今回は、『ひみつ×戦士 ファントミラージュ!』の総括感想記事です。
「ガールズ×戦士シリーズ」3作目として、前2作の人気を受けて制作された本作。ベースはそのままに今までとは違った趣向が凝らされたうえ、初の映画公開も実現。またその関係もあり、5クール全64話という、近年の特撮作品では異例のロングラン作品となりました。どんなジャンルであれ、シリーズものは3作目になっていったん勢いが落ち着くものが少なくないですが、『ファントミラージュ!』は逆にさらに勢いづけてくれたような気がします。
なお、第5クールのまとめ感想記事は↓コチラです
bongore-asterisk.hatenablog.jp
『ファントミラージュ!』の作風は、『ミラクルちゅーんず!』と『マジマジョピュアーズ!』をミックスさせていいとこどりした感じ。ドラマは巻き込まれ形ではなく主人公たちが積極的に動く形になり、全体のストーリも1話1話で着実に進行(終盤になるとそのフォーマットは崩れますが)。丁寧な特撮も引き続き維持され、毎回毎回かなり楽しく観ることができました。
そんな作品の中で、特に大事にされていたのが、メインの登場人物たち。ファントミメンバーのココミ・サキ・ヨツバ・セイラはもちろんのこと、彼女たちを取り巻くレギュラーメンバーや準レギュラーメンバーが何回も劇中に登場。各キャラの性格はもちろんのこと、その立ち位置を生かしたエピソードがいくつか作られていたのが興味深かったですね。特に、以前の記事でも触れた通り、メインメンバーのキャッチフレーズの根拠をドラマの中で描いたのは、本当に秀逸だと感じましたね。
敵役の逆逆警察も、前作の邪魔邪魔団に比べると悪役度が下がったのでいい塩梅。その一方で、サカサーマ様が(シリーズの作風的に考えると)かなりテクニカルな方法でファントミを追い詰めようとしていたのが、いいスパイスになっていました。でも、こうしたことをしている割に、サカサーマ様を単なる悪役として終わらせず、心や過去に弱さがあったという形にしていたのが、これまた魅力的だったなぁ。
一方で、映画製作に伴う放送延長はかなり急に決まったからか、5クール目の展開はやはりかなり無理して引き延ばしていた印象。制作陣がキツかったのもわかるけど、頻繁に総集編が入ったりしてたのは、ちょっとテンポ悪かったなぁ。
「ガールズ×戦士シリーズ」3作目として、確実にシリーズ自体を勢いづけてくれた『ファントミラージュ!』。そしてシリーズは、ついに4作目である『ポリス×戦士 ラブパトリーナ!』へとバトンタッチされました。
『ラブパト』でも様々な新たなる試みが取り入れられてますし、今後のさらなる「ガールズ×戦士シリーズ」の挑戦と発展が、楽しみですね。
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