お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第25話(終) ちょっとした感想

皆でつかむ、彼方の光!

 

 

 

悲しい未来は避けられない?だったら、その悲しみを乗り越えてやる!俺たちは、前へ、未来へ、進むんだ!!いよいよ、『ウルトラマンデッカー』も最終回。マザースフィアザウルスの撃破がドラマの中心となるのですか、マザースフィアザウルスの脅威よりも、それに立ち向かい打ち勝とうとするカナタたちの奮闘にスポットが当てられており、『ダイナ』オマージュも多分に含んだ、『デッカー』らしい最終回になっていました。

 

カナタたちの奮闘に描写を注力したぶん、他の展開がやや巻き気味でしたが、そこはお話のアツさとテンションの高さで突貫。「時間さえあれば、もっといい形に出来たんじゃないか」とも感じましたが、概ね上手くまとめられていたと言えるでしょう。カナタたちは間違いなく、笑顔で、“彼方の光”をつかみ取ることができましたね。

 

なお、前回(第24話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

マザースフィアザウルスに打ち勝とうとする、カナタたちGUTS-SELECTの活躍にスポットが当てられ、アツいドラマを生み出していた今回。大筋の流れは、『ダイナ』最終章に似ているのですが、スポットスポットで独自展開や解釈が挿入されており、『デッカー』らしい最終回となっていました。とにかく、カナタも火星の人たちも無事でよかったよ。

 

前回、マザースフィアザウルスに完全敗北した、カナタ/デッカーとケンゴ/トリガー、そしてGUTS-SELECT。状況は絶望的でしたが、それでもカナタは、勝利をあきらめておらず、自分とケンゴがウルトラマンであることを利用した最終作戦を提案します。そして、ムラホシ隊長らにそれを進言する際、とうとう―!OPをオミットした、アバンタイトル&前半では、意外にもマザースフィアザウルスの脅威はほとんど描かれず(冒頭での前回の振り返り程度)、そのマザースフィアザウルスを倒すために、カナタたちがあれこれ作戦を立てる描写が中心。ここでは、『ダイナ』最終章におけるクラーコフ内でのスーパーGUTSのやりとりのシーンをベースとしていますが、カナタが主人公らしいムーブを見せると同時に、彼を後押しするソウマ、心配しているがゆえに待ったをかけるイチカと、各メンバーの個性と『デッカー』らしさが、バッチリと出ていましたね。特にイチカの、「私、決めてないよ」というセリフは、ピリッとシーンを引き締めていて、グッときたな~。そうした中で見逃せないのが、カナタが自発的に、「俺がウルトラマンデッカーです」と告白するシーン。今まで、仲間内から追及される等、やむを得ない事情からなし崩し的に、自分の正体を語ることはありましたが(『ダイナ』もそのパターンですよね)、作戦遂行のためという事情があるとはいえ、ほとんど迷わずに自分の正体を明かすというのは、新鮮に感じましたね。「ウルトラシリーズ」における、新たな正体バレのパターンだよなぁ。このシーンもこれまたグッと来たんだけど、そのあと、カナタたちのサプライズによって、ケンゴの正体もついでに明かされたのには、笑っちゃいましたね。

 

全てを了解したムラホシ隊長とカイザキ副隊長は、作戦実行を許可。ガッツファルコン・ガッツホーク・テラフェイザーと、使用可能な戦力を全て投入し、作戦が始まります。そして、トリガーの決死の作戦により、カナタはウルトラディーフラッシャーを取り戻し、デッカー ダイナミックタイプとなってマザースフィアザウルスに応戦。しかし、あと一歩力およばず、GUTS-SELECT全員とともに、スフィアに飲み込まれてしまいます。中盤では、マザースフィア相手にとにかく奮闘する、カナタ&ケンゴ、そしてGUTS-SELECTの面々が、存分に描かれていた印象。皆それぞれの持ち場で全力を出し切っていましたが、一番インパクト大だったのは、ケンゴでしたね。何気に初めてのグリッタートリガーエタニティへの直接変身を見せた後に、マザースフィアザウルスのコアへと直接攻撃を加え、自身の力とエタニティコアの力を使って、ウルトラディーフラッシャーをよみがえらせてしまうとはなぁ。しかも、こうしたドラマにすることで、トリガーの株をまったく落とさずに、このあとの戦いでトリガーが出てこない合理的な理由を付加しているのがGoodです。一方で、よく考えてみると、なぜそれらの力でウルトラディーフラッシャーが復活するのか不明なのですが(現状、エタニティコアやトリガーとデッカーの関係性は、何も証明されていない)、激アツなシーンだったのでヨシとしましょう。そうそう、カナタとケンゴが空ですれ違うシーン、あれ絶対『A』のウルトラタッチを意識してたよね?

 

スフィアの中で、初めてマザースフィアの声と目的を耳にしたカナタたち。全生命体の統一を図るマザースフィアに対し、カナタたちは真っ向から反論してみせます。そして、その強い思いは、彼らをマザースフィアの呪縛から解放。エネルギーが回復していたデッカーは、GUTS-SELECT全員からの援護を受け、渾身のセルジェント光線で、ついにマザースフィアザウルスを打ち破ります。これにより、スフィアバリアも消滅。カナタはウルトラディーフラッシャーを失ったものの、宇宙から多くの人々が帰還し始めており、その中には、彼の両親もいました。終盤で、初めてマザースフィアがカナタたちと会話。マザースフィアザウルスの鳴き声とは正反対の、落ち着いたボイスでしたが、言ってることは『ダイナ』のグランスフィアと酷似したものでした。『ダイナ』のときは、グランスフィアの論理に対して、ヒビキ隊長が静かにアツく反論する形でしたが、『デッカー』の場合は、マザースフィアの論理に対して、カナタたちが「うるせぇ!」と言わんばかりに、自分たちの思いを吐露しながら反論して突破口を開くという形に。大まかな構図自体は、両者共通しているのですが、反応の仕方の違いだけでここまで印象が変わるものかと、非常に面白く感じました。論理で攻めてくる相手に論理で返すのもいいけど、「やかましいわ!」と感情むき出しでねじ伏せるという展開も、いいものですよね。そんな形で、マザースフィアを文字通り黙らせたカナタたちは、そのままマザースフィアから解放され、怒涛の反撃を開始。デッカーの渾身のセルジェント光線と、全戦力を投入したGUTS-SELECTの攻撃の雨あられが、マザースフィアザウルスを破ります。ラストの戦闘シーンは、OPがBGMとして流れることもあり、興奮は最高潮へ。「なんでカナタたちがこんなにピンピンして復活できたんだ?」という疑問は残りましたが(多分エタニティコアのおかげ?)、そんなことはどうでも良くなるくらい、アツいバトルになっていましたね~。そして、EDでは、戦いのその後が挿入。スフィアバリアのせいで、今まで地球に帰れなかった人々が宇宙から戻ってくるさまが描かれました。「皆すぐに帰って来れすぎたろ」というのはさておき、ここでは、しっかりとカナタとウルトラディーフラッシャーの別離を描いていたのが見逃せないところ。来月公開の劇場版で帰ってくるのはわかっているのですが、こうしたシーンを挿入することで、物語の区切りをキチンとつけており、「ああ、『デッカー』の物語は一旦完結したんだな」と、感じさせてくれるものになっていました。

 

 

 

◎特撮面

上でも何度も触れている通り、カナタとケンゴそしてGUTS-SELECTが、人間として全力を出し切り、マザースフィアザウルスに挑むさまが描かれていた今回。最終回ということもあって、特撮描写にも気合いが入っており、多様なカラーリングを使用したCG合成、マザースフィアザウルスの猛攻を表現する火薬爆破、激戦を印象付けるアクションと、見どころ満載でした。本当に、総力戦って感じだったよなぁ。

 

カナタとソウマが中心となって立案された、マザースフィアザウルスのコアの破壊作戦。その第一段階は、カナタのデッカーへの変身能力の奪還。ソウマ・イチカは、それぞれガッツホークとガッツファルコンを駆ってマザースフィアザウルスまで最接近し、ケンゴを投下することに成功。グリッタートリガーエタニティに変身した彼もまた、エタニティコアの力を取り出すことに成功し、それが再び、カナタをデッカーの姿へと変身させます。前半にて展開される戦闘シーンは、ミニチュアセットと実景を合成させる、あるいは交互にシーンを挿入することで、作戦遂行時のマザースフィアザウルスの攻撃の苛烈さを表現。特に、ビル街を縫って飛ぶガッツファルコン&ガッツホークと、空き地を全力疾走するカナタの姿は、迫力満点でした。後者については、若干CG合成が浮いていたけど、実際の火薬爆破も使用していたので、カナタの必死さは十分に伝わってきましたね。

 

デッカー ダイナミックタイプへの、奇跡の再変身を遂げたカナタは、そのままマザースフィアザウルスに応戦。ハネジローのテラフェイザーや、ムラホシ隊長たちのナースデッセイ号の援護を受けながら攻撃を叩き込みますが、それでもマザースフィアザウルスはひるみません。そんな状況がしばらく続いたのち、デッカーたちはスフィアに飲み込まれて…。中盤、ダイナミックタイプが登場してからは、ミニチュア特撮が中心に。既に街が破壊されていることから、新規のビル破壊等は挿入されず、それよりも巨大感を維持してアクションを撮ることに重きが置かれた映像に仕上がっていました。これが坂本監督演出だと、スピーディーさを重視しすぎて巨大感が薄れてしまうのですが、今回のような武居監督演出では、そうした違和感が幾分か軽減されていました。ケンゴもきちんと戦っていたのはGoodだったけど、アサルトライフルだけってのはちょっとかわいそうだったなぁ。もう少し強力な武器を貸してあげればよかったのに…。

 

マザースフィアの身勝手な論理を、自分たちの未来を希求する力で打ち破ったカナタの思いは、そのままデッカーの力へと昇華。スフィアに捕らわれていた全員を解放し、怒涛の反撃を開始します。ガッツグリフォンのハイパーソーンレーザー、ナースデッセイ号のナースキャノン、テラフェイザーのTRメガバスターが次々に叩き込まれ、最後はデッカーの渾身のセルジェント光線!不可能かと思われたマザースフィアザウルスのコアは破壊され、マザースフィアザウルスは消滅。これによりスフィアバリアも消滅し、カナタたちはスフィアに完全勝利をおさめます。終盤では、「◎ストーリー面」でも語った通り、ドラマ面での盛り上がりが最高潮を迎えているため、それに応じて特撮描写も迫力たっぷり。これでもかというほどCG合成を付加し、セットのあちこちを爆破させる等、双方の攻撃の激しさを存分に表現していました。特に、爆炎の中をものともせずに走り切るデッカー、あれはカッコいいと感じると同時に、『ダイナ』のVSネオジオモス回を想起させるものになっていましたね。こうした過程を経て、ラストはセルジェント光線でフィニッシュ。偶然にも『Z』最終回と同じような構図になりましたが、これはその『Z』よりも、『ダイナ』最終回をオマージュしたものなのでしょう。「そのままスフィアの消滅の中にデッカーが巻き込まれちゃうんじゃないか」と心配になったけど、そうはならず生還してくれて、良かったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光の国に保管されていた「ウルトラヒーローの記録」が、何者かに消されてしまった。未来から送られてきたアイテム:ディメンションナイザーは、ウルトラマンゼロにどんな道を示してくれるのか?今こそ、ニュージェネレーションヒーローズの歴史を掴み取れ!

 

次回より、新番組『ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ』がスタート。以前の記事でも触れた通り、総集編商法が進化していることから、どのようなドラマ展開がなされるのか、とてもワクワクしています。とりあえず第1話の感想記事は作るとして、その後は…ドラマの面白さ次第かなぁ。

 

 

 

 

 

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