今回は、『勇者特急マイトガイン』の感想記事第1回目です
偶然にも、大阪・心斎橋における「無敵の勇者展」での『マイトガイン』展示公開初日とドンピシャで被ることになった、今回の感想記事。すばらしい、これは全世界に勇者旋風が巻き起こるのは間違いないですね(大げさ)
第1回目となる今回は、第1~3話の紹介。どれも、『マイトガイン』という作品らしさあふれるお話になっていましたね
なお、前作(勇者警察ジェイデッカー)の総括感想記事は↓コチラです。
第1話「あれが噂のマイトガイン」
1993年1月30日放送
登場した敵他:ハルオ、ジュン、チョウサク/こがね銀行襲撃
強奪未遂
「間違いないぞ…。あれが噂の、マイトガインだ!」
STORY:銀行強盗に電気強奪。東京改めヌーベルトキオシティでは、ロボット犯罪が絶えることはない。しかし、そんな犯罪者に対して立ち向かう、1体のロボットと1機の戦闘機があった。颯爽と駆けつけ、何も語らずに事件を解決していく、彼ら勇者特急隊。そして電気を強奪しようとする巨大ロボットに対し、彼らは、別のメカを含めた新たなる合体を遂げる!そう…。あれが噂の、マイトガインだ!
『マイトガイン』第1話は、まさにサブタイトル通りの内容。マイトガインの誕生経緯や勇者特急隊の説明などは極力省き、犯罪者や悪党に立ち向かっていく舞人、ガイン、そしてマイトガインの姿をひたすらカッコよく描いています。ひょえ~、コイツはカッコいいぜ!(語彙力崩壊)
こがね銀行を襲撃する、レッツゴー強盗団:ハルオ、ジュン、チョウサク。彼らは中型ロボットと自身の作戦でまんまと大金を強奪しますが、そこに颯爽と駆けつける1機の戦闘機と1体のロボが。彼らはレッツゴー強盗団を一網打尽にして去っていきました。舞人と彼の操縦するマイトウイング、そしてガインの初登場にして初出動シーン。ここでは、彼らの手際のよい連携攻撃を楽しむことができます。舞人とガインの慣れた連携、そして人々の中には彼らを見てマイトガインではないかと推測する(実際はもちろん違う)者もいることから、第1話の時点で舞人たちの活躍がいかに人々に知られているかがよくわかります。あれだけハデに活躍しているのに、その正体すら人々にはバレてないのか。いささか不思議な感じもしますが、もしかしてこれは旋風寺コンツェルンの力なのか?
犯罪を解決した彼らは、旋風時コンツェルン本社の秘密ゲートへ。マイトウイングから降りてきた舞人は、シャワーの後約束をすっぽかしてしまった満彦を呼び、食事に誘います。そして食事をする中で、舞人は過去のことを思い出すのでした。舞人の秘書であるいずみさんが、このシーンで初登場。マイトウイングから降りてくる舞人を、秘書としてサポートしていました。ここで舞人は、新たなる自分のキャッチフレーズとして、「嵐を呼ぶナイスガイ、旋風寺舞人!」と言い、シャワー室へと去っていきます。どう考えても15歳の青年が考えるにしてはクサい、しかし大胆なキャッチフレーズ。でもこれが舞人らしさであり彼の魅力なんでしょうね。でも、今朝までのキャッチフレーズだったっていう「旋風寺コンツェルン総裁:旋風寺舞人。ただいま15歳!」も、これはこれでアレだと思うぞ…。今後も舞人の親友として登場する満彦との食事シーンでは、『マイトガイン』の世界観と舞人の両親のことが少しだけ登場。しかし大きくは触れられていないあたり、今後のストーリーで登場するのでしょう
その日の夜、マブーシ太陽発電所付近の病院でサリーが父の手術に立ち会う中、ウォルフガングは自身の開発したロボ:ティーゲル5656で発電所からの電気強奪を開始。電力不足で手術が難航しているためサリーが発電所へ向かいますが、案の定ピンチに。そこへ駆けつけたのは、舞人とガインでした。マッドサイエンティストであるウォルフガング。どうやら悪の組織にありがちな世界征服とかを目的にしているわけではなく、強力なロボットにその情熱を注いでいるらしい。彼はその研究のためとして、電力強奪を謀ります。ウォルフガングは立ち位置的には当然悪側なのですが、その目的を少しずらすことで、悪は悪でも少し違った悪役といったキャラづくりがされているのが興味深いですね。一方のサリーは、ティーゲル5656のせいで電力供給が止まったことを知り、それをやめさせるために発電所へ。ティーゲル5656の攻撃を受けピンチの時に、舞人に救われます。サリーに名を尋ねられたことに対して、「名乗るほどの者でもないさ」と一言言って戦いへ向かう舞人。う~んクサい、だがこれがいい!サリーもサリーでもう完全に舞人に惚れてる感じだし、『マイトガイン』のノリは、王道っぽさありちょっと外した面もありと、独特な感じが面白く感じますね
ティーゲル5656に劣勢のガインを見た舞人は、ロコモライザーを召喚。マイトガインへと合体し、ティーゲル5656を撃破します。電力が復旧したことにより、サリーの父の手術も無事成功。こうして事件は解決したのでした。第1話ということもあり、マイトガインの活躍シーンの力の入りようはハンパないカッコよさ。特に、動輪剣を引き抜いてティーゲル5656を撃破するまでの一連のシーンがシビれさせられます。動輪剣の抜刀方法が武士と同じで、戦闘シーンもどこか時代劇っぽさも感じるようになっていることから、やはりそのカッコよさに興奮させられるのでしょう。そして、消えゆく爆炎の中からゆっくりと姿を現すマイトガイン。ああ、これに惚れない男子は当時いなかっただろうなぁ!ラストシーンでは、父の手術の成功に喜ぶサリーと、現場を離れる舞人それぞれの姿が。この2人、これからどんな風にして深く関わっていくのかなぁ
第2話「吠えて発進!ボンバーズ」
1993年2月6日放送
登場した敵他:ホイ・コウ・ロウ、アタッシュロボパオーズ/エレカ強奪による市街地破壊他
「また別のロボットだぁ、いったいいくつロボットがあるんだぁ!?」
STORY:旋風寺重工の青戸工場でリニューアルされたボンバーズ。彼らは満彦のアイディアにより、さらなるパワーアップを遂げていた。そんな中、ヌーベルヨコハマシティで謎のエレカ強奪事件が発生。犯人であるホイ・コウ・ロウは、不敵にもマイトガインへの挑戦状をたたきつけてきた!敵のロボパオーズの再生能力は高く、ガインも追い詰められてしまう。だがその時、あのボンバーズが現れた!ボンバーズ見参!合体、トライボンバー!
第2話で早くも追加ロボット:ボンバーズの3体(ライオボンバー・バードボンバー・ダイノボンバー)、そしてその合体形態であるトライボンバーの登場編となった今回。しかし、ただ単にボンバーズたちの強さを描くのではなく、きちんとマイトガインを引き立たせながら活躍を描いている点に注目です。トライボンバーの荒々しさも、いいなぁ。
ヌーベルトキオシティは本日も晴天。秘書のいずみさんから今日の予定を聞く中、旋風寺重工の青戸工場から連絡が。それは満彦からの通信によるもので、舞人はそこで、パワーアップしたボンバーズの姿を目撃するのでした。劇中では今回初登場となったボンバーズ。それぞれが実在の鉄道車両をモチーフにしており、ライオボンバーが200系新幹線、バードボンバーが253系成田エクスプレス、ダイノボンバーが651系スーパーひたちになっています。どちらも当時は最新鋭だった車両たち。でも、2018年現在ではもう651系くらいしか残ってないなぁ…。舞人の発言等によると、ボンバーズは以前から勇者特急隊に配属されていた様子。ガインと同じく超AIも搭載しているので、普通にしゃべります。彼らがガインに比べて出動回数が少ないのは、彼らが戦闘に特化したロボットだからでしょうね。ところで、旋風寺重工業の工場があるのは青戸。ちょうど東京都葛飾区、京成電鉄青砥駅付近です。これ、覚えといたほうがいいかもですね―
ボンバーズのパワーアップに目を輝かせていると、青木さんより連絡が。それはヌーベルヨコハマシティで発生した、エレカ(電気自動車)強奪事件に関することでした。調査に向かった舞人たちは、そこで異常を確認。それと同じ頃、事件の犯人であるホイ・コウ・ロウは、電波ジャックをしてマイトガインに挑戦状をたたきつけていました。今回の一連の事件の犯人は、ホイ・コウ・ロウというアジアンマフィアのボス。彼はロボットの売買を生業にしているようですが、あるバイヤーからの「マイトガインを倒してほしい」というムチャな要求を実現するために、このような行動に出ていました。ホイ・コウ・ロウとバイヤーの取引シーンは、どちらも外国人であるからか妙に片言な日本語に。まだこういった表現が許されていた、いい時代ですね。でも、なんでアメリカ人が「驚き桃の木山椒の木」を知ってるんだ…?調査中の舞人と満彦は、当然のごとく事件現場に侵入して現状を調査。あらかた調べ終えると、近づいてきた小沢警部にまた決め台詞を言って去っていきます。小沢警部の反応を見る限り、舞人は本業である旋風寺コンツェルンの総帥としても有名な様子。どうやらああいった感じの性格というのも知られているようです。それにしても、「人呼んで…、嵐を呼ぶ旋風児!」ってセリフ、カッコいいとは思うけど…納得するほどか?
ホイ・コウ・ロウの予告通りに現れる、アタッシュロボパオーズ。立体駐車場を壊すほど巨大な状態で2体出現し、出撃したガインとマイトウイングが攻撃を加えますが、破壊されてもエレカを吸収して再生するため、思いのほか苦戦。そこに駆けつけたのは、あのボンバーズでした。アタッシュロボパオーズは、その名の通りアタッシュケースを核として誕生するロボット。そのためホイ・コウ・ロウの部下であるチンジャ・ルースがアタッシュケースを立体駐車場に持ち込みますが、小沢警部に少し怪しまれてしまいます。カモフラージュとしてルースがアタッシュケースに詰めていたのは、大量の女性用下着。うーん、なぜこれをあえてチョイスしたんだ…。まあこれが入ってりゃ逆に皆ドン引きして、そんなに詮索されないからいいのかなぁ?アタッシュロボパオーズは、エレカなどの金属製品を吸収して再生する能力を持ち、ガインのガインショットも吸収。ロコモライザー到着まで少し時間がかかり、また武器もパワーも桁違いの敵にピンチのガイン。そこへあのボンバーズたちが駆け付けます。ボンバーズたちは初登場回ということもあって、自身の変形能力をフルに発揮した攻撃で敵に的確に攻撃していきました。小沢警部に「いったい何体出てくるんだ!?」といわれてしまったロボットたち。残念ながら(?)、まだまだこれからもたくさん出てきます
ボンバーズの3体は合体してトライボンバーになり、舞人たちもロコモライザーが到着したことでマイトガインに合体。それぞれの必殺技でアタッシュロボパオーズを撃破し、街の平和を守り、そしてホイ・コウ・ロウの野望を粉砕したのでした。マイトガインとトライボンバーの戦闘シーンでは、両者の戦闘スタイルの違いがはっきりと分かるように描写。マイトガインは動輪剣を使った武器中心の戦闘スタイルなのに対し、トライボンバーのは徒手空拳で戦うスタイルに。敵撃破のためにコアであるアタッシュケースの破壊が必要だったのですが、マイトガインは動輪剣で丸ごと一刀両断したのに対し、トライボンバーのはパンチで相手の胸に風穴を開け、回路ごと引きちぎるという荒業をやってのけます。マイトガインとは対照的な戦い方をするトライボンバー。うーん、だけどこの荒々しさがトライボンバーの魅力なんだろうなぁ!
第3話「こいつは強い!剣豪ロボ」
1993年2月13日放送
登場した敵他:コジロー(ショーグン・ミフネ配下)/剣豪ロボによる鉄道網切断
「自信を持った得意技こそ、かえってそこにスキが生まれるものだからな。」
STORY:突如、ヌーベルトキオシティ警察にたたきつけられた予告映像。それは、ショーグン・ミフネ率いるテロ集団「影の軍団」の、鉄道網寸断作戦を宣言する内容であった。舞人たちや警察が警戒を続ける中、影の軍団の操る剣豪ロボが出現。高架線路を文字通りぶった斬り、その剣技の前にマイトガインも敗れてしまう。初めての敗北に動揺し、敵の恐ろしさを知る舞人。果たして、マイトガインに勝機はあるのか!?
『マイトガイン』のメインの悪役の1人:ショーグン・ミフネの初登場回となった今回は、“戦闘”がそこそこメインとなるお話。ダイバーズの出番はなく、マイトガインの活躍に重点が置かれていました。ここまで敗北を印象的に描くのなら、前後編でも十分行けたと思うけどなぁ
全国各地で起こる、名刀の強奪事件。それは、ショーグン・ミフネという人物が率いる「影の軍団」の仕業。日本転覆を狙う彼らは、あろうことか警察に「鉄道網を切断する」という内容の犯行予告の映像テープを送り付けるという大胆な行動に出ます。ショーグン・ミフネは名前からもわかる通り、将軍の格好をした「影の軍団」のボス。歌舞伎のような隈取をしていたり特徴的な口癖があったりと他の敵よりもコミカルなイメージですが、彼の持つ戦力はなかなか侮れません。影の軍団は日本転覆を狙い、「古き良き日本文化」を取り戻さんとする、いわゆる過激派テロ組織。普段は大江戸ランドというテーマパークを隠れ蓑にしているようです。なるほど、ここならあんな派手な格好をしてても、ガチな忍者がいても全く不審がられないというわけか。意外に頭いいぞコイツら(そうなのか?)!
ショーグン・ミフネの犯行予告に警戒する、舞人とガイン。警察も並行して警戒を強める中、突如ネオ東海道新幹線ヌーベル新横浜駅付近の高架線路に謎の剣豪ロボが出現。文字通り高架線路をたたき斬ってしまいました。この時代は電車が主な交通手段。新幹線も「ネオ新幹線」として健在のようで、やはり東海道の路線が最重要幹線として機能しているようです。それにしても、その特急の名前が「グレートひかりGX」って、このネーミングセンスは舞人のものなのか?なんだか「グレートダ・ガーンGX」っぽくもあるけど…。そんなグレートひかりGXを襲ったのが、剣豪ロボ。線路を斬られた際、1両目があわや転落寸前という状態に。ギリギリのところでマイトウイングが駆け付け、それを救出します。1両目に乗っていたのは、修学旅行に向かう途中の学生たち。その中にはサリーもいました。本当、この人はトラブルに巻き込まれやすいタイプだなぁ。それとも舞人に引き付けられているのか…。剣豪ロボの刀の切れ味が良いのは、強奪した名刀をもとに制作した特殊な刀を使っているからとのこと。あれっ、それだったら、名刀を盗まなくてもデータだけ解析すればよかったんじゃあ…?
剣豪ロボに応戦するガインでしたが、そのパワーの前に劣勢気味。戻ってきたマイトウイングとともにマイトガインへと合体し、剣豪ロボとの一騎打ちへ。しかしマイトガインの動輪剣は敗れ去り、剣豪ロボは高笑いしながらその場を去っていくのでした。マイトガインの合体にはロコモライザーが必要ですが、今回初めてロコモライザーのフル出動バンクシーンが初披露。しかし、その一方で第3話にして初めてマイトガインは敗北してしまいます。第1・2話で敵をぶった斬ってきたあの動輪剣が簡単に弾き飛ばされ、そしてマイトガインが左肩に傷を負い倒れるその姿。思わず声が出てしまうくらい衝撃的でした。繰り返しになりますが、まさか第3話で敗れるとは思わなかったからなぁ。剣豪ロボがマイトガインを倒した技は、コジローが長い時間をかけて習得したという「つばめ返しの技」。素早い剣術で敵を斬ろうとする彼は、敵の動きを読むのではなく、敵の気を感じ取ることにより、敵の動きを一切見ないで的確に斬ることができるようになっていたのでした。このコジローの戦果に対し、大喜びのショーグン・ミフネ。コイツら、ふざけた見た目してるくせになかなか強いぞ!
敗れてしまったマイトガイン。舞人はこの事実に動揺しますが、マイトガインの修理を急がせている間に、剣豪ロボのスキを発見。ネオ巌流島で暴れる剣豪ロボと対峙したマイトガインは、舞人の作戦をもとに剣豪ロボの「つばめ返しの技」を撃破。剣豪ロボは倒され、コジローも小沢警部に逮捕されるのでした。最初の戦闘では、「弱点が全く見つからない!」と舞人に言わせたくらいの強さを誇った剣豪ロボ。しかし、彼の必殺技である「つばめ返しの技」にこそ、剣豪ロボの弱点がありました。この技は、上述した通り相手の気を読んで刀を動かすもの。つまり、自分自身(マイトガイン)が剣豪ロボに近づく前に、なにかダミーのものを放てば、剣豪ロボはそれをマイトガインだと思って刀を使う―。舞人は、コジローが持っていた「得意技であるがゆえに生まれるスキ」をついて勝利したのでした。マイトガインのこのシーンでの勝利は印象的でしたが、あれだけマイトガインの敗北を中盤で細かく描写していたのですから、前後編にしてマイトガインの復活→勝利を描いても面白かったかもしれませんね。まあ、今後の展開から考えるとそんな余裕はあまりなかったのかなぁ
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今回はここまで。次回は第4話から第6話をご紹介予定です。『勇者特急マイトガイン』。正義の力が、嵐を呼ぶぜ―!
◎今日の勇者ソング◎
今日ご紹介するのは、1993年放送の『勇者特急マイトガイン』挿入歌「レッツ・マイトガイン!!」です。
ロボットの合体シーンに使う用の楽曲で、歌詞がついている普通の歌を起用するのは珍しいように感じます。それだけ製作側が、この『マイトガイン』という作品に気合を入れていた…ってことなのかな?
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