お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム』ちょっとした感想 Phase-4(第10~12話)

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今回は、機動戦士ガンダム』の感想記事第4回目です。

 

物語も1クール終盤へ。今回は、レギュラー敵役として登場していたガルマの死、そして新たなる敵ランバ・ラルとその愛機グフが登場します。「主人公側が敵を破る」というのは、ヒーローものの番組ではポピュラーな展開ですが、『ガンダム』においては、それに端を発して「敵と関わり合いのあったキャラが主人公たちに挑んでくる」という展開もちょくちょく挿入してきているのが印象的。キャラ1人1人を大切にしていることが窺えますね。

 

なお、前回(第7~9話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第10話「ガルマ 散る」

1979年6月9日放送
登場した敵他:ガウ攻撃空母、戦闘機ドップ編隊、ザクⅡ、シャア専用ザク

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ジオン公国に…、栄光あれ!!」


STORY:度重なる作戦の失敗で後が無くなり、そしてパーティー会場で恋人イセリナに勝利を誓ったガルマ。S3地区にホワイトベースが侵入したとの報告を受けた彼は、自らも出撃。シャアと協力して打倒ホワイトベースを狙うが、そこにはブライトとアムロの作戦、そしてシャアの謀略があった。激化する戦闘の最中、シャアの指示でガンダムを追ったガルマは、ホワイトベースの集中砲火を受ける。ガルマが自分の死を悟った時、彼はシャアの真意を知る―!


巷では、元祖ネタバレタイトルとかなんとか言われているらしい今回。その通りガルマの退場回となるのですが、これに絡むシャアのザビ家に対する憎しみ、そしてガルマを取り巻くイセリナの存在、ガルマの死によるザビ家の打撃と、彼の死が様々なことを引き起こし、物語を展開させていくのが見逃せません。戦闘シーンもきっちり存在。ガンダムシャア専用ザク相手にかなり戦えるようになりましたね。


ニューヤーク市内で、パーティーを開くガルマ。彼は政財界の要人たちと会う中、恋人のイセリナと再会します。愛をはぐくむ2人でしたが、それをシャアが冷ややかな目で見ていたことに、彼らは気づいていませんでした。同じ頃、ホワイトベースジオン公国勢力圏の端であるS3地区に到達。これを知ったガルマは、シャアとともにすぐさま出撃。打倒ホワイトベースに燃えるのでした。現在は戦争中で地球連邦軍ジオン公国軍ともにそんなに余裕がないはずですが、ガルマは盛大にパーティーを開催。嫌々ながらも、政財界の要人たちと出会い関係を深めていきます。戦争中だからパーティー開いちゃいけないってわけじゃないけど、よくこんなことしてる暇あるなぁ。パイプ作りのためには必要なパフォーマンスなんだろうけど…。このパーティーの中で、ガルマは恋人であるイセリナと再会。お互い結婚を望んでいましたが、イセリナの父の強い反対で、それが実現できずにいました。ガルマはイセリナに勝利を誓い、ホワイトベース侵入の情報を知った後、シャアを連れて出撃します。イセリナの父は、このニューヤーク市の元市長。本当はジオン公国をよく思ってはいませんが、市民を守るという使命のために、それでもなおこの地に残っているのでした。そんな状況なら、娘がジオン公国軍のしかも皇帝の息子との結婚なんて、認めませんよね。ちなみに、ガルマとイセリナとの会話シーンでは、彼の死亡フラグがビンビン。「ガンダムを持ちかえれば父上の意見も変わる」だの、「(ホワイトベースに)必ず勝ってみせる」だの、「もしこの戦いで勝っても認めてもらえないなら、自分もジオン公国軍を抜ける」だの、これでもかというほどフラグ立てまくりのセリフを連発します。


ガウ攻撃空母に乗り、戦闘機ドップ編隊を引き連れてホワイトベース捜索に躍起になるガルマ。しかしここはブライトの方が一枚上手で、ガルマはなかなかホワイトベースを発見できずにいました。功を焦ったガルマは絨毯爆撃をしてあぶりだそうとしますが、これも失敗。シャアの言葉を受け、彼に直接地上からホワイトベースを探してもらう作戦に変更するのでした。作戦が失敗続きで、しかもイセリナとの恋路がかかっているガルマは、誰がどう見ても焦っている状態に。照明弾を使って発見しようとするところまでは良かったですが、見つけられないとわかると悩んだ末絨毯爆撃に方針変更。それでも見つからないため苛立ちますが、シャアの提案を受け入れ、彼に地上からホワイトベースを探してもらうことにします。ガルマがここまでしてもホワイトベースを見つけられなかったのは、単純にホワイトベースが建物の陰に隠れていたから。最初の照明弾投下の際、崩壊した街で廃ドーム球場を見つけたブライトは、そこにホワイトベースを隠すよう指示。最低限の装備だけ動かしてじっと身を潜め、さらにガンダムガンキャノンガンタンクをそれぞれ待機させていました。偶然もあったとはいえ、今回はブライトの作戦がガルマに勝利した形に。絨毯爆撃の際、ドーム球場も吹っ飛ばされてたら完全に見つかってたけど、爆撃に耐えきったのが幸いでしたね。


シャア専用ザクとザクⅡ2機が降下してきたのを目撃したブライトは、ガンダムに先行して出撃を指示。崩れ落ちた市街地で、戦闘が始まります。最初は先に見つかって劣勢になりかけるガンダムでしたが、態勢を立て直してザクⅡを1機撃破。シャア専用ザクともなかなかの立ち回りを見せます。そして、ガンダムはブライトの指示を受け上空へ。シャアは、その行動と隠れているホワイトベースを見つけすべてを察しますが、ガルマに対しては真反対のことを指示するのでした。Bパート前半から、戦闘が開始。ガンダムは最初はザクⅡに発見され連続攻撃を食らうものの、うまく立ち回って態勢を立て直し、逆に返り討ちにして見せます。崩壊した市街地は、倒壊したビルなどがあちこちにあり、それが遮蔽物として利用できる状態。ガンダムはこれをうまく利用し、攻撃を避けたり隙間からバズーカ砲を発射したりなどします。その後のシャア専用ザクとの戦いでも、驚くべき機動性を発揮してみごとに応戦。アムロガンダムの操縦、かなりうまくなってきたじゃないか!そうして戦っているうちに、ブライトから囮作戦のためにザクⅡなどを惹きつけるよう指示が。ガンダムが飛び立ちザクⅡがそれに引っ掛かる中、シャアはホワイトベースを発見しその作戦のすべてを見抜きますが、ガルマに指示したのは、彼がやられる体制をとることでした。ガルマを始末しようと考えていたシャアは、ブライトの作戦を利用。集中砲火がこの後来ることを承知で、ガルマらがホワイトベースに背後を取られる形にし、スキを作ります。自分の手を汚さずに始末をつけようとするシャア。なかなかだぜ…。


シャアの言葉を真に受けたガルマは、ガンダムを猛追。しかしその直後、ホワイトベースと出撃したガンタンクガンキャノンから集中砲火を受けます。戦闘機ドップ編隊は全滅し、ザクⅡ1機もガンダムの攻撃により大破。ガルマの乗るガウ攻撃空母も墜落寸前に陥ります。自分の死を悟り、そしてシャアからの無線で彼の真意を知ったガルマは、ホワイトベースへの特攻を決意。しかし、その直前に撃墜され、ガウ攻撃空母の爆発に飲み込まれガルマは死亡するのでした。ホワイトベースガンキャノンガンタンクの集中砲火は、かなりの火力、今までの戦闘の中では一番大きな規模の攻撃でした。さすがのガウ攻撃空母も、これだけの攻撃を食らえばひとたまりもない。混乱の中ガルマは特攻を決意しますが、その時入ったシャアからの無線で、彼の真意を知るのでした。シャアはザビ家を恨んでおり、友人であったとはいえガルマもその対象。ハナからいつの日か命を取るつもりでいたことを明かします。信じていた友すらをも失ったガルマは、ジオン公国に思いを馳せ特攻しようとしますが、直前にホワイトベースに撃墜され、失意のうちに死亡するのでした。ここで結局、ガルマがホワイトベースに一矢報いることすらできなかったのが、さらに彼の憐れさを引き立てます。敵ながらいいキャラしてたよ、ガルマ…。


ガルマの死は、イセリナ、そしてジオン公国にいる父デギン・ザビにも伝わり、各々悲しみに暮れることに。このガルマの死は、ジオン公国に大きな打撃を与えるとともに、さらに新たなる物語を生み出すことになるのです―。

 

 

 

第11話「イセリナ、恋のあと」

1979年6月16日放送
登場した敵他:ガウ攻撃空母、偵察機ルッグン

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「何ていう名前の人なんだろう。僕を“仇”と言ったんだ…」


STORY:ガルマ・ザビの死。それは、彼の家族であるザビ家、そして恋人イセリナに大きな打撃を与えた。ザビ家がガルマの死を政治利用しようとする一方で、復讐に燃えるイセリナは、ジオン公国軍に同行しホワイトベースガンダムを狙う。応戦するホワイトベースだったが、シャアの攻撃を受け不時着。ガンダムガンキャノンもピンチに陥る!ガウ攻撃空母で特攻を仕掛けてくるイセリナ、この攻撃に耐えられるか、ガンダム


前回のガルマの死をきっかけにし、ジオン公国側の登場人物に大きな動きがみられることになる一編。ギレン・ドズル・キシリアと言った今後アムロたちを苦しめるザビ家の面々が出てくる一方で、彼らの反応とイセリナの反応が対になっており、それが終盤の彼女の行動の悲しさを引き立てています。ホント、登場人物がどんどん死んでいくなぁ、このアニメ。


前回、ホワイトベースの集中砲火を食らい戦死したガルマ。その情報はジオン公国のザビ家、そしてニューヤークのイセリナにそれぞれ伝わり、彼らに衝撃を与えます。ザビ家の面々がドライな反応を見せる一方で、イセリナはガルマを倒したホワイトベース、そしてガンダムを激しく憎み、無理を言って自らジオン公国軍に同行し、ガウ攻撃空母で出撃するのでした。ザビ家の面々が登場することに合わせて、ジオン公国の概要が冒頭で初披露。「サイド3の都市国家」というから、てっきり超巨大なコロニー1つで成り立ってるのかと思いきや、島のように大量の大小さまざまなコロニーの集合体で成り立ってるんですね。その中の首都:ズムシティのコロニーには、ザビ家の公邸も存在。ガルマの死をきっかけに兄弟たちが集まりますが、意外にもドズル以外はかなりドライな反応を見せるのでした。ギレン・ドズル・キシリアの各ザビ家の面々がここで初登場。ガルマというかわいいはずの弟の死に対する反応で、彼らの性格を見事に描写しています。ドズル以外は戦争のことばかり考えてて人間味が無いなぁとも思っちゃうけど、この世界は戦時中で、彼らは軍人。ギレンのように「ガルマの死をどう戦意高揚に利用するか」と考えるのが、軍人として正しいというべきなのでしょうか。同じ頃、ガルマの死を知ったイセリナは激しく動揺。ガルマの部屋を訪れて激しく悲しみますが、やがてそれはホワイトベースガンダムへの憎悪に代わり、自ら出撃を懇願します。まあ、この反応が普通だよね。


連邦軍の勢力圏まであと一歩に迫ったホワイトベースは、乱気流に見舞われ不安定な状態に。そんな時に、イセリナの乗るガウ攻撃空母3機が襲撃してきます。対するホワイトベースは、ガンダムガンキャノンを派遣。3機のうち1機を落とすことに成功しますが、途中シャアの乗るルッグンも介入し、その攻撃によりホワイトベースのエンジンは故障。不時着を余儀なくされます。ガンダムガンキャノンは陸戦兵器ですが。今回は背部にあるブースターを使って直接ガウ攻撃空母へジャンプ。機体の上に乗った直後にそのまま攻撃を仕掛け、破壊するという戦法に出ます。巨大ロボットの戦闘にしては、なかなか地味な戦闘スタイル。ホワイトベースからビームライフルで狙い撃ちする方がスマートに感じますが、ガウ攻撃空母は巨大でビームライフルの1発2発程度では落とせませんから、そうなるとこの戦法が有効なのでしょうね。ガンダムたちがガウ攻撃空母を相手にしている頃、ホワイトベースは後方から彼らを支援。しかし、その時シャアの乗るルッグンが現れ、ホワイトベースのエンジン部分を集中攻撃。もともと限界寸前に達していたエンジンがとうとうダウンし、ホワイトベースは不時着を余儀なくされます。いいところでパッと現れたシャア。結果的にはホワイトベースを一時機能停止に追い込んでいるため戦果を挙げているのですが、シャア専用ザクや戦闘機ドップで出撃していないあたり、「攻撃が本気ではない」ということが窺えます(特に、前者についてはわざと出撃させなかったことを明言している)今回ホワイトベースを攻撃したのはガルマの部隊の残党だし、その全滅を狙ってたのかなぁ。


不時着したホワイトベースでしたが、システム系統は無事。ハヤトやミライを中心としたクルーたちの修理により、何とかその機能を回復します。それを確認したブライトは、反撃に出ようとしますが、ここで避難民がムリヤリ降りるというアクシデントが発生。必死に彼らを止めるブライトたちでしたが、そこにはシャアの魔の手が迫っていました。一方のガンダムガンキャノンは、ガンキャノンが被弾し落下したことで、一時地上に降りてそこから攻撃する方針に変更します。第1話から酷使され続け、満足に修理も受けていなかったホワイトベースシャアの攻撃を受けとうとうガタが来た形になりますが、それでもクルーたちの修理でよみがえります。応急修理程度で、本来の機能の75%程度にまで回復してみせており、いかにホワイトベースが頑丈で優秀な宇宙戦艦かがよくわかります。態勢を立て直したことで反撃に出ようとするブライトでしたが、ここで避難民の一部がムリヤリ外に出たという報せを受け、フラウのところへ急行。避難民を何とか思いとどまらせますがそれでも全員を引き戻すことはできず、外に出た避難民たちはシャアの銃弾の餌食になるのでした。ホワイトベースを強奪しようとしていたシャアは、その不時着後自分も着陸し強奪の機会をうかがっていましたが、それを降りた避難民たちの一部に感づかれてしまうことに。彼はやむを得ず避難民たちを射殺し、その場を脱出するのでした。避難民は気の毒だけど、彼らの死で、ある意味ホワイトベースが救われた形になるんだよね…。


地上から再び飛び上がり、何とかガウ攻撃空母1機を落とすことに成功したガンダム。しかしそこを、イセリナの乗る最後のガウ攻撃空母が狙います。ガンダムイセリナ機に大ダメージを与えて地上に降り立ちますが、それでもイセリナガンダムを追撃し、最終的には特攻。ガンダムを破壊するまでには至りませんでしたが、機能停止に追い込みます。アムロはやむを得ず外に出て応急修理に入りますが、そんな彼をイセリナ銃口が狙っており…。いくらガンダムと言えども、ガウ攻撃空母の一斉集中攻撃にはシールドが耐え切れず、またガウ攻撃空母自身の特攻には大破までしなくとも機能停止。未だかつてない危機に直面します。まあ、これだけ攻撃を食らっても爆発炎上しないのが驚異的だと言えるけど…。一方のガウ攻撃空母も、特攻で爆発しなかったものの、イセリナ以外の乗員は死亡。コクピットからガンダムを修理する乗組員=アムロを発見。銃を突き付けて発砲しようとしますが、その直前に気を失い数m下の地上へ落下。頭から転落したため即死してしまうのでした。アムロへの復讐を果たすことなく、無念の死を遂げたイセリナ。これだけでも悲劇と呼ぶにふさわしいですが、結局アムロたちが彼女の正体を知らずにお話が終わるというのが、その悲劇をさらに深いものにしています。愛に生きた元ニューヤーク市長のお嬢様の最期が、このザマなのか―。

 

 

 

第12話「ジオンの脅威」

1979年6月23日放送
登場した敵他:戦艦ザンジバル、宇宙往還機コムサイ、グフ、ザクⅡ

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「私の弟、諸君らの愛したガルマ・ザビは死んだ。なぜだ!?」「…坊やだからさ。」


STORY:ようやくガルマ隊の攻撃を退けたホワイトベース。しかし、エンジンを損傷しアムロがノイローゼ状態になっているなど、まだまだ万全の状態ではなかった。そんな中で、ドズルの命を受け地球入りしたジオン公国軍将校:ランバ・ラルの乗る戦艦ザンジバルが迫る!応戦を余儀なくされるホワイトベース、そしてガンダムたちモビルスーツ。そして現れる敵の新型モビルスーツ:グフ。その圧倒的な強さの前に、ついにガンダムは倒れてしまう―!


物語も第2クールに差し掛かるということで、新たな敵ランバ・ラルとそのモビルスーツ:グフ、シャアの一時退場、そして有名すぎるギレン・ザビの演説など、見逃せないポイントが数多く描かれた一編。そして、劇中で初めてガンダムが完敗するさまが描かれる形になりました。グフに勝てないガンダムがとるべき手は、パワーアップなのか、それともアムロパイロットとしての腕の上達なのか―?


ズムシティでガルマの国葬が行われようとしていた頃、ついにガルマ隊の攻撃を退けたホワイトベース。しかし、度重なる戦闘でエンジンの出力は再び低下しており、敵の襲撃を受けるにはいかない状況でした。一方アムロは、部屋に閉じこもってガンダムのサブメインコンピューターの修理中。彼の脳裏にはイセリナの最期の姿が何度も浮かび、それが彼の精神をむしばんでいくのでした。この前マチルダから補給を受けたホワイトベースでしたが、あの後も何度も戦いを経験し、そしてその度にムチャな操縦をしていたからか、エンジンは再度出力低下。満足に修理もできる状態ではなく、予断を許さない状況でした。状況を分かっていても、ブライトはピリピリ気味。思わず怒鳴り散らしてしまいますが、そのあと自分の部屋に戻って休息をとります。今まで「連邦軍の艦長代理」という軍人の側面が描かれることが多かったブライトですが、今回短いながらも彼の内面が描かれるシーンが存在。普段は厳しいけど、根は割と優しいんですね。同じ頃アムロは、部屋に閉じこもって作業中。周りには何でもないとしていましたが、実はイセリナの最期の姿が何度も脳裏に浮かんでおり、それが彼を苦しめていました。いわゆるノイローゼ状態になっていたアムロ。以前(第9話)のように一人でふさぎ込んでしまいますが、フラウをはじめとする周りの人には一定の配慮をしたり、食事は一応ちゃんととっているあたり、彼の成長が感じられます。


海上を航行中、ホワイトベースを狙う謎の影が出現。それはドズル・ザビの命令を受け、地球にやってきたランバ・ラルとその戦艦ザンジバルでした。やり過ごすことを期待したブライトですが、結局発見されて交戦状態に。エンジンをやられさらに出力低下したホワイトベースは、雷雲の狭間や諸島の死角などを利用し、なんとか戦艦ザンジバルから逃れようともがきます。ガルマに続くホワイトベースに立ちはだかる敵、その名はランバ・ラル。見た目はガルマとは真逆の恰幅のいいオッサンですが、戦闘経験豊富な指揮官であり、常に取り乱さない冷静沈着さが、タダ者ではないことをにおわせてくれています。そんなランバ・ラルは、大気圏突入中にホワイトベースらしき反応を確認。自身の戦艦ザンジバルが突入に伴い加速していることを利用し、急速接近して突入後に一気に攻撃を仕掛けてきます。対するホワイトベースも、雷雲や島の影など、地球の気候や地形を利用して攪乱。しかし、ランバ・ラルの目からは完全に逃れることはできずじまいでした。Aパート後半では、ホワイトベースと戦艦ザンジバルの駆け引き、そして交戦がメイン。ここで興味深かったのが、雷雲に突入したシーンでした。フラウもジオン公国軍の兵たちも、雷の音にビビりまくり。お互い、相手の新兵器なのではないかと見間違います。そう、彼らはずーっとコロニーの中で生活してきていたから、“雷”というものを見たことがなかったんですね。ランバ・ラルですら、その発言の仕方から知識程度でしか知らない様子だったし、『ガンダム』の世界では生まれてから一度も地球の地を踏まずに死んでいく人も、そこそこいるんでしょうね。


逃げ込んだ島で、発見されてしまったホワイトベース。後がなくなったブライトは、ガンダムガンキャノンガンタンクに出撃を命じます。アムロリュウに背中を押される形で出撃しますが、ノイローゼ気味のためいつも通りの力を出し切れない状態に。そのうえ、ランバ・ラルが新型モビルスーツ:グフを引っ提げて登場したため、ガンダムはかつてないピンチに陥ります。今回初登場、グフ。見た目はザクⅡにトゲとツノが追加されイカツくなった程度ですが、そのシステムや武装はザクとは比べ物にならないほどパワーアップ。ガンダムのバルカン砲はほとんど通用せず、決死のシールド攻撃等もほとんど効果なし。バズーカ砲も破壊されたうえにビームサーベルを使用直前で封じられたため、ガンダムは完全に追い詰められてしまいます。最終的にはランバ・ラルがデータ収集完了のため撤退したので命拾いしたものの、そのまま戦闘続行してたら、ほぼ確実にガンダムはやられていたかあるいは大ダメージを食らっていたでしょうね。こう見るとガンダムは今回やられっぱなしのように見えますが、アムロは万全ではないものの、グフにしっかり応戦。ランバ・ラルを驚かせるほどの反撃は見せていました。そして、このBパートにおける戦いで見逃せないのが、リュウのアシスト。アムロの出撃を手助けした上に、彼がノイローゼ状態であることを見抜き、さらに出撃後はガンタンクでできる限りの支援砲撃を行います。仲間を思いやれるリュウ、いいなぁ。


戦闘に課題を残した状態で、ホワイトベースに帰還したアムロたち。そこでは、ジオン公国ギレン・ザビのガルマ国葬にかかる演説の中継が流れていました。国民を鼓舞・扇動し、戦意高揚を図るギレン。敵の規模の大きさに戦慄するアムロでしたが、ブライトの発言を受け、ジオンとの戦いへの決意を新たにし、心身ともに立ち直るのでした。シャアの「…坊やだからさ。」のセリフが出てくる、あの有名な演説シーン。確かにギレンの演説は、力強く聴衆を扇動しやすい演説でしたね。この演説を通じて、敵の規模の大きさ、そしてギレンと言うナンバー2の指揮官(実質的にはトップと言うべきか?)を目にしたアムロ。それらに圧倒されますが、ブライトの「ザビ家は独裁をもくろんでいる」という発言を受け、ギレンたちに対する目を転換。戦いへの決意を新たにするのでした。完全に心身ともに立ち直ったアムロ。「自分が戦わなければならない」と強い決意で奮起するのはいいけど、これでノイローゼから立ち直るのは、うーん…。一方、ガルマを死なせた責任で左遷されたシャアも、この演説を視聴。バーで悪態をつきますが、そこでキシリアからの使者と出会います。ギレンたちとは考え方の違うキシリア。シャアを切り捨てることにした彼らに対し、彼女はシャアに利用価値を見出したようですね。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第13話から第15話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム』。君は、生き延びることができるか…?

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ガンプラ Pick Up!

今回紹介したお話に登場したモビルスーツガンプラを、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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