お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第15話 ちょっとした感想

カナタだけの現代の光!ウルトラマンデッカー ダイナミックタイプ!!

 

 

 

おっさんの仲間たちも今、戦ってんだろ?だったら…、何が何でも生き延びろよ!生きて一緒に頑張れよ!!今回の『ウルトラマンデッカー』は、デッカーの強化形態であるダイナミックタイプの初登場回。それと同時に、前回現れた謎の戦士の正体が描かれた一方で、アサカゲ博士/バスド星人アガムスとの因縁の解明は、次回以降にお預けになりました。

 

ドラマの中に非常に多くの要素が盛り込まれており、それが違和感なく消化されていたのが秀逸。それはドラマ構成の巧みさにもありますが、1つ1つの設定が合理的に作られており、ゆえにわずかな説明でキッチリ事情がわかるような配慮がなされていたところが大きいでしょう。ダイナミックタイプの戦いでのCG合成も絶好調で、とても完成度の高い一編になっていると言えるお話でしたね。

 

なお、前回(第14話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

謎の戦士の正体、そしてダイナミックタイプのドラマチックな誕生劇が、かなり力を入れて描写されていた今回。上述のとおりこなすべきことが非常に多いため、若干説明ゼリフ感のあるセリフもありましたが、設定を合理化することでできるだけそうしたパートを減らし、「それをもとにカナタがどう反応するか(どう考えるか)」にしっかりと重きが置かれていたのがGoodでした。「設定の合理化によるストーリーのスリム化」、これこそが、今回のお話で注目すべきポイントと言えるでしょう。

 

前回、テラフェイザーと戦った、謎の戦士のデッカー。しかし、TRメガバスターの前に押し負け、変身解除に追い込まれます。GUTS-SELECTとも連絡の取れなくなったカナタは、彼を介抱することになり、じょじょに馬が合い始め、彼のいる世界での話を訊き出すことに成功します。そんな中、アガムスが再び現れて…。前回気になる引きで終わったデッカーVSテラフェイザーの戦闘は、前者の敗北であっという間に終結。その分、謎の戦士の語りに時間が割かれ、彼やアガムスがなぜこの時代にやってきたのか、そして未来がどうなっているのかが、次々と解明されてゆきました。情報量がとても多く、回想等も挟もうものなら、それだけでAパートが終わってしまいそうな勢いでしたが、ここは設定そのものを合理化し、謎の戦士に事情を端的に語らせることで、大幅に描写を圧縮することに成功していました。「なぜアガムスが復讐のためにこの時代にやってきたのか?→遡れる過去の限界がこの時代だったから」・「なぜウルトラディーフラッシャーだけ時空を超えてきたのか?→技術的にそれを転送させるのが精いっぱいだったから」―。一見すると、少し頭ひねれば出てきそうな設定のようにも感じますが、いやいや、意外に思いつきませんよ。こうしたアプローチは正直盲点でしたね。しかも、ウルトラディーフラッシャーがカナタを選んだ理由が、「謎の戦士と関係の深い人間だから」というものになっているのも、とても自然で素晴らしいです。これら設定の出し方が本当に秀逸であり、正直チラッと映ったダイナやユザレ(未来の地球でスフィアと戦っているらしい)よりも、注目させられちゃいましたね。

 

テラフェイザーを召喚し、暴れ始めるアガムス。謎の戦士は無理を押してデッカーに変身しようとしますが、安易に命を賭けようとするその姿に、カナタは喝を入れます。そして、再びウルトラディーフラッシャーはカナタに託されることになり、デッカーへに変身。タイプチェンジを駆使して戦いますが、やはりテラフェイザーの力は強大で…。中盤からは、謎の戦士に出番を食われ気味だったカナタの“反撃”が開始。責任と決着をつけるために、命を賭けようとする謎の戦士を叱咤し、「この時代は俺たちが守る」としてデッカーに変身。持てうる力の全てを使い、テラフェイザーに挑んでいきます。ここでのカナタの姿は、彼の純粋でアツい性格がいい方面でスパークしているのが素晴らしいところ。王道のセリフであり、作品によっては悪役等に一蹴されそうなものでもありますが、きちんと謎の戦士がカナタの話を聞いてしまう、いや聞かざるを得なくなる理由付けが後ほどしっかりなされており、非の打ち所がないアツいシーンとなりました。カナタって、本当に主人公としていい性格してるよね。そして、いい先輩戦士になりそうだ…。

 

ピンチのデッカーを救ったのは、謎の戦士の光。そして、彼がカナタをバックから支えるようになったそのとき、カナタは謎の戦士の正体に気づくと同時に、ダイナミックタイプが誕生します。ダイナミックタイプはデッカーシールドカリバー等を駆使して、スフィアザウルスとテラフェイザーを撃破。アガムスを倒すまでには至りませんでしたが、事件を解決に導きます。そしてラスト。活動限界が来た謎の戦士が語った、その本名は―!謎の戦士が、今度はカナタを助けるためにデッカーに憑依。彼の光とカナタの光が融合したとき、謎の戦士も変身し得なかった姿:ダイナミックタイプへの変身に成功します。光が融合する際のシーンがこれまた素晴らしく、謎の戦士が今までカナタが主張してきた言葉を次々と家訓として叫び始めるのが、グッと来るところ。このシーンにより、謎の戦士がカナタの子孫であることが、ハッキリとわかるんですよね〜!そして、ダイナミックタイプの大活躍(詳細は後述)により、事件は解決。アガムスは倒し損ねたものの、カナタは謎の戦士の正体を知り、未来での勝利を願って送り出すのでした。今回は、謎の戦士の話に比重が置かれていた一方で、アガムスや彼の抱えるものについての話は、ほぼスルー。ですが、アガムスをこれからも出てくる敵とすることで、今後そのことが明かされるのだろうということを視聴者に提示してくれました。今回でアガムスの話もやっていると、ダイナミックタイプの活躍に時間を割けないため、この判断も合理的でGoodですね。そしてラスト、謎の戦士が去り際に語った自身の名前は、「デッカー・アスミ」。カナタの子孫であり、ウルトラマンデッカーの名は、彼の名前か、とられていました。最後の最後で種明かし。もっとクールに名乗ってフェードアウトでもいいかなと思いましたが(「俺の名はデッカー。デッカー・アスミ。」みたいな感じ)、こうした暗さを感じさせない去り方もいいよね。さて、彼と再会できる日は、いつか来る…のかなぁ?

 

 

 

◎特撮面

ダイナミックタイプの登場回であることから、間違いなくその登場&活躍演出に力が入れられるだろうなということが、明らかに予想できた今回。どちらかといえば、ミニチュア破壊よりもCG合成に力が入れられており、OPテーマ「Wake up Decker!」の歌詞どおり、「迸れ!そうさ Dynamicに 躍動させるのさSoul Sword & Shield さぁ、その手を 伸ばせ 闇さえ切り開け!」をやってくれていたのがGoodでした。カッコよかったぜ、ダイナミックタイプ!

 

再び現れたアガムスは、テラフェイザーに搭乗してカナタと謎の戦士を直接襲撃。爆撃に巻き込まれてピンチに陥る2人でしたが、カナタの決意が謎の戦士の心を動かし、デッカーへと変身させます。しかし、デッカーの従来の力では、テラフェイザーにはほとんど歯が立たない状態でした。戦闘シーンの前半では、爆破やミニチュア破壊といった、(CG合成と対比して)実際のモノを利用した特撮描写が中心。カナタと謎の戦士を巻き込む爆発は、ちょっと東映特撮チックでもあり、「やりすぎじゃね?」と思いましたが、テラフェイザーの脅威を表現するには十分な描写だったと言えるでしょう。こうしたピンチから、デッカーに再び変身し立ち上がったのがカナタ。しかし、彼の技はほとんどテラフェイザーに通用しませんでした。今までほぼ無敵を誇っていたミラクルタイプの技が破られたほか、以前も見られたビルに風穴を空けるようにぶち抜いて破壊する描写は圧巻。そして、これまたテラフェイザーの脅威をこれでもかと、視聴者に見せつけることに成功していました。

 

謎の戦士の光とカナタの光が合わさることで、新たなるウルトラディメンションカードが誕生。それにより、デッカーはダイナミックタイプへと強化変身を遂げます。周囲を輝かせながら登場したダイナミックタイプは、いきなりドロップキックを加え、テラフェイザーを圧倒してみせます。戦闘シーン中盤より、ダイナミックタイプがその名の通りダイナミックに登場。近年の作品でよく見られる、ウルトラマンを接写し陰影を強調する撮り方を維持しつつ、これでもかというほどCGによる光の合成を付加しまくって、「煌めきの中から登場するヒーロー」というような演出をしていたのが、新しさととてつもないカッコよさを感じさせてくれました。ダイナミックタイプは、その名前やカラーリングはハデなのですが、意外に装飾や造形は、(昨今のヒーローの強化形態に比べると)けっこうシンプルな感じなんですよね。このギャップもまた、独特な印象を作り出しているように感じます。

 

デッカーシールドカリバーを召喚したダイナミックタイプは、テラフェイザーどころか周囲の敵をも圧倒。攻めてきたスフィアソルジャーを一掃し、スフィアザウルスを一瞬で一刀両断。さらに、TRメガバスターを発射してきたテラフェイザーに対し、ダイミュード光線を発射し、それで正面から押し切って完全勝利をおさめます。デッカーシールドカリバーを入手してから、ダイナミックタイプによる無双が開始。前回までのスフィアソルジャーやスフィアザウルスへの苦戦は何だったのかと言いたくなるくらい、強烈な強さを見せつけ、あっという間に倒してしまっていました。スフィアザウルス、あまりにも一瞬で倒されちゃってて、ちょっとかわいそうだったな…。そして、ラストで見せたダイナミックタイプの光線が、ダイミュード光線。テラフェイザーのTRメガバスターを真っ向から打ち破ったことが印象に残りますが、その攻撃モーションが、ダイナのソルジェント光線と同じなのが見逃せません。やっぱり、デッカーとダイナは少なからず関係がある…のか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小型怪獣スピニーの捕獲に奔走する、GUTS-SELECT。一見すると無害そうに見えるこの怪獣を、本当に駆除しなければならないのか?そして現れる怪獣パンドンと、スピニーの関係とは、一体何か!?

 

次回は、敵怪獣としてパンドンが登場。同時に、ただ単純にダイナミックタイプの力で怪獣を倒す…という展開にはならなさそうです。ウルトラデュアルソードとデッカーシールドカリバーを構える姿は、絶対倒す感MAXだけど、ダイナミックタイプの力が、何かしら奇跡を起こすのかなぁ。

 

読むしかねぇ…。第16話の感想記事も、読むしかねぇんだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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