お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム』ちょっとした感想 Phase-11(第31~33話)

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今回は、機動戦士ガンダム』の感想記事第11回目です。

 

スレッガー・ロウ登場、ホワイトベース宇宙へ!今回ご紹介の3話から、『ガンダム』の物語は再び宇宙が舞台に。そして彼らの前に、敵として新型モビルアーマーがぞくぞくと登場してきます。戦闘シーンが豊富になる一方で、1つ1つの敵の撃破にそんなに時間をかけなくなっているあたり、放送短縮の影響が出ているなということが窺えますね。

 

なお、前回(第28~30話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第31話「ザンジバル, 追撃!」

1979年11月3日放送
登場した敵他:戦艦ザンジバル、ビグロ、リック・ドム

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「シャアだ!こんな戦い方をするヤツは、シャア以外にはいないはずだ…!」


STORY:ジャブローからの主力艦隊を安全に出撃させるため、囮として先行出撃したホワイトベース。その中には、新たなる仲間:スレッガー・ロウが乗っていた。ホワイトベースの動きを察知したシャアは、戦艦ザンジバルでそれを追撃。ホワイトベースが囮だと知った後も、その攻撃の手を緩めずどんどん仕掛けてくる。モビルアーマー:ビグロやリック・ドムの攻撃に翻弄される、GスカイとGブルイージー。この戦いに、逆転勝利はあるのか!?


ホワイトベース、再び宇宙へ!今回より、ホワイトベースの戦いの舞台は再び宇宙へ。新たなる仲間:スレッガー・ロウ中尉を迎え、ジオン公国軍との戦争も次のステージへと移行していきます。今回は、地球を離脱したてのホワイトベースが、シャアの攻撃を受ける話。戦い自体はシンプルですが、そこに交錯するシャアとセイラの思い、そしてスレッガーのキャラの濃さが織り交ぜられており、観ているものを飽きさせない工夫がなされていました。


ジャブローから出発予定の、ソロモン攻略のための主力艦隊。そこから敵の目をそらすため、ホワイトベースは2時間ほど早く出発するよう指示を受けます。ブライトがホワイトベースに戻ってみると、そこには見慣れない軍人が1人。彼はスレッガー・ロウと名乗り、本日からここに配属されたと言い出します。やがて出発するホワイトベースですが、それを追跡する敵の影がありました。今回、ジオン公国軍の宇宙要塞の1つであるソロモンの名前が初登場。これは、数話後に展開される激戦の部隊となります。そこへの攻撃のための主力艦隊のために、囮となることが、今回のホワイトベースの役割。それを引き受けたブライトはホワイトベースに戻りますが、そこでスレッガー・ロウと名乗る軍人に出会うのでした。今まで行動を共にすることの多かったブライトとミライですが、今回から、彼らの関係がまた一歩進んだのではないかと思われる描写が散見。ブライトとミライがくっつく構想は、この時点からあったんでしょうかね。そんな彼らが出会うのが、スレッガー。キザでお調子者という今までホワイトベース内にはあまりいなかったタイプの人間だけに、ブライトたちは困惑します。豪快な男として描かれているスレッガーですが、不思議と厭味ったらしくは感じませんでした。確かにお調子者なんだけど、悪気を感じないからかなぁ?こうして新たな仲間を迎えたホワイトベースは、宇宙に向かって飛び立つことに。空へ舞い上がるフラミンゴに心を和ませる一方で、その後ろからはシャアが戦艦ザンジバルで追跡を開始していました。フラミンゴの群れとホワイトベースの構図は、非常に有名なシーン。表情を崩すブライトたちも、観ていてほほえましかったです。


ホワイトベースを追跡しながら、艦内の戦力と作戦を考えるシャア。やがて彼は、ホワイトベースが囮だと気づきますが、容易に撤退することもできないため、そのままホワイトベースへの攻撃を決断します。同じ頃、戦艦ザンジバルの接近を確認したホワイトベースは、戦闘態勢を敷き、アムロとセイラがGスカイとGブルイージーで出撃。ビグロやリック・ドムに応戦しますが、セイラはスレッガーから投げかけられた一言が気になるなどし、戦いに集中できていませんでした。宇宙空間に出て、ホワイトベースの予測針路を知り、連邦軍の囮だと気づいたシャア。しかし彼は主力艦隊を追うのではなく、あくまでもホワイトベースを追撃することを選択します。ここでシャアが、なぜホワイトベースを追撃することにしたのかの理由付けがGood。もちろん彼自身がホワイトベースを落としたがっていたということもそうですが、「今後退して主力艦隊を追えば、ホワイトベースに背後から攻撃されることになるため」、そのまま攻撃を仕掛けることを決めます。こうして、シャアの思いだけでなく戦局的にも「シャアがホワイトベースと戦わざるを得ない状況」を作り出してるんですよね~。そんなシャアは、モビルアーマー:ビグロと、ドムの宇宙向け改良型であるリック・ドム2機に出撃を指示。対するホワイトベースは、戦闘態勢を敷きつつアムロとセイラに出撃を指示します。GスカイとGブルイージーでそれぞれ出撃した彼らでしたが、セイラは戦いに集中できないでいました。前回でのシャアとの再会、そして今回の序盤でスレッガーより言われた「男のことで悩んでいるんじゃないか」という言葉。これらのことから、彼女はシャアのことが気にかかり、またビグロなどにシャアが乗っているのではないかと思い込んでしまい、まともに戦えなくなっていきます。彼女の表情やセリフから察するに、彼が兄だと確信している一方で、ある種の恐怖や怒りも感じていたようですね。


シャアの攻撃に、少しずつ追い込まれていくホワイトベース。ビグロとGスカイが激しい交戦を繰り広げる中、ブライトはスレッガーの強い意向もあり、180度方向転換してまともに戦艦ザンジバルとやりあう作戦に出ます。両者、向かい合いながらミサイルやビームを連発。戦艦ザンジバルの攻撃にブライトたちが戦慄し、シャアが乗っていると確信する中、この戦いに突破口を開いたのは、スレッガーの砲撃でした。ホワイトベースを落とすため、ビーム砲等の攻撃を準備させるシャア。ここで彼は一瞬迷いが出ますが、すぐにそれを振り切ります。前回、セイラが軍服を着てジャブローにいたことから、まだホワイトベースに彼女が乗っているのではないかと心配したシャア。しかし彼は、過去の記憶から彼女の性格ならもうホワイトベースを降りているだろうと考え、戦闘を続行します。シャアらしい考え方であると同時に、Aパート後半のセイラの考え方と真逆になっているのが興味深いですね。一方のホワイトベース側は、スレッガーにも協力を求めますが、彼は砲撃を担当する代わりに「ホワイトベースを戦艦ザンジバルに向けさせろ」と要求。これを受けてブライトは、ホワイトベースを180度方向転換させ、戦艦ザンジバルと真正面から戦う形を取ります。スレッガーが先述のことを要求したのは、もちろんわがままなどではなく、彼にとってはそうしてもらうことで「戦艦ザンジバルに勝てる」という“確信”があったからなのでしょう。現に、戦艦ザンジバルとすれ違いざまにビーム砲を叩き込み、大ダメージを与えることに成功していますからね。そしてこの後、ホワイトベースからはカイのガンキャノンが出撃。ピンチに陥るGブルイージーを救います。


ビグロと戦うためにはガンダムへの換装が必要だと考えたアムロは、地球の重力に引っ張られつつあるGブルイージーを、半ば無理矢理減速させてGアーマーへドッキング。そのままボルトアウトし、ガンダムとしてビグロに立ち向かっていきます。Gファイターリック・ドム1機を撃ち落とす中、ガンダムはビグロの爪に偶然ひっかかり、その高速起動に振り回されることに。気絶寸前に陥るアムロでしたが、正気を取り戻して至近距離からビームライフルを発射!ビグロを撃破してこの戦いに勝利するのでした。ガンダムへの換装が必要だと考えるアムロ。落下し続けるGブルイージーを止めるために彼がとった手段は、ミサイルの弾幕の爆風でスピードを落とさせるというものでした。ここでアムロがGブルイージーに当てないようにミサイルを発射するのも凄いですが、「ミサイルの弾幕を利用して食い止めよう」とすぐ発想し実行に移しちゃうのも驚異的。普通、ビビッてこんなこと容易にできないよ…。そして、ようやくガンダムとなったアムロは、ビグロに応戦。Gファイターリック・ドム1機を撃ち落とす一方で、ガンダムはビグロの動きの素早さに圧倒されてしまいます。自身をも凌駕するその機動性に苦しむガンダムでしたが、最後に勝利したのは、アムロの根気でした。ビグロの機動性は、ガンダム以上。おまけに途中ガンダムはビグロの爪に引っ掛かってしまい、その高速起動に振り回されるハメになってしまいます。常人であれば、すぐに気を失ってしまうほどの高速移動。しかしアムロは、気絶直前に最後の力を振り絞り、敵が完全に油断していたところでビームライフルを発射。モノアイとコクピット部分を撃ち抜き、逆転勝利をおさめるのでした。今回のビグロへの勝因は、ガンダムの力と言うよりも、アムロの力のおかげって感じですね。やっぱりアムロ、タダ者じゃねぇぞ…。

 

 

 

第32話「強行突破作戦」

1979年11月10日放送
登場した敵他:戦艦ザンジバルザクレロ、ドレンのムサイ艦隊、リック・ドム

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ガンダムだ!あの白いヤツは…!!」


STORY:戦艦ザンジバルの攻撃を振り切ったホワイトベースだったが、すぐにシャア配下のデミトリーによるモビルアーマーザクレロの攻撃を受けた。ガンダムの活躍によりこれは排除されるが、シャアは次にかつての部下であるドレンと手を組み、そのムサイ艦隊とともにホワイトベースを挟み撃ちする作戦に出た。ブライトたちの決断は…、強行突破!ビーム砲の雨あられが降り注ぐ中、宇宙空間に舞うガンダムが、目覚ましい活躍を見せる!


前回で一度はホワイトベースの撃破に失敗したものの、その追撃の手を緩めないシャア。今回はAパートで彼の部下が独断でモビルアーマーを起動し、Bパートではドレンとタッグを組んでホワイトベースを挟み撃ちにするなど、多彩な戦闘パートが楽しめる一編でした。ホワイトベースにとっては危機的な状況ですが、これを乗り越えたのはアムロたちの活躍のおかげ。戦闘要員たちの目覚ましすぎる活躍も、目が離せませんでしたね


ホワイトベースの撃破に失敗し、数人の部下を失ったシャア。その中には、信頼していたトクワン大尉もいました。彼の敵討ちにはやるその部下デミトリーは、シャアの許可なく試作品のモビルアーマーザクレロで出撃。ホワイトベースを攻撃しようとします。これに対し先行して応戦のため出撃したガンタンクは、その機動性に苦しめられるものの、加勢したガンダム+Bパーツにより勝利をつかみ取るのでした。モビルアーマーモビルスーツよりも大型兵器のため、そのお話の終盤で登場する敵(=ボス敵)のような扱いになることが多かったですが、今回はお話の都合上、序盤にいきなり登場。しかも、シャアから指示を受けた等ではなく、敵討ちのためにデミトリーが独断で出撃したという設定になっているのが面白いです。そんな彼が乗るザクレロは、開発途中で放棄された試作品メカ。しかしデミトリーにはこの機体に愛着があったようで、これに乗り出撃します。ザクレロのデザインは、ジオン公国軍の兵器っぽくない、異質なものに。全体が黄色でカメラ部分は単眼(=モノアイ)ではなく複眼。大口開けたような機体の中央部には、どでかいビーム砲が設置されており、両脇には大きな爪があります。モビルアーマーの意匠はあるけど、なんだかいかにも「悪役の乗る兵器」って感じのデザインしてるんですよね。なんだか『ガンダム』に登場する兵器っぽくないなぁ。そりゃ、試作機段階で開発放棄されたのもわかる気がする…。そんなザクレロにまず立ち向かっていったのが、ガンタンク。しかし機動性ではどうしても勝つことができず、加勢する形でアムロガンダム+Bパーツで出撃します。ガンダム+Bパーツは驚くべきスピードを見せ、ザクレロを撃破するのでした。ガンダムの上半身とGファイター後部パーツを合体させた「ガンダム+Bパーツ」が初登場。見た目はなんだか頼りなさそうですが、その強さは本物でした。


ザクレロが撃破されたことを知り、またドレンの率いるムサイ艦隊が接近しつつあることを知ったシャア。彼はドレンと連絡を取り、ホワイトベースを挟み撃ちにする作戦を考え付きます。同じ頃、ホワイトベース内ではアムロたちが戦いの疲れをいやすために休息中。その中でセイラは、シャアのことを思い出し、彼を止めるために自分はもっと優れたパイロットになりたいと思うようになるのでした。放送時間の都合からかどうかは不明ですが、ザクレロが撃破された後、シャアが悲しむ描写などは一切なし。すぐにドレンと連絡を取り、ホワイトベースを撃破する作戦を考える流れになっています。いくら自分の許可なしに出撃したとはいえさ、これじゃあちょっと無慈悲すぎるよ…。そんなシャアがドレンに提案したのが、挟み撃ち作戦。シャアとドレンがそれぞれ持つ戦力をもってすれば、ホワイトベースを落とすことも十分可能というものでした。一方ホワイトベースでは、アムロたちが休息中。セイラも同じように休んでいましたが、船員たちがシャアのことを頻繁に語る中で、彼女は自分なりに自分の意思で「優れたパイロットになりたい」と考えるようになるのでした。ホワイトベースを序盤から苦しめ続けてきたシャア。ブライトたちには彼の脅威をこれでもかと言うほど理解していますが、前回加入したスレッガーは、シャアのことをほとんど知りませんでした。あれっ?シャアって連邦軍本部内ではそんなに有名じゃなかったのかな?このように船員たちがシャアのことを話す中で、それに複雑な気持ちを抱いていたのがセイラ。彼女は兄であるシャアの考え方に疑問を持ち、ゆえに自分が彼を止めるため、積極的に戦おうとするのでした。


ドレンのムサイ艦隊が接近し、自分たちが挟み込まれつつあることに気づいたホワイトベース。この状況下でブライトがした決断は、ムサイ艦隊を撃破し強行突破するというものでした。やがて始まる敵の攻撃に対し、ブライトはアムロたちの他スレッガーにも出撃を指示。ガンダムが修理中だったアムロを除き、スレッガーたちが次々に出撃、リック・ドムなどと交戦を繰り広げます。レーダー探知による予測針路により、相手が挟み撃ちを仕掛けてくると確信したブライト。このまま撤退や進路を変更することもできないため、彼はムサイ艦隊を撃破し強行突破する作戦に出ます。この強行突破の選択は、シャアも予測はしていたものの可能性は低いと考えていた様子。ホワイトベースの針路の取り方を見て、笑みを浮かべます。そんなホワイトベースに対し、ドレンのムサイ艦隊の攻撃が開始。さらにムサイからはリック・ドムも複数出撃してきます。これにはガンキャノンガンタンクGファイター2機が応戦。リック・ドムのうち3機を撃破してみせますが、ムサイ艦隊に大ダメージを与えるまでには至りませんでした。スレッガーは、ホワイトベース内にあった予備のGファイターで出撃。最初に敵に攻撃を仕掛けてみせますが、思ったほど効果は出ませんでした。敵の動きを読んだうえで発射したものの外してしまったのか、それとも純粋に功を焦ったのか、どっちなんだろう?前者だと信じたい…。そして、この戦闘の中で、最も目覚ましい活躍を見せたのが、セイラのGファイター。出撃後リック・ドム1機を撃破し、そのビームでそのまま別の1機の脚部を破壊。その後追撃して四肢をすべて破壊し、そのうえでボディを撃ち抜いて撃破します。今までの彼女からは考えられないほどの、アグレッシブな戦闘でした。


ガンダムの修理が終わり、アムロは遅れて出撃。そんな彼がとった戦法は、少し変わったものでした。完全にガンダムに不覚を取られたドレンは、自身の乗っていた旗艦を破壊され死亡。残るムサイはホワイトベースの攻撃で撃ち落とされ、リック・ドムガンダムによってすべて撃破。こうしてドレンのムサイ艦隊は、シャアの戦艦ザンジバルの合流を待たずして全滅してしまうのでした。前回に引き続き、今回もガンダムが無双状態。「ガンダムってこんなに強かったっけ?」って観てる側が困惑しちゃうくらいの強さを発揮してくれていました。これはガンダム自身の持つ性能と言うよりも、アムロの持つ天才的なセンスによるものが大きいと言えるでしょう。出撃したガンダムは、リック・ドムを蹴り飛ばしてひるませた後、まず敵の真上に回り込み、そのまま垂直に落下してムサイの1つを撃破。次にそのままビームサーベルを使ってドレンの乗る旗艦を真っ二つにして破壊。残るリック・ドムは、完全に敵の攻撃パターンを見切ったうえで、わざとシールドを犠牲にして勝利をおさめるのでした。強い、とにかくガンダムが強すぎる。ここまで強いと爽快です。アムロも戦いの中で随分成長したんだなぁ…。こうして戦いに勝利したホワイトベースでしたが、破損個所も多く、ルナツーへ針路をとることもできないため、予定通り中立地帯であるサイド6へ向かうことにします。その先に待ち受けていたものとは―。

 

 

 

第33話「コンスコン強襲」

1979年11月17日放送
登場した敵他:コンスコンのムサイ艦隊、巡洋艦チベ、ブラウ・ブロ、戦艦ザンジバルリック・ドム

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「こんな古いものを。父さん、酸素欠乏症にかかって…!」


STORY:モビルアーマーブラウ・ブロを排除したホワイトベースは、サイド6へ入港。その修理は叶わなかったものの、ひと時の休息を得ることなった。その中でアムロとミライは、それぞれ父テムや婚約者カムランと再会するが、その結末は悲しいものとなってしまう。やがて修理を受けられるとの情報を得たホワイトベースはサイド6を出港するが、敵の攻撃を受ける。攻撃してきたのは…、ドズル・ザビ配下のコンスコン率いるムサイ艦隊だ!


中立地帯であるサイド6を舞台に、アムロと父テム、ミライと婚約者カムランのそれぞれの再会、さらにシャアを追い落とそうとするドズルの謀略など、いくつもの展開が織り交ぜられた一編。しかし、あまりに詰め込みすぎたためか、1つ1つの展開はややすっ飛ばし気味になっています。今回の敵であるコンスコンは、大口叩いていた割にはガンダムたちにあっさり敗北。話数短縮等がなければ、もうちょっとマシな活躍してたのかなぁ。


サイド6へ針路をとるホワイトベースアムロたちは引き続きGファイターの性能テストをかねて、その護衛に当たります。やがてサイド6の領域に近づいた時、小惑星群に隠れる何かを発見。それはジオン公国軍モビルアーマーブラウ・ブロでした。発見されたブラウ・ブロは、Gファイターに対して先制攻撃。これに対しアムロガンダムで挑み、何とか敵を撤退させることに成功。その後、いよいよサイド6へと入港します。前回に続き、今回もモビルアーマーが序盤に登場。ブラウ・ブロは分離・合体が可能なタイプであり、テスト段階の故障中であったものの、ガンダムに完全に撃墜されることなく逃げ切ることに成功しています。分離したパーツがそれぞれ独立して活動することが可能なため、敵の意表を突く形でのビーム攻撃や、一部破壊されてもそのパーツだけを捨てて戦闘を続行するなど、面白い戦い方ができるブラウ・ブロ。故障中でなければ、もっとガンダムを苦しめる強敵として立ちはだかったことでしょうね。でも、そもそも焦って先制攻撃しなけりゃ、ガンダムに追われることもなかったのになぁ…。そしてこの後、ホワイトベースはサイド6へ入港。しかし、戦争協力になるとして、コロニー内での修理は拒否されてしまうのでした。


サイド6への入港の際、婚約者であるカムランと再会したミライ。しかし、カムランはこの戦争の世の中だというのに、あまりにも以前と変わらなさすぎるせいで、じょじょにミライとの間に溝ができてきてしまいます。同じ頃、ドズル・ザビの命を受けたコンスコンが、シャアの戦艦ザンジバルに合流。シャアを呼びつけて講釈を垂れて見せ、自分がホワイトベースを撃ち落としてみせると豪語するのでした。今回登場のゲストキャラクター:カムラン。彼はミライの婚約者(許婚)でしたが、戦争が始まった直後にお互い離れ離れに。カムランはミライをずっと探し続けていたものの見つけることができず、今日にまで至っていました。カムラン自身は悪い人間ではないのですが、いかんせんお坊ちゃまだから、どことなく配慮の仕方がズレているような印象。彼なりにミライのことを思っていることも間違いないのですが、その行動は彼女を失望させる結果になりました。確かにカムランはミライを探していましたが、実際に動いていたのは、彼の命令を受けた部下たち。カムラン自身は何一つ自ら行動していません。お坊ちゃま育ちだから、“自分自身が動く”という考え方に至りにくかったのかなぁ。カムランがこんな感じのため、せっかくミライと再会できたのに、お互いの関係には溝が生まれていくことになります。一方、シャアの戦艦ザンジバルには、ドズルの部下であるコンスコンが乗艦。シャアのことをドズル同様良く思わない彼は、シャアに対してホワイトベースを撃ち落としてみせると宣言するのでした。コンスコンは、いかにも厭味ったらしそうな小太りの軍人。ドズルの命令を受けたこともあり、シャアに対しては敵対心むき出しでぶつかってきます。これに対して、シャアは冷静に対応。シャアの方が大人だ…。


サイド6で買い出しに出かけていたアムロは、その中で父テムの姿を発見。フラウたちと別れて彼を追いかけます。やがてテムのジャンク屋にたどり着いたアムロは、ついに再会を果たしますが、彼は酸素欠乏症の影響で脳に異常をきたしており、アムロを悲しませることになってしまいます。その後、サイド6外のドックで修理を受けられることになったホワイトベースは、予定を早めて出港しますが、そこにはコンスコンのムサイ艦隊が待ち構えていました。サイド6の街の中で、アムロが見かけた見慣れた人影。それは、第1話で生死不明となったアムロの父テムでした。彼との再会を喜び、彼が経営するというジャンク屋に招かれたアムロでしたが、そこでテムの異変を感じ取ります。第1話以来の登場となったテム。今回の再登場により、実は生き延びてサイド6に流れ着いていたことが判明します。しかし、サイド7脱出時かあるいは別のどこかで酸素欠乏症を患ってしまい、若干の記憶障害等の後遺症が残る形になっていました。アムロのことなどは覚えているものの、「ガンダムの最新パーツだ」と称して時代遅れのパーツを作ってみたり、母のことを話題に出したりしても、ほとんど無感情なテム。変わってしまった父の姿を見て、アムロは泣き叫びます。テムの異常さに対して絶望するアムロの気持ちはよくわかるのですが、「時代遅れのパーツを作る」からいきなり「酸素欠乏症なのではないか?」とアムロが結論に至るのは、ちょっと飛躍しすぎな気がします。この時期は既に『ガンダム』の放送短縮が決まっていたはずなので、その関係で描写を圧縮したのでしょうか?もし放送短縮が無ければ、アムロとテムの再会だけで1話使ってたのかなぁ。


コンスコンはこのままホワイトベースを撃ち落とそうと、リック・ドムを一気に12機も投入して攻撃。これに対し、ホワイトベースガンダムGファイター2機・ガンキャノンに出撃を指示。彼らの連係プレーにより、瞬く間にリック・ドムは全滅。コンスコンは旗艦である巡洋艦チベ以外の全ての戦力を失う結果になります。その後、サイド6に戻ったミライは、カムランとまた出会い―。コンスコンホワイトベースの位置関係などから、攻撃しやすいと判断。一気に大量の戦力を投入し、短期決戦をかけます。しかし、この判断がマズかった。自信満々に派遣したリック・ドムは、ガンダムガンキャノンGファイターの前に次々と破壊されていき、瞬く間に全滅。さらにホワイトベースの砲撃でムサイも全滅させられ、コンスコンは絶体絶命のピンチになります。しかし、ここでちょうどお互いがサイド6の領域に再びかかろうとしていたため戦闘はストップし、かろうじて生き延びることができるのでした。あれだけ自信満々に戦力を投入した割には、あっという間に全滅させられたコンスコンコンスコンが軍人として無能というよりかは、ホワイトベースの戦力を過小評価しすぎたせいで負けたという印象が強いですね。まあ、普通の戦艦なら、リック・ドム12機も投入されればひとたまりもないもんな…。こうして、ホワイトベースは修理を受けられなかったもののサイド6へ帰還。そこでミライはまたもカムランと出会いますが、彼の変わらない態度を見て、彼との別れを決意するのでした。ミライが必死に訴えたりアプローチしたりしても、決して自分からは動こうとしない(今回の終盤でちょっとは動いてるけど)カムラン。ここまでミライに対して鈍いと、わざとやってるんじゃないかと思えてきちゃいますが…違うんでしょうね。やっぱり彼は、ミライにとって大きなものが欠けていたのでしょう。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第34話から第36話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム』。君は、生き延びることができるか…?

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ガンプラ Pick Up!

今回紹介したお話に登場したモビルスーツガンプラを、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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