お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-8(第22~24話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第8回目です。

 

前回に引き続き、今回も単発回が連続。しかし、いわゆる捨て回はやはり無く、テテスの死やレット隊の悲哀、∀ガンダムの強化やソシエの恋路、そしてディアナの決意が描かれていました。物語も折り返し地点に差し掛かったことから、登場人物たちの動きも大きくなってきましたね。

 

なお、前回(第19~21話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第22話「ハリーの災難」

1999年9月3日放送

登場した敵他:ゴールドスモー、ウォドム

「ローラはどうなんだ?」「あれは、変装って言うより…」「趣味か?」「任務ですよ!」

 

STORY:技術者の脱走が頻発するディアナ・カウンターでは、兵士たちの士気向上と帰還民の結束のため、キングスレーの谷のウィルゲム攻撃に向けて動き出した。現地には自分と入れ替わったディアナ(キエルに扮したディアナ)がいることを知っているキエル(ディアナに扮したキエル)は、ディアナを救うため、ハリーに彼女を救うよう密命を出す。現地に潜入したハリーは、そこでシドら地球人の技術と、発掘現場の活気を知るのだった。そしてようやくディアナに再会したと思ったら、ポゥのウォドムが攻撃を仕掛けてきて…。

 

出番が多いものの、意外に今までメインで描かれることが無かった、ハリーの実質的な主役回。マジメな軍人という印象のある彼ですが、今回のお話を通して、いろんな意味で非常に柔軟な、そして信用できる人間であることが窺えました。同時に、∀ガンダム武装もより充実を見せ、さらにホレスによる調整と解析により、ロランも武器の特性を考えながら戦うことができるように、ロランたちミリシャ側が、どんどん強くなっている感がひしひしと感じられました。そして、全然成長の感じられないポゥよ…。

 

連日発生する、技術者の脱走。帰還民への情報隠蔽も限界に達してきたディアナ・カウンターは、兵士たちの士気向上と帰還民の結束のため、キングスレーの谷のウィルゲム攻撃を提案。半ば勝手に動き出します。この状況を危惧したキエルは、ハリーを独自に呼び出し、キングスレーの谷へ向かいディアナを救出するよう指示。すべてを察したハリーは、変装をして現地に潜入することに成功しますが…。地球侵攻したての頃は、どちらかと言えば勢いのあったディアナ・カウンターでしたが、今回あたりになるとかなり失速。遅々として進まない入植、膠着状態の戦闘と、上手くいかないことが連続することで、地球側に寝返るムーンレィスの帰還民が続発します。「キツい状況とはいえムーンレィスの人たち薄情すぎるだろ」と思ったけど、仮に脱走に成功したら、もともと目的としていた地球定住は達成できるし、ディアナ・カウンターの軍人の圧力に苦しまず自活できるから、そうなると帰還民が我慢してディアナ・カウンター側にいる理由ってあまり無いんですよね。「月の環境が好き」って思ってる人々は、ハナから帰還民にならないだろうし、ある意味自然かつ合理的な行動と言えるでしょう。このような状況を、手をこまねいて見ているディアナ・カウンターではなく、フィルを中心にウィルゲムの攻撃作戦が着々と立案。現地にディアナがいることを知っているキエル(ディアナに扮したキエル)は、彼女を救うため、ハリーを潜入させます。どうやらキエルのことに気づいていたハリーは、利害が一致したため潜入作戦に着手。あれだけ常につけていたサングラスを外して技術者のような風体となり、脱走した帰還民を運ぶトラックに紛れて、ロランたちのもとにたどり着きます。華麗な手際で潜入に成功するハリーですが、そのさまはどこか滑稽。普段マジメに見える人が、柔軟な行動をしているからかな…?

 

潜入したハリーを待っていたのは、さっそくの肉体労働。ムーンレィスに比べて遅れている地球の技術に戸惑いながらも、怪しまれないように作業に携わり、その流れでウィルゲム発掘現場の最前線まで潜入します。そしてそこで、ディアナの姿を目撃するのでした。同じ頃、キングスレーの谷では、追加で発掘された∀ガンダム武装が、次々と運び込まれてきます。技術者として潜りこんだハリーは、さっそくウィルゲムの発掘現場に投入されることに。ムーンレィスに比べてローテクな地球のクレーンに四苦八苦しながらも、シドともに復旧に成功。そして流されるままにロランたちの近くまで近づけるようになり、∀ガンダムの機体を間近で見ることになります。このシーンで重要なのが、ホレスの口から∀ガンダム黒歴史の詳細が語られる点。このあたりはドラマ上ではボカされる、あるいはもっと終盤で明かされると思っていましたから、この展開はちょっと意外でした。ハリー自身も初めて聞く情報があったようだから、視聴者とハリー&ロランたちが、同じ目線に立ってお話が進んでいくのが、とても興味深かったです。

 

ウィルゲム起動テストが着実に進む中、ハリーはディアナを人気のない場所に連れ出し、ソレイユへ帰還するよう説得。しかし、ディアナ・カウンターの攻撃が迫っていると知らされても、彼女は全く帰る意志を見せませんでした。そこへ、偶然2人の様子を目撃していたロランが追いついてきて、ハリーの変装を見破ることに。そんな中、キングスレーの谷への攻撃にはやるポゥが、強化したウォドムで単独で攻撃を仕掛けてきたため、ロランは∀ガンダムで出動することになります。Bパートに入ってから、大きな行動に出たハリー。偶然追いついてきたロランに見られたことで、ハリーの正体がバレてしまいますが、逆にハリーもロランの正体を知っていました。このシーンでは、ハリーにいくら説得されようとも、自分の強い意志で留まろうとするディアナにグッと来るところのはずですが、個人的にはそのあとの「ハリーがロラン=ローラであることに気づいていた」という事実が発覚するシーンのほうが印象に残りました。第1クールのときは全く気づいてる気配なかったのに、いつ気づいたんだろう?しかもそれを、直球でロランにぶつけるのではなく、「(変装は)趣味か?」と、ちょっと茶化しているのが面白いです。このような3人のムードをぶち壊すかのように攻めてきたのがポゥ。普通なら隊を組んで作戦行動に出るはずですが、このときの彼女は功を焦るあまり、まだ調整途中のブースターを半ば抱えるようにムリヤリ取り付け、単独で出撃していきます。ダメだコイツ、全然成長していない…。

 

強化ビームでミリシャを攻めるポゥのウォドムでしたが、∀ガンダムは自身のシールドのみで完全に防ぎきることに成功。それでもまだ∀ガンダムの力を読み切れていないロランは、そのまま反撃できるかどうか不安視しており、そのスキを突いてポゥが反撃に出ますが、これはハリーのゴールドスモーにより阻止されます。そして最後は、∀ガンダムの再び手にしたビームライフル1発で行動停止に追い込んで勝利。直後ウィルゲムの発掘が完全に終わり、ミリシャはついに月へ向かうための足を手に入れることになったのでした。ポゥのウォドムは、急ごしらえとはいえ、確かにパワーアップしており、それほど間を置かず連射できる強力ビーム砲は確かに脅威。しかし、それを見事防ぎきり返り討ちにしてみせたのは、発掘された∀ガンダム武装の数々でした。今までは限られた武装しかなく、いざ出てきてもすぐ破損してしまうことも多かった∀ガンダム武装ですが、今回はシールドやビームライフルが再登場し、全く壊れずに動作。武装と組み合わせて戦闘モードになったときの∀ガンダムのその強さに、舌を巻きました。「ガンダムシリーズ」では初期装備とも言えるビームライフルとシールドですが、これだけでこんなに強さとカッコよさを見せつけてくれるとはなぁ。本当にビックリしましたよ。こうした∀ガンダムの活躍のほか、ハリーのゴールドスモーの介入もあり、結局ポゥは何も得られずに撤退するハメに。泣き喚いて己を呪ってたけど、全部身から出た錆だから、何一つ同情できないのがこれまた、ね…。

 

 

 

第23話「テテスの遺言」

1999年9月10日放送

登場した敵他:なし(敵モビルスーツの登場なし)

「形式番号だろう?“ターンAガンダム”とかさ。黒歴史の張本人、宇宙移民をいじめた張本人のガンダムなんだ!」


STORY:ロランたちが立ち寄ったキースのパン工場には、工員の1人として、テテスが潜入していた。工場長として同じく潜入していたムーンレィスの軍人:ミーム・ミドガルドと結託していた彼女は、これを絶好の機会と考え、別の工員であるトロイをたぶらかし、夜な夜な∀ガンダムの強奪作戦を企てる。作戦に引っかかってしまったロランは、テテスに∀ガンダムを奪われ、ディアナ(キエルに扮したディアナ)を人質に取られてしまうが。ブルーノたちの協力を得て奪還を図る!ロランたちとテテスの戦いの顛末は―?

 

ウィル・ゲイムの話で登場したテテスの再登場回にして、最後の登場回。サブタイトル通り彼女の動きがお話のメインとなりますが、パン工場を拡大しすっかり事業に成功したキース、じょじょにストーリーにガッツリ絡んでくるミドガルド、そして生きていたコレンの登場等、情報量が非常に多く、単発回ながらとても見どころの多い一編になりました。テテスは最終的には作戦に失敗し、ミドガルドに暗殺されることに。散々いろんな人を騙してきた利用してきた彼女は、最後は利用されて殺されるとは、皮肉な結末でした。

 

事業拡大し大規模パン工場を建設したキースのもとに、やってきたロランたち。ここは地球人もムーンレィスもパンを買いに来るようになっており、自然と戦闘が回避される中立地帯となっていました。事業発展の要素の1つが戦争にあることを少し悲しみながらも、事業に邁進するキースの姿を見て、ロランは安堵。しかし彼らは、この工場内においてテテスやミドガルドといった、腹に一物抱えるムーンレィスがいることに気が付いていませんでした。第2話頃からコツコツパン工場で働き続けたキースは、ノックスで受けた大打撃をついに乗り越え、郊外に大規模パン工場を構えるまでに事業を拡大。地球人だろうがムーンレィスだろうが、誰にでもパンを売るビジネスモデルが功を奏し、売上を伸ばすと同時に、自然とここが一種の停戦地帯になっていました。キースは、臙脂色のスーツを着こなすビジネスマンに成長。ムーンレィスにもパンを売るのが、最初は生きていくための苦肉の策だったのに、これが事業拡大と思わぬ相乗効果を生むことになるとはなぁ。本当、世の中何が原因になって上手くいくかわかりませんね。ロラン等の言う、「戦争がキースの事業の拡大の一助」になっている指摘は間違ってはいませんが、別にキースが戦争を起こしたワケでもなければ、もっと戦争が拡大することを願っているワケでもないので、そこまで悲しむことはないんじゃないでしょうか。このように順風満帆に見えるキースの事業ですが、実はムーンレィス側であるテテスとミドガルドが、それぞれ工員と工場長として潜入していました。

 

憎むべき∀ガンダムが目の前におり、強奪するにはこのタイミングしかないと考えたテテス。最初はコレンに協力を仰ごうとするも、使い物にならなかったことから、同じ工場で働くムーンレィスの帰還民の男:トロイをたぶらかして仲間に引き入れます。同じ頃、ソシエはギャバンが手縫いしてくれたヘルメットをかぶって、以降任務に携わることになって…。何としても手柄を立てて、ムーンレィスに戻りたいと考えているテテス。しかしじょじょに、そのための手段だったはずの∀ガンダムの強奪に重きを置くようになっていきます。手段と目的が、いつの間にか逆転してしまったテテス。今回の終盤のシーンから推測するに、同じムーンレィスに先祖を持ち地球に住むことになったのに、なんのわだかまりも無く暮らしおまけにその地球人に味方するロランへの、僻みに似た憎しみのようなものがあったのでしょう。そしてこれと同じ頃、意外な発展を見せていたのが、ソシエとギャバンの恋路。ソシエは戸惑っていましたが、ギャバンがソシエに好意と親しみを持っているのは明らかでした。根っからの軍人であるギャバンですが、今回は、ソシエのためにヘルメットわ手縫いしてあげる等、繊細な一面も披露。ただの好意だけでここまでしないよ。ギャバンは恋にもド直球なんだなぁ。

 

トロイに頼まれたロランは、夜中に∀ガンダムを起動し仕事を手伝おうとしますが、それこそテテスの罠。穀物倉庫の窓からコクピットへライフルを突き付けられたロランは、やむを得ず機体を降りることになってしまいます。ロランたちの異変に気付いたディアナは、いち早くライフルをもって駆け付け、テテスを攻撃しますが、逆に自分が人質に取られてしまうことに。状況的に不利に陥ったロランたちでしたが、テテスに∀ガンダムを奪われまいと、抵抗を続けます。Bパートより、テテスによる∀ガンダム強奪作戦が開始。完全にスキを突かれたロランは、テテスに∀ガンダムを奪われてしまいますが、素早く反撃に転じます。このシーンでは、テテスの作戦よりも、ロランたちの素早い反撃シーンが印象に残ったなという感じ。∀ガンダムコクピットがおかしいと感じたディアナは、すぐさまライフルを持ち出して発砲したり、ロランはギャロップに引き返して∀ガンダムを追跡したりと、機転を効かせたスピーディーな動きが素晴らしかったです。テテスの作戦よほうは、完全にロランの優しすぎる性格を前提としたものだったからなぁ。部分的には確かに成功していたけど、巧みな作戦とはちょっと言い難かったかな。

 

騒ぎに気づいたキースは、ロランに協力するため穀物倉庫を使うことを思いつき、トラックを駆ってロランたちに合図。それに気づいたロランたちは、穀物倉庫に∀ガンダムをおびき出したうえで倉庫に突っ込み、小麦粉を煙幕代わりにしてテテスにとびかかります。コクピットが地上へ降下したこともあり、彼女を引きはがすことに成功しますが、激しいもみ合いになることに。テテスにやられっぱなしのロランでしたが、怒った彼は、渾身の背負い投げを繰り出します。そのとき、テテスの額を一発の銃弾が貫き、夢半ばで彼女は死を遂げてしまうのでした。テテス側であるはずのミドガルドですが、キースたちに怪しまれないために、彼らに協力してロランたちのアシストをすることに。穀物倉庫の小麦粉を使わせるため、ロランたちに合図を出し、これに気づいたロランたちは、見事小麦粉を煙幕代わりにしてテテスをひるませることに成功します。ここでは、キースの作戦も巧みなのですが、それを受けてテテスを倒すためロランに尽力しているのが、ブルーノとヤコップであるのが面白いところ。ついこの間までは、結託してムーンレィスに戻ろうとしていたのに、こんなにまで立場が変わるとはねぇ。このようなロランたちの攻撃を受けて、テテスにスキが生まれ、ロランはコクピットに乗り込んでもみ合いに。偶然スイッチが入って地上に降りることになり、反撃の背負い投げを食らわせた瞬間、彼女の額を銃弾がつんざきます。ムーンレィスの地球の混血であることと、その原因を作ったディアナへの恨みつらみを語り、最終的にはミドガルドの手で夢半ばで死ぬことになってしまったテテス。彼女はまさに哀れな存在でした。テテスが、ディアナがかつて地球と交流した際にムーンレィスにやってきた地球人の末裔という設定を付加することで、ディアナも今回の事件に関わらせているのが、とても興味深いドラマ構成だなと感じましたね。

 

 

 

第24話「ローラの遠吠え」

1999年9月17日放送

登場した敵他:フラット、ウォドム、ウァッド

「ソシエ、本当に結婚するの?」「「嫌だ」って理由が、見つからないのよね。」


STORY:ディアナ・カウンターへの正式加入を夢見るレット隊は、ディアナに忠を尽くしたい一心で働いていたが、その任務は汚れ仕事ばかりで、ディアナ・カウンターの兵士たちからの扱いも良くなかった。自分たちの惨状が、ローラがミリシャに味方しているからであると思い込んだ彼らは、フラットを∀ガンダムに見えるように改造し、ルジャーナ領の各集落を襲い始めた!ギャバンとソシエの恋路が気になる中で、ロランは汚名を返上しレット隊を排除することができるのだろうか?

 

以前のお話で出てきた、奇天烈な格好&見た目のレット隊が、再び敵として立ちはだかる一編。彼らのムーンレィス&ディアナ・カウンター側からの不当な扱いに不満を持つ気持ちはわからなくはないですが、一方でその行動や思考パターンから考えれば、そうした扱いを受けても致し方ないのかなと思われました。同じ地球に帰化した、ロランたちとレット隊の違い。それは同じ地球に暮らす者なのに、その地球に対する理解をしようとしたかどうかにあると言えるでしょう。

 

以前の戦いでその存在を認知され、ディアナ・カウンターと接触するようになったレット隊。しかし、彼らに与えられる任務は、スキを突いて集落の食糧庫を襲うなど、正規軍がすれば問題になるような汚れ仕事ばかりでした。さらに、ソレイユの中にすら立ち入れないとまで言われ、さすがに抗議するキャンサーたち。フィルの言葉で一時は引き下がりますが、彼女らのディアナ・カウンターに対する不信は、拭われてはいませんでした。スエサイド部隊と戦い、ディアナへの忠誠を誓うことで、ディアナ・カウンターに仲間入りできると考えていたレット隊。しかし現実はそう甘くはなく、彼らの待遇は、かつてのウィル・ゲイムのような、汚れ仕事向けの駒のようなものでした。これだけ書くと、レット隊が不憫なヤツらに感じられますが、彼らは駐留地に来たあとも隊だけで固まって連日独自の儀式を行い、夜通しやるため他のディアナ・カウンターの兵士たちに迷惑かけまくり。そりゃ、ディアナ・カウンターからの印象が最悪になるのも仕方ないですわ…。奇天烈な部族のような格好もしてるし、ディアナ・カウンターからは、地球人以上の野蛮人に見えてるのかもなぁ。そんなレット隊を使って、戦争とは全く無関係な村落を連日襲撃させていたのがフィルたち。その理由は生きていくためであり、ムーンレィスからの補給が滞りはじめ、また依然として戦局も交渉も遅々として進んでいないことが原因でした。事情はわかるけど、ディアナ・カウンターもここまで墜ちてしまったか…。

 

ギャバンとソシエの恋仲が、いよいよミリシャ内でも広まるようになり、スエサイド部隊の隊員やグエンたちもそのことを知っては公然と話をするように。ルジャーナ・ミリシャ側は、その恋路に疑義を持つ者もいましたが、グエンらはそれほど気にしておらず、認める方向でいました。ただしロランは、ギャバンが血気盛んな軍人であるがゆえ、ソシエの今後を心配して、その恋仲には賛成しきれていませんでした。今回において、レット隊の動きと同時並行で描かれるのが、ソシエとギャバンの恋の話。今回ではソシエもまんざらでもないという感じになっており、とうとう結婚というワードまで飛び出し、着実に彼女らの仲がより深まっていることが描写されます。メインキャラの仲で結婚に反対しているのは、ロランとマリガン中佐くらいであり、他のキャラたちは特に抵抗もなく賛成しているのはちょっと意外。別にソシエもギャバンも貴族の出等血筋を考えるような身分の人間ではないからでしょうか。でも、ここまで恋路が上手く行ってると、ドラマ的にこの先に待っているのは悲恋な気がしてならないんだよなぁ…。

 

ディアナ・カウンターの一般隊員からも差別を受け、ついに堪忍袋の緒が切れたレット隊は、全ての原因はロランにあると一方的に逆恨みをし、フラットを∀ガンダムに擬態して野戦病院やルジャーナ領の複数の街を襲撃。ミリシャはスクランブル出撃することになり、ロランもディアナ(キエルに扮したディアナ)から連絡を受けたことで、遅れて出撃します。野戦病院の看護師たちからは、一瞬今回の事件につき疑われたものの、メシェーたちのおかげですぐにその誤解は解けるのでした。今回だけで様々な差別を受けていることが描写されるレット隊ですが、一番強烈だったのが、ここでのディアナ・カウンターの一般兵とのやり取り。この手の差別は、上層部よりも末端のほうがやたらとこだわってあれこれ言ってくるものですが、その傾向はディアナ・カウンターでも同じでした。まあ、ここまでコケにされてレット隊がキレる気持ちも、十分わかるよ。そんなレット隊は、恨みの方向を∀ガンダムに向けるようになり、キャンサー機のフラットを∀ガンダムに見えるように改造して、野戦病院等を襲撃。一瞬だけロランにあらぬ疑いがかかりますが、その誤解はディアナたちの手ですぐに解けるのでした。「∀ガンダムに擬態して暴れてやる」というから、どんな改造を施すのかと思いきや、フラットの顔に三日月形のフレームを取り付けるのみ。おいおい、擬態にしてはあまりにもテキトーすぎないか? 『ウルトラマン』のザラブ星人とかのほうが、よっぽどまだ上手く擬態してたぞ?まあこのお粗末さのお陰で、ロランへの疑いもすぐ晴れたんだけどさぁ…。

 

レット隊の動きとスエサイド部隊の苦戦を知ったロランは、∀ガンダムで再び現地に急行。そこでは、レット隊のフラットが振動攻撃を繰り出していました。∀ガンダムはキャンサーの乗る擬態機と戦うことになりますが、そのパワーの差は歴然であり、∀ガンダムはあっという間にフラットを追い詰めることに。しかし、キャンサーはまだあきらめておらず、直接コクピットに殴り込んできてロランを攻撃します。そこで彼女は、ディアナへの忠義を語りますが…。ホレスのさらなる解析と調整を受けたことで、ロランは∀ガンダムVRヘッド等を使いこなすまでに成長。今回の戦闘から、感覚だけではなく、そのVRヘッドに表示される情報も大きく参考にしながら戦っていきます。ホレスは本当に、ロランたちにとって貴重な人材だよなぁ。「自分は地球の技術とマウンテンサイクルに興味があるだけ」とか「(ムーンレィスに裏切り者だと思われるかもしれなくて)困ったなぁ」とかボヤいてるあたり、こりゃ裏切ったりせずに最後までロランたち側についてくれる形だろうな。そんなホレスの調整を受けた∀ガンダムが、キャンサーのフラットごときに負けるはずがなく、あっという間にヒゲを模した三日月形のフレームを引き剥がし、それを使って左腕を切断。一瞬で戦局を自分の有利なものに変えますが、ロランの呼びかけでキャンサーが自ら先にコクピット外に出てきてから、状況が少し変わります。呼びかけてくるロランに対し、コクピットに乗り込んで来てまで抗議し、そして自分の考えを述べるキャンサー。テテスほどではないけれども、彼女らレット隊がディアナとムーンレィスにこだわる具体的な理由も、ここで判明します。テテスと同じく、かつてディアナが行った地球との交流がキッカケで、地球に帰化していたレット隊の先祖たち。でも、テテスとは違って、レット隊の先祖はロランと同じく自ら志願して地球に向かっているはずだから、レット隊の考え方は完全な曲解なんだよなぁ。ディアナはレット隊撤退後、今回の事件を通して、テテスのことを含めて罪の意識に苛まれますが、レット隊についてはそんなに気にする必要ないと思うぞ。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第25話から第27話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。死神の光に、風はない―。

 

 

 

 

 

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