今回は、1月26日に発売された、『フィギュア王』No.300のレビューです。
『ウルトラマントリガー』に続いて、劇場版(映画)公開直前に『ウルトラマンデッカー』の特集組まれた本書籍。毎年1〜2月頃発売の号において、「ウルトラシリーズ」の特集記事を組むのは、『ウルトラマンZ』の頃からずっと続いているので、もうこれは恒例企画になったと言っても過言ではないでしょう。「ウルトラシリーズ」が、ニチアサに負けない力をつけ続けていることが、よくわかりますね。
そんな本書籍の『デッカー』特集は、超全集並みの蔵出し情報が盛りだくさん。ファンなら絶対に押さえて置きたい本になりました。
なお、昨年発売の『フィギュア王』・『トリガー』特集号の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
特集記事の構成は、概ね昨年の『トリガー』のものを踏襲。『デッカー』という作品の概要説明からスタートし、続いてキャストインタビュー→企画経緯→造形・デザイン→発売玩具という形で構成されています。
キャストインタビューでは、カナタたち3人の和気あいあいとした感じが微笑ましい一方で、アサカゲ博士/アガムス側のものも見逃せないところ。彼は終盤にかけてやつれている感じがどんどん出てきますが、あれはメイクの力だけでなく、実際に役作りでダイエットを行い、痩せこけた雰囲気を出していたんですね。アガムスは企画時点から敵であることが決まっており、序盤のアサカゲ博士の優しそうな感じも、今後そうした展開になることを見据えてだったとのこと。いやぁ、これには私も驚きましたね。
企画経緯のパートでは、『デッカー』という作品がどのようにして形作られていったかが記載。『デッカー』が『トリガー』の人気を受けて企画されたものではなく、『トリガー』企画時点で既に制作構想があったことに、ビックリしました。しかも、それだけでなく、『トリガー』の企画と同時並行で進められていたことを活かして、途中で『トリガー』の続編とする方向性が決まったことから、GUTS-SELECTの一部装備をこの時点で『デッカー』にも続投させることが決定していたというのですから、これはまさに衝撃的です。ガッツファルコンに『トリガー』時点での発売玩具では使用しないジョイントがあったり、本編に出てくるメカニックのCGのクオリティーが高めだったのは、ハナから2年間使用する想定があったからだったんですね。
さらに、この企画時点でガッツホーク→ガッツファルコンの構想があり(『トリガー』本編で描いている余裕がないと判断され、『デッカー』に先送りになった)、そのうえで「ガッツホークを操縦できる存在が必要だ」ということで、ハネジローの登場に繋がっていくのも面白いところ。『デッカー』の企画の根底にある「『ダイナ』モチーフだけど『ダイナ』リブートではない」というスタンスだからこそ、こうした発想ができたのでしょう。
造形・デザインパートでは、『デッカー』に登場したスーツやプロップのデザインや制作経緯が詳述。てっきり新造だと思っていたスフィアジオモスのスーツが、実はセグメゲルのスーツ改造だったとはなぁ…。その他、スフィアゴモラやスフィアレッドキング等、劇中には明らかにスーツ改造だとわかる怪獣も登場しますが、そのデザインや造形は、思った以上に背景があり、設定も練り上げられていたんだなと感じました。
昨年の『トリガー』特集に続き、かなりの情報量を誇るものとなった、『フィギュア王』の『デッカー』特集。こうなると、早く『トリガー』や『デッカー』の超全集が欲しくなるところです。
そういやここ数年、シリーズ問わず超全集の刊行スピードが遅くなってる気がするけど、あんまり売れないのかなぁ。絶対、一定の需要はあると思うんですけどね。
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