お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇』ちょっとした感想

f:id:bongore_asterisk:20201120225948j:plain

「せからしか!わちが三代目じゃ!!」今回は、1987年放送の「スケバン刑事シリーズ」第3作・『スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇』のレビューです。

 

もともとは『スケバン忍法帖』という独自シリーズで企画されていたものの、諸事情により「スケバン刑事シリーズ」の作品の1つとなった本作。前2作に比べるとお話の規模もハデさも格段に大きくなりましたが、確かに第1作からの流れを考えると、「これが本当に「スケバン刑事シリーズ」なのか…?」と思うのも無理ない作品でもあるように感じました。しかし、純粋にいちドラマ作品としては、面白いものに仕上がっていたと思いますよ。

 

なお、前作の劇場版(『劇場版 スケバン刑事』)の記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

※今回の記事も、全て敬称略でお送りします。

 

 

 

f:id:bongore_asterisk:20201120230013j:plain

STORY:「人が邪悪に身をゆだねた時、人の皮を被った悪魔になる!それが“影”じゃ!!」180年に一度、光り輝く影星。それとともに、忍者集団「影」が活発化。国家転覆と謎の力“バジュラ”を狙って活動を始めた。この未曾有の危機に、風魔忍法の使い手:般若(萩原流行)とともに、3代目スケバン刑事になりうる少女を探していた暗闇指令(長門裕之)は、九州・宮崎のスケバンで風魔鬼組頭領とも血縁のある風間唯(浅香唯)に白羽の矢を立てた。半ば強引に上京させられた唯は、初めて2人の姉:結花(大西結花)と由真(中村由真)と出会い、父の死を乗り越え、「影」との戦いに挑む。しかしこの戦いは、彼女たちの出生の秘密にも迫るものだった―!

 

上述した通り、本作が前2作と一線を画す点は、そのお話のスケールのデカさ。前2作の設定は、「まあギリギリあり得なくもないかな」という感じでしたが、本作では忍者集団どうしの対決、主人公・敵双方ともに特殊能力持ちと、なんだか「スケバン刑事シリーズ」というよりも、セーラー服少女たちが活躍する特撮番組という様相を呈しています。

 

こう書くと、全体的に荒唐無稽な出来なのかと思われるかもしれませんが、こうした突飛な世界観をしっかり支え、面白くしてくれていたのが、脚本とその構成。本作は前2作で培ったノウハウがあるからか、「風魔と影の対決」という正義VS悪の構図を軸に、唯たちの成長やその出生の秘密も絡め、さらには悪役側にも感情移入させるような設定も盛り込まれるなど、シリーズの中で一番お話の構成がしっかりしています。

 

f:id:bongore_asterisk:20201120230037j:plain

お話の雰囲気自体も和気藹々としており、唯たち三姉妹は序盤こそケンカしまくっているものの、そんなにお話そのものの雰囲気が重苦しくなっていないのはGood。しかしその一方で、影は前2作の敵組織よりもさらに「悪の組織」感が強い組織であるため、大抵唯たちの前に現れた影の刺客は、やむなく唯たちに倒されたり、自決したりと死んでしまう者が多め。終盤では果心居士(佐川二郎)の妖術で高波が発生し街がやられたりなどするため、死傷者の数もおそらくシリーズ最多になっています。よくこんなのに勝ったな、唯たち…。

 

さらに、その他の点に目を向けると、1時間半の特番が組まれたり、唯たちの淡い恋心に着目したお話も増えるなど、エンターテイメント性をアップしつつ、スケバン刑事としての唯たちだけでなく、等身大の女子高生としての彼女たちを描こうとしているのが、見逃せないポイント。お話が唯たち中心に展開するため、『Ⅱ』に比べるとお話のバラエティ度は劣りますが、女子高生ドラマとしての価値がアップしているように感じます。

 

f:id:bongore_asterisk:20201120230048j:plain

さて、シリーズの中で最もハードな戦いを強いられた唯たちの結末は、多くの犠牲を払ったものの『Ⅱ』と似てハッピーエンド。唯は宮崎に帰ってかつて通っていた高校に再び転入。戦いの中で死亡したと思われていた結花・由真・般若も全員生存しており、唯の家で再会するという形で、物語は終わります。最後まで言い争いは絶えなかったものの、まさに「ケンカするほど仲が良かった」と言える、唯たち三姉妹にふさわしい結末でした。

 

 

 

f:id:bongore_asterisk:20201120230105j:plain

宮崎に戻り、平和に暮らしていたはずの唯。しかし彼女は、暗闇指令の命令で、青少年治安局所属の学生刑事として、再び東京に舞い戻っていた。その歪んだ正義の前に絶望し、一度は宮崎に帰った唯だったが、結花たちの連絡が、彼女を三度東京へと引き戻す。青少年治安局を隠れ蓑に活動する、若き天才:関根蔵人の狙いとは、一体何なのか!?

 

…というわけで次週は、本作の映画版である『劇場版 スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲』を取り上げることにしましょう!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitter Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

Twitter https://twitter.com/CTF_bongore_A

Instagram https://www.instagram.com/bongore200706/