり、彼がグリオンにつけこまれウィールマルガム化してしまうさまが描かれました。

 

スパナの両親の話、そして現れた彼らがエンジェルマルガムの生み出した幻という要素は、その気になれば今回だけでずっと引っ張れそうなものでしたが、それらは前半でスパッと終わらせるという、大胆かつ超スピーディーなドラマ構成に衝撃を受けた今回。そのぶん、余裕の出た後半でキチンと鏡花の考えや思いを描写しており、グッときました。長谷川脚本はやっぱり、こなすべき要素を蔑ろにせず、ギュッと圧縮するのが上手いですね。

 

なお、前回(第19話)の記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

キッチンいちのせへの突然の訪問者。それは、スパナの師匠であるあの鏡花。会うのは初めての宝太郎たちは、彼女からスパナのことや仮面ライダーヴァルバラドの構想について聞きますが、彼女自身はある1つの不安を抱いていました。そんなときにスパナから入る、両親と再会したことの報せ。喜ぶ宝太郎たちをよそに、鏡花の表情はますます曇って…。今回の序盤では、鏡花が初めて宝太郎たちと対面。数話前からスパナとのシーンで何度も登場していましたが、そう言えば確かに、宝太郎たちと対面するのは初めてでしたね。そんな鏡花は、開発中のもう1つのガッチャーイグナイターを見せ、仕組みを解説しながら仮面ライダーヴァルバラドにかかる構想を披露。あとの問題は、スパナの持つある属性と、変身のためのケミーカードが1枚不足していることでした。前々回あたりで、ガッチャーイグナイター開発のために「宝太郎たちのドライバーを取ってきて」なんてことを、スパナに指示していた鏡花。このときは一瞬、ある種の宝太郎たちと対立の立場をとるのかなと思われましたが、今回の口ぶりからするとそうでもなさそうです。言い方がアレだっただけで、普通に開発のための参考にしようとしていたんですかね。こういうところで、『ガッチャード』という作品のいい意味での優しさを感じました。また、これら鏡花の語りのシーンでは、今回の終盤、そして次回に繋がるであろう要素がキッチリ込められていて秀逸。自然かつ合理的なドラマ作りがなされていました。

 

両親との時間を過ごすスパナでしたが、直後エンジェルマルガムが出現。それは意外にもアッサリと、スパナの両親の秘密を語りますが、スパナ自身はそれを信じきれずにいました。やがて宝太郎たちも駆けつけて応戦しますが、その間にスパナはグリオンと接触してしまい、黒い炎に包まれウィールマルガム化。復讐心にかられて暴れまくり、ガッチャード/宝太郎たちとの決別宣言までしてしまいます。中盤では、両親と再会したスパナのあっという間の別れ、そしてそれを利用されたことによるウィールマルガム化が描写。登場して10分も経たないうちに、スパナの両親はエンジェルマルガムの生み出した幻→グリオンにより消滅させられるさまを描いており、その気になれば丸々1〜2話引っ張れる要素を、初登場回の前半でバッサリ終わらせてしまう大胆さには衝撃を受けました。いや、鏡花の発言等からこの展開は読めてたんだけど、まさかこんなにも早くその種明かし描写が挿入されるとはなぁ。しかもそのことを、エンジェルマルガム自身もまた、積極的に明かしていたのにも驚きでした。この手の場合、敵側がわざと黙っている展開も少なくないですが、あえて早めにスパナ自身に明かすことで、彼自身の葛藤、そして宝太郎やりんねに頼るという、普段見せなかった弱さを見せるという、興味深いドラマ展開を生み出していてGoodでした。そしてこうした展開を経て、グリオンにつけこまれてスパナが変身してしまったのが、ウィールマルガム。タイヤモチーフで紫をあしらったカラーリングだと、どうしても『ドライブ』の魔進チェイサーを思い出しちゃうよね。

 

自分の真の過去を思い出し、鏡花のもとを訪れて問い質すスパナ。鏡花はウソをつくことなく、自分の思いや考えを彼に伝えますが、彼の復讐心はそれで収まることはありませんでした。その直後、エンジェルマルガムが出現。遭遇した宝太郎たちは応戦しますが、またもスパナがウィールマルガムとなって乱入して…。終盤では、鏡花とスパナの1対1のシーンを挿入し、しっかり時間をとって、じっくりとスパナの真の過去にかかるお話を展開。グリオンの実験の前にスパナの両親は散っており、鏡花は泣き叫び黒い炎に染まりそうだったスパナを救い、以降今まで彼を監護してきていました。全てが当初から想定していた設定ではないのでしょうが、あらゆる要素にキチンと意味づけがなされており、しかもそれが十分納得できる(こじつけ感がない)ものになっていたのが素晴らしかったですね。ただ欲を言えば、スパナが偽の記憶を植え付けられているということがわかりにくかったので、この辺りは以前の話で「両親は仕事で長期出張中だ」みたいなことを語る描写があってもよかったかな。あれ?それとも、ちゃんとあったっけ?そして、このような一連の鏡花の話を聞いたものの、やはり復讐心が勝り納得しきれなかったスパナは、再びウィールマルガムとなり、エンジェルマルガムに応戦。さあ、この戦いの決着はどうなるのか―!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィールマルガムの暴走は、スーパーガッチャードの力で抑え込まれた。だが、スパナの復讐心は収まらず、ますます宝太郎たちと溝が深まっていく始末。しかし、鏡花に危機が迫るとき、スパナは己の復讐心を乗り越えた―!

 

次回は、いよいよスパナの変身する仮面ライダーヴァルバラドの登場回。今回と同じくらいこなすことが多いように見えますが、そこは長谷川脚本、キッチリ凝縮してヴァルバラド誕生のドラマを描いてくれるのでしょう。そして、これを通して、宝太郎たちとの絆も深まるのかな。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

…というワケで、記事は「『王様戦隊キングオージャー』第46話 ちょっとした感想」に続きます。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

Twitter Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

Twitter https://twitter.com/CTF_bongore_A

Instagram https://www.instagram.com/bongore200706/