「すごいパワーだ……! これがパーフェクトZ合体の力か!」今回は、公式HP上にて、2月28日より8週連続で更新された、『新幹線変形ロボシンカリオンZ 復活のカイレン』のレビューです。
TVアニメが終わったあとも、小説等様々な媒体でその商業展開が継続されている『シンカリオンZ』、そして「シンカリオンシリーズ」。いったんメディア面での展開が落ち着き、アニメ放送開始前のような新作玩具を断続的にリリースしていくスタイルに戻ったかと思いきや、急にWEB小説形態という新たな展開がなされることになりました。いやはや、まだまだ「シンカリオンは止まらない」な!
なお、『新幹線変形ロボ シンカリオンZ THE ANIMATION』の総括感想記事と、『小説 新幹線変形ロボ シンカリオンZ THE ANIMATION ヤマノテ・クライシス』 の感想記事は、それぞれ↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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STORY:ヤマノテ・クライシス事件からしばらく経ったある日。日本に残り、引き続きその防衛に当たっていたアブトたちは、かつてハヤトたちが倒したはずのカイレンと遭遇する。シン不在の中、大きな痛手を負った彼らに残された手は、開発が進められている「パーフェクトZ合体」だった。ヤマカサの協力も受けて粘りきり、ついにそのシステムは完成。カイレンとの戦いに投入される!アブトたちは、カイレンに勝つことができるのか?そもそも、カイレンが復活した理由とは何なのか!?
『ヤマノテ・クライシス』が小学校低・中学年向け文体で文庫本1冊程度のボリュームだったのに対し、『復活のカイレン』は、短い中編程度(短編というには長い)。書きぶりは完全に大人向けですが、1章あたりの文章量はそれほど多くなく、また難しい表現も使用されていないため、どんなにゆっくり読んでも30分程度で読破できるような量になっています。
お話のボリュームが抑えられていることから、『ヤマノテ・クライシス』に比べると、1つ1つの物事に関する描写はかなり淡白。しかし、パーフェクトZ合体のことはもちろん、『Z』本編終了後に発売されたN700Sソニックにちりんが登場。しっかりと現行玩具の販促がなされています。小説をメディア媒体として、挿絵として実際の玩具と鉄道模型のストラクチャーを使って撮影した画像を用い、様々な視覚的に販促アプローチをかけるって、新しいな…!
物語における登場人物もかなり絞られていますが、メインキャラクターたちのほとんどはキチンと登場。TV本編や『ヤマノテ・クライシス』での出来事がちゃんと踏まえられており、かつそれらが簡単に振り返りも兼ねて記述されているため、過去作品を観ている人でもそうでない人でも、楽しめるような配慮がなされています。
そして、魅せるところはしっかり魅せており、シンカリオンZによる戦闘描写も割と挿入。文章表現であるため、アニメの描写に比べると差が出ますが(頭に浮かぶ描写がその人の想像力に左右されるため)、かなり頑張っていると感じました。
ただ、いかんせん文章量が抑えられていることから、かなり描写をすっ飛ばしている感は否めない印象。カイレンが復活した理由や、一度ピンチに陥るパーフェクトシンカリオンZ E5はやぶさの逆転劇等、最低限の根拠は示されていますが、なんというか、「もっと何かあるんじゃないの?」と感じる部分も多くありました。もしかすると、次回作も作れるようにとわざと含みを持たせている可能性もありますが…、いや、多分単純に、原稿用紙の枚数制限か何かに引っかかっちゃったんだろうなぁ。
『ヤマノテ・クライシス』に比べればボリュームは劣るものの、『Z』の物語に新たな広がりを与えてくれた『復活のカイレン』。確かに、これを読んでいると、パーフェクトE5ヤマノテとパーフェクトE6ネックスに興味が出てきましたね。
小説と玩具販促をミックスさせるなんて、なかなか興味深い試みだよなぁ。次に小説が出るとしたら、パーフェクトE7アズサを出してほしいところだけど…実現するかな!?
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