ケンゴはユザレのトリガーとなりうるか
希望の未来は、すごく遠くにあるのかもしれない。でも、立ち止まってたら、絶対にたどり着けない。同じ一歩なら、苦しいより、楽しい方がいいでしょ?今回の『ウルトラマントリガー』は、トリガーの強化形態であるグリッタートリガーエタニティ登場回の前編。カルミラの毒牙にかかったトリガーの中で、ケンゴが光となって3000万年前の過去に飛ばされ、そこでトリガーの真の過去を知るというお話が展開されました。
ドラマを進めることがメインになるため、特撮パートの挿入は、割と少なめ。そのぶんかなり際立っていたのが、ケンゴの人間としての強さとカッコよさでした。今回のケンゴは、本当に凛々しく見えたなぁ。だからこそ、次回以降のどこかで、「ケンゴがどのようにしてこんな性格になったのか」ということを是非描写してもらいたいですね。
なお、前回(第10話)の感想記事は、↓コチラです
bongore-asterisk.hatenablog.jp
※昨日はパソコンの調子が良くなかったので、いつもより1日遅れでの更新です。
◎ストーリー面
3000万年前に起きた出来事の解明、そして現実世界ではトリガーのトリガーダーク化(正確には戻ったと言うべきか?)など、ストーリーが大きく動き、そしてケンゴたち登場人物に試練を与える形になった今回のお話。その展開の関係で、登場人物はかなり絞られており、ケンゴがメインでどんどん動いていました。上でも触れたけど、本当にケンゴがカッコよかったなぁ。
市街地に現れたカルミラを迎え撃つ、トリガー/ケンゴそしてGUTS-SELECT。しかし、彼らの抵抗むなしく、トリガーはカルミラの呪術に引っ掛かってしまいます。しかし、最後の最後でケンゴが全力で抵抗。その甲斐あって、彼はカルミラからの呪縛から逃れますが、トリガーは彼が分離したことで光を失い硬直。また彼自身も、3000万年前の世界へと飛ばされてしまうのでした。今回は、中盤に大きくドラマパートを挟むため、初っ端から戦闘シーンが挿入。カルミラがどんどんトリガーを攻め立てていくさまは、ある種の狂気を感じました。今までの描写だと、カルミラはトリガーに恋愛感情があってそれゆえ執着しているように見えたけど、今回から察するに、どちらかといえば一種の使い勝手のいい駒として見ているように感じるなぁ。トリガーを使って何を企んでいるのか―、カルミラにはまだまだ裏の顔がありそうです。
目覚めたケンゴが目の当たりにしたのは、以前見たことがある超古代遺跡と、闇の巨人たちの破壊活動。その中には、トリガーに酷似した存在=トリガーダークもいました。彼に襲われそうになったケンゴでしたが、現れたユザレのおかげでピンチを脱出。しかし、彼女はなぜかケンゴのことを知りません。劣勢に陥り心が折れかけている彼女を、ケンゴは必死に励ますのでした。中盤はドラマパートに重きが置かれ、その中でもケンゴとユザレのやり取りが大半を占める形に。今まではユザレがちょくちょく出てきてケンゴを導くような形でしたが、今回は逆にケンゴが彼女をぐいぐい引っ張っていく形になっており、いつもと立場が逆転していました。なんとかしてユザレを励まそうとしたり、彼女を守ろうとしたりするケンゴは、かなりヒーローしていてカッコいい!声色が少し高いのが難点ですが、寺坂頼我さんって、けっこう演技上手いと思うんだよね。そんなケンゴのカッコよさと並んで注目したいのが、ユザレの様子。今まで登場してきた彼女は、ケンゴのことを既に知っているようでしたが、今回は全く知らない様子です。これってもしかして、ケンゴが今経験していること(カルミラの手で3000万年前の世界に飛ばされたこと)が、その時代の正史になり、ユザレが未来(第1話)のケンゴを導くっていう流れになるってことなのかなぁ?ということは、ケンゴがユザレの“トリガー”になるってことか。まさに「引き金は僕だ」だ!
ユザレが、トリガーダークの手によって誘拐。それはカルミラの指示によるもので、彼女たちはエタニティコアから新たなる力を得ようとしていました。ユザレを救うため、カルミラたちの野望を阻止するため、エタニティコアの元へ向かったケンゴは、青銅のガッツスパークレンス=エンシェントスパークレンスでトリガーダークと一体化。トリガーをも救おうとしますが…。終盤、エタニティコアへのゲートを開いたことで傷いたユザレから、エンシェントスパークレンスを受け取って以降のシーンこそ、ケンゴが最高にカッコいいポイント。覚悟を決めた様子でそれを受け取り、危険を顧みずエタニティコアの前までやってきて、エンシェントスパークレンスを掲げてトリガーダークと一体化するさまは、本当にヒーローらしさがあふれていましたね。「どうやってエタニティコアのところまで来たんだよ!」っていうのは気になるところですが、そんなツッコミは野暮だろと感じるくらい、素晴らしいものに感じました。
◎特撮面
中盤がケンゴとユザレのやり取り中心になるため、序盤と終盤に集中していた、今回の特撮パート。最初の方は割と抑えめ(それでもビルを吹っ飛ばしたりしていましたが)で演出され、最後の最後でトリガーダーク登場と同時にこれでもかというほど爆発させており、「ああ、終盤まで演出をタメにタメたな」と感じました。
突然市街地に現れたカルミラ。ケンゴが変身して迎え撃ちますが、それを全て予測していたかのように、彼女は執拗な攻撃を仕掛けてきます。そして、グロッキー状態になった時、呪術をかけてトリガーを束縛。ケンゴは間一髪光の力で脱出しますが、ケンゴと分離したトリガーは、そのまま倒れてしまうのでした。前半の戦闘シーンは、派手なミニチュア破壊はほぼないものの、カルミラとトリガーのアクションで、その戦いの激しさを表現していました。いや~、ウルトラマンのカラータイマーと目のライトが消えて倒れるっていうのは、いつ観ても絶望感が半端ないな…。
ケンゴが飛ばされた3000万年前の世界では、トリガーダークを含む闇の巨人たちが闊歩。ケンゴはトリガーダークから攻撃を受けますが、一度目はユザレによって、二度目は自分自身の力で、それを弾き飛ばします。トリガーダークはこのとき何らかの違和感を覚えますが、引き続き闇の三巨人と同行し、ついにエタニティコアへとたどり着くのでした。中盤はドラマパートが多めなので、特撮パートの出番は最低限。カルミラたちの破壊シーン、そしてエタニティコアのシーンは、少ないミニチュアで超古代の街並みや遺跡を表現していたのがGoodでした。まあそのぶん、カルミラたちの攻撃のCGが少し安っぽくて、『TFO』に比べるとかなりパワーダウンしてる感じが否めなかったけど…まあこれは仕方ないか。
3000万年前の世界で、ケンゴが必死にトリガーダークを説得しようとしていた頃、現代ではトリガーがトリガーダーク化。街を歩くたびにそこら中に火柱や爆発が上がり、アキトをはじめとする人々は絶望に暮れるのでした。ラストのトリガーダーク出現シーンこそ、特撮パートにおける今回最大の見どころ。「このシーンのために予算を確保しておいたんだよ!」と言わんばかりの、ドハデな爆発っぷりでした。ちょっとやりすぎな感じがして、笑っちゃったなぁ。確かに強キャラ感は出てるけどさ…。
今明かされる、3000万年前の超古代文明の真実。このままエタニティコアは、闇の三巨人とトリガーダークの手にわたってしまうのか?ユザレの願いが、そしてケンゴの思いが届くとき、トリガーの新たなる力が覚醒した!
次回は、トリガーのパワーアップ形態:グリッダートリガーエタニティの初登場回!おそらくこれの誕生に大きく作用するのは、ケンゴの活躍なのでしょう。なるほど、やはりまさに「引き金は僕だ」を地で行ってるな―。
↓第12話も、スマイルスマイル!
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