お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『∀ガンダム』ちょっとした感想 ∀-6(第16~18話)

今回は、∀ガンダム』の感想記事第6回目です。

 

今回より、物語は2クール目に突入。総集編を挟むこともあり、その滑り出しは大きくはありませんでしたが、「今後さらなる大きなドラマ展開が待ち受けているのではないかという」ことを予感させるような描写や要素が、かなり散見された印象を受けました。特に動きが気になるのが、キエル(ディアナに扮したキエル)とテテス。後者は明らかに、ロランたちと道を違えた形だけど、前者については…不穏な感じもするけど、最終的には無事元に戻ってほしいなぁ。

 

なお、前回(第13~15話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第16話「∀(ターンA)のすべて」

1999年7月23日放送

登場した敵他:なし(総集編)

黒歴史の謎が解けない限り、戦いは、まだまだ続くしかない―。」

 

STORY:地球とムーンレィスの戦いは、一向に終わる気配がない。そこには“黒歴史”の謎があるし、様々な人々の思いや行動が、複雑に絡み合っているからだ。登場したモビルスーツ、キエルとディアナの関係性、そしてロランのロマンス―。『∀』の物語に吹いた数々の風を、今ここで振り返ろう。

 

第1~15話までの出来事や登場モビルスーツのことを振り返る、完全に本筋から独立した総集編。総集編テイストのお話は、『Ζ』以降ほとんどのTVシリーズにて1~2話挿入されてきましたが、今回のようにお話に全く絡むことのない総集編らしい総集編は、『ΖΖ』の第1話以来と言えるでしょう。今までのお話や要素を脳内で整理するには、確かにちょうどいい一編だったかな。

 

総集編は大きく3パートに分かれており、Aパートが「第1章 モビルスーツ」、Bパートが「第2章 キエルとディアナ」・「第3章 ロランたちのロマンス」という構成。一番重きが置かれていたのは「第1章 モビルスーツ」であり、∀ガンダムの詳細なスペックが紹介されたほか、ウォドムやゴールドスモーといったディアナ・カウンター側のモビルスーツと、∀ガンダムとそれらの戦闘シーンプレイバックが挿入。さらにここで、今までのストーリー紹介やロランたちメインキャラの振り返りも行われていたため、情報量もたくさんでした(まあ、今までのお話を観ていれば、あらかた頭の中には情報が入っているのですが)。

 

Bパートは、大半が「第2章 キエルとディアナ」に割かれ、最後に少しだけ「第3章 ロランたちのロマンス」のパートへ。このあたりは特に真新しい情報もなく、また比較的最近あったお話がチョイスされていたので、「こんなドラマ展開だったねぇ」という感じでライトに観れるものになっていました。でも、ナレーションをやっている朴璐美さんが、純粋にナレーターとしてしゃべっているときと、ロランとしてしゃべっているときが混在していたから、ちょっと引っ掛かりを覚えるところもあったかな。

 

 

 

第17話「建国のダストブロー」

1999年7月30日放送

登場した敵他:ゴッゾー、ウォドム、ウァッド、ゴールドスモー、シルバースモー

「迷信は…解き放たねばなりません!」


STORY:その日、ルジャーナ一帯は嵐に見舞われていた。密かにムーンレィスの技術者を雇い、イングレッサ・ミリシャ側へ護送を図るロランとキースたちだったが、偶然ギャバンらスエサイド部隊と遭遇してしまい、ボルジャーノンと力比べをすることになってしまう。同じ頃、コレンを失ったブルーノとヤコップは、再会したテテスにそそのかされて、ディアナ(ディアナに扮したキエル)暗殺を狙う!嵐の中で起こる大混戦の中で、ロランの∀ガンダムは、そしてハリーのゴールドスモーは、ディアナを守ることができるのか?

 

前々回で構想が出ていた、ディアナ・カウンターによるサンベルト一帯での建国宣言。今回はその前段階に当たるお話ですが、中心となるのは、一体を襲う嵐の中で繰り広げられる、人々の思惑の交錯でした。モビルスーツ戦もかなり意識的に挿入されており、中盤では∀ガンダムVSボルジャーノン、終盤では∀ガンダムとディアナ・カウンター側格モビルスーツの大混戦が描写。ドラマ展開そのものが、登場人物の認識の誤りや勘違いの連続により発展していく形がとられており、ちょっと無理があるかなとも感じられましたが、ストーリーの中に自然に落とし込もうとする気概は感じられました。

 

ルジャーナ一帯を襲う激しい嵐。その中で、キースはイングレッサ・ミリシャからの密命を帯び、雇い入れたムーンレィスの技術者たちの護送を行っていました。途中ロランの∀ガンダムとも合流し、壊れた橋等も彼の力を借りて突破。順調に仕事を進めていきます。同じ頃、ディアナ・カウンターでは、初めて経験する嵐を前に、兵士たちは大混乱。ディアナ(ディアナに扮したキエル)は、その混乱を落ち着かせるため、自ら各部隊に顔を出して言葉をかけるのでした。序盤では、キースによる護送シーンのあとは、ミリシャ側とディアナ・カウンター側双方の、嵐に対する反応の様子が描写。前者は「天気が荒れてるなぁ」程度の反応でしたが、後者は強風にビビりまくり、雷を「地球人の呪いのレーザービーム」だと勘違いする等、地球人から観るとかなり滑稽な反応を観せてくれていました。これらは「ガンダムシリーズ」ではよくある、宇宙生まれのキャラたちが地球の環境に驚くシーンですが、過去作に比べると、少しコメディタッチな描かれ方でしたね。そんな彼らを落ち着かせようとしていたのが、ディアナに扮したキエル。他のキャラに比べて全く焦っていないさまが、部下たちからはさすがという感じで見られてたけど、本人は地球生まれだからこうした環境に慣れてるだけなんだよね…。

 

グエンがリリの家で、ディアナ・カウンターからのサンベルト建国式典の招待状を受領していた頃、キースたちの護送は大詰めを迎えていましたが、ここで運悪くスエサイド部隊と遭遇。幸い、ムーンレィスの技術者を護送していることはバレませんでしたが、ギャバン専用ボルジャーノン∀ガンダムで力比べをすることになってしまいます。渋々それを引き受けるロランでしたが、最終的にこの勝負は、リリの介入のおかげですぐに終了となります。荒天の日はムーンレィス狩りを取りやめるはずのスエサイド部隊でしたが、この日はパトロールのためか珍しく出動中。ロランたちは運悪く彼らに会ってしまい、軽い勝負と賭けをするハメに陥ります。この、∀ガンダムギャバン専用ボルジャーノンの戦闘シーンは、モビルスーツ戦のシーンを増やすために意図的に挿入されたものだと思われますが、ちょっとムリヤリ感がスゴいなという印象。なんとか取り繕うとするロランたちをギャバンたちが怪しみ、揺さぶりをかけるのはわかるのですが、その結果「モビルスーツ戦で勝負だ!」は、ちょっと突飛すぎないか?しかもこのせいで、ブルーノとヤコップの介入と、トラック強奪を許してしまってるしね…。

 

コレンが行方不明になって以降、ディアナ・カウンター内で居場所がなかったブルーノとヤコップは、∀ガンダムギャバン専用ボルジャーノンの戦闘中、どさくさに紛れてキースたちのトラックを強奪。しかし、そこにあったのは食料ではなくモビルスーツの部品ばかりであり、落胆します。そんな中、彼らは偶然テテスと再会。彼女が月の名誉市民になるためにディアナ暗殺を計画していることを知り、進んで協力することにします。そこへ、ブルーノたちを追いかけてきたロランの∀ガンダムが現れて…。コレンがいなくなってそのままフェードアウトするかと思われた、ブルーノとヤコップが、今回再登場。コレンを失ったことでディアナ・カウンターに居場所がありませんでしたが、テテスと再会したことで彼らの状況に変化が生じてきます。テテスの言葉にホイホイ乗っかり、自分の国のトップであるディアナ暗殺の話にも、ほとんど悩むことなく参加してしまうこの2人。もう少し何か考えろよと思えなくもないですが、こんな感じだからこそ、今までコレンの下についていたんだろうなぁ。そんなブルーノたちは、ディアナのいるソレイユ付近にいたこと、またトラックを追いかけてきた∀ガンダム接触したことから、これら状況を利用することを思いつき、ディアナ・カウンターも戦闘に巻き込まれていきます。

 

∀ガンダムを利用することを思いついたブルーノたちは、わざとそれをソレイユの近くまで誘導。「∀ガンダムが襲ってきた」とウソの報告をして、ハリーたちを出動させます。作戦は上手くいくかに見られましたが、ブルーノたちがディアナへの攻撃を早まり、その一部始終をハリーに見られていたことから計画は失敗。∀ガンダムへの誤解も解け、ブルーノたちは再びどこかへ逃げ去ります。こうして事件は終わり、ロランはテテスを介抱しようとしますが、気づくと彼女の姿はどこにも見当たりませんでした。ブルーノたちの作戦は、最初こそ上手くいくかと思われましたが、当の2人があまりにも行動を早まったせいでそれがバレ、逆に∀ガンダムとハリーたち双方から攻撃を受けることに。ブルーノたちは逃亡せざるを得なくなり、その姿を消します。このシーンでの戦闘シーンは凄まじくスピーディーであり、ブルーノたちの行動に気づいたロランの∀ガンダムが、シルバースモーの武器を利用して無力化したり、ハリーのゴールドスモーが駆けつけて暗殺を阻止したりと、カッコいいシーンが散見されました。特に前者は秀逸だなぁと感じましたね。こうして戦闘は終わり、ブルーノたちが作った誤解も解けたロラン。しかし、救おうとしたテテスは姿を消していました。ディアナ暗殺を狙うテテス。まだまだストーリーに関わってきそうですね。

 

 

 

第18話「キエルとディアナ」

1999年8月6日放送

登場した敵他:シルバースモー、ウォドム、ウァッド

「ロラン…。キエル・ハイム嬢は、私以上に私の心を語ってくれております。」

 

STORY:ディアナ・カウンターからの建国記念式典を受け取ったグエンたちは、その会場へと向かっていたが、さすがに現状を危惧したキエルに扮したディアナは、ついにロランに本当のことを明かした。その翌日、建国記念式典の中で、ディアナに扮したキエルと接触し元に戻ることを図るロランたちだったが、ミリシャが密かに計画していた攻撃作戦が敢行されてしまった他、その内部に入り込んでいたテテスが、ディアナ暗殺のためにソレイユに侵入してしまった。ロランたちは、キエルと再会し元に戻ることができるのか?そして、キエルはディアナとして、建国宣言を行ってしまうのか!?

 

第10話から続いていた、キエルとディアナの入れ替わりの件について、ロランがついにその真実を知るという重要な一編。ここまでくると、サブタイトルもあってキエルとディアナがとうとう元通りになるのかと思いきや、そうはならず、入れ替わり状態が続くこととなりました。今回はシーンのつなぎ方やセリフのチョイスが面白く、「こうなるんじゃないか」と思われた展開にならずに別の方向へ進んでいくという、意表を突かれるものがいくつもありました。観ていていい意味でハラハラさせられる一編でしたね。

 

ディアナ・カウンターの建国宣言に出席するため、現地へ向かう道中で宿泊していたロランたち。そこでロランは、グエンから、ローラ宛にも招待状がきていることから出席するよう指示を受けます。状況がより地球とムーンレィスを分断する方向へと向かっていると悟ったキエルに扮したディアナは、夜中にロランを起こし、ついに自分とキエルが入れ替わっていることを告白するのでした。その翌朝、ディアナ・カウンターは建国宣言のために、会場の街から食料を調達しますが、その店員たちは…。Aパート前半で、ディアナはついにキエルと自分が入れ替わっていることを告白。このまま事態を静観していると、キエルによってディアナ・カウンターによるサンベルト一帯での建国宣言がなされてしまうことを危惧し、それをなんとか食い止めるための行動でした。この建国宣言が、キエルと接触できるかもしれない最後のチャンスであり、かつディアナ・カウンターが良くない方向に向かうことを恐れたという事情はよくわかるのですが、これだけ引っ張ったキエルとディアナの入れ替わりを、ディアナ自身の告白でサラッと終わらせちゃうのは、なんだかちょっともったいないなとも感じました。ロランは確かに腰を抜かして驚いてたけどね…なんだか、ねぇ?こうしたロランたちの裏側で、ミリシャは独自に行動。会場周辺の街の店員たちは、皆ミリシャの兵士たちが変装をしており、ディアナ・カウンターの兵士たちを陥れるため、アルコール度数99%の酒(もうこれただのアルコールだよね)を酒樽に詰め込む等していました。

 

ついに始まった建国宣言の式典。グエンたちはいち参加者として参加し、式店内の様子をうかがう一方、独自の動きを見せるミリシャは、着実に式典攻撃のための準備を進めていました。護衛の兵士たちを次々に酩酊させて無力化し、式典会場から少し離れてスエサイド部隊が待機し、攻撃の時を待っていました。同じ頃、なんとしてもディアナ(ディアナに扮したキエル)への接触をしたいロランたちは、グエンと分かれて2人で行動を開始し、少し無理してソレイユ内部への侵入に成功します。Aパート後半より、建国宣言の式典がスタート。ここから、ロランたち&ミリシャのそれぞれの行動が展開されます。ディアナは何としてもキエルに接触したいため、かなり無理してソレイユへの突入を強行。キエル自身が過去にディアナと面会したことがあることや、ディアナ自身が当然にソレイユ内部のことを熟知しているからこそ、こうしたムリヤリな行動ができていましたが、運が悪けりゃその場で撃たれていてもおかしくなかったぞ…!一方のミリシャは、まずディアナ・カウンターの護衛の兵士を無力化することから行動をスタート。先述したアルコール度数99%の酒を次々に兵士に飲ませて酩酊状態にし、着実に守りを手薄にしていきます。こんな酒を飲んだら、どう考えても喉が焼けそうになるはずなのに、ミリシャから勧められるがままに飲んでしまうディアナ・カウンターの兵士たち。もう少し警戒心ってものは無いのか?

 

ミハエル大佐らの行動を合図に、ミリシャが行動と攻撃を開始。完全に不意を突かれた格好になったディアナ・カウンターは、事態の収拾に奔走させられることになります。周囲が混乱する中、ロランたちはキエルとの接触のためにさらにソレイユの深部に進んでいきますが、テテスも混乱に乗じて侵入。ディアナ(ディアナに扮したキエル)を暗殺しようとしますが、ハリーの介入もあり最悪の状況を回避。その後、すれ違う形で、ロランたちとキエルは再会しますが…。Bパート前半より、ミリシャによる攻撃が開始。それと同時に、ロランをはじめとする登場人物たちが目まぐるしく動くようになり、かなりのスピーディーさでドラマが侵攻していきます。この辺りの流れは本当に上手く作られており、ハリーに止められるロラン&ディアナ→スエサイド部隊のボルジャーノンによる砲撃→不意討ちを受けて混乱するソレイユと、それに乗じてキエル(ディアナに扮したキエル)のもとに突入するテテスと、各キャラの出番を作りながら1つの流れができています。テテスが若干簡単に潜入できすぎという感じはありますが、それを加味しても、この流れるような展開は目を瞠るものがありましたね。そんなテテスの攻撃を、キエルはすんでのところで回避。そして階段でロランたちと再会しますが、建国宣言まで時間がないこと、また元に戻る余裕がなかったことから、キエルはあくまでもディアナとして振る舞い、演台へと向かっていきます。ここでのキエルのそぶりは、覚悟を決めている感じが窺えるのですが、それが「今はまだディアナを演じなければ」とも「このままディアナになり変わってやろう」とも取れるのが面白いところ。できれば前者であってほしいけど、はてさて―。

 

ディアナとの入れ替わりを解消することを暗に提案されたキエルでしたが、キエルは建国宣言が迫っていることからこれを拒否。そしてそのまま、建国宣言のために演台に上ります。最初こそ、ミランの作成していた原稿を読んでいたキエルでしたが、途中から自分の独自の考えを織り交ぜ、正式な建国宣言をせず、地球側との交渉の再開を宣言。これにより、交渉による解決の門戸が開かれ、ハリーやミランはその発言を批判こそすれど、取消までを求めることはしませんでした。今回のラストでは、キエルによる演説が描写。ミランたちの作った建国宣言をそのまま読むだけかと思いきや、最後の最後で「地球との交渉を再開したい」旨高らかに宣言し、グエンの凋落後完全に閉ざされたと思われた交渉による解決策への突破口が開かれる形となりました。キエルが意図的にこれをやったということは、この直後の描写から明らかであり、ロランやディアナは、この宣言に感服。一方でミリシャは、「これである種自分たちがディアナ・カウンターと同じ立ち位置に立てた」と捉え、新たな反撃の機会を窺おうとしていました。キエルの宣言は素晴らしいものですが、それを利用してやろうという勢力も多そうなのもまた事実。このままいいように利用されなきゃいいけど…どうなるんだろう?

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第19話から第21話をご紹介予定です。『∀ガンダム』。ご褒美は、しゃぼん玉の風―。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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