お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム』ちょっとした感想 Phase-10(第28~30話)

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今回は、機動戦士ガンダム』の感想記事第10回目です。

 

カイとミハルの顛末は?そして激化していく戦況!今回ご紹介の3話で、さらに戦争が激化。それと並行して、地球連邦軍の拠点として以前から名前の出ていたジャブローが、ついに劇中に登場します。戦況の激化で様々なモビルスーツが入り乱れる戦闘が描かれることが多くなりますが、ちゃんと人間ドラマを描くことも忘れていないのが、よりお話を面白くしてくれています。

 

なお、前回(第25~27話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第28話「大西洋、血に染めて」

1979年10月13日放送
登場した敵他:グラブロ、ズゴック、巨大潜水母艦マッド・アングラー

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「このままだったら、またジオンに利用されるだけの生活よ。それにもう、ただ見てるだけだなんて、あたしたまんないよ!」


STORY:ベルファスト基地を発ち、南米の連邦軍本部ジャブローへと向かうホワイトベース。その船内で、カイはミハルを発見した。既に彼女がスパイだと知っていた彼だったが、他の船員にバレないようかくまってやることに。その最中、ジオン公国軍の攻撃が始まった。多くの箇所を被弾し、ピンチのホワイトベース。ミハルは船内にキッカなどの子供もいることを知り、自らも出撃を決意する。しかし、それはカイにとって、悲しい結末を招くことになる―!


前回登場したジオン公国軍のスパイ:ミハル。今回は彼女の退場回となりました。前回に続き実質的に主役となるカイも、今回は戦いの中で奔走。今まで軽いノリの男として描かれてきたからこそ、今回でのマジメな戦闘参加っぷり、そして終盤でのミハルを失ったことによる慟哭が、視聴者に強い印象を与えてくれます。ミハルの最期もあっけなかったけど、視聴者以外誰も彼女が明確に死んだと認識していない(状況としてはほぼ死んだとしか考えられないけど)のが、また悲しいなぁ…。


Gファイターガンダムのドッキング訓練をアムロたちが行っていた頃、ホワイトベース内に潜入し情報を探ろうとしていたミハル。人が近づいてきたのを感じ、近くの部屋に逃げ込みますが、それは偶然にもカイの部屋であり、戻ってきた彼に彼女は発見されてしまいます。ミハルのことを察しているカイは、彼女を自分の恋人ということにしてかくまってやることに。そんな中、ホワイトベースに救助信号を出す小型飛行機が接近してくるのでした。前回から、ホワイトベースに潜入しているミハル。人の気配がしたので近くの部屋に逃げ込みますが、そこはカイの部屋でした。急いで机の下に潜り込むも、カイに気配を感じ取られて発見されてしまうミハル。さすがカイ、軍人としての勘が働いたのか?いや、でもこれくらいなら、普通の人でも探すか…。そんなカイに対し、ミハルはカイを追ってきたのだといいますが、カイ自身はミハルの本当の目的に気づいていました。が、同時に彼女が抱える事情も知っていたため、自分の部屋にかくまってやることにします。ミハルのことを、彼女で密航者ということにしたカイ。これにより、彼女は最期まで自分自身がジオン公国軍のスパイであるということがバレることはありませんでしたね。カイとミハルがこのようなやり取りをしていた直後、1機の小型飛行機がSOS信号を発信。飛行機の所属などを確認しそれを受け入れるホワイトベースでしたが、その中には民間人に変装したジオン公国軍の兵士フラナガンがいました。


ミハルにホワイトベースの大まかな行先を教えたカイ。しかし、彼はその情報をミハルがどう伝えるのかについて疑問を持ちます。やがて小型飛行機が怪しいと気づきますが、既に飛行機は飛び立った後。情報を持ち帰ったフラナガンは、シャアに進言し、ズゴックを率いて新型モビルアーマー:グラブロで出撃。それをキャッチしたホワイトベースと、戦闘が始まります。ミハルのことを思い、ホワイトベースの情報をぼんやりと伝えるカイ。しかし、ここで彼は、ミハルがどのようにしてジオン公国軍と連絡を取るのか疑問に持ちます。島1つ無い大西洋上の上空で、どうやって―?その時、カイは修理のため着艦した小型飛行機が怪しいと感じますが、時すでに遅しでした。ミハルのために、ぼんやりした情報を教えるカイ。その理由はもちろん、詳しく教えるとジオン公国軍に情報が筒抜けになってしまうからでしたが、ミハルに対しては「詳しく教えすぎるとホワイトベースを撃ち落とされてお互い死んじゃうから」と言う理由にしているのが、なんともカイらしいなぁと感じます。こう、ちょっとカッコつけてるけど、相手を思いやってる感じもするというか…。そして情報を教えた直後、カイは彼女の情報を受けるジオン公国軍の兵士たちが、ホワイトベースに着艦した小型飛行機の乗っているのではないかと直感。ハッチに急いで向かいますが、既に小型飛行機は発進した後でした。焦るカイに対し、少々冷めた感じのブライト。身体検査等しても何も異常がなかったとのことなので、まあブライトが油断するのも無理ないですが、せめて所属である(と自称していた)漁業組合に確認を取るくらいのことはしてもよかったかもしれませんね。だって、付近に漁船とかもキャッチできてないんだしさ…。こうしてまんまと情報を手に入れたフラナガンは、ズゴック2機を率いてグラブロで出撃。ミサイルで先制攻撃をかけてきます。


海上での戦闘のため、Gアーマーを出撃させるホワイトベース。出撃後ボルトアウトし、ガンダムGファイターに分離して戦いますが、その戦いは想像以上の苦戦を強いられる形となりました。ガンキャノンガンタンクが出撃できないため、ハヤトはコアファイターで出撃。Gファイターとの連係でズゴック1機を撃破しますが、既にホワイトベースにはかなりの被害が出ていました。ブライトはミサイルを搭載したガンペリーの出撃を指示。カイがこれに搭乗することになりますが…。ガンキャノンガンタンクもガッツリ陸戦型メカであるため、ガンダムが駆り出されることに。とはいえ、ガンダム自身も水中戦闘用の装備は何1つ持っていないため、グラブロとの戦闘は想像を超える過酷な戦いになりました。水中ではビーム系の兵器の出力は半分程度にまで落ちるらしく、これもガンダムをさらに苦しめる要因となります。フラナガンから「なんていう装備で来てるんだ」と言われてしまうありさまのガンダム。この状態で、今まで水中でゴッグズゴックを打ち破ってきたんだから、もしかしてガンダムってものすごいモビルスーツなんじゃあ…(今さら)?一方、コアファイターズゴック1機と応戦。ビーム攻撃を回避しミサイルを叩き込んでいきますが、やはり火力不足で単独では倒せません。その時加勢に現れたのが、ガンダムの援護をしていたGファイターコアファイターの攻撃で会場に浮上してきたところを逆に狙い撃ちし、撃破に成功します。ここではGファイターの活躍に目に行きがちですが、ギリギリまで粘ったコアファイターの活躍も見逃せません。あれだけ不利な状況で、被弾1つせずに立派に戦い抜いたのは素晴らしかったです。


ガンペリーに到着したカイ。砲撃担当が不在であったこと、ミハルが自分も戦いたいと言い出したことから、彼は彼女とともに出撃することにします。ズゴック相手に奮闘するガンペリーでしたが、途中被弾して回路が故障。しかし、ミハルの捨て身の活躍でミサイルの追加発射に成功し、ズゴックを撃破します。同じ頃、ガンダムは脚部を犠牲にしてグラブロを撃破。こうして今回の戦いもホワイトベースの勝利に終わりますが、そこにミハルの姿はありませんでした。攻撃を受けて揺れるホワイトベースの中で、キッカたち子供を見かけたミハル。ここで彼女は、ホワイトベースには軍人以外の民間人、しかも自分の弟たちくらいの子供が乗っていることを知り、ホワイトベースを危険にさらした後悔と、過去の自分から脱却するために、自らカイとともに出撃を決意します。ミハルはスパイになるための最低限の訓練は受けているようですが、航空機の操縦等はからっきしの様子。本当に銃の扱い程度しか学んでいないようです。やっぱり、ジオン公国軍にとっては使い捨て要員だったのかな…。そんな彼女の協力のおかげで、ガンペリーは今までにないくらい大活躍。しかし、ズゴックの攻撃をまともに食らって回路が故障。ミハルはカイの言葉を受け、自らミサイルカタパルトに向かいミサイル発射に成功。ズゴックを撃破しますが、その衝撃波で吹っ飛ばされ死亡してしまいます。普通に考えれば、あんなにミサイルを至近距離から発射すれば、ミハル自身もひとたまり無いことくらい予想がつきそうなはず。でもきっと…、わからなかったんだろうなぁ。この後、ガンダムはグラブロを撃破して浮上。戦いはホワイトべースの勝利に終わりますが、カイには大きな後悔を残す結果にもなりました。ミハルを失ったことで悲しむカイ。ここでの彼の感情の爆発っぷりは、今までにないものでした。

 

 

 

第29話「ジャブローに散る!」

1979年10月20日放送
登場した敵他:シャア専用ズゴックズゴックゴッグ、ゾック、ドム、グフ、ザクⅡ、潜水艦ユーコン、ガウ攻撃空母、戦闘機ドップ編隊

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「マチルダが命を懸けて守り抜いたホワイトベースを、私の前で沈めさせることはできん!」


STORY:南米の連邦軍本部:ジャブローに入港したホワイトベース。そこで船員たちは、戦死したマチルダの婚約者だというウッディ大尉と出会う。彼らに修理を任せ落ち着くアムロたちだったが、シャアたちマッド・アングラー隊の脅威が迫っていた。ジャブローの位置を突き止めたシャアは、あらゆる兵器を投入し総攻撃を仕掛けてくる!戦いの最中、ガンダムアムロは、赤いズゴックを見て確信する。シャアだ。あのシャアが、帰ってきたのだと―!


初公開、これが連邦軍本部:ジャブローだ!数話前から名称のみ登場していたジャブローが、今回初登場。併せて、ゲストキャラクターであるウッディや、連邦軍ガンダムタイプの量産型新モビルスーツ:ジムなども初登場します。シャア側も負けてはおらず、自身の専用ズゴックの他、ゾックなどの新モビルスーツや、ドムなど過去に登場したモビルスーツも総登場。総力戦という形になっており、戦闘目白押しな一編になっていました。


南米の連邦軍本部:ジャブローに到着したホワイトベース。そこで船員たちは、修理責任者であるウッディ大尉と出会います。彼から自身がマチルダとの婚約者であったことを知らされ、衝撃を受ける船員たち。その後身体検査を経てひと時の休息をとることになりますが、同じ頃密かにホワイトベースを追跡していたシャアは、ジャブローの位置を突き止め、攻撃作戦を練っている最中でした。連邦軍本部のジャブローは、南米の熱帯雨林地帯(おそらくアマゾン)の地下に建設されている大規模基地。木々でカムフラージュされた中には様々な秘密の出入口や兵器が隠されており、その巧妙さはジオン公国軍ですら容易に見破れないほどでした。のちのシーンのシャアの発言から考えるに、ジオン公国軍は「連邦軍本部がジャブローにある」ということはキャッチしていたものの、どこが出入口だとか、どういう防衛網かなどまでは把握していなかったようですね。なるほど、連邦軍もなかなかやるじゃないか!…って、さすがに普通本部の情報までは敵に知られることは少ないか。こうしたジャブローに入港したホワイトベースは、すぐに修理専用ドッグへ。船員たちが降りた先には、修理部門の責任者であるというウッディがいました。彼がマチルダとの婚約者だと聞かされ、アムロたちは衝撃を受けます。ウッディはかなり落ち着きのある人物で、とっても信頼できそうな人柄。さすが、マチルダとの婚約者になるだけのことはあります(まあ、マチルダとの婚約者という設定が先行してキャラづくりがなされたみたいだけど)。そして、こういういいヤツほど、早く逝く…。


ブライトとミライが連邦軍司令部と打ち合わせをしていた頃、ホワイトベースの前でウッディと再会するアムロ。彼はマチルダを守り切れなかったことを謝罪しますが、それに対しウッディは力強く反論します。一方シャアたちマッド・アングラー隊は、ジオン公国軍本部から増援を受け、モビルスーツを多数用意。ゾックとゴッグを先発隊として出撃させ、その後自らを含めて一斉に出撃。ジャブロー攻撃作戦が開始されます。アムロとウッディの1対1のシーンは、ウッディの性格がよく表れており、同時に彼の強い覚悟や思いが感じられる、Aパートで最もインパクトのあるシーン。彼の発言に、アムロも心動かされます。ガンダムがもっと活躍すればマチルダを守れたかもしれない」と言うアムロに対し、「うぬぼれるんじゃない、アムロ君。ガンダム一機の働きで、マチルダが助けられたり戦争が勝てるなどというほど甘いものではないんだぞ。」や「パイロットはその時の戦いに全力を尽くして、後悔するような戦い方をしなければ、それでいい。」と語るウッディ。まさしく正論であると同時に、彼の強い意志を感じます。素晴らしい軍人やな、ウッディは…。これと同じ頃、ジャブローの出入口に目星をつけたシャアは、モビルスーツの補給を受け、ゾックとゴッグ2機を先発隊として調査を命令。その後、用意したモビルスーツを総投入し、自らも出撃します。ジャブロー攻略作戦に投入されたモビルスーツは、シャア専用ズゴック含めて50機超。しかし、ジオン公国軍によればこれでもジャブロー攻略のためには少ない戦力のようです。ジャブローの守りが強固であると同時に、ありったけのモビルスーツをかき集めてもここまでしか用意できないジオン公国軍の消耗っぷりが、よくわかる描写でした。


シャアの襲撃を受けたジャブローは、すぐに戦闘態勢を構築。ホワイトベースの船員たちは宿舎に戻るよう命じられますが、彼らはみな宿舎ではなくホワイトベースに集合し、モビルスーツに搭乗して待機します。しかし、なぜか司令室からは戦闘に関する情報が何も入ってこないのでした。同じ頃、地上ではジャブローの対空砲火とシャアたちのモビルスーツの激しい攻防が展開。ここでシャアは、半数近くのモビルスーツを失うことになるのでした。第2次戦闘配置の命令が下ったものの、ホワイトベース自体は修理中だったため、宿舎に戻って休むよう指示されるブライトたち。しかし彼らは誰に命じられるわけでもなく、自然とホワイトベースに集合し戦闘態勢を組みます。ここで船員たちが自発的に集まって戦おうとする姿勢がGoodですね。このようにホワイトベースは戦う気満々で準備を進めますが、なぜか司令部からは情報が一切来ずじまい。手の打ちようがない彼らは、待機せざるをえなくなります。ここでホワイトベースに指令が来なかったのは、おそらく意図的なもの。司令部がホワイトベースを厄介者扱いしていたからではないでしょうか。こんな非常事態の時にまで嫌がらせすることないよねぇ。一方地上では、連邦軍とシャアたちの激しい戦いが続行。シャアは攻撃の雨あられの中何とか地上に降り立ちますが、既に隊は半数近くのモビルスーツを失っていました。ジャブローの守りは強固であり、対空砲火の威力も半端ないものに。地上からの砲撃一発や、戦闘機のビーム砲だけで、ズゴックやドム、グフやザクⅡをを次々に撃ち落としていきます。さすが本部だけのことはあるこの強さ。連邦軍も、モビルスーツとの戦闘面でもジオン公国軍と互角にやりあえるようになってきたんですね。


対空砲火により敵を足止めしたものの、シャア専用ズゴックをはじめとするモビルスーツの侵入を許したジャブロー。これにより修理専用ドッグも破損し敵が侵入してきたことで、ホワイトベースも戦闘を開始します。カイのガンキャノンやセイラのGファイターゴッグズゴックを打ち破る中、ガンダム連邦軍の量産型モビルスーツ:ジムを倒す赤いズゴックを発見。それがシャアと確信します。必死の戦い結果、ウッディの捨て身の攻撃もあってガンダムの勝利に終わることに。撤退するシャア専用ズゴックを追ったガンダムは、追跡しきれなかったものの潜伏していたゾックを打ち破り、ジャブローを守り切ることに成功するのでした。Bパート後半は、主にモビルスーツ同士の戦闘が中心。今回初登場のジムがシャア専用ズゴックにやられてしまい(それまでは結構頑張ってたけど)あまり戦果を挙げられなかった一方で、特にガンキャノンゴッグ1機を撃破するという目覚ましい活躍を見せます。数話前でガンダムを苦しめたゴッグを、単独で破ってみせたガンキャノン。これにはやはり、カイのミハルに対する強い思いが大きく影響したと言えるでしょう。「ミハル、俺はもう悲しまないぜ。お前みたいな子を増やさせないために、ジオンを叩く。徹底的にな!」と言うカイ、カッコいいぜ!一方のガンダムは、ドック内を高速で移動する赤いズゴックを発見。そのズゴックは所属やパイロットを名乗りませんでしたが、アムロはあれはシャアだと確信します。やがて、ガンダムシャア専用ズゴックは激しくぶつかり合うことに。両者一歩も引かない戦いを見せる中、勝敗を分けたのは、ウッディの攻撃でした。「マチルダの守ったホワイトベースを何としても守り切る」と決意していたウッディは、その命と引き換えにシャア専用ズゴックのモノアイの破壊に成功。既にガンダムとの戦いでダメージを食らっていたシャアは、撤退を余儀なくされます。ここで散っていくウッディの姿が悲しいですが、この直前のガンダムの戦いっぷりも見逃せないところ。シールドを囮に使ってビームライフルシャア専用ズゴックを撃ち抜くなど、かなり高度な戦いをしていましたね。この後、撤退するシャア専用ズゴックを追ったガンダムは、ゾックと遭遇。しかしガンダムはほとんど苦戦することなくこれを打ち破り、シャア専用ズゴックを逃したものの戦闘に勝利するのでした。フラウの通信から推測すると、今回の戦いではシャア専用ズゴック以外のジオン公国軍モビルスーツは全滅したらしい。オデッサ作戦に続いて、ジオン公国軍は大きな痛手を受けたと言えるでしょう。

 

 

 

第30話「小さな防衛線」

1979年10月27日放送
登場した敵他:シャア専用ズゴックアッガイ、戦闘機ドップ編隊

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「この子たちが生きている間に、ジオンも連邦軍もない世界だって、来るかもしれないでしょ?」


STORY:階級を与えられ、いよいよ正式に軍人となったアムロたち。その一方で、連邦軍本部ではカツ・レツ・キッカの処遇が問題になっていた。本部は育児センターへの入所を決定するが、それを嫌がった彼らはそこから抜け出してしまう。そして、偶然もぐりこんだジムの製造工場で、シャアたちの暗躍を見た!敵の目的を知ったものの、縛り上げられてしまうキッカたち。刻一刻と迫る時限爆弾のタイムリミット。キッカたちは、ジャブローを救えるか!?


今までずっとアムロたちと行動を共にしてきた、戦災孤児のカツ・レツ・キッカ。今回は、そんな彼らにスポットを当てた一編です。中盤での彼らの頑張りと、アムロたちの連係プレーが最大の見どころ。その一方で、今回初登場したジオン公国軍の新型モビルスーツアッガイの扱いは結構軽かったですね。初登場時に一応施設は破壊してたけど。そのあとはガンダムにやられっぱなしだったし…。


シャアが一時撤退した後も、ジオン公国軍の定時爆撃を受け続けていたジャブロー。対空砲火で十分守り切れるほどであり、隊員たちも油断していましたが、その裏でシャアのジャブロー潜入作戦が始まっていることに気づいていませんでした。同じ頃、アムロたちは階級を与えられ、正式に軍人になることに。既に死亡したリュウには二階級特進の栄誉が与えられますが、これに食って掛かったのがアムロでした。ジオン公国軍の定時爆撃は、戦闘機ドップ編隊による空爆で、ジャブローの対空砲火で十分すぎるくらい対抗できるもの。「こんな攻撃で本当にジャブローを破壊する気あるのか?」とも思えるものでしたが、これはシャアのジャブロー潜入作戦の囮にすぎませんでした。戦闘機ドップ編隊の攻撃の中で、シャアたちはシャア専用ズゴックアッガイで地上からジャブローへ接近。前線の施設の1つを破壊し、潜入に成功します。囮を使って潜入するのはいいけど、今回のシャア、ちょっと簡単に潜入できすぎじゃないかな?前回ジャブローはあれだけの対空砲火等を見せたんだから、ここにたどり着くまでにセンサーとかトラップがいくつも仕掛けられてそうなもんだけど…。これと同じ頃、アムロたちは階級を与えられ、とうとう正式に軍人になることに。それに少し違和感を覚えていたアムロでしたが、リュウが戦死に伴い二階級特進したことを伝えられた際、彼の気持ちが爆発します。二階級特進だけで、リュウたちに感謝の言葉もないのか」と訴えるアムロ。軍人にとっては殉職者に二階級特進の栄誉を与えるのは当たり前のことですが、それに疑問を持つアムロの気持ちも、よくわかる気がしました。


アムロたちが正式な軍人になったことで問題になるのが、子供であるカツ・レツ・キッカたちの処遇。連邦軍本部はジャブローの育児センターへの入所を決定しますが、キッカたちは嫌がり、またフラウも最後までその処遇に迷っていました。育児センターへ入所したキッカたちは、やはりそこが嫌になって脱走。ジャブロー内の地下洞窟をさまよってジムの製造工場に転がり込み、そこでシャアたちの暗躍を目撃するのでした。ホワイトベースは軍艦。当然民間人は乗っていられません(今までは例外措置)。キッカたちはまだ子供であるため軍人にするわけにもいかず、連邦軍本部は彼らをジャブロー内の育児センターへ入所させることにします。今回、ジャブロー内に育児センターなる施設が存在することが判明。センターの子供たちの発言から考えるに、戦災孤児を預かるというよりも。軍人の良心たちが子供を預ける保育所のような施設のようです。この施設で興味深いのが、キッカたちを除く子供たち全員が、静かで半ば無気力であること。彼らはいつ帰ってくるかもわからぬ両親を待ち続けており、いつしか笑顔を失っていたのでした。こういう場では子供たちが無邪気に騒いでいそうなものですが、逆にシーンと静かなのが、視聴者にインパクトを与えています。そう。戦争のあおりを食らってるのは、大人たちだけじゃないんだよね…。そんな育児センターに一度は入るも、やっぱりホワイトベースに戻りたいとして抜け出してしまうキッカたち。彼らはジャブローの中にある地下洞窟に迷い込み、やがてジムの製造工場にたどり着きます。そして、潜入していたシャアの部下たちと鉢合わせしてしまうのでした。ジャブローの地下には洞窟が広がっているらしく、一部は道路や製造工場などの設備に利用。キッカたちはここに迷い込んでしまいます。彼らはジムの製造工場で初めて敵に遭遇しますが、その前に知らないうちにアッガイの頭の上を歩いたりしちゃってるんですよね。なーんか今回、地球連邦軍もシャアもちょっとガバガバな気がするなぁ。


敵に縛り上げられ、その上製造工場に爆弾が取り付けられたことを知ったキッカたち。彼らは苦しみながらも自力で縄をほどき、やがて設置された時限爆弾のすべてを回収します。そしてバギーで脱出しようとしますが、運転になれていないためメチャクチャに走り回ることに。そこに偶然駆け付けたのは、アムロたちでした。一方のシャアは、ホワイトベースへの時限爆弾設置に失敗。速やかに脱出するため、シャア専用ズゴックの元へ戻ります。Bパート前半は、キッカたちの活躍っぷりが存分に描かれることに。なんと協力して縄をほどいただけでなく、勘だけで設置された爆弾をすべて発見しきってみせます。なんの装備(爆弾探知機等)もなく、全てを探し当てたのは驚異的。シャアたち側も焦っていたのか、時限爆弾に「外すと爆発する」などのトラップを仕掛けていなかったことも、プラスに働きましたね。こうして爆弾を外したものの、問題になるのはそれをどう処理するかというもの。レツがバギーを運転して遠くへ運ぼうとしますが、運転になれていないため思うように行きません。このタイミングで訪れたのが、偶然ジムの製造工場を見学しに来たアムロたちでした。アムロたちはキッカたちを発見すると、連係プレーでアムロがキッカたち側のバギーに乗り込み、彼らを別のバギーへ乗り換えさせ、さらには爆弾を積んだバギーを走らせて人気のないところで爆破させることに成功。シャアの企みは完全に失敗に終わります。ここでのアムロたち、カッコいいと同時に頼もしかったなぁ。息もぴったりでした。


シャアは逃亡中セイラに出会うも、ミライの銃撃を受けたことでほとんど会話できずにそのままシャア専用ズゴックに搭乗。他の兵士たちもアッガイに乗り、脱出を図ります。しかし、これを追撃してきたのがガンダム。逃げるアッガイ3機をあっという間に撃破し、シャア専用ズゴックの右腕を切り落とします。シャアとの決着まであと一息というところまで追い詰めたガンダムでしたが。結果的には逃がしてしまうことに。そして戦闘終了後、キッカたちは特別にホワイトベースへの再乗船を赦されたのでした。シャアとセイラが、短い時間ですが再会。ミライによって邪魔される形になりますが、彼女が「シャアとセイラには何かあるのではないか」と疑問を持つ、重要なシーンにもなっています。そして、この後繰り広げられるのが、ガンダムシャア専用ズゴックたちとの戦闘。ガンダムにとってアッガイ程度のモビルスーツは敵ではなく、初登場回にもかかわらずバッサバッサと倒されていきます。あまりにもあっけなくやられていくアッガイ。これ、ズゴックとかで出撃した方がよかったんじゃないかな…?こうした戦闘を経て、ガンダムシャア専用ズゴックと対峙。その腕を切り落とすことに成功しますが、完全に倒すことはできませんでした。こうして戦いは終わり、キッカたちは再びホワイトベースに戻れることが決定。アムロたちは、互いにそのことを喜び合うのでした。アムロたちの進言があってもなお決断を渋る兵士に対し、アムロが言ったセリフが印象的。「この子たちが生きている間に、ジオンも連邦軍もない世界だって、来るかもしれないでしょ?」。サラッと出た一言でしたが、強く印象に残りましたね。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第31話から第33話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム』。君は、生き延びることができるか…?

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ガンプラ Pick Up!

今回紹介したお話に登場したモビルスーツガンプラを、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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