お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士Ζガンダム』ちょっとした感想 Ζ-11(第31~33話)

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今回は、機動戦士Ζガンダム』の感想記事第11回目です。

 

引き続き単発回で登場人物の掘り下げや心の動きを描写するに合わせて、とうとうアクシズ(のちのネオ・ジオン)のトップであるハマーン・カーンが登場する今回の3話。20代という設定とは思えぬ貫禄と性格に、初見では圧倒されましたね。まあ、曲者ぞろいの『Ζ』の登場人物のこと考えれば、「これくらい個性的じゃないとダメだよね」とも思うけど…。

 

なお、前回(第28~30話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第31話「ハーフムーン・ラブ」

1985年10月5日放送
登場した敵他:メッサーラハンブラビ

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「嫌ならやめちゃえばいいだろ。今の自分をさ。普通の女の子になればいいじゃないか。」


STORY:中立都市フォン・ブラウン市に寄港し、修理と補給を受けていた戦艦アーガマと戦艦ラーディッシュ。これに乗じてそれらを破壊するため、サラはシロッコからの指示で市内に時限爆弾を仕掛けることになった。同じ頃、カミーユとファは偶然フォン・ブラウン市におり、カミーユはサラの姿を目撃する。彼女と話す中で時限爆弾の存在を知ったカミーユは、その解除に乗り出した。カミーユの言葉と行動は、サラの心を変えるのだろうか?


カミーユとサラのやり取りを中心に描く単発回。戦闘シーンも最低限であり、カミーユの言葉や行動に心を動かされるも、やはりシロッコへの愛を捨てきれずに彼のもとに戻るサラの姿が印象に残ります。サラもニュータイプのような力を持つ強化人間ですが、その心はまだ普通の人間のままの模様。彼女の中に残っているその“人間味”が、今回よく出ているような気がしました。


修理と補給のため、フォン・ブラウン市に寄港した戦艦アーガマと戦艦ラーディッシュ。カミーユたちはモビルスーツの整備にあたりますが、その中でシンタとクムが大騒ぎ。ファは心を鬼にして彼らの外出や遊びを拒みますが、彼らは我慢できずに格納庫から飛び出していってしまいます。同じ頃、シロッコからの命を受けたサラは、フォン・ブラウン市付近に着陸。下士官から変装道具一式を渡され、爆弾設置の任務に入るのでした。今回も、戦艦アーガマの日常パートからスタート。なんかここ最近の日常パート、カミーユたちがモビルスーツの整備をしているところばかりやたら描写されているような気がするなぁ。彼らはパイロットなので当たり前っちゃあそうなのですが、たまにはもう少し、描写に変化をつけてくれた方がいいかな…。カミーユたちが忙しくする中で、遊んでは大騒ぎしているのがシンタとクム。カミーユたちの勧めを拒んで、彼らの相手よりもモビルスーツの整備を優先するファでしたが、その間に彼らは行方をくらましてしまいます。一方のティターンズ側では、戦艦アーガマフォン・ブラウン市にいることを利用し、市ごとそれを爆破する作戦を立案。シロッコからの指令で、サラがその工作に当たります。フォン・ブラウン市付近にサラたちが到着するシーンで、新型モビルスーツハンブラビが初登場。今回初登場でしたが、ストーリーを優先したためか、それほど大きな活躍はありませんでしたね。


シンタとクムの発言を思い出したカミーユとファは、フォン・ブラウン市に降り、アームストロング広場へ急行。その際、カミーユは変装して歩道を歩いていたサラを目撃します。その後引き続きシンタとクムを探し続けるカミーユは、今度は別の場所でサラと再会。彼女は既に時限爆弾を仕掛けた後であり、一刻も早く脱出しなければならない状況でしたが、カミーユの言葉と彼女自身の心が、それを妨げます。サラは、一応変装(といっても服装を変えたくらい)してフォン・ブラウン市へ潜入。しかし、潜入して少し経ってからカミーユにその姿を目撃されてしまい、なんとかその場は逃げおおせるも、彼の持つニュータイプとしての鋭い感覚で、その正体がバレてしまいます。以前のカミーユの潜入の時も「すぐバレてるじゃねぇか!」って思ったけど、今回のサラもそれに負けないくらいの超速バレっぷり。エゥーゴティターンズも、相手に面の割れていない兵士を送り込めばいいのに…。このように早々に正体がバレたサラでしたが、一応作戦の実行に欠かせない時限爆弾の設置には成功。しかし、設置後彼女を追いかけてきたカミーユに見つかってしまいます。カミーユに一度は手を掴まれてしまったものの、その後もその気になればいくらでも逃げる機会があったはずのサラ。しかし彼女は逃げようとはせず、むしろカミーユに対し自分の本心を吐露したり、買ってきてくれたアイスを一緒に食べたりなどします。このAパート後半におけるサラの一連の行動は、彼女の素顔や本心が出ている描写。カミーユに対して不思議と心を許していたのは、彼に好意を寄せていたというよりも、似た者どうしということで惹かれるものがあったからなのでしょう。


戦艦アーガマに帰ろうとするカミーユを、引き留めるサラ。ここで彼女は、自分が仕掛けた爆弾のことを白状します。それを知ったカミーユは、戦艦アーガマへの連絡をファに任せ、自分はサラと共に爆弾解除のために奔走。しかし、その解除をすることはかなわず、アポリーのリック・ディアスによって現地から脱出します。サラ拘束した戦艦アーガマは、フォン・ブラウン市の消火作業に当たるのでした。カミーユに対し、とうとう時限爆弾のことをしゃべってしまったサラ。これを受けたカミーユは、ファに連絡して戦艦アーガマへの連絡と避難指示の判断について指示。その後死なばもろともとして、サラとともに時限爆弾の解除に挑みます。ギリギリのところで見つかる、パイプに仕掛けられた時限爆弾。着々と進む市民たちの避難。カミーユは解除を試みますが、誤って時限爆弾を深いところへ落としこんでしまい、爆弾を見失ってしまうことに。タイムリミットまであとわずかというところでアポリーの救援が到着し、サラとともに脱出します。展開的に「きっとカミーユが時限爆弾を解除するんだろうなぁ」と思っていましたから、解除に失敗するどころか爆弾を手にすることもできず、そのまま撤退を余儀なくされるという展開には驚かされました。いやぁ、まさに意表を突かれたって感じですね。結局フォン・ブラウン市の爆弾を設置された付近の地点は吹っ飛んじゃったけど、カミーユの連絡により戦艦アーガマも戦艦ラーディッシュもすでに脱出しており、さらに周辺住民の避難もきちんと完了していたのが救いだなぁ。『Ζガンダム』のノリなら、「市民の避難も間に合いませんでした…」という重い展開を上乗せしてくるのかなとも思いましたが、さすがにそこまでハードにはしてなかったですね。


フォン・ブラウン市を脱出した戦艦アーガマでしたが、直後サラの部隊が急襲。これに対抗すべく、カミーユΖガンダム、アポリーのリック・ディアス、ファのメタスが出撃します。戦闘の末なんとか敵を撃退したカミーユたちでしたが、戦艦アーガマは一部損傷。またそれによりサラの脱走を許してしまいます。今回の戦闘シーンは、この部分のみ。戦艦アーガマも被弾しサラの脱走を許すなどの損害を被っていますが、前回に比べれば、Ζガンダムたちはまだ余裕ある戦い方をしていたような気がします。それもそのはず、メッサーラハンブラビに乗っていたのは一般兵やメカマンであり、正規パイロットではなかったため。そのため、特にハンブラビは本来持つポテンシャルをあまり発揮することはできず、Ζガンダムに追い詰められていきます。先述した事情により、初登場回にもかかわらず目立った活躍ができなかったハンブラビ。今後正規パイロットが乗るようになると、強敵になっていくのかなぁ。まあ、一般兵の操縦レベルで戦艦アーガマに損害を与えているので、逆に強い(操縦スキルが高くなくてもある程度ダメージを与えられる)と言えなくもないけど…。


戦艦アーガマは、修理する間もなく、アクシズ接触を図るため空域を脱出。落ち着きを取り戻す戦艦アーガマでしたが、ファは行方不明になったシンタとクムのことが気がかりでした。彼らの生死は…。フォン・ブラウン市のアームストロング広場へ行き、爆発に巻き込まれたと思われていたシンタとクム。しかし実際は、戦艦アーガマに引き続き乗り続けるために、風呂場に隠れ続けていただけでした。ふう、彼らが生きててよかったよ。本当に、あの爆発に巻き込まれて死んだのかと思ったからさ…。

 

 

 

第32話「謎のモビルスーツ

1985年10月12日放送
登場した敵他:戦艦ドゴスギア、ハイザックマラサイガルバルディβ、ハンブラビガザC

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「人は誰も、引きずっているものは死ぬまで捨てきれんよ。」


STORY:レコアが己の心に悩む中、修理する間も惜しんで航行を続ける戦艦アーガマ。その目的は、アクシズとの接触にあった。やがて戦艦ドゴスギアもアクシズとの接触を図っていることを知ったウォンは、ブライトたちの意見を押し切り、戦艦ドゴスギアへの先制攻撃を仕掛けるよう指示。カミーユたちは出撃し、激しい戦闘が繰り広げられることになる。形勢は当初カミーユたち側が有利だったが、ヤザンの出撃によりそれはひっくり返される。ピンチに陥る戦艦アーガマ。そこに助けに来たのは―!


シロッコに出会って以降、心ここにあらずと言った感じのレコア。今回はそんな彼女が戦いの中でさらに迷いを深めていくと同時に、今まで名称しか出てこなかったアクシズが、その姿を現すお話です。ここ最近はティターンズ側が単発作戦を吹っかけて返り討ちに遭うパターンが多かったですが、今回は逆にエゥーゴが先に作戦を仕掛け、そのせいでピンチに陥るというパターンに。マジでアクシズの応援がなけりゃ、戦艦アーガマは撃沈させられてたかもしれないぞ…。


クワトロ=シャアとともに、戦艦アーガマに戻ってきたウォン。損傷している戦艦アーガマを修理するのが先とするブライトとクワトロ=シャアに対し、彼はアクシズとの接触を最優先事項とする意見を頑として変えませんでした。やがて、シロッコの戦艦ドゴスギアもアクシズの艦隊に向かっていることが判明。ウォンの抱いていた危機感が的中した格好になり、ブライトたちはやむを得ずウォンの提案に従い、全速力でアクシズの艦隊へと向かいます。前回の戦いで大ダメージとまではいわずとも、ある程度の損害を被っていた戦艦アーガマ。まだ月からそれほど離れていないことから、ブライトやクワトロ=シャアはいったん引き返して修理を受けることを提案しますが、ウォンは「アクシズとの接触優先」という全く逆の提案をします。現在の戦局において、アクシズエゥーゴにもティターンズにもついていない第3勢力。そのため、これがどちらにつくかで、戦局が大きく変わることを意味していました。そうであるならば、当然自分たちの味方につくよう早めに交渉した方がいいに決まっているので、ウォンは修理よりもアクシズとの接触を優先しようとしていたんですね。まあ、ウォンの言うことはよくわかるんだけど、現状戦艦ドゴスギアとの交戦は必至なんだから、修理を優先しても悪くなかったと思うんだけどなぁ…。ブライトたちの意見か、ウォンの意見か、どちらを選択するか揺れる戦艦アーガマ内。ところがその時、戦艦ドゴスギアもアクシズとの接触を図っていることが判明。これにより、ブライトたちはウォンの意見に従わざるを得なくなります。


戦闘態勢の準備が進められる戦艦アーガマ内。しかし、その中でレコアだけ、ぼーっとしたような雰囲気を見せ、その異変にクワトロ=シャアがいち早く気づきます。彼はその彼女に気を使いつつ、メガバズーカランチャーの補助を頼み込むのでした。一方、戦艦ドゴスギアでは、ヤザンが合流。彼と馬が合わないサラに対し、シロッコは驚くほど馬が合い意気投合していきます。第28話でシロッコに会って以降、彼の不思議な魅力に取りつかれ気味のレコア。一時的にはそこから回復したようにも見えましたが、今回再びその症状(と言うべきか?)が現れており、じょじょに彼女の生活にも影響を与えていきます。食事はろくにとることもできず、生活スタイルやその好みも変化し、挙句の果てには「解放されたい」とまで言い出すレコア。エゥーゴから離れそうな兆候が出始めています。ここでクワトロ=シャアがその異変に気づいていたので、ちゃんと話を聞いておけば今後の彼女の寝返りを防げたかもしれませんが、彼は彼女の心にあまり踏み込もうとせずじまい。これはクワトロ=シャアがレコアの本心に気づいていなかったというよりも、彼女の不安定な姿に過去の自分を重ね、なかなか訊きだせなかった…と言うのが大きかったのではないでしょうか。同じ頃、戦艦ドゴスギアではシロッコヤザンと面会。一見すると思想や性格も真反対の2人ですが、サラの予想に反して馬が合い、意気投合していきます。冷静なシロッコと、戦闘狂なヤザン。しかし、シロッコの言葉が巧みだったのか、はたまたお互いの心の底に共通するものがあったのか、馬が合う2人。私としては、ヤザンもまたシロッコの不思議な魅力に取りつかれたのはないか…という風に見えましたね。汗をかきながら、じょじょにシロッコに懐柔されるていくように追い詰められていくヤザンのさまが、そういうような印象を与えました。


戦闘準備が整った戦艦アーガマは、ファを除く全パイロットが出撃。戦艦ドゴスギアの撃沈を狙います。これに黙っているシロッコではなく、すぐさま部隊を出撃させ応戦。戦闘はじょじょに激化していきます。やがてクワトロ=シャアの百式が、レコアのゲルググの援護を受けてメガバズーカランチャーを発射。これにより戦艦ドゴスギアは大ダメージを受けますが、遅れて出撃したヤザンハンブラビが、カミーユΖガンダムを追い込みます。戦艦ドゴスギアに比べて戦力不足感のある戦艦アーガマはですが、今回は百式がメガバズーカランチャーを使用することから、少ない戦力でも戦艦ドゴスギアを落とせると判断。投入できる戦力をほぼすべて投じ、戦いに臨みます。メガバズーカランチャーは、発射担当のモビルスーツの他にエネルギータンク役のモビルスーツも必要ですが、今回それを務めたのはレコアのゲルググでした。いや、レコアが担当するのはAパートのやり取りでよくわかるけど、なんであえて旧式のゲルググで出るんだよ!このゲルググは第28話での潜入の際に使用したもので、中身はほぼネモのシステムがそのまま移植されているもの。そりゃ性能はネモと大差ないかもしれないけどさ、だからってこの重要な局面でこれを使わなくても…。そんな中で使用されたメガバズーカランチャーは、1発目を除き全弾戦艦ドゴスギアへ命中。カタパルトを破壊し、甚大な被害を与えます。戦局は戦艦アーガマ側の優勢に見えましたが、カタパルト破壊直前に出撃していたヤザンハンブラビが、その戦局をひっくり返す勢いで猛攻を仕掛けてきます。シロッコと出会った際は、ハンブラビを「得体のしれないモビルスーツ」と言っていたヤザンですが、なんだかんだでこれに搭乗。その性能をいかんなく発揮します。やっぱり強いハンブラビ。前回強さがイマイチだったのは、やっぱりパイロットの腕の差だったのね…。


ヤザンハンブラビに追い詰められ、大ピンチのカミーユΖガンダムヤザンはとどめを刺そうとしますが、その時やってきたモビルスーツ隊の妨害を受け、仕留めそこないます。そのモビルスーツ隊の正体は、アクシズガザC隊でした。これを見たシロッコは、すぐさま撤退を決断。戦艦アーガマは、アクシズに助けられた形になりましたが…。以前からカミーユを何度も追い詰めていたヤザンですが、今回は第26話以上に撃破寸前にまで追い込むことに。バーニヤを破壊し、フライングアーマーに損傷を与えるなど、Ζガンダムにかなりのダメージを与えます。さらにカミーユはここでビームライフルの弾切れを起こしますから、まさしく大ピンチ。ガザC隊の援護がなければ、本当に撃破されていたでしょうね。そんなΖガンダムひいては戦艦アーガマを救ったのが、アクシズハマーン・カーン率いるガザC隊。彼女らはヤザンの部隊を攻撃して撤収に追い込み、これを見たシロッコは「時代の流れに逆らわないため」に撤退を決断します。戦艦アーガマを助けてくれたガザC隊。それは、アクシズエゥーゴへの協力を意味するものなのか?お話は次回へ続きます。

 

 

 

第33話「アクシズからの使者」

1985年10月19日放送
登場した敵他:戦艦グワダン、ガザC、戦艦ドゴスギア、ハンブラビガルバルディβ

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「私は、ザビ家とは関係ない。私は…いつも1人の男だった。」


STORY:戦艦ドゴスギアよりも先に、アクシズの戦艦グワダンと接触に成功した戦艦アーガマ。交渉役としてクワトロ=シャアたちが赴くが、アクシズの実態がかつてのジオン公国と変わりなく、ハマーンの傀儡と化したミネバを見たクワトロ=シャアは激昂。交渉は決裂に終わってしまう。監禁されるも何とか脱出した彼らだったが、そこにヤザン隊の攻撃が迫っていた。応戦を余儀なくされる戦艦アーガマ。その直後、シロッコはミネバとの交渉を成立させてしまい…。


以前から名前が登場し、前回で本格的にその姿を見せたアクシズ。その実態は、かつてのジオン公国とほぼ変わりない集団でした。今回のお話のポイントは、戦艦グワダンでのクワトロ=シャアたちの交渉決裂と、それによる彼らの脱出劇。ハマーンたちが次々と姿を現す新鮮さと、交渉や脱出の間に漂う緊張感がほどよく、観る者を引き込んでいくお話になっていました。


前回、アクシズガザC部隊に助けられた戦艦アーガマ。戦艦ドゴスギアを退けたことで先に交渉する機会を得たことにより、クワトロ=シャア・カミーユ・ブライト・レコア・ウォン・アポリーが代表として交渉に赴きます。格納庫に到着後大きな部屋に通された彼らは、ミネバ・ザビとその摂政ハマーン・カーンと対面。かつてのジオン公国の再建を目指し、ミネバがハマーンの傀儡と化しているさまを目撃したクワトロ=シャアは、思わずトラブルを起こしてしまいます。ティターンズよりも先にアクシズと交渉する機会を得たエゥーゴでしたが、アクシズの方は最初からガザCシャトルをあおってきたりなど、どことなく歓迎していない雰囲気。これじゃあ、交渉する前からそれが決裂しそうなのは予想できるよなぁ…。そうしたものを乗り越え、大きな部屋に通されたクワトロ=シャアたち。そこで彼らが出会ったのは、女王として祭り上げられるミネバとその摂政ハマーンでした。ミネバが完全にハマーンの傀儡と化しているさまを目撃したクワトロ=シャアは、思わずハマーンにつかみかかるのでした。アクシズジオン公国の残党が中心となって作り上げた組織ですが、その実態はほぼジオン公国と同じ。一年戦争を生き抜いたミネバはザビ家の血を引く存在として、本人のわけのわからないうちにトップとして担ぎ上げられ、実際はハマーンがその権力を握っている有様でした。かつてのソロモン攻略戦(VSビグ・ザム戦)で、ドズルの手により脱出させられていたミネバ。その後の彼女はシャアと一緒にいた時期もあったようですが、ハマーンと長くいる間にその思想に染められてしまっていたようです。直接セリフとしてそういったことは描写されていませんが、ミネバがシャアの思い出を語る際に矛盾が生じたり(2歳の時の記憶を鮮明に覚えているとは信じがたい)、隙あらばハマーンに頼ろうとしたりなど、その行動から先述したことが窺えます。子供をここまで利用するとは、ハマーンもなかなかえげつないことするなぁ…。しかも、この時点で彼女はまだ20歳。したたかすぎだろ!なお、このシーンではハマーンの言葉によりクワトロがシャアであることが正式に判明。とはいえ、視聴者や登場人物の一部はすでに周知の事実であったため、わりとサラッと流されていました。


クワトロ=シャアがハマーンにつかみかかってしまったことで、監禁されることになったカミーユたち。真っ先にここからの脱出を提案したクワトロ=シャアは、ひと芝居打って見張りの兵士を拘束することに成功。クワトロ=シャアが先行して部屋から飛び出し、その後彼を追う形でカミーユとレコアが、最後にブライトたちが脱出していきます。クワトロ=シャアが真っ先に向かったのは、シャトルではなくミネバのもとでした。交渉よりも、ハマーンを倒してミネバの心を取り戻そうと躍起になるクワトロ=シャア。彼はカミーユたちの協力を得てひと芝居打ち、見張りの兵士を拘束して部屋を抜け出します。ここでの彼らのひと芝居が面白い。クワトロ=シャアの脱走の提案に誰一人賛成する旨のセリフを言っている人はいないのですが、そんな中で彼がムリヤリ芝居を始めることにより、周りも気づいて芝居に参加していくさまがたまりません。でも、カミーユを殴る際の芝居は、手加減せずに本気で殴ってたみたいなんだよなぁ。まあ、そこもクワトロ=シャアらしいというべきか?こうしてようやく脱出したクワトロ=シャアたちですが、クワトロ=シャアは脱出のためのシャトルには向かわず、ミネバのもとへ。当然待ち構えていたハマーンに再び囲まれてしまいますが、カミーユとレコアの機転によりなんとか脱出するのでした。自らの脱出よりも、あらゆる意味でミネバを救おうとしていたクワトロ=シャア。それだけ彼にとって、ミネバの存在は大きく、そしてそれを利用したハマーンが許せなかったのでしょうね。


クワトロ=シャアと合流したカミーユたちは、シャトルの格納庫へ急行。別ルートを通ってきたブライトたちと合流し、何とか戦艦グワダンからの脱出に成功します。シャトルが爆炎とともに脱出するのを見た戦艦アーガマは、ブライトからの通信もあり、ダミー隕石を放ってハマーンを攪乱。カミーユたちの回収に成功します。すぐさま戦闘準備に入る彼らでしたが、彼らを襲ってきたのはハマーンではなく、戦艦ドゴスギアのヤザン隊でした。ハマーンのもとを脱出してからの、クワトロ=シャアたちの脱走は、割とスムーズに進行。途中格納庫でアクシズの一般兵の猛抵抗に遭いますが、これを潜り抜けて見事戦艦アーガマへの帰還に成功します。アクシズの一般兵が結構な量で抵抗していたにもかかわらず、クワトロ=シャアたちを止めきれなかったのは、彼らの多くがまだ素人同然のスキルしか持ち合わせていなかったため。ということは、アクシズの大半の構成メンバーって、過去に実際にジオン公国で暮らしていた人間よりも、一年戦争後にジオン公国の思想に感化された、ネオナチみたいな連中の方が多いってことなのかなぁ。


攻撃を仕掛けてきたヤザン隊に対し、カミーユΖガンダム、クワトロ=シャアの百式、レコアのメタスとネモが複数機出撃。しかし、Ζガンダムハンブラビ3機に囲まれて動きを封じられ、メタスもΖガンダムの窮地を救うも、それが原因で自分がピンチに陥ります。彼らを救ったのは、追いついた戦艦ラーディッシュから出撃したエマたちでした。こうして窮地を切り抜けた戦艦アーガマでしたが、その間にシロッコアクシズとの交渉を成立させてしまい…。ヤザン隊は、今回ハンブラビ3機と大量のガルバルディβで出撃。ハンブラビはハナから対Ζガンダム向けの「クモの巣作戦」を考えており、これにはまったカミーユは一気にピンチに追い込まれます。クモの巣作戦とは、フォーメーションを組んだハンブラビ3機がネットを張り、それにΖガンダムをからめとって電撃を仕掛ける作戦。シンプルながら、これがかなりの効果を上げます。この後レコアのメタスに助けられたものの、今回はあんまりいいところなしだったΖガンダムヤザンが出てきてから、やっぱり苦戦が多いよなぁ…。その後もカミーユたちは追い詰められる一方でしたが、ようやく戦艦ラーディッシュの応援が到着。エマの乗るガンダムMk-Ⅱが出撃し、ハンブラビ3機も機体を損傷したことにより、ヤザン隊は撤退に追い込まれます。しかしその裏では、シロッコアクシズと手を結んでいたのでした。ミネバに忠誠を誓うシロッコを、内心嘲るハマーン。しかし、シロッコだってハナから忠誠を誓う気などほとんどないでしょう。ハマーンシロッコ、最後に笑うのは…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第34話から第36話をご紹介予定です。『機動戦士Ζガンダム』。君は、刻(とき)の涙を見る―。

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ガンプラ Pick Up!

Ζガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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