先日の三連休最終日である11月5日(日)、観光と撮り鉄を兼ねて、千葉県中部の市原市・木更津市・君津市を訪れました。
千葉県は、北西部こそ東京との繋がりが深く「千葉都民」なんて言われることもありますが、それ以外の地域は、東京からの直通列車や東京への通勤需要もそこそこあるものの、地方都市やローカルなムードが漂う地域が多数あります。
この千葉県中部も、そんな地域の1つ。そしてここには、鉄道ファンならずともよく知られているローカル線がいくつか走っています。
というワケで、その旅行レポートの第1回目となる今回は、小湊鐵道線五井駅と上総三又駅を取り上げることにしましょう。
※なお、今回掲載の画像は、サイズ変更のほか、一部画像では諸々の加工を行っています。
小湊鐵道線は、千葉県市原市の夷隅郡大多喜町を結ぶ、全線非電化の路線。あちこちに昭和の頃から使い込まれた設備が残っており、それが大きな魅力を放っています。
①五井駅
JR東日本内房線と接続する、市原市の代表駅。JRと駅を共用しており、最も内陸寄りの島式ホームから発着しています。
内房線側は自動改札機が導入され、Suica等も使用できる最新鋭の設備が導入されていますが、小湊鐵道線側は未だに手動改札。切符の券売機と簡易Suica改札機(内房線からの乗換客用)くらいが現代的な設備を感じさせるものであり、それ以外はほぼ昭和の頃からそのまま時が止まっているかのようなレトロさが残っています。
上の画像からも、現代らしからぬ設備が多数残っていることが窺えることでしょう。一部の観光地で見られる“作られた昭和レトロ”ではなく、生の設備がそのまま使い続けられ、現代に生きているというさまが、本当の意味での良い“昭和レトロ”を感じさせてくれてGoodです。
この五井駅には機関区があり、運用についていない多数の車両を見ることも可能。ここにいる車両全てが昭和30〜40年代生まれのものばかりですから、パッと見およそ令和の現代に撮影したとは思えないような雰囲気なのがイイですよね〜(ほめてる)。
②上総三又駅
五井から列車に乗って、約15分。列車が到着するのは、上総三又駅です。
この駅は小湊鐵道線における主要駅ではないのですが、ダイヤを確認してみると、比較的それほど待ち時間ナシで上下各1本ずつ列車を撮影できることを事前調査で確認していたため、ここで下車しました。
上総三又駅は、ひなびた棒線駅。付近には福祉作業所等の公共施設があり、それが開所している時間帯は一定の利用があるのでしょうが、この日は日曜日なのでそうした施設もお休み。下車客はわずかでした。棒線駅自体は首都圏にもいくつかありますが、この駅のような、いかにもなローカルさががある駅というのは少ないんじゃないかという印象。東京駅から1時間ちょっとのところに、まだこんな場所が残っていることが驚きです。
駅舎はこんな感じ。2001年再建と、比較的新しめのロッジ風の駅舎ですが、供用されてから既に20年超。渋みが出て、周囲の雰囲気といい感じにマッチしています。
そんな上総三又駅から、五井方面に数分ほど歩いた、歩道のような畦道の端から、上総牛久方面と五井方面へ向かう列車をそれぞれ撮影。大体到着から30分ほど待っての撮影となりました。
画像が高精細なことを除けば(上の画像は縮小しているので分かりづらいけど)、そこに写っているのは、まさに昭和のローカル線の原風景。ちょっとフィルム調に加工したら、令和の現代に撮影したとは思えないような景色が、ここにはあります。
五井駅のパートでも述べましたが、こうしたものが、ほぼ作為的なものなく生き残り、同時に生きているからこそ、本当の意味で郷愁と尊さを感じるんですよね。以前いすみ鉄道を訪れた際に感じた作られた昭和レトロよりも、圧倒的に小湊鐵道線のほうが素晴らしく感じられました。
さて、このあともまだまだ続く千葉県中部のローカル線探訪。小湊鐵道線後半については、また次回以降の記事で取り上げます。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
ローカル線探訪も面白いけど、撮り鉄を兼ねようとすると確かにキツいものがあるなぁ。撮り鉄が車で馳せ参じる気持ちも、わからんでもないよ…。それでも、やっぱり極力はその鉄道を利用してめぐりたいものですけどね。
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