今回は、『新機動戦記ガンダムW』の総括感想記事です。
そのキャラの濃さや特徴的なモビルスーツデザイン等から、「ガンダムシリーズ」の中でもかなりの人気を誇っている『W』。どうしてもそちらの方ばかりが目立ちがちですが、その本編を観てみると、ドラマとしても革新的なことを取り入れ挑戦しようとした、意欲作であったように感じました。でも、やっぱりしっちゃかめっちゃかなところはあったよねぇ。
なお、前回（OVA『EW』編）の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
『W』のドラマとしての魅力。それは、目まぐるしく動くドラマにの情勢とモビルスーツの立ち位置、そしてモビルドールの登場を通して「なぜモビルスーツに人が乗らなければならないのか」という答えを出したことでしょう。
まず、「目まぐるしく動くドラマにの情勢とモビルスーツの立ち位置」。今までの「ガンダムシリーズ」の場合、一部キャラが別陣営に寝返ったり、チーム内で不和を起こして一時脱退する等の描写がありましたが、基本的に主人公は、ほぼ一貫してどこかのチームやコミュニティーに所属。しかし『W』の場合、ヒイロたちはそれぞれ独自の考えと理論に基づいて最善の行動をしたり、またモビルスーツも敵に鹵獲されたりモビルスーツ自体が厄介な存在であったりということから、陣営間での動きがとても活発な作品でした。主人公機が何回も敵に鹵獲されたり、パワーアップ機体がストーリー上ヒイロたちにとって脅威であったり等なんて、今までの作品では見られませんでしたよね。
こうした構図、何かに似ているなぁと思ったら、後年放送される「平成仮面ライダーシリーズ」第1期に似てるんですよね。目まぐるしく動き回るキャラ・モビルスーツ・ドラマは、確かに見ごたえがありました。
そして、「モビルドールの登場を通して「なぜモビルスーツに人が乗らなければならないのか」という答えを出したこと」。これはTV本編後半より登場するビルゴが代表的ですが、こうしたものを登場させるという「ガンダムシリーズ」初の試みを通して、ドラマを作り出していたことは、もっと評価されるべきであると感じました。
「なぜモビルドールがダメなのか？→戦いの“痛み”を知るために、人はモビルスーツに乗る必要があるから」というのは、概念的な回答ではありますが、「ガンダムシリーズ」においては、十分合格点と言うべき論理でしょう。確かに、人の介在しない戦争は「ゲームに似たもの」になってしまうからね。
こうした、ドラマ上でも見どころの多かった『W』ですが、やはりキャラの濃さの方がどうしても目立っており、それらの人気を受けて後半ドラマがグチャグチャになってしまっているのは、残念なところ。いろいろ事情があったので仕方ない面もありましたが、もう少しシーンごとのインパクトを狙わずにドラマ作りをしていれば、その評価は変わったことでしょう。そういう意味では、『W』は惜しい作品であると感じますね。
かつて、戦争があった。その、第7次宇宙戦争が終わってから15年経った、A.W.（アフターウォー）15年。人類は復興へと歩み始めていた一方、まだまだ戦争の爪痕に苦しんでいた。そして、モビルスーツをめぐるきな臭い動きや争いも、絶えなかった。
そんな中、戦災孤児の少年ガロード・ランは、ひょんなことをキッカケに、ニュータイプであるティファ・アディール、そして彼女を取り巻くバルチャー：フリーデンの人々と出会う。そして、戦時中の最終決戦兵器：ガンダムXとも―！
荒野となった大地に、生きるために戦う少年がいた。
少年は少女と出会い、そして、伝説の白い機体へと導かれる―。
…というわけで次回からは、1996年放送の『機動新世紀ガンダムX』の感想記事が始まります。お楽しみに！
―生き延びた先に、何があるのか？
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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☆ガンプラ Pick Up！
『ガンダムW』に登場したモビルスーツのガンプラの一部を、ピックアップしてみよう！
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