お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-2(第4~6話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第2回目です。

 

前回ご紹介の3話では、ジンやシグー等のモビルスーツとの戦闘が主だったのに対し、今回よりいよいよガンダムたちが戦闘に介入。ザフトに奪われた4機のガンダムが、ほぼ毎回にわたってキラたちの前に立ちはだかります。確かにイージスらザフト側の4機のガンダムは、ストライクガンダムに負けないスペックを持っていますが、それを操縦するパイロットたちの連携はかなりガタガタだなという印象。今はまだムリかもしれませんが、キラが人間的にもパイロット的にも成長していけば、十分勝てる相手だなと思いました。

 

なお、前回(第1~3話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-04「サイレントラン」

2002年10月26日放送

登場した敵他:イージスガンダムデュエルガンダムバスターガンダム、ブリッツガ

ンダム

「アルテミスへのサイレントランは、およそ2時間ってところか。あとは…運だな。」

 

STORY:L3コロニーの崩壊を見たキラは、激しく動揺するが、ナタルの通信により正気を取り戻した。そして、帰投する際に偶然発見した救命ポッドを回収。離れ離れになっていたフレイと再会する。その後、地球への帰還を目指すアークエンジェルは、補給を優先するため、友軍の要塞アルテミスに針路をとる。ザフトに見つからぬよう慎重に行動するが、その作戦はクルーゼに読まれてしまっていた!やがて挟撃に遭うアークエンジェル。戦いたくないという意思と、皆を守りたいという意思がせめぎあう中、キラは決断をすることができるのか?

 

第3話まで続いたL3コロニーを舞台にしたお話が終わり、次のステージへと移行する一編。ストライクガンダム等のモビルスーツの登場および活躍は、最低限にとどめられ、第1~3話の経験を踏まえて、自ら戦うということを選択するキラやアスラン、そしてキラの友人たちであるミリアリアたちの姿が描かれました。キラに戦うよう説得するムウや、協力しようとするミリアリアたちの姿は、キラにとってはかなりの救い。ですが同時に、どんどん望まない戦いへの道へと進まざるを得ない状況に、悲しさも覚えます。

 

前回、激戦の結果崩壊してしまったL3コロニー。跡形もなく砕け散ったそれを見て、さすがのキラもショックを受けます。しかし、ナタルからの生存確認の通信を受け、何とか正気を取り戻すことに成功。そのまま帰投を命じられた彼ですが、途中救命ポッドを1機発見し、見捨ててはおけぬと確保して、アークエンジェルに戻ろうとします。戦闘状態のうえ艦自体にそれほど余裕がないことから、ナタルはのちほど来る救護班に任せることを進言しますが、マリューは艦へ収容することを決断します。アバンタイトル含めて、序盤では、L3コロニーの崩壊をやや長めに描写。これによるキラの動揺も描いていましたが、我を忘れて錯乱状態になってしまうほどの混乱は見せていませんでした。荒い息遣いが聞こえ、砕け散ったL3コロニーの残骸が大写しになることから、てっきりキラは錯乱状態になっているのかと思いましたが、割と冷静な感じでしたね。これがアムロとかカミーユあたりだったら、感情が高ぶって叫んでそうっだったな…。そんなキラは、ナタルの通信に応答したことで平静を取り戻し、アークエンジェルへ帰投。途中収容した救命ポッドを持っており、ナタルはそれに難色を示しますが、マリューはその収用を許可します。マリューがこうした決断をしたのは、純粋に民間人を救出したいからではなく、ここでこうしたことで争っている場合ではないため。マリュー含めた連合の軍人たちの立ち位置を明確にしつつ、民間人を助けるというお話的にプラスの要素を両立した、上手い構成だなと感じました。

 

救命ポッドの民間人の中には、フレイも存在。キラたちとの再会を喜ぶ彼女でしたが、キラがストライクガンダムに乗っていること、アークエンジェルが戦闘中であること、そしてキラ自身がコーディネーターであることを知り、動揺します。そんな彼女に対し、キラのことを擁護し続けたのは、ミリアリアたちでした。同じ頃、L3コロニーの崩壊を見ていたクルーゼは、アークエンジェルの位置をつかめていなかったものの、張られたデコイの位置等から、アークエンジェルの進路を特定。先回りする作戦に出ます。キラがストライクガンダムを操縦し、コーディネーターであることを知った途端、言葉にはせずとも、明らかに恐怖の表情を浮かべたフレア。そうした彼女に向き合い、キラ自身をきちんと擁護したのは、ミリアリアたちでした。このシーンでは、ミリアリアたちの優しさが感じられてGood。前回の描写だと、多少コーディネーターとしてのキラに僻みはあるようですが、やっぱり一友人として彼のことを認め、そして受け入れてくれているんですね。これが『Ζ』あたりだと、そうは言ってもフレイがわめきだして余計ないざこざが起きる形になりそうですが、そうはしていないことに、本作のある種の優しさを感じました。一方のザフト側では、クルーゼがアークエンジェルの動きを読み、強奪したガンダム4機を早くも実戦投入することを決断。その中で彼は、アスランを呼び出してその本心を訊きだします。アスランとの会話で、ストライクガンダムパイロットがキラであること、そしてアスランの友人でありコーディネーターであることを知ったクルーゼ。彼はそれを汲んで、アスランを外そうとしますが、アスラン自身はそれを拒否します。一見すると、クルーゼは優しい上官に見えますが、「キラと分かり合えない場合は討つ」という言質を引き出しているあたり、上手くアスランを使ってやろうという魂胆も見え隠れしているなという印象。仮面をかぶった敵軍キャラは、クセのあるヤツが多いからなぁ…。

 

アルテミスを目指し、大きく方向転換したアークエンジェルは、同時に戦闘態勢へと移行。サイレンがうっすら鳴り、物々しい雰囲気となる中、キラはストライクガンダムパイロットとして、待機を指示されます。どうすべきか迷うキラに対し、ムウは、「自分ができることをしろ」とアドバイス。これをキッカケに、キラは望まないながらも戦うことを選択し、同時にこの言葉は、ミリアリアたちの心にも大きな影響を与えるのでした。アルテミスは、連合側の軍事要塞で、補給が可能。これを目指すアークエンジェルは、同時にザフトからの攻撃を受けることが予想されるため、再び戦闘態勢へと移行します。そうした状況下で、キラはやはり、ストライクガンダムパイロットとして戦争に介入していくことに、迷っていました。前回はマリューがキラを説得したのに対し、今回はムウがその役回りを担当。あくまで優しい言葉をかけ続け、結果的にキラは、自らストライクガンダムに乗ることを決断します。ここでのムウは、本当に純粋にキラを励まし、ストライクガンダムで戦ってもらいたいと考えていたのでしょうが、それゆえに、語っている論理はある意味残酷。「自分にできることをやれ」・「戦わなければ、この艦は落ちる」という発言は、キラが戦わなければ敗北と死は必至ということを意味しており、解釈によってはキラに戦いを強いていると言えるんですよね。こうした優しさの中に隠れた厳しさ、はかなさに、「ガンダムシリーズ」らしさを感じます。

 

クルーゼの艦が前後から接近していることを察知し、挟撃されかけていることを知ったアークエンジェル。敵からの攻撃に備え、マリューは、ストライクガンダムメビウス・ゼロの出撃を指示します。コクピットに向かうキラは、その道中アークエンジェルの仕事を手伝うことになったミリアリアたちと対面。彼女らが同時にストライクガンダムのサポートにつくことになり、キラは覚悟を決めて、ストライクガンダムで出撃していきます。終盤では、長い時間を撮って、メビウス・ゼロとストライクガンダムの出撃シーンは描写。ストライクガンダムは初めてエールストライクガンダム装備で出撃していきます。その戦闘シーンは次回にお預けとなるので、ここで注目したいのは、それまでの過程。出撃直前のメカニック描写やキラの決断にも注目ですが、個人的に印象に残ったのは、キラが搭乗する直前、ミリアリアたちが艦の仕事を手伝うことを決意し、軍服に袖を通したうえでキラと再会するシーンでした。友人たちが自分のバックアップをしてくれていて、かつやる気に満ち溢れているということに、キラも安堵し心強く感じているようですが、同時にそれは、巻き込みたくないミリアリアたち一般人である友人たちまで、自ら進んで戦争に介入していることも意味しているんですよね。先述したキラとミリアリアたちが再開するシーンで、キラが喜びだけでなく一瞬悲しげな表情も見せており、これでそうした戦争のむなしさを表現しているのが秀逸でした。こうした過程を経て、とうとうキラはエールストライクガンダムで宇宙へ出ることに。出撃の際の掛け声は、もちろん―!

 

キラ「キラ・ヤマトガンダム、行きます―!」

 

 

 

PHASE-05「フェイズシフトダウン」

2002年11月2日放送

登場した敵他:イージスガンダムデュエルガンダムバスターガンダムブリッツガンダム

「お前も俺も死ななかった。船も無事だ。…上出来だったぜ。」

 

STORY:戦闘宙域に出たキラのストライクガンダムを待っていたのは、アスランザフトの駆る、奪われた4機のガンダムたちだった。二手に分かれて、ストライクガンダムアークエンジェルを叩こうとするそれらを前に、キラたちは苦戦し、そしてキラは、相手がアスランであることに迷う。だが、迷いを抱えているのはアスランも同じだった。アスランの命令無視の行動が、他のガンダムたちを惑わせ、そしてムウの奇襲が逆転の機会を生む。そして、ギリギリのところでランチャーストライクへとパーツ換装を終えるストライクガンダム。今こそ反撃のときだ!

 

劇中で初めて5機のガンダムすべてが同一画面上に登場し、そして戦闘で相まみえることになる、戦闘シーン重視の一編。前回活躍が少なかった分、今回はガンダムがこれでもかと活躍し、そしてストライクガンダムの汎用性の高さと強さが描かれた一編でもありました。そして、こうした戦闘シーン多めの中でも、キッチリと人間ドラマを挿入。今まであまり描かれてこなかった、アスランザフト側のガンダムパイロットたちの関係性や性格も描かれており、興味深く観ることができました。いろんな思惑があるとはいえ、ここまで連携がガタガタだと、キラ側にも十分勝機があるかもな…。

 

前回、クルーゼに挟撃され大ピンチに陥ったアークエンジェル。応戦すべく、キラのストライクガンダムとムウのメビウス・ゼロを出撃させますが、相手は強奪したばかりのガンダム4機を出撃させてきており、まずはアークエンジェルを優先的に攻撃。その強固な武装により、持ちこたえ続けるアークエンジェルでしたが、このままでは防戦一方の状態でした。一方、ストライクガンダムが遭遇することになったのは、アスランの乗るイージスガンダム。お互いがパイロットになっていることを知っている両者は、戦いを回避しようとしますが…。今回は、序盤からフルスロットル状態でスタート。クルーゼはイージスらガンダム4機の投入を早々に決断し、アスランたちは出撃。アークエンジェルは早くもそれらを相手にすることになりますが、そのために混乱したり迷ったりしている余裕は全くありませんでした。モビルスーツ軍に襲撃された場合、大抵「ガンダムシリーズ」の宇宙戦艦は防戦一方になるもの。このアークエンジェルもやはりそうでしたが、各ガンダムに使用している最新装甲と同等のものを装備しているため、確かに攻撃は受けていたものの、全く落ちる気配はありませんでした。今回改めて描かれた、アークエンジェルの確かな防御力。同じ最新鋭宇宙戦艦だったホワイトベースアーガマがよく墜落寸前に陥っていたことを思えば、凄まじいですよ。一方、キラのストライクガンダムは、最初にアスランイージスガンダム接触。「戦いたくない」・「なぜ戦わなければならないのか」という思いは同じでしたが、ともに譲れないものがあることから、決してどちらかの意見になびくことはありませんでした。ここでは、ドラマ展開の都合上ストライクとイージスの交戦は描かれませんが、その分互いが縦横無尽に宇宙を飛び回るさまを挿入することで、各ガンダムの活躍をしっかり描くことを両立しています。

 

戦いを回避しようとしたアスランですが、キラはそれに従おうとせず、また他の仲間たちも戻ってきたため、断念せざるを得ない状況に。その後もザフト側の構成は変わらず、キラたちは追い詰められていきます。やがて、キラのストライクガンダムは囲まれてしまい、このまま攻撃を食らうハメに陥りそうになったそのとき、アスランはクルーゼの本来の命令を無視し、「ストライクガンダムを鹵獲して連れ帰る」という名目のもと、イージスガンダムストライクガンダムを捕らえ、バスターガンダム等からの攻撃を回避するのでした。Aパート後半からは、アークエンジェル追撃に回っていた他のガンダムも、同時並行的にストライクガンダムを攻撃するようになり、5機のガンダムが同じ戦場で相まみえることになります。1VS4だと、さすがに主人公機とはいえど苦戦と劣勢は必至に思えますが、ここでアスランたちの大きな弱点が露呈。それは、お互いプライドが高かったり自信過剰だったりするため、連携が全然取れていない点でした。それぞれのガンダムの力を組み合わせれば、無敵のパワーを発揮するはずですが、アスランたちはほとんど連携しようとせずじまい。イザークはストライクを落とすことに躍起になってるし、比較的性格が穏やかなほうのアスランも、キラと戦いたくないという思いが先行するあまり、命令無視してストライクを鹵獲します。これじゃあ、いくら強い機体を持っていたって、なかなか相手に勝つことは出来ないよ。これは逆に、キラたち側にとってはチャンスと言えるでしょうね。とはいえ、今までで一番一度に多くの敵を相手にしているキラは、やはり平静ではいられず焦りを見せてしまうことに。ビームライフルのムダ撃ちを繰り返してしまったことでエネルギー切れしてしまい、イージスガンダムに捕まってしまうことになります。操縦に慣れていない主人公が弾切れを起こすという、「ガンダムシリーズ」ではお馴染みの展開。これが来たとき、「『SEED』でもこれが来たか!」と思いました。

 

出撃していたものの、一切戦闘に参加していなかったムウのメビウス・ゼロは、クルーゼたちのバレぬよう、隠密行動をとり接近。そして、クルーゼの乗るザフトヴェサリウスの真下に着た瞬間に奇襲攻撃をかけ、混乱させることに成功します。これにより大ダメージを受けたクルーゼは、一時撤退して態勢を立て直さざるを得ず、アスランたちに帰投を指示。ところが、特にイザークデュエルガンダムは、それに従おうとせず攻撃を続行しようとします。このままではストライクガンダムの敗北は必至かと思われましたが、ムウのメビウス・ゼロの機転、そしてアークエンジェルからのランチャーパーツ射出により、パワーを回復しランチャーストライクへと換装したことで、一気に逆転し、ザフトを撤退に追い込みます。キラとともに出撃していたにも関わらず、戦闘に介入せず鳴りを潜めていたムウ。それもそのはず、彼はメビウス・ゼロでクルーゼのもとギリギリまで接近し、奇襲をかけて大ダメージを与えるという任を帯びていたからでした。Bパートで大きく描かれたのが、メビウス・ゼロの機動力の高さと、それによる連続好アシスト。今回はヴェサリウスに大ダメージを与え、アークエンジェルに逆転の機会を与えただけでなく、ピンチのストライクガンダムを援護攻撃し、アークエンジェルからのランチャーパーツ換装の成功に尽力しています。第1話のときは、シグー相手にギリギリの戦いをしており、「このモビルアーマーじゃ戦うのに限界があるよな」と思いましたが、打って変わって今回は大活躍。メビウス・ゼロに対する見方が本当に変わりました。いやあ、どんな兵器も使いようなんだなぁ。そんなメビウス・ゼロに助けられたキラのストライクは、ランチャーストライクへの合体に成功。油断していたイザークのデュエルを狙撃して右腕を破壊したことで、撤退に追い込みます。ランチャーパーツとともに爆炎にストライクが消えて、イザークが勝利を確信した直後、不意討ちでランチャーストライクの反撃が飛んでくるシーンこそ、今回のクライマックス。正直この展開は読めましたが、いざ実際に観せられると、やっぱり興奮しましたね。

 

危ないところではあったものの、無事に生きて帰還したキラとムウ。キラはこの戦いで様々なことを経験し、コクピットからなかなか出られない状況でしたが、ムウはそれをしっかりとサポートしてくれました。一方、ストライクガンダムを一度は仕留めかけたにもかかわらず、アスランに邪魔された格好となったイージスは、どうしても今回の結果に納得がいかず、アスランにキツく当たり…。激戦を切り抜け、アークエンジェルに帰還したキラたち。キラは疲れからかかなりぐったりした様子でしたが、ムウが介抱してくれたことで復調します。放心状態のキラを救ったのは、今回もムウ。戦闘中はグチをこぼすシーンもありましたが、表立ってそれをキラに言うことはありませんでした。今回の描写で、ムウはある程度信頼できる軍人なんたまなということがハッキリとわかるように。彼の優しさは本物…なんだろうな。そんなアークエンジェルの雰囲気とは真逆で、冷たい空気が漂っていたのがアスランたち。イザーク等はアスランを責めますが、ニコルがそれを制止します。他のガンダムパイロットたちと行き違いが生じ始めているアスラン。それでも彼は、このままザフトに身を置き続けるのでしょうか―。

 

 

 

PHASE-06「消えるガンダム

2002年11月9日放送

登場した敵他:ブリッツガンダムデュエルガンダムバスターガンダム

「もう僕たちを…放っておいてくれ!」

 

STORY:ザフトの攻撃を潜り抜け、軍事要塞アルテミスへ入港したアークエンジェル。しかし、キラたちを待ち受けていたのは、歓迎ではなく、一枚岩ではない連合の歪みに端を発する、実質的な捕虜の扱いだった。その中でさらに、ストライクガンダムの存在とキラがコーディネーターであることが発覚してしまい、ますますキラは、アルテミスの軍人たちから不当な扱いを受けることになってしまう。しかしその裏で、ザフトによるアルテミスへの侵攻作戦が進んでいることに、彼らは気づいていなかった。ブリッツガンダムの奇襲により、難攻不落と思われていたアルテミスは、一気にその脆弱さを見せる。一気に混乱に陥るアルテミスから、キラたちは脱出できるのか。

 

前回から登場している、軍事要塞アルテミスを舞台にした単発回。今まではザフトとの戦いが描かれてきて、連合軍兵士たちはドラマ展開の都合上ほとんど出てきませんでしたが、今回はジェラード・ガルシアら他の連合軍兵士たちが登場。連合が一枚岩ではないことが示唆され、それに苦しめられるキラ、アルテミスの防御システムにすっかりあぐらをかいていたことから、無様に散っていくガルシアたち等が描かれました。やっぱり、『SEED』の連合軍側も、軍内部でいざこざがある様子。味方側も安易に信用できないのは、ここでも同じか―。

 

前回、ザフトの攻撃を潜り抜け、アルテミス付近までたどり着いたアークエンジェル。識別コードも付与されていないことから、入港許可が出るかどうかすら危ない状況でしたが、アルテミスは許可を出し、アークエンジェルは無事入港します。助かったと安堵したキラたちでしたが、彼らを待っていたのはアルテミスの兵士たちからの銃口マリューナタル・ムウは、ガルシアのもとに連行されてしまいます。そう。アルテミスがアークエンジェルの入港を許可したのは、純粋に彼らを助けるためではありませんでした。第1話でほぼ全滅した、L3コロニーの軍人たちを除けば、初めて本格的に登場する友軍となった、アルテミスのガルシアたち。同じ軍であるため、歓迎されずとも最低限の対応はしてもらえるかと思いきや、キラたちを待っていたのは捕虜同然の扱いでした。今回ガルシアたちを通して描かれるのが、連合内での派閥争い。地球側ということで組織上ひとまとまりになっている連合ですが、実際は大西洋連合とユーラシア連合において分断が生じており、ガルシアたちが後者であるのに対しマリューたちは前者に当たること、また連合の極秘兵器であったアークエンジェルストライクガンダムを確認出来ることから、ガルシアたちはマリューたちを徹底的に利用してやろうとしていました。味方内でもいざこざがあり、その上層部が信用ならないというのは、『SEED』でも同じだったか…。

 

調査を名目として、アークエンジェルストライクガンダムの解析を進めるガルシアたち。しかし、後者については、キラの改良した独自OSと、ムウのかけたシステムロックのおかげで、遅々として進みません。直接パイロットに訊くこととしたガルシアたちは、そのパイロットであるキラを探し出そうとしますが、キラがパイロットであることを信じられなかったほか、フレイの失言により、彼がコーディネーターであることがバレてしまいます。同じ頃、アークエンジェルがアルテミスに入港したことを知ったザフトは、手をこまねいているわけがなく…。アークエンジェルは通常の宇宙戦艦の延長であるため、アルテミスの技術でも解析出来たものの、ストライクガンダムは不可能。マリューたちに訊き出しても仕方ないため、ガルシアたちは、パイロットに直接訊くことを選択します。Aパート後半では、キラがパイロットであることがバレてしまうさまが描写。艦員たちはキラを必死にかばい続けますが、フレイ野失言で全てがおじゃんになってしまいます。今回、明らかに余計なことをしてくれたのがフレイ。ストライクガンダムパイロットであることを明かしただけでもアレなのに、言わなくてもいいキラがコーディネーターであることまであっさりバラし、ガルシアたちに緊張が走ります。フレイはこのことにつき、事実を述べたまでだと全く悪びれていない様子。やれやれ、空気が読めない純粋なお嬢さんは、これだからダメなんだよなぁ。

 

民間人を実質的に人質に取り、キラにストライクガンダムの解析をさせようとするガルシアたち。そこで彼らは、コーディネーターに対する偏見に満ち満ちた発言を繰り返し、それがキラを失望させます。そんなとき、突然アルテミス内で攻撃を報せるサイレンが鳴動。それは、二コルの操縦するブリッツガンダムによる奇襲でした。すぐさま応戦するが必要があることから、マリューたちは多少強引な手を使っても戦闘態勢に移行しますが、ガルシアたちは狼狽して動けません。その理由は…。キラを使って、ストライクガンダムのシステム解除だけでなく、その解析や新兵器開発まで行わせようとするガルシアたち。その根底にあったのは、コーディネーターへの偏見と、ある種の万能感でした。コーディネーターは人工ニュータイプのようなものですが、それに対する一般人(ナチュラル)の認識も、ニュータイプ概念の存在する「ガンダムシリーズ」作品と似たようなもの。コーディネーターを超能力者か何かと思っている節があり、少し考えればいくら超人でもそれは出来ないだろうということまで、キラに強要します。そしてこれが、キラの連合に対する失望を加速させることに。連合って、宇宙世紀地球連邦軍とほぼ大差ないなこれ…。そんな状態のアルテミスへの攻撃を、虎視眈々と狙っていたのがニコルたち。アルテミスの持つ光学バリアにより、ずっとそれを落とせずにいた彼らでしたが、ニコルはブリッツガンダムの能力を用いて突破出来るのではないかと進言。結果その通り突破に成功し、内部から攻撃を仕掛けられ、アルテミスは一気に混乱状態に陥ります。アルテミスは最新鋭の光学バリアを装備しており、一方で軍事要塞としてはそこまで重要拠点ではない場所。そのためザフトからは、落とせないけれどもすぐに撃破する必要なしということでスルーされ続けて来ましたが、今回それが打ち破られる結果となりました。アルテミスはそのバリアのお陰で、敵の攻撃を回避出来ることに慣れきっており、いざ本当に攻撃されると、反撃どころか攻撃を報せるサイレン音の意味すら理解に遅れる有り様。やがてようやく光学バリアを起動しますが、起動の一部始終を見られていたため、当然ニコルのブリッツにそれを破壊され、アルテミスは丸裸状態になってしまいます。ついこの間まで一般人だったミリアリアたちよりも、反応が遅れる始末のガルシアたち。この要塞、救いようがないな…。

 

ストライクガンダムを強制的に動かしたキラは、アークエンジェルのある港側に侵入してきたブリッツガンダムに応戦。港内という閉鎖空間での戦闘はかなりの戦いにくさがありましたが、各所で起きる爆発等を上手く利用し、ブリッツガンダムを足止めしたうえで、アークエンジェルに帰還します。それを確認したアークエンジェルは、爆炎に囲まれる中全力で発進。アルテミスは一瞬にして崩壊しますが、アークエンジェルは民間人含め艦員全員無事で脱出に成功するのでした。終盤では、ソードストライク装備で出撃したキラが、ブリッツガンダムや後続のデュエルガンダム&バスターガンダムと交戦するさまが描写。港という超閉鎖空間での戦闘は、今までと別方向で困難な戦局でしたが、そこら中で起きる爆発を上手く使うことで、ブリッツを翻弄しながら攻撃し、結果としてアルテミスを犠牲にするもアークエンジェルは艦員含めてほぼ無傷で脱出に成功します。今回の戦闘は、かなり偶然が重なったものの、やはりストライクの機動性は他のガンダムとは段違いだなという印象。本当、これが連合側のもとに残って、キラが運用する形になって良かったよ…。そして、アークエンジェルは無事脱出出来たものの、アルテミスは爆発四散して消滅。ガルシアたちも当然宇宙の塵と消えました(正確には、アルテミス爆発前のブリッツたちの攻撃に巻き込まれて死亡している)。味方側の拠点1つが消滅するという、なかなかのことがラストで起きているのですが、悲しさと危機感は全くありません。だって、中のガルシアたちがあんな感じだったからね…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第7話から第9話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。決意の一撃を放て、ガンダム!!

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