お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-2(第4~6話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第2回目です。

 

今回ご紹介の3話では、ハリー・オードやディアナ・ソレル等、ムーンレィス側の主要キャラクターが続々と登場。また、地球とディアナ・カウンターの戦いもより長期化していき、緩やかに泥沼化していくさまが描かれます。依然としてストーリーの展開スピードは割とゆっくりめなのですが、不思議とそのゆっくりさによるストレスが感じられないのが興味深いポイント。1つ1つのキャラどうしのやり取りに、しっかりと意味やキャラの個性が落とし込まれていることが、その要因と言えるでしょう。

 

なお、前回(第1~3話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第4話「ふるさとの軍人」

1999年4月30日放送

登場した敵他:ウォドム、ウァッド、ゴールドスモー、シルバースモー

「戦争を考えているのが、軍人か…」

 

STORY:∀ガンダムを再び動かすことに成功したロランは、ビームライフルを使うことはできなかったものの、ウァッドやウォドムを撤退させることに成功した。しかし、ディアナ・カウンター側は地球の一部染料をまだあきらめておらず、ミリシャ側も徹底抗戦の構えだ。この戦闘を止めるため、ロランは自らポゥと接触し、地球に降りてきたばかりのハリー・オード等と接触する。そしてその後、彼らとグエンの間で協議の場が持たれるが、ミリシャ側の1人がディアナ・カウンター側の長官アジを暗殺するという事件が起きてしまう―。

 

ディアナ・カウンター側の体制が少しずつ判明すると同時に、∀ガンダムの活躍も比較的長い時間描かれることになる一編。しかし、ロランはやっぱりパイロットとしてはまだ∀ガンダムをモノにできないでいることもあり、お話の中心は、メインキャラクターたちのやり取りにありました。ディアナ・カウンター側の主要人物である、ハリー・オードも今回より登場。強烈な見た目の割に、考え方も声色も落ち着いていて、ちょっとビックリしましたね

 

前回、∀ガンダムを再び動かすことに成功したロラン。ビームライフルの銃身が融けてしまっていたことから、それを運用することはできなかったものの、接近戦を仕掛けることで、ディアナ・カウンター側へ一定程度の威圧感を与えることに成功します。また、街をやられ畑を荒らされると考えた民間人らが決起し、トラックで特攻するような戦法を編み出したことで、ウァッド数機も大破。ディアナ・カウンターは、一時撤退を余儀なくされるのでした。このシーンで、∀ガンダムは初めてディアナ・カウンター側のモビルスーツ(ウォドムやウァッド)と接近戦を披露。とはいっても、何か武装があるわけではないことから、ウァッドを持ち上げて揺らしたり、ウォドムに対して殴りつける等、ロボットアニメの戦闘としてはかなり泥臭い―というか古典的な戦法をとっていました。既に第4話であり、他作品であれば武器をガンガン運用していてもおかしくない時期。それに比べると∀ガンダムの戦闘はかなりもっさりしていますが、今までのお話で「なぜ∀ガンダムの運用に手こずっているのか」、また「なぜ有効な武器を使用できないのか」ということが何回も描写されているため、ストレスを感じることはありませんでした。むしろ、∀ガンダムが割と軽快に走ってい接近戦を仕掛けて来たことだけでも、ある種の感動を覚えましたね。「ガンダムシリーズ」でこんな感覚になるの、『∀』が初めてだよ。そんなロランの∀ガンダムの戦いの一方で、ムチャクチャな攻撃を仕掛けていたのが一般市民たち。彼らはトラックに爆弾を積み、半ば特攻のような体当たり攻撃を仕掛けることで、ウァッドを沈黙させることに成功します。ウァッドは軽量のモビルスーツだけど、トラックの特攻で十分倒せるんですね。なんかちょっと意外でした。

 

相手側の攻撃が長期的に止んだことから落ち着きを取り戻すノックス、そしてビシニティの街。ソシエがメシェーの言葉でミリシャ入りすることを決断する一方、キエルはようやくつながった電話により父の死をようやく知り、それにショックを受けた母親の介抱をしていました。周りの人々が戦争に傾く中、ロランは屋敷の周囲を偵察していて…。Aパート後半では、戦闘がいったん落ち着いたことから、一般市民側となったキエルの様子等が描写。母が度重なる戦災とハイム氏の死により精神を病んでしまい、それを介抱するさまが描かれていました。このシーンはなかなかリアルに描写されており、また「お母さまはおかしくなってしまったんですわ!」等のセリフを一切使わずに、母の精神異常を描写しているのが興味深いところ。こういうところが生々しいのは、「ガンダムシリーズ」らしいですよね。

 

ディアナ・カウンター側では、ハリーをはじめとするディアナ親衛隊も地球に降下。それと同じ頃、ロランは偵察していたポゥのウォドムを偶然発見し、自らムーンレィスの人間だと名乗って、ディアナ・カウンターの本拠地へと向かいます。そこでハリーの他、長官のアジ等と面会し、地球で経験したことや発見したことを語るロラン。しかし、この戦争を止めたいと考えているロランは、彼らに対し一部の真実を隠していました。Bパート前半では、ロランが特に身を隠さずにポゥと接触し、そこからディアナ・カウンターの本拠地へ立ち入るさまが描写。そこで彼は、ハリーを始めとするキースやフラン以外のムーンレィスの人間と、久しぶりに接触します。ロランがこうした行動をとったのは、もちろん戦争を止めるため。かなり大胆な行動であり、かつそこに行くまでに多くの一般市民に姿を目撃されているため、「アイツは実は裏切り者だったんだ!」という展開がこのあとあるのかなと思いましたが、実際はそんなことありませんでした。このあたりには、ある種の制作側の優しさを感じましたね。こうしてディアナ・カウンターの本拠地に乗り込んだロランは、自分が地球で見聞きしたことの大半の真実を吐露。しかし、自分がその∀ガンダムパイロットであることは、絶対に明かしませんでした。ディアナに心酔していることから、完全にアンチムーンレィスになったワケではないことが明らかなロラン。しかし、こうした行動を彼がとることで、それとは別に戦争を止めたいという彼の強い意思を感じさせてくれます。

 

ノックスにて持たれることになった、ミリシャとディアナ・カウンターの交渉。あくまでも平和的な交渉を試みていたグエンでしたが、ディアナ・カウンター側は地球の一部の占領ばかり唱えていて一方的な要求のみ行い、またミリシャ側では構成員の1人であるイルの老人がアジを暗殺するという事件を起こしてしまい、交渉は完全に決裂してしまいます。状況はミリシャ側に完全に不利になっていましたが、時同じくして、山師シドが新たなモビルスーツを発掘していました。見た目はあれだが比較的まともに会話が出来そうなハリーが降下してきたことで、進むかと思われた交渉。しかし、交渉中に地球側の1人がアジ長官暗殺に踏み切ったことから、一瞬にして交渉は決裂してしまいます。地球側の怒りは最もだし、どう考えても現状ディアナ・カウンターが侵略者側なのですが、ここでの暗殺遂行はタイミングが悪すぎる。これじゃあ確かに、ディアナ・カウンター側から野蛮人呼ばわりされても、反論できないよ…。しかも、その暗殺を実行した当事者が、最期グエンを銃弾から守って一花咲かせた感じになってるのも、なんか納得いかねぇんだよなぁ。このように交渉がこじれて決裂していた頃、発掘作業を進めるシドたちは、新たなモビルスーツを発見。丸っこい姿のそれの名は、カプル。今後、『∀』にガッツリ登場してくるモビルスーツになるのです。

 

 

 

第5話「ディアナ降臨」

1999年5月7日放送

登場した敵他:ウォドム、ウァッド、ゴールドスモー、モビル・リブ

「お母様のお嘆きを晴らすためにも、私は戦うわ。カプルに乗るの!」

 

STORY:ディアナ・カウンターに押されてばかりのミリシャは、自らその駐留地に攻撃を仕掛け、機械人形=モビルスーツを奪取する計画を実行に移した。しかし、軍事力の差は圧倒的であり、ポゥのウォドムにメシェーが捕まってしまう。グエンが引き続きハリーと交渉を続け、キエルが気の触れてしまった母やどんどん軍人としての道を歩むソシエに心を痛める中、ロランは∀ガンダムで出撃し、何とかメシェーの救出に成功する。その後降下してくる、月の女王:ディアナ・ソレル!彼女の降臨は、この戦争において吉と出るか、それとも凶と出るか―!?

 

サブタイトル通り、ついにムーンレィスの女王であるディアナが降臨するお話。ですが、それは終盤にのみ描かれる形であり、お話の大半を占めていたのは、依然として地球人とディアナ・カウンターの戦闘でした。今回は、今までとは違い地球人側が積極的に攻撃に出る形となっており、∀ガンダムの活躍シーンもじょじょに伸びていくことになります。地球人とムーンレィス、両者の理解が全く深まる未来が見えないんだけど、このまま泥沼の戦いに突入していっちゃうのかな…。

 

ノックスの街に滞在していたキエルとハイム夫人と合流し、大型飛行機でビシニティへ戻ろうとするロラン。そのとき彼は、ディアナ・カウンターの駐留地付近で、ミリシャの不審な動きを目撃します。ムリヤリ航空機部隊の中にいたメシェー&ソシエ機にコンタクトをとると、なんとミリシャは独断でディアナ・カウンターの駐留地に攻撃を仕掛ける気でいるとのこと。猛烈に反対するロラン虚しく、作戦は実行に移されることになりますが、ろくに戦果を挙げることはできず、またメシェーがポゥによって拘束されてしまいます。Aパート前半では、大型飛行機からメシェー&ソシエ機に飛び移ろうとするロランの姿が、割と長めに描写。なかなか時間をとって描いており、最終的には成功するも、飛び移った際に股間を強打して悶絶することになりました。『∀』は、こうした「必要だけれどもそこまで時間をかける必要はない描写」にあえて時間をかけているのが、非常に興味深く感じますね。かなり巻きで描写しても問題ない描写を、丁寧に描く。その一方で、キャラどうしの性格ややり取りがしっかり描かれていることから、時間を引き伸ばしているように感じる等のストレスがない。こうした印象は、『∀』独特ですね。こうした苦労を経て、ロランはソシエたちに合流しますが、彼女たちがやろうとしていたのは、ディアナ・カウンターの本拠地の攻撃と、モビルスーツの奪取。本人たちはやる気満々でしたが、実際にはロランの予想どおり、失敗に終わったうえメシェーが捕虜になってしまいます。相変わらず、軍備が追いついていないのにやる気だけは十分なので、どう考えてもムチャな作戦を敢行しようとするミリシャ。戦意を全く失っていないのは地球にとって救いなんだけど…、絶対もう少し冷静になって作戦考えたほうがいいぞ?

 

ディアナ・カウンターの駐留地は、既にムーンレィス側の民間人も一部入植を始めており、彼らに被害が及んだことから、グエンのハリーに対する交渉はますます難しくなることに。同じ頃、ビシニティへ戻ったキエルは、自宅跡に戻っても全く戻りそうにない母の様子を見て涙を流し、また家族の敵討ちにはやってどんどん軍人への道を歩み始めるソシエにむなしさを覚えます。Aパート後半からBパート序盤では、再び持たれたグエンとハリーの交渉の場と、キエルの様子がそれぞれ描写。ハリー曰く、今回メシェーたちが攻撃したところにはムーンレィスの一般市民がおり、彼らにも犠牲が出たことが報告されます。ハリーが言っていることは、おそらくウソではないのでしょうが、となるとこのタイミングで既にムーンレィスの一般市民が入植しているのって、あまりにも早すぎるなぁという感じ。だって、まだ一部占領どころかやっと駐留地を作った段階だよ?どう考えても一般市民を呼ぶには早すぎるよ。それとも、急がなければならない事情が何かあるのか…?このように、苦しい立場に置かれたグエンと時同じくして、違った意味で苦しい状況に置かれていたのがキエル。ビシニティの自宅跡に戻っても、母の精神異常派回復するどころかむしろ悪化の一途をたどり、キエルは使用人たちと協力して、彼女を実質軟禁状態に置くことを決断します。ここまでのキエルの動きにおいて、前回同様一切直球なセリフを挿入せず、その行動や表情で何が起きているか・何を思っているかを描写しているのが秀逸。同時に、キエルの深い悲しみが伝わってきました。

 

メシェーが捕虜になったことを知ったロランは、彼女を奪還するため、∀ガンダムで出撃。未だに追加武装を発見できない状態でしたが、それでも強行出撃し、ポゥのウォドムの前に立ちはだかります。丸腰の∀ガンダムに対し、メシェーを人質に使って有利に戦いを進めようとするポゥでしたが、逆に本能的に動いた∀ガンダムの素早い攻撃に翻弄されてしまい、右腕を大破したことから撤退を余儀なくされるのでした。Bパート前半では、∀ガンダムとウォドムの接近戦が描写。前回は威嚇が主な目的であったため、攻撃は控えめでしたが、今回はメシェー奪還という目的があることから、アグレッシブな戦い方になっていました。「ろくな武装もないのに、どうやって戦うんだ?」と思ったけど、まさかチョップだけでウォドムの右手首を切断し、それごとメシェーを救い出しちゃうとは思ってもみなかったなぁ。しかも、その際の動きは非常に素早く、そしてロランが操縦していない(ロランの意思を受けて∀ガンダムが勝手に動いた)というのが面白いところ。チョップで少し攻撃しただけで、これだけの見応えとインパクトを与えてくれるガンダムなんて、本当に∀ガンダムくらいじゃないか?まだまだ本来の能力を発揮するのは先になりそうですが、このように丁寧に見せ場と驚きを作ってくれているから、∀ガンダム自体も全くダサく見えず、独特のカッコよさを放ってくれているんですよね。本当、『∀』という作品は、いい意味で異質で面白いなぁ。

 

メシェーを救出したロランが、発掘現場であるマウンテンサイクルに戻ると、ミリシャの一部勢力が、これから降臨してくるディアナを誘拐する作戦を計画。このとき既にディアナ降臨のために、∀ガンダムで現地に来るようグエンの指示を受けていたロランは、難しい立場に置かれることになります。そして、いよいよそのディアナが地球に降り立って来て…。終盤では、いよいよディアナが降臨。ディアナ・カウンターの連中が、一部を除いて基本的に攻撃的なタイプが多めなのに対し、ディアナは非常に落ち着いていて、冷静に話ができそうなタイプの女性でした。ツンとしているように見えて、かなり人間味があるようだし、上手く交渉ができればいい方向に話がまとまりそうな気がするなぁ。でも、この手のタイプって、悪気なくナチュラルに差別とか偏見を持ってることもあるから、そういう意味では注意が必要かもしれません。いずれにしろ、グエンとディアナがこのシーンで初めて対面。キナ臭い動きも見え隠れする中、ここから交渉はどう進展していくのか?次回へ続く―。

 

 

 

第6話「忘れられた過去」

1999年5月14日放送

登場した敵他:ウォドム、ウァッド、ゴールドスモー

「地球は…戦争するところじゃないでしょ!」

 

STORY:グエンがディアナをボストニア城に招いて交渉を試みようとする一方で、ミリシャ内の一部勢力と市民たちは、ディアナの誘拐を企んでいた。混乱の最中、偶然対峙することになってしまう、ロランの∀ガンダムとハリーのゴールドスモーは、お互い戦いを避けたいと考えながらも、一触即発の状態に陥ってしまう。この窮地を、2人は平和的に脱することができるのか?そして、カプルを使ってシドたちが遺跡の発掘作業中に迫りくる、偵察中のポゥのウォドム!対抗するソシエたちを救いたいと、ロランが∀ガンダムのマニュアルを乱読したとき、新たなる道が開かれた―。

 

ディアナ降臨を機に、今までと比較してお話が少し大きめに動く一編。前半ではディアナを中心としたノックス市街地での緊張、後半では迫りくるポゥのウォドムとの戦闘と新たに判明した∀ガンダム関連の遺跡等、とても見どころの多いお話となりました。∀ガンダムの登場シーンもかなり長めに取られており、ロランの戦い方もじょじょに板についてきたほか、∀ガンダムの新たな武器も登場し、戦闘にスピーディーさが増していきます。やっぱり、いつの時代も「ガンダムシリーズ」では…ガンダムハンマーが強いんだな!

 

前回、地球へと降下してきたディアナ。彼女は、副官であるミラン・レックスを連れて、グエンとの交渉のために、ボストニア城へと向かいます。ところが、グエンの意図していなかった、ミリシャの一部勢力と市民による攻撃に遭遇し、ハリーをはじめとするディアナ・カウンター側がこれに最低限応戦。これにグエンとディアナたちも巻き込まれることになり、事態はどんどん面倒な方向へと向かっていきます。そしてこの最中、偶然ロランの∀ガンダムとハリーのゴールドスモーが対峙することになり―。Aパート前半では、グエンとディアナの交流と、それに水を差すように敢行される、ミリシャの一部と市民たちによるディアナ誘拐作戦が描写。グエンが冷静に交渉しようとしているのに、まわりがこのように茶々を入れてくるせいで、ミランから不信感を持たれてしまいます。さすがにここでは、グエンの立ち位置には同情してしまうところ。交渉しようとするたびに余計な邪魔ばかり入っちゃうし、君本当にツイてないね…。こうしたノックス市街地での混乱の中、偶然対峙してしまったのが、ロランの∀ガンダムとハリーのゴールドスモー。両者ともに戦闘態勢を崩しませんでしたが、本当は内心、相手に攻撃してもらいたくないと考えていました。今回、ドラマ的に最も見応えがあったのが、このシーン。ロランもハリーも、「ここで相手が攻撃に出て戦闘にもつれ込んでしまうと、グエンやディアナを巻き込むことになり事態が悪化することからそれは避けたい」と考えている一方、お互い「相手がどんな風に出てくるかわからないから戦闘態勢を崩せない」という状況に追い込まれており、お互い戦う気はないのに一触即発状態という、なかなか面白い構図の緊張状態が描写されていました。モビルスーツのにらみ合いという緊張状態は、過去作でも何度も描かれてきましたが、パイロットがお互い戦いたくないと思っているのは非常に新鮮。斬新な切り口だなと、強い衝撃を受けましたね。

 

一触即発の状態になるも、本当はお互い戦闘を避けたいと考えていた、ロランとハリー。ここでタイミングよく、グエンやディアナが現れたことから、直接戦闘は回避されることになります。その後、グエンはボストニア城へ入りますが、ミランから嫌味を言われるわ、いざ交渉の場になると同席していた領主がムーンレィスへの猛烈な差別を口にするわと、交渉は遅々として進みませんでした。ロランとハリーの緊張と対立を解いたのは、グエンとディアナ。ここではディアナの柔軟でアクティブな一面も描かれており、彼女の人間味をさらに感じることができました。そしてここで、ロランとハリーは、初めてモビルスーツパイロットどうしとして顔をあわせることに。しかし、ハリーはロランを女性だと思い込み、前回会った少年だと全く気づいていませんでした。遠目に見たのであれば、この勘違いもわかるのですが、割と近くで出会ってこの状態のハリー。いやいや、ちょっとは何か引っかかりを覚えないのか?こうしたやり取りを経て、ボストニア城へ入った、グエンたちとディアナたち。休息を経て交渉に入りますが、ディアナ側は態度を崩さず、グエン側も領主がムーンレィスの市民への差別を口にするせいで、全くグエンの思い通りに交渉は進みませんでした。今回もなかなか思い通りに進まない、グエンの交渉。妙な理由をつけて、サンベルト地域を一方的に占領しようとするディアナ側のやり口への怒りはわかるけど、グエンはその前に、まず交渉の場に出席させる人間をもっと吟味したほうがいいと思うよ。今回といい第4話といい、側近に邪魔されてばかりだからさ…。

 

ソシエたちのもとに顔を出したロランは、その後すぐにキースやフランにコンタクトを取り、互いの現状を確認。それぞれ厳しい状況下に置かれつつありましたが、それでもロランは、ディアナ降臨が戦争を終わらせる引き金になると、信じて疑いませんでした。しかし、ディアナ・カウンター側ではフィル・アッカマンをはじめとする好戦派が付近の偵察を強めており、またミリシャ側も戦闘のための機械人形の発掘に躍起になっており、時代の流れは、ロランの考えとは反対の方向へと向かっていました。Bパート前半では、ロランがキースやフランと再会していくさまが描写。今回で唯一ホッとできるような穏やかなシーンですが、キースやフランが今後の戦局に危機感を抱いているのに対し、ロランはディアナの力により戦争は平和的にすぐ終わると信じて疑わず、キースたちも半ばあきれていました。ここでは、ロランの異常なまでのディアナへの信頼がクローズアップされている印象。ロランのディアナに対する心酔っぷりは、一般市民と故郷を統治する女王の関係性以上の何かを感じさせます。彼がここまでディアナに心酔する理由は何なんだろう。地球への先遣隊として任命されて、その際キスを賜ったことは語られていたけど、それだけが理由じゃないだろうしなぁ。そして、この常軌を逸したと言っても過言ではない心酔(信頼)が崩れたとき、どうなるのか―。

 

偵察に出たポゥのウォドムは、偶然カプル等で発掘作業を行っているマウンテンサイクル付近に侵入。なんとしてもこの発掘作業の発見を阻止したいシドたちの意向を受け、ソシエとメシェーがカプルで出撃します。ウォドムの攻撃を華麗に回避するも、攻撃手段をほとんど持っていないため、なかなか反撃できない彼女たち。そのことを知ったロランは、∀ガンダムで武器を探しながら向かう中、偶然ヒントとなる古地図のデータを発見。その地点に到達すると、突然地下空間へと落ち込み、武器庫のようなものを発見します。とりあえず、使えそうな武器であるガンダムハンマーを手に取った∀ガンダムは、そのままウォドムと対戦。ガンダムハンマーで何度もたたきつけて大破させ、初めて真正面からの戦闘で敵を撤退に追い込むことに成功するのでした。終盤では、カプル∀ガンダムによる、ウォドムとの戦闘が描写。カプル武装が使えない(事前テストしていなかった)ため、転がってウォドムのロケット弾を回避する程度に留まりましたが、∀ガンダムは武器庫らしき地下建造物を発見してガンダムハンマーを持ち出し、果敢にウォドムに立ち向かっていきます。今回初登場、武器庫のような地下建造物。ビームライフルとかも置いてあったので、使えるのかなと思いきや、そのほとんどが劣化しており、手に取った瞬間崩れてしまうほどボロボロになっていました。これだけ武器が揃ってるのに、ほとんど使い物にならないのはもったいないなぁ。でも、ガンダムハンマーとか一部の武装は、使える状態で生き残っていたから、きっと使えるビームライフルビームサーベルも、この近くから見つかるんじゃないかな。こうしてガンダムハンマーを入手した∀ガンダムは、持ち前の素早さわ最大限発揮し、鈍重とも思えるガンダムハンマーを自由自在に使って応戦。ロランもだいぶ操縦に慣れてきたことから、それが∀ガンダムの動きにプラスに作用し、結果ウォドムのヘッドパーツ等を叩き潰し、ロランは初めて、自らの手で戦い敵を排除するという戦果を挙げるのでした。このシーンにおける∀ガンダムガンダムハンマーの使いっぷりは、異常なほど華麗で大胆。ガンダムハンマーというとどうしても『ガンダム』においてぶん回していたガンダムアムロを思い出しがちですが、∀ガンダムガンダムハンマーの使い方は、それを超える素晴らしさがありましたね。あんな野蛮そうに見える武器を華麗に力強く扱うなんて、もう∀ガンダムにしかできないよ…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第7話から第9話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。その声は、風に乗った―。

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