お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

友情の合体 劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』グッズ

今回は、昨年末観に行った映画「劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』」において購入してきたグッズのご紹介です。

 

映画公開に伴い、公式パンフレットをはじめ発売された各グッズ。私は公開翌日に観に行きましたが、その時点で一部商品は品切れが出るほどの人気っぷりを誇っていました。行った映画館自体の規模がデカかったのでグッズが捌けやすいと考えられるとはいえ、やっぱり『シンカリオン』の人気の高さを改めて感じさせられたなぁ。

 

なお、映画自体の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

①公式パンフレット
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表面に映画のポスタービジュアルを大胆にあしらった、公式パンフレット。A4サイズでそこそこの分厚さがあります。

 

中身はテレビシリーズ及び映画のキャプ画が豊富に使用されている他、ちょっとしたミニゲームがついていたりなど完全に子供向け。しかしその一方で、声優インタビューや『シンカリオン』の制作過程に関する記事もガッツリ掲載されており、大人のファンも十分楽しめるものになっています。

 

地味に驚かされるのが、パンフレット内にJR各社の広告が掲載されていること。まあ『シンカリオン』はJR各社が制作協力していますし、映画のパンフにおいてスポンサーの広告が掲載されるのは全然珍しいことではないのですが、こう、なんというか…『シンカリオン』という作品の持つ“強大なバック”を改めて感じさせられました。

 

 

②クリアファイル
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シンカリオン各機があしらわれたクリアファイル。何種類か限定商品として発売されていましたが、その内私がチョイスしたのは、上の画像にあるシンカリオン500 TYPE EVAがあしらわれているものでした。

 

映画館での売れ筋は映画のポスタービジュアルやALFA-Xが大胆にプリントされたものですが、それを選ばずにこっちをチョイスしたのは、こちらの方が掲載されているシンカリオンの数が多いため。デザインも落ち着いたものになっており、より「ロボットアニメのグッズ」らしさを感じさせるものになっています。

 

いや~、シンカリオンのクリアファイルは結構秀逸デザインのものが多いけど、今回のもなかなかGoodだよな~。カッコよすぎて使えない!でも、それがいい!

 

 

③6色ボールペン
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動物園などでも売られている6色ボールペンに、映画『シンカリオン』のポスタービジュアルをプリントしたもの。付属してるシャショットのチャームがいいアクセントになっています。

 

他にもこうした劇場版限定ボールペンはいくつか発売されており、特にシンカリオンALFA-Xつきのものは完売、シンカリオンE5はやぶさシンカリオン500 TYPE EVAのものは在庫僅少という状態でしたが、そんな中で私はあえてこの6色ボールペンを選びました。その理由は…本当になんとなくだなぁ(ちなみに値段はどれもほとんど変わらない)。

 

 

 

さて、「劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』」は、今も多くの劇場で継続公開中。公開から2週間以上たつので、もしかすると早いところでは3連休明けで上映終了する映画館も出てくるかもしれませんね。観に行けてない人は、映画館に急げ!

 

 

 

 

 

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バーチャルでトライを決めろ Part.2

今冬発売予定のラグビーのテレビゲーム「RUGBY20」。当ブログでも以前ご紹介しました。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

あれから約2か月。「「β版やるぞ!」と息巻いていいた割にはプレイできてねぇな」と思いつつ久々に情報を追ってみると、意外に様々な追加情報が出ていることに気づいてしまいました。

 

 

まず、発売日は2月6日。以前上述の記事で取り上げた際はPS Storeの情報をもとに「2月13日」としていましたが、どうやら1週間発売予定が早まったようです。価格は定価7,040円。Amazonのみ特典付き仕様のものも発売されています。

 

ちなみにこの特典、何か特定の選手やユニフォーム等がアンロックされるというものではなく、PCとスマホの壁紙がダウンロードできるというもの。うーむ…。

 

基本的なゲームの仕様は「ウイイレ」と似ており、自由にチームを選択して試合をするモードから、各国のチームとトーナメントをするモード、さらには自分で選手やチームをカスタマイズしてプレイするモードもあります。

 

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収録されているチームは、ナショナルチームを中心に、フランスリーグやイングランドリーグ、その他各国のチームの一部を合わせた計56チーム。なかなかの収録数です。

 

ナショナルチームは、全20か国のうち13か国を完全実名で収録。その中には日本も含まれておりGoodなのですが、一方でニュージーランド・オーストラリア・南アフリカと言った強豪国のチームが実名じゃないのが悔やまれます。まあ、「ウイイレ」とかでもレアルマドリードが未だに実名登録されてなかったりするし、仕方ないよね。

 

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この他、公式HPではβ版における操作方法も公開。L1・R1ボタンの使い方によってパス回しが変わってくるというのが、大きな特徴と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

さて、上述した通り「RUGBY20」は2月6日発売予定。「2月なんてまだ先じゃん」って思ってたら、もう発売まで1カ月切ってるじゃないか!予約しないとな…。


RUGBY20 MY SQUAD(マイスコッド)トレーラー【PlayStation®4】

 

 

 

 

 

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『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第40話 ちょっとした感想

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ようやく実現した6人同時乗り

 

 

 

番組は変わって、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』です。

 

失うことを恐れるよりも、絆を信じるんだ!こちらも今回が新年一発目の放送。しかし、『ゼロワン』と違ってほとんど正月感は出さず、終盤への展開もチラ見せする通常回という感じのノリになっていました。

 

仲間の絆をテーマにしたお話ではありましたが、直接的な解決方法が「困難を乗り越える」ではなく「苦しめてくる元を叩く」というのが、非常に『リュウソウジャー』らしいと感じました。いや、そういう考え方もアリだと思うよ?だけどさ…。

 

なお、同日放送の『仮面ライダーゼロワン』の記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

居眠りをしていたメルトが見た夢は、かつて子供の頃に見ていた悪夢。うなされて起きた彼は一抹の不安を覚え、それに呼応するかのようにサタンマイナソーが出現。コウたちと別行動をしていたトワとバンバが襲われます。敵の攻撃を受けてトワが戦線離脱する中、二度目の戦闘でようやくノブレスリュウソウブルーが追い払いますが…。サタンマイナソーは、クレオンが古い鏡から生み出したマイナソー。劇中ではそれとメルトが夢で見た怪物とゴッチャになってる感じがあり、ちょっともったいないなと思いました。というか、このサタンマイナソーって完全に『4週連続 スーパー戦隊バトル』に出てきた大サタンの改造だよね…。そんなサタンマイナソーの最大の武器は、霧。これと人々の不安が混ざることで、対象に大ダメージを与えるカラクリになっていました。これを一時的に打ち破ったのが、ノブレスリュウソウブルーの力。おお、メルト大活躍じゃん!

 

メルトの推測を元に、サタンマイナソー撃破の策を考えるコウたち。絆を失うことを恐れることこそが自分たちの弱点になっていると気付いた彼らの内、それを受けバンバは「絆などいらない」と考えます。しかし、これに対し真逆の考え方をしたのがコウ。彼の考えを受け、さらにトワが戦線復帰したことで、6人は絆を強め繋がりあうことを誓い、サタンマイナソーとの再戦に挑みます。また「仲間などいらない」という思考に陥ったバンバ。今までの戦いで丸くなり、それに連れて考え方も変わったのかなと思っていましたが、その根底は変わっていなかったようです。これに対し、逆に「絆を強める」ことを提唱したのがコウ。彼の考えを受け、またトワを通してサタンマイナソーの攻撃のカラクリに気付いたメルトたちは、力を合わせることを誓います。大まかな流れは「ヒーロー作品の王道」って感じだけど、トワの受けている“困難”を「頑張って乗り越えよう」ではなく、「敵の攻撃が霧なんだから、それを消せばいいじゃん」という発想になるのが実に『リュウソウジャー』らしい。いや、確かに効率的な考え方だけどさ。だけどさぁ…。

 

サタンマイナソーとの再戦に挑んだリュウソウレッドたちは、前半とは打って変わって善戦。これに対し、クレオンはマイナソーを巨大化させますが、この程度のことで動揺する彼らではありませんでした。最後は6人の力を合わせたキングキシリュウオーで勝利。メルトもまた、自分自身のトラウマを乗り越えたのでした。キシリュウオーファイブナイツ以降、「意図的にやってるのか?」と思えるくらい実現してなかった「メンバー全員が巨大ロボに乗り込む」という構図が、遂に実現。やっぱり、スーパー戦隊シリーズはこういう構図が燃えるよね。そして、この力はサタンマイナソーに負けることはなく、ほとんど怯まずに撃破。残された鏡は、コウたちの手によって回収されるのでした。サタンマイナソー撃破後、なぜか鏡を捨てて逃亡するクレオン。おそらくこの後のコウたちのくだりをやりたかったからなのでしょうが、ちょっと違和感は拭えなかったですね。まあ、肝心のその後のシーンがなかなかいい感じだったから良かったけどさ。

 

 

 

リュウソウカリバーが消えた!?大騒ぎのコウたちの裏で、新たなるドルイドンの幹部が迫る。そして、どういうわけか、コウたちは撮影所で撮影に関わることに…。

 

次回は、『フォーゼ』のクイーンだった坂田さんのゲスト出演回。撮影所でドタバタって、これ時々あるいわゆる「撮影所回」じゃないか!

 

 

 

 

 

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『仮面ライダーゼロワン』第17話 ちょっとした感想

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1000%の強さでシャイニングホッパーを撃破したサウザー

 

 

 

仮面ライダーサウザー。私の強さは…桁外れだ!新年一発目の放送となった今回の『仮面ライダーゼロワン』は、垓の変身する仮面ライダーサウザーのデビュー回。数話前にデビューしたばかりのゼロワンシャイニングホッパーをあっという間に撃破し、その強さを見せつけてくれました。

 

ストーリー面では、飛電インテリジェンスの買収を賭けた或人と垓の勝負がスタート。この勝負を通して、ヒューマギアの新たな側面を描き出そとするのはいいんだけど、まさかこの勝負だけで10話(五番勝負×2)使いきるつもりじゃないだろうな…?

 

 

 

飛電インテリジェンスの社長として、初めて新年を迎えた或人。新年のおめでた気分も束の間、早速垓から連絡が入ります。その内容は、飛電のヒューマギアとZAIAのザイアスペックどちらが優れているか、飛電インテリジェンスの買収を賭けた勝負をしようというもの。それを受けてたった或人がチョイスしたヒューマギアは、花屋で働くサクヨでした。ザイアスペックはヒューマギアに似たAIかと思ったら、実はメガネに搭載したAIを元に、人間の力をさらに引き出すというメカニック。完全なAIであるヒューマギアの技術を持つ飛電インテリジェンスと、あくまでも人間をメインとしたザイアスペックの技術を持つZAIA―。なるほど、或人たちにとっての敵としては、かなり面白い設定になっていますね。興味深い!ちなみにこのザイアスペック、売上予想に対し724%プラスの売れ行きらしい。これもう予想外の売上っていうより、ZAIAの経営陣の見立てがガバガバだっただけじゃない?そして、垓の勝負を受けた或人がチョイスしたのが、サクヨ。花に関する知識を持つ彼女でしたが、生け花に関する知識がなかったため、或人たちは衛星ゼアの力を使ってそれをラーニングさせるのでした。こうしないとまともに勝負できないからってのはよく分かるけどさ、「勝負に勝つためにヒューマギアをカスタムする」って、これこそある意味ヒューマギアを道具と見てるってことになるんじゃないかな…。

 

原因不明のヒューマギアのマギア化を乗り越え、迎えた勝負1回戦の日。飛電側のサクヨも、ZAIA側の蓮太郎も全力で挑み、結果後者に軍配が上がることに。これに対しサクヨは蓮太郎の作品から何かを感じとりますが、その直後突然マギア化してしまうのでした。今回は後半でゼロワンシャイニングホッパーがボロ負けするため、中盤にゼロワンが戦って勝利するシーンが挿入。ゼツメライズキーなしにマギア化していましたが、後半の展開含めて考えるに、アークからの意思を受信して暴走したということなのでしょうか。そんなバタバタを経て、迎えた五番勝負の一回目。結果はZAIA側の勝利に終わりますが、サクヨは蓮太郎の作品から何かを感じとるのでした。このあたりの一連のシーンは興味深く、評価者たちに明らかに「ヒューマギア<人間」のバイアスがかかっていること、そしてサクヨが蓮太郎の作品に込められた“何か”を感じとることで、AIとしての更なる進化を遂げようとしていることが窺えます。この後、サクヨがマギア化してサウザーに倒されてしまったので、「掘り下げがいのあるものを放棄しちゃうのか?」と残念に思いましたが、どうやら後編にあたる次回で掘り下げがある様子。どういう風な展開を持ってくるのか、楽しみです。

 

マギア化したサクヨを止めるため、或人はゼロワンフライングファルコンに変身。しかし、どうしても救いたいという思いが先行し、思うように戦えません。そんな中、垓が現れて仮面ライダーサウザーへと変身。フライングファルコンの力を解析しサクヨを倒した彼は、シャイニングホッパーをも打ち破り高らかに勝利宣言をするのでした。仮面ライダー迅が倒されたことで、久々にフライングファルコンが登場。飛行能力はちゃんと生かせてたけど、あんまり戦果は上げられてなかったね…。そして、ここで登場:仮面ライダーサウザー。初登場補正もかかったその力は圧倒的なパワーを誇り、あのシャイニングホッパーの動きをも完全に見切って撃破してしまいます。ここでも1000%にこだわるサウザー=垓。別にそこまで繰り返し言わんでも…。このサウザーの戦いを経て、ラストでは垓が生前の是之介とも交流があったことが判明。何が垓をここまで駆り立てるのか?それは、今後明かされることになるのでしょう。

 

 

破壊されたサクヨを修復し、仕切り直された五番勝負に挑む或人たち。果たして、勝つのはヒューマギアか?それとも人間か?そして、蓮太郎の慟哭のわけとは?

 

次回は五番勝負1回戦の後編。蓮太郎が勝負でズルしてたみたいだけど、それ以上に彼には何かがありそうですね。

 

…というワケで、記事は「『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第40話 ちょっとした感想」に続きます。

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『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』総括感想

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今回は、新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』の総括感想記事です。

 

2018年1月から放送を開始し、ロボットアニメとしては(TBS側の都合もあったとはいえ)異例の1年超の連続放送を実現。とうとう元号まで飛び越えて全76話放送し、人気を受けて昨年末には劇場版を公開、さらに堅調な玩具売上も見せた『シンカリオン』。近年のロボットアニメの中では大ヒットを記録したと言える作品と言えるでしょう。

 

なお、本作における作風面での総括感想的な記事は以前書いているので、今回は「ロボットアニメ」という側面から、この作品がなぜ面白く、そしてウケたのかを考えていきたいと思います。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

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ロボットアニメという視点から考えて、『シンカリオン』はなぜウケたのか?その理由は単純明快。純粋に「ロボットと登場人物が活躍するアニメ」だったからです。

 

2000年代、そして2010年代も、多くのロボットアニメが作られました。それ以前に比べると子供向けよりも大人向けの作品が増え、ヒットを飛ばす作品はそんなに多くはありませんでしたが、ロボットアニメというコンテンツ自体の人気が衰えていたとまではと言えないと思います。

 

ではなぜイマイチ、そのコンテンツ自体に人気が出なかったのか?それは子供たちのメカニックへの憧れが減ったということもそうですが、(もちろん例外があるのは承知の上で)ロボットアニメの多くが難解になっていったからだと思います。

 

主人公たちがロボットに乗る意味は何か?ロボットの持つ存在意義とは?登場人物の思惑の交錯!やたら出てくる横文字の機体や現象・設定の名称!…数年のうちに何作かこういうのが出てくるのなら別にいのですが、どれもこれもこんな感じの作風になってくると、さすがにお腹がいっぱいになってくるし、新規の人はとっつきにくくなります。

 

私も今でこそロボットアニメを勉強し始めていますが、以前のそれに対するイメージは「難解で説明臭いもの」というものでした。上述のようなことが複雑に絡み合うのは面白いのですが、要素が過多になると「ちょっともういいっす」って感じになっちゃうんですよね。

 

そんな最中に、『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』という作品が現れた。確かにロボットアニメだけど、近年あまり無かった、どちらかと言えばリアル系というよりスーパーロボット系のアニメで、変形するのは実在の新幹線という夢たっぷりの設定。ストーリーや登場人物のキャラ立ちはしっかりしているけど、お互いが無駄に足を引っ張ってストーリーをひっかきまわしたりなどの、マイナス的な要素がない。

 

そう、ここ。ここなんですよ。

 

シンカリオン』は人間ドラマを中心に描きつつも、そこに“臭み”がなく、一方でロボットが活躍するパートでは純粋にロボットが戦っている。この徹底したシンプルな構造、そして純粋さこそが、『シンカリオン』のウケた要因だったと私は考えます。

 

もちろん、難解で重厚なストーリーやハードな作風がダメとは思いません。私だって、そういう作風のもので好きな作品はあります。

 

しかし、本当にすべての「ロボットアニメ」が、そういう作風にならなければならないのでしょうか。「そうあるべきだ」と考えるのであれば、それはロボットアニメファンの固定観念の押し付けではないでしょうか。ロボットアニメに限らず、全ての作品は、もっと自由な発想をしてもいいのではないでしょうか。

 

もし『シンカリオン』が上述のような作風だったら、この作品がここまで支持を受けることはなかったでしょう。前作『ドライブヘッド』もそうでしたが、これらの作品があくまでも順当に、そして純粋に「ロボットと人間が活躍するロボットアニメ」だったからこそ、これだけの人気を勝ち得たのです。

 

シンカリオン』は、忘れられかけていたロボットアニメの別の形を呼び覚ましてくれた作品だ―。私は本気でそう思います。

 

 

 

平成末期に現れた、ロボットアニメの復権者:『シンカリオン』。テレビシリーズ自体は映画公開を持って完結しましたが、まだまだ商業展開自体は継続するので、今後もしかすると続編が作られることもある…のかもしれませんね。

 

令和の時代も、おそらく子供向けロボットアニメは作られることでしょう。それがどんな進化を遂げていくのか―楽しみですね。

 

 

 

 

 

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『勇者指令ダグオン』ちょっとした感想 Command-10(第28~30話)

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今回は、勇者指令ダグオン』の感想記事第10回目です。

 

前回紹介分から引き続き、今回も通常回が多め。しかし、本放送時は夏休み終了直前であった第30話から、物語は次のステージへと動き始めます。勇者シリーズ」ではおなじみの1号ロボ一時退場回、そのあとの展開がわかっていても、やっぱり悲しかったなぁ…。

 

 

 

 

第28話「去りゆく君へ」

1996年8月10日放送
登場した敵他:宇宙グモ パイダ星人

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「…仕方ねぇか。俺、翼の大親友だもんな!」


STORY:山海高校を訪れたある女子高生。彼女は翼の幼馴染だという、藤井ユカリだった。オーストラリアへ引っ越すことになった彼女は、翼にそのことを伝えに来たが、翼はあまり大きな反応を見せず、しかも森は彼女をデートに誘う始末。そして彼女の旅立ちの日が迫る中、連続自動車消失事件の犯人であるパイダ星人が、彼女の町に迫る!パイダ星人の糸に苦しめられるユカリ。翼と森は、彼女を救出し、無事オーストラリアへ送り出せるのか!?


久しぶりに、高校生としての炎たちの青春をテーマにしたお話。宇宙人:パイダ星人の悪事等はおまけ程度で(それでも後半にガッツリ戦っていますが)、ゲストキャラクターであるユカリと、翼・森の恋模様がメインとなっていました。ラストシーンの展開の爽快さは必見。最近は、炎たちも戦い詰めだったり重い展開があったりとバタバタしていたので、こうした「青春さ」を感じるラストは、とても素晴らしいものに感じましたね。


放課後。帰宅しようとしていた炎と森は、高校の正門に立っている見慣れない女子高生を発見。森が話しかけてみると、彼女は藤井ユカリと名乗る翼の幼馴染でした。翼のいる理科室に彼女を案内した2人は、密かに部屋をのぞき見して、彼女が翼のもとを訪れた理由を知ります。同じ頃、超常現象研究会の部室では、真理亜が連続自動車消失事件について言及。海と激はそのことを聞かされ、その事件に興味を持つのでした。冒頭、パイダ星人によって自動車が襲われた後に展開されるのが、山海高校の正門に立つユカリの姿。作画もかなり気合が入っており、確かに誰が見ても美少女だと思うような、カワイイ風貌をしています。カワイイ女子には目がない森は、彼女に声をかけてデートに誘おうとしますが、彼女が翼に会いたがっていることを知り、彼のもとへと案内します。たまたま話しかけられた竜をおもむろに突き飛ばし、代わりに彼女から話を聞こうとする森。おいおい、いくらなんでも竜を突き飛ばしちゃダメだろ…。そんな森たちに案内されたユカリは、自分がオーストラリアに引っ越すことを翼に打ち明けますが、当の翼は研究と観察に没頭しており、最低限の会話だけで終了。ユカリはあっという間に出ていってしまうのでした。カビの研究を進めつつ、飼育している動物の提示観察に余念がない翼。そんな彼を見たユカリは、最低限のことを伝え、挨拶をして出ていってしまいます。このシーンにおける彼女の行動。最初は、彼女が自分を見てくれない翼に対して失望したゆえの行動かと思いましたが、今回のお話を観終えたうえで考えてみると、恋心を抱いていたゆえに純粋にその場にいるのが恥ずかしかったからではないか…とも思えましたね。


山海高校を出たユカリに対し、話しかけてデートに誘う森。珍しくこのアタックは成功し、2人は海辺の喫茶店でお茶をすることに。そこで森は、ユカリから中学時代の翼のことについて聞かされるのでした。一方、高速道路上ではトラックが何者かに襲われますが、これをリュウが救出。エンとともに空高く飛んだ彼は、上空で今回の犯人であるパイダ星人と、犠牲になった大量の自動車を発見するのでした。森は珍しくデートのお誘いに成功。ユカリとともにお茶をしながら、翼の中学時代のことを知ります。久しぶりに成功したからか、思わず頼んだ紅茶を手でつかんで一気飲みする森。飲み会か何かじゃないんだから、そんなことしなくても…。そのあと展開されるユカリの話によると、中学時代の翼もやっぱり生物学大好き少年だった様子。ユカリ自身は鳥が好きで、そのことを翼に対して話していたようですが、それに対する彼の回答はいつも「鳥の進化」について。そして、その歳の彼女の誕生日に翼がプレゼントしたのは、爬虫類図鑑でした。生物の研究が大好きな、とても翼らしい反応。図鑑をプレゼントするのはまあいいとしても、せめて鳥類図鑑の方がよかったんじゃないかなぁ?まあ、鳥の進化を彼女に知ってもらうために、あえて爬虫類図鑑をチョイスしたんでしょうけどね。森とユカリがそんな楽し気な時間を過ごす一方で、エンとリュウは戦闘中。上空から伸びるクモの糸のようなものからトラックを救った彼らは、ファイヤージャンボとシャドージェットで大空へ。上空の雲の上にパイダ星人が潜んでおり、クモの糸につるされた犠牲となった車たちが、周りに散乱していました。エンとリュウの活躍シーンでは、挿入歌「炎の勇者!ファイヤーダグオン」が初使用。ファイヤージャンボとシャドージェットの活躍を、ダイナミックに演出していました。この2機による攻撃シーンは、特撮作品、特に『ウルトラセブン』第26話「超兵器R1号」におけるウルトラホーク1・3号のドッグファイトを意識しているように感じましたね。


ファイヤージャンボとシャドージェットの攻撃により、パイダ星人は八角市市街地へと落下。星人は街中にクモの糸を張り巡らし、ユカリの住むマンションもその攻撃を受けてしまいます。ユカリへとプレゼントを探していた森と、たまたま彼に出会った翼は、緊急連絡を受けて変身し現場に合流。ファイヤーダグオンやダグターボたちがパイダ星人のクモの糸に苦しめられる中、ダグウイングは星人の弱点を発見し、ダグアーマーの援護を受けながら星人に大ダメージを与えることに成功します。森がユカリのために選んでいたプレゼントは、カモメのブローチ。このプレゼントが、ラストの展開でいい雰囲気を演出してくれることになります。さて、市街地に落下したパイダ星人は、クモの糸を吐きまくって、街中を人ごとそれで覆ってしまうことに。その中にはユカリの住むマンションも含まれていました。先行して駆けつけたエンは、ファイヤーダグオンに火炎合体しファイヤーライオソードで一気に決着をつけようとしますが、逆にパイダ星人のクモの糸にからめとられ、ダグターボたちとともにピンチに陥ります。クモの糸に対し「火をまとった剣」であるファイヤーライオソードの技は、普通に考えるとかなり有効なはず。まさか技を繰り出す前にクモの糸で阻止されてしまうとは思わなかったなぁ。それに苦しめられるファイヤーダグオンたちのもとに現れたのが、ダグウイングとダグアーマー。彼らも最初はパイダ星人のクモの糸に苦しめられますが、ダグウイングがクモの糸が発射される際の「背中の膜が光る」という発動条件に気づき、星人のスキをついてそれを破壊。大ダメージを与えます。「WE ARE DAGWON」をBGMに、得意の空中飛行を見せつつ、的確に敵の弱点を突くダグウイング。この時のカットが、カッコいい!


ダグウイングの攻撃により、クモの糸を吐き出せなくなったパイダ星人は、ファイヤーダグオンの無限砲を受けて爆発四散。マンションごと閉じ込められていたユカリも、ヨクとシンにより救出されます。そしてやってくる、ユカリとの別れの日。森は自分が買ったプレゼントあえて翼に渡し、彼と彼女の仲を後押しすることに。彼らの姿を見ていた森の表情は明るかったのでした。戦いが終わり、ヨクとシンに救出されたユカリ。彼女は、ヨクの姿に翼の姿を重ねます。そして、オーストラリアへ旅立つ際、翼との別れを惜しむ彼女。翼とユカリの関係を見た森は、自分が買ったプレゼントを翼に渡すようにし、彼らの仲を後押しします。そして最後、ユカリはプレゼントをくれた翼に対しキスをして、飛行機で飛び立つのでした。BGMにEDの英語版「Prism in the wind」が用いられており、この翼とユカリの恋模様を、さらに印象深いものにしてくれています。そして極めつけは、彼らを応援するように後押しした、森の心の中のセリフ。「だって俺、翼の大親友だもんな!」―。序盤のシーンでユカリに近づくために彼が使ったセリフが、こんないい形で改めて使用されるだなんて、ほんと今回のお話はいいセンスしていましたね。

 

 

 

第29話「青い星の戦慄」

1996年8月17日放送
登場した敵他:恐怖宇宙人ラドンパ星人

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「我々人間が、人間である限り、悪の心から解き放たれることはないだろう。」


STORY:日本各地で、宇宙船により地面に深い穴が掘られる事件が発生。宇宙船の行動に法則を見つけた海と竜は、分担して張り込むことに。やがて現れた宇宙船に乗り込んだカイは、事件の犯人であるラドンパ星人と遭遇。星人の目的がラドンパの箱の発見にあることを知る。今までそれを使い、星々を滅ぼしてきたというラドンパ星人。箱の中には何が入っているのか?そして、ついにラドンパの箱が開かれてしまった!一体地球はどうなってしまうのか!?


『ダグオン』の中でも、おそらくトップクラスに異質で特殊なお話。メインで活躍するのは海と竜のみで、他のダグオンメンバーはラストシーンのみに登場。お話の中心はカイとラドンパ星人のやり取りにあり、星人の行動の結果の先には、脚本家の人類に対する皮肉が込められていました。ロボットの活躍も、ダグターボとダグシャドーのみ。夏休み真っ盛りのお盆の時期にこれを放送するなんて、かなり挑戦的だと感じましたね。


巨大な宇宙船が出現し、日本各地に巨大な穴を掘っては消えるという奇妙な事件が頻発。この情報をキャッチしていたカイとリュウは、その宇宙船を発見。攻撃したものの取り逃がしてしまいます。その後、超常現象研究会の部室で宇宙船の行動を分析した海は、宇宙船の行動にある法則があるのを発見。わざと炎たちには協力を求めず、竜と二手に分かれて、宇宙船の出現予測地点を張り込むのでした。何かを探すようにひたすら穴を掘りまくる宇宙船。彫られた穴を呆然と見つめ、その後リュウが発見した宇宙船を共に追跡し攻撃するカイ。もうこの時点から、「いつもの『ダグオン』とは違う雰囲気だな」ということを感じさせてくれます。ターボライナーとシャドージェットで攻撃するカイたちでしたが、結局宇宙船を逃がしてしまうことに。その後学校に戻った2人は、出現地点から宇宙船の出現法則を見つけ、次なる出現候補地を2つに絞り、それぞれ張り込みを行うことにするのでした。宇宙船が現れたのは、全て北緯35度線上の太平洋沿いの地点ばかり。これをもとに、海は宇宙船に乗る宇宙人が何かを探しており、絞り込んだ2つの地点どちらかに星人が現れるだろうということを推測します。海の勘がさえわたっているシーンですが、なぜか彼は炎たち他のメンバーに協力してもらうことを見送ることに。「宇宙人の目的がわからない」とはいえ、これだけ大規模な事件になってるんだから、炎たちにも協力を仰いでよかったんじゃないかなぁ。


宇宙船は、2つの出現予測地点のうち、カイがいる方に出現。すぐさまターボライナーで攻撃しますが、ターボライナーは被弾して墜落。カイは機体を捨て、直接宇宙船に乗り込みます。宇宙船の中を探索したカイは、とうとう宇宙人のいる広い部屋へ。そこには今回の犯人であるラドンパ星人が鎮座しており、一連の事件を引き起こした理由と、それによる身勝手な目的を知るのでした。ターボライナーを一時的に犠牲にしてしまったものの、宇宙船への侵入に成功したカイ。自分の乗るマシンが被弾したので脱出するなんて、「ウルトラシリーズ」などでは珍しくない展開ですが、『ダグオン』だとちょっと違和感がありますね。そうして宇宙船への侵入に成功したカイは、特に苦労することなく宇宙船の運転室へ。そこに鎮座していたラドンパ星人に遭遇し、電撃攻撃で変身を解除させられてしまいますが、星人に気に入られた彼は、星人からその行動の理由と目的について聞かされるのでした。今回の敵はラドンパ星人。その経緯は不明ですが、幸せそうに見える星を憎む宇宙人であり、そうした星を見つけるたびに、自身の開発した最終兵器「ラドンパの箱」で星を破壊。宇宙警察機構に捕まりそうになった際、ラドンパの箱を隠すためにそれを地球に発射した星人は、サルガッソの陥落を機に、その箱を探し地球を滅ぼそうとしていました。嫉妬等の感情に支配され、ただ自分の気分だけで星々を滅亡させてきたというラドンパ星人。今まで『ダグオン』に登場した宇宙人と比較して、別のベクトルで凶悪な宇宙人だといえるでしょう。海が星人を「何度でも言ってやる!貴様はサルガッソの中でも、とりわけ幼稚で低俗な犯罪者だ!」とののしるのも分かります。ちなみに、ラドンパ星人の声を演じたのは、のちに『ガオガイガー』の大河長官を演じる石井康嗣さん。この少し前のシーンで、楽しそうにサッカーをしている少年たちにいら立つシーンがあるのですが、その少年の声を演じているのが、同じ『ガオガイガー』で命を演じることになる半場友恵さんです。そう。このシーン、のちに『ガオガイガー』のメインキャラになる2人が共演している形になっているんですよね~。


海とラドンパ星人が話し合っている間に、宇宙船は最後の出現予測地点に到達。ラドンパの箱を掘り当てられてしまいますが、その時、宇宙船内にリュウが侵入。これを機に海も再変身し、2人でラドンパ星人に大ダメージを負わせます。ところが、ラドンパ星人は最後の力を使ってラドンパの箱を開封。落下しつつある宇宙船から脱出した2人は、融合合体して宇宙船もろともラドンパ星人を倒しますが、ラドンパの箱の影響は全世界に広がってしまいます。後半の展開において、海がラドンパ星人から聞かされたのは、ラドンパの箱の中身。そこには毒ガスだとかそういった物騒なものが入っているのではなく、怒りや憎しみ、嫉妬や殺意といった負の感情が込められていました。自ら手を下すのではなく、そういった負の感情で星の人々を支配し、自滅させるのを趣味にしていたラドンパ星人。のちに判明する星人の正体から考えると、星人にとって有効な手段だと考えられますが、それでもかなり趣味悪いよなぁ。やがて星人はラドンパの箱を掘り当てますが、同時に宇宙船内にリュウも侵入し、星人を負傷させることに。海も変身して星人を真っ二つにしますが、星人の本体は実は右手のみであり、ラドンパの箱の開封を許してしまいます。ラドンパ星人はフードをかぶった人間のような風貌をしていましたが、実際は右手とそこから伸びたコアだけの存在。このように非力な宇宙人だからこそ、上述したような手段で星々を滅ぼしていたんですね。ラドンパの箱の開封と星人の瀕死状態により、宇宙船はコントロールを失い墜落しそうになることに。脱出したカイとリュウは、それぞれ融合合体して攻撃を叩き込み、ラドンパ星人もろとも宇宙船を破壊します。しかしどうする?星人は倒したけど、禁断のラドンパの箱は開かれてしまったぞ―!


ラドンパの箱が開かれたことにより、世界に負の感情が蔓延。海は絶望しますが、彼の心配とは逆に、街はいつも通りの日常が展開されていました。ラドンパの箱が壊れていたと推測する竜に対し、ちょっとダークな推測をする海。そんな彼に対し、竜は元気に遊ぶ子供たちを指して、未来はまだ捨てたもんじゃないと彼に言うのでした。ラドンパの箱は間違いなく開かれたはずなのに、炎たちを含め街は特に混乱もなく、いつも通りの平和な生活のまま。「ラドンパの箱が壊れていた」と考える竜に対し、海は「人類はもとから悪の心を持っているため、ラドンパの箱の効果がなかった」と推測します。大なり小なり、何かしらの悪いことをしてしまっている人類。そうやってもとから悪の心に支配されている人類には、ラドンパの箱の効果はなく、「人類は幸せそうに見える」と言っていたラドンパ星人は、人類を買いかぶりすぎていたのではないか―。この海の推測には、脚本家の人類に対する皮肉が込められているように感じますね。しかし、この後見逃してはならないのが、この海の推測に対する竜のフォロー。地球そして人類への希望もまだ残っているとちゃんと示唆しているのが、いいですよね。

 

 

 

第30話「地球氷河期5分前」

1996年8月24日放送
登場した敵他:宇宙皇帝アーク星人

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「まだ30分ある!俺は嫌だぞ、このままアーク星人に殺されてたまるかよ!!」


STORY:街を覆うオーロラ!季節外れの大豪雪!突然起きた異常気象の数々は、全てアーク星人によるものだった。星人はついに、地球を剣星と同じ凍てつく死の星にしようと一大攻勢を仕掛けてきたのだ。残された時間はあと30分。ダグオンたちの力を結集しても、無限砲の力をもってしても、アーク城を破壊することはできない!このまま地球は死の星と化してしまうのか?そんな時、エンはある賭けに出た。白い翼は、地球の危機を救えるか―!?


涙、ファイヤージャンボの大破!本放送時は夏休み期間最後の放送となった今回のお話。それにふさわしい、アーク星人との死闘が繰り広げられることになりました。ひたすら追い詰められていくエンたち、地球を救うのと引き換えに大破したファイヤージャンボ。1号ロボのメイン機が一時退場するのは、「勇者シリーズ」ではお決まりのパワーアップパターンですが、今回の演出は『ジェイデッカー』のそれ並みに悲しいものになっていたなぁ…。


寝ぼけ眼の炎のもとに入った海の緊急通信。彼に言われるがままに炎が外に出ると、なんと空には通常ではありえないオーロラが広がっていました。やがて、各地のあらゆる機械がその活動を停止し、気温はどんどん下がってとうとう季節外れの雪まで降る有様。炎たちが宇宙人の仕業だとにらむ中、ライアンはこの一連の事件の犯人に感づいていました。物語が始まって最初に映るのが、ファイヤージャンボの中を菓子袋まみれにしてだらける炎の姿。彼はマンガ雑誌を顔に覆って眠っていましたが、そのマンガ雑誌の新連載の中に「ダガーン」の名称が見えます。勇者シリーズダガーンといえば、やっぱり『伝説の勇者ダ・ガーン』のこと。これは制作陣の小ネタなのかな?さて、そんな状態の中海の通信でたたき起こされた炎は、外に出て空一面に広がるオーロラを目撃。さらにあらゆる機械が徐々に動かなくなり、気温もどんどん低下。夏なのにもかかわらず周囲は大豪雪に見舞われ、雪が降り積もってしまいます。どう考えても自然現象とは思えない異常気象。炎たちと同じくこの異常気象に気づいていたライアンは、これが剣星の滅びた日に起きたことに酷似していることに気づき、一連の事件の犯人がアーク星人であると推測します。とうとう地球滅亡のために本腰を入れてきたらしいアーク星人。星人が本気を出せば、すぐにこんなことまでできてしまうのか…。


オーロラの磁気異常を頼りに、特にその磁気の乱れが激しい地点にたどり着いたライアン。彼の予測通り、そこにはアーク星人とアーク城が潜んでいました。相討ち覚悟でアーク星人と戦おうとするライアンでしたが、それを止めたのはガンキッド。2人はやがて、アーク星人に氷漬けにされてしまいます。同じ頃、アーク城を中心とした爆発を目撃したリュウは、炎たちに連絡。変身したエンたちは街の惨状を目の当たりにしながら、アーク城を発見するのでした。アーク星人に対し、剣星を滅ぼされた復讐と、地球人を守るために戦おうとするライアン。初登場時は「自分の復讐が達成できればどうでもいい」という感じのノリだった彼でしたが、エンたちと出会い、そして地球で過ごすにつれて、考え方にもかなり変化が生じていたんですね。しかし一方で、アーク星人を倒すためには手段を選ばないという考え方は、彼の中で健在。相討ち覚悟でアーク星人に突撃しようとしますが、ガンキッドに制止され、そのスキを突かれて2人とも氷漬けにされてしまいます。ライアンを守る行動に出たガンキッド。第25話辺りではかなりの駄々っ子だったのに、成長したなぁ。さて、ライアンたちを氷漬けにしたアーク星人の装置による大寒波は、爆発のような光を伴って広範囲に拡大。それをリュウが目撃したことで、エンたちも宇宙人の存在を確信します。アーク星人の大寒波は、物体どころか人をも一瞬でそのまま氷漬けにしてしまうほどの威力。そう、ライアン登場回の後編で描かれた、剣星の惨状と同じだ…。


リュウと合流したエンたちは、アーク星人とアーク城、そして氷漬けにされているライアンたちを発見。各々合体してアーク城にありったけの攻撃を叩き込みますが、全く効果がありません。ダグオンたちが触手にからめとられる中、ダグファイヤーはファイヤーダグオンから強制分離し、単身アーク城に突入。アーク星人に遭遇するもすぐに城から叩き落されてしまいますが、その間に復活したライアンにより、スーパーライナーダグオンなどは救出されていました。エンたちがアーク城に駆けつけた時点で、地球が死の星になるまでの残り時間はわずか30分。あと30分しかないと嘆くシンに対し、エンはまだ30分もあると考え、ギリギリまで抵抗しアーク城を破壊することを誓います。かなりヒーローらしいことを言うことになったエン。もともとやるときはやる男だった彼でしたが、ここ最近になってさらにヒーロー性が増してきたような気がしますね。あきらめない彼らは、ファイヤーダグオン・スーパーライナーダグオン・シャドーダグオンにそれぞれ合体して、攻撃をアーク城に命中させますが、全く効果なし。逆に触手で拘束されてしまう彼らでしたが、ダグファイヤーだけファイヤーダグオンから強制分離して、アーク城にしがみつきます。ムリヤリ分離してアーク城にしがみつき、そのまま乗り込んでアーク星人と対峙するダグファイヤー。残念ながら結局ダメージを与えることはできませんでしたが、エンらしいムチャな行動だなと思いました。その間も触手に拘束され続けていたスーパーライナーダグオンたちでしたが、復活したライアンによって助け出されることに。氷漬けにされていたにもかかわらず、彼が無事だったのは、ガンキッドが捨て身の作戦で自身の蓄電池の熱を少しずつ放出し、氷を溶かしつつライアンの命を守っていたからでした。いいぞ、よく頑張ったガンキッド!


ライアンを救うのと引き換えに、エネルギーを著しく消耗していたガンキッド。彼の無限砲にすべてを賭けることにしたカイたちは、ダグビークルのエネルギーをガンキッドに結集。戻ってきたダグファイヤーはファイヤーダグオンに再度火炎合体し、エネルギーチャージが終わった無限砲を装備し、アーク城にギリギリまで接近。発射に成功します。ところが、アーク城は大ダメージを受けたものの、完全な破壊までには至らずじまい。ライアンが自分の命と引き換えにアーク城を破壊しようとする一方で、エンは最後の手段としてファイヤージェットに乗り込み、機体をアーク城に特攻させ、城を撃ち落としたのでした。無限砲に最後の望みをかけたカイたち。ファイヤーダグオンがかなり踏ん張り、最大出力でそれを発射しますが、アーク城を撃墜することはできませんでした。かなりの威力を持つはずなのに、マウザーロボに続きアーク城にもあまり効果がなかった無限砲。ピンチを演出するためとはいえ、ちょっと苦戦が続きすぎじゃな~い?無限砲も通用しなかったため、自分の身体を使って自爆によりアーク城を撃ち落とそうとするライアン。そんな彼に対し、エンはその手段はアーク星人を倒すまで取っておけと言い、自身はファイヤージャンボでアーク城へ。ギリギリのところで自動運転に切り替えて脱出し、ファイヤージャンボをアーク城に特攻させ、撃墜。アーク城は破壊され、街は徐々に通常の気候へと戻っていくのでした。地球を救うためとはいえ、愛機を犠牲にしてしまったエン。彼は暗い表情のまま立ち去ってしまいます。大破したファイヤージャンボがどうなったのか…は、また少し先のお話で語られることになるのでした。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第31話から第33話をご紹介予定です。『勇者指令ダグオン』。あっと驚くパワーアップ、見てろよ~!

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1996年放送の勇者指令ダグオン』挿入歌「Prism in the Wind」です。

 

EDテーマ「風の中のプリズム」の歌詞を英語化したバージョン。以前ご紹介した「WE ARE DAGWON」と同じくシンプルな英文で構成されており、かつストレートに訳されていて明快なものに仕上がっています。

 

上述したように、この曲は劇中では第28話で初使用。使い方もドラマティックなものになっていました。やっぱり第28話好きだなぁ。ロボットアニメっぽくはないけど、最も『ダグオン』の作風を生かしきった一編だと感じます。

 

 

 

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新年あけましておめでとうございます(2020年編)

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5年連続・twitterからの使いまわし

 

 

 

皆様、新年あけましておめでとうございます!

 

昨年は結構バタついた年になりましたが、一方で昨日の記事でも触れたように、自分の思い描く夢への努力をさらにした年でもありました。

 

とある星占いとか高島易断とか見ると、どうやら今年の私は今までの頑張りの結果が出る年になるみたいなので、まあ良い何かをつかみ取れればいいなぁと考えています。

 

私は占いとかは簡単に信じない派ではありますが、やっぱりいいこと言われると「そうなってほしいな」と人間思いたくなるもの。今やっていることが人生において正しいのか間違っているのかはわかりませんが、とにかく邁進していく所存です。

 

 

その他、ブログ更新面については、昨年ようやく「勇者シリーズ」を完走。感想記事の方はまだしばらく続きますが、そろそろこれが終わった後のことを考えないといけなくなってきました。何の作品をチョイスするかは候補がいくつかありますが…まあ、それは公開されてからのお楽しみということで!

 

また、仕事が忙しくなってきたことに鑑み、更新ペースの維持のため、感想記事の頻度も増やすことも検討しています。確定事項ではありませんが、もしその方向で行くことになれば、またブログにてお知らせいたします。

 

 

 

2013年から始まったブログも、いつの間にか元号を越え、10年代から20年代へと突入。これからも頑張っていきますよ!

 

それでは、今年も1年よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

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