お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンZ(ゼット)』第21話 ちょっとした感想

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???「撃つしか…ないのか!?」

 

 

 

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ウルトラ気合い入れろ!ハルキ!!今回より、『ウルトラマンZ(ゼット)』は最終章へと突入。その1話目となる今回は、地球防衛軍がバラバの残骸を元に新型兵器D4を開発し、クリヤマ長官がセレブロに憑依され(たと思われる)、さらにはストレイジ日本支部解散という怒涛の展開が描かれました。

 

人類が身の丈以上の兵器を持ったことに対して、「こんな兵器を持っていいのか?」という展開は過去に何度もされていることから(「超兵器R1号」など)、そうではなく「こんな兵器をいかに使わないか」ということを中心に描いているのは、面白い着眼点。しかし一方で、全体的に描写不足だったり、タメが足りなかったかったりということを感じる点も多々ありました。悪くないお話だけど、たたけばもっと良くなったろうなぁ。

 

なお、前回(第20話)の感想記事は、↓コチラです

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

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アンダーコントロール(抑止力)のためとはいえ、あまりにも脅威的な威力を持つD4、執拗に使用を迫るクリヤマ長官ら上層部、極限の戦いの中で最悪の展開を回避しようとするヨウコたち…と、戦闘シーンとほぼ同時並行でドラマを展開することで、キングジョーストレイジカスタムなどの活躍を確保しつつ、しっかりお話を進めていた今回。発想面はもっと評価されてもいいお話だと感じますが、それゆえに、上述した描写不足等が残念なお話でもありましたね。

 

回収されたバラバの残骸を元に、空間ごと一定範囲を消滅させて怪獣を倒すという兵器を開発した、地球防衛軍。D4と名付けられたそれの実験映像を観たハルキたちは、その威力の前に恐怖します。キングジョーストレイジカスタムへのD4の搭載を指示したクリヤマ長官は、当初上層部からの指示でやむなく指示しているように見えましたが、ある時から急にその態度を豹変させるのでした。D4は、バラバなどの超獣が持っていた「異次元空間から現実世界へやって来る能力」をベースに開発されており、怪獣どころかその地域を空間ごと破壊してしまうという、とんでもない兵器。今まで「ウルトラシリーズ」では様々な超兵器が登場しましたが、このD4はシリーズでもトップクラスのヤバさをはらんでいます。こんなもの開発してしまう『Z』の地球防衛軍、シリーズで登場した防衛軍の中でもトップクラスの技術を持ってると言えるんじゃあ…(宇宙人や怪獣のオーバーテクノロジーを借りているとはいえ)?そんなにD4に危機感を持つ、ハルキたちストレイジのメンバー。各々独自の視点からキングジョーストレイジカスタムへのそれの搭載に反対していましたが、クリヤマ長官もまた、内心その搭載に迷いを持つものの1人でした。しかし、基地内でアサノ(=セレブロ)とすれ違ってから、態度を急変させます。最初は「上層部の命令で仕方なく…」という雰囲気だったのに、急にタカ派になったクリヤマ長官。これが今回の描写不足ポイントその1です。おそらくアサノと接触した際にセレブロに憑依されたのでしょうが、これが分かりにくい。せめてワンシーンくらい、長官の目を明るく光らせるなどの“におわせる”描写が欲しかったですね。

 

D4の実験場となった島に隕石が落下。その正体は、怪獣ケルビムでした。D4の強烈なパワーに導かれるように、ストレイジ日本支部付近に向かうケルビムを迎撃するため、ヨウコは周りの心配をよそに命令を受け出撃します。最初こそケルビムをコンスタントに倒していたものの、次々に宇宙からケルビムが飛来して、じょじょに劣勢に。クリヤマ長官らが執拗にD4の使用を迫る中、ヘビクラ隊長はギリギリまで抵抗しハルキをウインダムで出撃させるなどしますが、ケルビムの大群に押されるのは時間の問題でした。今回のケルビムは、1体だけでなく複数体が登場。倒しても倒しても次々に現れるその展開は、久しぶりに純粋な絶望感を抱かせるものでした。リアルタイム視聴してて「やべぇよ、これ…」ってなったの、久しぶりだなぁ。こうしたケルビムの脅威に対し、クリヤマ長官らはキングジョーストレイジカスタムにムリヤリD4を搭載し、出撃を指示。ヘビクラ隊長の命でヨウコが出撃しますが、ケルビムの大群の前に押され気味になってしまいます。異常なほどD4の使用に固執するクリヤマ長官に対し、ヘビクラ隊長がとった選択は、長官の指示に逆らい、ハルキをウインダムで出撃させるというものでした。ピンチやドラマとしての状況の縛りを次々に作りだし、ヨウコたちが追い詰められる緊迫感を生み出しているのはGood。観ている時はかなりハラハラさせられました。その一方で、ヨウコがキングジョーストレイジカスタムに搭乗するシーンや、ヘビクラ隊長がクリヤマ長官に逆らうシーンは、描写不足が否めない感がありましたね。ヨウコとユウキ マイが黙ってお互いを凝視するシーンは、できればあともう1秒くらいの“タメ”が欲しかったなぁと思いますし。ヘビクラ隊長が反旗を翻すシーンは、もっと彼が長官から抑圧されるシーンを1つか2つ追加した上で「黙ってろ!」と怒りを爆発させる方が、よりドラマチックになったことでしょう。

 

ハルキのウインダムの加勢により幾分持ち直したものの、再び劣勢に陥るヨウコたち。ハルキはゼットに変身しケルビムと戦い続けますが、ユカのリサーチとヨウコの要望で、宇宙にいるマザーケルビムの撃退に向かいます。地球に残ったヨウコのキングジョーストレイジカスタムは、引き続きケルビムと戦い続けますが、すでに限界。極限状態の中クリヤマ長官の指示でD4を使い、ゼット デルタライズクローの力で何とか最悪の事態を回避します。戦闘終了後、今回の戦いの責任を取らされる形で、ストレイジはなんと解散させられてしまうのでした。終盤でようやくゼットが登場。このままいけばD4を使わずに事態を鎮圧できるかと思われましたが、ここで「事件の根源(=マザーケルビム)が宇宙にいる→キングジョーストレイジカスタムは宇宙に行けない」という“制約”を作っているのが面白いです。今回のお話は、本当にドラマ上の制約を作り、ピンチや緊迫感を演出するのが巧みですね。そして、マザーケルビムを倒すためゼットが地球を離れた後、ヨウコは単独で戦闘続行。しかしそれもとうとう限界が来、クリヤマ長官の指示のもと、D4を使用してしまいます。時同じくしてマザーケルビムがデルタライズクローに倒されたことにより、残りのケルビムはこのD4によって殲滅されますが、デルタライズクローの加勢が無ければ、街は消滅しヨウコも殉職しかねないという悲惨な戦況。こうして死線を潜り抜けてきた彼女らに言い渡されたのは、ストレイジ解散という衝撃の指示でした。強力な兵器を手に入れ、ストレイジを解散にまで追いやった地球防衛軍。このまま、正義は暴走してしまうのか―?

 

 

 

◎特撮面

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押し寄せるケルビムの大群。迎え撃つキングジョーストレイジカスタムとウインダム、そしてウルトラマンゼット。D4を使うという最悪の選択は、本当に回避できないのか!?…と、戦闘自体をドラマにガッツリ絡めることで、かなり長い時間がとられていた、今回の特撮&戦闘パート。繰り返しになりますが、キングジョーストレイジカスタムの活躍をたっぷり描写しつつ、視聴者をハラハラさせる緊迫感を演出していたのが、たまらなくよかったですね。

 

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D4の力に引き寄せられて、ケルビムが出現。最初の1体を皮切りに、隕石が飛来しては次々とケルビムが生まれ、大群となって襲い掛かってきます。迎え撃つヨウコのキングジョーストレイジカスタムは、必死に抵抗するも劣勢となり、ハルキのウインダムが加勢しても、戦局を大きく変えることはできませんでした。ケルビムとの最初の戦闘シーンは、細かくカット割りをしたり、尻尾のみを映すなどして、ケルビムのスーツ自体は画面上1体しか出ていないのに、キングジョーストレイジカスタムたちが複数体のケルビムを次々に相手にしているように見える演出がGood。さらにミサイル(ペダニウム誘導弾)のCG合成や、攻撃を受けた際の爆破演出が相まって、面白い戦闘シーンに仕上がっていましたね。

 

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ウインダムが操縦不能になったハルキは、ゼットに変身。キングジョーストレイジカスタムに加勢し、ケルビムと戦います。その直後、ケルビムの隕石の根源が宇宙にいることを知った彼は、宇宙空間へ直行。圧倒的なデカさを誇るマザーケルビムにひるむことなく、デルタライズクローに強化変身して見事打ち破るのでした。ゼットは久しぶりにアルファエッジの姿で最初登場。華麗に戦いケルビムを押し返す姿は、カッコよかったですね。そしてこの後展開されるのが、マザーケルビムとのバトル。マザーケルビムは設定身長303mを誇る巨大怪獣であり、初めて観た時は「やべぇ…これはデルタライズクローにならないと勝てませんわ」と感じましたね。ケルビムに一種の恐怖を感じたの、今回が初めてだなぁ。

 

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地球に残されたキングジョーストレイジカスタムは、引き続きケルビムに応戦。しかしそれもとうとう限界に達し、その戦況が、ヨウコの心理状態が、そしてクリヤマ長官の指示が、D4発射という選択を取らせます。発射の結果、ケルビムの大群は殲滅されたものの、街は空間ごと崩壊をはじめ、デルタライズクローの力が無ければ、全てが消し飛んでいるところでした。D4の威力はすさまじく、同時に空間ごとあらゆるものが「割れていく」ような描写が、美しいと同時に恐ろしさを表現しています。こういった破壊表現も面白いなぁと感じましたね。D4の使用はもう勘弁ですが、こうした破壊描写は、今後のシリーズで応用してほしいな。

 

 

 

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ストレイジは解散となり、それぞれの道を歩み出したメンバーたち。ハルキはというと…なんとヨウコとデートしていた!?そんな中現れるバロッサ星人!まさかの再起動、セブンガー!次回は、ウルトラ遊ぶぜ!

 

次回は敵として、またまたまたバロッサ星人が登場!いくらスーツ新造したからって、さすがに出しすぎじゃないか?それにしてもハルキたち、ストレイジ解散させられた割には、意外にその後の生活を楽しんでいるような気が…?

 

そんな第22話の感想記事は、↓コチラだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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