今回は、先日2月4日(日)から翌5日(月)に敢行した、群馬県の撮り鉄&観光旅行記事後編。上毛電気鉄道巡りの後半のレポートです。
東側(西桐生側)は、赤城山系もあり山がちな地形を走る上毛電鉄でしたが、赤城駅を越えると主に平野部を走るように。県庁所在地であり県下第2の経済都市である前橋へ向かうその姿を、引き続き追いかけていきましょう。
なお、前編(前半レポート)の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
※今回掲載の画像は、サイズ変更のほか、一部画像では諸々の加工を行っています。また、立ち入りが許可された安全なエリアから撮影していることを申し添えます。
⑥東新川駅
赤城駅から中央前橋ゆきに乗り、1駅。下車したのは、旧新里町内の駅の1つである東新川駅でした。
1面1線の棒線駅であり、周囲は住宅が点在して穏やかな雰囲気。ここでわざわざ下車したのは、このあたりの線形がほぼ直線であり、バックに赤城山系を入れながら電車を撮影できるのではないかと思ったからでした。
そして、西桐生ゆきを撮影した結果が、こんな感じ。ホームとは反対側の路上脇から捉えてみました。
先述のとおり、直線ストレートの線形であるため、2両編成の電車全体をスパッと捉えることが可能。東新川駅侵入前は広大な平野をバックに、停車時は赤城山系をバックに撮影することが可能です。
前者の構図狙いで訪れましたが、実際に撮影して「いい感じに撮れたな」と思ったのは後者のほう。こうした思いがけない発見があるのも、カメラ趣味の醍醐味です。
⑦北原駅周辺
東新川駅からまた中央前橋ゆきに乗り、今度は6駅と少し長く乗車。東新川駅と同じく1面1線の棒線駅である北原駅で下車しました。
周辺には住宅街や幹線道路があるものの、駅はそれらから少し離れた、緑が多く住宅の点在する地点に存在。ここも、事前にGoogleマップで調べて、良さげな構図で撮影出来そうだなと思ったので、降りてみました。
そんなこの駅の、中央前橋方にある踏切2つで撮影したのが、上の4枚。一番上のみ2つ先の踏切で、残りは駅から最も近い、最近第1種踏切にリニューアルされた踏切から撮影しました。
スッキリとした構図になったのは前者ですが、撮ってて楽しく、また写真そのものの多様な表情を見せてくれたのが後者。駅周辺に鬱蒼と茂る雑草や、そこを出た先にあるソーラーパネルとのコントラストが、なかなか面白い構図を生み出してくれています。ソーラーパネルとの組合せは、地方私鉄ならではという感じの構図ですね(一応、首都圏なら千葉県の北総鉄道あたりでも見られるけど)。
⑧大胡駅
北原駅で少し待ってから、またまた中央前橋ゆきに乗車。2駅先の大胡駅で今度は下車しました。
大胡駅は、交換設備を持つほか、上毛電鉄の車庫のある拠点駅。この日は運用についていなかった700形3車種のほか(表示幕も「試運転」等多種多様)、当時はまだ定期運用開始前だった、元東京メトロ日比谷線03系を改造した800形が、車庫で休んでいました。
車庫がある拠点駅というだけでも魅力的な大胡駅ですが、ここは古くからの駅舎が残っているほか、その車庫を近くの道路からほぼ一望できるのがさらにGood。上毛電鉄は確かに地方中小私鉄ではありますが、大胡駅はなかなか広い構内を持っており、活気を感じることができました。
ちなみに、大胡駅の西桐生方には小川と踏切があり、ここから川を渡る電車を撮影することも可能。単線ガーター橋を遮るものはほとんどなく、また光もいい感じに当たってくれたことから、少しコントラストはキツめですが、渡良瀬川での写真とはまた違った魅力のある写真が撮れましたね。
⑨赤坂駅-上泉駅間
大胡駅から再び中央前橋ゆきに乗車し、3駅先の赤坂駅で下車。住宅街の中の小駅ですが、ここから歩いて15 分ほどのところに、いい感じの単線ガーター橋と緩いカーブがあることから、降りて現地を目指してみました。
赤坂駅は本当に小駅で、踏切脇の住宅の間の細い道を抜けた先にホームが存在。駅舎も無く簡素な作りですが、「赤坂駅」という表示と、横の駐輪場に大量の自転車があることから、この駅が今も生きていて地元民に使用されていることが窺えます。でもやっぱり、こんなに奥まったところにあったら、知らないと気づかないよ…。
そんな赤坂駅から15分ほど歩き、たどり着いたのは、桃ノ木川沿い。ここで、川を渡る西桐生ゆきと、赤坂駅から出てきた中央前橋ゆきを撮影しました。
構図的には悪くないですが、前者についてはガードの背が高く車両が隠れてしまっており、後者は若干日差しが強すぎる印象。もう少し天気が悪い日に狙うと、もっといい感じになったのかなぁと、少し課題が残る形になりました。まあ、これはこれで迫力があるんだけどさ…。
⑩中央前橋駅
⑨の撮影地は、ちょうど赤坂駅と隣の上泉駅の中間地点だったので、上泉駅まで踏破。そこから電車に乗り、終点の中央前橋駅に到着。これをもって、上毛電鉄を完乗しました。
中央前橋駅は、1面3線のやや変則的な構造。合理化等のために、現在は真ん中のホームのみを使用し、終日側線を除く2線を交互に電車が発着する形となっています。
このように記載すると、活気のない寂しい駅なのかと思われそうですが、実際はそんなことはなし。確かに、電車発着時意外駅構内は閑散としていますが、発着時はそこそこの人が行き交い、また電車も5〜10分はダイヤの都合で2線ともに停車している形が生まれます。
また、駅構内には沿線の観光地やホテル等を紹介する大型看板も現存しており、上毛電鉄が赤城山系への観光輸送の側面も持っているのだなと実感。こうしたところからも、地方私鉄らしさが今も生き残っていると同時に、この駅がまだ活気を失っていないことを実感させてくれます。西桐生駅とはまた違った、ターミナル駅らしさがありますね。
そんな中央前橋駅の駅舎は、2000年代序盤に建て替えられ、ガラス張りの駅舎に大きく駅看板の切り抜き文字が掲げられている、なかなかインパクトの強いもの。建築から20年ほど経っていることから、少し古びた感じが出てきているのが、独特の味わいを醸し出してくれています。
ちなみに、この中央前橋駅は、前橋市内を流れる広瀬川の川沿いに立地。駅を出て分岐器を通り、線路が1本に収束した直後に踏切があり、その脇に広瀬川を渡る橋があることから、ここから駅を俯瞰した形で写真撮影をすることが可能です。
そうして撮影したのが、上の画像。日が暮れかかった時間帯での撮影でしたが、特に影や障害物が被ることなく撮影することができました。ターミナル駅としての威厳を感じるホーム設備と、それを出た直後の、川べりと道路に挟まれた狭隘な区間を走るそのコントラストが、地方私鉄らしい魅力あふれる情景となっています。こうした2つの相対するような雰囲気を併せ持つさまは、大手私鉄にはない魅力ですね。
こうして、上毛電鉄をめぐった1日目の行程は終了。本来の予定だと、2日目は高崎へ移動し上信電鉄をめぐる予定でしたが、早い段階で左腕骨折の大けがを負ってしまい、やむなく行程を切り上げて帰るハメになりました。
しかぁし!この程度でへこたれる私ではありません。今はまだ難しいですが、出来れば今年中に、こなせなかった旅程につき、再度実施することを検討しています。
今夏もしくは今秋におけるリベンジに、ご期待ください!
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