お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンブレーザー』第21話 ちょっとした感想

もっと高く! ~Take Me Higher!~

 

 

 

またMod.3に乗ってみせます!絶対…あきらめませんから。今回の『ウルトラマンブレーザー』は、次回予告でも明らかだったとおり、アースガロンMod.3のデビュー回にして、デルタンダル(デルタンダルB)とのリベンジマッチ回。CG合成とワイヤーアクションを駆使したダイナミックな空中戦が描かれ、アースガロンもついに宇宙に進出する形となりました。

 

Mod.2のデビュー時が、そのユニットそのものの誕生過程に重きが置かれていたのに対し、Mod.3のデビューとなる今回は、ユニット自体は既に完成していて、それを操る人間の成長に重きを置くという、別角度でのドラマを作り出しているのがGood。しかも、ユニットがかなり早く完成したことを、物語の根幹であるV99そしてタツキの手記の話と絡めているのが秀逸です。結果的に人類は、接触した怪獣たちの技術を応用して急速な軍備拡充を進めているけど、これはV99の思惑通りなのか、それとも…?

 

なお、前回(第20話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

上述の通り、アースガロンMod.3のデビューと、デルタンダルBとのバトルがお話の主軸となっていた今回。主人公はヤスノブとアンリであり、キャラの中では比較的重い要素(背景設定等)を持ち合わせていない2人が、Mod.3をどう乗りこなすかという困難に全力でぶち当たり、そして打ち勝つドラマが、ストレートながら濃厚で見ごたえがありました。話の展開として、「最終的にヤスノブたちはMod.3をのりこなせるようになるんだろうな」ということは読めるんだけど、やっぱりいざそのドラマを見せられると、アツくてグッと来ちゃうよね。

 

デルタンダルの技術を応用し、かなり早めに完成したMod.3ユニット。この日は5回目のアースガロンMod.3のテスト飛行が行われ、ヤスノブとアンリが搭乗します。ところが、ユニット自体は問題なかったものの、ヤスノブの身体がそれについていけず、実験は失敗。ヤスノブの自主鍛錬の努力虚しく、彼は正式にテストパイロットから外されてしまうのでした。今回は、既にMod.3ユニットが完成しているところからお話がスタート。冒頭でも述べたとおり、ユニットそのものの開発過程ではなく、それを使いこなす人間たち(ヤスノブ&アンリ)にスポットが当てられていました。Mod.3ユニットが高機能過ぎて、人間がついていけないというのは面白い設定。そして、その困難に最も大きくかつ正面からぶち当たるのが、ヤスノブであるのが興味深いです。コメディーリリーフとまではいかないけど、どちらかと言えばノリが軽い彼が、深刻な問題に直面するからこそ、キャラとしての新たな一面が垣間見えるんですよね。テストパイロットから外されて本気でヘコみ、自主鍛錬に励むヤスノブの姿は、悲しさと凛々しさが同居していましたね。

 

防衛隊が行った実験がキッカケになったのか、海中より倒したはずのデルタンダルが出現。以前登場した個体の約6倍の大きさを誇るそれは、磯竹基地を壊滅に追い込みます。「デルタンダルB」と呼称されるようになったそれを、アンリが単独でアースガロンMod.3により迎撃。しかし、ヤスノブより射撃の腕が劣る彼女は、ターゲットを外して返り討ちに遭ってしまいます。デルタンダルBが海中に消えたことで事なきを得たものの、すぐに再出現したそれは、SKaRD本部のある教江野基地を目指していることが判明して…。中盤では、デルタンダルBが出現すると同時に、防衛隊の各種軍備が急速に拡充されているのは、ゲバルガ等過去に接触した怪獣の能力・技術を転用しているから。怪獣への対処を含め、まるで人間がV99に試されているような格好になっているのが、なんだか嫌な予感を覚えさせます。以前出てきたタツキの日誌で、既に防衛隊はV99との接触をもとにさらなる技術発展を狙っていたことは明らか。こうなることまで、V99は想定の範疇だったのでしょうか?それとも、人類の勝手な暴走か―?一方、デルタンダルBとの戦闘では、ヤスノブが出撃出来ないことから、アンリが単独で出撃。イーゴイスの補助を受けて乗りこなし、デルタンダルBの動き自体に食らいつくことは出来ましたが、射撃の腕が一歩及ばず、返り討ちに遭い負傷してしまいます。ヤスノブが出撃出来ないと決まった直後のこの展開なので、どうしても重苦しい雰囲気があり、「デルタンダルBに負けた」というところばかりがクローズアップされていますが、アンリ単独でアースガロンMod.3を駆り、300m級の相手に正面から挑んで対等に戦っているということを考えると、アンリはよくやったと言えると思えます。これ、ヤスノブがもし一緒に乗ってたら、少なくともデルタンダルBに大ダメージを与えられていたんじゃないかな。

 

以前上層部からヤスノブの搭乗許可が出ない一方、一刻も早いアースガロンMod.3の出撃が必要であったことから、ゲントは半ばムリヤリ理由をつけて、アンリとヤスノブに出撃を指示。限界を超えたヤスノブは、デルタンダルBの高機動に食らいつき、的確に攻撃を加えていきます。やがてブレーザーも登場し、攻撃時の大爆発を防ぐために宇宙へ移動。アースガロンMod.3もこれに追随してついに宇宙へと飛び出し、最後はブレーザー ファードランアーマーとともに打ち倒すのでした。ヤスノブをテストパイロットに復帰させられる見込みではあるものの、各種手続きのせいで、このままではデルタンダルBの再襲撃には間に合いそうにない状況。ここでゲントは、「ヤスノブとアンリがアースガロンMod.3を移動させている途中でデルタンダルBと接触し、やむを得ず戦闘に突入した」という理由づけを思いつき、ヤスノブたちに出撃許可を出します。ここまで来ると、言葉の綾そして屁理屈と大差ない感じに思えますが、ヤスノブら部下たちのことを思い、これだけのことを素早くこなすゲントは、やはりよく出来た隊長だなぁと感じます。本当、いい上司してるよね。そんなゲントのムリのお陰で、晴れて出撃したヤスノブ。今までの自主鍛錬の成果もあってか、自らの限界を突破し、意識レベルを正常値で維持しての戦闘継続に成功。途中からブレーザーの大幅な介入があり、最終的な撃破は彼によって行われたものの、宇宙まで追撃してデルタンダルBの急所を狙撃する等、大戦果を挙げます。終盤の展開は、後述するCG合成等のダイナミックさもあり、観ている者をかなりアツくさせるもの。かつ、展開的に『ティガ』の「もっと高く! ~Take Me Higher!~」を想起させるものになっていました。でもまさか、アースガロンMod.3が宇宙まで行くとは思わなかったけどね。大気圏脱出のための装備も用意されてたんだなぁ。

 

 

 

◎特撮面

デルタンダル初登場回と同じく、CG合成とワイヤーアクションにその重きが置かれていた今回。アースガロンもMod.3となったことでブレーザーたちと張り合えるようになったことから、よりダイナミックさが加わり、グイグイ動くさまが観ていてとても楽しかったですね。こうした戦闘描写は、防衛隊がしっかりあるからこそ出来るもの。やっぱり「ウルトラシリーズ」には、今後も防衛隊の要素を大切にしてほしいなぁ。

 

5回目となるアースガロンMod.3のテストは失敗。ヤスノブに代わるパイロットの検討が必要となる中、あのデルタンダルが海中より出現。磯竹基地に壊滅的被害をもたらします。ムリを押してアンリが単独で出撃するも、デルタンダル改めデルタンダルBの急所を狙撃し損ない、逆に負傷してしまうのでした。序盤では、アースガロンMod.3ののびのびとした飛行が披露。CG合成がメインとなっていましたが、その高機動性の描写には圧倒されました。欲を言えば、これだけの特撮を、今後は戦闘機で観てみたいなぁ…。こうした中で出現したのが、デルタンダルB。自分が目覚めるキッカケとなったのが、磯竹基地による実験だということに気づいているかのように、その基地を襲撃して飛び去ります。今回のミニチュア特撮は、この磯竹基地の襲撃シーンくらい。時間は短かったですが、空爆を受ける基地の惨状がよく表現できていてGoodでした。わざわざ戦闘機をアップで映してたの、「わかってるな!」って感じでしたよね。

 

ムリヤリ理由をつけたゲントは、再出現しSKaRD本部を狙うデルタンダルBの、アースガロンMod.3による迎撃を、ヤスノブとアンリに指示。満を持してヤスノブは機長として実戦に出、アースガロンMod.3の挙動に全力で付いていきながら、的確に攻撃を加えていきます。ブレーザーもファードランアーマーをまとって加勢し、あとは急所を狙って撃破するのみと思われましたが…。後半の戦闘で、アースガロンMod.3がその本領を発揮。ヤスノブも前半の不調&スランプがウソのように狙撃に集中し、着実にデルタンダルBにダメージを与えていきます。ここで、一切被弾すること無く宙を舞ってデルタンダルBに食らいつくアースガロンMod.3がメチャクチャカッコいい!「SKaRDもここまで対等に怪獣と戦えるようになったか―!」と、ある種の感動を覚えましたね。そのぶん、避けた攻撃が市街地に着弾していたのは、仕方ないとはいえ「ちょっと…」って思っちゃったけどね。このようなアースガロンMod.3の活躍に負けず、ブレーザー ファードランアーマーもしっかりデルタンダルBを攻撃。チルソファード炎竜射を再び披露してくれてたのは良かったけど、撮影アングルが右肩でブレーザーの顔が隠れる格好になってしまっていたので、ここは改善してほしかったかな。

 

デルタンダルBが大きな攻撃をすることが予測されたことから、それを宇宙へと運んだブレーザー。アースガロンMod.3も意を決してそれに追随し、初めての宇宙戦にも関わらず、大気圏内と変わらない高機動性を見せ、デルタンダルBの急所を今度こそ狙撃します。これによりデルタンダルBは大ダメージを受けますが、まだ死んではおらず最後のあがきを見せましたが、ここでブレーザーがトドメを刺すのでした。終盤では、戦闘の舞台が宇宙へ。ヤスノブとアンリが思いを1つにして宇宙へ飛び立ち、デルタンダルBに食らいついてついに渾身の一撃を見せるさまは、「◎ストーリー面」でも述べたとおり、『ティガ』の「もっと高く! ~Take Me Higher!~」を彷彿とさせるもので、特撮描写も素晴らしかったですね。特に、宙返りしてそのままデルタンダルBを追撃し続けるさまは、本当にカッコよかったです。そんなアースガロンMod.3ですが、最終的には完全にデルタンダルBを倒せずじまい。最後の一撃を放ったのは、ブレーザー ファードランアーマーでした。ブレーザーは、宇宙に出たあとも、アースガロンMod.3に負けないダイナミックな攻撃を披露。チルソファードランサーでデルタンダルBを真っ二つにしてフィニッシュするとは、ちょっと予想外でしたね。できればここはアースガロンMod.3にトドメを刺してほしかったけど…、まあアースガロンMod.3自身もこれまででかなり大活躍してたし、ファードランアーマーの販促もしないといけないことを考えると、これが最大限のいい塩梅って感じかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地方都市に出現した、2大怪獣:レッドキング2代目とギガス。SKaRDがその対処に奔走する裏で、ある1人のサラリーマンの奮闘があった。平凡なサラリーマンは、地元の街を守るため、どんな行動を起こすのか!?

 

次回は、『マン』の「怪彗星ツイフォン」コンビが登場!そして、ゲストキャラクターにスポットを当てたお話になりそうです。どうせこのコンビをやるなら、年明け一発目のお話でやって欲しかったけど…、まあ、そこら辺は番組編成の都合で難しかったんだろうなぁ。

 

懸命に走る先に、見えるものはあるか―!?

 

 

 

 

 

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