お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムΖΖ』ちょっとした感想 ΖΖ-7(第19~21話)

f:id:bongore_asterisk:20211015071232j:plain

今回は、機動戦士ガンダムΖΖ』の感想記事第7回目です。

 

今まで、割とギャグ多めな作風で進んできた『ΖΖ』。しかし、今回ご紹介の3話からは、ビックリするくらいの方向転換をして、前2作のようなハードな作風に変わっていきます。特に、第20・21話の「泣き虫セシリア」回は、視聴者に強い衝撃を与える内容。雰囲気が変わるのはわかるけど、こんなに急に転調しなくても…。

 

なお、前回(第16~18話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第19話「プルとアクシズと」

1986年7月12日放送
登場した敵他:戦艦サダラーン、サンドラ、ザクⅡ、バウ、ガルスJガザCガザDキュベレイMk-Ⅱ(プル機)

f:id:bongore_asterisk:20211015071549j:plain

「だからって、アクシズの市民を巻き添えにしていいって言うのかよ?それで正義が通るのか!?」


STORY:イーノたちが戦艦アーガマに帰ってきたけど、ジュドーΖΖガンダムの姿がない。それもそのはず、アイツはまだリィナ奪還をあきらめていなかったからだ。ΖΖガンダムを使ってアクシズに潜入したジュドーだったけど、誤解のせいで投獄されてしまう。そこで、プルを使って逃げ出したけど、今度はそれがプルの怒りを呼んだ。アクシズ内で起こる、ジュドーとプル、そしてグレミーの戦い。おいおい、戦艦アーガマの主砲発射まで、時間がないんだぞ!?


前回に続き、小惑星基地アクシズを舞台にした、リィナそしてプルをめぐる一編。前回と同じく、登場人物の勘違いがさらに勘違いと予想外の行動を引き起こし、それがまた別のドラマを生み出していくさまが面白いと感じました。しかし一方で、ジュドーが戦艦アーガマの作戦に絶句するなど、じょじょにちょっぴり「ガンダムシリーズ」らしい(?)ダークさものぞかせるお話に。ギャグ一辺倒になっていなかったのが、またGoodでした。


地球圏への降下のため、ハマーンが戦艦サダラーンに乗り、グレミーもサンドラで出撃準備に入るなど、あわただしい様子の小惑星基地アクシズ。そんな中、ビーチャとモンドを捕らえていたグレミーは、ルーのことについて彼らに訊き、その回答の全てを鵜呑みに。ちょうどその時、ジュドーΖΖガンダムに乗ってアクシズにやってきたため、怒りと嫉妬に燃えるグレミーは、いきなり彼を投獄してしまいます。このままではリィナ救出もままならない状況。そんなジュドーの前に現れたのは…。今回は、序盤からいきなり艦船系の新メカが相次いで登場。ハマーンも自ら登場していることかあら、アクシズが大きく動き出したことが窺えます。それに追従する形で、着々と出撃する準備を進めていたのが、グレミー。しかし彼は、それよりもルーのことが気がかり。捕らえたビーチャたちにルーのことを訊き、彼らの話を鵜呑みにしたことで、グレミージュドーに対する怒りと嫉妬がヒートアップ。そんなタイミングで、ジュドーΖΖガンダムを明け渡すというフリをして、アクシズにやってきてしまうのでした。ビーチャたちの「ルーはジュドーとデキてる」「ジュドーはああ見えてモテる」という発言を、そのまま信じ込んでしまうグレミー。ビーチャたちの話はあながち嘘ではないけれど、かなり盛っている印象。途中から笑いながら話しているのに、それを全く疑わないとは…、グレミーも純粋だなぁ。そして、そんな時にアクシズにやってきたのがジュドー。彼はリィナを救出するために、ΖΖガンダムを明け渡すふりをしてやってきますが、「ジュドー」という名前に反応したグレミーは、問答無用で彼を投獄してしまうのでした。怒りと嫉妬のあまり、ろくに話も聞かず、さらにはプルもジュドーになついていることを知り、彼を拘束して投獄してしまうグレミー。ここでの彼の錯乱っぷりが、かなり笑えます。


ジュドーは遊びたがっていたプルを利用して、牢からの脱出に成功。しかし、今度は自分が騙されたと知ったプルは、リィナを人質に取り、キュベレイMk-Ⅱで出撃しようとします。一方のビーチャたちは、ΖΖガンダムを奪って戦艦アーガマへの逃亡を計画。しかし、それをグレミーに感づかれ、バウから追いかけまわされるハメに陥ります。ジュドーも偶然バウの頭部に張り付いていたため、それに巻き込まれることに。ピンチの彼らを救ったのは、ルーのΖガンダムとともにアクシズの攻撃を行っていた、エルのガンダムMk-Ⅱでした。拘束具で縛られ、身動きが取れないジュドー。彼を救うことになったのは、プルの侵入でした。侵入してきたプルに対し、「遊んであげる」と言って騙し、代わりにプルを縛って逃げるジュドー。おいおい、いくら何でもちょっとやり方ってもんがあるだろう…。そんなジュドーは、通気口などを伝ってアクシズの港までたどり着くことに成功。そこにはΖΖガンダムとバウが置かれており、ジュドーはバウを伝ってΖΖガンダムに飛び乗ろうとしますが、突然ΖΖガンダムが動き出して脱走。さらにグレミーが乗り込んだことでバウも動き出し、ジュドーは2つのモビルスーツの追いかけっこに巻き込まれることになるのでした。ΖΖガンダムに乗っていたのは、ビーチャとモンド。彼らはジュドーの代わりにΖΖガンダムを戦艦アーガマに持ち帰り、その功績をもって仲間に入れてもらおうとしていました。お前らもお前らで、なかなか考えることがズルいな…。ちなみにこのシーン、ΖΖガンダムとバウの追いかけっこが妙に気が抜けている感じがしていて、観ていて面白かったです。このようにビーチャたちに振り回されていた感のあるジュドーでしたが、エルのガンダムMk-Ⅱの登場に救われ、ΖΖガンダムコクピットに乗り込むことに成功。ビーチャたちを得るに任せともに脱出しようとしますが、そこにプルのキュベレイMk-Ⅱが現れ、リィナを人質に取ったことを宣言するのでした。エルはルーのΖガンダムとともに、ジュドー救出の援護のためダミー隕石に隠れて接近。そこから一気に行動を起こし、港に攻め込みます。エルは前々回にミリィたちが持ち込んだメガライダーを装備しており、敵をなぎ倒しながら突入。このシーンはカッコよかったなぁ~。


ルーのΖガンダムガザC・D部隊やガルスJと交戦する中、エルのガンダムMk-Ⅱはバウの攻撃を回避しながら反撃。しかし、ジュドーΖΖガンダムが、反対方向のプルのキュベレイMk-Ⅱを追いかけてしまったため、エルたちは彼と離れ離れになってしまいます。そんなジュドーとプルは、やがてアクシズの居住区上空へ。市民たちを巻き込んでもジュドーを自分のもとに引き寄せようとするプルに対し、ジュドーそしてリィナは、彼女を必死に止めようとするのでした。Bパート前半で特に力が入れられていたのが、Ζガンダムの戦闘シーン。大量のガザCガザDを相手に、ほぼ無双状態で戦う姿が描かれていますが、その倒し方も、ビームサーベルで切り裂いたり、相手の頭部を叩き潰したりと、1つ1つ変化がつけられているのが非常に興味深く感じました。これだけΖガンダムが縦横無尽に動いて戦いまくるの、本当に久しぶりな気がするなぁ。こちらもこちらで、メチャクチャカッコよかったですね。そういえば、敵の中にかつてのマシュマーの専用機だったガルスJがいたけど、操縦してたのは誰だったんだろう…?一方、プルのキュベレイMk-Ⅱを追ったジュドーは、そのままアクシズの居住区へ。何とか戦闘を回避してリィナを回収しようとするジュドーでしたが、プルはジュドーを信用できずその力を暴走させ、あろうことか居住区でファンネル攻撃を敢行します。ジュドーは戦いの最中、その攻撃に巻き込まれる人々を目撃するのでした。今まで『ΖΖ』の戦いでは、敵味方の攻撃を受けて苦しむ軍人or民間人の姿が描かれることはほとんどありませんでしたが、今回はプルのファンネル攻撃に巻き込まれ犠牲となる人々が克明に描写。「ガンダムシリーズ」特有のダークさが出てきたような気がしました。


プルはリィナの言葉を受け、戦意喪失。さらなる戦闘は回避されますが、ジュドーコクピットに近づこうとした瞬間、グレミーのバウが現れキュベレイMk-Ⅱを連れ去ってしまいます。その後、ジュドーたちはアクシズから脱出し、戦艦アーガマのブライトは主砲のハイメガ粒子砲の発射を準備。ジュドーはそれに反対するものの、彼の目の前でハイメガ粒子砲は発射され、アクシズのエンジン部分を撃ち抜くのでした。プルとの戦いを終え、アクシズを脱出した後、戦艦アーガマの作戦概要を知るジュドー。主砲発射と聞いた瞬間に、前々回見せつけられたその威力と、今回アクシズ内で目撃した住民たちの姿を思い出し、彼は必至に発射に反対します。しかし、それでもブライトは発射を強行するのでした。じょじょに戦争の暗い側面も描かれるようになってきた『ΖΖ』。「このままアクシズは木っ端みじんになって終わるのか!?」と心配になりましたが、ハイメガ粒子砲は狙い通りエンジン部分に着弾。ブライト自身も居住区への被害を回避するつもりでいたため、最悪の事態は免れたのでした。これで居住区もろとも大爆発だったら、もう悲惨なことになってたよなぁ…。

 

 

 

第20話「泣き虫セシリア(前)」

1986年7月19日放送
登場した敵他:ガ・ゾウムガザC 

f:id:bongore_asterisk:20211015071905j:plain

「やっぱりドジの、“泣き虫セシリア”かい?」

 

STORY:エゥーゴの新しい作戦があるっていうから、月のグラナダに来たけど、初めて会ったウォンってオッサンがいけすかねぇヤツだった。それはさておき、ジュドーたちがミリィたちとピザ屋に行ったら、そこにはトーレスの知り合い:セシリアがいた。ドジばかりな彼女だけど、実はゴットンにスパイに仕立て上げられていたんだ。それを知った俺たちは、いても立ってもいられず港へ向かう。ウォンのことなんか知るかよ。子供は皆、ニュータイプなんだ!


今までの『ΖΖ』は、ギャグ描写が多めの明るい作風でしたが、今回から様相が一変。雰囲気はだんだんと暗くなり、ハードな物語が展開されるようになります。今回はゲストキャラクター:セシリアと、それを取り巻くジュドーたちのことを描くお話の前編。戦闘シーンは少なめでしたが、ジュドーとビーチャたちの掛け合い、『Ζ』の頃から戦艦アーガマを支えてきたトーレスの掘り下げ、そして『ΖΖ』のキャッチコピーでもある「子供は皆ニュータイプ」の要素を盛り込むなど、なかなか濃厚な一編に仕上がっていました。


エゥーゴの新しい作戦があるとのことで、月のグラナダへの寄港を余儀なくされた戦艦アーガマ。そこには、あのウォンが待ち構えていました。ウォンの持論にブライトが辟易する中、ジュドーたちも登場。ウォンに反抗的な態度を見せた彼は、修正を食らいそうになりますが、それをかわし逆に返り討ちにするのでした。その後、ミリィとトーレスをつけたジュドーたちは、街中のピザ屋へ。そこにいたのは、トーレスの幼馴染でありミリィの知人:セシリアでした。エゥーゴの新しい作戦」というから何かと思えば、ザックリまとめると、要するに地球圏に向かったハマーンの艦隊を追撃し叩くというもの。弱体化した地球圏の勢力を維持するという狙いはあったものの、実際はほぼウォンの短絡的な思い付きでした。『Ζ』でも登場したウォンが、再登場。カミーユなどの多くの人材を失ったというのに、相変わらずの性格は変わっていない…というか、むしろひどくなってる感じがします。本当、エゥーゴのメンバーを駒としか見てないんだろうなぁ…。そんな彼に反発したのが、ブライトとジュドー。ブライトはジュドーたちのことを信じそしてかばい、またジュドーは真っ向から物理的には発して見せます。ジュドーたちに疑いのまなざしを向けるウォンに対し、かなり彼らのことをかばうブライトの姿は、印象に残りましたね。若干ジュドーたちに都合がよすぎる展開にも感じましたが、「ああ、彼なりにジュドーたちを見守ってきたんだなぁ」と思いました。そしてこの後展開されるのが、ジュドーのウォンへの返り討ち。カミーユがウォンに対し一切反抗できなかったのに対し、ジュドーは一発で攻撃をかわし、逆にカウンターを叩き込みます。ジュドーのことが100%正しいとも思わないけど、このシーンは正直…ちょっとスッキリしたぞ。


セシリアと久々に会い、会話を弾ませるトーレス。しかし彼女は、突然誰かに呼び出されたようで、店の裏に消えてしまいます。呼び出した主の正体は、ゴットンでした。セシリアは移民船への乗船を取り次いでもらうことを条件に、ゴットンのスパイになろうとしていたのです。その一部始終を偶然目撃したのが、ジュドーとエル。さらに、偶然同じピザ屋を訪れたビーチャとモンドもスパイについての情報を得、店内でひと騒動起こしたのち、ジュドーたちとともに急遽戦艦アーガマへと戻るのでした。ピザ屋での配膳すらトチるくらいのドジっ娘であるセシリア。そんな彼女は、戦火を逃れるための移民船に乗るべく、ゴットンたちのスパイになっていました。ゴットンたちが、わざわざ彼女に目をつけた理由は不明。彼女が戦艦アーガマのクルー(トーレス)と関係があったことも知らなかったみたいだし、「移民船をダシに簡単に釣れたから」っていうのが理由なのかなぁ。それを加味しても、スパイに仕立てるには危うすぎる気がするけど…。ゴットンはこの取引を秘密裏に行っていたつもりでしたが、その一部始終を見ていたのがジュドーとエル。さらにビーチャとモンドは、偶然ジュドーたちのいるピザ屋に立ち寄った際、ゴットンの部下でありエンドラ時代に自分たちをこき使ってた兵士たちと遭遇し、スパイの話を聞きつけます。正体がバレた両者は、店内でひと悶着起こしてしまうのでした。ビーチャたちと兵士たちが、お互い自分たちのことに気づいた際の慌てっぷりとその反応が面白い。それにしても、ビーチャたち子供相手に噛みつき攻撃するなんて、大人げなさすぎるよ…。


ピザ屋の出前として戦艦アーガマに乗り込もうとしたセシリアは、何とか港の入口に潜り込むことに成功。しかし、些細なミスで誤って非常ベルを鳴らしてしまいます。同じ頃、戦艦アーガマに戻ったジュドーたちは、ウォンの制止を無視してΖΖガンダムなどで出撃。怒り心頭のウォンに対し、ブライトはジュドーたちのことを信じ続けていました。そのままゴットンたちがいると思われる港へ向かった彼らは、出撃してきたガ・ゾウムガザCと交戦します。自分の職業を生かし、戦艦アーガマのいる港の入口までは潜入できたセシリア。しかし、戦艦アーガマ側は当然ピザ屋の出前を頼んだ覚えもなく、港の守衛がそれをぼやいた際、彼女がそれに驚き誤って非常ベルを鳴らしてしまいます。小型マイクか何かを取り付けるつもりが、逆に騒ぎを起こしたセシリア。やっぱり彼女、スパイには向いてないよ…。これにより戦艦アーガマも厳戒態勢に移行しますが、その前にジュドーたちがΖΖガンダムΖガンダムガンダムMk-Ⅱに乗って出撃を準備。その身勝手な行動に怒るウォンでしたが、一方でブライトは、彼らの勘とその証言を信じてハッチを開放。ジュドーたちは出撃していきます。やがて、ΖΖガンダムらの接近を探知したゴットン側でしたが、彼が指示を出す前に、ピザ屋でビーチャたちと争った兵士たちが勝手にガ・ゾウムガザCで出撃。グラナダの居住区の近くで戦闘を始めるのでした。前回あたりまでは自分たちのことしか考えていなかったビーチャとモンドですが、今回はかなり戦艦アーガマのことを考えて行動。再び仲間になったからとはいえ、なかなかの変貌ぶりだなぁ。そんな彼らは、ΖガンダムガンダムMk-Ⅱと言ったモビルスーツを乗りこなし、ガザC相手に奮闘。倒す寸前まで追い詰めます。ビーチャたちはエンドラ時代にモビルスーツの模擬訓練をうけていたようですが、それを加味してもなかなかのもの。特にビーチャ、初見でΖガンダムをある程度乗りこなすなんて、凄まじいぞ!


ビーチャたちはガザCを追い詰めるも、決定打を打てずじまい。そこへガ・ゾウムを倒しそこなったΖΖガンダムが現れ、ハイ・メガ・キャノンを発射。ゴットンの戦艦のあった港のハッチごとガザCを吹き飛ばします。こうしてゴットン側に大ダメージを与え、ウォンに対し自分たちのことを証明したジュドーたちでしたが、まだ事件は解決していませんでした。ガザCに対しΖΖガンダムが放ったのは、最強必殺技ともいえるハイ・メガ・キャノン。いくら気が立っていたからとはいえ、ジュドー、これはさすがにオーバーキルだぞ!?その後、戦艦アーガマに帰還した彼らは、ウォンの怒りに対し負けずに反論。ブライトの援護もあり、彼らはウォンを退けます。ここでブライトが、「子供たちの感性こそニュータイプ」というような発言をしたのが、注目ポイント。『ΖΖ』のキャッチコピーにダイレクトに触れていると同時に、ジュドーたちのような子供の持つ、様々な敏感な感性こそがニュータイプにつながりうるということを示唆しており、ある意味ニュータイプの新しい考え方を提示したともいえるシーンでした。このシーンは、グッと来たなぁ。このように今回は、ジュドーたちの活躍がウォンを打ち負かす形になりましたが、肝心のセシリアのことが未解決のまま。今回のラストで、トーレスはセシリアを戦艦アーガマに連れてきてしまいます。ジュドーたちは、トーレスにセシリアの真実を伝えられるのか?そして彼女の運命は?次回へ続く―!

 

 

 

第21話「泣き虫セシリア(後)」

1986年7月26日放送
登場した敵他:ガ・ゾウムガザCガザD

f:id:bongore_asterisk:20211015072301j:plain

「俺は、自分のことしか考えない泣き虫は嫌いだ!」

 

STORY:ジュドートーレスに配慮して隠すつもりだったけど、エルがセシリアのことを口走っちゃった。トーレスがショックを受ける中、またまたキャラが脱走を企てる。もうこんな時に勘弁してほしいっつーの!その人質に取られたセシリアだけど、彼女は途中でゴットンのもとに逃亡して、移民船のチケットとアタッシュケースを入手した。でも、それが悲劇の始まりだったんだ。俺たちが戦っている時、真実を知ったセシリアがとった行動は―。


トーレスの幼馴染であるゲストキャラクター:セシリアをめぐるお話の後編。今まで泣き虫で多くの場面で(本人は良かれと思っているけど)悪手を打ってきた彼女が、悲壮な決断をしその最期を遂げるさまが描かれます。後半からのセシリアの気付き→行動は観る者を惹きつけますが、かなり展開をすっ飛ばしている印象。セシリアの非業の死というラストを持ってくるのなら、前半でキャラの脱走に時間を割かずに、もっとセシリアの内面に迫った描写に重きを置いてもよかったんじゃないかなぁ。


前回、セシリアを戦艦アーガマに連れてきてしまったトーレスジュドーは彼に配慮してスパイの話を隠そうとしますが、エルがアッサリとそれをバラしてしまいます。その後、トーレスの指示でセシリアの扱いについてブライトに訊きに行ったジュドーたちでしたが、当のブライトはキャラとの対応で悪戦苦闘中。そんな中、セシリアがゴットンのスパイであることを知ったキャラは、彼女を人質に取って脱走を企て、事態はますますややこしい方向へと向かってしまいます。いつもは突っ走り気味なジュドーに対し、そのストッパー役になっているエル。しかし今回、その彼女がジュドーとは違いセシリアの真実をトーレスに話します。ジュドーが何とか隠そうとしていたのに、アッサリバラしちゃうスタイル、嫌いじゃないよ。でも、エルはそういう配慮ができるタイプの人間だと思ってたから、ちょっと意外だったなぁ。そんなセシリアの真実を知り、ショックを受けるトーレス。しかし彼は、冷静さを失わず、ジュドーたちにブライトの指示を仰ぐよう指示します。ブライトに訊きに行った彼らは、そこでキャラと対応に苦慮する彼を目撃。キャラが偶然口を滑らしたことをきっかけに、アクシズグラナダに対する目論見を知ることになりますが、逆にキャラはセシリアのことを知り、これを利用して戦艦アーガマの脱走を企てるのでした。戦艦アーガマの捕虜になって、しばらく経つキャラ。その性格は相変わらずで、なんだかんだ戦艦アーガマでの生活を楽しんでいました。そんな彼女の扱いに相当苦慮したのか、ブライトはグラナダにある捕虜収容所への移送を検討。どちらにせよ、キャラをこの艦から降ろす気でいました。ルーをも巻き込んでのキャラの暴れっぷりに巻き込まれるブライトが、今回最大のギャグ描写。このシーンはおどおどする彼の姿に笑わされましたね。ちなみに、このシーンでは「アクシズグラナダを前線基地にしようとしている」という情報も登場します。


セシリアを人質に取ったキャラは、ガンダムMk-Ⅱに搭乗して戦艦アーガマを脱走。幼馴染が人質に取られたという非常事態ですが、トーレスは引き続き冷静さを崩すことなく、対応していきます。やがてガンダムMk-Ⅱが使い物にならなくなり、キャラのスキを見てセシリアはゴットンのもとへ逃亡。彼女が彼から渡されたのは、移民船カシオペア号のチケットと、謎のアタッシュケースでした。ゴットンの計らいに感謝し喜ぶセシリアでしたが…。キャラはビーチャたちの制止を振り切って、ガンダムMk-Ⅱに搭乗。このままハッチを閉じていれば脱走は防げたはずですが、トーレスがそのハッチを開放してしまいます。港へと脱走したガンダムMk-Ⅱを、ジュドーΖΖガンダムトーレスたちが追跡。最初こそ上手いこと逃げきろうとしていたキャラでしたが、街中へ出るための連絡用ハッチに引っ掛かり、ガンダムMk-Ⅱを放棄せざるを得なくなるのでした。ブライトの指示に反して、ハッチを開けてしまったトーレス。この時は「まあ幼馴染が乗ってるし、気持ちはわからんでもないかな」と思いましたが、その後の彼の冷静な対応を見るに、あの行動の理由が「セシリアが乗っていたから」だとはちょっと考えにくいと思われます。何か、ガンダムMk-Ⅱを止める策でも考えていたんでしょうか?この後、キャラは引き続きガンダムMk-Ⅱで逃げ回りますが、機体の大きさを見誤り、街へ出るためのハッチを強行突破しようとするも、大きさが違いすぎて足止めを食らうことに。やがて彼女は機体を捨てることを決意し、そのスキにセシリアも逃げ出すのでした。ガンダムMk-Ⅱの逃亡シーンでは、前かがみになったり匍匐前進してハッチを突破しようとしたりなど、普段では見られないような行動が見られることに。ちょっと面白かったですね。こうしてキャラから逃げきったセシリアは、ゴットンのもとへ、そこで彼女は、移民船のチケットとアタッシュケースを受け取ります。喜ぶ彼女でしたが―。


戦艦アーガマの位置を特定できないゴットンは、セシリアの情報をもとに、33番の港を攻撃。しかし戦艦アーガマがいなかったことから、古い貨物船を利用ししらみつぶしに港を攻撃する作戦に出ます。同じ頃、セシリアは移民船に乗り込む寸前。その際トーレスを目撃し挨拶をしようとしますが、彼の反応は彼女の想定とは真逆のものでした。やがて、彼女を載せた移民船は出航。トーレスのことが気にかかる中、ひょんなことから、セシリアはアタッシュケースの中身が爆弾であると知るのでした。ゴットンは戦艦アーガマを落とすため、グラナダの各港を襲撃するという作戦を敢行。あちこちを破壊していき、グラナダに甚大な被害を出していきます。ハマーンの「できるだけ無傷でグラナダを手に入れろ」という指示に反する行為ですが、ゴットンには何か勝算があったのでしょうか?それとも、セシリアにつかまされた情報がハズレだったから、ヤケを起こしたのかな…。一方のセシリアは、移民船でグラナダを発つ直前。トーレスの姿を目撃し彼にあいさつしようとしますが、彼は彼女を張り倒し、厳しい言葉を投げかけるのでした。セシリアの行動に、怒っていたトーレス。彼女はわざとゴットンにうその情報を教えたと反論しますが、それは逆に、トーレスの怒りをさらに爆発させることになるのでした。ただでさえ、トーレスから見れば「自分たちの家族のために、幼馴染の自分を含む多くの人間が乗っている戦艦を危険にさらしている」人間であるセシリア。彼女はトーレスに配慮し、戦艦アーガマへの被害を避けるためにわざとウソの情報を伝えていましたが、彼女が伝えた33番の港はグラナダ市街地に最も近い場所であり、そこが攻撃されれば、かなりの被害が予想される場所でもありました。本人からすると良かれと思ってやったことが、他人から見れば次々に悪手を打っているという、一番厄介な展開。ここでトーレスに張り倒された際それにセシリアが気づけばよかったのですが、彼女はまだ事の重大さがわかっていませんでした。


各港への被害を防ぐため、ジュドーΖΖガンダムで出撃。敵であるガ・ゾウムなどは、移民船を盾にしますが、それにも負けずジュドーは的確な射撃でガザCガザDを落としていきます。やがてゴットンは移民船を戦艦アーガマに接近させ、セシリアごと戦艦アーガマを爆破することを企み、ガ・ゾウムたちに撤退を指示。しかし彼らは、セシリアがアタッシュケースの爆弾に気づき、意を決してガ・ゾウムに張り付いていることを知りませんでした。ΖΖガンダムの追撃を受けつつも、悠々とガ・ゾウムが帰艦した瞬間、セシリアの爆弾は爆発。ゴットンたちはそれに巻き込まれ戦死するのでした。今回のモビルスーツ戦は、Bパート後半のみ。ゴットン側はかなり卑怯な手を使ってきますが、ジュドーはそれに負けずに的確な戦法で敵を1つ1つ撃破していっていたのが印象に残りました。ΖΖガンダムの予想外の攻撃にひるんだゴットン側は、セシリアを移民船ごと戦艦アーガマに近づけ、爆破することを計画。戦艦アーガマにギリギリまで接近させた後、起爆装置を作動させ、部下たちを撤退させていきます。しかし、ガ・ゾウムにセシリアが張り付いていたことを知らず、やがてタイムリミット。爆弾で宇宙の藻屑と消えたのは、ゴットンたちの方でした。泣き虫だったセシリアが、勇気を出して行動した結果がこれ。彼女なりには頑張ったつもりなのでしょうが…、やはり頑張る方向を間違ったなぁといえるでしょう。かといって、彼女の行動が100%間違っているともいえないけどね…。こうしてセシリアは死んでしまいますが、ジュドーがそれを目の当たりにして彼女の死を悼んでいるのに対し、事情を知らないトーレスは、中継越しに爆発するゴットンたちを観て喜んでいるのが、視聴者のむなしさを誘います。この後彼は、その真実を知ったのでしょうか―?

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第22話から第24話をご紹介予定です。『ガンダムΖΖ』。ハマーンさん、きれい…。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

ガンダムΖΖ』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

Twitter Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

Twitter https://twitter.com/CTF_bongore_A

Instagram https://www.instagram.com/bongore200706/