お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『伝説の勇者ダ・ガーン』ちょっとした感想 Legend-12(第35~37話)

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今回は、伝説の勇者ダ・ガーン』の感想記事第12回目です。

 

今回ご紹介の3話で注目すべきは、星史やヤンチャ―の気付き。2人ともそれぞれ、戦いの中や自ら調べることで知識やその見分を深め、それを戦いに生かしているのが興味深いです。今まで「敵が現れればとにかく倒す」というスタンスが強めだった星史も、だいぶ変わってきたことが窺えますね。

 

 

 

 

第35話「地球(ほし)の歌を聞け」

1992年10月17日放送
登場した敵他:キラードールモーリエ(レディー・ピンキー配下)、装甲獣ベロニカ(ブッチョ配下)

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「俺たちが歴史なんだ!ここにいる俺たちが、地球の歴史そのものなんだよ!!」


STORY:バリアー発生装置を破壊してもなお劣勢の星史たちは、やむを得ず撤退。敵も手を引くが、星史は「遺跡はなぜ大切なのか」という疑問を抱き続けていた。ひかるや螢に訊いても、そのヒントが歴史にあることしかわからず、悩む星史。そんな中、セブンチェンジャーの正体がバレ、彼が日本海溝に拘束されているという報せが入った。現場へ向かう中で、地球の息吹を感じた星史は、ついに自分でその答えを見つける!歴史が大切な理由、それは―!


前回の戦いで、大きな禍根を残した星史。今回は、そんな彼が自らの力で「歴史の大切さ」に気づき、戦う気持ちを新たにするお話となりました。中盤から後半にかけてのストーリー展開は、なんだか『エクスカイザー』っぽかったですね。しかし、オーボス軍側もセブンチェンジャーの正体を見破ったり、日本海溝でプラネットエナジー開放点を発見したりと、かなり行動している状況。見逃せない展開が続きます。


ビオレッツェのバリアー発生装置を破壊したものの、依然劣勢のグレートダ・ガーンGXたち。動揺し満足に指示が出せない星史は、半ばヤケクソで撤退命令を出します。そして、何とか無人の砂浜まで逃げ延び、そこで感情を爆発させるのでした。一方、グレートダ・ガーンGXたちを意図的に追わせなかったビオレッツェは、セブンチェンジャーがスパイであることを確信。そんなところに、日本海溝でのプラネットエナジー開放点の発見の情報が飛び込んできます。前回の、ヤンチャーの「お前に隊長の資格はない」という言葉が、そうとうこたえたらしい星史。これに動揺したことで指揮系統は乱れきり、彼は「こっちが指示してほしいくらいだ!」と言いだしつつも、なんとか撤退命令を出してグレートダ・ガーンGXたちを救うことに成功します。いつもならヤンチャーの言葉なんてあまり気にしない星史ですが、前回の言葉が彼にとってこたえたのは、自分自身が悩んだり考えたりしたうえで行動しているのにもかかわらず、それをあの一言がすべて否定したかのようにとらえていたから。星史の遺跡を犠牲にしてでのバリアー発生装置の破壊は、自身もガンダール遺跡はできるだけ守ろうとしたものの、あのピンチを打開するには装置の破壊しかないと考えたための行動。彼が自分なりに考えて出した結論・行動だったのでした。結果的に遺跡を破壊することにはなったものの、実際あれをやらなきゃあそこから脱出できてなかったから、あの星史の行動を単純に否定することはできない―。なんとも考えさせられる描写です。


帰宅後も悩み続ける星史は、家に立ち寄ったひかるに、勇者たちの隊長のことについて質問。そこで彼は、やはり遺跡を破壊したことを否定するような回答を受け、ショックを受けます。しかし一方で、「遺跡の大切さ」を知る手掛かりとして「歴史」があることを知り、図書館で調べ物を開始。しかしイマイチ理解しきれず、おまけに螢からも遺跡破壊のことについて否定的な意見を聞かされるのでした。勇者たちの隊長が星史であることはまだ知らないものの、以前から接触の機会が多かったひかる。彼女は確かにダ・ガーンたちの活躍には感謝していましたが、「遺跡を破壊したことは歴史の一部を破壊したことだ」として、それに関しては否定的な意見を出します。ひかるの話しっぷりだと、どうやら彼女は、以前星史が言った「勇者たちの隊長は宇宙人」ということを、まだ信じているらしい。でも、さすがにその時名乗った「ルーク・スカイウォーカー」が本名だとまでは思っていないようですね。こうして信じていたひかるにまでダメ出しを食らった星史は、彼女に言われた通り図書館で歴史について調べることに。ところが本を読んでも読んでもピンと来ず、さらにそこで出会った螢にまで、遺跡破壊のことをについて否定的な意見を出されてしまいます。「あんなことになって、まだ平気な顔していられる人がいるなんて信じられない」と言う螢。珍しく、彼女にしてはかなりキツいことを言うなぁ。


ビオレッツェからの通信で呼び出されたセブンチェンジャーは、ビオレッツェの目の前でレディー・ピンキーらの攻撃を受け、自分がスパイであることがバレたことに気づきます。その後、彼は日本海溝のプラネットエナジー開放点掘削装置に縛り付けられますが、密かにダ・ガーンに連絡。これを受け、星史たちは螢を連れて総出動。日本海溝に到達するまでの間、海の雄大な自然を目の当たりにした星史は、ついに自分自身の力で「歴史とは何か」という結論にたどり着きます。ビオレッツェの部屋の立ち入るや否や、ピンキーたちから総攻撃を食らうセブンチェンジャー。彼がここまでやられるのも、珍しいですね。そんな彼は、そのままプラネットエナジー開放点掘削装置に括りつけられ、ピンキーたちから拷問を受けることに。しかし、彼は密かにダ・ガーンと連絡を取っており、それをダ・ガーン経由で知った星史は、螢を連れて現場へ向かいます。日本海溝へ向かうために、海の仲へ潜る星史たち。そこで星史は、グレートダ・ガーンGXや螢の解説を受けながら、海底の様々な自然に触れます。そして彼は、ひとつの結論にたどり着くのでした。海底深くに行くにつれて、特異な形をしてくる生物たち。それは地球の進化の過程の象徴であり、その進化の過程の中にいるのが自分たち。このことから、星史は自分自身も歴史であり、ゆえにその生きてきた過程である遺跡も大切にせねばならないということに気づきます。地球全てが1つの生き物という理論に基づくこの考え方、星史自身が自分で気づいたってのがいいですよね~。


現場にたどり着いたグレートダ・ガーンGXは、すぐにピンキーたちの攻撃を受けるも、なんとかセブンチェンジャーを救出することに成功。装甲獣ベロニカはペガサスセイバーとランドバイソンに、キラードール:モーリエはグレートダ・ガーンGXによって撃破されます。しかし、プラネットエナジー開放点掘削装置はすでに活動を開始しており…。序盤でやられっぱなしだった分、後半でのグレートダ・ガーンGXたちの快進撃が印象的。グレートダ・ガーンGXがGXバスターで一気にモーリエを倒すのもそうですが、ペガサスセイバーとランドバイソンが協力して装甲獣ベロニカを打ち破ったのも印象に残りました。そして、その戦闘の最中にセブンチェンジャーは救出されることに。中のヤンチャーは無事だったものの、セブンチェンジャー自身はほとんど動くことができず、またプラネットエナジー開放点掘削装置も既に稼働を始めており、グレートダ・ガーンGXたちだけではどうすることもできない状況でした。星史の行動や発言が少しずつ変わってきたと感じるヤンチャー。2人が歩み寄るのも、もうすぐですね。

 

 

 

第36話「秘められた伝説」

1992年10月24日放送
登場した敵他:なし(ヤンチャーの母星を襲ったオーボス軍のロボット)

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「星と思いを共にするってどういうことだよ?願いを共にするってどうするんだよ?」


STORY:プラネットエナジー開放点掘削装置を止めようとする星史たち。残念ながらそれを止めることはできなかったが、日本海溝はプラネットエナジー開放点ではなかったため、事なきを得た。その後、セブンチェンジャーを救出し立ち寄った無人島で、星史たちは改めて雄大自然を目の当たりにする。そして、そこで語られるヤンチャーたちの悲しい過去。星に眠るという“伝説の力”とは一体何か?そして、それを開放させるための言葉の意味とは!?


プラネットエナジー開放点掘削装置と、回想に登場する敵ロボットを除けば、敵の登場及びダ・ガーンたちの戦闘シーンがないという異色編。その分、星史たちが改めて地球の自然に触れたり、ヤンチャーとセブンチェンジャーが初めて自分たちの過去に触れたりなど、主人公たちの「気づき」の描写が多いお話になっていました。セブンチェンジャー、話してみると意外にいいヤツなんですね。


前回、レディー・ピンキーたちを倒したのち、プラネットエナジー開放点掘削装置の食い止めにかかるグレートダ・ガーンGXたち。しかし装置は一向に止まる気配を見せず、緑ヶ浜にも地震を引き起こしますが、やがて装置は自動停止。ここがプラネットエナジー開放点ではなかったことが発覚します。その後、セブンチェンジャーを抱えた彼らは海中を航行しますが、星史の強い進言で無人島に上陸することに。そこで彼がしたことは…。プラネットエナジー開放点がヒットされれば、かつてのアフリカ大陸のように日本が真っ二つになるはず。しかし実際は、地震等は起きたものの、プラネットエナジーの噴出は確認されませんでした。「装置が止まらない」という大ピンチにどうケリをつけるのかと思いきや、まさかの「そもそもプラネットエナジー開放点ではありませんでした」というオチ。いやぁ、これにはちょっと驚かされましたね。そうなると、レッドロンのメカ(おそらくレッドロンアイ)がなぜここがプラネットエナジー開放点だと誤認したのかが気になりますが、これはレッドロンたちの推測により、「近くに本物のプラネットエナジー開放点があるから」か「以前の温泉を掘り当てたとき(第9話)と同じ」であることがわかります。この後さらにヤンチャーが「海底火山が噴火しただけ」と言っていましたから、おそらく日本海溝の海底火山に、レッドロンアイが誤反応しただけなのでしょう。その後の星史たちは、セブンチェンジャーを救出し海底を航行。ところが星史がおしっこを我慢できなくなり、やむを得ず無人島へ上陸します。またしても問題になった、星史の隊長服。いい加減おむつつけるか、せめてチャックでもつけてやってくれよ!


ヤンチャーと仲良く立ち小便をしていた星史は、一部始終をグレートダ・ガーンGXと螢に観られてしまうことに。正体がバレたと焦る星史でしたが、彼女は既にすべてお見通しでした。その後、ヤンチャーを追って海岸に出た星史は、ペンギンたちの群れを目撃。シャチに襲われる残酷さをも目の当たりにしながらも、雄大な自然に触れるのでした。星史たちの立ち小便を、まじまじと見るグレートダ・ガーンGXたち。ダ・ガーンたちはまだしも、セブンチェンジャーはヤンチャーの立ち小便姿なんて何回も見てるだろうに…。というか、いくら立ち小便でも、まじまじと観察しちゃダメでしょ!そして、この場所には螢も居合わせており、これにより彼女に星史たちの正体がバレてしまうことに。しかし、螢は以前から彼らの正体に気づいていました。まあ、あれだけ何回も一緒に行動している上に、彼女の目の前でダ・ガーンが星史を呼ぶシーンもあったからなぁ。このあと、逃げ出したヤンチャーを追って海岸にやって来た星史は、ペンギンの群れを目撃して感動。ともにその群れと泳ぎますが、うち1匹がシャチの標的になってしまうことに。救おうとする星史でしたが、螢がそれをやめさせるのでした。ペンギンがシャチに食われてしまいそうになっているのに、あえてそれを救わせなかった螢。「自然の摂理」をも大切にしている、彼女らしい行動でした。


再び陸に星史たちが上がった頃、セブンチェンジャーとヤンチャーの過去について気になりだしたグレートダ・ガーンGXたち。彼らが質問すると、セブンチェンジャーはゆっくりと、何があったのかについて話し始めます。彼らの抱えていた過去は、グレートダ・ガーンGXたちの想像以上に壮絶なものでした。ヤンチャーの星もかつてオーボスに狙われた星であり、その時は地球とは違い一気にプラネットエナジー開放点がヒットされることに。星崩壊の危機に陥った際ヤンチャーの父(その星の王)は、城内にある虹の宮殿へ自分のペンダントを持っていくようヤンチャーに言って死亡。ヤンチャーはその約束を守り、侍女や側近の死を乗り越えながらもセブンチェンジャーの復活に成功。すでに星は崩壊寸前だったため、セブンチェンジャーはヤンチャーを連れて宇宙に脱出したのでした。ヤンチャーの父が身に着けていたペンダントに埋め込まれていたのは、かつてダ・ガーンたちの復活に必要なアイテムであった勇者の石。今回の描写により、「勇者」も地球だけでなく各惑星にいるかもしれないということがほのめかされることになりました。セブンチェンジャーも復活したてだったからか、なんだか動きがぎこちなかったですね。そして、星が崩壊してしまったことで、文字通りひとりぼっちになってしまったヤンチャー。ここでの彼の悲しみの表情が、なんとも言えません。


ヤンチャーの話により、オーボスの真の狙いがプラネットエナジー開放による伝説の力の発動だと知った星史。さらにそれについて疑問を持った彼は、あれこれセブンチェンジャーやグレートダ・ガーンGXたちに質問しますが。明確な回答を得ることはできませんでした。その時、オーボス軍の魔の手が―!オーボスの真の目的がわかったものの、地球に伝説の力が眠っているのか?そして伝説の力とは一体何なのかということについて疑問を持つ星史。セブンチェンジャーたちからの回答で、伝説の力を発動させるには「星と思いを共にする者たち」が「星と願いを共にすること」こそ必要だと知りますが、それ以上のことは何もわからないのでした。どうやら伝説の力は宇宙が誕生して以来ほとんど発動したことがないらしく、またヤンチャーの星が破壊された時も、結局発動することはなかったとのこと。まあ、それなら伝説の力が何なのかよくわからないのも、仕方ないよねぇ。わからないことだらけで少しいら立つ星史でしたが、改めて島の自然を見つめることで、セブンチェンジャーたちの回答の意味を自分なりに理解。螢の言葉を受けて「まだ地球には時間がある」として、オーボスと戦う決意を新たにします。「星と思いを共にする者が願いを共にすること」。それは、星史をはじめとする人間たち、いや生物全てが、地球全体を見つめなおし、寄り添っていくことなのでしょう。

 

 

 

第37話「俺たちの惑星(ほし)」

1992年11月7日放送
登場した敵他:装甲獣ジェヌヴィエーヴ(ブッチョ配下)

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「負けるな、ダ・ガーン!俺たちも“生きている”って証を見せてやるんだ!」


STORY:無人島にいたグレートダ・ガーンGXたちを狙う影、それはブッチョの装甲獣:ジェヌヴィエーヴだった。その巧みな作戦の前に、星史たちは全員拘束。あわや倒される寸前にまで陥るが、ブッチョが螢に気を取られているスキに体勢を立て直す。果たして、ブッチョは本当に悪人なのか?地球の悲鳴とは何か?そして、勢いづいてビオレッツェの宇宙船と戦う星史たちの前に現れる、オーボス軍親衛隊とは?今、大きな敵が動き出す!


ブッチョ改心フラグ?ビオレッツェ倒れる?そしてオーボス軍親衛隊の正体は!?今回は第3クール終了目前ということもあり、敵幹部の1人であるブッチョのキャラクターを掘り下げたり、ビオレッツェが倒され(本人は生きているけど)また別の敵らしきものが現れたりなど、様々な展開が目白押しのお話となりました。ストーリーのためとはいえ、若干螢が戦闘面で足を引っ張っていたようにも感じましたが、彼女を通じてブッチョの心に葛藤を生み出す展開は、ナイスだと感じましたね。


前回、無人島に上陸し休んでいた星史たち。ところがそこへ、ブッチョがジェヌヴィエーヴを引き連れて襲撃してきます。グレートダ・ガーンGXたちは当然応戦しますが、ジェヌヴィエーヴの力で、ランドバイソンを除いて全員拘束されてしまうことに。ランドバイソンは島に残された螢を守り抜こうとしますが、失敗。そして彼女の言葉が、星史たちをより戦いにくくしてしまいます。ビオレッツェの作戦等ではなく、自分自身の力で手柄を立てるべく、勝手に出撃してきたらしいブッチョ。それで勇者たち全員を拘束し、あと一歩で倒せるというところまで持ってきたのですから、今回の彼はなかなか頑張ったのではないかなと思います。そんなブッチョに対し、反撃するグレートダ・ガーンGXたち。空中戦を展開するもスキを突かれて拘束されてしまい、その時星史は初めて螢が島に取り残されていることに気づきます。反撃直前に、自分たちの服を気にして急いで回収しに行くヤンチャーと、回収できず爆風で吹き飛ばされてしまったため、ランドバイソンに海に拾いに行くように命令する星史。どっちも彼ららしさが出ている行動ですが、うーん、今それやってる場合じゃないよねぇ。グレートダ・ガーンGXたちがブッチョに拘束されたことにより、残るはランドバイソンのみ。彼は全力で応戦しようとしますが、螢の言葉に邪魔され、結果自分も拘束されてしまいます。ランドバイソンが反撃しようとした際、強い口調で「ダメ!」と絶叫する螢。それは彼女が、生物たちの悲鳴、そして地球自身の悲鳴を感じ取っていたからでした。この直前、戦闘の流れ弾に巻き込まれてペンギンたちが死ぬ描写があるので、螢の言葉もよくわかるのですが…。これが逆に星史たちをより劣勢に追い込む結果になっちゃったよなぁ。


無人島にいた螢を発見し、彼女が星史たちの仲間であると確信するも、少し再会を喜ぶブッチョ。そんな彼に対し、螢は「あなたは悪人ではない」という衝撃的な発言をします。あまりにも焦ったブッチョはあれこれ取り繕いますが、螢は既にすべてお見通しでした。ブッチョは激しく動揺しますが、そこへ螢を救うべくグレートダ・ガーンGXから降りてきた星史が駆け付けます。螢のブッチョに対する衝撃発言。それは、「あなたは悪人ではない」といセリフ。今までさんざん悪いことをし、星史たちにも被害を与えてきたはずのブッチョ。しかし螢は、そんな彼の中にある(歪んでいるけれども)生物を愛する気持ち、そして現在進行形でやっている悪事を、本心からしているのではなく「自分を悪人だと思い込むためにやっている」のだということを見抜いていました。螢の鋭い言葉には以前から焦ったり動揺したりするブッチョでしたが、今回ばかりは今まで以上に激しく動揺。戦意喪失一歩手前まで行かせることになります。彼がオーボス軍に入った理由は、現段階では不明ですが、自分の中にある優しい心を隠し、自分にウソをつきつづけて今まで悪事を続けてきたのは間違いないのでしょう。そして、ブッチョが螢の言葉で戦意を失いそうになっているときに、介入してきたのが星史。仕方ないとはいえ、ちょっとタイミングが悪かったな…。


星史が介入してきたことにより、自分の目的を思い出したブッチョ。彼は星史に捕まえられそうになりますが、本体である1体を除く7体がそれから脱出。螢を人質にとってにらみ合いが続きます。一方のヤンチャーは、そのスキにジェヌヴィエーヴに自ら潜入。内部危機を破壊して拘束装置を解き、グレートダ・ガーンGXたちを解放。その後星史はブッチョを取り逃がしてしまいますが、グレートダ・ガーンGXたちの力により、ジェヌヴィエーヴの撃破に成功します。今回判明した、分裂したブッチョの弱点。彼はビオレッツェにより8体に分離させられましたが、そのうちの核となる1体が痛みなどを感じると、残りの7体も同じようにその痛みを共有するというものでした。分裂してても痛覚などは共有している…、なんだか生きにくそうだなぁ、ブッチョ。そんな風に星史とブッチョがにらみ合っている間は、ヤンチャーもセブンチェンジャーから出て、直接ジェヌヴィエーヴの1つの内部に潜入。そこにあった生体コンピューターにビビった彼でしたが、訳も分からず操作している間にコンピューターを破壊。これによりグレートダ・ガーンGXたちは拘束から脱出し、反撃に出ます。ジェヌヴィエーヴの中にあったのは、かつてブッチョがアヤシサーカスの中にあったコンピューターに酷似したもの。以前のそれのように自分から何かしゃべるのかなと思いましたが。そういったことはありませんでした。そしてジェヌヴィエーヴの拘束から解放された後のグレートダ・ガーンGXたちの反撃は、まさに凄まじいの一言。ジェヌヴィエーヴを一気に撃破し、なんと勢いづいてそのまま宇宙まで飛び出します。


ジェヌヴィエーヴを撃破したことで勢いづき、星史と螢を回収後、宇宙にあるビオレッツェの宇宙船へ直接攻撃を仕掛けるグレートダ・ガーンGXたち。ビオレッツェの卑怯な攻撃とレッドガイストの妨害に悩まされますが、グレートダ・ガーンGX、ペガサスセイバー、ランドバイソンの3体による新必殺技で、ビオレッツェの宇宙船を撃破します。命からがら逃げ延びたビオレッツェたちの前に、何やら怪しげな空間が現れて…。ジェヌヴィエーヴを倒してから、そのまま宇宙へ行ってビオレッツェたちを倒そうとする星史たち。さすがのビオレッツェもこれにはかなりビビったようで、焦って反撃を開始します。今まで見せたことのないような表情で驚くビオレッツェ。うん、それ以上に星史たちの行動に驚いてるのはこっちだよ!ビオレッツェは宇宙船の周囲に弾幕を張った他、レッドガイストをグレートダ・ガーンGXに差し向けますが、これをセブンチェンジャーが強行突破。それでもなかなかビオレッツェの宇宙船にダメージを与えることができませんでしたが、グレートダ・ガーンGXたちが見せた新技:トリプルフォーメーションが戦局をひっくり返すことに。レッドガイストは衝撃波を受けて地球に落下、ビオレッツェたちの宇宙船は攻撃をまともに食らって爆発します。ビオレッツェたちを逃したものの、彼らの拠点となる宇宙船の破壊はできた星史たち。勢いでやってきてそのまま撃破しちゃうだなんて、そんなうまくいくとは思わなかったよ!そして最後、拠点を失いレディー・ピンキーと逃げ延びたビオレッツェでしたが、彼らの前に何やら怪しい空間が出現。ビオレッツェはひどくおびえた様子を見せます。その空間の中にいたのは、オーボス軍親衛隊でした。オーボス直属の部下が、今回姿かたちまではわからないものの初登場。いよいよ、地球にオーボス自身が来る日も近いということですね。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第38話から第40話をご紹介予定です。『伝説の勇者ダ・ガーン』。隊長は、俺だいっ!!

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、2011年発売のCDアルバム「勇者シリーズ20周年記念企画 HARVEST」収録曲「風の未来へ」です。

 

OPテーマ「風の未来へ」のカバーソング。ロック調に仕上がっていますが、原曲にあった明るさと優しさはそのままになっており、こちらも違和感のないアレンジに仕上がっています。「HARVEST」の楽曲って、一部はかなり突き抜けたアレンジしてるけど、大半は原曲のイメージをした良アレンジしているものが多いですよね。

 

個人的には、前奏に「♪We can fly!~」のサビ部分の歌詞を挿入しているのがGood。こういう倒置的なやり方(というべきなのか?)、けっこう好みです。

 

 

 


Brave Series 20th Anniversary Project Harvest Track 6: Kaze no Mirai e

 

 

 

 

 

 

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世界が君を必要とする時が来たんだ


オーイシマサヨシ- 世界が君を必要とする時が来たんだ[Official Video]

 

昨日(5月20日)より、トミカ絆合体アースグランナー』OPテーマ「世界が君を必要とする時が来たんだ」の先行配信が、各配信サイトでスタート。またMVが、Youtubeにて配信されています。

 

収録CDの発売が6月3日発売なので、2週間先行の配信となる本楽曲。『アースグランナー』本放送時に毎回CDの販売告知CMが流れているので、「CD発売と同時に配信開始かな」と思っていましたが、まさか急遽先行配信がなされるとは思ってもみませんでした。これは嬉しいですね。

 

楽曲の方は、私はiTunesで購入。MVを観た後に、さっそく聞いてみました。

 

 

 

「世界が君を必要とする時が来たんだ」は、「アースグランナー」や「ライドオン!」というワードが挿入されていますが、歌詞は基本的に大人向け。しかし、OPでも起用されている1番の歌詞はかなり『アースグランナー』を意識したものになっており、子供たちが聞いてもなんとなくその意味が分かるような配慮がなされているように感じます。オーイシマサヨシさんの子供番組OPといえば、『ウルトラマンルーブ』を思い出しますが、あれのノリと似ている気がしますね。

 

そんな歌詞の内容は、聞く者を奮い立たせ、勇気や明るい未来を感じさせるもの。聞けば聞くほど、なんとも言えない魅力に取りつかれていくのがたまりません。

 

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特に私が好きなのは、「♪アースグランナー 地球を救う準備はどんなだい?」というフレーズ。これは、第1話で私が初めてOPを聞いたときから好きなものでした。

 

なんでこれが好きなのかって、この歌詞における言葉の選び方が絶妙だからなんですよね。「地球を救う準備は“どんなだい?”」ですよ、「どんなだい?」。これが「地球を救う準備はできてるか?」とかだったら、ありふれたヒーローソングになっていたことでしょう。

 

「どんなだい?」という言葉には、相手(アースグランナー)を「どうなんだ?」と心配する気持ちや、逆に相手を信頼しきって「もういけるだろ?」と軽く声をかけるさま―、その両方が内包されているように感じるんですよね。そして、「どんなだい?」という言い方によって、訊き方が相手をいたわるような形になっており、優しさを感じられる。これが素晴らしいんですよ。この1フレーズだけで、「この歌は『アースグランナー』のOPでよかったな」と本気で思いましたね。

 

その他にも、何度も聞けば聞くほど味が出てくるような歌詞がいっぱい。YoutubeのMVのコメント欄でも見かけましたけど、これ、本当に「スルメ曲」ですよ。

 

 

 

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さあ、「世界が君を必要とする時が来たんだ」は、上述の通りiTunesなどの各配信サイトで絶賛配信中。CDは6月3日発売です。

 

これを聞いて、皆もライドオン!ライドオン!! 君もそうライドオン!ライドオン!!

 

 

 

 

 

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『疾風!アイアンリーガー』ちょっとした感想 League-9(第26~28話)

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今回は、疾風!アイアンリーガー』の感想記事第9回目です。

 

ナショナルチャンピオン決定戦も終わり、次は世界での戦いを控えていたシルバーキャッスル。しかし彼らには、それに挑戦する前に、また別の使命が待ち受けていました。今回ご紹介のお話より、『アイアンリーガー』は「はぐれリーガー編」に突入。今までのお話とは一風変わった単発回が続くことになりますが、同時にこれは各メインキャラの魅力をさらに引き出す働きもしており、引き続き見逃せないお話が連続する形になっています。

 

 

 

 

第26話「新たなる使命!」

1993年9月28日放送

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「黙って行っちまうなんてよぉ、俺たちの仲は、そんなものだったのかよ!?」


STORY:シルキーたちの退院、2か月後のワールドツアーを控え、やる気を漲らせるシルバーキャッスル。そんな中、突然マグナムエースが退団を申し出てきた。エドモンドはやむなくそれを承認するが、マッハウインディらはそれを良しとせず、自らも退団届を出して、マグナムエースに退団理由を問う。彼の退団の理由、それははぐれリーガーたちの更生にあった。アイアンリーガーの誇りを取り戻すため、シルバーキャッスルの新たなる戦いが始まった!


リーグ優勝を遂げ、次なる舞台であるワールドツアーまでしばらく時間的な余裕ができたシルバーキャッスル。彼らのもとに、マグナムエース経由で新たなる戦いが舞い込んできます。今回より、『アイアンリーガー』物語は「はぐれリーガー編」に突入。より1話完結色が強くなり、今まで試合の中で戦ってきた彼らの話とは、また違った観点からのお話が楽しめるようになります。


シルキーたちの退院予定の報せを聞き、安堵するマグナムエース。彼は同時に、前回自分の前に現れた正体不明のリーガーの治療も気にかけていました。やがて彼が病院からシルバーキャッスルに帰ると、ルリーたちはワールドツアーに向けた強化合宿で大盛り上がり。そんな彼らに対しマグナムエースが切り出したのは、突然の退団申出でした。当然その理由を問うマッハウインディたちですが、マグナムエースは頑としてそれを言おうとはしませんでした。シャーキードーグ部隊にやられていたシルキーたちも、ようやく退院。リーグホスピタルへの入院時に「最低1~2か月は入院が必要」と言われていたため、現実の時間軸と比較すると、タイミング的にはどんぴしゃりですね。さらに、マグナムエースがシルバーキャッスルに戻ると、ルリーたちは2か月後のワールドツアーに向けた強化合宿を企画中。嬉しいニュースが次々に飛び込んできますが、マグナムエースの表情は暗く、その末に彼がルリーたちに切り出したのは、なんと突然の退団申出でした。もともとワールドツアーまで少し期間があり、それに合わせてルリーたちは強化合宿を企画中。つまり、後述するはぐれリーガーの件がなかったとしても、シルバーキャッスルは海外へ行く予定があり、そしてその時間的余裕があったことも示唆されています。こういった設定をすることで、シルバーキャッスルがアイアンリーグからいったん外れる形の行動をしても問題ないようにしているんですね~。こうして退団を申し出たマグナムエースは、静かに去るつもりでいましたが、トップジョイ経由であっという間にその情報は広まってしまうことに。マッハウインディらからその退団理由を問われますが、マグナムエースはその口を閉ざしたままでした。何も答えないマグナムエースに対し、「俺たちの仲は、そんなものだったのかよ!?」と叫ぶマッハウインディ。彼の悲痛な思いが伝わってきます。


翌朝。マグナムエースのその意思が変わらないことを知ったエドモンドは、あえて彼にその理由を問わず退団を承認。マグナムエースは1人でシルバーキャッスルを去り、見送りに来てくれたのはキアイリュウケンだけでした。シルバーキャッスルを去る直前、練習で使っていたグラウンドを見つめるマグナムエース。そんな彼のもとにマッハウインディたちが現れ、なんと自分たちも退団届を出してきたと言い出すのでした。マグナムエースの退団の意思が強いことを知り、またその強いまなざしから、彼に人には言えない深い事情があることを察し、あえて何も問わずに送り出すエドモンド。この直前までのシーンが、メンバーたちによるマグナムエースを引き留めるざわついた描写が連続していましたから、一転して静かな描写となるこの退団シーンが、より視聴者に強く印象に残るようになっています。エドモンドがマグナムエースを1人の自立したロボット(アイアンリーガー)として見て接しているのも、いいですよね~。そんな彼は、去る直前にグラウンドに立ち寄ることに。脳裏をよぎるは、仲間たちと練習に明け暮れた日々。その時、マッハウインディたちが背後から現れ、自分たちも退団届を出してきたと言い出すのでした。マグナムエースに退団理由を問うために、わざとシルバーキャッスルを退団してきたのだというマッハウインディたち。彼ららしいとはいえさすがにかなりムチャクチャです。キアイリュウケンだけ退団届出さなかったのは、マグナムエースたちよりもはるか前からシルバーキャッスルに所属してて、思い入れが強かったからだろうなぁ…。そんな彼らの強い意志を受け、ついにマグナムエースは重い口を開くのでした。


マグナムエースは、前回やってきたアイアンリーガーから受け取ったディスクの映像を、マッハウインディたちに公開。そこに映し出されたのは、アイアンリーグ界を追い出されその誇りを失い荒くれてしまった「はぐれリーガー」たちと、死んだと思われていたルリーの父:リカルドの姿でした。想像を絶する映像の前に、言葉が出ないマッハウインディたち。マグナムエースは、ワールドツアーを控えるシルバーキャッスルをこの戦いに巻き込まないために、退団しようとしていたのでした。Bパート前半にて、はぐれリーガーの概要について一気に説明。はぐれリーガーは何かしらの事情でアイアンリーグ界を追われてしまい、その最中でアイアンリーガーとしての誇りも心も失い、荒くれてしまった者たち。彼らの心を開かせ、アイアンリーガーとしての誇りを取り戻すことが、リカルドから直々にマグナムエースに与えられた新たなる使命だったのでした。はぐれリーガーたちの荒くれっぷりは壮絶で、野良試合をすることはもはや日常茶飯事。そのうえスポーツで相手に勝つというよりは、相手を潰すことを目的としているような戦い方を披露。ラフプレー全盛期のゴールド三兄弟ですら、試合外で相手リーガーを潰そうということまではしていませんでしたから(ダークスポーツ財団自体はやってたけど)、いかにはぐれリーガーが危険な存在かが窺えます。そりゃあこんな戦いに、大事なワールドツアーを控えているシルバーキャッスルの面々を巻き込むわけにはいかないよなぁ…。なお、今回声付きでは初登場となったリカルドの、表向きは事故死して地下に隠れていた理由についてまでは明かされず。まあ、これは今後徐々に解明されていくのでしょう。


はぐれリーガーの存在を知った直後、シルバーキャッスルに攻撃を仕掛けてくる謎のリーガーたちが。それは、前回マグナムエースにディスクを渡したリーガーを襲ったはぐれリーガーたちでした。マグナムエースたちは防戦一方を強いられますが、エドモンドたちが駆けつけたことにより戦いは中断。一連の事態を受けてシルバーキャッスルは、強化合宿の予定を変更。リカルドがいるというジャウの地へ向けて、はぐれリーガーたちを救うべく行動を開始するのでした。ナッカラーなどのはぐれリーガーの攻撃に、ピンチに陥るマグナムエースたち。トップジョイがキアイリュウケンに応援を求めますが、その場にルリーたちが居合わせていたことで、全てがバレてしまいます。この数分前に「シルバーキャッスルの中で一番口が固い」と自称していたトップジョイが、ルリーたちに真っ先に事情をバラしてしまうことに。やらかしちゃってるんだけど、彼らしくとちょっと笑っちゃいました。これを受けたエドモンドたちは、グラウンドに向かいその戦いをやめるよう忠告。はぐれリーガーたちが逃走したことで、事態は収束します。リカルドが生きていること、そしてはぐれリーガーたちの存在を知ったルリーたちは、強化合宿の予定を変更。はぐれリーガーたちを救うたびに出ることを決め、マグナムエースたちも再びシルバーキャッスルに戻るのでした。マグナムエースの宇宙船:ボーシップ号で旅立つことにしたシルバーキャッスル。さあ、新たなる戦いの始まりだ―!

 

 

 

第27話「戦え!密林バスケ」

1993年10月5日放送

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「同じバスケリーガーなら、ボールで気持ちは伝わるはずネ!」


STORY:リカルドの言葉を頼りに、ジャウの街へとたどり着いたシルバーキャッスル。しかし、そこに彼の姿は既になく、街はゴーストタウンと化し、農耕用ロボットを襲う怪物の噂が広まっていた。調査に乗り出したマグナムエースたちだったが、その途中トップジョイがはぐれてしまい、そこでゲバラというはぐれリーガーと出会う。ダークスポーツ財団に利用されそうになる彼を目にしたトップジョイは、バスケの力で彼の誇りを取り戻そうと奮闘する!


はぐれリーガー編最初のお話である今回の主役は、トップジョイ。その相手として元バスケリーガーであるゲバラを置くだけでなく、さらに彼のいるジャウの街が「ダークスポーツ財団の手によって開発されたが“見捨てられた”存在」とすることで、さらにトップジョイが今回のお話で主役である意味を強めているように感じました。30分の枠では収まり切らないようなボリュームと可能性を秘めている一編。なるほど、今後展開されるはぐれリーガー編も面白そうだぞ!


ボーシップ号に乗り、途中ヒロシたちが乗り込んでいるなどのハプニングが起こりつつも、何とかジャウの街に降り立ったシルバーキャッスル。話ではジャングルを切り開いた都市と聞いていた彼らでしたが、実際は荒廃の進んだゴーストタウンでした。やがて、その町の長老と思しき人物と出会った彼らは、そこでリカルドの手がかりと、農耕用ロボットを襲う怪物の噂をキャッチ。トップジョイの調子のいい返事と、マグナムエースの強い希望で怪物探しを始めることになるシルバーキャッスルですが…。ジャウの街は確かにジャングルを開発した都市ですが、今では逆にそのジャングルに再び飲み込まれつつあり、ゴーストタウン状態。このようになってしまった理由は後程明かされますが、現在の住民が農耕生活に転換した理由までには踏み込めていないかなぁとも感じました。街が荒廃してにっちもさっちもいかなくなったから、自給自足の生活に転向したってことなのかなぁ。そんな街の住人たちは、当初はシルバーキャッスルを警戒していたものの、彼らがダークスポーツ財団と関係ないということを知りだんだんと心を開くように。残念ながらリカルドは既に街を去った後でしたが、その代わり彼らは、農耕用ロボットを襲う怪物の噂を耳にするのでした。リカルドは既に別のところへ旅立ってしまっていましたが、一時期ジャウの街に滞在していたのは事実。ビル開発用として開発された作業用ロボットたちを農耕用に改造し、人々から感謝されていました。あれだけのロボットを1人で改造したのか、よくやるな…。そして、この話とともにシルバーキャッスルが耳にしたのは、ロボットを襲う怪物の噂。リカルドの捜索を優先したいルリーたちに対し、トップジョイが二つ返事で「怪物を倒してみせる」と言ってしまったことで、彼らはその調査にも乗り出すことになります。もう、トップジョイはこういう時に調子がいいんだから!まあ、それが彼の魅力でもありますけどね。


ジャウの街にはぐれリーガーが潜伏しており、またシルバーキャッスルが向かったことを知ったセーガルは、配下のミューハーとホーリーに指示し、はぐれリーガー:ゲバラ接触。彼を仲間に引き入れようとし、その条件としてシルバーキャッスルを倒すことを提示します。同じ頃、マグナムエースたちは街の中を調査中。途中トップジョイだけがはぐれてしまいますが、彼がそこで目撃したのは、荒廃したスタジアムと、放棄されたアイアンリーガーたちでした。第23話の描写等で、はぐれリーガーを自分の配下とし、操っていることが描写されたセーガル。しかし、まだまだ存在すら確認できていないはぐれリーガーも多くいるらしく、彼らを仲間に引き入れようと暗躍を開始します。今回登場のゲバラも、その1人。最初は協力を渋る彼でしたが、「バスケリーグの戻れるかもしれない」という言葉につられ、一時的に協力してしまうことになります。荒くれものとなってしまったはぐれリーガーであっても。その心の奥底にはスポーツを愛する心がまだ存在。それを目覚めさせることこそが、「アイアンリーガーとしての誇りを取り戻すこと」なんですね。一方その頃、マグナムエースたちはジャウの街の調査を開始。メンバー全員で行動しますが、途中トップジョイが穴に落ちてしまい、はぐれてしまいます。穴の中で彼が見たのは、放棄されたアイアンリーガーたちの残骸。さらに光の指す方向へ彼が向かうと、そこには荒廃し木々の生えたスタジアムが広がっていました。道路の地下、使われなくなってしまったスタジアムの一室に、無造作に捨てられていたアイアンリーガーたち。おそらく彼らは、リカルドが来る前にすでに廃棄処分されてしまっていたんでしょうね。


スタジアムの中で、潜伏していたゲバラと遭遇するトップジョイ。ゲバラは彼がシルバーキャッスル所属だと知り襲い掛かってきます。さらに、ミューハーが現れたことで、ジャウの街の過去とゲバラのことについて知ったトップジョイは、放置されていたバスケットボールに目をつけ、ゲバラに対しバスケ勝負を開始。バスケをプレーし続ける中で、ゲバラは忘れかけていたバスケの楽しみを思い出し始めるのでした。ゲバラ二級に襲われたことで、ピンチに陥るトップジョイ。ここでさらにミューハーが現れ、「冥土の土産」にジャウの街とゲバラの過去を知らされたことで、彼はある考えを浮かべます。ジャウの街、そしてそこにあるスタジアムおよびアイアンリーグは、全てダークスポーツ財団によって開発されたもの。しかし、諸事情により開発は途中で放棄され、アイアンリーグは解散。ゲバラを含む不要となったリーガーたちの多くは廃棄処分にされていました。ジャウの街の設定自体はそれほど珍しい設定・オチではありませんが、これに対して、主人公側のキャラとしてトップジョイをぶつけたのがミソ。そう、彼もまた、かつてダークスポーツ財団に所属していたリーガーであり、同時に見捨てられたリーガーでもあったからです。だからこそ、ここでミューハーが語る一連のことに対し、様々な感情を抱いたのでしょうね。ここで奮い立ち「バスケ勝負をしよう」と言い出すのは、(リーガーの特性としても、キャラやその設定としても)トップジョイだからこそ、最も引き立ち強いインパクトを持つシーンになっていると言えるでしょう。こうして、バスケ勝負を始めるトップジョイ。バスケをプレーしつづけ、「ボールで気持ちはつながる」という彼の言葉により、だんだんゲバラの心に変化が生まれます。やはり、スポーツは人の心を動かすのか―。


ゲバラの行動にしびれを切らせたミューハーは、サーティーンなどに指示してゲバラもろともトップジョイへ攻撃を開始。しかし、それはマグナムエースたちが駆けつけたことで阻止されます。戦いが終わったシルバーキャッスルでしたが、トップジョイはゲバラアイアンリーガー魂を取り戻すため、再度のバスケ勝負を敢行。結果はトップジョイの勝利に終わりますが、これによりゲバラは完全に更生し、ジャウの街のアイアンリーグ復興を誓いシルバーキャッスルと別れるのでした。ミューハーたちの攻撃により、実は右足を負傷していたトップジョイ。しかし彼は、無理を押してゲバラとの戦いに臨みます。それは、ゲバラに真のアイアンリーガー魂を取り戻すためでした。一進一退の攻防を見せ、いつになく凛々しい表情を見せるトップジョイがカッコいい。また、身体の限界を承知で、最後の力を振り絞って必殺技を繰り出す姿がこれまたカッコいいです。普段はお調子者のトップジョイですが、やはり彼もまた、シルバーキャッスル所属の熱きアイアンリーガーなんですね~。この戦いの結果、アイアンリーガー魂を取り戻したゲバラ。トップジョイは彼をシルバーキャッスルへ誘いますが、彼はジャウの街のアイアンリーグを復興させるという夢を抱いており、それを受けたシルバーキャッスルは、彼に別れを告げ次の地へと旅立っていくのでした。長老たちと手を取りあい、ジャウの街の、そしてそのアイアンリーグの復興を誓ったゲバラ。彼がもう、はぐれリーガーに堕ちることはないでしょう。

 

 

 

第28話「熱球のダイヤモンド」

1993年10月12日放送

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「ワイルドホーク!この一球に、俺が44ソニックを乗り越えるための全ての魂を注ぎ込む。受け取れ…!!」


STORY:闇の貴公子と名乗る人物からの挑戦状。それは、水上野球チーム:ブラックラグーンでシルバーキャッスルとの試合を申し込むものであった。試合会場に到着したマグナムエースは、その中にかつての名リーガー:ワイルドホークがいることに衝撃を受ける。シルバーキャッスルはラフプレーに苦しみながらも、0対0で一進一退の攻防を続ける。ワイルドホークがアイアンリーガーとしての本当のプライドを取り戻す時、試合は佳境に突入する―!


今回の主役は、マグナムエースとゲストキャラクターのワイルドホーク。「はぐれリーガーが戦いの中で誇りを取り戻す」という流れは前回と同じですが、シルバーキャッスルが苦戦を強いられる一方で、ワイルドホークもまた自分の球がバカスカ打たれるという“苦戦”をし、そこからマグナムエースの言葉と魂を受け取り更生していくというこのアプローチが、お話に変化をつけてくれています。最後はちょっと急すぎるオチな気がしないでもなかったけど、まあこれはこれでいいかな。


ジャウの街を旅立った後、南国で一休みするシルバーキャッスル。久しぶりにめいっぱい羽を伸ばす彼らでしたが、その時メッケルから闇の貴公子の挑戦状の話が飛び出します。彼の要求は、自身が編成した水上野球チーム:ブラックラグーンでシルバーキャッスルとの試合を申し込み、もしシルバーキャッスルが負ければ自分の傘下に入れというもの。その挑戦を受けて立った彼らは現地へ向かいますが、ブラックラグーンの中にかつての名選手:ワイルドホークの姿を見て、マグナムエースは衝撃を受けるのでした。ここ最近気が張り詰めていたため、一休みを通じて心も休めることができたルリーたち。しかし、そんな彼女らのもとに届いたのは、闇の貴公子からの挑戦状でした。闇の貴公子とかなんとか言ってるけど、その正体がセーガルであることは視聴者にはバレ済み。そのことを知ったうえでこのシーンを観ると、ちょっと面白いです。セーガルは妙に凝ったデザインのマスクをつけ、シルバーキャッスルに自身の編成したブラックラグーンで試合を申し込むことを宣言。彼らに試合会場へ来るよう求めます。セーガルは自分のことがバレてないと思っているので(実際シルバーキャッスルにはバレてない)、妙に仰々しい態度になっており、正体を知っている視聴者からするとちょっと痛い。やっぱりこれ、彼の趣味なんだろうなぁ…。そして、この挑戦を受けることにしたシルバーキャッスル。彼らは試合会場へ向かいますが、その中でマグナムエースは、ブラックラグーンの中にワイルドホークの姿を見て驚愕します。ワイルドホークは、かつて野球リーグで活躍した名リーガー。優勝請負人という名のつくほどの実力を持っていましたが、そのプライドの高さが災いしてやがてリーグでの居場所がなくなり、自らその世界を去っていっていたのでした。アイアンリーガーの誇りだけでなく、アイアンリーガーとしての誇りまでをも失っていたワイルドホーク。これが、今回のお話の肝になります。


試合はブラックラグーンの一方的な投球で開始。当初は困惑するシルバーキャッスルでしたが、マッハウインディ・GZ・マグナムエースはそれでもワイルドホークの球を打ちます。しかし、それは他の選手のラフプレーに阻まれ、なかなか得点できずじまい。やがて攻守が変わりマグナムエースは44ソニックを投げますが、それは割とあっさり攻略されてしまいます。その理由は、このフィールドの特性にありました。ブラックラグーンのピッチャーとして登板してきたのは、ワイルドホーク。しかし、彼の投げる球はシルバーキャッスルを苦戦させるどころか彼らにバカスカ打たれてしまいます。シルバーキャッスルを苦しめていたのは、ワイルドホークの球よりもその他選手によるラフプレーと、水上野球という特殊なフィールドでした。普通なら、ワイルドホークがシルバーキャッスルをその球で押さえ続けて、それでも立ち向かってくる彼らに対し「なぜこいつらは戦い続けるんだ!?」と驚く展開になりそうなもの。しかしここで、シルバーキャッスルの苦戦も演出しつつワイルドホーク自身もまたその球が打たれてしまうという苦戦を描くことにより、ドラマに変化を与えることに成功しています。チーム自体は優勢だけど、その中でゲストキャラクター自身は苦しんでいる…。なるほど、上手い構図を考えましたね。やがて試合は攻守交替し、シルバーキャッスルのピッチャーとしてマグナムエースが登板。さっそく彼は44ソニックを投げますが、これは相手リーガーにいきなり打たれてしまいます。その理由は、44ソニックを攻略されてしまったからではなく、水上野球というフィールドの特性にありました。44ソニックは通常であればかなりの威力を発揮しますが、今回は戦いの舞台が水上であり、投げてからバッターに到達するまでの間にエネルギーが水に吸い取られ、威力が半減。これが、撃たれてしまう原因になっていました。この原因は早い段階で特定されますが、それでもマグナムエースは44ソニックを投げ続けることを宣言。無謀ともいえるかもしれませんが、彼には強い決意があったのでしょう。この球で、ワイルドホークにアイアンリーガーの誇りを取り戻させるのだと。


試合は0対0のままで進み、両者一歩も引かない状態が継続。どんなにラフプレーを食らっても正々堂々と戦い続けるシルバーキャッスルの姿を見て、ワイルドホークは戦慄します。やがてその理由、そしてその精神の根底にあるものを知ったワイルドホークは、徐々に試合の中で右腕の錆びつきが落ちていくことに。やがて試合は9回表:シルバーキャッスルの攻撃になり、その中でワイルドホークの右腕が完全復活を遂げます。かなりのラフプレーを食らい、ワイルドホークですら「馬鹿げた試合」と感じているこの試合でも、正々堂々の精神を貫徹し続けるシルバーキャッスル。そんな彼らの姿を見るにつれ、ワイルドホークは戦慄し、ある種の恐怖すら覚えます。そんな彼に対し、マグナムエースはアイアンリーガーの誇りと魂について語るのでした。個体によって様々な特徴があるアイアンリーガー。しかしその根底にはスポーツを愛する心があり、同時にお互いをつなぐ要素としてスポーツマンシップがある。マグナムエースはそのことを説明したうえで、ワイルドホークに対し「スポーツを愛する心とスポーツマンシップがあれば、アイアンリーガーとしての誇りを失うということまでにはならない」と説きます。所属リーグを追われ、はぐれリーガーになってしまったワイルドホーク。しかし、そんな彼がそれでも野球をしているということはスポーツを愛する心がまだあるということであり、マグナムエースから言わせれば、まだアイアンリーガーとしての誇りを失いきっていないということなんですね~。そして、その後の戦いでアツく燃える44ソニックを受けたワイルド―ホークは、右腕のエンジンをフル回転させてその錆を落とすことに成功。さらにその後の極十郎太の打球を受けたことにより、さらにその錆が落ちていきます。錆が落ちていくさまこそ、ワイルドホークがアイアンリーガーの誇りを取り戻しつつあることの暗喩。こういう表現がたまらないですね。


最終打席に立ったマグナムエース。彼との戦いでついに右腕の錆を落としきったワイルドホークは、今まで出せていなかった魔球:ファイヤーコメットを放ち、マグナムエースを圧倒します。2アウトノーボールと追い込まれるシルバーキャッスルですが、最後の最後でワイルドホークのファイヤーコメットを、マグナムエースが攻略。さらにその後シルバーキャッスルはブラックラグーンの攻撃を押さえたことにより、彼らはこの試合に勝利します。試合に負けてしまったワイルドホークですが、その表情は明るいのでした。ボールを投げ続けるワイルドホークに対し、マグナムエースが打つ球はファールばかり。これは、彼に投げさせまくることによって錆を落とし、アイアンリーガーの誇りを完全に取り戻させるために、マグナムエースがわざとしたことなのでしょう。やがて右腕の機能が完全に復活したワイルドホークは、魔球:ファイヤーコメットを発動。一度はマグナムエースを圧倒しますが、最後の攻撃でマグナムエースはそれを攻略。ホームランを放ち、これがシルバーキャッスル勝利の一点となるのでした。ファイヤーコメットは、その衝撃波と摩擦熱でバットを溶かしてへし折ってしまうほどの威力を持つ魔球。しかし逆に言えば、バットにボールを当てさえすれば、そのバットが溶ける前に打つことで攻略できるというものでした(それを実践するのが難しいんだけど)。そのことを察知したマグナムエースは、スイングの時間や角度を計算し、見事ホームラン。これがシルバーキャッスルを勝利へと導きます。試合に敗北したワイルドホーク。しかし、アイアンリーガーの誇りを取り戻した彼に、後悔の念はありませんでした。これだけでも十分いいエンディングなのですが、そこに「ワイルドホークに各チームから再オファーが殺到している」という展開を入れちゃったのは、ちょっとやりすぎかなとも感じました。まあ、これが後々の展開にもつながってくるんだけどさ…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第29話から第31話をご紹介予定です。『疾風!アイアンリーガー』。正々堂々と、試合開始!

 

疾風!アイアンリーガー』は、バンダイチャンネルの他、Amazon Primeでも有料配信中!要チェックだ!

 

 

 

 

 

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スーパーミニプラ天空合体ジェットイカロス Part.1 ジェットホーク編

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今回は、ほぼ1年前の2019年6月に発売された、「スーパーミニプラ天空合体ジェットイカロス」のレビュー第1回目。レッドホークのメカであるジェットホークを取り上げます。

 

ジュウレンジャー』の大獣神を皮切りに、続々と発売されるようになった「スーパー戦隊シリーズ」のスーパーミニプラ。『ジュウレンジャー』→『カクレンジャー』→『メガレンジャー』と来て、90年代戦隊4番目のチョイスとなったのが『ジェットマン』でした。

 

ジェットイカロスジェットガルーダは、個人的には以前から「何らかの形で玩具が再販しないかなぁ」と期待していたものの1つ。まさか割と早い段階でスーパーミニプラ化されるとは思ってもみなかったので、すぐ飛びついちゃいましたよ。まあ、その割には、組み立て始めるのに時間かかっちゃったけどね…。


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ちなみに、パッケージデザインはこんな感じ。ちゃんと放送当時発売されたDX超合金のパッケージを意識したものになっているのがGoodですね。

 

 


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ジェットホークは、イカロスハーケンやジェットイカロスに合体する上で、その核となる重要なメカ。そのため、他のものに比べて組み立て構造も複雑になっています。

 

複雑といっても、スーパーミニプラガオガイガーに比べれば、その組み立ては簡単。その分シール貼りが多いですが、若干はまりにくいパーツがあったことを除けば、ほとんど苦労することなく組むことができましたね。

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組みあがったジェットホークは、劇中のそれに比べると若干寸詰まりな感じ。しかし、これはジェットイカロスへの合体機構上仕方のないことであり、また放送当時発売されたDX超合金と似たような感じ(というかほぼ同じ)のフォルムに仕上がっているため、これはこれで「味があるな」と感じます。

 

ジェットホーク単体でのギミックは、両翼の可動程度。しかしこれ、結構細かく動くのでなかなか侮れません。

 

 

 

ジェットホーク単体でも、なかなか満足度の高い「スーパーミニプラ天空合体ジェットイカロス」。でも、ブラック・ホワイト・イエロー・ブルーの各メカニックだって忘れちゃあいけない!

 

次回は残り4機のうち、2機をピックアップしてご紹介することにしましょう。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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『魔進戦隊キラメイジャー』エピソードZERO ちょっとした感想

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カーレンジャー』からの伝統:司令官の死んだふり

 

 

 

皆!変身とやら、いっちょやってみようぜ!新型コロナウイルスの感染拡大による撮影中断により、本放送の一時中断を余儀なくされたニチアサ。その1回目となる『魔進戦隊キラメイジャー』の本日の放送は、劇場公開がなされた『エピソードZERO』の特別編集版がチョイスされました。

 

やむを得ない事情があるとはいえ、公開からまだ半年も経っていない映画を放送してくれるとは、東映も珍しく太っ腹。私は映画館で見ていないので今回が初視聴になりましたが、本当に第1話とガッツリリンクしていたのにはビックリしました。でも、「この『エピソードZERO』を見ていないとTVシリーズの話は理解できない!」とまでにはなっていなかったですね。

 

 

 

ある日の放課後、惑星クリスタリアが襲撃され、オラディン王が倒される夢を見た充瑠。彼は変な夢を見たとしてそこまで気をとめず、クラスメイトの瑞希の話に乗り彼女の絵を描きはじめます。しかし、充瑠の見た夢は実は現実。惑星クリスタリアから逃げ延びたマブシーナは、オラディン王の友人だという無鈴に会い、キラメイジャーの戦士候補探しを始めるのでした。キラメイジャーになる前の充瑠は、クラスから孤立気味の絵ばかり描いている高校生。まあ、ひらめくと「ひらめキーング!」と叫び、一心不乱に絵を描き続けるんだから、そりゃクラスメイトから気味悪がられるわな…。そんな彼が見た夢が、惑星クリスタリアの襲撃。しかしそれは夢ではなく現実の話であり、逃げ延びたマブシーナは、オラディン王の友人だという無鈴と接触。彼の協力を得ながら、キラメイジャーの候補を探し始めるのでした。マブシーナが真っ先に無鈴のもとにやってきたのは、彼がオラディン王の地球の友人だったから。2人はどういうきっかけで知りあったんだろう?無鈴がクリスタリア人ってわけでもなさそうだし…。

 

キラメイジャーの戦士候補探しに出たマブシーナは、5人中4人を次々と発見。皆戦闘に役立つ能力を持っているかについては疑問が残るものの、マブシーナは彼らを連れてきます。キラメイチェンジャーを手にしその能力を入手した4人でしたが、その直後ヨドン兵の襲撃が。最初こそおどおどしてほとんど戦いにならない彼らでしたが、無鈴が傷ついたことによりキラメイジャーに変身することを決意します。マブシーナが見つけたのは、瀬奈→時雨→為朝→小夜の順。皆それぞれの世界で輝く存在であることはTVシリーズでもさんざん語られていますが、今回では「「戦闘に役立つ能力を持っているか」という観点で見ると、「普通の人と大差ないかもしれない」という視点がプラスされているのが興味深いです。瀬奈の俊足はともかく、時雨の剣術も為朝の射撃も、演技やゲーム上でのもの。小夜に至っては、医療技術そのものは直接戦闘には役に立ちません。こうした視点から彼らの人間味(一般人と共通している、あるいは大差ない)を描写しているのは面白いなぁ。そんな彼らは、マブシーナに連れられCARATの本部へ。キラメイチェンジャーをもらった直後、戦闘に巻き込まれます。最初は右往左往していた彼らですが、無鈴が倒れたことをきっかけに覚悟を決め、キラメイジャーに変身するのでした。無鈴の昏倒は、実は演技。メンバーを変身させるためにわざとやられたふりするなんて、荒川さんがサブで入っていた『カーレンジャー』みたいだぁ…。

 

変身した4人は、初戦闘とは思えない手際の良さでヨドン兵を圧倒。見事全滅させて無鈴のもとに駆け寄りますが、彼が実はぴんぴんしており、あのヨドン兵もダミーだったことを知り脱力します。一方の充瑠は、ようやく瑞希の絵を描き上げるも、気味が悪いせいで罵倒されてしまう始末。一人教室に取り残される充瑠でしたが、レッドキラメイストーンがすぐそばまで来ており、彼がキラメイレッドになる時が近づいていました。充瑠が描いた瑞希の絵は、ちょっと見ていて不安になるようなもの。ただ、これは彼がやみくもに描いたわけではなく、瑞希の性格やクセなどを汲み取ったうえで描いていることから、充瑠の観察眼の鋭さもうかがえるシーンになっています。しっかしこの絵、何か今後の展開の伏線になっているのかなぁ。どうなんだろ?

 

 

 

次回の『キラメイジャー』は、第1・2話の未公開カットを含めた特別総集編。今後の展開とのつながりがよりよくわかる描写も含まれているらしいとのことです。

 

『ゼロワン』も『キラメイジャー』も、最低3週間くらいは放送中断を予定してるみたいだけど、そのあとはどうなるのでしょうか。いくら急ピッチで撮影進めたとしても、6月第1週から放送再開ってのは、難しい気がするけどなぁ…。

 

 

 

 

 

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期待爆発ジェイデッカー

新型コロナウイルスの感染拡大により中止となってしまった、今年の静岡ホビーショー。本来であればそこで正式発表されるはずだった各種プラモの情報が、どんどん公開され始めています。

 

その中にね、あったんですよ。コトブキヤの「勇者シリーズ」プラモデルの続報が!

 

 

 

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エクスカイザー』のグレートエクスカイザーに続き発売されることになるのは、ジェイデッカー』よりデッカードジェイデッカーです!

 

以前の展示で既に原型ができていたので、発売タイミングはそこそこ早いんだろうなとは思っていましたが、まさかの『エクスカイザー』に続いく第2弾としての発売。こんなに早く発売になるとは、嬉しいですね。

 

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デッカードジェイデッカーも、その造形は良さげ。若干デッカードの肩幅がデカいようにも感じますが、ポーズをつけるとほとんど気になりませんね。

 

全パーツが塗装されており、色の重なり等はパーツの組み合わせで再現。スーパーミニプラ感覚で組み立てられる、易しいプラモデルになりそうです。

 

付属品も充実しており、現時点ではデッカードの正式拳銃や勇者警察手帳の他、ジェイデッカーのジェイバスターや電磁警棒、さらにはマックスキャノンまで!マックスキャノンがつくのはGoodですね~!

 

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そしてそして、気になるのが公式ブログの気になる記述。「ジェイデッカーの腕に注目しろ」―。確かにそこをよく見てみると、本来のデザインにはない、何か合体させられそうな腕の不自然なくぼみがあります。

 

ジェイデッカーにおいて腕に合体させるものといえばただ1つ。それはデュークファイヤー。ということは、いずれファイヤージェイデッカーに合体できる拡張パーツか、あるいはデュークファイヤーそのものが商品化されるということなのでしょうか!?いやぁ、これは期待大だぜ!

 

 

 

この他にも、スカイゴルドランの発売決定など、「勇者シリーズ」ファンにとってはたまらない情報が続いた本日。バンダイからは『ダグオン』がスーパーミニプラで発売されることになっていますし、今年はやっぱり「勇者シリーズ」フィーバーの年ですね。

 

あと来そうなのは、今夏開催予定の「超勇者展」の続報かぁ。頼む、無事開催できてくれ…!

 

 

 

 

 

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『伝説の勇者ダ・ガーン』ちょっとした感想 Legend-11(第32~34話)

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今回は、伝説の勇者ダ・ガーン』の感想記事第11回目です。

 

前回再登場したレッドロンが、強力なロボ:レッドガイストを引っ提げてパワーアップする今回ご紹介の3話。以前はダ・ガーンたちにやられまくりだった彼が、今回から逆に彼らを最も苦しめる敵になっているのが、とても面白いですね。また、星史たちもヤンチャ―やセブンチェンジャーの正体にじょじょに気づき始めており、彼らがお互い仲間になるのもあと少しであることが窺えます。

 

 

 

 

第32話「逆襲のレッドロン」

1992年9月26日放送

登場した敵他:エーベンブロイ改(量産型エーベンブロイ、レッドロン部隊)

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「貴様たちがこの星とともに生き残るチャンスはない!降伏か死か、考える時間を与えよう。」


STORY:自分のことを信じてもらうために、星史の家の場所を聞き、そこに侵入したヤンチャー王子。しかしそれは逆効果で、星史との溝が深まってしまう。そんな中、レッドロンによって美鈴のテレビ局が占拠される事件が発生!星史はすぐに現場に駆け付けるが、レッドロンの策略にはまり、ダ・ガーンXたちは抵抗できないまま敵の攻撃を受けることになってしまう。この危機を救えるのは、ヤンチャーしかいない!そして、レッドロンの新兵器とは!?


レッドロンの後半の愛機:レッドガイスト登場!前回に続き星史とヤンチャーのやり取りが続くお話となった今回ですが、レッドガイストの登場という新要素が挿入されることに。ダ・ガーン側のロボットも総登場し、戦闘面に力が入れられていました。しかし、星史とヤンチャーのいざこざはどうやらまだ続く様子。今回をきっかけで、星史がヤンチャーのことを見直すって展開にして決着をつけてもよかったと思うんだけどなぁ。


かたくなにヤンチャーのことを信用しようとしない星史に対し、じょじょに考えを変えつつあったダ・ガーン。同じ頃、ヤンチャーはふたたびつくしを訪れ、ビーフシチューをたいらげた後、星史の家の位置を訊きだすことに成功。彼の家に侵入しますが、運悪く星史も帰宅して…。セブンチェンジャーにスカイセイバーをやられた過去、そしてヤンチャー自身のパーソナリティのこともあって、容易に彼らのことを信用できない星史。ダ・ガーンからあれこれ言われてもその考えを変えない彼でしたが、「(ヤンチャーがもし敵ならば、)なぜ自分たちの正体を知っているのに攻撃してこないのか」という問いへの回答に詰まります。そう。もし彼らが敵なら、今すぐにでも星史たちのことを攻撃しているはず。ダ・ガーンは前回のセブンチェンジャーの攻撃を「手加減しているようだった」と感じているみたいですし、彼らが本当に敵ではなく自分たちの味方ではないかと思い始めているようですね。一方のヤンチャーは、つくしで星史の家のことを訊きだした後、彼と話をすべく彼の家へ侵入。部屋を物色している間にプラモデルを壊してしまいますが、そこで運悪く星史が帰宅。ヤンチャーはベッドの下に隠れますが…。本気で星史と1対1で話がしたいと考えていたらしいヤンチャー。でも、だからと言って人の家に勝手に侵入するのはよくないんじゃないか…?


隠れていたヤンチャーを発見し、もみ合いになる星史とヤンチャー。やがて2人はもつれ合ったまま1回に転落しますが、そんなところにひかるが来訪。彼女に言われた通り星史がテレビをつけると、そこでは星史の母:美鈴が、レッドロンに脅迫される形で彼らの声明文を読み上げさせられていました。テレビ局がレッドロンに占拠されていることを確信した星史は、すぐに現場に急行します。今まで以上にヤンチャーと激しいケンカをする星史。大事なポスターを犠牲にしてしまいますが、ヤンチャーに竹刀のひと振りを命中させることに成功します。星史とヤンチャーが争うのは、お互いの認識の相違があるので仕方ないとは思いますが、さすがにちょっとくどいかなという印象。第30話の初登場時から何度も似たようないがみ合い方をしていますから、いい加減お互いわかり合ってくれって感じです。まあ、2人の和解の時も、そう遠くはないんでしょうけどね。そんないがみ合っている2人のもとにやって来たのがひかる。彼女に言われた通りテレビをつけてみると、そこでは美鈴がレッドロンに脅迫されていました。今回の事件の首謀者は、レッドロン。彼は自身の愛機:レッドガイストと大量のエーベンブロイ改を引き連れて、美鈴のテレビ局を占拠。彼女の口を通じて、自分たちの目的と地球人が助かる条件として「勇者たちの隊長とダ・ガーンたちを引き渡すこと」を伝えるのでした。ダ・ガーンを直接倒すのではなく、ダ・ガーンが守ろうとしている地球人たち自身から、自らにダ・ガーンを差し出させようとしたレッドロン。彼自身がどこまで考えていたのかはわかりませんが、なかなか巧妙なやり口ですね。


現場に到着した星史たちは、ダ・ガーンたちに戦闘を指示。セイバーズ、ランダーズ、ガ・オーンも駆けつけ、各々が合体・変形し、エーベンブロイ改との総決戦が始まります。ダ・ガーンと別れた星史は、そのままテレビ局内に侵入。なんとかレッドロンと人質たちがいる部屋へとたどり着きますが、レッドロンに騙された上に、彼に拘束されてしまいます。大ピンチの星史たちを救ったのは…。Bパートからはダ・ガーンXたちの戦闘も多く挿入。久しぶりにペガサスセイバーも登場し、エーベンブロイ改との戦いをさらに面白いものにしていました。同じ頃星史は、テレビ局内への侵入に成功。ほとんど役に立たない防衛機構軍を尻目に、先行して美鈴たちのいる部屋へと向かいますが、レッドロンはそんなことは予想済み。既に手下たちに待ち伏せさせており、部屋に入って来るや否や星史を脅迫。人質解放を条件に、ダ・ガーンXたちの戦闘中止を命令するよう迫ります。このシーンでは、防衛機構軍が少しおまぬけな感じで描かれることに。星史が隠密行動をとりながらテレビ局に侵入しようとしているのに、大声をあげて後を追う形で突入。当然レッドロンの手下のロボットに見つかり、総攻撃を受けてしまいます。いや、軍隊だからそういう動き方になっちゃうのはわかるけどさ、もうちょっと何とかしようがあったでしょ…?その後、星史はやむを得ずレッドロンの要求をのみますが、当然彼は約束を守るような男ではなく、ダ・ガーンXを拘束して総攻撃を開始。星史にも攻撃を加え、ピンチに陥れます。そんな彼らを救ったのは、遅れて駆けつけたヤンチャーでした。第30話における学校での初登場シーンと同じように、ターザンのごとくロープにつかまってそのまま窓ガラスをぶち破って突入してきたヤンチャー。彼は星史をアシストし人質の救出に貢献しますが、星史はそれでもまだ彼を信用していませんでした。おいおい、こんな時まで感情的にムキになってる場合じゃないぞ!


ヤンチャーのおかげで危機を脱した星史は、再度戦闘命令を出し、ダ・ガーンXに合体を命令。テレビ局周辺にいたエーベンブロイ改は、グレートダ・ガーンGX、ペガサスセイバー、ランドバイソンの活躍で全滅します。勝利を確信した星史でしたが、レッドロンは不敵な笑みを浮かべてコアファイターに乗り込み、レッドガイストを召喚。やがてそれはロボット形態へと変形、上空へと飛び去って行くのでした。戦闘終了後。再び星史とヤンチャーは出会いますが…。グレートダ・ガーンGXは、今回GXバスターを逆に連結させる「バルカンモード」を初披露してエーベンブロイ改に勝利。複数体のロボットを一挙に撃滅する必要があったため、こうした方法をとったのでしょうね。星史たちの反撃により作戦に失敗したレッドロンでしたが、以前のように感情的になることはなく、コアファイターに乗って脱出。そのまま竜型のメカを召喚したかと思うと、それはコアファイターと合体。レッドガイストという巨大なロボとなり、グレートダ・ガーンGXの攻撃をものともせず、上空へと飛び去って行きます。このシーンで、レッドガイストが初登場。グレートダ・ガーンGXたちの攻撃にびくともしてなかったけど、もうグレートダ・ガーンGXは最強扱いじゃないの…?そして戦闘終了後、再びヤンチャーと会う星史。美鈴と親密にしていたことでまたいがみ合う彼らでしたが、星史は彼の涙と心からの訴えを知ることになります。「同じ大地で母親と生活できることは幸せだ」と語るヤンチャー。そう。だって彼の星は―。

 

 

 

第33話「狙われた遺跡」

1992年10月3日放送
登場した敵他:装甲獣フローラ(ブッチョ配下)

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「星史。彼らは敵を欺くために、あえて敵の中に身を投じている可能性もある。」


STORY:ビオレッツェたちの作戦の方針をつかみ、星史にそのことを教えようとするヤンチャー。星史の家を訪れるも彼は不在で、代わりに帰宅してきた美鈴と出会い、ふろに入れられることになってしまう。その後、ヤンチャーから情報を入手した星史は、過去のことを思い出して彼の情報を信用することに。やがて、エジプトのピラミッドやイースター島に、本当にビオレッツェたちが現れた!モアイ像を背景に、ダ・ガーンたちの戦いが始まる―!


今回から、ビオレッツェたちの作戦が少し変更。プラネットエナジー開放点の候補を「地球各地の遺跡」に絞り、その調査をし始めるようになります。それに伴い、今回戦闘の舞台になったのがイースター島。グレートダ・ガーンGXに合体せずに敵を倒したのには少し驚いたなぁ。一方の星史も、じょじょにヤンチャーたちが「単なる敵ではない」と認識するように。まだわだかまりがあれど、少しずつそれが解消される兆しが見えてきましたね。


光の洞窟を例に、プラネットエナジーの開放点が地球各地にある遺跡のどれかではないかと考えるビオレッツェ。それを聞きつけたヤンチャーは、星史にそのことを教えてやろうと思い、彼の家を訪れます。ところが彼は家にはおらず、その代わりちょうど家に帰ってきた美鈴と遭遇することに。ヤンチャーは彼女に家の中に連れ込まれ、風呂にまで入れさせてもらうことになり…。かつて、ホークセイバーが眠っていた地であり、スカイセイバーが復活した地でもある光の洞窟。ここが以前(第31話)の調査でプラネットエナジー開放点の1つである可能性が高いと判明していたことから、ビオレッツェは地球内での調査対象を“遺跡”に絞る方針を固めます。今までのパターンから、なかなかいいところに目を付けたビオレッツェ。ブッチョとレディー・ピンキーはこれに賛同しますが、レッドロンだけは「それだけでは希薄」として作戦に乗り気ではないそぶりを見せます。脳みそも半分機械化されているからか、以前よりもより理論的かつ合理的な思考をするようになっているらしいレッドロン。ビオレッツェは少し感情的になって反論していましたが、まあレッドロンのいうことも分からんでもないかな…。この作戦会議にはセブンチェンジャーもいましたが、その中でこの話を聞いていたのがヤンチャー。彼は真っ先にこのことを星史に伝えようと提案。彼の家を訪れますが、星史がいなかったうえに美鈴の車に引かれそうになり、さらに彼女の手で風呂にまで入れさせてもらい…。性格面ではいろいろと思うところはあれど、星史をオーボスと戦う仲間として認識しているらしいヤンチャー。その思いはいいのですが、星史と会いに家を訪れた際、なぜかチャイムを鳴らすたびに身を隠すという、明らかに不審な行動をとります。敵じゃないってことをアピールしたいのなら、もっと堂々としてればいいのに…。


ヤンチャーの風呂と洗濯が終わったところに、ちょうど星史が帰宅。美鈴と触れ合っているのを見て頭に来た彼は、ヤンチャーを連れ出してまたケンカになりますが、そこで先のビオレッツェに関する情報を入手します。やがてヤンチャーは逃走、星史はヤンチャーのもたらした情報に半信半疑ながらも、それを頼りに地球各地の遺跡の調査・監視を行うよう、勇者たちに命令します。美鈴とヤンチャーが親しげ層にしているのを見て、頭に血が上り怒る星史。まあ単純に2人が隣り合っているくらいならまだしも、ヤンチャーが美鈴に抱きかかえられる格好になっていて、おまけにヤンチャーが美鈴の胸を揉んでたんだから、そりゃ星史も怒るよなぁ。そんな星史は、ヤンチャーとケンカするも逃がしてしまうことに。その際彼は、ビオレッツェが地球各地の遺跡を狙っていることを知らされます。情報を信じない方がいいとするセイバーズやランダーズに対し、半信半疑ながらもとりあえず遺跡の調査・監視を行うよう命令する星史。彼の脳裏には、前回ヤンチャーが見せた涙がありました。100%信用しているわけじゃないけれども、前回ヤンチャーが見せたあの涙をきっかけに、少しずつ彼に対する認識を変え始めた星史。彼らが本当の仲間どうしになる日も、近そうですね。


勇者たちが世界各地の遺跡の監視にあたる中、エジプトでホークセイバーがビオレッツェの宇宙船を発見。それはすぐに消失してしまいますが、次にイースター島付近に現れたところで、今度はジェットセイバーに捕捉されます。やがてビオレッツェの宇宙船は、イースター島に着陸。そこへダ・ガーンたちが一気に駆けつけ彼を包囲しますが、当然それに動じるビオレッツェではありませんでした。エジプトのピラミッド付近、そしてイースター島近海において、二度もすぐに勇者たちに発見されることになったビオレッツェ。さすがの彼も、何かがおかしいと思い始めます。しかし、まだセブンチェンジャーによって情報が漏らされているということには気づいていない様子ですね。また、今回からビオレッツェピンキーに対する接し方に少し変化が。あの2人、そんなに仲良かったっけ…?さて、イースター島のモアイ像付近にビオレッツェの宇宙船は着陸しますが、それとタイミングを合わせて駆けつけたのがダ・ガーンたち。彼らは一気に変形・合体し、ビオレッツェを包囲します。しかしビオレッツェはこれに動じることなく、海底に潜ませていたブッチョの装甲獣:フローラを召喚するのでした。今回の戦闘では、なぜかガ・オーンだけ未登場。遺跡の調査・監視の際は姿を見せてたのに…。あまりにも遠くに行きすぎて、駆けつけるのに間に合わなかったのかな?


フローラと戦うダ・ガーンXたちですが、敵は分離攻撃などを駆使して彼らを翻弄。やがて3体全員を拘束してしまいます。彼らはピンチに陥りますが、ダ・ガーンXの機転により拘束からの脱出に成功。最後はダ・ガーンXたちの合体技で撃破に成功します。そして、ブッチョを救うセブンチェンジャーの姿を見て、ダ・ガーンは1つの可能性を唱えるのでした。今回現れたフローラもまた、以前現れたグレース(第30話)と同じく、地球上の生物とは似ても似つかない容姿に。なんかビオレッツェにやられてから趣味悪くなってないか、ブッチョ?しかし、見た目がキモい分パワーアップしており、なんと生物にもかかわらずロボットのような分離・合体が可能で、これを駆使してダ・ガーンXたちを苦しめます。これに対しダ・ガーンXは、機転を利かせてフローラの拘束から脱出します。フローラによって拘束されてしまったダ・ガーンX、ペガサスセイバー、ランドバイソン。この中でダ・ガーンXは、わざとダ・ガーンへと分離。ダ・ガーンマグナムを使って各種拘束を破壊し、愛民具欲再びダ・ガーンXへと合体します。久々に使用、ダ・ガーンマグナム。主人公ロボの常用装備は、後半ではほとんど的に聞かなくなることが多いですが、今回は珍しくいい活躍をしていました。その後、フローラはダ・ガーンXのアースキャノンなどを食らって爆発。ブッチョも脱出艇ごと焼け出されますが、それをセブンチェンジャーが救います。セブンチェンジャーの姿を見て、「彼は敵を欺くためにわざとああしているのではないか」と推測するダ・ガーン。なるほど、星史たちもセブンチェンジャーたちの秘密の核心に近づいてきましたね。

 

 

 

第34話「隊長の資格」

1992年10月10日放送

登場した敵他:キラードールモーリエ(レディー・ピンキー配下)、装甲獣グレース、装甲獣ベロニカ(ともにブッチョ配下)、ビオレッツェのバリアー発生装置

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「遺跡は星に住む者たちが生きてきた証なんだ!それをお前はぶっ壊すっていうのか?」


STORY:よく話を聞いていなかったがために、ヤンチャーの歓迎会に参加することになってしまった星史。しかしそれは結果として両者の仲を深めることになり、撮影した集合写真をもらってヤンチャーも満足そう。そんな彼を少しずつ認めようとしていた星史だったが、一方でビオレッツェのスパイあぶりだし作戦が展開されていた。罠だと知らず、1か所に集まり戦闘に巻き込まれるグレートダ・ガーンXたち。やがて星史は、最悪の決断をすることに…?


まだまだ続く、星史とヤンチャーの争い。今回は歓迎会というイベントを通じて両者の仲が少し親密になりましたが、結果的には、終盤の星史の行動によりそれも全てパーになってしまいました。オーボス軍側では、ビオレッツェがスパイの存在に気づき、今回だけでそれがセブンチェンジャーであることを特定する段階にまで至ることに。セブンチェンジャーがオーボス軍側にいられるのも、そう長くはないのでしょう。


前回、自分たちの居場所を星史たちがすぐ突き止めたことに違和感を覚えたビオレッツェ。彼はスパイをあぶりだすべく、わざと調査済みのガンダール遺跡を次のターゲットとして部下たちに発表し、各々の動きを見ます。そんなビオレッツェの真意を知らないヤンチャーは、これを星史に伝えるために地球へ帰還。たまたま出会った螢に言われるがままにつくしに入ると、そこでは自分の歓迎パーティーが準備されていました。敵幹部の中で、唯一星史たちの行動に疑問を持つビオレッツェ。その原因が自分たちの中に紛れ込んでいるスパイにあると考えた彼は、個人的に既に調査済みのガンダール遺跡を次のターゲットとし、まず自分たちの情報が星史たち側に本当に漏れているかどうかを確認することにします。いきなり「この中にスパイがいる!」と言いだして犯人探しをするのではなく、じわじわとスパイ(セブンチェンジャー)を発見しようとするビオレッツェ。なかなかの切れ者です。そうとも知らず、セブンチェンジャー経由でその情報を訊きつけたヤンチャーは、それを知らせるために星史のもとへ急行。道中つくしの前を通った際に寄り道するかどうか迷いますが、そこに螢も現れ、彼女に押される形で入ることに。そこで待っていたのは、歓迎パーティーのセッティングをした星史たちでした。ヤンチャーのことを本気で心配し、歓迎パーティーを開こうと計画していた、ひかるの両親と美鈴。星史はよく話を聞かずに賛同してしまいますが、その内容を聞いて賛同したことに後悔します。人の話はよく聞くべきだよ…。


歓迎パーティーで、多少いがみ合いながらも、少し中を深めていく星史とヤンチャー。彼らはパーティーの最後に集合写真を撮り、その深夜、ビオレッツェが次に狙うというガンダール遺跡についてやり取りをします。ひとまずセイバーズとランダーズに調査を任せた星史は、翌朝ダ・ガーンとともに出発。時同じくして、ヤンチャーも出かけるのでした。似たような性格なうえに、嫌いな食べ物(ピーマン)まで一緒という星史とヤンチャー。この2人はこれだけ似てるんだから、思いとかその他もろもろがガチっとはまれば、いいコンビになると思うんだけどねぇ。そんな楽し気なパーティーの後、星史の家に泊まることになったヤンチャーは、そこで星史とビオレッツェから入手した情報をやり取りしてから就寝。翌朝、各々は行動を起こします。星史の机にある家族写真を、涙を浮かべながら眺めたり、眠る際は美鈴とまるで母子のように密着するヤンチャー。彼の過去に、何か家族について悲しいことがあった―ということが想像できる描写になっています。そろそろ、ヤンチャー自身が自分の過去を語ってもいいと思うけどなぁ~。このように星史たちが行動を起こす一方で、その様子を宇宙船から観察していたのがビオレッツェ。ガンダール遺跡に彼らが向かい始めたことで、自分たちの中にスパイがいることを確信します。


ダ・ガーンXとガ・オーンがガンダール遺跡に到着すると、既にそこにはセイバーズとランダーズが到着済み。全員がそろったため改めて調査を開始しようとしたところ、そこへレディー・ピンキー、ブッチョ、レッドロン、そしてセブンチェンジャーが、自分のメカを使って一斉攻撃を仕掛けてきます。何とかブッチョの装甲獣:グレースを破壊することには成功したものの、ブッチョは別の装甲獣:ベロニカで再出撃。さらにビオレッツェは、バリアー発生装置を使って逃げ場を封じ、スパイのあぶり出しとグレートダ・ガーンXたちの全滅をたくらみます。ダ・ガーンXたちが到着した直後、待ってましたといわんばかりに上空から攻めてくるレディー・ピンキー、ブッチョ、レッドロン。ダ・ガーンXたちはそれぞれグレートダ・ガーンGX、ペガサスセイバー、ランドバイソンとなって反撃しますが、ブッチョのグレースを倒したのみで、終始劣勢を強いられることになります。なぜか味方から一切かばってもらえず、攻撃を受けまくってあっという間に一時撤退するブッチョ。まあ確かに、この中で幹部ランクとしては一番下だけどさぁ…。星史たちも頑張ってはいますが、グレートダ・ガーンGXの力でも、さすがにキラードール・装甲獣・レッドガイストを相手にするのは無理な様子。もうちょっと反撃してくれてもよかったかなと思うけど、レッドガイストがグレートダ・ガーンGX並みの強さなのは前々回で判明してるからなぁ。そして、この戦闘を上空から静観していたビオレッツェは、バリアー発生装置を放ってグレートダ・ガーンGXたちが逃げ出せないようにフィールドを形成。それは、全員を本気で戦わせることで、手を抜いている者=スパイをあぶりだすという狙いがありました。これにより、セブンチェンジャーもやむを得ず本気でグレートダ・ガーンGXたちを攻撃せざるを得なくなります。


攻撃を受けまくり、防戦一方になるグレートダ・ガーンGXたち。ビオレッツェのバリアー発生装置に目をつけた星史は、それを破壊しようとします。セブンチェンジャーに乗るヤンチャーは、事情があるためそれを止めようとするも、星史は破壊を強行。バリアー発生装置は破壊できたものの、その爆発のエネルギーにより遺跡は丸ごと吹っ飛び、星史自身もヤンチャーからの信用を失ってしまうのでした。「バリアー発生装置が戦闘の邪魔をしているのなら、それを破壊すればいい」というのが、当然の考え方。しかし、今回はここに「それを破壊すると遺跡を吹き飛ばす爆発が起きる」というデメリットを付加することで、さらにドラマを生み出しています。ヤンチャーは、遺跡とは先人たちの生きてきた証であるため、それをできるだけ守るよう強く星史に言いますが、星史はそれを無視してGXバスターを強行発射。バリアー発生装置は破壊できたものの、遺跡は消し飛び、さらにヤンチャーからの信用を失った上に依然敵からの攻撃を受け続けることになるのでした。間接的に遺跡を破壊した星史に対し、悔し涙を浮かべ、序盤の歓迎パーティーで撮った集合写真をくしゃくしゃにするヤンチャー。ここでの彼の悲しみは相当なものだったのでしょう。戦局を打開するために、バリアー発生装置の破壊を強行した星史の気持ちもよくわかるだけに、このシーンは、視聴者を何とも言えない気持ちにさせてくれます。そして、レッドガイストらからの攻撃に苦しむグレートダ・ガーンGXたちを置いて空へ飛び去るセブンチェンジャー。しかし彼は気づいていませんでした。ビオレッツェが既に、スパイが彼自身であることに気づいていることを…!

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第32話から第34話をご紹介予定です。『伝説の勇者ダ・ガーン』。隊長は、俺だいっ!!

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1992年放送の伝説の勇者ダ・ガーン』使用BGM「レッドガイストです。

 

今回ご紹介のお話より登場する、レッドロンの愛機:レッドガイストのテーマ。レッドロンはろくな戦果も挙げられずに初期にいったん退場してしまいましたが、まさか改造されて再登場を果たすだけでなく、強いロボを与えられて星史たちにとって一番厄介な敵になるとは思いもしませんでした。なんだかんだでレッドロンは退場直前にレッドロンアイでプラネットエナジーの発掘にも貢献してるし、案外オーボスから目をかけられていた…のかもしれませんね。

 

レッドガイストは、『トランスフォーマーZ』のデスザラスのリデコメカ。これを機に、「勇者シリーズ」では「トランスフォーマーシリーズ」からのリデコ商品が多く発売されることになります。そういう意味でも、レッドガイストひいてはレッドロンは、『ダ・ガーン』の中で最も“恵まれた悪役”といえるのかもしれません。

 

 

 


Brave Fighter of Legend Da-Garn OST 2 Tracks 22-26

 

 

 

 

 

 

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