最後までノリとキャラはそのままだったギーツ/英寿
ああ、確かに俺の肉体は滅んだ。今の俺は…神様だ!『仮面ライダーギーツ』の物語も、いよいよ最終回。前回ツムリに銃を突きつけられるというピンチから、どのようにして英寿たちが巻き返すのかと思いきや、景和たちが強く願いながら戦い、そして英寿自身が神となって戦いスエル/リガドオメガに堂々勝利するという、想像を超えた最終決戦が描かれました。
リガドオメガ最大の能力が、時間を操るというものですが、これの攻略方法が、「人間じゃなければその能力通用しない理論」で神様になった英寿/ギーツ マークⅨが正面から殴りかかるというのは、突き抜けた感じがして好き。ムチャクチャと言えば確かにそうかもしれませんが、ここまでドハデにやってくれると、逆に認めたくなりました。英寿は、いい意味で、本当に最後までブレずに“英寿”でしたね。
なお、前回(第48話)の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
平和な日常を取り戻し、それぞれの道を歩もうとする景和たち。その裏で、人里離れた神社の祠にて、ツムリとジーンは偶然出会っていました。2人が見つめる先には、石化したブーストマークIXレイズバックルが。ツムリは、スエルとの最終決戦のことを回想します。今回は、あえてそのまま前回の続きから描かず、最初に最終決戦のその後を描いてから、ツムリの回想という形で前回の続きがスタートするという構成。英寿が存在しない世界、そして祠に祀られた石化したブーストマークIXレイズバックルが、「英寿に何かあったんじゃないか」ということをにおわせており、かなりドキドキさせられました。最終的には英寿たちが勝ったんだろうということはわかっているんだけど、こうして焦らされると、どんどんお話に引き込まれていきますよね。そうした中で、ツムリが回想し始めたのは、前回のラスト以降のこと。英寿に真正面から発砲したツムリでしたが、それは彼女自身の意思ではなく、黒ツムリの操作によるものでした。ツムリが最後まで英寿たちを化かしていた…というワケではなく、本当野犯人は黒ツムリで、ツムリは操られていただけというオチ。それはいいんだけど、黒ツムリのツムリを操る能力が出てくるの、ちょっと都合が良すぎたかな。欲を言えば、これまでのお話で、1回くらいそうしたことをにおわせてくれているとよかったのですね。
英寿が死んだという報せを聞いても、あきらめず最後まで抵抗を続けるタイクーン/景和たち。リガドオメガの執拗な攻撃と煽りを受けながらも、彼らはギリギリのところで踏ん張ります。しかし、リガドオメガの時間操作能力は凄まじく、それにより変身能力まで奪われてしまうことに。万事休すかと思われたそのとき、加勢に現れたのは、なんと死んだはずのギーツ/英寿でした。黒ツムリの映像を通じて、英寿の死を知る景和たち。しかし、ショックを受けながらも戦意喪失する彼らではなく、最後までリガドオメガに抵抗し続けます。中盤では、リガドオメガに食らいつくタイクーンたちの様子が描写。ブジンソード等の各々のTV版最終フォームから、リガドオメガの能力によりどんどん初期フォームの姿となり、最後は変身能力すら失ってしまいますが、それでも最後まで頑張り続ける彼らの姿には、間違いなく“ヒーローらしさ”がありました。でも、このデザイアグランプリや英寿を通じて「願い続ければ願いは叶うということを知った」ってのは、ちょいとズレてる感じじゃないかな?だって、ライダーバトルで相手を蹴落として、純粋に優勝者が願いを叶えたの、本当に序盤くらいだし…。そうした中で、主役は遅れてやってくると言わんばかりに、堂々の登場を見せたのがギーツ。彼は以前ミツメと再会したときから、この世界を誰もが幸せにになれる世界にすべく自らが神となる=ある種犠牲となる覚悟をしており、今回の序盤でツムリに殺されることでそれを実現。この場に加勢に現れます。ここで、「景和たちが願ったから英寿が復活した」ではなく、「もう神になった英寿が現れる」という形にしていたのが、『ギーツ』らしいなというところ。物語として王道でドラマチックなのは前者ですが、英寿らしさ全開なやり方は、やはり実際に描かれた後者のほうと言えるでしょう。
ギーツはマークⅨへと強化変身し、リガドオメガの時間操作能力をものともせず、タイクーンとともに撃破。オーディエンスたちもデザイアグランプリを中止し未来に帰るという選択をしたことで、英寿たちの世界に本当の平和が訪れます。その世界を、誰もが幸せになれる世界とすべく、英寿は神となり続ける選択をし、景和たちと決別。それぞれの夢に向かって突き進む彼らを、しっかりと見守り続けていました。終盤では、ギーツ マークⅨらによる怒涛の戦闘が披露。もはやリガドオメガの時間操作能力は意味をなさないうえ、物語上彼は純粋悪の位置づけになったことから、本当にタコ殴りにされるさまが描かれました。このパターンの最終決戦って、なんか久々な感じ。細かい理屈抜きの爽快さがあってGoodでしたね。そして、こうした戦いを乗り越え、ついに平和をつかんだ景和たち。英寿は神となり、その場にいませんでしたが、彼の理想とする「誰もが幸せになれる世界」は確実に動き出しており、景和たちも各々の幸せと夢に向かい始めていました。ラスト数分で、最終決戦後の様が描写。景和たちが本当に英寿を忘れてしまったのかどうかは、直接描かれていないため不明ですが、願いごとを書いた絵馬が祠近くに残されていることから、「もしかしたら心の奥底でうっすら覚えているんじゃないか」とにおわせてくれているのが秀逸です。ただ、大智が平然と生き残って景和たちと同列でその後が語られているのは、なんか違和感バリバリだけどね…。
“ガッチャ”を探し求める一ノ瀬宝太郎は、1匹のバッタと出会ってから、その運命が大きく動き出した。謎の男から託されたガッチャードライバー、ケミーの封印されたライドケミーカード…。2つのアイテムを宝太郎が使うとき、新たなるヒーロー…仮面ライダーガッチャードは誕生した!
次回より、新番組『仮面ライダーガッチャード』がスタート!デザインは興味深いと思うけど、変身機構やそのドラマは、やっぱり過去作とところどころダブる部分もあるのかなぁ…という感じがしますが、まあ24年間同じ放送枠で似たようなことやっていれば、多少はそういうこともありえますよね。とにかく、第1話をドーンと観てみましょう!
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…というワケで、記事は「『王様戦隊キングオージャー』第26話 ちょっとした感想」に続きます。
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