お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-4(第10~12話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第4回目です。

 

1クール終盤になり、イングレッサの首都であるノックスの崩壊、そしてロランのコレンへの勝利と、大きな出来事が次々と描かれることになる、今回ご紹介の3話。そうした中でもしっかりと描かれていたのが、各登場キャラたちの細かな感情と行動の変化でした。特に、ディアナ(キエルに扮したディアナ)が最も大きな“経験”をしており、これが今後の彼女の動きにどう影響を及ぼすのが、楽しみですね。

 

なお、前回(第7~9話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第10話「墓参り」

1999年6月11日放送

登場した敵他:フラット、ゴールドスモー、シルバースモー

「このような人を相手に、私は戦争を仕掛けた―。」

 

STORY:グエンとキエルに面会したディアナが、飛行船に乗ってビシニティ方面を共に視察したいと言い出した。それを承諾したグエンは、キエルにディアナの服装等を検討するよう指示する中、ディアナは、ちょっとした遊び心から、メイクと服装をすべてキエルと入れ替え、互いに扮して飛行船に乗り込む。そして、ビシニティの視察や、ソシエたちの事情からハイム家に立ち寄ることになる、ディアナとキエル。それらのさまを目にして、ディアナは、地球の惨状に心を痛めた―。

 

見た目も声もそっくりなディアナとキエルが、お互いに扮して互いのいる世界の様子を知ることになる一編。この手のお話だと、たいていコメディタッチになりそうなものですが、『∀』の場合、地球の惨状やハイム家の抱える事情をディアナが身をもって知ることになるという、ディアナの感性と慈悲の心がよくわかる一編になりました。あの所作や心の動きから見るに、ディアナは本当に穏やかで出来た人間なんだろうなぁ。だが、それゆえに現実的に実現できないこともあると…。

 

前回、コレンとの戦いを切り抜けたロランたちは、∀ガンダムの修理のため、マウンテンサイクルへ。そこで、シドたちとマニュアルやビームサーベルのことについて情報を共有します。同じ頃ボストニア城では、グエンとキエルがディアナに呼ばれており、彼女と面会。偶然見かけたミリシャの飛行船をきっかけに、それに乗って周囲を視察したいと言い出します。それを承諾したグエンは、キエルにディアナの世話をするよう指示するのでした。キエルはロランに近しい人間の中で、一番ディアナ・カウンターの人間たちと接触しているキャラ。しかし、ディアナとは直接対面したことは今までなく(第7話では接触しているが、遠目から見る程度)、今回のこのシーンが最初となりました。キエルとディアナがそっくりと言うのは、登場時どころかOP映像からこれでもかというほど示唆されており、演じているのも同一人物ですが、声色や口調、そして語尾にそれぞれ変化をつけることで、「似ているけどやはり全くの別人である」ということをしっかりと表現しているのは素晴らしいところ。仮に目をつぶっていても、今どちらがしゃべっているのかが明確にわかるくらい、ハッキリとしかし繊細に、その違いが描写されていました。これはまさに、制作陣とキャスト陣の演技の賜物ですね。このような形で出会ったキエルとディアナでしたが、ディアナは思ったよりもフランクで柔軟な思考を持っており、積極的にキエルにかかわってきます。

 

服装等で、あれこれ思案を巡らせるディアナとキエル。その中で、キエルと風貌がよく似ていることを改めて痛感したディアナは、ちょっとした遊び心から、お互いのメイクと服装を入れ替えて、相手に扮して飛行船に乗ることを提案します。ほぼムリヤリそれに付き合わされることになったキエルはディアナとして、そしてディアナはキエルとして、飛行船に乗船。誰一人にも全く疑われることなく、視察を始めるのでした。Aパート後半では、キエルとディアナの1対1のシーンを長めに描写。これにより、彼女らの仲の深まりをしっかりと表現するとともに、今回以降数話にわたって続くことになる、キエルとディアナの入れ替わりの話が挿入されることになります。入れ替わりを提案してきたのは、ディアナのほう。最初はちょっとした遊び心なのかなとも思いましたが、その後の行動から察するに、彼女なりに何か考えもあっての提案だったのかなとも思えました。でもさ、こういう展開って、今回と次の回で終わりそうに思うじゃん?これからそこそこけっこう長く続くことになるなんて、ちょっと想像してなかったよ…。

 

キースの密告によりフラットがミリシャの手で発掘されていた頃、ディアナに扮したキエルと、キエルに扮したディアナは、視察を続行。お互い黙りっぱなしでもいけないため、視察中会話をし、互いにテンポを合わせて違和感のないようにふるまいます。そして、いよいよ飛行船はビシニティに到着。そこで車に乗ってハイム家に向かう間、キエルに扮したディアナは、街の惨状を目の当たりにし、想像以上に戦争の爪痕が人々を苦しめていることを痛感します。キエルとディアナの話が中心のため、チラッとしか触れられていませんでしたが、キースがお金のためにフラットの情報を売ったという描写は、個人的には見逃せないところ。お金が欲しかった事情がパン屋開業のためだというのだから、いかに彼が、既にムーンレィスに戻る気はなく地球に帰化しようとしているかが窺えます。以前からムーンレィスに戻る気はないとは言っていたものの、とうとう危ない橋を渡り始めた感もあるキース。今後、これをきっかけにディアナ・カウンターから命を狙われたりとかしないといいんだけどなぁ。これと同じ頃、ディアナに扮したキエルと、キエルに扮したディアナは、相手のことを演じながら視察を続行。多少しどろもどろになるところはあったものの、お互い周囲にバレることはありませんでした。この手のお話は、バレるかバレないかのギリギリのラインでドラマが進むコメディー回にもなりそうなものですが、『∀』ではあくまでも真面目にお話が侵攻。これにより、この入れ替わりが単なるイベントごとではなく、ストーリー上何かしら意味を持つのだなということがわかります。お互いが、相手の陣営の生の声や動きを知ることができるもんね。事実、キエルに扮したディアナは、街の惨状を見て心を痛めており、戦争が想像以上に人々を苦しめていることを痛感していました。

 

ハイム家を訪れたロランたちは、久しぶりにキエルたちの母親と再会。キエルに扮したディアナは、当然初対面でしたが、疑われないようふるまうと同時に、このような市井の人々まで戦争に巻き込んでしまっているのかと心を痛めます。その後、キエルたちの父のもとに向かいますが、その父が実際には死んでいることを知らなかった、キエルに扮したディアナは驚愕。思わず墓の前に駆け寄って手を突いて心から詫び、ディアナに扮したキエルは、ディアナ本人の慈悲深さに心打たれるのでした。終盤では、ディアナがキエルとして、キエルがディアナとして、ともにハイム家を訪問。精神を病んでしまった母を見て、ディアナに扮したキエルが、正体をバレないようにするため感情を押さえていた一方、キエルに扮したディアナは、衝撃の余り駆け寄っていました。このあたりから、キエルに扮したディアナは、キエルを演じつつも、じょじょに自分の思ったことを吐露するように変化しているのがポイント。極めつけは、キエルたちの父の墓の前での土下座でしょう。キエルたちの母の話から、父親は生きているんだろうと察していたディアナ(キエルに扮したディアナ)でしたが、実際はみなさんご存じの通りの通り墓の下。その衝撃的な事実を知ったときのディアナの反応、そして行動は、彼女の生の思いが発露したものでしょう。あまりの凄まじさに、キエル(ディアナに扮したキエル)も思わず感謝の意を表していたのが、印象的でしたね。元をたどれば、ディアナ・カウンターが攻めてこなければこんなことにはならなかったはずだけど…、ディアナの慈悲の心はきっと本物であり、それがディアナ・カウンター側にとって救いであるように感じました。

 

キエル「ディアナ・ソレル…ありがとうございます。それが、あなたのお心でしょうか―。」

 

 

 

第11話「ノックス崩壊」

1999年6月18日放送

登場した敵他:イーゲル、ゴッゾー、ゴールドスモー、シルバースモー、ウォドム、ウァッド

「人は、こんなにしてでも戦えるの?なぜ…!?」

 

STORY:地球側とムーンレィスの停戦協定は続いていたが、一方で遅々として進まない交渉が、ミリシャとディアナ・カウンターをいら立たせていた。グエンの依然として待機の命令に承服しかねたミハエル大佐は、独断でミリシャを動かしてディアナ・カウンターの本拠地を襲撃。これを受けてディアナ・カウンター側も応戦するが、コレンたちが勝手にノックスの街を強襲したことで、ミリシャ対ディアナ・カウンターの全面戦争に発展してしまう。ようやく無線通信が再開し、マウンテンサイクルのロランたちが戦闘のことを知ったとき、既にノックスの街はほぼ崩壊し、マウンテンサイクルへの攻撃が始まろうとしていた…。

 

サブタイトル通り、ノックスの街が崩壊してしまう一編。上層部(グエンやディアナ等)が、交渉により事態を収拾しようとする一方で、ずっと戦いを封じられている両者の軍側が勝手に動き出したことをきっかけに、地球側にとって最悪の結果を招くというさまが描かれることになりました。勝手に入植してきたのはムーンレィス側と言え、今回戦闘を先に仕掛けたのはミリシャ側。ある意味では、今回の戦闘は地球側の自業自得と言えるでしょう。こうした戦禍に巻き込まれるグエンたちの反応にも、注目です。

 

キエルとディアナの入れ替わりが依然として続いている中、それに気づかず、マウンテンサイクルの発掘作業に精を出すロランたち。同じ頃、ミリシャ側のミハエル大佐は、停戦協定中でもなお交渉が遅々として進まず、またグエンからも芳しい回答が得られなかったことから、独断でディアナ・カウンターへの攻撃を画策していました。一方のディアナ・カウンター側も、交渉が進まないことから、ミランを中心にサンベルト方面への移動の話が持ち上がり、それを耳にしたディアナに扮するキエルは…。サブタイトル時点で不穏な感じがする今回は、地球側の様子からお話がスタート。ロランはいつも通り空き時間にマウンテンサイクルの発掘調査に勤しんでいる一方、ミハエル大佐らミリシャ(イングレッサ領内のミリシャ=イングレッサ・ミリシャ)は、停戦協定とほとんど進まないムーンレィスとの交渉についに我慢の限界に達し、停戦協定中であるにも関わらず、ディアナ・カウンターせの先制攻撃を決断。敵討ちにはやるソシエ等もこれにホイホイ乗ってしまい、作戦はどんどん現実味を帯びていきます。ミハエル大佐は、実にキッチリとした真面目そうな軍人。ですが、そんな彼でも、さすがに現状に我慢ならなくなってしまったようです。まあ、ミリシャ側の鬱憤がたまるのも、よくわかるけどね。結果的に、ミハエル大佐は今回グエンの指示に背く行動をとることになりますが、グエンを出し抜いてやろうとかそうした邪な考え方はなく、純粋に自分たちの土地と生活を取り戻すために立ち上がっているのが、ある意味で救いと言えるでしょう。

 

ミハエル大佐率いるミリシャが、ディアナ・カウンターへ攻撃を開始。予期せぬ攻撃に驚いたディアナ・カウンター側は、ハリーを中心に兵士不殺の命令を出したうえで応戦しますが、威嚇射撃とミサイルの迎撃だけでは、防衛に限界がありました。そんな中、コレンは独断でノックスの街へ正面攻撃を仕掛け、市街地を蹂躙。突然勃発した戦闘にグエンも驚き、最初こそボストニア城を死守しようとしますが、見境のないコレンの攻撃の前に、城を放棄するしかありませんでした。Aパート後半より、ミリシャとディアナ・カウンター間の戦闘が勃発。ミリシャはカプルや前回発掘に成功したフラットまで持ち出して戦いますが、物量や戦力面では、やはりディアナ・カウンターに劣っていました。視聴者の立場としては、やっぱり基本的にはミリシャ側を応援したいのですが、今回ばかりは勝手に手を出して勝手に劣勢になっているという格好なので、そんなに好感は持てないなという印象。しかも、ディアナ・カウンター側はハリーの命令により兵士不殺を守って応戦しているので、よけいにミリシャ側のほうがダメだなという印象を受けます。気持ちはわかるんだけどさ、やっぱりミハエル大佐はもう少し踏みとどまるべきだったよね。そして、こうしてミリシャの大半の戦力がディアナ・カウンターの本拠地に割かれているスキに、独自行動をとるコレンたちが、ノックスの街を蹂躙。同じディアナ・カウンターの人間も滞在しているボストニア城にも正面攻撃をかけ、グエンを戦慄させます。

 

混乱渦巻くノックスの街。道路には避難を試みる人々が殺到し、グエンもその渦中にいましたが、その中で、人々がノックスの街をあきらめ、それと同時に自身の領主としての権威が下がりつつあることを痛感します。同じ頃ディアナ・カウンターの本拠地では、ミリシャ側の攻撃虚しく、ディアナに扮したキエルたちの乗る旗艦ソレイユが離陸。巨大な宇宙船が悠々と空を飛ぶさまに、メシェーたちは技術力の差を思い知らされます。予想外のミリシャのディアナ・カウンターの攻撃に、それへの応戦にかこつけてノックスの街を蹂躙するコレンたち。想定外の事態の連続を前に、グエンはボストニア城を放棄せざるをえず、さらには市民たちからも除け者にされたことで権威の失墜を実感。グエンは最終的にノックスをからも脱出することになり、「領主が首都を放棄して脱出した」という、最悪の結果を招くことになります。Bパート前半では、グエンの権威の失墜を克明に描写。取られている時間は決して長くなく、最低限のシーンのみの挿入でしたが、グエンが経験したショックを、これでもかというほど描き出していました。特に、ノックスから脱出しようとする際、市民から「ノックスはもうおしまいだ」と言われたときのグエンのショックは、計り知れないものがあるでしょう。またこの直前のシーンで、グエンは速やかに脱出するためにあらゆる手段を講じようとし、それが結果的に、本人も意図してなかった「金と権力で物事を解決しようとする領主」という構図になっていたのも、あわれさを感じさせます。

 

ディアナ・カウンターのフィルたちは、続いてマウンテンサイクルの攻撃を画策。現地を監視する部下の兵士たちの言いつけも無視して攻撃を強行しようとします。時同じくして、ミリシャ側の無線が復旧したことで、ようやくロランたちマウンテンサイクル側にも、戦闘勃発の報せが入電。いち早くそれに気づいたロランは、∀ガンダムで作業員たちに避難指示を出し、やってくるディアナ・カウンターのもとへ向かいますが、既にあちらは攻撃を開始していて…。Bパート後半で、ようやくロランたちマウンテンサイクルのほうにも、ノックスが戦禍に巻き込まれたことの連絡が入電。ロランは積極的に∀ガンダムで作業員たちに避難指示を出しますが、マウンテンサイクルにはディアナ・カウンターの手が迫っていました。マウンテンサイクルは発掘現場であるため、ディアナ・カウンターの一個小隊から本気で攻撃を受ければひとたまりもない状況。ですがここでは、ディアナ・カウンター内での思惑が渦巻き、結果的にマウンテンサイクルは大きな被害を免れるという構図になっているのが興味深いです。攻撃にはやるフィル、そんな彼の指示が承服できないので、「やってる感」だけ出しておこうとするポゥ、そしてマウンテンサイクルの遺跡に着目し破壊を止めようとする現地諜報隊員と、三者三様の考え方が描かれているのが、とても面白かったですね。こうした事情の結果、大きな破壊を免れたマウンテンサイクルでしたが、まだディアナ・カウンターの攻撃が完全に終わったワケではない状況。ロランたちはここからどう巻き返すのか?次回に続く―!

 

 

 

第12話「地下回廊」

1999年6月25日放送

登場した敵他:イーゲル、ゴッゾー、ウォドム、ウァッド

ホワイトドールのご加護はないのか?動けぇぇぇっ!」


STORY:ディアナ・カウンターの攻撃を逃れて、ロランとキエルに扮したディアナは、∀ガンダムマウンテンサイクルの地下にやってきた。多くの横穴が乱立する地下回廊というべき場所は、身を隠すのに最適であったが、シドたち発掘部隊が偶然∀ガンダム用の爆弾を掘り起こしてしまい、それによる落盤でコレンのイーゲルを招き入れてしまう。ガンダムに以上に執着を見せるコレンは、∀ガンダムを付け狙い攻撃を仕掛け、ロランも皆を守るために奮戦する。そのさまを見た、キエルに扮したディアナは、自らもその身を挺してロランのアシストに回った―!

 

第9話から何かとお話をひっかきまわしてきたコレンとの、一時的な決着がつく一編。∀ガンダムとイーゲルの戦闘がお話のクライマックスではありますが、それ以上に注目させられたのは、ロランの姿に純粋に心を打たれて、彼に加勢し危険をいとわぬアシストを見せる、キエルに扮したディアナでした。彼女は今回、間違いなく大きな経験をしたと言えるでしょうね。いつか来るであろう、元通りのとき(ディアナとして旗艦ソレイユに戻る)に、今回の経験が役に立つといいなぁ。

 

前回、ディアナ・カウンターの戦闘にさらされたマウンテンサイクル。可能な限り攻撃を回避するため。ロランは∀ガンダムで、キエルに扮したディアナとともに、地下深くへと逃げ込みます。そこは大量の横穴が広がる空間であり、まさに“地下回廊”というべき構造物でした。一方のディアナ・カウンター側では、マウンテンサイクル襲撃のもう1つの目的であった∀ガンダムが見つけられないことから、あのコレンたちにわざと出撃を命じるのでした。Aパート前半では、サブタイトル通り、ロランたちが地下の巨大な構造物=地下回廊を発見するのがメイン。しかし、大きな横穴がいくつもあるだけで、何かめぼしいものがあるわけではありませんでした。ここの地下回廊って、結局何だったんだろう。もしかすると、∀ガンダムにかかる秘密が何か隠されているかもしれませんが、後半に描かれるコレンとの決戦の舞台になっており、それにより十分サブタイトルになるだけの舞台装置としての働きを見せているので、今後出てこない可能性も高いよな…。このように、ロランたちが地下回廊を探索しているせいで、ディアナ・カウンターは∀ガンダムを発見できずじまい。これを受けてフィルは、一度軍を引き揚げる代わりに、コレンたちを現地に派遣します。

 

グエンがリリ・ボルジャーノと密会し再起を図っていた頃、依然として地下回廊内をさまよう∀ガンダムは、偶然地上への出口を発見。その穴から顔をのぞかせると、偶然にもコレンたちの部隊が∀ガンダムを捜索していました。幸い、その場では存在に気づかれることが無かったロランは、キエルに扮したディアナを一度降ろし、音を立てずにゴッゾー2機を丸太1本で沈黙させることに成功。一切武器を使わずにモビルスーツを無力化したロランのやり方に、キエルに扮したディアナは感服するのでした。Aパート内では、チラッとだけグエンの様子も描写。彼は婚約者であるリリと密会しており、ルジャーナ地方へ脱出して再起を図ろうとしていました。未だにディアナ・カウンターと戦う意思を失っていないのはよいのですが、じょじょに自分の権力の復権に重きを置き始めているのが危険なところ。グエンは今後、ロランたちとは違う道を歩みそうだな…。これと同じ頃、コレンたちは∀ガンダムの捜索に乗り出すも、見つけられずじまい。ロランも地下回廊を抜けて地上に出る横穴を発見しますが、そこはちょうどコレンたちのいる場所のすぐそばでした。幸い、コレンたちに勘づかれていなかったロランは、奇襲をかけてブルーノとヤコップの乗るゴッゾー2機を一網打尽にすることに成功します。ロランはビームサーベル等の殺傷武器を一切使わず、ただの丸太1本だけでモビルスーツ2機を沈黙させることに。割と迷いなくサラッとやってたけど、これはものすごい技術ですよ。ロランだからこそできる、そして『∀』の作風だからこそ描ける、独特なモビルスーツの撃破方法と言えるでしょう。

 

このままコレンのイーゲルをやり過ごすことができるかと思われましたが、シドら発掘部隊が偶然∀ガンダム用の爆弾を発掘してしまい、その爆発により落盤が発生。よりによってその上には偶然コレンのイーゲルがおり、発掘現場へ呼び込んでしまいます。そこから逃げてきたシドたちと合流したロランは、そのことを知り、自らが先陣を切って戦うことを決意。脚部の駆動系統の調子が悪かったですが、それでも現場へ向かい、コレンのイーゲルと戦います。そのさまを見たキエルに扮したディアナは、自らも銃をとり、周囲の反対を押し切ってロランの後を追うのでした。Aパートは割と上手く行っていたロランでしたが、Bパートからは偶然の連続により、じょじょに追い詰められていくことに。一番のアクシデントは、やはり事故とはいえコレンを地下回廊の中に招き入れてしまったことでした。シドたちが新しい∀ガンダム武装を発見して「やった!」と思いきや、それが逆にピンチを生む結果に。本当に偶然の連続でコレンのイーゲルが地下回廊に迷い込んでくるのですが、その1つ1つの偶然に、キチンと原因と結果が明示されていたため、全く違和感はありませんでしたね。∀ガンダムとイーゲルの正面対決を描くための措置ということはわかるんだけど、そこに至るまでの過程もしっかりしていてGoodでした。こうした状況下で、皆を守るために∀ガンダムで立ち向かうことを決意するロラン。脚部に異常が発生していることを承知していましたが、キエルに扮したディアナは、強く彼を信頼していました。万全の状態ではない∀ガンダムを、強い信頼で送り出すディアナ。このシーンもまた、グッときたなぁ。

 

コレンは異常なまでにガンダムに執着しており、その執拗な攻撃の前に、さすがの∀ガンダムも劣勢に。そんな中で、コレンはマグマを発見して、そこに∀ガンダムを叩き込もうとします。絶体絶命のピンチに陥るロランでしたが、そのときキエルに扮したディアナが駆け付け、自らがディアナであると名乗って、コレンに対して戦闘中止を指示。コレンは目の前にいる女性がディアナだと信じますが、戦いを止めようとはしなかったことから、キエルに扮したディアナは容赦なく発砲。ロランもそのスキに∀ガンダムビームサーベルでイーゲルに斬りつけ、コレンはイーゲルともどもマグマの底へと落下し、勝利を収めるのでした。終盤では、∀ガンダムとイーゲルの一騎討ちが描写。∀ガンダムの奮闘は当然に見どころなのですが、それにプラスして注目させられたのが、ディアナ(キエルに扮したディアナ)の好アシストでした。まだまだ∀ガンダムの性能の全てを引き出しきれていないロランは、コレンのイーゲル相手に苦戦。そんなコレンに対し、ディアナはキエルがディアナと容姿が似ていることを利用し、「ディアナのふりをしたキエルがディアナとしてコレンに戦闘中止命令を出す」ということをやってのけたうえ(わかりにくい表現ですが、これが事実なのだから仕方がない)、それでも止まらないため容赦なくライフルで発砲する等、勇敢な行動を見せます。彼女がここまでの動きを見せたのは、もちろん不要な戦いを止めさせたいというのもそうですが、ロランの勇敢さと強さに感化されたためということもあるのでしょう。こうしたディアナの演技(正確には本人なので演技とは言えないんだけのも)のおかげで、コレンもさすがにひるみ、そのスキをついてロランの∀ガンダムが攻撃。コレンのイーゲルは誤ってマグマの中に転落し、ロランの∀ガンダムも転落しかけますが、バーニヤを最大出力で吹かしたため復帰に成功。こうして戦闘はロランの勝利に終わり、疲れたロランはディアナの膝の上で眠ってしまうのでした。確かにイーゲルを倒したロランですが、コレンは気を失いつつもマグマの近くで生存。多分、過去の「ガンダムシリーズ」作品と同様に、しばらく経ったら復活再登場するのでしょう。はてさて、そのときはどんなキャラになっているのやら―。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第13話から第15話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。風に儚い、夢の翼―。

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