歴代ゼロへの変身者
ここはタイガ…いや、“お前たち”に任せるぜ！今回の『ウルトラマンタイガ』の注目ポイントは、なんと言ってもウルトラマンゼロの客演&プラズマゼロレットの登場。そのためのお祭り回のような感じになっており、特撮&戦闘パートの比重が非常に高く、ストーリーパートはほとんどないシンプルなお話になっていました。
中盤以降ほぼずーっと戦闘パートのため、第19話以上にお話はほぼあってないようなもの。中盤あたりのお話なら別にいいんだけど、今回第23話だぞ？ちゃんと物語を完結させられるのかなぁ。
なお、前回（第22話）の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
◎ストーリー面
話数的に、『タイガ』最後の単発回になる今回のお話。最近出てきてなかったヴィラン・ギルドが健在であることなどは確認できましたが、それ以外はほとんどニセウルトラマンベリアルを登場させるためのちょろっとした展開のみで、『タイガ』のストーリーの根幹にかかわるようなことはあまり出てきませんでした。再びクローズアップされた「ベリアル因子」。これが、後々の展開に絡んでくる…のか？
ウルトラマンタイガの登場、そしてトレギアの暗躍により、すっかり商売あがったり状態のヴィラン・ギルド。その一員であるザラブ星人・ゴドラ星人・スラン星人は、チブル星人の指示のもと、邪魔者を一掃するための作戦に着手。何とか実現にまでこじつけますが…。今回は宇宙人が4体も登場。『タイガ』の中でも割と多い方に感じますが、彼らのノリはどこか『ウルトラ怪獣散歩』のようなノリになっており、あんまり緊迫感はありませんでした。和気藹々とやるのはいいけど、自分たち追い詰められてる状態なんでしょ？えらくのんきだなぁ。そんな彼らは作戦案を出し合いますが、イマイチ名案は浮かばず。そんな中、リーダー格のチブル星人が画策したのは、ベリアル因子を利用したニセウルトラマンベリアルの生成でした。以前も登場したベリアル因子を利用し、なかなか壮大でかつ面白い作戦を打ち出してきたチブル星人。ホログラムで出てきてたからどこか遠くにいるのかなと思ったけど、すぐテレポーテーションしてこっちに来たね。最初から来ればいいのに…。
チブル星人の発案したニセウルトラマンベリアルの生成は、何とか成功。ザラブ星人の協力も得て、彼はテレビを通じて人類に宣戦布告してきます。それを見たヒロユキは、タイガに変身して応戦。しかし、思ったより苦戦させられたうえに、トレギアも登場して自体は混迷を極めることになります。チブル星人たちの計画を進めると同時並行で描かれるのが、ヒロユキたちのE.G.I.Sでの日常。確かに今まで描かれなかった普段の彼らについて観れたのは良かったのですが、このシーンが挿入された理由は、「ヒロユキたちの日常も描こう！」というよりも、チブル星人たちの活動のシーンにおける“合間の時間を盗む（シーンカットしてドラマの展開・テンポを速める）”ためではないかと思われます。最初から「ヒロユキたちの日常を描く」つもりでシーン配分考えていたのなら、もう少しスムーズなシーンのつなぎになっていたと考えられますからね。ちょっと挿入の仕方がブツ切りすぎる気がしたよなぁ。そんな日常シーンの後は、すぐ戦闘パートへ。チブル星人たちはニセウルトラマンベリアルの誕生、そして暴れっぷりを見てて喜んでいましたが、トレギアの策略により全員死亡してしまいます。死亡シーンもどこかコメディタッチだったチブル星人たち。君らのうち何人かはテレポーテーション能力持ってるはずだから、あの場から脱出できたような気がしないでもないけど…まあいいか！
フォトンアースの力をもってしても、状況を打開できないタイガ。その時現れたのは、あのウルトラマンゼロでした。ゼロはタイガに加勢して態勢を立て直させると、彼にプラズマゼロレットを手渡すことに。それを受け取ったタイガは、タイガダイナマイトシュートでニセウルトラマンベリアルを粉砕するのでした。ここで登場、ウルトラマンゼロ。いつもは荒っぽく空から降りてきて出てくる印象がある彼ですが、今回は光に包まれながら下から登場するという、珍しいパターンでした。いつもと全然違う登場の仕方だったし、なんでゼロがヒロユキの地球にいるのかの説明もなかったから、最初はゼロ自身も偽者か紛い物かと思っちゃったよ！そんなゼロは、相変わらずの強さを発揮。押され気味だったタイガの態勢を一気に立て直し、さらにはプラズマゼロレットを渡して逆転勝利へ導きました。「後輩戦士にブレスレットを渡す」って、お父さんであるセブンと同じことしてるんだよね、今回のゼロ。もしかしてこれも…『帰マン』オマージュなのか！？
◎特撮面
上述している通り、今回は特撮面に比重が置かれており、戦闘パートもドハデになっていたお話に。特に、ニセウルトラマンベリアル登場直後の市街地破壊シーンや、タイガたちの必殺技の鍔迫り合いシーンは、劇場版の特撮シーンですと言っても遜色ないくらいの出来栄えになっていました。うん、やっぱり辻本監督の撮る特撮パートはいいなぁ。
チブル星人の手により出現した、ニセウルトラマンベリアル。出現したとたん、見境なく暴れ始め都市を破壊していきます。オリジナルよりも若干声が違い、また以上に派手なゴールドのアクセントで小物感が出ているニセウルトラマンベリアル。偽物のためか理性がほとんどなく、ほぼ本能の赴くままに破壊を繰り返していきます。市街地のビルをいくつも吹っ飛ばしたり、高架道路を爆破したりするシーンは圧巻の一言。テレビシリーズの単発回でも、ここまでドハデな特撮ができるんだなぁ。
暴れ回るニセウルトラマンベリアル対し、立ち向かうタイガ。しかしニセウルトラマンベリアルはかなりの強さを誇り、全然歯が立たず劣勢になってしまいます。偽物とはいえ、やっぱりベリアル因子から生まれただけのことはあるニセウルトラマンベリアル。タイタスやフーマだけでなくタイガフォトンアースまでをも圧倒する、驚異的な強さを見せます。この戦闘シーンでは、一時的にフーマとトレギアが共闘っぽいことしているパートがあるのが注目ポイント。意外にあの2人、息あってたりして…？
タイガ大ピンチのその時、現れたのがウルトラマンゼロ。彼はタイガとともに戦ってトレギア&ニセウルトラマンベリアルを押し戻し、さらにタイガにプラズマゼロレットを付与。タイガトライストリウムはこの力を使い、タイガダイナマイトシュートでニセウルトラマンベリアルを破ります。ゼロ登場後の戦闘シーンは、CG合成面でのハデな描写が連続。特に、4人同時必殺技による光線の鍔迫り合いをやってのけていたのにはビックリしましたね。ちょっぴりマンガチックな演出も、よくマッチしていました。
トレギアの最後の作戦が、ついに動き出す。ピリカに秘められた、驚くべき秘密とは何か。地球に迫る、宇宙爆蝕怪獣ウーラーの正体とは！？
『ウルトラマンタイガ』の物語も、とうとう最終章へ。次回のお話は、ピリカが重要なカギになりそうです。しかしこれ…本当にきちんと完結するのかな？
そんな第24話の感想記事は、↓コチラだ！
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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