お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第5話 ちょっとした感想

『ウルトラゾーン』かと見まがう等身大エレキングの闊歩

 

 

 

残念なことが2つあります。1つはあなたが感情に走り、今までの信頼を台無しにしかけたこと。そしてもう1つは…TPUをそんな融通の利かない組織だと思い込んでいたこと。今回の『ウルトラマンデッカー』は、イチカ主役回にして、ミラクルタイプの初登場回。エレキングとそれをペットとして連れてきたユウコ/ピット星人のドラマにスポットが当てられており、最後はミラクルタイプの持つ特殊能力を存分に活かし、誰も不幸にならない結末になっていたのがGoodでした。

 

今回はそのストーリーの展開の都合上、多くの登場人物がやらかしてしまうのですが、ちゃんとそれらが別のキャラによって指摘or叱咤されており、かつ双方のキャラの好感度が全く落ちていないのがGood。エレキング保護に奔走するあまり、イチカが無理を通しすぎてGUTS-SELECT内に亀裂が生じるかと思われましたが、そんなことは全くありませんでしたね。

 

なお、前回(第4話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

エレキングとそれをペットとして連れてきたユウコと、イチカの交流が描かれた今回。序盤は前提の解説の都合もあり、やや説明パートが多めでちょっとダラッとしたかなという印象がありましたが、イチカが事情をあらかた知って以降のドラマは一気に加速。総合的に見れば、いい塩梅でドラマづくりがきちんとなされていたように感じました。しっかし、ユウコがエレキングに過度に電気を食わせなかったら、そもそも今回の事件は起きなかったんじゃあ…?

 

原因不明の停電や、湖での不漁が報告される中、エレキングが出現。発電所から電気を吸い取りまくるそれに対し、カナタたちGUTS-SELECTは必死の攻撃を見せます。しかし、その中でイチカは、エレキングを攻撃するなと叫ぶ少女ユウコと遭遇。彼女の正体をピット星人と知った直後、崩落した建物に巻き込まれ気を失ったイチカは、その彼女に介抱され、エレキングにかかる真実を知ります。序盤の早い段階で、イチカとユウコの邂逅、そしてユウコ=ピット星人であることと、エレキング=エリーは彼女が連れてきたペットであることが判明。それにかかる一連の顛末を、イチカはユウコの口から聞くことになります。今回のお話の前提になることが多めであるため、Aパート〜Bパート序盤あたりまでは、説明描写が多め。このシーンでの登場人物がイチカ鳥ユウコのみであり、基本的に彼女たちの1対1の話し合いで話が進むため、やや単調な感じになっていました。それでも、回想パート等を頻繁に挟むことで、そうした単調さを打破しようとする努力が感じられましたけどね。ユウコ、宇宙船が壊れたうえにスフィアのあおりを食らって地球脱出できなくなったのはかわいそうだけど(こうした設定をすることで、不可能かと思われた宇宙人の登場を実現しているのは興味深いですね)、今回のエレキング巨大化事件は、ユウコが過度に電気を与え過ぎなきゃ起こらなかったわけなんですよね。ペットへの情はわかるけど、もっとペットは正しく飼わないと…。

 

ユウコの思いを汲み、エレキングをなんとかひっそり保護しようとしたイチカは、古い発電機メガアースを持ち出そうとしますが失敗。事情を隠しきれなくなった彼女は、すべてをカナタやムラホシ隊長らに白状します。そんなイチカの事情を知ったムラホシ隊長は、彼女の意向に最大限配慮し、隊長権限も活かして、TPUとの調整を図りつつ、ユウコとエレキングの保護作戦を決行。メガアースについても使用許可が出ますが、カイザキ副隊長の意見なしに作戦を決行したことが、最悪の事態を招きます。イチカが密かに持ち出そうとしたのは、メガアースと呼ばれる小型発電機。旧式ではあるものの、1台で1つの町の全電力3日分を確保出来る優れものでした。いくらユウコのためを思い、そして持ち出そうとした備品も旧式のものとはいえ、さすがにこれはやりすぎだよなぁ。カナタたちとのコメディチックなやり取りのあと、しっかりムラホシ隊長から怒られる描写を挿入していたのは、良かったなと感じました。このようにイチカの行動を問題視したムラホシ隊長ですが、彼も鬼ではなく、ユウコの事情を知ったことで、彼女そしてエレキングに最大限配慮するよう努める方針を選択。メガアースの使用許可も取り付けますが、カイザキ副隊長の意見を聞かなかったことが、エレキングの暴走を招きます。ムラホシ隊長が、口でも行動でもしっかり隊長していたのが、Very Good。スッゲェカッコよかったなぁ!でもそのあと、メガアースの一件で悪手を打っちゃったけどね。しっかりと「カイザキ副隊長の意見を聞けないこと」が伏線になっていたのには、唸らされました。

 

電気を吸いすぎて凶暴化したエレキングに対し、カナタはデッカーに変身して応戦。ところが、電気どころかエネルギーならなんでも吸い取るようになり、さらに召喚したミクラスも放電攻撃の前にダウンしたことから、大ピンチに陥ります。「奇跡を起こせる力がほしい!」とカナタが願ったとき、ミラクルタイプのウルトラディメンションカードが出現。これによりミラクルタイプにチェンジしたデッカーは、その能力でエレキングを元のサイズにまで復元し、事件を解決に導きます。しかし、今回の一連の事件に、カイザキ副隊長は怒り心頭で…。凶暴化したエレキングは、エネルギーなら何でも吸い取れるようになったのか、デッカーの光エネルギーも吸収。ミクラスもダウンさせられ、追い詰められたデッカーは、新たに入手したミラクルタイプの力をフル活用します。ラクルタイプの登場根拠が、若干薄い印象も受けましたが、いざ登場すると、ミラクルタイプはその能力をフルで発揮。詳細は後述しますが、「今回の事件はミラクルタイプじゃないと解決出来なかったよね」と思わせてくれる活躍で、良かったです。こうして事件は解決しましたが、カイザキ副隊長は今回の一件を重く見ており、ムラホシ隊長相手に厳しく追及。しかし、ただ怒るだけでなく、引き続き地球に滞在することになったユウコのために、エレキングの飼育動画を作ります。終盤のみの登場となったカイザキ副隊長ですが、インパクトとキャラの濃さは十分。厳しさと優しさの両方を持ち、ムラホシ隊長相手にも物怖じせずズバズバ言うさまは、副隊長の風格MAXでした。GUTS-SELECTの面々って本当に、皆キャラが濃いのに不快なヤツが1人もいないんですよね。素晴らしいキャラ付けだなと感じます。

 

 

 

◎特撮面

エレキングの生息地が湖であり、周辺の街もそこに面していることから、“水”を使った特撮を楽しむことができた、今回の特撮パート。『ジード』最終回や『トリガー』最終回等ほどのハデさはありませんでしたが、スーツが濡れる(=傷みが進みやすくなる)戦闘を果敢に行っており、迫力がありましたね。ミラクルタイプ登場後の、トリッキーさ満点のCGエフェクトも、夜戦によく映えてたよな~。

 

電気を盗み食いしていたのは、ユウコがペットで連れてきたエレキング。そんな事情をまだ知らないカナタらGUTS-SELECTは、ガッツファルコンとガッツホークを投入し、攻撃を仕掛けます。これにより、エレキングを湖まで追いやることに成功しますが、倒すまでには至りませんでした。今回の後半の展開では、登場人物の配置的にガッツファルコンが出動困難であるため、序盤の特撮パートでガッツホークとともに登場。攻撃しながら低層ビルの上をかすめて飛ぶそのダイナミックさ(ユウコからの視点)には、圧倒されました。こうした描写は、どうしてもミニチュア特撮では表現困難。CG合成だからこそできる良さですよね。

 

ムラホシ隊長の尽力もあり、エレキングの保護に着手したイチカたち。しかし、メガアースを投入したことでエネルギー暴走を起こし、エレキングは暴れだしてしまいます。カナタはデッカーに変身して応戦しますが、ミクラスを含めたありったけの力を投入しても、苦戦を強いられるのでした。後半の戦闘シーン前半では、デッカー フラッシュタイプの苦戦が描写。湖畔というロケーションを存分に活かし、身体を水没させてしまうデッカー、エレキングの電撃攻撃により爆発し跳ね上がる水しぶきと、水を使った迫力ある特撮を楽しむことができました。上にも挙げた『ジード』第1話や『トリガー』最終話に比べると、水辺の範囲は狭かったですが、その中でも最大限水を使った特撮をやってやろうという気概が感じられましたね。いや〜、けっこう大胆な描写だったよなぁ。

 

カナタが「奇跡を起こせる力」を欲したとき、デッカーがそれに応え、ミラクルタイプが誕生。放電攻撃をしてくるエレキングに対し、その電撃を異空間に放出。さらに別のエネルギーを照射し、エレキングを元のサイズにまで戻します。こうして、ミラクルタイプの文字通り奇跡の力で、この事件は一気に解決を見るのでした。終盤で、いよいよミラクルタイプが登場。『Z』のガンマフューチャーを想起させるような、CG合成を多用したトリッキーさあふれる攻撃は、夜の湖畔のシチュエーションにマッチしており、これまた見ごたえ十分でした。ラクルタイプの力は、まさにカナタのイメージをすべて具現化した「奇跡の力」だったよなぁ。今回はエレキングを救出するための技が中心になりましたが、次々回以降、攻撃技などももっと観てみたいですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『トリガー』の頃から、数多のGUTS-SELECTのメカを開発してきた、TPU技術部特務三課。そこに、あのメトロン星人マルゥルが帰ってきた!スフィアの来襲、ウルトラマンデッカーの登場、そして新装備の数々…。マルゥルが不在だった間にあった出来事を、メカとともに振り返ってみよう。

 

次回は、『トリガー』のときでもあった、話数調整のための本編から離れた特別総集編第1弾。これが挟まれるということは、『デッカー』も来年1月までの放送であることが、ほぼ確定と言っていいでしょう。でも、出来ることなら、こういう総集編(本編上の正式な総集編とはまた別のもの)は挟まずに、7ヶ月間を走り抜けてほしかったなぁ〜。

 

読むしかねぇ…。特別総集編1の感想記事も、読むしかねぇんだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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