お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンブレーザー』第15話 ちょっとした感想

ウェブ会議切り忘れあるあるという現代らしい描写

 

 

 

これは怪獣ガヴァドンだな。ガバッとでできて、ビルをドーンと壊すから、ガヴァドン今回の『ウルトラマンブレーザー』は、かなり前からその登場が予告されていたガヴァドンガヴァドンA)の登場回。オリジナルである『マン』の「恐怖の宇宙線」をオマージュしていたお話になっており、ブレーザーガヴァドンを倒さずに星座にして終わるという一編になっていました。

 

今までは、SKaRDやその関係者を中心にお話が展開されていた『ブレーザー』ですが、今回はジュンとアラタら子供たちにスポットが当てられており、ゲントをはじめとするSKaRDの活躍は最低限。その初登場以降初めて、回想含めてアースガロンが登場しない形にもなっており、かなり新鮮さがありましたね。

 

なお、前回(第14話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

冒頭述べたとおり、ジュンとアラタら子供たちがメインとなってドラマが展開されていた今回。ロケ地がかなりミニマムなぶん、ゲストキャラが多く登場し、従来の「ウルトラシリーズ」らしい“空想科学”のドラマとなっていました。終盤の展開が、ガヴァドン不殺とオリジナルへのオマージュをする都合で、やや強引なストーリー運びになっていたのは、ちょっともったいなかったかな。

 

ジュンのクラスメイト:アラタは、借り物をしたお礼に絵を描いてしまうくらい、絵を描くことが好きな男の子。今日も放課後道草を食って絵を描いており、偶然それに出くわしたジュンは、彼の秘密基地へ招かれ、膨大な絵を見せられさらに自分も怪獣の絵を描くことになります。そうしてジュンの描いた怪獣「ガヴァドン」は、その夜宇宙線を受けて実体化。未確認生物発見のニュースを観たとたん、ジュンはゲントたちとの会話を切り上げ、急いで外出するのでした。てっきりガヴァドンの絵を描くのはアラタかと思いきや、実際はゲントの息子であるジュン。まずこの展開に驚かされました。まあ、アラタはかなり怪獣に詳しそうであるがゆえ、ガヴァドンのようなシンプルな怪獣は逆に描かなさそうだし、この配役は適切と言えるのかな。そんなガヴァドンは、宇宙線の影響を受け実体化。小動物程度の大きさとなって動き回り、その目撃がニュースにまでなってしまいます。このシーンでは、デマーガ回以来の、ゲント一家が自宅で集まるシーンが挿入。ゲントが頑張って家族サービスをしようとしていることが窺えると同時に、サトコの指摘するとおり、ジュンがゲントたちに気を使いすぎているさまもよくわかり、良い家族なんだけど悩みも抱えているということがよくわかりました。こうした負の側面(言うほどのマイナスポイントでもないとは思いますが)もしっかり描いていると、ゲントたちが本当に実在している、生きた家族という感じがしてGoodですね。

 

ゲントがテルアキたちから宇宙線の報告を受けていた頃、アラタの妹:ツムギにバレてしまったものの、なんとかガヴァドンを捕獲したジュンたち。「もっと強く大きな怪獣を」と考えた彼らは、つなぎ合わせた画用紙に改めてガヴァドンを描き、翌朝それは人型程度の大きさになって実体化します。ジュンたちで隠すには大きいうえ、ツムギのせいで地元の子供たちに存在がバレてしまい、四苦八苦するジュンたちでしたが、夕方ガヴァドンが消滅したあと、さらに大きなガヴァドンを生み出そうと考えて…。中盤では、ジュンやアラタら子供たちによる、ガヴァドンをなんとか隠すためのワチャワチャしたドラマが披露。子供たちらしい、大人に対する妙な一致団結力(ほめてる)がよく表現されており、また諏訪太朗さんをはじめとする大人たちもしっかり脇を固めていたため、とても生きたシーンになっていました。ツムギが「確かに人にはしゃべらなかったけど、ネットに書き込みはした」せいで子供たちがガヴァドンの存在を知ってしまうというのも、現代らしいよね。そうそう、現代らしい描写といえば、ゲントがウェブ会議でテルアキたちから報告を受けていて、終了後切り忘れてオフの様子が丸見えになっちゃっていたのも見逃せないところ。ちゃんとテルアキたちが指摘してくれてよかったね…。

 

ジュンたちがグラウンドいっぱいに描いたガヴァドンは、翌日30m級の怪獣となって美多摩市市街地に出現。相変わらず寝てばかりでしたが、市民活動に影響を及ぼしていることから、防衛隊とSKaRDに出撃命令がくだります。その、ミサイルする弾いてしまう身体に彼らが苦戦する中、ジュンたちがガヴァドンの近くにいることを知り、ゲントはブレーザーに変身。チルソナイトソードすら効かない相手に想像以上の苦戦を強いられますが、最後はジュンたちの思いも聞き、宇宙へ運んで星座にするのでした。終盤では、とうとう巨大化してしまったガヴァドンが登場。オリジナルと同じく寝てばかりだからよかったものの、防衛隊のミサイルやチルソナイトソードの電撃も弾くその身体は、意外な強さを見せてくれていました。そうしたガヴァドンに、最初は真正面から挑んでいたブレーザーでしたが、最後はジュンたちの意見を聞いて宇宙の彼方へ運び、星座にして事件を解決。このあたりは、オリジナルと同じドラマ展開となりました。ガヴァドンを星座にすることのメリットとして、「皆に被害を出すことなくその姿を見れる」ほかに「世界中どこからでも見れる」(アラタはアメリカに引っ越す予定であるため)という要素を付加したのはGood。一方で、この展開に運びたいがゆえに、あれだけガヴァドンをいじめることに反対していたジュンたちが、急に一転して「皆に被害が出るから一緒にいられないんだね」と意見を変えてしまうのが、もうちょい段階を踏んでほしかったなとも感じました。ジュンの気質面から考えて、こうなること自体に違和感はないのですが、ドラマを巻きすぎていたかな。

 

 

 

◎特撮面

ジュンら子供たちが主役であり、またガヴァドンが終盤まで巨大化しないことから、今までのお話に比べて巨大戦での特撮パートの比重がやや軽かった今回。しかしそのぶん、ガヴァドンの持つ独特の特性を存分に描き出すために、細かく秀逸な合成が挿入されていたのが、とても興味深く感じました。確かにハデではなかったけど、オリジナル時には出来なかったような表現が多数挿入されていたよなぁ。

 

ジュンの描いた絵と宇宙線が組み合わさり、ガヴァドンが実体化。日が出ている間だけ活動し、食べ物のイラストを食べるという独特の特性を持つそれは、動き回ることでだんだんと他の人々にも認知されてしまいます。そしてとうとう、アラタの秘密基地の本来の土地の持ち主にまでバレてしまって…。中盤までは、ガヴァドンが巨大化前であることから、特撮を用いてその特性を描き出しているのがGood。CG合成を意欲的に用いることで、日が暮れると同時に絵に戻ってしまうさまや、食べ物の絵を食べるさまをダイレクトに描写しており、「こんな絵面を作ることができるのか!」と衝撃を受けました。特に、前者の描写にはメチャクチャ驚いたなぁ。確かに技術的には可能だろうなぁとは思ったけど、いざ見せられると、想像以上のインパクトを誇っていましたからね。そして、58年前のオリジナル時には絶対に出来なかった表現であることにも、グッときました。

 

ジュンたちがグラウンドいっぱいにガヴァドンの絵を描いてしまったことで、翌朝ガヴァドンは巨大怪獣として実体化。「寝てばかりだが市民生活に影響が出る」ということで、防衛隊とSKaRDは攻撃作戦を展開することになります。ところが、ガヴァドンの身体はミサイルすらも弾いてしまう強固なもので…。後半より、ミニチュア特撮が展開。ガヴァドンが何かをして破壊するということはないことから、ミニチュアを密集させて、破壊はそれほどされていないけれど市民生活に影響が出ているさまを表現したり、弾いたミサイルが付近に落下して爆発するさまを描いたり等、今までとは少し趣向の違った特撮が展開されていました。ブモブモ言って寝てるだけだから良かったものの、もしガヴァドンが凶暴な性格で暴れまわるような怪獣だったら、本当に強敵だったよなぁ。

 

ジュンたちのピンチを知り、ゲントはブレーザーに変身。チルソナイトソードで先制攻撃を仕掛けたり、接近戦に持ち込んだりしますが、あらゆる攻撃が全く効かず、かなりの苦戦を強いられます。結果として、夕方まで続いたこの戦闘は、ジュンたちの思いを受けてブレーザーが宇宙の彼方へガヴァドンを運ぶということで決着するのでした。終盤では、ブレーザーガヴァドンの戦闘が描写。ガヴァドンはやっぱりただ寝ているだけなので、チルソナイトソードが効かず、接近戦で馬乗りになろうとしても吹っ飛ばされてしまうブレーザーの姿がコミカルに見えて笑えました。途中でやたら威嚇してたけど、あれ絶対にガヴァドンには通用してないよね…。そんなブレーザーは、最終的には下からガヴァドンを持ち上げて、宇宙へ運ぶことで決着をつけることに成功。クレーンゲームの要領で上からつまみ上げようとしたときは失敗してたけど、下からホールドするように持ち上げると、ガヴァドンは意外に上手く持ち上がるんですね。勉強になりましたよ(何が?)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地中から登場した、幻視怪獣モグージョン。応戦するSKaRDだったが、モグージョンはただの地底怪獣ではなかった。その二つ名にふさわしい能力で、幻視を見せられたゲントたちは、何を思いそしてどう立ち向かうのか!?

 

次回は、モグージョンの能力を通して、隊員たちの新たな一面が明かされそうな一編。ブレーザーもこの能力に苦しんでいるように見える描写もあったから、この事件を通して、ゲントもブレーザーの新たな一面を知ることになるのかな?どこまでコミカルなドラマ展開になるのか、楽しみです。

 

深淵を覗くのは、神か、己か―?

 

 

 

 

 

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