押しちゃいけないボタンは、押さないといけない気がする
ヒュドラム!お前のおかげで…俺はもう1つのゴクジョーに出会えた!今回の『ウルトラマントリガー』は、ヒュドラムとの決着回にして、イグニスとの別離回。イグニスが自身にとっての「ラストゲーム」を仕掛けますが、ヒュドラムの介入によりそれは途中で保留に。やがてアキト等の援護もあり、トリガーダークとなったイグニスが見事ヒュドラムを打ち破るさまが描かれていました。
もう第22話なので、今回あたりから最終決戦に向けての展開が始まるのだろうなとは思っていましたが、ヒュドラムと決着がつくのは少し意外。そして、イグニスがやっぱり悪いヤツじゃなくて安心しました。宇宙一のトレジャーハンターらしい、きちんとした義理を通してくれましたね。
なお、前回(第21話)の感想記事は、↓コチラです
bongore-asterisk.hatenablog.jp
◎ストーリー面
ケンゴらGUTS-SELECTそしてトリガーよりも、イグニスが実質的な主人公だった今回。ケンゴやアキトが、序盤こそいがみ合うもなんだかんだでイグニスを信じていたこと、そしてイグニス自身も悪に徹せずにその本心を吐露してしまうなど、登場人物たちそれぞれの「人間としての良さ(イグニスは人間じゃないけど…)」がしっかりと描かれていたように感じました。そして、最後はヒュドラムが退場。まさか彼が、闇の三巨人の中で一番最初にやられるとはなぁ。
前回、ユナを誘拐して姿を消したイグニス。彼は本当は悪人だったのか―?ケンゴとアキトの意見がぶつかる中、イグニスのいた部屋からある記録装置が見つかります。そこに残されていたメッセージを元に、超古代遺跡へと向かったケンゴとアキトは、その道中で改めてイグニスのことについて考えるのでした。そのままユナとともに姿を消せば、ほぼ間違いなくGUTS-SELECTは追跡困難だったはずのイグニス。しかし彼は、お世話になったという理由でわざと記録装置を残し、ラストゲームと称してわざわざ自分のいる地点のヒントを残していきます。記録装置中では「ケンゴたちと賭けをする」なんてカッコいいこと言っていましたが、本当はイグニスは、ケンゴたちに自分の行動を止めてもらいたかったのでしょうね。ユナから指摘を受けて一瞬惑う様子からも、その本心が垣間見えていたように感じました。そんな彼の挑戦を受けて、直感をもとに超古代遺跡へと向かうケンゴとアキト。この道中での2人の会話は確かに興味深かったですが、マルゥルの言うような「青春小僧」な感じはしてなかったような気が…?
超古代の遺跡に到着すると、そこには怪しいスイッチが。興味本位でケンゴが押した結果、メカムサシンが出現します。ケンゴがトリガーに変身してその対応に追われることになったため、アキトが遺跡の深部へと直行。彼が駆けつけた時イグニスは、ユナがヒュドラムに人質にとられたことで大ピンチの状態でした。中盤で、ケンゴがボタンを押したことによりメカムサシンが登場。登場の仕方もメカムサシンのキャラクター自体もギャグっぽさ満点したが、そういうのに限って妙に強いのが「ウルトラシリーズ」のお約束。詳細は後述しますが、グリッタートリガーエタニティやナースデッセイ号バトルモードを追い詰めるだけの驚異的な強さを見せました。よくこいつを手に入れて、使役することができたな、イグニス…。こうした戦闘の最中、アキトはエタニティコアのある遺跡の深部へと直行。そこではちょうどユナが今度はヒュドラムの人質に取られており、アキトの全力のガッツスパークレンスによる銃撃が、イグニスのピンチを救います。エタニティコアへの扉を開けるチャンスはあったはずなのに、ユナという人質を取られたことで、行動が後手後手に回ったイグニス。この様子からも、彼が根っからの悪人ではないことが窺えます。考えてみればそうだよねぇ、彼は宇宙海賊とかではなく、あくまでも“トレジャーハンター”なんだから。
アキトのアシストのお陰で、ユナを取り戻したイグニス。彼はアキトたちの応援を受けながら、トリガーダークに変身し、ヒュドラムとの決戦に挑みます。何度か劣勢に陥るも、メカムサシンを打ち破ったグリッタートリガーエタニティと武器のアシスト、そしてケンゴから生まれた彼らの光がトリガーダークに味方し、ついにヒュドラムはその前に爆発四散します。勝利を手にしたトリガーダークは、そのままエタニティコアの元へと向かいますが…。終盤からトリガーダーク/イグニスとヒュドラムの戦闘がその中心に。エネルギー切れ寸前のグリッタートリガーエタニティからのアシストで盛り返し、ヒュドラムを打ち破るさまは、まさにヒーローしていました。彼がケンゴたちから声援を受け奮闘する様は、かなりステージショー感がありましたが、ここでこうした描写が挿入された意図は、そうした感じの演出ではなく、「トリガーダークはこのシーンで初めてケンゴたちのヒーロー&仲間になった」ということの表現だったのでしょう。そうした過程を経て、イグニスは復讐を果たし、エタニティコアについては断念。ケンゴたちの前から去る選択をとります。もうTVシリーズ本編には出てこないのかなぁ。まあ、劇場版で帰ってくることは確定してるんだけど…。
◎特撮面
荒野や地下空間での戦闘が多かったことから、ミニチュア破壊よりもアクション重視だった、今回の特撮面。特によく目立ったのが、メカムサシンの日本刀を利用した剣戟であり、「ウルトラシリーズ」のアクションの新境地を開いていたように感じましたね。こうした細い剣でのアクションって、過去は『A』のエースブレードくらいしかなかったような気が…?
ケンゴが余計なことをしたせいで、メカムサシンが出現。ケンゴはすぐさまトリガーへと変身し、立ち向かいます。しかし、メカムサシンは想像以上に素早く、グリッタートリガーエタニティにタイプチェンジしてもなお、トリガーは劣勢を覆せないでいました。ふざけた登場を果たし、間違った日本観全開の怪獣であるメカムサシン。しかしその強さは本物であり、グリッタートリガーエタニティをも圧倒してしまいます。素早く動き回って攻撃をかわし、逆にカウンター攻撃を仕掛けてくるそのスタイルは、敵ながらあっぱれでしたね。これに立ち向かうように、その攻撃をグリッターブレードではじき返すグリッタートリガーエタニティの姿は、かなりウルトラマンマックスっぽく見えました。
グリッタートリガーエタニティが追い込まれたその時、ナースデッセイ号バトルモードが登場。ナースキャノンを放ちますが、なんとこれは軽々とメカムサシンに防がれてしまいます。逆に攻撃を食らいピンチに陥るナースデッセイ号でしたが、ここで立ち上がったグリッタートリガーエタニティが、吹き飛ばされたメカムサシンの日本刀を使ってその両腕を切断。メカムサシンはナースキャノンの攻撃にのまれ、爆発四散します。グリッタートリガーエタニティを追い込むだけの強さを持つメカムサシンですが、なんとナースデッセイ号のナースキャノンまでをも軽々と防いでしまうほどの強さを披露。これができるってことは、アブソリュート・ディアボロ以上に強いってことになるけど…それでいいのか!?そんなメカムサシンを倒すチャンスを作ったのが、グリッタートリガーエタニティによる日本刀攻撃。そのアクションもさることながら「両腕を切り落とす」という直接的な描写を盛り込んできたことに、ビックリしました。
エタニティコアの前では、トリガーダークとヒュドラムが戦闘中。やはりヒュドラムに追い込まれてしまうトリガーダークでしたが、ここでグリッタートリガーエタニティが日本刀を渡したことで形勢逆転。凄まじい剣戟の末、ケンゴたちの光を受けたトリガーダークはついにヒュドラムに勝利を収めるのでした。トリガーダークとヒュドラムの戦闘シーンは、とにかくアクション重視。刀と剣によるアクションは、細かく施されたCGエフェクトも相まって、見ごたえ十分でした。そして最後は、グリッター化したトリガーダークがヒュドラムを撃破。これで本当に、彼も“ヒーロー”になりましたね。
カルミラに操られたダーゴンが、暴走態となってケンゴたちの前に立ちはだかる。思いを寄せたユナすらわからなくなってしまった彼を、救う手段はあるのか!?
次回は、今回のヒュドラムに続き、ダーゴンとの決着回。おそらく、最後の最後でダーゴンの洗脳がとけて正気を取り戻す―なんて展開が挿入されるんだろうけど、かなり悲しいシーンになること必至だな…。
↓第23話も、スマイルスマイル!
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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