お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』ちょっとした感想 Report-1(第1~3話)

今回は、機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の感想記事第1回目です。

 

『0083』以来久々に宇宙世紀を舞台にした作品となった『08小隊』。その作風は、いい意味で泥臭い一面がありつつも、どこか純粋で、でもやっぱり「ガンダムシリーズ」らしさを感じるビターさも併せ持つものに仕上がっていました。独特な感じを持つ本作を、ともに見ていくことにしましょう。

 

なお、キャラクターとモビルスーツについては、↓下記公式HPをご参照ください。

www.08ms-team.net

 

また、同時期TV放送された『機動新世紀ガンダムX』の総括感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第1話「二人だけの戦争」

1996年1月25日発売

登場した敵他:陸戦型ザクⅡ、高機動試作型ザク

「あきらめてはいけない。生き延びることだけを、考えるんだ!」


STORY:辞令を受け、サイド2から地球へと向かっていたシロー・アマダは、偶然、高機動試作型ザクと交戦し窮地に立たされる、テリー・サンダースJr.のジムを発見した。ミケル・ニノリッチ等の反対を押し切って、ボールK型で出たシローは、なんと高機動試作型ザクに善戦。サンダースに脱出の機会を与えるも、相討ちとなり今度は自分が宇宙を漂流するハメに陥ってしまう。高機動試作型ザクに乗っていたジオン公国軍兵士であるアイナ・サハリンとは、当初は敵対していたものの、じょじょに情が芽生えてきたシローは、生きて帰る方法を模索する。果たして2人は、無事もとの隊へと戻れるのか?

 

『0083』以来、久しぶりに宇宙世紀を舞台にした物語が展開される『08小隊』。その第1話となる今回は、物語の中核を担うシローとアイナの出会いを描いており、戦闘シーンは前半のみで、その他は人間ドラマのみで構成されるという、TVシリーズではできないかような大胆なドラマ構成となっていました。シローがあまりにも優しく、そして快活で純粋な感じが、これまでの宇宙世紀系作品の主人公とは違って新鮮に感じられますが(『V』のウッソに近いところがありますが、彼には割と暗い一面もあるので)、この性格が最終回まで変わらないといいなぁ。だって、『0083』のコウとかかなり変貌しちゃったしさ…。

 

東南アジアに配備されている、極東方面軍機械化混成大隊は、陸戦型ガンダムで出撃と戦闘の毎日。そんな中で、第08MS小隊のメンバーたちは、小隊長が不在となっており、次に着任する小隊長が誰かぼやいていました。その、当の小隊長になる予定のシローは、地球へ向かう輸送艇の中。宇宙から見る地球に純粋に興奮し、どこかノリが軽いそのさまに、乗り合わせていたミケルは辟易しますが、そのとき窓越しに、一筋の光と爆発を目撃します。序盤では、第08MS小隊含む東南アジアの地球連邦軍の部隊の様子が描写。陸戦型ガンダムが平然と運用されていたほか、どの部隊の隊員たちも軽口を叩くだけの余裕があり、一年戦争の悲壮さはあまり感じられませんでした。「軽口叩かなきゃやってられない」ということもあるのでしょうが、それでも同時期に北米大陸アムロたちが苦しい戦いをしていたことに比べれば、かなり心身ともに余裕がありそうに感じられました。そんな部隊へ配属されることをほとんど知らずに、地球方面への辞令を受け、輸送船で地球へ向かっていたのが、シローやミケルをはじめとする兵士たち。次なる戦場へ向かうため、緊張感を崩さないミケルに対し、シローはこれからピクニックに行くかのごとく、のんびり騒がしくやっていました。この輸送船のシーンで、シローとミケルの性格の違いが明確に描写。ここだけ観ると、シローがチャランポランな若者のようにも見えますが、直後宇宙空間での爆発を目撃した際、誰よりも早く現状把握に努め取るべき行動を模索していたことから、「隊長になるだけの素質を持つ若者」である一面もキチンと描かれているのがGoodです。

 

爆発の正体は、ジムと高機動試作型ザクの戦闘。既にジムは大破して限界を迎えており大ピンチの状況であり、ミケルたちが困惑する一方で、シローはいち早くボールK型での出撃を決意。味方のあらゆる反対を押し切り、単独で出撃していきます。誰もが無謀と思ったその行動でしたが、シローは意外にも善戦し、高機動試作型ザクとの相討ちに持ち込むことに成功。帰るための機体を失い、やむを得ず近くの漂流船に退避しますが、そのとき、高機動試作型ザクから脱出する女性兵を目撃するのでした。Aパート前半において、今回唯一のモビルスーツ戦が挿入。アイナの乗る高機動試作型ザクから、サンダースの乗る大破したジムを救ったのは、シローが搭乗してムリヤリ出撃したボールK型でした。シローが劇中で始めて乗ったのは、陸戦型ガンダムでもジム等でもなく、まさかのボール。『ガンダム』に登場した機体に比べて多少は改造されているものの、基本的に非戦闘の船外作業用として搭載されていたそれで、シローは高機動試作型ザクに突っ込み、なんと相討ちに持ち込みます。この一連のシーンでのシローの行動は、ムチャクチャな面もあるもののスピーディーで華麗。誰よりも早くサンダースを救うための行動を起こし、果敢に宇宙に飛び出します。「いくら主人公とはいえ、ボールで勝てるのか?」と思いながら観ていましたが、本当に勝利(相討ち)してしまうんだから凄まじい。シローの実力を感じるとともに、上でも少し触れましたが、隊長になる素質を持っているなということを感じさせてくれました。

 

漂流船は、元地球連邦軍の戦艦だったようで、シローにとっては勝手がわかりやすかったものの、酸素の残りも少ない状況。そんな中で、先ほどの女性兵=アイナ・サハリンと対峙し戦闘にもつれ込みますが、彼女が弾切れを起こし、また負傷していたことから、シローは殺さずに彼女をも助ける選択をします。シローの行動に最初は心を閉ざしていたアイナでしたが、じょじょに協力。最後はともに残っていたミサイルを打ち上げて信号弾替わりとすることに成功し、両者味方を呼び寄せて奇跡の生還を果たすのでした。Bパートでは、シローもアイナも機体を失ったことから、身を寄せた地球連邦軍の廃宇宙戦艦内での戦闘がメイン。最初こそ、両者息を殺した白兵戦を展開しますが、シローがアイナの負傷に気づいてからは、2人の間に不思議な情が芽生え、生還のために協力することになります。シローがアイナに思いを寄せるようになる過程は、やや展開が急すぎるかなとも感じるものの、「シローの元来持つ優しさのため」と解釈すれば、まあ理解できなくもない形に。ただ、欲を言えば、「アイナが負傷していて苦しく、息切れしながら戦っている」等、もっとシローが戦闘よりも救出を優先したくなる根拠となる描写があれば、なお良かったですね。こうして協力しあうこととなった2人は、放棄されていた未使用のロケット弾を発見し、宙へ向かって射出し爆破。それを確認したジオン公国軍地球連邦軍が、相次いで現地に駆けつけ、アイナとシローは奇跡の生還を果たすことになります。ここで興味深いのが、ただ生還するだけでなく、「なぜジオン公国軍は(シロー救出のために)接近してきた地球連邦軍と交戦しなかったのか」や「シローはなぜまたアイナに会わなければならないのか」の理由が、それぞれキチンと明示されている点。前者はアイナが進言したから、後者はアイナに渡された懐中時計を返すためでした。わずかな描写でしたが、これを挟むことで両者の行動根拠、そして因縁を生み出しているのはGood。素晴らしい配慮だなと感じました。

 

奇跡の生還を果たしたシローに、驚きを隠せないミケル。ギレンの演説の中継が流れる中、彼らにいよいよ正式な辞令が下ります。彼らが配属されるは、東南アジアの第08MS小隊。着任する小隊長は、目の前にいるシローその人です。これからの戦闘に、ミケルが不安を覚える一方、サンダースにはある種の確信がありました。ラストでは、ジムから救出されたサンダースが、生還したシローと輸送船で待機し続けていたミケルと合流。3人は第08MS小隊に配属されることが決定し、ともに東南アジア戦線へと向かうことになるのでした。シローは戦闘の疲れから眠ってしまっていましたが、そんな彼を見ながら、ミケルもサンダースも、今回の一件を通して彼に対する見方がプラスに変わったことが描写されているのがGood。特にサンダースの確信は、希望を感じさせてくれるものでした。さあ、シローはそんな“部下たち”の期待に応え、この一年戦争を無事生き延びることができるのか?『08小隊』の物語は、ここから本格的に始動するのです。

 

サンダース「この少尉(シロー)なら…、俺のツキを変えてくれるかもしれない。」

 

 

 

第2話「密林のガンダム

1996年1月25日発売

登場した敵他:陸戦型ザクⅡ、戦闘機ドップ

「隊長として、小隊1人でも欠けることなく生還し、勝利の喜びを共に勝ち取ることを、切望してやまない!」


STORY:無事地球に降下し、08小隊の小隊長として着任したシローは、カレンやエレドア・マシスとの挨拶を済ませたのもつかの間、密林に建設されているというジオン公国軍の秘密工場を叩く作戦に携わることになった。息を殺して密林を進軍する彼らだったが、途中06小隊が陸戦型ザクⅡ2機に襲われているのを目撃。シローが先陣を切るも逆に敵をこちらへ引き付けることとなり、サンダースが1機撃破したものの、残る1機はシローとともに行方不明になってしまう。やむを得ず帰投し、基地で待機するカレンたちだったが、シローは半日経っても連絡1つよこさない。シローは死んでしまったのだろうか!?

 

ハラハラドキドキする、シローのジャングルでの初戦闘の結果やいかに?今回は、シローが初めて陸戦型ガンダムに搭乗すると同時に、慣れない地球環境下で苦しみながらも、陸戦型ザクⅡとの戦闘を潜り抜けるお話。ジャングルの夜戦という、隠密行動が必須な中での緊張感、先に発見されたものがやられるという極限状態の中での、シローの細かな様子の変化や戦闘が、濃密に描写されていました。ただ、シローが前半において、過剰なまでに陸戦型ザクⅡの撃破に躍起になる理由がもう少しほしかったかな。東南アジアの暑さで若干ヤキが回っていたんだろうなとは思うけど、それを加味しても、前回から一転してちょっと自分勝手すぎる戦い方だったぞ。

 

前回の奇跡の生還を経て、地球へと降下してきたシロー。彼は正式に08小隊の小隊長として着任し、同僚となるカレンやエレドア、そして大隊の総指揮官であるコジマにあいさつしたのち、この大隊に配備されている陸戦型ガンダムを目の当たりにします。その整備を終えた直後、すぐさまジオン公国軍の秘密工場を叩くための命令が出、08小隊も出撃することに。シローは、部下たちの生還を願う旨訓示をし、全員で出撃していきます。序盤では、シロー・ミケル・サンダースが、カレン・エレドア・コジマと初対面し挨拶する様子が描写。ミケルやサンダースが、前回の一件を通してシローに信頼を寄せているのに対し、カレンやエレドアはその実力をまだまだ疑っていました。『0083』等でも描かれた、主人公たちの着任の際、それを快く思わない先輩隊員たち。しかし、カレンやエレドアたちの場合、少なくとも表向きはキチンと敬語を使っているほか、グチはこぼしつつもシローのこと自体を卑下しない(少なくとも、同じ隊の軍人としては認めている)という点が、まだ人格として出来ているなと感じました。カレンやエレドアはそれぞれ何か秘密を持っているようだし、彼女らの心を開かせることができれば、きっとシローの心強い味方側になってくれることでしょう。そんな08小隊は、メンバー一新後の錬成等の時間も持てぬまま、ジャングル内に建設されているというジオン公国軍の秘密工場を叩く作戦に出撃。張り切って出撃するシローでしたが、エレドアが06小隊の交戦を察知してから、当初の想定から大きく外れた作戦行動をとるハメに陥ります。このシーンで、シローは初めて陸戦型ガンダムに搭乗。特に混乱なく普通に乗りこなしていましたが、よく考えてみると、なんで陸戦型ガンダムガンダムタイプのモビルスーツなのか、劇中では解説されてないよなぁ。一応、設定としてはあって様々な媒体で触れられてはいるけど、劇中でもちょろっとくらい触れてほしかったかな。

 

ジャングル内を進軍する08小隊。最初こそ上手くいっていた作戦行動でしたが、エレドアが06小隊を襲う陸戦型ザクⅡを発見したことから、彼らを救出しそれらを排除する方針に変更。張り切るシローは自ら先陣を切りますが、宇宙とは違う環境に惑わされ、逆に敵をこちらへ引き付けてしまう結果になってしまいます。陸戦型ザクⅡ2機中1機は、サンダースの活躍により倒されますが、もう1機はシロー機に腕を落とされたものの逃亡。シローは、ナビゲーションシステムが故障してしまったこともあり、そのザクⅡを追いながら、ジャングルをさまようことになるのでした。Aパート後半では、ジャングル内での隠密行動による夜戦という、今までの「ガンダムシリーズ」では観られなかった戦闘シーンが展開。シロー自身が地球環境に慣れておらず、混乱しながら戦っていることも相まって、視聴者的にはほどよい緊張感でそのパートを楽しむことが出来ました。初めての地上戦で、しかも東南アジアという酷暑下の中でまともに戦えというのは、やはりムチャなミッション。ですが、それを加味しても、今回のシローは陸戦型ザクⅡの撃破に固執しすぎだなと感じられました。それらと戦わなければならない理由はちゃんと設定してあるのですが、途中からシロー自身が「自分がこの環境下でも戦えることをカレンたちに証明するため」にすり替わっていたのが、なんだかなぁ。気持ちはよくわかりますが、シローがそうした感情に陥りそうな傾向があるのであれば、前回のボールによる行動には結びつきにくいようにも感じられるんですよね。前回、ちょろっとだけでも「俺はやる、俺はできる!」みたいな感じで、シローに自信過剰な一面があることが描かれていれば、なお良かったでしょう。

 

シローの身を08小隊全員が案じていた頃、相変わらずのジャングルの環境下に苦しむシロー。そんなとき、ようやく清流を発見し、久しぶりの水分を摂取し体勢を立て直すことに成功します。そのとき、現地民と思われる少女を目撃しますが、少女は何の警告もなく発砲。パイロットスーツを半分脱いだ状態で、完全に油断していたシローは、その場から逃げ出すしかありませんでした。06小隊を救えたので、いったん本部に帰投した08小隊。しかしそこにシローの姿はなく、当の本人はナビゲーションシステムが故障したことで、ジャングル内をさまよっていました。Bパート前半では、ジャングルの環境に混乱しながらも触れるシローの様子が、割と感情豊かに描写。ここでの描き込みがなかなか力が入れられており、沼にはまった際に泥まみれになってヒルに吸い付かれたり、暑さのあまり途中からパイロットスーツを半分脱いで行動したり、清流を発見して顔をつけて水を飲んだりと、ジャングルの環境が濃密に描写されていてGoodでした。「こんな沼に生足突っ込んだら、ヒルやら虫やらにやられるだろうな」とは思いましたが、わざわざヒルを描きこんでくるとはね…。そんなこんなで清流にたどり着いたシローが目撃した少女が、キキ・ロジータ。今回は、姿を見せてシローに発砲する程度の出番でしたが、次回以降、本格的にストーリーに介入してくることになります。

 

陸戦型ガンダムコクピットに戻り、偶然昨夜取り逃がした陸戦型ザクⅡを発見したシロー。距離がかなり離れていたため、スルーして部隊に合流する手もありましたが、シローにそれを排除しないという選択肢はありませんでした。敵をギリギリまで引き付けて確実に仕留めるという危険な戦法に出たシローは、100mmマシンガンを乱射して陸戦型ザクⅡの撃破に成功。こうして、初めての地球での戦闘を勝利で終わらせた彼は、08小隊への奇跡の生還を果たすのでした。終盤では、Aパート後半で取り逃がした陸戦型ザクⅡが再登場。先ほどとは違い、シローのみがその存在に気づいていたことから、彼はこれを好機ととらえ、ギリギリまで引きつけて一気に叩く作戦に出ます。この一連のシーンが、Aパート後半の戦闘シーンとはまた違った緊張感を演出してくれているのがGood。先ほどはやられるかもしれない側でしたが、今回は完全にやる側であり、またここで仕留めなければ一巻の終わりという背水の陣という感じが、非常に観ていて面白かったですね。そんな、シローのイチかバチかの賭けは、ギリギリのところでなんとか成功。こうして敵を完全に排除したシローは、持ち前のツキもあって08小隊への奇跡の合流を果たし、カレンたちもシローのことを認めはじめるのでした。シローの作戦は、陸戦型ザクⅡの頭部を撃ち抜けなかったため、部分的には失敗。しかし、100mmマシンガンをそのまま乱射することで、力でゴリ押しして辛勝します。シロー、本当に危ないところだったなぁ。主人公じゃなかったら、絶対死んでたよ…。そしてラストは、シローが自動操縦で08小隊に帰還するところで終了。夕陽に照らされながら堂々と帰ってくるさまは、かなりカッコよさかったですね。

 

 

 

第3話「信頼への限界時間(タイムリミット)」

1996年3月25日発売

登場した敵他:陸戦型ザクⅡ、ザクキャノン

「初めて持った部下なんだ!まだ多くを知らない仲間たちを…俺は死なせたくない!」


STORY:ようやく08小隊との仲も深まってきたシローが、次に携わることになった作戦は、ジオン公国軍のトーチカ基地の攻撃だった。天然の地形に阻まれ、正面攻撃が困難であることを悟ったシローは、自らが先陣を切り基地の上下から挟撃する作戦を提案。先行して出撃した。ところが、キキら現地のゲリラに捕まってしまい、作戦開始予定の15時を過ぎても、彼は未だ拘束されたままになってしまう。作戦を信じ、下部から基地に攻撃を賭けるも、ジオン公国軍の強い抵抗を受けるカレンたち!シローはゲリラたちから脱出して08小隊を救い、トーチカ基地を叩くことができるのか!?

 

前回その姿のみチラッと見せたキキが、シローと本格的に関わってくることになる一編。キキは粗野で生意気な女の子でしたが、キチンと話せば理解は示してくれる程度の理性も併せ持っているさまが、いい塩梅だったなと感じました。そして、前半でシローが窮地に立たされるぶん、後半からの挟撃作戦での一転攻勢は圧巻。シローは小隊長としてまだまだ未熟な一面がありますが、人柄と軍人としてのセンスが周囲にしっかりと認められたと言える一編だったと言えるでしょう。

 

08小隊の次なる任務は、ジオン公国軍のトーチカ基地の破壊。周囲に配備されている陸戦型ザクⅡを、単独もしくは仲間たちとの連携で、シローたちは次々と撃破し、着々と進軍していきます。シローの実力をだれもが認め始めた頃、小隊はいよいよトーチカ基地の最前線に到着。しかし、地形的に正面突破は困難であると判断したシローは、一度後退し、作戦を立て直す選択をするのでした。今回は、序盤からいきなり戦闘シーンが挿入。いきなり複数体の陸戦型ザクⅡをシローが相手にしていたので、「訓練かな?」と思いましたが、実際の作戦行動中というのだから驚きました。シロー、前回の戦いやその後の訓練でしっかりとスキルアップしているとはいえ、小隊長が先陣を切ってここまで前線に出るの、さすがに危なくないか…?そんなシローたちの活躍で、08小隊は単独で、ジオン公国軍のトーチカ基地の近くまでたどり着くことに成功。しかし、基地自体の防衛が固められていたほか、正面から攻めれば敵に完全に丸見えになるという天然の地形に阻まれたことから、シローは一時後退して作戦を立て直すこととします。トーチカ基地は、やや開けた大地にあり、下部から順当に突入するには補給路を兼ねているハイウェイのみ。背後は急峻な山となっており、正面突破は困難な構造でした。地球での戦闘経験はあまりないはずなのに、よくここの地点を選んで基地建てたよなぁ、ジオン公国軍

 

トーチカ基地の挟撃作戦を立て、自身が危険な上部からの攻撃を担当すると宣言したシロー。先陣を切って出撃し、前回偶然立ち寄った滝付近を通りますが、そこに潜んでいたキキら現地ゲリラの襲撃を受け、拘束されてしまいます。キキの父であるバレストに突き出されたシローは、ゲリラたちから乱雑な扱いを受けながらも、作戦遂行と仲間たちのことを訴えて解放を要求。そのブレない姿勢が、じょじょにキキの心を動かしていきます。Aパート後半では、シローとキキの再会と、彼女の属するゲリラとの接触が描写。キキ含めゲリラたちは、バレストを除き粗野で所作も乱雑な者ばかりでしたが、シローの切実な訴えが、少しずつキキの心を動かしていきます。一連のシーンは、本編時間の都合からかなり巻き気味ですが、シローへの感情を、敵対心→利用してやろうという思惑→1人の男として認めるという形で、じょじょに変化させていくキキのさまをしっかりと描写。なぜ彼女がシローの協力者となるのか、過程がキチンと明示されていました。やっぱり、シローの純粋な「仲間たちを助けたい!」という思いが、キキの心を動かしたのかなぁ。ゲリラって仲間意識強いしね…。とはいえ、ゲリラたちはシローを完全に信用したわけではないので、キキが彼に同行することに。最初こそキキが主導権を握っていましたが、陸戦型ガンダムに乗るとシローのほうが知識と経験があるため、じょじょに話す立ち位置が同列へと変化しているのが面白いです。

 

ゲリラの仲間たちを解放することと、キキを監視役としてコクピットに乗せることを条件に、脱出し陸戦型ガンダムに戻ったシロー。キキもムチャと感じるようなルート選択をして、なんとか時間内に目的地に到達し、激しさを増す攻撃にピンチに陥るカレンたちを救います。シローの登場に勢いづいたカレンたちは、反撃を開始。また、拘束されていたゲリラたちも、これをチャンスととらえ反撃に出るのでした。シローが陸戦型ガンダムに戻ってからは、08小隊の反撃が開始。シローの指示どおり作戦を遂行していたものの、シローの援護がなかったことから劣勢気味だったカレンたちでしたが、シローが到着したことで挟撃作戦を実行できることになり、その攻撃が勢いづいていきます。このシーンでは、シローたちの破竹の勢いでの反撃もさることながら、拘束されていた現地ゲリラたちの反撃にも注目したいところ。陸戦型ザクⅡに対して、現地調達した武器でモビルスーツにも乗らずに沈黙させてしまうんだから、凄まじいガッツだよ…。彼ら、ちゃんと兵士として訓練したら、強い味方になってくれそうだなぁ(無論、そもそも彼らは兵士となることを拒むでしょうが)。そんな、シローたちの攻撃を受けたトーチカ基地は、完全に混乱状態。モビルスーツを除いてほとんど反撃することはできず、次々にやられていきます。

 

ジオン公国軍のトーチカ基地は混乱に陥り、このままでは壊滅必至。偶然基地の視察にかかる任務で現地を訪れていたノリス・パッカードは、自ら陸戦型ザクⅡを駆り、シローの陸戦型ガンダムに戦いを挑みます。初めて経験することになる水中戦に、最初は混乱するシローでしたが、何とか閃光弾とバルカンを用いてノリス機を撤退に追い込むことに成功。こうして、ジオン公国軍のトーチカ基地の壊滅に成功し、カレンたちはゲリラの略奪のさまに辟易しながらも、シローへの信頼をさらに深めるのでした。終盤では、シローと、今後ストーリーに関わってくるノリスとの初戦闘が描写。偶然にも水中戦にもつれ込み、シローはその水中戦が初めてであるうえ、ベルトをしていないキキが動き回るのに苦労させられますが、さほど苦戦すること無く、閃光弾とバルカンを使ってノリスの陸戦型ザクⅡを撤退に追い込むことに成功。シロー自身の消耗がなければ、ここで完全に倒せていたであろうほどでした。この戦闘シーンでは、シローの適応力の高さが存分に発揮されていたなという印象。今までのガンダムパイロットたちは、初めての水中戦にメチャクチャ苦労していたのに、シローはそこまで苦労せずにクリア。なかなかやるじゃないか!こうして、トーチカ基地を壊滅に追い込み、カレンたちと再会したシロー。今回のシローの活躍を見て、カレンもエレドアもシローを小隊長として純粋に認め、いよいよ結束した08小隊がここに動き始めるのでした。シローの戦闘スキル、そしてゲリラとの交流するさまを見て、小隊長として認めるカレン。前者は確かにそうなんだけど、後者は対等な交流というより半ばムリクリ脱出した結果なんだけど…まあいいか!

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第4話から第6話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』。エレドアとミケルが、ジオン側に囚われたという情報が入った。2人とも無事でいてくれ!必ず救出してやる!

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機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

『08小隊』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

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