お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

京王から阪急へ!準特急の系譜やいかに

鉄道王国・日本において、特に私鉄で多彩なものが見られるのが、種別。特急・急行・準急・普通(各停)をベースとし、「快速急行」や「通勤準急」等様々なものがあります。

 

そんな中で、独特だった種別の1つが「準特急」。これは、近年では長らく京王電鉄の本線系統の主力種別として君臨してきたものでしたが、今年3月のダイヤ改正で、特急に統合される形で消滅してしまいました。

 

しかし、この「「準特急」の種別幕を阪急で見た」という報告が、先月末より急浮上。複数画像も確認されたことから、神戸・宝塚・京都の各本線系統で、今後準特急が走り始める可能性が非常に高くなりました。

 

というわけで今回は、私も学生時代大変慣れ親しんだ阪急電鉄の、準特急を中心とした今後のダイヤパターンを考えてみることにしましょう。

 

※なお、今回の記事に掲載の画像は、全てWikipediaより引用していることを申し添えます。

 

 

 

神戸線

現在、データイム10分ヘッドで特急と普通が交互に走る神戸線特急とは言うものの、大阪梅田方より停車駅は十三・西宮北口・夙川・岡本・神戸三宮以降各停であり、通過駅数で見ると現行ダイヤでもそこそこ停まっています。

 

それでも速達種別として需要が高い&成立しているのは、神戸線そのものの設定スピードが速く、上下ともに西宮北口でのみ緩急接続というシンプルかつ機能的なダイヤになっているからと言えるでしょう。

 

さて、こうした状況下で、特急の下位種別となる準特急は、特急よりもさらにどこかの駅に停車することが必要。そうなると候補となるのは、伊丹線の乗換駅である塚口(十三−西宮北口間)と、神戸大学の最寄り駅である六甲(岡本−神戸三宮)くらいです。

 

この内塚口については、ラッシュ時に走る通勤特急が特急に合わせて追加停車するので、特急のすぐ下の種別となる準特急の停車駅としては最適。六甲も快速急行停車駅ですが、この種別は主に深夜帯付近を走るものなので、塚口に比べるとちょっと優先度は落ちるかなぁという印象を受けます。

 

というわけで、神戸線系統に準特急が新設されるとするならば、現行の特急停車駅に塚口を追加し、「十三・塚口西宮北口・夙川・岡本・神戸三宮以降各停」となるのではないでしょうか。

 

ダイヤについては、特急と交互に運転してデータイム20分毎とするのが無難でしょう。現行の通勤特急とほぼ同じ停車駅となるので、通勤特急を廃止し、ラッシュ時にまで顔を出す種別になるかもしれません。

 

「一駅追加停車するだけで種別変えるの?」という意見もあるかもしれませんが、阪急のダイヤは「細かく停車駅を変えては種別もそれに応じて変える」という傾向があるので、全くおかしくありません。

 

しかし、塚口は十三から3駅先で、神戸三宮方面には2駅先に西宮北口。現行の10分に1本普通のダイヤのみでも、十分機能的であり、乗換駅とはいえそこまでべらぼうに混む駅ではありません(それでも、電車到着時はなかなかの人だかりができる)。だから、想定されるほどの効果は無いような気がするけどなぁ…。どうなんだろ。

 

 

 

宝塚線

宝塚線は、現在データイムの特急の運転はなし。速達種別は急行のみですが、それも十三を出ると、5駅通過して豊中に停車し以降終点宝塚まで各停という、速達種別なのかどうかも怪しいダイヤです(そのため、昔から西宮北口経由今津線使用のほうが宝塚到着時刻が早くなることが多め)。

 

そんな、この系統における特急は、能勢電鉄に直通する日生エクスプレスと、朝ラッシュ時に川西能勢口を起点とする通勤特急日生エクスプレスは、ルートと名前をどちらも20年近く維持しており、そう簡単に廃止するとは思えないため、準特急化の余地があるのは通勤特急のほうでしょう。

 

しかしこの通勤特急、主に途中主要駅である川西能勢口以東の大阪梅田方面の通勤需要を狙ったものなので、宝塚まで延長して準特急とするのはナンセンスです。

 

そうなると、急行の上位種別として設定することも考えられますが、宝塚線豊中以西は主要駅が連続するので、無理して通過するとしたら、蛍池売布神社清荒神くらい。冒頭で宝塚線の急行を批判しましたが、実はああ見えて意外に機能的にできているのです。

 

以上を踏まえると、宝塚線準特急を新設するのは難しそう。その系統の車両にも種別幕が搭載されたのは、神戸線系統の車両と共通運用することを考慮したからなのでしょう。

 

そもそも、特急が無いのに準特急を作るってのもおかしな話ですからね。まあ、後述する京都線は、10年くらい「急行が無いのに準急がある」という状態が続いているんだけど…。

 

 

 

京都線

他2線と異なる歴史を持ちつつも、路線の長さの関係もあり、データイムは特急・準急・普通(途中高槻市まで)の3種別が走る京都線昔から特急には(全てではないものの)クロスシート車両が導入されており、阪急の中で最も“特急”を感じられる路線です。

 

そんなこの路線の特急は、大阪梅田を出ると、十三・淡路・茨木市高槻市長岡天神・桂・烏丸を経て、京都河原町に到着。基本的に、乗換駅やその地域の代表駅にこまめに停車するという、途中駅の乗客も着実に拾うダイヤになっています。

 

路線中盤では平気で3駅4駅ぶっ飛ばして通過するので、速達種別として十分機能してるけど、これでもかなり停車駅が増えたほうなんだよなぁ。21世紀になる前は、十三出たら次は高槻市だったのに…。

 

それはともかく、もしこの系統に準特急を新設するならば、特急の下位種別となるため、神戸線と同じく停車駅の追加が必要。個人的に候補となる駅として挙げられるのは、上新庄・西院・大宮です。

 

上新庄は、淡路の1つ京都河原町寄りの駅。2面2線の駅で周囲の街並みも雑多ですが、実は阪急全路線の中でもトップ10にギリギリ入るか入らないかくらいの乗降人員をたたき出している(これは淡路よりも多い)、隠れた実力を持つ駅です。

 

西院と大宮は、現行の通勤特急快速急行の停車駅である他、嵐電との乗り換え可能駅。特に大宮は、嵐電四条大宮駅とほぼ隣接しており、現行の特急の停車駅パターンが確立される前は、実は特急停車駅でした。

 

以上を踏まえ、もし京都線準特急を新設するならば、現行の特急停車パターンに一部駅を追加した、「十三・淡路・(上新庄)・茨木市高槻市長岡天神・桂・西院・大宮・烏丸・京都河原町」になるのではないでしょうか。

 

上新庄にわざと「()」をつけたのは、停車駅とするかどうかは非常に微妙なラインであるため。大阪梅田から比較的距離が近いこと、京都河原町方面からは茨木市で後続の特急と準急がスムーズな接続がとられており、その方面から優等種別の直通1本でここで降りるまでの需要がそこまで無いようにも思えることから、その側面から見れば停車駅からの除外が相当です。しかし一方で、上述の通り数字的な面で乗降人員が多い他、周囲には学校もあるので、一定数の需要は確実に見込めそう。この側面から見れば、是が非でも乗客を獲得したいであろう阪急としては、停車駅に追加する可能性も十分あり得るでしょう。

 

一方、京都方面において、西院と大宮の両方を追加したのは、上でチラッと触れた嵐電との接続の関連。大宮と四条大宮の乗換えは比較的楽であるうえ、西院と西院(さい)の乗換えは、近年のバリアフリー化工事により大幅に楽になりました(昔は少し歩かされた)。嵐電との接続を考えると阪急としてはどちらも捨てがたい駅であり、両者ともに通勤特急快速急行の停車駅なので、準特急を停車させる価値は十分持っています。

 

「西院も大宮は京都河原町から近いじゃないか」という意見もあるかもしれませんが、逆に大阪梅田方面から見れば、なかなかの距離。しかも、観光の起点になりうる駅(嵐山観光は、阪急嵐山線より嵐電のほうが便利)にもかかわらず、現状大阪梅田方面から最速で行くには、データイムでは必ず乗換えを強いられます。この面からも、西院・大宮停車は相当と言えます。

 

…と、ここまで書いてきたはいいものの、京都線は他の2路線とは違い路線が長い&データイムに走る種別が多いことから他にも様々なパターンを考えることが可能。個人的には上記の他、「「十三・淡路・茨木市高槻市から京都河原町までの各駅」として特急と交互に運転し、高槻市‐京都河原町間の速達種別毎時3本化する」や、「現行の快速特急Aと快速特急をそれぞれ特急A・特急にして“特急”種別のグレードアップ化をし、現行特急を準特急として停車駅とダイヤパターンは維持」ということも考えています。

 

「十三・淡路・茨木市高槻市から京都河原町までの各駅」として特急と交互に運転するというのは、わりとあり得る話じゃないかと思えるんだよなぁ~。競合路線であるJR京都線の高槻‐京都間は、新快速4本・普通4本で速達種別が毎時4本になっており、これで十分成立しているんですよね。また、高槻市‐京都河原町間の準急・普通停車駅は、大山崎や西向日・東向日といったその地域の代表駅(JRと同等かちょっと落ちる程度)だったり、ニュータウンっぽくなっている洛西口や、西京極総合運動公園のある西京極だったりと、現行特急停車駅には劣るものの、一定程度の需要は見込める駅もあるからな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、当初の予定を変更し、阪急の準特急にかかる記事を作ってみました。

 

新たな種別とダイヤができるのは、どんな鉄道路線においても鉄道ファンにとってはかなり興味深いものですが、阪急の場合、種別が増えたり停車駅変更したりする=たいてい現行種別含む優等種別の停車駅が増える=優等種別の鈍足化を意味することが多いので(京とれいんの新設等の例外もあり)、個人的には正直「ま~た停車駅増やしちゃうんだろうなぁ」という不安の思いの方が強いです。

 

JR西日本によるアーバンネットワークが主力となって以降、速さをアピールしづらくなった阪急各本線。もう過去の話だということは分かっているのですが、私はやっぱり、片側2枚扉の6300系が、「特急」の種別を掲げて京都線を爆走する姿が一番好きでした。あの頃のように元気な阪急は、もう戻ってこないのかなぁ。

 

でも実は、所要時間的には現行京都線特急と6300系が爆走していた頃の特急は、前者の方が停車駅が増えているのに所要時間はあんまり変わっていないんだけどね。これはまさに、阪急のダイヤ製作者の努力の賜物なのです。

 

↓さあ、ダイヤ改正の詳細が出たぞ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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