お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-7(第19~21話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第7回目です。

 

今回ご紹介の3話は、本筋のお話から少し外れて、ソシエ等をはじめとするメインキャラもしくはゲストキャラを中心に展開するお話が連続。ストーリーに関わる内容も断続的に触れられているため、飛ばすことが出来ない一方、バリエーション豊かな作劇を楽しむことができました。特に、第20話のアニスに関わるお話は、一見無関係に見えるゲストキャラからじょじょにロランたちと実は関係があると判明するさまが、面白かったなぁ。

 

なお、前回(第16~18話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第19話「ソシエの戦争」

1999年8月13日放送

登場した敵他:ウォドム

「機械人形って、パイロットや人が見えないから戦えるって言いますけど…、僕、今日はあの機械人形には、どういう人が乗ってるんだろうって、想像しちゃったんですよね。」

 

STORY:ウィル・ゲイム(3代目ウィル・ゲイム)の発掘現場から掘り出されたのは、1機の大型宇宙船:ウィルゲムだった。ムーンレィスの技術者:ホレス・ニーベンを招聘したグエンとミリシャたちは、彼の協力により、それともう一つの陸戦艇:ギャロップの起動に成功し、さらに∀ガンダムの修理も進行。事態は上手く進んでいるかに見えたが、ウィルゲムとギャロップの艦長にロランが任命されたことに、ソシエはひどく立腹し和を乱してしまう。そんな中、懲りずに欲を出してしまったポゥたちの部隊から、ロランたちは襲撃を受け、ソシエは果敢に出撃するもピンチに陥ってしまう。状況を打破できるのは∀ガンダムだけだが、その修理は完了するのか!?

 

今回より、単発回のノリのお話が連続することになる『∀』。1回目となる今回は、前半ではウィルゲムとギャロップの発掘等が描かれ、後半ではソシエらの戦闘が描かれ、それを通しての彼女の成長を描写していました。全体的にややコミカルな描写が多く、後半に至ってはソシエとポゥがそれぞれ変な欲を出さなければ回避できた戦闘という有様。ですが、そこは星山脚本、最後の最後でしっかりピリリとした要素をきちんと盛り込んでくれていました。穏やかに見えて深い一面を持つ、そんな一編でしたね。

 

ウィル亡き後も、シドたちの手で発掘調査が続けられていた、キングスレーの谷。そこで発見されたのは、大型宇宙船と陸戦艇各1機ずつでした。それぞれ「ウィルゲム」・「ギャロップ」と命名されたそれは、グエンの意向によりロランが艦長となり、ホレスらムーンレィスの技術者の協力もあって、着実に整備が進行。ロランたちは、ギャロップの掃除や兵士たちの雑務をこなしながら、それを待ち続けていました。序盤では、発掘中のウィルゲムや、発掘済みのギャロップの内外に関わる描写が連続。大型新兵器の登場であることから、通常であればそのスペックが紹介されたり、あるいは登場人物たちの会話でその兵器への期待が語られたり等しそうなものですが、そこは『∀』、そうしたことはほぼサラッと流され、ギャロップに至っては艦橋付近が洗濯物の物干し竿代わりになっていました。こういうのんびりした感じが、とても本作らしいなという感じ。このさまはとてもほのぼのしましたね。そうした中で、ロランとディアナは会話。2人は先のキエル(ディアナに扮したキエル)の建国宣言拒否演説のことを思い出し、ディアナはキエルの勇気ある行動に感謝していました。やはり、可能な限り地球とムーンレィスの戦闘は避けたいと考えているディアナ。本当、ならなんで地球入植を決断しちゃったんだろうね…。

 

ディアナ「同じ星を祖国としている人々が、争わなくても済む道があるなら探してみたいと、キエルさんはあの建国宣言拒否の演説をしてくれました。」

 

キエル(ディアナに扮したキエル)が、ディアナを取り巻く状況に疑問を抱いていた頃、修理中の∀ガンダムにかかる解析がホレスの手で進み、∀ガンダムが伝説に残る「ガンダム」ではないかと知るロランたち。それが持つ修復能力に、ホレスとともに驚きます。同じ頃、建国宣言拒否にどうしても納得ができず、かといって侵攻活動もできないフィルとポゥは、ムリヤリ出撃理由を作り出し、なんとかミリシャ側への攻撃の機会をうかがっていました。Aパート後半より、ムーンレィスの技術者であるホレスが本格的に登場。仏様みたいな見た目をしているなぁと思ったら、その言動も性格も、仏様のごとく穏やかでした。ホレスはムーンレィス出身の技術者ですが、ディアナ・カウンターに送り込まれたスパイというような裏は全く無く、純粋に地球のことに興味があってコチラ側についたらしい。よくやるよなぁ。そんなホレスから語られたのが、∀ガンダムは伝説に残る機体「ガンダム」であり、ナノマシンによる表面装甲の自己修復能力を持っているということ。ロランたちの∀ガンダムに対する知識と理解が、大きく進むことになりました。このように、ロランたち側でお話が大きく進展していた一方で、相変わらずだったのが、ディアナ・カウンターのポゥたち。空爆等中止の命令が出ているにも関わらず、指示を拡大解釈してムリヤリ出撃していきます。君たち、全然成長しないね…。

 

ロランたちのもとへ、突然カプルで乗り付けてきたソシエ。その理由は、ロランの艦長就任に反対する意見ですが、ほとんどやっかみに近いものでした。抵抗するロランでしたが、結局はギャロップのテストも兼ねて、∀ガンダムの修理を行いながらパトロールに出撃することに。ところが、その様子をポゥの部隊に発見されてしまい、是が非でも∀ガンダムを確保したいポゥは、我を忘れてギャロップへ攻撃を仕掛けます。これに応戦すべく、ソシエは意気揚々とカプルで出撃しますが、それだけでは到底かなうはずもなく…。Bパートより、ソシエが登場。ロランがムーンレィスの人間だと知ってから、やや疎遠気味な彼女でしたが、今回もそのスタンスは変わりませんでした。いくつかの戦闘を経験し、その面での感覚や技術は成長したようですが、精神面での成長はまだまだの様子。僻む気持ちはわかるけど、未だに子供じみた理由でロランに難癖つけるのは、なんだかねぇ…。そんなソシエに押され、結局パトロールに出ることにしたロラン。そこで運悪く出会ってしまったのが、ポゥの部隊でした。今回の戦闘シーンは、これをキッカケに展開。ムリヤリパトロールをさせるソシエもソシエでしたが、∀ガンダムを積むギャロップを見るやいなや、当初の作戦目的を忘れて突っ込んでいくポゥも、どうなのかなと感じました。今回の戦闘って、この2人がワガママ言わずに大人な対応していれば、完全に回避できたはずなんですよね。こうして戦闘が始まり、果敢にカプルで挑むソシエ。しかし、ウォドム3機相手にカプル1機でかなうはずがなく、大ピンチに陥ります。

 

戦況を覆すため、ロランは修理の終わった∀ガンダムの頭部を、移動しながら胴体と合体させることに成功。ギャロップに迫るウォドム1体をあっという間に撃破しますが、直後ポゥが新戦術を見せて襲い掛かってきます。しかしこれは、∀ガンダムの攻撃とギャロップの支援砲撃の前に阻まれ、さらにソシエのカプルを襲うウォドムも破壊されたことにより、ポゥは泣きながら敗走。こうしてロランたちの勝利でこの戦闘が終わりますが、ミリシャ側に戦死者が2名出たことを知り、ソシエは己の早まった行動を深く反省するのでした。Bパート終盤で、∀ガンダムが出撃。頭と胴体を組み合わせるさまは滑稽に見えましたが、無事合体後は安定した強さを見せてウォドム3機をあっという間に撃破し、ポゥの部隊を完全に排除していました。ポゥは∀ガンダムともう何回も戦っているため、自分なりに作戦を立てて挑んできましたが、結局∀ガンダムビームサーベルに全て阻まれて敗走。メチャクチャ号泣してたし、無様だったなぁ…。こうして戦闘は終わり、ソシエは不本意ながらもロランに救われたことで生還。しかし、今回の戦闘で戦死者が2名出たことを知り、ショックを受けます。自分の軽率な行動により始めてしまったの戦闘で、死者が出たことを知るソシエ。これをキッカケに、少しは精神面で成長してもらいたいなぁ。

 

 

 

第20話「アニス・パワー」

1999年8月20日放送

登場した敵他:フラット、ウァッド

「ミリシャかムーンレィスか知らないけど、「戦争するから場所を開けろ」って、どの口が言うのかね?」

 

STORY:地球に帰化したムーンレィスで構成されるレット隊。それの駆るフラットとウァッドの前に、スエサイド部隊は押されていた。付近の畑作地帯にも戦火が広がることが予想され、避難を呼びかけるミリシャだったが、ただ1人、老婆アニスは決して避難しようとしなかった。直接ロランが説得に向かい、ディアナ(キエルに扮したディアナ)が追うが、逆にアニスの手伝いをすることになってしまい、その中で2人は、アニスのこの土地に対する深い愛情を知る。やがてとうとう迫りくるレット隊の攻撃!ロランたちは、アニスの愛するこの土地を守ることができるのか!?

 

サブタイトルだけ見ると、何か宇宙の未知なるパワーでも発現するお話なのかと勘違いしそうになりますが、実際にはゲストキャラクター:アニスをめぐる単発回。その強烈な個性はインパクト大ですが、心の中に秘めた繊細さと土地への愛、そしてロランたちとの間接的な意外な関係性、また新たなる敵の一派であるレット隊の登場と、今後のストーリーにも関わりうる要素がいくつも出てくるお話になりました。アニスのキャラ自体は、決して珍しいものではありませんが、頑固さの中にあるやさしさ、そして先述したロランたちとのつながりが、独自色を出してくれていてGood。なかなか見ごたえのある一編でした。

 

ギャバンらスエサイド部隊が遭遇したのは、フラットにより構成された部隊=レット隊。果敢に攻撃を挑む彼らでしたが、レット隊のフラットは特殊な技を用いてあらゆる攻撃を無効化してしまい、スエサイド部隊は想像以上の苦戦を強いられます。同じ頃、付近のエリアには避難命令が出され、ほとんどの住民は避難。ですがただ1人、老婆アニスは避難しようとしませんでした。ロランが∀ガンダムを駆って直々に説得に向かいますが、逆に彼女の圧に押されて畑仕事を手伝うことになり…。今回の敵は、レット隊。ムーンレィス出身者を先祖に持つ、ロラン等のように地球に帰化した人々ですが、どういうワケかメチャクチャディアナ・カウンターにシンパシーを感じており、彼らの仲間入りを果たすべく、フラットで侵攻を開始していました。キャンサー・カフカをはじめとする構成員は、皆個性的な見た目と服装をしているレット隊。見た目はかなりふざけていますが、これでそこそこ強いのだから厄介です。そんな彼らが使うのは、フラット。それ自体はそこまで強いモビルスーツではありませんが、レット隊のものは高速で振動する能力が付加されており、それにより実弾や火炎による攻撃を防御する仕組みになっていました。こうしたレット隊に、スエサイド部隊が苦しんでいた頃、ロランが手を焼いていたのはアニスという老婆。かつて泥棒に入ったというブルーノとヤコップを、逆に住み込みで働かせていた彼女は、この土地に並々ならぬ愛着があり、戦火がすぐそこまで迫っていると忠告されても、全く動こうとしませんでした。サブタイトルにもなっている、今回のゲストキャラ:アニスはここで登場。典型的な頑固老人キャラですが、その行動には彼女なりの信念と根拠があるため、不快さはありませんでした。

 

スエサイド部隊は、応援に駆け付けたソシエたちのカプルの援護を受けますが、その攻撃も効果がなく、メシェーのカプルが大破しメシェー自身も負傷。戦局は悪化の一途をたどります。同じ頃、メシェーの父:ラダラム・クンの意向もあり、∀ガンダムギャロップでの援護が必要という意見を受けたディアナ(キエルに扮したディアナ)は、その意見を伝えにロランのもとへ。ですがロランは、もうすぐ畑仕事にひと区切りつくからとしてすぐそれには対応せず、またディアナ自身も、アニスから別の仕事を頼まれることになってしまいます。スエサイド部隊のレット隊との攻防は続きますが、じょじょに前者の劣勢に。そこへ、ソシエとメシェーがカプルで応援に駆けつけ、新型火薬により巻き起こした火炎でレット隊を取囲みますが、やはりフラットの振動能力の前に無効化され、さらにメシェー機が銃撃を受けたことでメシェーも負傷してしまいます。フラットの振動機能はやはり強力。シンプルなシステムのはずですが、なかなかの脅威を感じさせてくれました。このようにソシエたちが戦闘を続行している一方で、依然アニスの説得に手を焼いていたのがロランたち。それどころか、ロランは積極的に彼女の仕事を手伝っており、ロランの様子を見に駆けつけたディアナ(キエルに扮したディアナ)も、また別の仕事を手伝うことになってしまいます。

 

畑仕事が終わり、ようやく一息ついたロランたち。そこで彼らは、アニスから娘が書いた手紙を読み聞かせてほしいと頼まれ、時系列順に読んでいきます。書かれている娘の近況に一喜一憂するアニスの一方で、ロランたちは、アニスの娘が、キースが世話になっていたパン屋の妻であることに気づき、とても驚くのでした。そうした中で、ついにアニスの土地にも戦火が飛び火してきてしまい…。Bパートでは、アニスが酷い老眼であることから、娘の書いてきた手紙が読めず、ロランたちが音読するさまが描写。ここで、アニスがキースが身を寄せていたパン屋の妻であるという、ロランたちとの意外な縁が判明します。この事実の判明は衝撃的だし、また「手紙を読み進める」という形を取ることで、違和感なくだんだんとその事実が明らかになっていくさまを生み出しているのがたまりません。戦時下であることから、「ノックスから疎開したけどなんとかやっている」という手紙に疑いを持つアニスに対し(アニスを心配させないためにウソをついているのではないかと思っている)、ロランたちが力強く自信を持って否定するさまも、ジーンと来たなぁ。事実、キースたちは無事生き延びて、パン屋再興のために奮闘していますもんね。こうしたインパクト大で感動的な雰囲気をぶち壊すかのように、レット隊の攻撃がついにアニスの土地にも接近。ロランたちはアニスに避難するよう説得しますが、それでも彼女はまだ動こうとはしませんでした。、

 

戦闘を止めるため、ロランは∀ガンダムに搭乗。フラットの特性を知っていることから、一瞬にして頭部のコクピットに登ってビームサーベルを突き立て、レット隊に即時撤退を求めます。レット隊隊長のキャンサーは、ロランに対し非難の声を浴びせますが、∀ガンダムにはかなわないため撤退。こうしてアニスの土地は何とか守られ、アニスは安心して避難することを決意し、キースたちが働くというパン屋を探すようロランたちに願ってから、飛行艇で避難していくのでした。フラットの振動機能に苦しめられていたスエサイド部隊でしたが、∀ガンダムの登場で一気に形勢逆転。ロラン自身もフラットの機体を熟知していたことから、あっという間に急所である頭部コクピットビームサーベルを突き立て、キャンサーらを撤退に追い込みます。この一連の戦闘は鮮やかでしたね。そしてラスト、アニスはとうとう避難することを決意し、必ず娘たちと再会することを宣言して飛行船へ。親としての心配を見せるアニスに対し、キースを知っていることから「アニスの娘たちは絶対に大丈夫だ」と、内心確信しているロランたちのさまが、どこか爽やかで、希望に満ち満ちた印象を受けました。

 

 

 

第21話「ディアナ奮戦」

1999年8月27日放送

登場した敵他:フラット、ウォドム、ウァッド

「先生は、患者さんが生きているから汚れものが出るし、血も流す、汗も流すとおっしゃった。私は、そういう風に考えたことがありませんでした。」

 

STORY:メシェーの入院している野戦病院へ向かうことになったロランたちは、そこで病院の現状と、その防衛線の手薄さを目の当たりにした。グエンとリリも現地を訪れたことから、あれこれ進言しようとするロランたちだったが、リリはディアナ(キエルに扮したディアナ)の態度が気にくわないことから、現地の病院の手伝いをするよう彼女に勧めた。嫌味だと気づかず、すすんでその仕事を引き受けたディアナは、想像を絶する過酷さに耐えながらも、精力的に仕事を行う。今回の経験は、ディアナに何を芽生えさせるのだろうか?

 

サブタイトル通り、ディアナが奮戦するお話。ですがその内容は、何か戦闘中に大きな行動を見せるというものではなく、ひょんなことから手伝いをすることになった看護師の仕事を通じて、大きな経験を得るというものでした。∀ガンダムの活躍は本当に最低限であり、重きが置かれているのは野戦病院の実情。それに決して弱音を吐かず、ひたむきに仕事に打ち込むディアナの姿にも、彼女の良い人間性を感じることができました。

 

伝書鳩による報せで、メシェーが無事野戦病院に入院し、治療を受けていることを知ったロランたち。ちょうどギャロップの進行方向にその野戦病院があることから、現地へ向かうことにしますが、今後の戦闘行動の話になると、ロランたちとソシエは大きく対立してしまいます。同じ頃、キエル(ディアナに扮したキエル)は、ムーンレィス内にて水面下で見られていた、アグリッパ・メンテナーたちの反乱が表面化してきたことを知って…。序盤では、ロラン&ディアナ(キエルに扮したディアナ)とソシエの対立が描写。ムーンレィスに縁を持ち、またキエルとディアナが入れ替わっていることを知っている前2者は、ソレイユ等への正面からの先制攻撃に反対しますが、そうした事情を知らず、父を殺された恨みだけで戦い続けているソシエには、そうした2人の態度が弱く見え、怒りを露わにしていました。事情を知らないことを加味すれば、ソシエの反応はもっとも。でも、カプルで特攻じみた攻撃をソレイユにかけても、勝機はほとんどないと思うけどね…。こうしたやり取りと同じ頃、キエル(ディアナに扮したキエル)は、ディアナ側への反抗勢力が表面化してきたことを危惧。その中心にいるのが、代々ムーンレィスの内政を担当してきたメンテナー家の現当主:アグリッパ・メンテナーであることを知ります。アグリッパの名前は以前から登場していましたが、フルネームは今回初登場。彼ものちのち、ストーリーに関わってくることになります。

 

野戦病院に着いて、メシェーの元気そうな姿を見、安心し再会を喜ぶソシエ。その後、ラダラムと落ち合ったロランたちは、この野戦病院の防衛線が手薄であること、ちょうどグエンとリリが発掘中のウィルゲムの視察のためやってくることを聞き、彼らに防衛線の強化を進言しようとします。ところが、グエンはリリにやや振り回され気味でウィルゲムの中を案内することになり、さらにリリは、ディアナの態度が気にくわないことから看護師の仕事を手伝うよう提案して…。Aパート後半では、メシェーたちのいる野戦病院の描写を挟んだのち、発掘中のウィルゲムの中での、リリたちのやり取りが描写。野戦病院のシーンは、ソシエとメシェーが再会を喜びキャッキャする微笑ましいシーンと、大量の負傷兵が看病されるさまが同時に描写されており、相反する要素が同居していたのが、なんとも言えない感覚を与えてくれていました。このようシーンのあとは、ウィルゲムの中のシーン。グエンはもはやリリに振り回され気味であり、そんなリリから、ディアナは、グエンとほぼ対等に話していることをよく思われず、明らかに嫌味で野戦病院の看護の仕事をさせられることになります。ディアナは全く嫌がらずにすすんでやろうとしてたけど…、意外にこういうところの感覚が鈍かったりするのか?

 

看護師の仕事を手伝うことにしたディアナは、まずは大量のゴミ捨てからスタート。洗濯やその他雑務を精力的にこなし、慣れないながらもだんだんと病院に溶け込んでいきます。その姿を見たリリは、当初の思惑とは違い面白くないことから、ディアナにもっと仕事をさせるよう婦長に進言。医療技術もないのに、ある軍人の左脚切断手術に立ち会うことになってしまいます。忙しさとあまりにもリアルすぎる医療現場の前に、ディアナは立ち眩みを起こしてしまいますが、決して文句と弱音を吐きはしませんでした。Bパート前半にて、ディアナはサブタイトル通り、看護の仕事に奮戦。生ゴミの廃棄から洗濯、そして手術へ立ち会い卒倒しながらも補助をやり通し、不慣れながらも確実に野戦病院の運営に貢献していきます。明らかにムーンレィスの女王が本来やるような仕事ではありませんが、それを全く嫌がらずすすんで、そしてなんの思惑もなしにひたむきに取り組むディアナの姿は、まさにあっぱれ。さすがの彼女でも、今回ばかりは音を上げるかと思いましたが、確かにキツいとは言っていたものの、仕事に対する愚痴を言わなかったのは、人間としてよく出来てるなと感じさせられました。いやはや、確かにディアナは、月の女王にふさわしい人間性と懐の深さを持つ女性ですね。若干理想論に走り気味なところはあるけどさ…。

 

ロランが気づいた頃には、ディアナは大量の洗濯物を翌日中にこなさなければならない状況であり、それを知ったロランは卒倒。仕事を肩代わりしようとしますが、ディアナはかたくなにそれを拒否します。それでも現状を見かねたロランは、∀ガンダムを持ち出し、手首の回転機能を生かして天然の洗濯機を作り出し、洗濯物を一気に処理することに成功。その際、石鹸が水しぶきと合わさって、大量のしゃぼん玉が生まれます。今回は敵が登場しないため、戦闘シーンもなし。∀ガンダムの活躍は終盤にのみ描かれ、しかもその出撃理由は、洗濯に苦しむディアナを助けるため、川岸に天然の洗濯機を作るためでした。川岸の一部をえぐって水を流入させ、そこにアームを突っ込んで高速回転させることで、擬似的な洗濯機を作るというのは、ロランらしい発想。確かに、いざそのさまを見せられると「なるほどこの手もあるな」とは感じますが、イチから思いつかないですよ。こうした発想が出来て、しかも違和感なくドラマの中に挿入できる。ここに『∀』という作品の大きな魅力の1つと言えるでしょう。こうしたアシストのお陰で、想定よりも早く仕事を終えたディアナは、ロランとともに星空を見つめて今回は終わり。今回の経験は、まさにディアナにとって何物にも代えがたいものになったことでしょう。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第22話から第24話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。風の出口は、あるのだろうか―?

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