お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士Vガンダム』ちょっとした感想 V-1(第1~3話)

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今回は、機動戦士Vガンダム』の感想記事第1回目です。

 

90年代初のTVシリーズ作品として始まった本作。V2ガンダムをはじめとする個性的なモビルスーツが注目を集める一方で、そのあまりにもハードすぎるドラマ展開が何かとネタにされる作品でもあります。

 

そんなこの『V』は、現時点では個人的に、ドラマ面においても、モビルスーツ面においても、「ガンダムシリーズ」の中で最も好きな作品。宇宙世紀の流れを汲みながらも、独特な世界観を構築している『V』の魅力が、皆さんに伝われば幸いです。

 

なお、キャラクターとモビルスーツについては、↓下記公式HPをご参照ください。

www.v-gundam.net

 

また、前作(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)の総括感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第1話「白いモビルスーツ

1993年4月2日放送
登場した敵他:クロノクル専用ゾロ、シャッコー

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「白いモビルスーツに見えたが…。白いヤツだと!?」


STORY:少年ウッソ・エヴィンと、少女シャクティ・カリンが、故郷カサレリアの地を離れて数日。彼らはレジスタンス組織:リガ・ミリティアのもとに身を寄せ、ザンスカール帝国軍:ベスパと戦っていました。ある日、リガ・ミリティアの秘密工場にたどり着いた彼らは、ヴィクトリータイプと呼ばれる白いモビルスーツを目撃。直後、クロノクル・アシャーのゾロの攻撃を受けます。コア・ファイターで飛び出していったウッソに、次々に射出されるトップ・リムとボトム・リム。それらが1つにドッキングする時、ヴィクトリーガンダムは誕生します。そしてそれは、ザンスカール帝国との、新たなる戦いの始まりを意味していました―。


『ΖΖ』最終回以来6年ぶりのTVシリーズとなり、2022年3月現在、時系列的に最後のTVシリーズ宇宙世紀作品となる『V』。その第1話である今回は、ウッソのあまりにも卓越したセンスと操縦技術、そして戦渦に巻き込まれ否が応でも戦いに身を投じることになる彼ら少年少女の姿が描かれました。今回が本来第1話ではなく第4話あたりになる予定だったとはいえ(ヴィクトリーガンダム登場のために、ムリヤリ第1話に持ってきた)、ウッソのモビルスーツへの適応力は異常。若干13歳でこれだけ操って第一線で戦えるなんて、タダ者じゃないよなぁ。そんな彼の姿に圧倒されましたね。


ウーイッグ郊外の針葉樹林で、クロノクルのゾロに追いつめられていた、ウッソのシャッコー。攻撃を防ぎきれずシャッコーは大破してしまいますが、ウッソはギリギリのところで脱出。運良く生き延びます。同じ頃、リガ・ミリティアのオイ・ニュング伯爵たちは、空襲で荒廃したウーイッグの街を捜索したのち、同じく郊外にある工場跡地へと向かいます。そこへ向かう大型トラックには、ヴィクトリーガンダムのパーツがそれぞれ載せられていました。ナレーションによる世界観説明が行われたのち最初に挿入されるのは、ウッソの乗るシャッコーと、クロノクルの乗るゾロによるモビルスーツうしの戦闘。この時点でウッソは、既に何回かシャッコーを乗りこなしていることから、「こいつ…動くぞ!」みたいな感じで戸惑いながらの操縦ではなく、がっつり動かしなれているところに注目させられます。とはいえ、ガチの軍人であるクロノクルには及ばず、シャッコーは大破。でも、彼ですら「あの状況では助かるまい」と思っていた状態から助かっちゃうんだから、ウッソって驚異的な運の持ち主でもあるよなぁ。こうした戦闘シーンの後に展開されるのは、オイ伯爵らがウーイッグの街を捜索するシーン。そこは既にベスパによる空襲を受けており、完全に焼け野原になっていました。街は焼け野原になって建物は残っておらず、黒焦げの死体がそこら中に転がっているという、なかなか衝撃的な描写が連続。それに驚かされますが、そのような状況に対して、オイ伯爵のような大人だけでなく、オデロ・ヘンリークたちのような子供までもが、ビビらずに事態を静観しているのも見逃せません。戦闘が長引きすぎて、感覚がマヒしちゃってるんですよね。


初めて工場跡地に立ち入ったシャクティたちは、そこで大量に並ぶヴィクトリーガンダムのパーツを目撃。この工場跡地が、秘密工場であったことを知ります。一方、負傷していて本調子でないメンバーの一人:マーベット・フィンガーハットは、コア・ファイターで行方不明になったウッソを捜索。見つけ出したもののそこで力尽き、逆にウッソの力でなんとかオイ伯爵たちのもとに戻ってくることになるのでした。ウーイッグの街を抜けて、シャクティたちは、どんどん森の中へ。そこを抜けて少し広場のようなところに出ると、荒れ果てた工場の跡地がありました。オイ伯爵たちについていき、恐る恐る地下に降りてみると、そこには大量のモビルスーツのパーツが整然と並べており、リガ・ミリティアが開発している新型モビルスーツ:ヴィクトリータイプ=ヴィクトリーガンダムの存在を知るのでした。出てくる人物が限られているので、「リガ・ミリティアって発展途上の小さい組織なのかな」と思いきや、そうでもない様子。オイ伯爵曰く、世界各地に小規模の秘密工場を作ってモビルスーツの生産を行い始めているということですから、そこそこ力を持っていそうです。ヴィクトリーガンダムのパーツはこの時点で複数個あったし、何か強力なバックアップがあるのかな。装備とかで序盤ひいひい言ってた『Ζ』のエゥーゴとは大違いだな…。これと同じ頃、シャッコーを失って針葉樹林内で倒れていたウッソのもとにやってきたのは、マーベットの乗るコア・ファイター。彼女はウッソを探し出し搭乗させますが、自身の傷が悪化してそこまでが限界であり、帰りはウッソの操縦で何とか秘密工場の近くまで戻ります。シャッコーのようなモビルスーツだけでなく、コア・ファイターまで難なく操縦してみせるウッソ。素直でいい子だけどさ、何なんだこの異常なまでの適応力は…。

 

リガ・ミリティアをはじめとする、反ザンスカール帝国分子の残党狩りに燃えるクロノクルは、翌朝整備間もないゾロで出撃。針葉樹林地帯を捜索し、そこで不審なトラックをいくつも発見したことから、ここに何かあると確信。攻撃を始めます。それを受けたリガ・ミリティアは、すぐさま反撃を開始。マーベットに代わってウッソがコア・ファイターに乗りクロノクルを牽制します。しかし、途中で弾切れを起こして逆にピンチに。墜落こそしないものの、緩やかに追い詰められつつありました。クロノクルはイケボで(声は『仮面ライダーW』のウェザー・ドーパント等でおなじみ檀臣幸さん!)ザンスカール帝国への忠誠心は高く、自分なりの流儀や思想を持ち合わせているようですが、時々独断行動をするのが玉に瑕。今回も勝手にゾロで森へと繰り出し、残党狩りのための捜索を行います。ここで興味深いのが、クロノクルのマスク姿よりも(地球のホコリを嫌っているためつけている)、ゾロが可変型で分離合体をするタイプのモビルスーツであること。今までのガンダムシリーズでは、味方側では出てきていましたが、敵側ではほとんど見られませんでした(『Ζ』のアッシマーとかは、変形のみだし)。しかもそれぞれにコクピットがあって単独行動もできるみたいだし、これは作戦行動の幅が広がりそうだなぁ。そんなクロノクルの捜索により、ヴィクトリーガンダムの秘密工場は発見され爆撃を受けることに。これに応戦するため、マーベットに代わりウッソがコア・ファイターに乗って出撃しますが、やがてピンチに陥ります。どうやらオイ伯爵のこの部隊は、大多数がシャクティなどの非戦闘要員であり、前線に出て戦えるのはウッソとマーベットくらいらしい。なんてアンバランスな部隊なんだ…。そのうち、本隊みたいなのと合流して、戦力を増強していくのかなぁ。


事態を見たオイ伯爵たちは、地上よりトップ・リムとボトム・リムを射出。ボトム・リムは一度撃墜されるものの、スペアを再び射出し、それら3つがドッキングして、ヴィクトリーガンダムが誕生します。既にモビルスーツの操縦の心得があったウッソは、初めての操縦とは思えないほどヴィクトリーガンダムを使いこなし、空中戦・地上戦ともにクロノクルを圧倒。最後はゾロのセンサーを破壊して戦闘不能にし、撤退に追い込むのでした。終盤になって、満を持してヴィクトリーガンダムが初登場。コア・ファイターを中心とした3機合体で完成したそれは、ウッソの操縦技術と相まって驚きの運動性能と戦闘力を発揮。クロノクル専用ゾロをあっという間に撤退に追い込みます。ヴィクトリーガンダムと今までの「ガンダムシリーズ」のガンダムとの大きな違いは、ヴィクトリーガンダムは量産を前提として作られたモビルスーツであり、大量のスペアパーツが用意されている点。そのため、一部パーツが破損してもすぐに次のものをすぐ射出して合体できる他、不完全な合体状態でもある程度の運用ができるなどといった、量産機としてはかなり使い勝手の良いシステムが導入されています。主人公機が、オンリーワンの機体ではなく量産機というのはビックリですが、いざ実際の戦闘シーンを見ると、その柔軟性には驚かされるばかり。理にかなっているんだなぁと感じました。そんなヴィクトリーガンダムは、ウッソにとってドッキングも操縦も初めてでしたが、持ち前のセンスを生かし、すぐに適応。ビームライフルを破壊されたもののビームサーベルで反撃し返すなど。効果的な攻撃を繰り出していました。ウッソの適応力は尋常ではなく、ビームライフルを破壊され接近戦に持ち込まれることになっても、「ビームサーベルだって!?白兵戦というヤツも、僕にはできるはずなんだ…。こちらも!」と言ってすぐ切り替えて応戦。ここまでくると、主人公とはいえ恐ろしいぞ…。こうして戦闘を終え、無事地上に帰還したウッソとヴィクトリーガンダム。ウッソが伸びをして晴れ晴れとした表情をする一方、シャクティは一抹の不安を覚えていました。そりゃそうですよね。強力なモビルスーツパイロットになったということは、それだけ今後、より激しい戦いに駆り出される可能性があるってことだからね―。

 

 

 

第2話「マシンと会った日」

1993年4月9日放送
登場した敵他:シャッコー、ゾロ

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「おかしいんだよ!宇宙にいるヤツが、地球に来て!ベスパは、スペースコロニーにだけいればいいんだ!」


STORY:全ては、3日前から始まりました。カサレリアでシャクティと静かに暮らしていたウッソは、パラグライダーで滑空中、クロノクルの乗るシャッコーに遭遇。偶然コクピットの近くに絡まります。初めて目にするベスパの兵士を前に、彼は怒りに任せて、クロノクルを追い出し、シャッコーを強奪したのです。その夜、レジスタンスに身を寄せるオデロ・ヘンリークたちと知り合ったウッソたちは、ウーイッグに向かうベスパのゾロ部隊を目撃。いてもたってもいられなくなったウッソは、シャッコーで飛び出してしまいます。そして彼は、初めてモビルスーツ戦を経験したのです。戦いの恐怖も…。


本当の意味での、『V』の物語の始まりにあたる一編。ウッソとシャクティが今までどうやって暮らしていたのか、なぜ彼らのような少年少女が、ベスパとの戦いに巻き込まれることになったのかが描かれます。コメディタッチなシーンや、偶然が重なりすぎているシーンもありますが、それらが違和感なく同居しているのがいい塩梅。また終盤で繰り広げられるシャッコーとゾロの戦闘の舞台設定にも、秀逸さを感じました。ウッソも前回以上に少年らしいキャラがにじみ出てて、生き生きしてたなぁ。


ヴィクトリーガンダムの上に立つウッソを見て、3日前のことを思い出したシャクティ。その日、カサレリアで静かに暮らしていた2人ですが、偶然マーベットのコア・ファイターがクロノクルのシャッコーに追撃されているのを目撃。パラグライダーで滑空していたウッソは、それに巻き込まれてしまいます。シャッコーのビーム・ローターで空気の流れがかき乱され、ウッソがたどり着いたのは、まさかのシャッコーのコクピット付近。どうにもならなくなった彼はその場でジタバタし、足がまたも偶然レバーに引っかかり、コクピットの扉がオープン。彼はそこで、初めてクロノクル=ベスパの兵士を目の当たりにするのでした。前回に続き、今回も序盤からインパクト大の展開が連続。最初のワンシーンだけヴィクトリーガンダムが映った直後、シャクティの回想が始まり、ウッソがパラグライダーで滑空しているシーンにチェンジ。そうした平和なシーンはすぐにマーベットのコア・ファイターによって引き割かれ、さらに追ってきたシャッコーのコクピットに、彼のパラグライダーが引っかかってしまいます。パラグライダーが引っかかるだけでもものすごい偶然で、普通「どうやって地上に降りるか」ということに考えが行きそうなものですが、シャッコーがあまりにも縦横無尽に動くため、ウッソは態勢を整えるために、胸部の少し広い場所へ向かってよじ登り始めます。あれだけ素早く、そしてトリッキーな動きをしているシャッコーに、己の手の力だけでしがみつき、しかもよじ登っていく彼の身体能力は異常。よく考えてみるとありえないギャグみたいなシーンですが、ウッソの必死な表情から、そうした印象を全く受けないのがGoodです。そんなウッソがようやくよじ登り、偶然足を引っかけてレバーを作動させると、扉が展開。中にはコクピットが広がっており、クロノクルが乗っていました。これにはクロノクルもびっくり。そりゃそうだよなぁ、上空で外からコクピットこじ開けて乗り込んでくる子供がいるなんて(ほぼ偶然だけど)、誰も予想できないよ…。


突然乗り込んできたウッソを前にして、さすがのクロノクルも驚愕。そんな彼に対し、ウッソは容赦ない攻撃を加えます。ウッソをリガ・ミリティアの関係者だと勘違いしたクロノクルも負けじと抵抗し、やがてシャッコーのコクピット内で乱闘に発展。そうしているうちに、シャッコーが川へ真っ逆さまに落ち、それに乗じてウッソはシャッコーの強奪に成功します。同じ頃シャクティは、不時着していたマーベットを偶然発見するのでした。ウッソとクロノクル、先に手を出したのはウッソの方。彼は怒りに任せて殴る蹴るなどの暴行を加え、コクピットに座っていたクロノクルを圧倒。クロノクルも抵抗するも、自分は座席に座っているうえ、相手がまだ子供であったことから反撃が遅れ気味となり、やがて両者コクピットから身を乗り出しての乱闘に発展します。ここで、クロノクルよりもウッソの方が積極的に攻撃しているのが驚き。ザンスカール帝国やベスパに対する恨み節のような言葉を吐きまくっており、その根底にあるのが怒りであることが窺えます。この時点でザンスカール帝国は、まだ地球に侵攻し始めたばかりですが、その極端さと悪辣っぷりは知れ渡っている様子。そんなヤツらに、自分たちのテリトリーを侵害されたら、そりゃ怒りますよね。こうして2人が乱闘を続ける中で、操縦車がいなくなったシャッコーはそのまま落下。やがて川に突っ込み、その急流に流されます。それに乗じてウッソはクロノクルを追い出し、図らずもシャッコーの強奪に成功するのでした。いろんなハプニングや、そもそも地球の環境にまだ慣れていないとはいえ、少年であるウッソに自機を奪われるクロニクル、ちょっと情けなく見えたな。


シャクティと合流し、これ以上戦いに巻き込まれたくないため、マーベットを置いてその場を後にしたウッソ。その夜、隠れ家でメールフレンドのカテジナ・ルースに一筆書いていた時、何者かの足音が。そこでウッソが目撃したのは、リガ・ミリティアに身を寄せる、オデロらラゲーンの子供たちでした。お互いの誤解はやがてとけ、夜空を見上げながら語らっていると、ゾロの大編隊の飛行を目撃。向かっている先は、特別区に指定されているはずのカテジナの住む街:ウーイッグでした。Bパート前半で、ウッソとリガ・ミリティアの子供たちの出会いが描写。オデロをはじめとする彼らは、ラゲーンの街でベスパの空襲から焼け出された戦災孤児たちであり、オイ伯爵らの戦いに協力している一方、食うにも困る生活をしていました。彼らとの出会いのシーンで、ザンスカール帝国がどんな国なのか、その一部が解説。それはサイド2のコロニーにあり、フォンセ・カガチというガチ党党首がその政権を握っており、ギロチンによる処刑などを利用した恐怖政治を敷き、人々を支配している国であることが語られます。宇宙世紀0153という未来に、ギロチンという前近代的な処刑方法を用いているらしいザンスカール帝国。まあ、ギロチンはその見た目のインパクトがハンパないから、人々を恐怖で押さえつけるには持ってこいのものなんだろうなぁ。今までの「ガンダムシリーズ」でも、敵として悪はいっぱい登場したけど、ここまで露骨に凶悪なタイプは初めてじゃないでしょうか。


カテジナ、そしてウーイッグの街の危機を直感したウッソは、隠していたシャッコーを起動して空中へ浮上。そこで、1体のゾロと遭遇します。ベスパへの怒りに燃えるウッソは、操縦にだんだんと慣れながら、ゾロを攻撃。最初こそゾロに押され気味でしたが、自分なりに戦術を考えておびき出し、ビームサーベルで撃破に成功します。初めて敵を倒したことで、安堵するウッソ。しかしその直後、脱出に失敗し転がり出てきた兵士:ガリーを見て、人を手にかけた恐怖に包まれるのでした。終盤で描かれる、シャッコーとゾロのバトル。ウッソは依然シャッコーの操縦を完全にマスターできてはいませんでしたが、もともとベースにあったモビルスーツへの知識、そして的確過ぎるとっさの機転により、勝利をものにします。このシーンにおけるウッソの成長速度はすさまじく、最初は機体を安定させて航行するのが精いっぱいだったのに、素早い判断で相手の攻撃を回避。ビームライフルが安全装置のため使えず、相手がビームサーベルを持ち出してきたのを見ると、ビームライフルを地上に設置して陽動に利用し、その間にビームサーベルを出せるようにして、おびき出されたゾロを上から一突きにしてフィニッシュします。いやいや、実質第1話で、しかも主人公補正がかかっているとはいえ、いきなりできる芸当じゃないよこれ!ウッソ、『Ζ』のカミーユ以上にニュータイプとしての素質あるな…。ちなみにこのシーンでのゾロは、シャッコーを相手にした1体以外は増援なし。その理由は、ウーイッグ空爆のためにミノフスキー粒子を過剰に散布したせいで、自身も無線で仲間たちと連絡が取れなくなってしまっていたからでした。こうした細かい“縛り”をちゃんと描写しているの、戦闘シーンに根拠を与えていてGoodですね。

 

 

 

第3話「ウッソの戦い」

1993年4月16日放送
登場した敵他:シャッコー、ゾロ

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「あなたって、どういう子なの!?」「カテジナさんの嫌いな、“地球の不法居住者”でしょ。」


STORY:ウーイッグの街は、ベスパの空襲により炎に包まれ、人々の悲しみが渦巻いていました。遅れてたどり着いたウッソは、シャッコーでゾロの部隊に立ち向かおうとしますが、レジスタンスに誤解され、攻撃されてしまうのです。やがて、カテジナと落ち合ったことでその誤解も解けたウッソでしたが、再びベスパが街を襲います。そしてその魔手は、とうとうシャクティたちのいるカサレリアへも!単身シャッコーで挑むウッソは、ビームライフルを破壊され劣勢に立たされますが、予期せぬ地上放火に助けられます。それこそが、ヴィクトリーガンダムとの、初めての出会いだったのです。


ウーイッグを襲うベスパの凶行!反撃なるか、ウッソのシャッコー?今回は、ウッソが本格的にベスパと戦うことになると同時に、そのベスパによって行われる残虐な行為、そして人々の悲しみや死を目の当たりにするお話。ウッソの活躍がもちろん描かれる一方で、死屍累々のウーイッグの街や、直接銃撃されるレジスタンスや一般市民、建物の崩落に巻き込まれる避難民と、戦争の生み出す悲惨な光景が、これでもかというほど描写されます。まだ始まって第3話だというのに、『V』の描写はかなり飛ばしてるなぁ…。


前回、ゾロ1機を撃破したウッソ。彼はシャッコーでそのままウーイッグの街へと向かいますが、そこは既にベスパの空襲を受け、火の海と化していました。逃げ惑う人々や転がる死体、焼け落ちていく建物を見て恐怖するウッソでしたが、その時シャッコーを襲う銃撃が。それは、彼をベスパだと勘違いしたレジスタンスの攻撃でした。ウッソは、自分はベスパではないと弁明しようとしますが、レジスタンスは兵士サバトらのゾロ部隊によって全滅。ウッソはそんな彼らに戦いを挑みますが、別のレジスタンスが用意していたガスタンクによる爆発に巻き込まれてしまうのでした。ウッソがウーイッグの街に到着した時点では、既に街は火の海。広がっていた光景はまさに地獄絵図であり、ベスパのゾロ部隊の残虐っぷりに、彼は戦慄します。序盤から展開されるのは、被害を受ける街の人々の様子。数多くの悲鳴が響く中、ある者は我先にと逃げ回り、ある者は攻撃にやられて倒れ、周辺はそこら中に死体の山という、恐ろしい絵面が繰り広げられます。何かの戦争アニメ映画のワンシーンかと見間違うくらいの、リアリティあふれるシーンが連続。これにはさすがにたまげましたね。戦争の悲惨さを描こうとしてるのはわかるけどさ、うん…。そんな街で、ウッソはベスパ相手に戦おうとしますが、当然彼がシャッコーに乗っていることをほとんどの人が知らないことから、レジスタンスの攻撃を受けるハメに。しかし、彼らはベスパの攻撃にあっという間にやられてしまうのでした。ウッソがレジスタンの攻撃にさらされるのは、仕方のない光景ですが、その窮地を、シャッコーを味方機だと勘違いしたゾロの部隊に救われるのは、何とも皮肉なもの。倒そうとしている相手なのに―。


奇跡的に父親と生き延びていたカテジナは、生きていたウッソのシャッコー越しの呼び声、そして父親に対する失望から、危険を承知で外出。銃撃を受けながらも、レジスタンスの隠れ家の1つにたどり着きます。そんな彼女を見つけられなかったウッソは、別のゾロ1機と交戦。相討ち状態になって地上に落下し、レジスタンスらに発見されます。気を失っていた彼は、その間にカテジナが合流し彼の説明をしたことで、その誤解が解けるのでした。しかしその直後、サバトらのゾロ部隊が、彼らのいる建物を空襲。建物は完全に崩落します。カテジナは父の事業もあって、まあまあいい暮らしをしていたようですが、家庭内の人間環境は劣悪。父親は家族を愛しているも、それゆえにザンスカール帝国との商取引に手を染め、そんな彼に愛想をつかした母親は、数日前から家を出て行方不明の状態でした。カテジナの父の、彼なりに家族を守りたいって気持ちはよくわかるけど…、なんというか、やり方もその打ち明け方もヘタクソだなぁという印象。それでいてムリヤリ彼女を従わせようとしてるんだから、そりゃぶたれて飛び出されちゃうよなぁ。そんな形で外に出ることになったカテジナは、偶然出会ったレジスタンスのツテで、別の避難所に身を寄せることに。そこには、ゾロと相討ちになって気を失ったウッソもおり、2人は初めて対面します。ウッソが相討ちになってからカテジナと会うまでのシーンは、AパートとBパートの切り替わりを上手く利用して時間を盗んでいるのが巧み。違和感のないつなぎ方になっています。


クロノクルとガリーが針葉樹林で再開していた頃、ウッソとカテジナは、生きていた赤ん坊カルルマンとともに、建物を脱出。シャッコーでシャクティのもとへと向かいます。しかし、当のシャクティやオデロたちは、彼女の迂闊な行動によりサバトに発見され、ゾロに囲まれて大ピンチ。それを途中確認したウッソは、カテジナたちを安全な場所へ降ろし、単身ゾロ部隊への戦闘に臨みます。しかし、初めての1対2の戦闘は分が悪く、ビームライフルを破壊されたことで、自身も大ピンチに陥ってしまうのでした。ウッソたちのいた建物は、サバトらの攻撃により完全に崩落。生存者は彼とカテジナ、そしてカルルマンくらいであり、2人は偶然出てきた地下鉄の遺構を使って外に出、そこからシャッコーで脱出します。このシーンでは、ウッソの適応力の高さが生かされることに。最初こそ混乱していた彼でしたが、カテジナ等の生存を確認すると脱出口を探し始め、わずかな風の動きなどから、地下に広がる空洞=地下鉄を発見します。すぐに我に返って、「その場でできる最善なことは何か」を判断し行動に移せるのが、ウッソのいいところの1つ。でもやっぱり、13歳にしては勘が鋭すぎるよ。これもやっぱり、ニュータイプの素質があるからなの…?こうして脱出に成功したウッソたちでしたが、カサレリアに戻ると、サバトのゾロらに囲まれるシャクティたちを発見。彼女たちを救うべく戦いを挑むウッソでしたが、相手は訓練された兵士であり、かつ初めての1対2の戦闘であることから、劣勢を強いられます。今まで自分のセンスだけで乗ってきたウッソも、さすがに1対2になると劣勢気味。相手の連携プレーの前に身動きが取れなくなり、機体破壊のピンチに陥ります。


付近に潜伏していた、マーベットをはじめとするリガ・ミリティアは、シャッコーとゾロ2機の戦闘を目撃。そこへ脱出したシャクティたちが合流したことで、シャッコーに乗っているのが、前回マーベットが出会ったウッソであると確信します。彼を援護するため、彼女は完成していたヴィクトリーガンダムのトップ・リムから、ビームライフルで支援攻撃。これにより体勢を立て直したウッソのシャッコーは、ゾロを1機撃破。サバト機も大ダメージを負って撤退を余儀なくされます。こうしてウッソたちは、ほぼなりゆきでリガ・ミリティアに身を寄せることになるのでした。ウッソのピンチを救ったのは、リガ・ミリティアによる支援攻撃。この時点で既にヴィクトリーガンダムのパーツの一部:トップ・リムは完成しており、専用武器の1つであるビームライフルも装備済み。オデロらからの話を聞いたマーベットは、敵にバレない程度に地上からビームライフルサバトらのゾロを攻撃し、サバト機を大破させることに成功。これに乗じてウッソも反撃を開始し、別の1機を撃破。形勢逆転され自身も大ダメージを負ったサバトは、やむを得ず撤退していくのでした。Bパート後半における、ウッソたちの反撃っぷりは爽快。それと同時に、ただ逆転勝利してめでたしめでたしというわけではなく、ちゃんとサバトとの因縁を作り、ライバル的な感じをにおわす幕引きとなっているのが、視聴者の興味を惹きつけてくれていて秀逸でしたね。一番最初に倒すべきライバルは、このサバトか、もしくはガリーだな…!

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第4話から第6話をご紹介予定です。『機動戦士Vガンダム』、観てください!

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機動戦士Vガンダム』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

Vガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

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