お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第16話 ちょっとした感想

お笑いのテンプレのようなドタバタ演出

 

 

 

一人じゃどうにもならないのなら、誰かに助けを求めたっていい。そういうのが、チームなんじゃないのか?今回の『ウルトラマンデッカー』は、ここ最近連続した大きな展開から少しクールダウンした、久しぶりの通常回。アガムスとの一件を経たカナタの苦悩とそこからの立ち上がりを描き、イチカやソウマたちとの絆を再確認させられた一編になりました。

 

カナタの苦悩からの立ち上がりを描いているのはGoodでしたが、それと今回のスピニー/パンドンの事件との絡め方は、かなり強引な印象。正直、今回の描写やそこから感じ取れるものだと、「カナタが勝手にスピニーに対して申し訳無さを抱いてスランプになるも、仲間たちの支援で立ち直った」というドラマとしても捉えられかねないものでしたね。描こうとしていたことは立派だけど、描写が足りなくて、今までのお話に比べると完成度は一段劣るという感じだったかなぁ。

 

なお、前回(第15話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

前回の次回予告では、スピニーの大捕物におけるドタバタと、それにかかるカナタの苦悩を描く一編になりそうでしたが、実際はそれら2つはあまり関係はなく(カナタは関係があると“推測している”)、後者のほうに重きが置かれていた今回。上述のとおり、スピニーの存在からカナタの苦悩へのお話の繋げ方が、やや強引であったため、イマイチしっくりこない一編でもありました。皐月脚本って、こういうところ昔からあるよね。たぶん、脳内でお話をわかりすぎてるせいで、描写を落としてしまうタイプなのかな。

 

数年前からあるクレーターから、3日前に突然小型生物スピニーが出現。現時点では、逃げ回るのみで人間に危害を加えないことから、TPUは捕獲作戦を選択。一般隊員たちがこれに当たりますが、作戦失敗が連続します。そしてついに、カナタたちGUTS-SELECTに白羽の矢が立ちますが、やはり作戦は上手く行かないうえ、カナタはどこか本調子ではなく…。序盤では、TPU一般隊員らによるスピニーのドタバタ捕獲劇が描かれ、その後ムラホシ隊長とカイザキ副隊長の回想により、事の始まりが描かれる形に。TPU一般隊員のテンプレのようなドタバタっぷりには笑わされましたが、それ以上に街のおばちゃんが強すぎて大笑いしました。このあと作戦に携わるカナタたちも、結局スピニーは捕獲できずにパンドンへの成長&巨大化を許してしまっているので、劇中で唯一のスピニー捕獲に成功した人間になるんですよね。おばちゃんある意味MVPだろ…。ちなみに、ムラホシ隊長らのシーンでは、前回のアガムスらのこともしっかり復習。カナタの報告で一連のことが判明したことが語られます。カナタ、ちゃんと可能な範囲で事の顛末を報告してたんだね。えらいぞ!(当たり前)

 

スピニーはやがて火炎攻撃をするまでに成長。GUTS-SELECTは捕獲から駆除に方針を転換し、ソウマたちは再び作戦遂行を試みますが、カナタの行動の遅れにより、イチカはピンチに陥りスピニーを取り逃がします。2人からの追及に、ついにカナタは本心を吐露しますが、それでもソウマは作戦遂行を優先。ムラホシ隊長にカナタとカイザキ副隊長の交代を要請します。しかし、この彼の行動には、別の意図がありました。序盤から浮かない顔をしていたカナタは、中盤でミスを連発。ソウマたちからの追及で、その理由が、スピニーの目の奥にアガムスと同じ「地球人への怒り」を感じ取っていたからということが判明します。今回最も惜しいと感じたのが、このシーン。最終的な結論として、カナタが先述のようなことを感じて本調子ではなかったとするのは良いのですが、ここまでの間に作品からスピニーに関して提示されているのが「クレーターから誕生した宇宙生物」ということ程度しかなく、いきなりカナタがこうした悩みを吐露しても、「ちょっと考え過ぎじゃない?」としか感じられませんでした。せめて、「カナタがスピニーと初めて対峙した際に、(デッカーとして能力等により)スピニーが地球人から何かしらの酷い仕打ちを受けていたことを知る」等の、カナタだけがスピニーの事情を知るという描写がほしかったよなぁ。そして、こうした状態のカナタに対し、わりと厳しい態度だったのがソウマ。しかし彼には、カナタに立ち直ってほしいという思いもありました。ここでの対立シーンは、『デッカー』序盤を彷彿とさせたシーンでしたね。

 

ソウマとイチカの励ましにより、立ち直ったカナタ。高原に逃げ込んだスピニーを追い詰め、フォーメーションデルタで攻撃を加え、地割れに追い落とすことに成功します。その後スピニーは、地割れの中にあった鉱石の力でパンドンへと成長&巨大化してしまいますが、これはデッカー ダイナミックタイプにより撃退。事件は解決し万々歳かと思われましたが…。ソウマとイチカの励ましにより、完全復活を遂げたカナタ。それ自体はドラマチックでGoodなのですが、その後ノリノリでフォーメーションデルタを敢行し、スピニーを追い詰めているのがちょっと気になります。さっきまでの不調は、ある種スピニーに感情移入してたからなのに、そのときの思いはもう忘れたのか…?そんなスピニーは、地割れに追い込まれ倒されたかに思われましたが、その中に眠っていた鉱石の力で(これもちょっと唐突だよね)パンドンへと成長&巨大化。しかしこれは、デッカー ダイナミックタイプにより、わりとすんなり倒されます。これで事件は解決かと思いきや、最後にムラホシ隊長が取調べを受けることになって今回はおしまい。さあ、ムラホシ隊長はどうなるのか―!?

 

 

 

◎特撮面

中盤までは、カナタたちとスピニーの大捕物に重きを置いていたため、必然的に後半に集中することとなった、今回の特撮/戦闘パート。高原が舞台であったので、ミニチュア破壊等はあまり描かれていませんでしたが、そのぶんデッカーそしてソウマたち地上部隊が、かなりのびのびと戦えているなという印象を受けました。久しぶりのガッツホーク単独出撃も、見どころでしたよね~。

 

スピニーを追い詰めたカナタたちは、フォーメーションデルタを敢行して、徹底的に攻撃。そのままスピニーを地割れへと追い込みますが、直接的に鉱石の力を受けさせてしまったため、パンドンへの成長&巨大化を許してしまいます。その火炎攻撃に巻き込まれそうになったとき、彼らを救ったのは、修理が終わったハネジローの操縦するガッツホークでした。戦闘シーン序盤では、地上戦を展開するカナタたちの姿が描写。イチカはまだまだかなと感じる一方で、カナタとソウマは銃の構え方がしっかりとしており、かつ一人一人を順々に映していたことから、じっくりと地上戦の描写を楽しむことができました。今までも何度も地上戦の描写が描かれ、中にはスフィアソルジャーとの激闘なんてハデなシーンのときもあったけど、個人的には今回の地上戦が一番好きだなぁ。こうしてカナタたちは奮闘しますが、巨大化したパンドンに太刀打ちするのは困難。そこへ現れたのが、ガッツホークでした。久しぶりにガッツホークが単独で登場。飛竜モードも見せてくれて、嬉しかったですね。

 

ガッツホークの援護を受けたカナタたちは、攻撃を再開。しかし、今度はカナタがパンドンの岩石投げに巻き込まれ、ソウマたちはまたもピンチに陥ります。ですが、ここでデッカー登場。フラッシュタイプのままテンポよく攻撃を加えていきますが、パンドンの文字通りの集中砲火に押され気味になってしまいます。今回は、そのストーリー展開の都合上、カナタの変身シーンなしでデッカーが登場。岩石を投げ返す攻撃は、あの状況だと理にかなっているものなのですが、同時に何となくデッカー/カナタらしさを強く感じました。多分岩石の「エイヤッ!」って感じの投げ方が、そう感じさせたのかな?そんなデッカーは、キックを中心に割とテンポよく攻撃。しかし、パンドンの火炎攻撃に巻かれて、じょじょに押されていきます。

 

形勢逆転のため、デッカーはダイナミックタイプへとチェンジ。ウルトラデュアルソードとデッカーシールドカリバーを召喚し、パンドンの火炎攻撃を真っ向から防ぎます。そして、最後はその武器2つで堂々と攻撃を決め、パンドンを鉱石ごと撃破して完全勝利を収めるのでした。終盤では、ダイナミックタイプの大攻勢が描写。前回、デッカーシールドカリバーだけでテラフェイザーをゴリゴリ追い詰めていたんだから、それにウルトラデュアルソードをプラスされたら、もうパンドンの勝ち目ゼロですよね。なんの前触れもなくそれを出してきたもんですから、「殺る気マンマンじゃん!」ってギョッとしちゃいました。「◎ストーリー面」でも触れたけど、中盤まではあれだけスピニーに感情移入してたのにね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アサカゲ博士/アガムスの一件で、厳しい追及を受けるハメになるムラホシ隊長。そんな中、夜の街にゴメスが出現する。混乱に陥る市街地を見ながらも、続行される取調べを前に、GUTS-SELECTはムラホシ隊長を、そして街を救うことができるのか!?

 

次回は、ゴメスが登場。ストーリー・戦闘ともに、かなり苦しくそして激しいものになりそうです。それにしても、一瞬映ったメツオロチが気になるなぁ。ゴメスより絶対強いはずなんだけど、たぶん主役じゃないし…どうなるんだ?

 

読むしかねぇ…。第17話の感想記事も、読むしかねぇんだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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