お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-13(第37~39話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第13回目です。

 

いよいよ第3クールも終わりとなり、最終決戦も視野に入ってきた『SEED』の物語。今回ご紹介の3話では、オーブが連合に攻め込まれたり、連合の開発したガンダム3機がデビューを果たして猛攻を仕掛けてくる一方、キラとアスランが再会してまさかの共闘を果たすという、見ごたえのあるドラマ展開が連続しました。夢にまで見た、キラとアスランの共闘。戦争を止めるために垣根を超えたこのタッグは、最終回まで続いてくれるのかな?

 

なお、前回(第34~36話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-37「神のいかずち」

2003年6月21日放送

登場した敵他:デュエルガンダム、ディン、ジン、ゾノ

「本当は…僕がアスランを殺したり、アスランが僕を殺したりするなんてことを、ないと思ってたのかもしれない。」

 

STORY:満身創痍ながらもオーブに入港を果たしたアークエンジェルは、補給と修理を受けられることになると同時に、懐かしい仲間と再会した。アラスカ本部を犠牲にしたサイクロプスによる戦果を、連合が大々的に報道する中、ウズミは自身の理想と真につかむべき未来をキラたちに説く。しかし、現実は非情にも、それと逆行しつつあった。アラスカの雪辱を果たすため、ザフトは現状戦力にモビルスーツを追加投入する形でパナマを急襲。連合も新型モビルスーツストライクダガーを投入するが、ザフトの秘密兵器であるグングニールの前にチリと化してしまった。このまま人類は、分断の歴史を歩むしかないのか―?

 

再びドラマの舞台の1つにオーブが加わり、連合の新型モビルスーツストライクダガーが初登場する一編。前半は、登場キャラクターたちによる会話劇がその中心でしたが、後半では戦闘描写が中心となり、パナマを舞台に憎しみ渦巻く悲惨な戦場のさまが描かれました。ウズミの考え方は確かに素晴らしいものですが、ムウの言う通り理想論だし、現時点での世界はむしろそれと逆行している有様。ここからキラたちは、本当にウズミの言う“真に望む未来”をつかめるのかなぁ。

 

前回、連合に戻ることが出来ないことから、オーブに身を寄せることを決めたマリューたち。満身創痍のアークエンジェルで、そこに針路をとった彼女らは、なんとかオーブにたどり着きます。負傷者の手当てや各種補給が行われ、カガリは生きてキラと再会したことに感無量である一方、サイたちは、これから自分たちがどうなるのか不安に感じていました。そんな中、食堂に残された1人分の食事に、ミリアリアが気付いて…。序盤では、オーブに入港するアークエンジェルの姿が描写。重傷者が優先的に担ぎ出される中、真っ先に艦内に飛び込んだのはカガリであり、キラを見つけるやいなや飛びついて再会を喜びます。カガリがキラに気がありそうな雰囲気は以前からありましたが、ここまで来るともう露骨。しかし、こうしたいい雰囲気であっても、あからさまに恋愛方向にお話が進まないのも、「ガンダムシリーズ」の魅力と言えるでしょう。でも、キラとカガリは…個人的にくっついてもいいと思うけどねぇ?このような歓迎をキラが受けている一方で、暗い表情から変わらなかったのがサイたち。彼らは、オーブに入港したからといって状況が大きく好転したワケではないことを知っており、これからどうするか悩み続けていました。今までは、こういう状況だとキラが最初に悩んでいたような気がしますが、今回はその立場が逆転しているのが面白いところ。じゃあ、キラはここでは能天気なのかと言えばもちろんそうではなく、自分のやるべきこと、望むことが明確したからゆえ動じていないという構図になっているのが、これまた興味深いです。

 

キラが、自分が地球にいなかった間のことをカガリからあと、マリューたちとともにウズミと面会することに。ウズミは、決して彼らを厄介者扱いにはせず、現在の世界情勢を踏まえても、オーブの立ち位置を変えるつもりはないこと、そして自分の考えるあるべき世界を語ります。ムウは理想論ではないかと問いかけますが、ウズミの考えが揺らぐことはありませんでした。Aパート後半では、ウズミとキラたちの会話劇がその中心。ウズミは以前のオーブ編では、キラたちとあまり関わり合いがなかったため、今回は時間的に、今までで一番長い関わり合いになっていました。ウズミが語るのは、オーブが中立国を保ち、ナチュラルだろうがコーディネーターだろうが別け隔てなく受け入れてきた理由。そこには、ウズミなりの平等への考え方がありました。ウズミは、ナチュラルやコーディネーターといった生まれは、本人自身ではどうしようもない事実でしかないことから、そうした区別の仕方を無くして、同じ人間として接しようじゃないかという考え方の持ち主。現実世界でも、こうした考え方は全人類が持つべきではありますが、実際はそんなこと上手くいくはずがないので、やっぱりムウの言う通り理想論でしかないところが、はかなさを感じます。でも、それを承知で実践し、そうした理想を捨てずに行動し続けているウズミの姿は、評価されるべきと言えるでしょう。ただ、「ガンダムシリーズ」でのこの手のキャラクターは、途中で死亡退場するパターンが多いんだよな…。

 

ウズミ「君らは、若く力もある。見極められよう、真に望む未来を―!」

 

アラスカ本部で連合に一杯食わされた恰好になったザフトは、雪辱を果たすことに燃えるパトリックの指示のもと、現状戦力にモビルスーツの補給を都度受ける形で、パナマを急襲。決して十分な装備ではない中でも、連合の通常兵器相手に有利に戦いを進めます。しかし、ここで連合の新型モビルスーツであるストライクダガーが登場。集団戦法と正確な射撃を得意とするそれらの前に、じょじょに戦局は拮抗していきます。Aパートでは戦闘が起きる雰囲気はなかったので、「今回は人間ドラマ中心で行くのかな」と思いきや、Bパートからガッツリ挿入。オペレーション・スピットブレイクを失敗させられたザフトは、その雪辱を果たすため、そのままパナマ本部への襲撃を行います。ザフトの戦力がモビルスーツ中心で、もともと連合よりも技術的勝っていたことから、ある程度戦えますが、誰がどう見てもムチャクチャな作戦。しかもこれが、現場の指揮官の独断等ではなく、パトリックからの指示というのだから、目も当てられません。歴代ガンダムシリーズの悪役と同じように、ここにきて、パトリックもより一層狂気に駆られて来たな…。このような、ザフトのムチャクチャな攻撃に対して、連合の新兵器として対抗したのが、今回初登場のストライクダガーストライクガンダムに似た装備を持ち、ザフトモビルスーツではあまり見られなかった集団戦法で、相手を追い詰めていきます。ストライクダガーは、性能的にも立ち位置的にも、『ガンダム』のジムのイメージ。登場したては強かったけど、すぐに劣勢に追い込まれてたな…。

 

ストライクダガーの投入により、かなり盛り返したかに見えた連合でしたが、クルーゼが密かに準備していたグングニールの発動により、大ダメージを受け戦力を大幅に消耗。パナマは陥落状態になり、地上は死屍累々の有様になります。生き残った連合側の軍人および一般市民も、戦える状況ではなく投降の姿勢を見せますが、憎しみに狂ったザフトの一般兵たちは、彼らに対しても容赦なく銃口を向けるのでした。同じ頃、オーブが新たに開発したというモビルスーツを見ることになった、キラたちは―。ストライクダガーで味方の損害が拡大し始めても、やたらと余裕そうなクルーゼ。それもそのはず、強力なEMP攻撃を放てる兵器:グングニールがあったからでした。終盤では、このグングニールが投入されたことで、ザフト側の勝利が確定的に。マスドライバーが破壊されて、連合は宇宙へ飛び立つための大規模設備を失ったほか、ザフト一般兵の虐殺行為により、死者が増加してしまいます。ザフト一般兵による虐殺シーンこそ、今回で最もインパクトがあるシーン。放送コードギリギリに挑戦したかのような、流血描写や泣き叫ぶ人々の様子が描かれており、子供がこれを観たらトラウマになるんじゃないかと心配になるほどでした。ザフト一般兵としては、アラスカ本部のサイクロプスでやられたことへのお返しだという気持ちがあるのはよくわかるけど…ああ、憎しみと血の連鎖はを生むこの戦争は、どうしたら止められるんだろう?

 

 

 

PHASE-38「決意の砲火」

2003年6月28日放送

登場した敵他:カラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムストライクダガー

「どうあっても世界を二分したいか!大西洋連邦は!?」

 

STORY:パナマを失い、混乱に陥る連合。その中で、ムルタ・アズラエルは、以前から連合の方針に従わないオーブに目をつけ、地球の国家にもかかわらず連合に協力しないことを名目に、交渉決裂後のオーブ侵攻を提案した。不当な要求をのむことができず、戦闘は避けられないと覚悟したウズミは、国民に避難を促し、マリューもまた艦員たちに通達する。そして始まる戦闘。アズラエル側が新型ガンダム3機を投入して襲撃してきたことで、オーブは苦しい戦いを強いられる。フリーダムガンダムもカバーに限界が迫る中、意外な者たちが加勢に駆けつけた!

 

終盤にかけて連合側で戦局を引っ掻き回し、キラたちに立ちはだかることになるアズラエルの初登場回。同時に、連合製の新たなガンダムカラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムが登場し、オーブが戦禍に包まれることになりました。オーブが追いつめられる形になりますが、キラたち側にアスランディアッカが協力することになあるのはアツいドラマ展開!しかも、これがなし崩しとか仕方なくという構図ではなく、ちゃんとアスランたち側が、自らの意思や判断で行っているのがGoodです。

 

前回のザフトの攻撃により、パナマを失った連合。さすがにこの事態に上層部が焦る中、アズラエルは、連合にかたくなに協力しようとしないオーブに目をつけ、48時間以内に連合への協力を求め、それに従わない場合は武力行使に出る手段をとります。彼の真意は、マスドライバー等の確保と、新たなガンダム3機のテストであり、オーブが要求に従うとは思っていませんでした。一方、こうした要求を突き付けられたウズミは、怒りに震えながらも、国民の安全を第一に考え、避難命令を発令します。序盤では、前回描写されていなかった連合上層部の様子が描写。さすがにオペレーション・スピットブレイク失敗の直後にパナマを襲撃されるとは思っていなかったらしく、今後どう対応するかてんやわんやの状態。そんな中、オーブに目をつけた提案をしたのが、アズラエルでした。今回初登場であり、終盤のストーリーを引っ掻き回すことになるアズラエル。表向きはそれなり(連合目線では)理屈が通っていそうなことを述べますが、実際は開発したてのガンダム3機のテストをやりたくて、しかもコーディネーターを殲滅したいと考えているあたり、『SEED』における悪役らしい悪役だなと感じました。こうしたイヤらしい悪役が、どこまでイヤらしさを発揮してくれるのか、今後楽しみですね。そんなアズラエルから、48時間以内の連合への協力と武装解除を要求されることになったウズミ。なんとか戦闘は回避しオーブの独立性を維持したいと考えていましたが、連合の姿勢から戦闘回避はほぼ不可能であることも覚悟していました。前回語った持論を、同じ地球に住む者である連合より、真っ向から打ち砕かれることになったウズミ。予測できたこととはいえ、このときの彼の虚しさはハンパなかったことでしょう。

 

ウズミ経由で、マリューにも連合からの要求が伝えられ、彼女は艦長として艦員たちを招集。現状を伝え、戦闘に参加したくない場合は艦を降りるよう促します。結果的に降りる選択をしたのは11名であり、その中にはカズィの姿もありました。その後、ミリアリアは、マリューたちの指示に従ってディアッカを解放。説明されても状況が良く理解できず、混乱する彼でしたが、ミリアリアの背中を見て虚しさに駆られるのでした。マリュー経由で、オーブの置かれている状況を知ったキラたち。多くの艦員たちは残ることを選択しましたが、一部降りることを選択した者もおり、その中にはカズィも含まれていました。Aパートの後半では、アークエンジェルを降りる選択をしたカズィと、彼を見送るサイの姿が描写。サイがカズィの決断を否定せず、むしろそれを尊重していたのが、強く印象に残りました。カズィは今まで、周りに流される形でいろいろなものを決断してきており、今回も自分の決断に自信が持てず迷いますが、それを咎めて「お前が決断したんだろ」と背中を押すサイがいいんですよね〜。友人どうしということもそうなのですが、それ以上に、今までの戦闘を経験したうえで語っているのが、彼の思いを感じさせてくれます。そんなサイは、アークエンジェルに残る選択をしているのですが、以前のキラの発言を踏まえて「自分にも何か出来ることがあるから」残るんだと語っているのもGoodです。こうしたサイとカズィのやり取りと時同じくして、ディアッカの釈放を担当していたのがミリアリアディアッカは、彼女からオーブの置かれている状況を聞かされてもよくわからないでいましたが、去り際の彼女の背中を見て、彼女の覚悟を感じます。以前は見られなかった人間味を見せるようになったディアッカ。彼も本当は、優しい少年なのかな。

 

イムリミットが来たことで、連合によるオーブへの攻撃が開始。オーブは、以前から開発していたM1アストレイを大量投入して迎え撃ちますが、ストライクダガーを大量投入してくる連合の物量差の前に、緩やかに追い込まれていきます。ですが、ここでキラのフリーダムガンダムとムウのストライクガンダムが加勢し、戦局は再び拮抗状態に。ここでアズラエルは、オルガ・サブナック、クロト・ブエル、シャニ・アンドラスの3人に指示して、カラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムを出撃させます。Bパートより、オーブと連合の戦闘が開始。いくら自衛のための武装を持っていると言えども、一国家が複数国家の連合軍に勝るはずがなく、じょじょに劣勢を強いられていきます。M1アストレイも奮闘してはいましたが、ストライクダガーの集団戦法には苦戦気味。フリーダムガンダムくらい、もとから広範囲攻撃向けの武装を持っていれば一網打尽に出来ますが、それがない場合M1アストレイにとっては、かなり厄介な相手でした。ストライクダガー、前回の活躍だけだとそんなに強敵には見えなかったけど、今回を観たことでちょっと印象が変わりましたね。このような連合の攻撃に、オーブ側として加勢したのが、アークエンジェルストライクガンダム、そしてフリーダムガンダム。幾多の戦場を潜り抜けてきたアークエンジェルが、そう簡単に落ちるはずがなく、フリーダムガンダムは安定した強さを見せるほか、ムウはほぼ初めてのストライクガンダムでの戦闘で、M1アストレイを凌駕する目覚ましい活躍にを見せます。前回のラストで、オーブの手により修理されよみがえったストライクガンダム。そのパイロットに立候補したのはムウであり、メビウス・ゼロのときと同じく、卓越した戦闘テクニックを見せつけてくれました。事前にマニュアル等は頭に叩き込んでいたであろうとはいえ、初戦闘でこれだけ動けるムウは驚異的。もしストライクガンダムが、キラたちとの出会いなしに連合に配備されていたら、ムウがパイロットになっていた未来もあり得たのかな。

 

カラミティガンダムら3機の猛攻の前に、1機しかないフリーダムガンダムはさすがに手を焼き、ストライクガンダムM1アストレイのカバーで手いっぱいの状態。アークエンジェルは単独で戦わざるを得なくなりますが、追い込まれつつありました。しかし、ここでアークエンジェルを守るビームが一閃。それを放ったのは、なんとディアッカの乗るバスターガンダムでした。また、フリーダムガンダムが追い込まれそうになったとき、駆けつけた赤い機体は―!終盤では、連合が開発したガンダムカラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムが登場。ストライクダガーに比べれば、圧倒的な強さを誇る3機ですが、フリーダムガンダムに比べるとそこまででもないかなと感じました。1つ1つの機体性能は確かに優れていますが、この3機に決定的に欠けているのが、オルガたちパイロットどうしの連携と絆。今回だって、もっと冷静に連携攻撃にをしていればフリーダムガンダムをもっと追い込めたはずなのに、それが出来ていないばかりに、自軍の潜水艦を攻撃したり味方に攻撃が当たりかけたりしていました。何と言うか、強いのは間違いないんだけど、こうしたミスも目立つことから、そこまで脅威は感じなかったんですよね。彼らはしばらく強敵として立ちはだかることになりそうですが、最終的にはキラたちに倒されることになるのでしょう。そして、このようにフリーダムガンダムカラミティガンダムたちに手を焼いている頃、集中砲火を受けていたのがアークエンジェル。それを救いに加勢したのが、あのディアッカの乗るバスターガンダム。さらに、フリーダムガンダムの前に、アスランジャスティスガンダムも現れ加勢します。ラストでは、敵であるザフトから、ディアッカアスランが加勢。手を取り合うというアツい展開が始まります。ディアッカミリアリアの背中とオーブの惨状から、アスランはマルキオの言葉とフリーダムガンダムの視認=キラが生きていることの確信から、組織の垣根を超えた形に。もしかしてここから、キラたちとアスランたちの共闘展開が始まるのか!?最終クール開始直前に、かなり胸熱な展開を予感させるこの描写がぶっ込まれたのには、心底驚きましたね。

 

 

PHASE-39「アスラン

2003年7月5日放送

登場した敵他:カラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムストライクダガー

「だから、僕も戦うんだ。たとえ守るためでも、もう銃を撃ってしまった僕だから―。」

 

STORY:キラのフリーダムガンダムの前に現れた、アスランジャスティスガンダム。彼は自分の意思で今加勢すると宣言し、カラミティガンダムを迎え撃ち、撤退に追い込んだ。そして、再び生きて再会するキラとアスラン。まだ自分の身の振り方に迷うアスランに、キラは自身の覚悟を伝える。アスランザフトに戻るのか?それともキラと同じく、戦争を加速させる真の悪と戦うのか?彼は、今自分がこの場にいることが答えであると気付くのは、いつの日か―?

 

キラとアスランが改めて正面からお互いと向き合い、腹を割って話し合ったことを通して、今後の共闘を予感させることになる一編。これだけ書くと、サブタイトルは「キラとアスラン」とかのほうが良いのではないかと思ってしまいますが、実際には、どちらかといえばキラがアスランを諭し、アスランがそれを受けて考えを深めて新たな気付きを得るという、アスラン側に得るものが多い形になっていたことから、今回のサブタイトルは「アスラン」が適切といえるでしょう。結局、彼は今回、自分が今後どうすべきか明確に答えを出せていなかったけど、その答えを出すのに、もうそれほど時間はかからないことでしょう。だって、今このオーブに、キラとともにいることが、もうほぼ答えなのですからね。

 

前回、キラのフリーダムガンダムの前に現れた、アスランジャスティスガンダムアスランはキラに対し、自分に与えられた命令を語りつつも、自らの意思で加勢することを宣言し、カラミティガンダムたちと戦い始めます。最初は警戒していたキラでしたが、ジャスティスガンダムの戦いっぷりを見て、アスランの言葉にウソはないことを確信し、実現不可能かと思われた2人の共闘が始まります。今回は、前回の続きからスタート。自分の意思でキラに加勢すると宣言したアスランは、その言葉通り、ジャスティスガンダムカラミティガンダムたちに食らいつき、フリーダムガンダムと同等の攻撃っぷりを見せます。その様を見て、アスランを信用することにしたキラは、フリーダムガンダムで共闘を開始。2VS3となった戦局で、フリーダムとジャスティスがともに戦うさまは、オーブ側の多くの兵士たちの目に、鮮烈に焼き付いていきます。序盤の頃から、視聴者がずっと期待していたであろうキラとアスランの共闘が、ここで実現。両者それぞれ、フリーダムガンダムジャスティスガンダムという強化機を得て戦っていることから、カラミティガンダムたちに負けるはずがなく、オーブ側を盛り返させていきます。ここでの共闘のさまは素晴らしく、お互い相手とは初めての共闘にもかかわらず、生きぴったりでコンビネーション攻撃をしているのがGood。相手が、チームワークがガタガタのオルガたちですから、余計にそのコンビネーションの良さが目立つ形になりました。こうしたことができるのも、やっぱりキラとアスランが親友だったからなんだろうなぁ。様々なことがあって離れ離れになっていても、お互いの息遣いは、やっぱり覚えているものなんですね。

 

フリーダムガンダムジャスティスガンダムのコンビネーション攻撃の前に、さすがのカラミティガンダムたちも苦戦。それでも戦意喪失していなかった彼らは、なおも攻撃を仕掛けますが、突然コクピット内で苦しみ始め、戦闘継続が不可能となり帰投します。これにより、戦力が大幅に縮小し、ストライクダガー程度ではオーブを押さえられないと判断したアズラエルは、一時撤退を決定するのでした。フリーダムガンダムジャスティスガンダムの攻撃の前に、かなり押されるオルガたち。お互いを何とも思っていない彼らは、味方を犠牲にしてでも相手を倒そうとしますが、それすらも失敗し、最終的には投与されている薬が切れたことで錯乱状態に陥り、撤退に追い込まれます。このシーンで、オルガたちはただの人間ではなく、薬(γ-グリフェプタン)漬けにされた強化兵士であることが判明。ただ、それを投与しなければすぐに死に至るというワケではないようであるため、アズラエルの意向により、オーブをすぐに落とせなかった罰として、なかなかγ-グリフェプタンが投与されずに禁断症状に苦しめられることになります。オルガたちは、宇宙世紀における人工ニュータイプのような存在であることは明らか。『SEED』の世界でも、似たようなことを考えるヤツらがいるんだなぁ。オルガたちは、最終的にはキラたちに倒されることになるんだろうけど、このままじゃ、多分ろくな死にざまが待ってないだろうな…。

 

つかの間の休息が訪れ、疲れた身体を休める兵士たち。その中で、キラとアスランはお互い真正面から向きあって、歩み寄ります。最初は、お互いなかなか言葉が出なかった2人でしたが、カガリのかかわりを経て、以前のような仲を回復。ドックの中で座り込み、アスランはキラから、彼自身の考え方を聞かされます。キラの強い覚悟を知ったアスランは―。Bパートで、ようやくキラとアスランは、生身で再会。歩み寄って近づき、最初にキラが声を掛けますが、アスランはすぐにそれに反応することができませんでした。Bパートの大半にわたって描かれるのが、キラとアスランの会話劇。実際には、冒頭述べた通りキラが主体となってしゃべり、アスランがそれを通して気付きを得るという形になっていました。海岸でキラと再会した際、アスランがすぐに挨拶を返せなかったのは、おそらくニコルの死のことがよぎったから。しかし、キラと話すにつれて、彼が、相手の友を殺したという罪と、自分の友を殺された悲しみの両方を背負い、それでも戦争を止めるために自らの意思で戦うという覚悟を決めていることを知り、じょじょにアスラン自身の表情も変化していきます。ここでは、キラがアスランよりも事態を達観し、そのうえで自分が何をすべきなのか明確化していることが如実に描写。キラの言葉が、アスランをある種導くような構図になっています。このキラとの会話を通して、アスランは、今後自分がどう動くべきか、ビジョンが見えてきたのではないでしょうか?今回の冒頭(キラに加勢を表明するシーン)では、多少迷いのある声色や表情でしたが、このシーンだと、それもだいぶ薄れ、声色・表情ともにハッキリしてきたような印象を受けました。

 

キラの言葉を受けて、自分の今後を考えるアスランカガリとの会話を経ても、明確な答えが出せずにいましたが、同時にもう答えが出かかっていることを感じていました。同じ頃、オルガたちはようやくγ-グリフェプタンを投与され、禁断症状は沈静化。正気に戻った彼らは(もとから正気とは言い難いですが)、打倒フリーダムガンダム&ジャスティスガンダムを誓い、再び出撃していきます。カガリに話しかけられても、結局「ザフト軍であることを捨て、キラたちとともに戦争を止めるために戦う」ということが言い出せなかったアスラン。ですが、カガリに対する受け答えや所作等で、彼自身がそうしたいと考えているのは、ほぼ明らかでした。あとは、アスラン自身がこの考え方に自信を持ち、キラのように覚悟を決められるかどうかですね。一方、禁断症状に散々苦しめられていたオルガたちは、γ-グリフェプタンを投与されたことで落ち着きを取り戻し、すぐに再出撃。連合によるオーブ攻撃が再開されようとしていました。キラたちは、オーブを守り切ることができるのか?次回へ続く―!

 

カガリ「お前、これからどうするんだよ?」

アスラン「わからない。でも、もう答えは出ているのかもしれない。―苦しいな。」

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第40話から第42話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。新たな宇宙(そら)を、切り裂け!ガンダム!!

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