今回は、『ビッ友×戦士 キラメキパワーズ!』の総括感想記事です。
「ガールズ×戦士!シリーズ」5周年記念作品として始まった本作。ゲームをモチーフとし今までの作品よりもスピーディーなストーリー&戦闘シーンが展開されており、『ラブパトリーナ!』終盤にあった、ぼんやりとした閉塞感を打ち破ってくれた、明るい作風だったなと感じました。まあその分、後半での失速は否めなかったけどね…。
なお、前回(第4クール)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
本作は「ガールズ×戦士!シリーズ」としてかなり様々な新機軸を盛り込んでおり、「初期メンバー3人体制」・「ピンク担当は必ずツインテール」等、これまで踏襲されてきたフォーマットを次々にいい意味で破壊。本シリーズはもともと主演キャスト陣のダンス&演技経験のための売り出し要素が強く、そのためどの作品も大幅にストーリー等が変わることはなかったのですが、本作はその流れを変えてくれました。
キラパワのメイクは全体的にケバかったけど、それを除けばこうした変化はすんなりと、そしていい形で視聴者に受け入れられたように感じます。そのうえで、第2クールあたりまでは展開も早いうえ、敵であるマックラ帝国側のキャラの動きも活発でしたから、なかなか見応えがありましたよ(あくまでも本シリーズ比で観て)。
しかし、その流れが変わったのが第3クール以降。おそらくここの脚本制作開始時点で4月放送分からの放送時間短縮が確定し、それに向けての調整が入ったことで、物語は鈍化。ビビっとマックス登場という最大の展開がありましたが、正直クラリスによる舐めプのおかげでなんとかパワーアップできたな感が凄まじかったですよね。5周年記念作品であり、また番組へのカンフル剤も兼ねて、歴代キャストを出演させていましたが、そこまで大きな効果は無かったかなぁ。
そして、15分枠になって第4クールに突入。もう物語としての目的が「マックララとの最終決戦」くらいしか残っておらず、また制作陣にも15分で作りきるノウハウが出来上がりきってなかったであろうことから、「実質的に30分時代のものを前後編でぶつ切りにしている」ような状態でしたね。様々な事情があったとはいえ、アニバーサリー作品がこうした形になってしまったのは、やっぱり残念ですよ。
しかし、本作がシリーズの他作品より劣っており、面白くないのかと言われれば、「そんなこはない」と自信を持って私は言いたいですね。5周年だからこそできたこと。5年間積み上げてきたものがあるからこそできたこと。シリーズの中で脈々と受け継がれてきたスピリッツが、この作品にも生きており、そして発展を見せてくれたと感じます。
『リズスタ』が「ガールズ×戦士!シリーズ」の流れを組んでいるものの、そのロゴが使用されなくなってしまったことから、現状このシリーズは『キラメキパワーズ!』で終わってしまうことになりました。
しかし、『リズスタ』含めこれら作品群は今も「ガールズ戦士」と呼ばれており(公式含む)、『キラパワ』がしっかり土台を作ってくれたからこそ、『リズスタ』があると言えるでしょう。
シリーズ名は無くなったものの、引き続き貴重な女子向け特撮作品枠として継続することになった、テレビ東京系日曜あさ9時枠。この火をそう簡単には消してはいけません。いち特撮ファンとして、こちらについても、引き続き応援していきたいですね。
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