お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンブレーザー』第6話 ちょっとした感想

突然フレームインしてくる田口監督

 

 

 

やめてくれアースガロン!君の敵はウルトラマンやない!君の役目は…そんなことちゃうやろ!!今回の『ウルトラマンブレーザー』は、本作では初の、過去作登場怪獣(宇宙人)の登場回にして、ヤスノブの主役回。敵としてチョイスされていたのは、55年ぶりにTV作品に再登場するカナン星人であり、相変わらずの2人組で機械を狂わせ、結果失敗して敗走の際にウルトラマンにやられるという、オリジナルと全く同じムーブをしていました。

 

ヤスノブ自身の行動や周囲の反応から、彼の人となりに迫る回であり、細かい設定や重い描写はほぼなし。実にライトに観ることが出来る一編でした。こうしたお話を、いい意味で何のしがらみもなく挿入できるのが、やっぱり「ウルトラシリーズ」の魅力の1つですよね。

 

なお、前回(特別総集編1)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

冒頭述べたとおり、ヤスノブの主役回にして、カナン星人が敵として登場したお話。お話の大部分はコインランドリー内で展開されており、その他常設セットを除くロケ地等の登場も少なかったことから、予算を節約しつつ、限られた舞台内でドラマをしっかり展開させている、興味深い一編だったなと感じました。欲を言えば、ヤスノブが機械に名前をつけるくらい愛着を持っている描写を、もっと挿入してくれるとなお良しだったかな。

 

VSドルゴ戦以降、なぜか調子の悪いアースガロン。その原因究明とさらなる改良に尽力するヤスノブでしたが、彼自身もまた、オーバーワーク気味でギリギリの状態でした。とうとう倒れてしまったヤスノブに、テルアキの強い勧めもあり見舞いに向かったゲントは、そこでヤスノブの知らなかった一面を知るのでした。序盤では、ヤスノブの人の良さとハードワークっぷりが披露。ここで秀逸なのが、ヤスノブがなんでもかんでも引き受けてしまうことから、「彼は人がいいんだろうな」ということが窺えると同時に、彼への頼み方がゲント・エミ・アンリで三者三様であることから、頼み事をしているキャラ側の個性も存分に感じ取れる点です。エミがやっぱり一番頼み方軽かったなぁ。本気モードのときの冷徹な感じではなく、ああいうゆるい感じが、本来の彼女なんでしょうね。一方で、個人的にはこのシーンで、ヤスノブに「機械に名前をつけながら整備するさま」も挿入してほしかったところ。そうすることで、このあとコインランドリーの洗濯機に名前をつけることの違和感も減りますし、彼のキャラがさらに深まりますからね。一応アースガロン野名前は呼びかけてたけど、あれは彼が独自につけたワケじゃなくて、正式名称だからなぁ。そんなヤスノブは、とうとうオーバーワークのせいで身体にガタが来てしまうことに。テルアキからの進言で、ヤスノブを見舞おうとしたゲントは、そこで機械に名前をつけるというヤスノブの一面を知ってしまうことになります。メンバーの管理やケアのことで、一番敏感に反応し意見を述べていたのがテルアキ。さすが、副隊長らしいや!

 

ゲントにドン引きされてしまい、落ち込むヤスノブ。そこへ現れたのは、カナン星人ハービーでした。彼女は、頻発する機械の誤動作事件の犯人を自称し、その目的と次なる企みを堂々と披露。その企みに加担しないかとヤスノブは勧誘されますが、彼がそれに屈することはありませんでした。目論見の外れたカナン星人ハービーらは、アースガロンを強制的に起動し、アジトのある袖ヶ咲海岸で護衛を兼ねた破壊活動を開始。一刻も早くそれを止めようとするヤスノブが、クルルに強く願うと―!中盤から、カナン星人ハービーが登場。彼女の一連の語りにより、頻発している機械の誤動作事件の犯人であること、既にアースガロンに目をつけていて操る手筈は整っていることが一気に判明します。カナン星人ハービーの語りがかなり長かったですが、セリフ回しが独特であり、ところどころヤスノブの返しもあったため、全く飽きることはなかったし、しゃべりすぎだということも感じませんでしたね。カナン星人の来ているあの衣装、本当に服なんだね…。そんなカナン星人ハービーの誘いに、そう簡単には乗らないヤスノブ。それを受けて彼女は、アースガロンを強制的に起動し暴れさせ始めます。姿を消したカナン星人ハービーを追うべく、ヤスノブはクルルに強く呼びかけると、それに応えてなのか、カナン星人ハービーが去ったはずなのにワープ空間が現れ、彼は現地に向かいます。カナン星人ハービーがヤスノブを懐柔しようとするシーンでは、もう少し前段階の描写がほしかったなという印象。あれをやるのであれば、一言でいいから、ヤスノブがゲントたちやSKaRDのことをグチる描写がほしかったですね。

 

カナン星人ハービーらのアジトに突入したヤスノブは、相方のロービーを倒すも、逆にハービーに拘束されてしまうことに。そんな中、ゲントもクルル経由でカナン星人ハービーらのアジトを特定し、現地へ急行。アースガロンに逆に襲われますが、ギリギリのところで助かります。その後ゲントはブレーザーに変身し、アースガロンに応戦。そこへ脱出したヤスノブも駆けつけ、心からの叫びをアースガロンにぶつけます。その思いが届いたのか、アースガロンは正常に戻り、カナン星人ハービーの目的は完全に失敗。脱出しようとする彼女は、ブレーザーのスパイラルバレードに宇宙船ごと貫かれ撃破されるのでした。終盤では、ヤスノブの活躍がかなり目立っていた印象。単独でカナン星人ロービーを撃破し、さらにアースガロンが正常に戻るキッカケを作っているのですから、今回のMVPと言えるでしょう。単なる頭でっかちのメカマンではなく、ちゃんと隊員として柔軟かつ迅速な行動が出来ることを証明してくれていましたね。そんなヤスノブの活躍と前後して、ブレーザーとアースガロンの戦闘も挿入。詳細は後述しますが、久しぶりの水上戦が楽しめたほか、カナン星人ハービーの末路がオリジナル野カナン星人と同一だったのが、面白かったですね。

 

 

 

◎特撮面

誰もが一度は想像したであろう、ブレーザーVSアースガロンを、カナン星人の能力特性を通じて早くも実現してしまった今回。その舞台は、『トリガー』最終回以来となる海上でした。この、海上での水を生かしたのびのびとした水上戦が、今回の特撮パートの何よりもの見どころ。個人的に、『トリガー』最終回よりも見せ方が上手く、そして進化しており、「プールを使わなくても今後もっと水上戦を表現することができるかも…?」と感じさせるほどの出来栄えでした。やっぱり、水の表現って素敵だよなぁ!

 

ヤスノブの前に現れたカナン星人ハービーは、彼の懐柔に失敗すると、作戦を前倒しする方針に変更し、護衛を兼ねてアースガロンを操作。アジトのある袖ヶ咲海岸付近で暴れさせ始めます。クルルからヒントを得たゲントは、途中でエミたちと合流し現地へ向かいますが、アースガロンからの執拗な攻撃を受け、ギリギリのところまで追いつめられてしまいます。アースガロンが暴れ始めるシーンでは、スカード移動指揮車(スカードMOP)がそれに追われまくるというシーンが存在。大部分ゲントたちスカード移動指揮車側からの視点で描いており、アースガロンの脅威をよく表現していました。ここでは、通常の合成の他、わざわざスカード移動指揮車のミニチュアを使った描写も挿入。のちのち、アースガロンがそれをつかみ上げるというシーンがあったものの、今回のこのシーンのためだけに、車のミニチュアを新規作成するなんて、なかなか贅沢だなと感じました。主人公たちの車のミニチュアが登場するのって、『オーブ』とか『R/B』以来かな?

 

自らおとりとなったゲントは、アースガロンをひきつけてブレーザーへと変身。登場と同時にアースガロンを海へ突き飛ばし、水上戦へ持ち込みます。しかし、アースガロンは装甲が硬く、しかも武装も充実しているためなかなか厄介。ブレーザーは攻撃を抑え込み切れず、ヤスノブの方へアースガロンの攻撃を許してしまいますが、転落したヤスノブを救ったのは、カナン星人に操られていたはずのアースガロンでした。ブレーザーとアースガロンの水上戦こそ、今回の肝と言うべき特撮パート。相変わらず海は浅いですが(プールではなく、スタジオに防水シートを張ってそこに水を注入しているため)、『トリガー』最終回のときよりも深くなっているうえ、全体を映す際は真横から撮り、激しいアクションシーンではわざと寄って撮るという、スタジオの広さをわざと感じさせないような撮り方になっていることから、狭苦しさのないのびのびとした水上戦になっていたのが秀逸でした。今回のこのシーンは、「ニュージェネレーションヒーローズ」の中でも珠玉の出来ともいうべき水上戦ではないでしょうか。これで、水深が膝下くらいまで確保できるようになれば、「プール無くても円谷プロはしっかり水上戦できるじゃん!」ってなるんだけど…、そこまではさすがに難しいかな?

 

アースガロンがヤスノブの声を受けて正気を取り戻したことで、カナン星人ハービーの計画は完全に失敗。アジトごと逃げ出そうとする彼女でしたが、それをみすみす逃すブレーザーではなく、怒りのスパイラルバレード一閃!カナン星人の風車型ロケットは真っ二つになって爆散し、今回の事件は幕を閉じるのでした。終盤のカナン星人ハービーのムーブが、『セブン』のオリジナル個体と全く同じなのが笑えるところ。気持ちはわかるし、そうするしかないのもわかるけど、ブレーザーたちが逃がしてくれるわけないだろ!そんな彼女を、スパイラルバレードで撃破したブレーザー。『トムとジェリー』ばりの超ツイストからのスパイラルバレード投擲は、「そこまでやるか!?」と思えるオーバー演出で、これまた笑わされました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然発生した奇妙な現象:逆さ虹。SKaRDが調査に乗り出し、ゲントがかつての恩師:ヨコミネ博士と再会するとき、怪獣ニジカガチが出現する。思わぬ強敵の前に、ゲントたちは、そしてブレーザーは、どう立ち向かうのか!?

 

次回は、新規怪獣であるニジカガチの登場編前編!ニジカガチの強敵っぽいデザインにも惹かれますが、サブタイトルのフォントがどことなく『Q』っぽいのも気になります。そう言えば、タイトル的に『Q』のパゴス回を想起しますが、あれとはフォントが違うんですよね。

 

天に数多の虹が輝くとき、“それ”は現れる―!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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