お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム』ちょっとした感想 Phase-3(第7~9話)

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今回は、機動戦士ガンダム』の感想記事第3回目です。

 

舞台は地球へと移り、アムロたちの戦闘も激化。その戦闘も、空中戦あり、敵味方の駆け引きあり、そして新型モビルスーツガンキャノン登場ありと、いろいろと趣向が凝らされているのが興味深いですね。ドラマパートはもちろんのこと、戦闘パートも面白さが加速していきます。

 

なお、前回(第4~6話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第7話「コアファイター脱出せよ」

1979年5月19日放送
登場した敵他:宇宙往還機コムサイ(シャアのカプセル)、ガウ攻撃空母、戦闘機ドップ編隊、シャア専用ザク

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「地球での自由落下は、言葉で言うほどの自由ではないのでな。」


STORY:ガルマの攻撃を退けたホワイトベースだったが、孤立している状況に変わりはない。地球連邦軍本部と連絡を取ろうとするブライトたちは、アムロの提案をベースに、コアファイターを射出して連邦軍本部に着陸させる作戦に出た。しかし、これに気づいたシャアたちが出撃し、さらにコアファイター出撃のショックでアムロが気絶。おまけにホワイトベースの避難民たちが暴動を起こし始めた。人々のエゴが渦巻く中、この作戦は成功するのだろうか?


ジオン公国の勢力圏内に依然とどまっているホワイトベースが、コアファイターを利用してコンタクトを試みる単発回。未知なるガンダムによる空中戦でのバトル、そしてホワイトベース避難民たちの暴動、彼らのエゴなどの見どころは多かったですが、全体的な展開はちょっと淡々としていましたね。コアファイター内でアムロが気絶してるシーンが長かったからかなぁ。


前回、ガルマの攻撃を何とか潜り抜け、そして退けたホワイトベース。しかし、地球連邦軍とは全く連絡が取れないため、孤立している状況に変わりはありませんでした。どうやって連絡を取るか―。考えあぐねるブライトに対し、アムロはある提案をします。同じ頃、ホワイトベース内では、避難民の老人たちの不満が噴出。やがてこれは暴動へと発展していくのでした。無線機に異常はないのに、連邦軍に自分の位置や状況を伝えることができないホワイトベースジオン公国の勢力圏では、強烈なジャミング電波等が出ているからなのでしょうか。そんな中で、アムロが提案したのが、コアファイターを用いた作戦。ホワイトベースのエネルギーを利用してコアファイターを射出。ジオン公国の勢力圏を飛び越えて連邦軍の勢力圏に着陸するという作戦でした。やれるかどうかは別にして、非常にシンプルな作戦。「別に射出しなくたって、コアファイターだけで連邦軍の勢力圏まで飛びきればいいじゃないか」とも思いましたが、まあ敵の攻撃があることは目に見えているので、「だったらそれが届かない距離を一気に飛び越えてしまおう」という発想になるのは、わからなくもないですね。このようにアムロたちが何とか状況を打開しようとしているのに対し、じょじょに不満を募らせていたのが避難民の老人たち。やがて彼らは子供たちを人質に取り、自分たちを地上に降ろせと要求してくるのでした。避難民の老人たちの気持ちもよくわかりますが、ここは敵の勢力圏。連邦軍側にとって安全な場所などどこにもありません。しかも、今までサイド7での惨状などを見てきたのですから、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないって、普通にわかると思うんだけどなぁ。


ブライトが老人たちの説得に当たる中、アムロは彼らにすべてを任せてコアファイターに搭乗。無事射出され、軌道に乗ることに成功します。しかし、射出のショックでアムロは気絶。おまけにホワイトベースの動きに気づいたシャアたちが出撃し、コアファイターは攻撃を受けることになってしまいます。何とか援護を試みるホワイトベースでしたが…。フラウたちを人質に取った(フラウは正確には同調した形ですが)老人たち。ブライトは彼らへの説得を試み、彼らは少しずつ態度を軟化していきますが、「地上に降りたい」という意思は変わらないのでした。自分たちのためだけじゃないと、必死に自分たちの行動が他の人のためでもあるとして正当化しようとする老人たち。でも、やっぱりしょせんは自分たちのため=エゴでしかないんだよね。そんな老人たちとブライトが話している間、コアファイターの射出準備は着々と進行。準備が完了しコアファイターアムロを乗せて射出されますが、その衝撃は想像以上のものであり、船内でアムロは気絶。さらにホワイトベースの動きをキャッチしたシャアとガルマが、攻撃を仕掛けてくるのでした。コアファイターの射出の衝撃はすさまじく、ガンダムにやっと乗り慣れてきたアムロが一発で気絶するレベル。のちのち奇跡的にアムロが復活したからよかったけど、このまま気絶したまんまだったら、シャアに撃墜されてアムロ死んでたぞ…。


コアファイター内で意識を取り戻したアムロは、セイラからの通信でシャアの接近を確認。相手もカプセルでの出撃だったため、アムロコアファイター武装で応戦。攻撃を命中させ不時着させることに成功します。しかし、この後さらに戦局は悪化。激化する戦闘に対し、ブライトはガンダムを出す決断をします。今回のシャアは、自分が乗ってきたカプセルで出撃。ガルマから戦闘機ドップ1機借りた方がよかったんじゃないかとも思いましたが、そこまでの余裕がなかったのでしょう。そんなカプセルに乗ったシャアは、最低限の武装しか積んでないそれをうまく利用しコアファイターを攻撃。対するコアファイターも、負けじと応戦。さすがにこれはコアファイターの方が有利で、シャアのカプセルは被弾。一時的に不時着を余儀なくされます。初めてアムロにやられた形となったシャア。しかし完全にやられたわけではなく、被弾箇所もカプセルの起動自体には影響がなかったため、再び戦線に復帰します。やられるにしても、ちゃんとやられ方を考えていた。さすがですね。こうして危機を脱したコアファイターでしたが、続いてガウ攻撃空母率いる戦闘機ドップ編隊が出現。さすがにコアファイター1機の戦闘力では分が悪く、またホワイトベースも容易に援護ができなかったため、ブライトはアムロホワイトベースへの帰投とガンダムでの出撃を命じます。宇宙空間で活動できるとは言え、ガンダムは飛行能力の無い陸戦向けモビルスーツ。それでも現状ホワイトベースが持ちうる最大戦力はそれしかないため、ブライトは無茶を承知で命令を出します。無茶な命令に不安がるアムロに対し、彼を鼓舞するセイラ。「生き抜きたいなら、お乗りなさい!」って、なかなか強烈だ…。


ガンダムに搭乗したアムロは、相手の攻撃をよけながら出撃。完全に地上に降り立つまでの数分の間に、戦闘機ドップ編隊を撃滅し、ホワイトベースの危機を救います。しかし、そこへシャア専用ザクが襲来。これとも戦うガンダムでしたが、ビームライフルの球を使いすぎてしまったことでやむを得ず撤退。シャア専用ザクも地上に降下してしまったためガンダムを追跡できず、続いて入ったガルマの無線により、ガンダムの持つポテンシャルに戦慄するのでした。数分間の自由落下の間に、空中戦を行うというかなり難しい戦いをせざるを得なくなったガンダムシャア専用ザクの登場により危機に陥ることはあったものの、ガンダムは何とか戦闘機ドップ編隊を退け、ホワイトベースを救います。自由落下なんて言葉はカッコいいけど、要するにただ落っこちるということ。ろくに空中戦用武器も持たない(ビームライフルなどの遠距離武器はあるけど)ガンダムに、「この間に戦え」って、かなり無茶な命令ですよね。それでも何とか戦い抜いたアムロは、自身の腕が上達してるのもそうだけど、やっぱりガンダムパイロットとしての適性があるってことなんだろうなぁ。ガンダムに対しシャア専用ザクで挑むシャアでしたが、結局ガンダムを取り逃がしてしまうことに。その後入ったガルマからの連絡で、彼はガンダムの持つポテンシャルを知るのでした。ガンダムはザクのような単純なものではなく、コアファイターを中心に組み替えることでガンタンクなどにもなる、合体ロボスタイルのモビルスーツガンダムの持つ構造等がジオン公国のザクⅡを凌駕していることを知り、シャアは驚きます。そうそう、ガンダムって一応合体ロボなんですよね。スーパー戦隊シリーズみたいに別々のメカがその場で合体するのではなく、ちゃんとドック内で組み換えてもらって合体するタイプだけど。

 

 

 

第8話「戦場は荒野」

1979年5月26日放送
登場した敵他:偵察機ルッグン、戦闘機ドップ編隊、戦車マゼラアタック地上部隊、ザクⅡ

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「どちらが勝っても、私のように、夫を亡くす人がこれからも大勢出るんでしょ。」


STORY:グレートキャニオンの間を通り、ガルマの攻撃を回避していたホワイトベース。しかし、その地形ももうすぐ途切れ、集中砲火を食らうのは時間の問題だった。時同じくして。ペルシア親子などの避難民が再度地上への降下を申し出てきたことを知ったブライトは、これを利用し、ガルマと一時休戦して避難民を降ろすのと同時に、密かにガンダムをも降ろし作戦を開始した。ブライトの作戦は成功するのか?そして、ペルシア親子の目指す地は―!


前回から登場している、地上への降下を希望する一部の避難民たち。今回はそんな彼らを利用し、ホワイトベース連邦軍が、ガルマに対して打って出るお話となりました。中盤以降はジオン公国の兵士の人間味を感じられたり、それゆえアムロの行動の悲しさ引き立ったりなど、見所がちらほら。ラストシーンでのペルシア親子のオチも、見逃せません。


グレートキャニオンの谷間を航行するホワイトベース。それはしばらく戦闘機ドップ編隊の攻撃を回避するためでしたが、とうとうその地形が途切れる寸前の地点まで到達。ブライトたちは、相手の攻撃を回避する方法を模索します。その時、前回の避難民たちの一部が再度ブライトたちの元を訪問。ここで地上に降ろしてほしいと懇願します。それを拒否しようとするリード中尉でしたが、ブライトは逆にこれを利用してやろうと考えるのでした。前回ぼかされていたホワイトベースそしてガルマたちがいる地点ですが、今回の描写からそれがグレートキャニオン付近であることが判明。グレートキャニオンのモデルはおそらくグランドキャニオン(北アメリカ大陸)でしょうから、ガルマのいたジオン公国の勢力圏は、北アメリカ大陸内にあること推測できますね。ホワイトベースはそこを航行していましたが、その地形ももうすぐ途切れそうというところまで来ており、このままいくと谷が途切れたところで集中攻撃を食らうことは必至。ブライトたちは対抗策を練る必要を迫られます。そんな中、避難民たちの一部がまたも地上への降下を求めてブライトたちの元を訪問。ブライトは、これを利用する作戦に出るのでした。「弱い者(軍人から見た一般市民等)を利用して作戦を遂行する」なんてのは、よく悪の組織がやるような手ですが、今回は主人公側であるブライトたちがそれを使用。これに乗じてガンダムを地上に送り込み、ガルマの部隊を攻撃しようと企てます。「避難民をも作戦に利用するのか!?」って思っちゃったけど、まあ今は戦争でしかも追い詰められている状態だから、致し方ないよね。作戦をするにしても、ちゃんと避難民に被害が出ないように配慮してるのが救いかな。


ガルマに無線で休戦を申し出たブライトは、リュウの操縦の元、輸送機ガンベリーを出撃させ、避難民を輸送。監視役としてジオン公国のバムロたちが偵察機ルッグンに乗ってつけてきますが、彼らはガンベリーの中にガンダムアムロがいることに気づいていませんでした。やがてガンベリーは、不時着を装って湖畔に着陸。避難民を降ろし、ルッグンを引き離したのち、密かにガンダムを降ろします。一方、避難民たちはそのほとんどが湖畔に残された住居での生活を開始しますが、ペルシア親子だけは亡夫の故郷セント・アンジェを目指すとして、別れていくのでした。ブライトの作戦は、ガンベリーの中に避難民と併せてガンダムも載せ、事故による不時着を装って湖畔に着陸し、避難民を降ろした後スキを突いて湖底にガンダムを隠すというもの。この作戦はシャアをも欺くこととなり、ほぼ9割方成功します(100%ではないのは、後述の通りアムロがペルシア親子の後を追うため)。ブライトの作戦にまんまと引っかかった感じのあるシャア。しかし、彼の反応や、何かに気づいたそぶりを見せた後のガルマに対する煽りっぷりから見て、「実は作戦に気づいてたけどガルマを失敗させるためにわざと知らんぷりしていた」可能性も捨てきれません。どっちなのかな…。というかガルマ、いくら士官学校の同期だからって、階級が下のシャアに何もかも従いすぎだぞ。それでいいのか!?こうしてガンベリーが避難民たちを降ろした後、彼らは湖畔に見つけた住居で生活を始めることに。しかし、ペルシア親子だけはこの近くにある亡夫の故郷:セント・アンジェに行く選択をし、別れていきます。亡夫の故郷であり、どうやら素晴らしい土地だと聞かされていたらしいペルシア夫人。しかし、これがラストシーンで悲しみを呼びます。


ブライトの作戦にはまったバムロたちは、ホワイトベースをある程度追跡したのち、基地方面へと方向転換。しかし、窓から一瞬見えたペルシア親子のことが気になり、彼女らの元へ向かいます。同じ頃、ガンダムの降下準備をしていたアムロたちは、偵察機ルッグンが引き返してきたのを見ていったん退避。その後ガンダムで追跡したアムロは、彼らの真意を知りますが、姿を見られてしまったためやむを得ず発砲。これを機に戦闘が始まります。Bパート前半でわかるのが、ジオン公国軍の軍人バムロの人間味。今まで軍人と民間人の接触連邦軍側でしか描かれてきませんでしたが、今回初めてジオン公国軍側のそれが描写されます。バムロはガルマの指示に反することを承知で、セント・アンジェに向かうペルシア親子に救援物資を渡したりなど支援します。いくら敵勢力だからとはいえ、民間人相手に銃を向けたりということはしないんですね。連邦軍ジオン公国軍の戦争は、そこら辺の規律はちゃんと保持されているようです。同じ頃、アムロリュウとともにガンダムを降ろしている作業中。ルッグンが接近してきたのでいったん隠れますが、やり過ごせたので作業を続行。無事ガンダムを降ろせてあとは湖底に隠れるだけでしたが、ガンダムに乗ったアムロは、ペルシア親子の後を追うのでした。ルッグンがペルシア親子の方へ行ったため、心配して後を追ったガンダム。そこで目撃したのは、親子を救うバムロたちの姿でした。ここまでだったらいい話で終わるのですが、運悪くガンダムはバムロたちに存在を察知されてしまい、やむを得ずガンダムは彼らの乗るルッグンを撃墜します。事情があるとはいえ、ペルシア親子の前でルッグンを落とすことになったガンダム。ここでの親子とガンダムを映したカットが、強く印象に残ります。


戦闘が開始され、ホワイトベースガンキャノンガンタンクに出撃を命令。カイがこれに搭乗し、不慣れながらも何とか戦果をあげます。やがてガンダムも合流し、ガルマ側はザクⅡを複数機派遣するも全滅。ガルマは大きな痛手を受けることとなりました。そして、セント・アンジェを目指すペルシア親子たちは―。前半・中盤がホワイトベースジオン公国軍の駆け引きが中心だったため、後半に戦闘が集中。そこそこハデな戦闘が繰り広げられます。この戦闘の最中、ガンキャノンが初出撃。カイが搭乗しますが、操縦そして戦場事態になれていなかったこともあり、あまり大きな戦果を挙げることはできませんでした。戦場の中でビビりまくりだったカイ。ホワイトベースの中では、あんなにイキッてたのに…。ホワイトベースジオン公国軍の攻撃は拮抗しますが、ガンダムが帰還したことで戦局はホワイトベース側の有利な状況に。ガルマはザクを複数機派遣するもガンダムガンキャノンの前にすべて倒され、戦闘機ドップ編隊は壊滅状態、戦車マゼラアタック地上部隊は玉砕し、大きな痛手を得ることになってしまいます。シャアから「こんな作戦失敗するはずない」とまで言われてたのに、大失敗してしまったガルマ。もう彼には、後がないのか…?そしてラスト、撃墜されたルッグンからバムロたちを救出したペルシア親子は、彼らの手当てをしてあげることに。そこで彼女たちは、衝撃の事実を知るのでした。ペルシア親子が目指していたセント・アンジェは、実は今回戦場になったここ。過去の戦いで何もかも吹き飛び、荒涼とした大地と化していたのでした。思い描いていたものとはかけ離れた状態になっていた、亡夫の故郷。このあとペルシア親子が避難民たちの元へ戻ったのか、それとも新天地を目指したのかは、誰も知らない―。

 

 

 

第9話「翔べ!ガンダム

1979年6月2日放送
登場した敵他:ガウ攻撃空母、戦闘機ドップ編隊、ガルマ専用ドップ

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「二度もぶった…、親父にもぶたれたことないのに!」


STORY:未だジオン公国の勢力圏から脱出できないホワイトベース。焦るブライトたちは初めてパトロールを派遣し調査を行うが、戦いの中で心身ともに限界に達していたアムロは、それを拒否してしまう。一方、汚名返上とばかりにホワイトベース撃沈に燃えるガルマは、パトロールを追跡して自ら攻撃をかける。相手の攻撃に押され気味になるガンキャノンガンタンク。この危機を救えるのは、ガンダムしかいない。立ち上がれアムロ!翔べ、ガンダム


主題歌の名前が冠された一編。この手の場合だと、大体主人公が奮起し燃える展開になることが多い気がしますが、『ガンダム』もそうでした。前半でアムロがふさぎ込んだり周りから批判されたりなどされる分、後半からの彼の奮起、そしてガンダムでの意欲的な戦闘、追い詰められるガルマの姿は爽快に感じます。アムロのこと批判してたけど、彼の言うことも一理あると思うんだけどなぁ。


二度にわたる戦闘を潜り抜けつつも、未だジオン公国の勢力圏から脱出できないホワイトベース。なんとか連絡の取れた連邦軍本部からの補給物資も絶望的と判明したブライトは、パトロールを出し敵の状況を調査することとします。アムロもそれを命じられますが、彼はなんとそれを拒否。度重なる戦闘で心身ともに疲弊していた彼は、満足も食事をとれないほどボロボロでした。Aパート前半部分は、ふさぎ込むアムロの描写が中心。フラウの食事の配膳も断り、爪を噛みながらひたすらうじうじしています。フラウからあれこれ励まされても、マイナス思考ばかりして、挙句の果てには若干妄想気味なことまで言い出すアムロ。まあ、第2話からブライトたちに振り回される形でずーっとガンダムに乗せられ、適性があるとかなんとか言わされつつも民間人なのに第一線で戦わされ続けてきたんだから、そりゃ心身病むわな…。しかも、この後にアムロとフラウが目撃するシーンとして描写されるのが、カイが食事の量の差で糧食班に文句を言ったり、避難民が密かに食べ物奪ったりするといったもの。いくらフラウに鼓舞されたとしても、ブライトのことは気に食わないし、肝心の守るべき連中もこんなヤツらばかりだ―。アムロが戦いを投げ出したくなる理由もよくわかります。このような経緯があって、アムロはブライトからのパトロール支持を拒否。怒るブライトでしたが、ここはリュウがハヤトとともにコアファイターで出撃することで、何とかおさめます。本当にリュウはいいキャラしてるなぁ。いい人というだけでなく、若くして艦長代理にならざるを得なくなったブライトのことを、ちゃんとサポートしてるんですよね。


コアファイターで出撃したリュウとハヤトは、パトロール中にガルマとシャアの乗るガウ攻撃空母を発見。コアファイター側は戦力不足のため一時撤退を選択しますが、対するガルマはホワイトベース撃沈を焦り、コアファイターを追跡。ホワイトベースを発見後自らも出撃し、攻撃を仕掛けます。これに対して、ブライトは各モビルスーツの出撃を指示。ところが、アムロはまたも戦いを拒むのでした。前回の戦いで大失敗してしまったため、功を焦ったガルマ。ザクⅡ等のモビルスーツを用意していないのにもかかわらず、ホワイトベースを攻撃するために出撃を指示。自らも前線に立ちます。相手がガンダムモビルスーツを持っていることは既に分かっているので、ガルマ側も現状そのまま追撃しても攻略は難しいんじゃないかと思われますが、ガルマには今回の攻撃には絶対の自信がありました。シャアからの後押しも受け、ちょっと調子に乗るガルマ。傍から聞いてると皮肉に聞こえるのですが、これを真に受けて高笑いしてしまうあたり、ガルマって人がいいタイプの人間なんですね。この性格、軍人には向かないなぁ…。一方、ガルマの攻撃を食らったホワイトベースは、モビルスーツの出撃を指示。ガンタンクリュウとハヤトが、ガンキャノンにカイが乗り出撃しますが、ガンダムだけはアムロが戦闘拒否しているため出撃できません。しびれを切らしたブライトは、アムロの部屋に殴り込み、彼を複数回殴って鼓舞するのでした。あの有名な「親父にもぶたれたことないのに!」のセリフが出てくるシーン。ブライトそしてフラウの気持ちや言いたいことはよくわかるのですが、それでもこのシーンはアムロにはあまりにも酷すぎます。「出撃できなきゃ男じゃない」とか「ぶたれないと一人前になれないぞ」とか、心病んでる人間に精神論語ったら逆効果だと思うんだけど…。


ブライトの発言に対して反抗し、戦闘を拒否するアムロ。しかし、ブライトがシャアのことに触れた瞬間、彼の眼の色が変わります。シャアを超えるため、一転して戦うことを決意したアムロは、ガンダムに搭乗。自身が考案した戦法で、陸戦兵器のガンダムで戦闘機ドップ編隊相手に空中戦をやってのけて見せ、敵に大ダメージを与えるのでした。ブライトにあれこれ言われても、戦闘拒否の姿勢を崩さなかったアムロ。しかし、シャアの話題が出た瞬間、彼の態度は一変します。今まで何度も戦ったことで、じょじょにアムロの中でもシャアへのライバル意識が芽生え始めていたらしい。あれだけ戦いを拒否してたのにすぐさまガンダムに乗るようになるなんて、相当シャアのことをライバル視してたんですね。そんな形で遅れて出撃したアムロは、ガンダムを用いて自分の考えた戦法で戦闘機ドップ編隊に応戦。それはなんとガンダム自身が飛び立って戦うというものであり、これを見たガルマは、ガンダムの持つ機動性に戦慄するのでした。まさしくサブタイトル通り、「翔べ!ガンダム」なシーンがここで登場。陸戦兵器のガンダムが、なんとまともに空中戦をやってのけます。と言っても正確には飛んでいるわけではなく、宇宙航行用のブースターを点火してジャンプし、そのわずかな滞空時間の間に決着をつけるというものでした。この戦い方の発想は敵味方とも無かったらしく、これを見たブライトやフラウはアムロの操縦を絶賛。特にブライトは、「アムロこそシャアを超えられるかもしれない」と確信するまでに至ります。どことなく満足げな感じもするブライトの表情。前半アムロがけちょんけちょんにされていた分、このシーンでアムロが彼らを見返した形になっているのが爽快です。まあ、結局アムロはブライトの思惑通り動いていることになるから、100%爽快ってわけでもないんですけどね。


残る戦闘機はガルマ専用ドップのみ。一騎打ちに出た両者でしたが、ガルマ専用ドップはガンダムビームサーベルに右翼を切られ、ピンチに陥ります。ガルマはガウ攻撃空母のレーザー砲を当てにしてシャアに連絡を取りますが、なぜかつながらず。ガンダムが迫っているためもはやこれまでかと思われましたが、その時連邦軍のミデア輸送機が通過したことで事なきを得ます。一方のガンダムも、その輸送機からの指示でホワイトベースに帰還。そこで初めて輸送機に搭乗していたマチルダ・アジャン少尉と出会うのでした。当初はシャアの手を借りずに決着をつけるつもりだったものの、窮地に陥ったことでガウ攻撃空母の支援攻撃を当てにしたガルマ。しかし彼が何度連絡しても無線は通じず、あわやガンダムにやられる寸前にまで陥ります。無線が通じなかった理由は、シャアが意図的に無線機のコードを汚して接触不良を起こさせてたから。明らかにガルマの命を狙っていることがわかる描写です。しかもこの直後、ガルマが生還した際には、かなり皮肉交じりな発言を連発。普通の人でも「もしかしてバカにされてるんじゃないか」と感じそうなくらいのものでしたが、人がいいガルマは全然気にしてませんでした。いいのかガルマ、これで…?一方のアムロは、ミデア輸送機からの指示でホワイトベースに帰還。その輸送機には補給物資が積まれており、指揮官としてマチルダ少尉が搭乗していました。『ガンダム』で有名なキャラクターの1人:マチルダがここで初登場。出会ってまだ間もないのに、アムロはどうやら彼女に惚れてしまったようです。ちょろすぎるだろ、アムロ

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第10話から第12話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム』。君は、生き延びることができるか…?

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ガンプラ Pick Up!

今回紹介したお話に登場したモビルスーツガンプラを、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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